JPH0873241A - 自動車のウインドガラス用撥水剤およびウインドガラスの撥水方法 - Google Patents

自動車のウインドガラス用撥水剤およびウインドガラスの撥水方法

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JPH0873241A
JPH0873241A JP7163568A JP16356895A JPH0873241A JP H0873241 A JPH0873241 A JP H0873241A JP 7163568 A JP7163568 A JP 7163568A JP 16356895 A JP16356895 A JP 16356895A JP H0873241 A JPH0873241 A JP H0873241A
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acid
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徹男 木島
Shogo Shinohara
生悟 篠原
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さち子 湯佐
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Toshiba Silicone Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/30Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with silicon-containing compounds

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 この発明の自動車のウインドガラス用撥水剤
は、特定の構造を有するアミノ基含有ポリオルガノシロ
キサン、有機酸、界面活性剤及び水系溶媒を含有するこ
とを特徴とする。 【効果】 晴雨いずれにも使用可能で、良好な持続性を
有する撥水性をガラス表面に均一に付与可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のウインドガ
ラス用撥水剤及びウインドガラスの撥水方法に関し、さ
らに詳しくは、降雨時においても好適に使用することが
でき、ガラス面に撥水性およびその持続性に優れた均一
な被膜を形成することができる自動車のウインドガラス
用撥水剤及び簡単な操作により自動車のウインドガラス
の表面に撥水性を付与することのできる軽便な撥水方法
に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、降
雨時に自動車のウインドガラスに生じる油膜によるぎら
つきや、不均一な水膜による視界不良を除去することを
目的として、界面活性剤を主体とする処理剤が、ワイパ
ー等の物理的に水滴を除去する手段と共に使用されてい
た。このような方法に使用される処理剤は一般に親水性
タイプの処理剤と呼称されている。
【0003】しかしながら、従来の親水性タイプの処理
剤によってガラス面を処理しても、雨天走行時、特に高
速走行時には、風圧により水膜の厚みが不均一になって
歪み、これによって良好な視界を確保できないという問
題があった。また、高速走行時に限らず、処理の効果が
長時間持続しないという問題をも有していた。
【0004】これに対し、前もってガラス表面に撥水性
を付与する処理を施し、降雨時にガラスに接触した雨滴
が、ガラス表面に付着することを防止して良好な視界を
確保する方法が提案されている。このような方法に使用
する処理剤は撥水性タイプの処理剤と呼称されている。
【0005】撥水性タイプの処理剤としては、例えば、
アルキルポリシロキサンおよび酸よりなる撥水組成物
(特公昭50−15473号公報参照)、シロキサンオ
リゴマー、有機溶媒および金属ハロゲン化物からなる撥
水性処理剤(特開昭55−9652号公報参照)、塩素
原子含有シロキサン化合物を含有する撥水処理剤(特開
昭5−23167号公報、同55−78080号公報、
同55−90580号公報参照)、アミノ変性シリコー
ンオイルと界面活性剤とを含有する自動車のウインドガ
ラス用撥水剤(特開平5−301742号公報参照)な
どが知られている。
【0006】しかしながら、アルキルポリシロキサンお
よび酸よりなる撥水組成物、シロキサンオリゴマー、有
機溶媒および金属ハロゲン化物からなる撥水性処理剤、
塩素原子含有シロキサン化合物を含有する撥水処理剤
は、一般的に有機系溶媒型であり、乾燥した状態におい
てガラス面を処理しなければ優れた撥水性を付与するこ
とができず、またその処理方法についても、処理剤をガ
ラス面に塗布した後に、乾燥したウエス等で拭き取る作
業、または磨く作業等が必要であるなど煩雑な作業工程
が必要であった。さらに、塩素原子含有シロキサン化合
物を含有する撥水処理剤は、保存安定性に劣るという問
題を有していた。
【0007】アミノ変性シリコーンオイルと界面活性剤
を含有する撥水剤は、水溶液型として使用することがで
きるので、降雨時においても使用することができるので
はあるが、撥水性の効果が持続性が充分とは言えず、し
かもガラス表面の撥水性が不均一になり易く、部分的に
ぎらつきや水滴の付着による視界不良が発生しやすいと
いう問題があった。
【0008】この発明は上記事情に基づいて完成され
た。
【0009】すなわち、この発明の目的は、上記従来の
課題を解決することにある。この発明の目的は、降雨時
においても使用することが可能であり、この処理によっ
て優れた持続性を有する撥水性をガラス面に付与するこ
とができ、しかも、このような優れた撥水性をガラス表
面に均一に付与することができる自動車のウインドガラ
ス用撥水剤を提供することにある。この発明の他の目的
は、降雨時においても好適に使用することができ、特に
移動を伴う自動車のウインドガラス用に好適に使用する
ことができる自動車のウインドガラス用撥水剤を提供す
ることにある。この発明の更に他の目的は、自動車のウ
インドガラス表面に、簡単な処理操作により、強力な撥
水性を付与することのできるウインドガラスの撥水方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、下記一般式(化1)
【0011】
【化1】
【0012】{但し、式中、Rは炭素数1〜20の一価
炭化水素基を示し、R1 は水酸基または炭素数1〜6の
アルコキシ基を示す。R2 は下記一般式(化2)
【0013】
【化2】
【0014】(式中、R3 およびR5 は炭素数1〜6の
二価炭化水素基を示し、R4 、R6 およびR7 はそれぞ
れ水素原子または炭素数1〜20の一価炭化水素基を示
す。rは0〜3の整数を示す。R3 およびR5 はそれぞ
れ同一であっても相違していても良く、R4 、R6 およ
びR7 も同一であってもそれぞれ全く相違していても良
い。)で示される置換基を表わす。m、pおよびqはそ
れぞれ0〜20の整数を示し、nは1〜20の整数を示
し、m、n、pおよびqは、1≦m+n+p+q≦60
を満たす。また、複数のRはそれぞれ同一であっても相
違していても良く、複数のR1 もそれぞれ同一であって
も相違していても良い。}で示されるアミノ基含有ポリ
オルガノシロキサンと、有機酸と、界面活性剤と、水系
溶媒とを含有してなることを特徴とする自動車のウイン
ドガラス用撥水剤であり、請求項2に記載の発明は、前
記アミノ基含有ポリオルガノシロキサン100重量部に
対して、有機酸を1〜20重量部、界面活性剤を0.0
1〜50重量部、水系溶媒を1,000〜20,000
重量部の割合で含有してなる前記請求項1に記載の自動
車のウインドガラス用撥水剤であり、請求項3に記載の
発明は、前記アミノ基含有ポリオルガノシロキサンの2
5℃における粘度が10〜1,000cPである前記請
求項1または請求項2に記載の自動車のウインドガラス
用撥水剤であり、請求項4に記載の発明は、前記水系溶
媒が、水および水溶性有機溶媒からなる群から選択され
る少なくとも一種を含有する前記請求項1〜3のいずれ
かに記載の自動車のウインドガラス用撥水剤であり、請
求項5に記載の発明は、ウインドガラス面上でウインド
ガラス用撥水剤が連続相となるようにウインドガラス面
上にウインドガラス用撥水剤を噴射し、次いでウインド
ガラス面上で前記ウインドガラス用撥水剤を流下させる
ことを特徴とするウインドガララスの撥水方法であり、
請求項6に記載の発明は、前記請求項1〜4のいずれか
に記載の自動車のウインドガラス用撥水剤をガラス面に
塗布し、後処理を省略することを特徴とするウインドガ
ラスの撥水方法であり、請求項7に記載の発明は、前記
請求項1〜4のいずれかに記載の自動車のウインドガラ
ス用撥水剤を湿潤したガラス面上に塗布することを特徴
とするウインドガラスの撥水方法であり、請求項8に記
載の発明は、前記請求項1〜4のいずれかに記載の自動
車のウインドガラス用撥水剤を、ガラス面上で前記ウイ
ンドガラス用撥水剤の液滴が連続状態になるように、ス
プレイし、ガラス面上で前記ウインドガラス用撥水剤の
液滴が連続状態になるように、スプレイし、ガラス面上
で前記ウインドガラス用撥水剤を流下させることを特徴
とするウインドガラスの撥水方法である。
【0015】以下、この発明について詳細に説明する。
【0016】この発明の自動車のウインドガラス用撥水
剤は、特定の構造を有するアミノ基含有ポリオルガノシ
ロキサンと、有機酸と、界面活性剤と、水系溶剤とを含
有する。
【0017】−アミノ基含有ポリオルガノシロキサン− この発明におけるアミノ基含有ポリオルガノシロキサン
(以下、(A)成分と称することがある。)は、下記一
般式(化1)で示される。
【0018】
【化1】
【0019】但し、式中、Rは炭素数1〜20の一価炭
化水素基を示し、R1 は水酸基または炭素数1〜6のア
ルコキシ基を示す。R2 は下記一般式(化2)
【0020】
【化2】
【0021】(式中、R3 およびR5 は炭素数1〜6の
二価炭化水素基を示し、R4 、R6 およびR7 はそれぞ
れ水素原子または炭素数1〜20の一価炭化水素基を示
す。rは0〜3の整数を示す。R3 およびR5 は同一で
あっても相違していても良く、R4 、R6 およびR7
同一であってもそれぞれ全く相違していても良い。)で
示される置換基を表わす。m、pおよびqはそれぞれ0
〜20の整数を、nは1〜20の整数を示し、m、n、
pおよびqは、1≦m+n+p+q≦60を満たす。ま
た、Rはそれぞれ同一であっても相違していても良く、
1 もそれぞれ同一であっても相違していても良い。
【0022】また、好ましい例として、mが10〜1
5、nが1〜2、pおよびqが10〜15を挙げること
ができる。
【0023】前記一般式(化1)中のRの具体例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロヘキシル
基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基、ビニル基、アリル基、プ
ロペニル基等のアルケニル基等を挙げることができる。
これらの中でも、良好な撥水性が得られるという理由に
より、アルキル基およびアリール基が好ましく、に炭
素数が1〜5の低級アルキル基およびフェニル基、さら
にはメチル基およびフェニル基が好ましい。このとき、
前記の通り、Rはそれぞれ相違していてもよく、例えば
一のRがアリール基であって、他のRがアルキル基であ
っても良い。
【0024】前記一般式(化1)中のR1 の具体例とし
ては、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基等
を挙げることができる。これらの中でも、持続性に優れ
た良好な撥水性が得られるという理由により、水酸基、
炭素数が1〜5の低級アルコキシ基が好ましく、特にメ
トキシ基およびエトキシ基が好ましい。R1 がメトキシ
基またはエトキシ基であると、より一層この発明の優れ
た効果が奏される。分子中における3個のR1 は、それ
ぞれ同一であっても相違していても良い。全てのR1
同一であるのが好ましい。
【0025】前記一般式(化2)中のR3 およびR5
具体例としては、下記式(化3)に示される、炭素数が
1〜6の各種の2価炭化水素基を挙げることができる。
【0026】
【化3】
【0027】(但し、式中、Sは1〜6の整数、好まし
くは2または3の整数、tは1〜3を示す。) 前記一般式(化2)中のR4 、R6 およびR7 の具体例
としては、水素原子、および前記一般式(化1)中のR
の具体例として例示したところの、各種のアルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基等を挙げ
ることができる。これらの中でも、撥水性を長期間に渡
って持続させることができるという理由により、水素原
子が好ましい。
【0028】前記一般式(化2)で示される置換基の具
体例としては、アミノメチル基、β−アミノエチル基、
γ−アミノプロピル基、δ−アミノブチル基、N−(β
−アミノエチル)アミノメチル基、γ−(N−(β−ア
ミノエチル)アミノ)プロピル基等を挙げることができ
る。したがって、これらの置換基を有するアミノ基含有
オルガノシロキサンを好適に使用することができる。
【0029】この発明におけるアミノ基含有ポリオルガ
ノシロキサンの25℃における粘度は、通常10〜1,
000cPであり、好ましくは15〜500cPであ
り、特に好ましくは20〜100cPである。粘度が前
記範囲内であると、降雨時等、ガラス面上に水分が存在
している状態であっても、水滴と適度になじむことによ
ってガラス面上に均一に塗布することができる。前記粘
度が10cP未満であると、親水性が大きくなりすぎて
水滴と共に流れ易くなり、降雨量が多い時など場合によ
っては均一な被膜の形成が困難になることがある。前記
粘度が1,000cPより高いと、水滴との混和性(ナ
ジミとも称される。)が低下することがあり、ガラス面
上に均一に拡がりにくくなり、ギラツキの発生の原因と
なることがある。しかし、ガラス面が乾燥状態にあると
きには、このような不都合は生じない。
【0030】アミノ基含有ポリオルガノシロキサンは、
ウインドガラス用撥水剤全体に対して通常、0.1〜2
5重量%であり、好ましくは0.5〜20重量%であ
る。
【0031】−有機酸− この発明における有機酸(以下、(B)成分と称するこ
とがある。)としては、特に制限はなく、例えば、カル
ボン酸、スルホン酸、スルフィン酸等を好適に使用する
ことができる。これら各種の有機酸はその一種を単独で
使用することができるし、また二種以上を併用すること
ができる。併用する態様として、カルボン酸、スルホン
酸およびスルフィン酸よりなる群から選択される二種ま
たは三種の組み合わせを挙げることができる。もっとも
前記有機酸の中でもカルボン酸が特に好適である。
【0032】前記カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、ピバリン酸、吉草
酸、イソ吉草酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、カプリ
ル酸、オレイン酸、ラウリン酸等の一価のカルボン酸、
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマール酸等の二価のカルボン酸、あ
るいは、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グル
コン酸、クエン酸等のオキシカルボン酸、フタル酸、安
息香酸、サリチル酸等の芳香環例えばベンゼン環を有す
る芳香族カルボン酸等を挙げることができる。
【0033】この発明においては、上記各種のカルボン
酸の中から一種を選択して単独で使用することができる
し、二種以上を組み合わせて併用することもできる。
【0034】この発明において使用されることのできる
有機カルボン酸のうち好適なのは、R8 COOH(ただ
し、R8 は水素原子または炭素数1〜17、好ましくは
炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5の飽和
もしくは不飽和の、水酸基を有することのある脂肪族基
である。)で表される一価の脂肪族カルボン酸(なお、
HCOOHも脂肪族カルボン酸の一種とする。)、HO
OCR9 COOH(ただし、R9 は炭素数1〜8、好ま
しくは炭素数1〜4の飽和または不飽和の二価の脂肪族
基であり、水酸基を含有していても良い。)で表される
二価の脂肪族カルボン酸、および芳香族カルボン酸であ
る、と表現することもできる。
【0035】また、別の表現として、この発明において
好適に使用されることのできる有機カルボン酸として、
飽和脂肪族モノカルボン酸、飽和脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸、飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸を挙げることができる。
【0036】更に他の表現として、この発明において好
適に使用されることのできる有機カルボン酸として、酢
酸、乳酸、コハク酸、およびサリチル酸を挙げることが
できる。
【0037】いずれの表現によるにしても、この発明に
おいては、有機酸として一種の有機酸例えば有機カルボ
ン酸を単独で使用することができ、また二種以上の有機
酸例えば有機カルボン酸を併用して使用することもでき
る。
【0038】この発明における(B)成分の配合量は、
特に制限はないが、好ましくは(A)成分100重量部
に対して、1〜50重量部であり、特に好ましくは5〜
20重量部である。(B)成分の配合量が、前記範囲内
であると、優れた撥水性が長時間持続するので好まし
い。換言すると、撥水性の持続性ないし安定性に優れる
ので好ましい。しかも、他の成分と相俟ってより取り扱
い性や塗布性に優れるなど、より一層優れた技術的効果
が奏される。前記配合量が50重量部を超えると、皮膚
に付着した際に皮膚に与える刺激が大きくなり、また、
自動車等の塗装面に付着した場合には、その塗装面を痛
める可能性が大きくなり好ましくない。
【0039】また、この(B)成分の配合量は、ウイン
ドガラス用撥水剤全体に対して通常、0.001〜13
重量%であり、好ましくは0.005〜5重量%であ
る。
【0040】−界面活性剤− この発明における界面活性剤(以下、(C)成分と称す
ることがある。)としては、特に制限はなく、アニオン
系、カチオン系、ノニオン系、および両性系のいずれの
界面活性剤であっても良い。これらの中でも、カチオン
系またはノニオン系の界面活性剤が好ましく、ノニオン
系界面活性剤が特に好ましい。
【0041】前記カチオン系界面活性剤としては、例え
ばオクチルトリメチルアンモニムヒドロキシド、ドデシ
ルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシル
トリメチルアンモニムヒドロキシド、オクチルジメチル
ベンジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベ
ンジルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメ
チルアンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、ヤシ油トリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、オクタデシルアンモニウムヒドロキシド、
オクタデシルアンモニウムヒドロキシド、ポリオキシエ
チレンオクチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級ア
ンモニウムヒドロキシドおよびこれらの塩酸塩、酢酸塩
等の塩を挙げることができる。これらはその一種を単独
で、あるいはそれら二種以上を併用することができる。
【0042】前記ノニオン系界面活性剤の具体例として
は、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニ
ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル;ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステ
ル;ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル;
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油;ソルビタン脂肪酸エステル;グリ
セリン脂肪酸エステル;ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルアミンカルボン酸
塩等を挙げることができる。これらはその一種を単独
で、あるいはそれら二種以上を併用することができる。
これらの中でも、特にポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルアミンカ
ルボン酸塩が好ましい。この発明においては、上記各種
の界面活性剤の一種を単独で使用しても良いし、二種以
上を組み合わせて併用しても良い。
【0043】この発明における(C)成分の配合量は、
特に制限はないが、好ましくは(A)成分100重量部
に対して、0.01〜50重量部であり、特に好ましく
は、0.1〜30重量部である。(C)成分の配合量
が、前記範囲内であると、撥水性の安定性が優れ、また
保管中における各種成分の分離が防止される。さらに、
降雨時に使用した場合であっても、ガラス面とのなじみ
が良好であり、ガラス面上に均一で優れた撥水性を有す
る被膜が形成される。前記配合量が少なすぎても、多す
ぎても、ガラス面に形成される被膜の撥水性が劣ること
があるので好ましくない。
【0044】またこの(C)成分の配合量は、ウインド
ガラス用撥水剤全体に対して通常、0.001〜15重
量%であり、好ましくは0.01〜8重量%である。
【0045】−水系溶媒− この発明における水系溶媒(以下、(D)成分と称する
ことがある。)は、水および/または水溶性有機溶媒で
ある。
【0046】前記水溶性有機溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール、2−プロパノール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリン等の一価
または多価のアルコール;エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチ
レングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテ
ル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、3−メ
チル−3−メトキシブタノール等のグリコールエーテ
ル;エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−
メトキシブチルアセテート等のアセテート;トリエタノ
ールアミン、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2−
(ジエチルアミノ)エタノール等のアルカノールアミン
類等を挙げることができる。
【0047】さらに、水と比較的任意の割合で混合する
有機溶媒例えばケトン類、エーテル類等も使用すること
ができる。前記ケトン類としては、ジメチルケトン、ジ
エチルケトン、メチルエチルケトン等を挙げることがで
き、前記エーテル類としては、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン等を挙げることができる。
【0048】好ましい水系溶媒は、水、炭素数が1〜5
のアルコール、グリコールエーテルである。
【0049】この発明においては、(D)成分として、
水または水溶性有機溶媒のいずれかを単独で採用しても
良く、水と水溶性有機溶媒とを併用しても良い。このい
ずれの場合においても、水溶性有機溶媒としては、上記
各種の水溶性有機溶媒の中から選択される一種を単独で
採用しても良いし、二種以上を組み合わせて採用しても
良い。
【0050】この発明における(D)成分の配合量は、
特に制限はないが、好ましくは(A)成分100重量部
に対して、500〜20,000重量部であり、特に好
ましくは、1,000〜5,000重量部である。
(D)成分の配合量が、前記範囲内であると、ガラス面
への塗布または噴霧等を良好に行なうことができ、均一
でしかも撥水性に優れた被膜を形成することができる等
の利点がある。
【0051】また別の表現として、この(D)成分の配
合量は、ウインドガラス用撥水剤全体に対して通常、6
5〜99.5重量%であり、好ましくは75〜99重量
%である。
【0052】−他の成分− この発明の自動車のウインドガラス用撥水剤は、上記
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分
を含有することにより、この発明の優れた技術的効果を
奏するのであるが、この発明の効果を阻害しない限りに
おいて、必要に応じて他の成分を含有させることもでき
る。
【0053】前記他の成分としては、香料、防腐剤、耐
光安定剤、防錆剤、紫外線吸収剤等を挙げることができ
る。
【0054】前記香料としては、天然香料および合成香
料を挙げることができる。
【0055】前記天然香料としては、たとえば動物性香
料、植物性香料などを挙げることができる。前記動物性
香料としては、たとえばムスク、シベット、カスター、
アンバーグリスなどを挙げることができる。前記植物性
香料としては、たとえばペパーミントオイル、レモンオ
イル、ローズオイル等の精油類、ローズアブソリュー
ト、バニラアブソリュート、ペルーブラッサムアブソリ
ュート等のアブソリュート類、ベンゾインレジノイド、
オリバナムレジノイド、オークモスレジノイド等のレジ
ノイド類、バニラオレオレジン、ジンジャーオレオレジ
ン等のオレオレジン類、バニラチンキ、ムスクチンキ等
のチンキ類、ペルーバルサム、トルーバルサム等のバル
サム類、ローズコンクリート、オリスコンクリート等の
コンクリート類などを挙げることができる。
【0056】前記合成香料は、石油、石炭、天然ガス、
油脂などを反応させることにより得ることができる。こ
の合成香料としては、たとえばアセトフェノン等のフロ
ーラル系香料、エチルカプロエート、ブチルブチレート
等のパイナップル系香料、ベンジルアセテート、メチル
ジヒドロジャスモネート等のジャスミン系香料、ブチル
アセテート等のバナナ系香料、アリルアミルグリコレー
ト等のグリーン系香料、シトロネルロール、シトロネリ
ルアセテート、β−フェニルエチルアルコール等のロー
ズ系香料、エチルメチルフェニルグリシデート等のスト
ロベリー系香料、バニリン、エチルバニリン等のバニラ
系香料、γ−ウンデカラクトン等のピーチ系香料、γ−
ノナラクトン等のココナッツ系香料、イソアミルイソバ
リレート等のアップル系香料を挙げることができる。
【0057】前記防腐剤としては、たとえばp−ヒドロ
キシ安息香酸、安息香酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、
ギ酸、サリチル酸、ホウ酸、バニリン酸、p−またはo
−クロロ安息香酸、プロピオン酸、亜硫酸、トリクロロ
フェニル酢酸、p−ヒドロキシ安息香酸アルキル、塩化
ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルト
リメチルアンモニウム、塩化セチルピリジウム、塩化ジ
メチルジドデセニルアンモニウム、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、バニリン、エチルバニリン、フェノー
ルクレゾール、クロロチモール、メチルクロロチモー
ル、メチルクロロチモール、クロロブタノール、o−フ
ェニルフェノール、ジクロロフェン、p−クロロ−m−
キシレノール、p−クロロ−m−クレゾール、ジクロロ
−m−キシレノール、ペンタクロロフェノール、p−ク
ロロ−m−キシレノール、N,N−ジメチル−N’−フ
ェニル−サルファマイドなどを挙げることができる。
【0058】−調製方法− この発明の自動車のウインドガラス用撥水剤は、前記
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分
を、または所望によりこれらと他の成分とを、混合する
ことにより調製あるいは製造することができる。
【0059】混合は、特に制限がなく、例えば撹拌装
置、コロイドミル、ホモミキサー、ホモジナイザー、ア
ジホモミキサー、コンビミックス、サンドグラインダー
等の装置を使用して行なうことができる。また、この混
合は、二種以上の前記装置を組み合わせて行うこともこ
ともできる。なお、この混合は、常温下で行なっても良
いし、加熱下で行なっても良い。
【0060】−撥水方法− この発明の撥水方法は、ウインドガラス面上でウインド
ガラス用撥水剤が連続相となるようにウインドガラス面
上にウインドガラス用撥水剤を噴射し、次いでウインド
ガラス面上で前記ウインドガラス用撥水剤を流下させる
ことが重要である。また、この発明の撥水方法において
は、前記ウインドガラス面上で前記ウインドガラス用撥
水剤を流下させたまま、後処理つまりウインドガラス用
撥水剤をふき取ったり、乾燥させたりすることなくその
まま放置することが重要である。
【0061】この発明の撥水方法においては、この発明
に係るウインドグラス用撥水剤を使用するのが好まし
い。
【0062】また、この発明に係る自動車のウインドガ
ラス用撥水剤は、ガラス面が乾燥した状態であるか否か
にかかわらず、好適に使用することができ、ガラス面上
に優れた撥水性、およびその持続性ないし安定性に優れ
た被膜を形成することができる。
【0063】この発明の自動車のウインドガラス用撥水
剤は、そのままの濃度で使用することもできるし、水や
ウインドウオッシャー液で希釈して使用することもでき
る。
【0064】一般に(A)成分のアミノ基含有ポリオル
ガノシロキサンの濃度が、使用に際して、0.01〜2
0重量%であることが好ましく、特に0.1〜10重量
%であることが好ましい。
【0065】この発明に係る自動車のウインドガラス用
撥水剤を使用してガラス上に被膜を形成する方法として
は、特に制限はなく、ハンドスプレー、エアゾール等で
ガラス面に吹き付けても良いし、布やハケ等につけてか
ら塗布しても良い。また、自動車等に使用する場合に
は、ウインドウオッシャー液に代えて、またはウインド
ウオッシャー液に添加して、ウインドウオッシャー液の
噴出機構を利用して吹き付けることも可能である。
【0066】この発明の自動車のウインドガラス用撥水
剤は、洗車後のガラス面上に水滴が残存している状態、
あるいは降雨時、すなわちガラス面に水分が接触する状
態においても好適に使用することができ、ガラス面上
に、優れた撥水性、およびその安定性ないし持続性に優
れた被膜を形成することができる。この場合にも特に使
用方法には、特に制限はなく、上述した方法その他の適
宜な方法を採用することによって優れた特性を有する被
膜を形成することができる。
【0067】
【実施例】以下、この発明を実施例により具体的に説明
する。なお、この実施例により、この発明は何ら限定さ
れることはない。
【0068】(実施例1〜5)各実施例について、以下
にそれぞれ示した成分を表示の割合で配合し、ホモジナ
イザーを用いて均一に混合して撥水剤を得た。得られた
撥水剤について、乾燥状態で使用した場合の撥水性、な
らびに水滴の存在下で使用した場合における撥水性およ
びその持続性について評価し、その評価の結果を表1に
示した。
【0069】(乾燥状態で使用した場合の初期撥水性)
得られた撥水剤をティッシュペーパーにつけて、ガラス
板の表面に塗布した。室温下に1時間放置して乾燥させ
た後、ティッシュペーパーを用いて水拭きを軽く2回行
なった。このように処理したガラス面に対して、蒸留水
を接触させて接触角を測定した。接触角の大きなものほ
ど撥水性に優れている。
【0070】(水滴の存在下で使用した場合における撥
水性の均一性)シャワリング中の自動車のフロントガラ
ス全面に、得られた撥水剤をハンドスプレーで噴霧する
と共に、ワイパーを作動させながらシャワリングを継続
した。前記フロントガラス面に形成された水滴を、フロ
ントガラス全面について観察し、以下の評価基準により
均一性を評価した。
【0071】 ○:ほぼ全面に渡る水滴の形状がほぼ球状である。 △:ところどころで、水滴の形状が不定型になってお
り、撥水性の低いところがある。 ×:ところどころで、水滴が広がった状態になり、撥水
効果の認められないところがある。
【0072】(水滴の存在下で使用した場合における撥
水性の持続性)自動車のガラスへのシャワーリング中
に、得られた撥水剤をハンドスプレーにて前記ガラス全
面に噴霧した。そして、ワイパーを動作させながら、シ
ャワーリングを継続した。前記ガラス面に形成される水
滴の形状を、噴霧直後、噴霧2時間後および噴霧6時間
後に目視により観察し、以下の評価基準により撥水性を
評価した。
【0073】−評価基準− ○:水滴の形状がほぼ球状であり、良好な撥水性を示
す。 △:水滴の形状は不定形であり、撥水性が低い。 ×:水滴は広がった状態であり、撥水効果が認められな
い。
【0074】−実施例1〜5の各撥水剤の成分とその配
合割合− 下記の成分とその配合割合の記載中「%」は「重量%」
を示し、「部」は「重量部」を示す。
【0075】実施例1 (A)成分;アミノ基含有ポリシロキサン A−1 5.0 % ( 100部) 粘度(25℃);100cP (B)成分;酢 酸 0.3 % ( 6部) (C)成分;ポリオキシエチレン(7) ラウリルエーテル 0.5 % ( 10部) (D)成分;水 80.0 % (1600部) グリセリン 14.2 % ( 284部)実施例2 (A)成分;アミノ基含有ポリシロキサン A−1 5.0 % ( 100部) (B)成分;乳 酸 0.3 % ( 6部) (C)成分;ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル 0.5 % ( 10部) ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレ エート 0.5 % ( 10部) (D)成分;イソプロピルアルコール 93.7 % (1874部)実施例3 (A)成分;アミノ基含有ポリシロキサン A−2 5.0 % ( 100部) 粘度(25℃);50cP (B)成分;コハク酸 0.3 % ( 6部) (C)成分;ポリオキシエチレン(8) オクチルフェニルエ ーテル 0.5 % ( 10部) ポリオキシエチレン(20)グリセリルトリオレ エート 0.5 % ( 10部) (D)成分;エチルアルコール 93.7 % (1874部)実施例4 (A)成分;アミノ基含有ポリシロキサン A−1 5.0 % ( 100部) (B)成分;サリチル酸 0.3 % ( 6部) (C)成分;ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエー テル 0.5 % ( 10部) (D)成分;水 80.0 % (1600部) エチレングリコールモノブチルエーテル 14.2 % ( 284部)実施例5 (A)成分;アミノ基含有ポリシロキサン A−1 5.0 % ( 100部) (B)成分;酢 酸 0.3 % ( 6部) (C)成分;オクタデシルアミン酢酸塩 0.5 % ( 10部) (D)成分;水 80.0 % (1600部) グリセリン 14.2 % ( 284部) 実施例1〜5において採用したアミノ基含有ポリシロキ
サンの構造式を以下の式(化4、5)に示す。
【0076】
【化4】
【0077】
【化5】
【0078】(比較例1)酢酸を配合しない他は実施例
1と同様にして、撥水剤を調製した。得られた撥水剤に
つき前記実施例1におけるのと同様にして評価した。結
果を表1に示した。
【0079】(比較例2〜5)実施例1におけるアミノ
基含有ポリシロキサンA−1に代えて、比較例2におい
てはアミノ基含有ポリシロキサンA−3(25℃におけ
る粘度;100cP)を使用し、比較例3においてはア
ミノ基含有ポリシロキサンA−4(25℃における粘
度;1,000cP)を使用し、比較例4においてはア
ミノ基含有ポリシロキサンA−5(25℃における粘
度;50cP)を使用し、比較例5においてはアミノ基
含有ポリシロキサンA−6(25℃における粘度;50
cP)を採用した他は、実施例1と同様にして撥水剤を
調製した。得られた撥水剤につき前記実施例1における
のと同様にして評価した。結果を表1に示した。
【0080】比較例2〜5において採用したアミノ基含
有ポリシロキサンの構造式を以下の式(化6〜9)に示
す。
【0081】
【化6】
【0082】
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】
【化9】
【0085】(比較例6)酢酸に代えて塩酸を配合した
他は、実施例1と同様にして撥水剤を調製した。得られ
た撥水剤につき前記実施例1におけるのと同様にして評
価した。結果を表1に示した。
【0086】(比較例7)前記実施例1において、ポリ
オキシエチレン(7)ラウリルエーテルを配合しない外
は前記実施例1と同様にして撥水剤を調製した。得られ
た撥水剤につき前記実施例1におけるのと同様にして評
価した。結果を表1に示した。
【0087】(比較例8)前記実施例4において、ポリ
オキシエチレン(15)ノニルフェノールエーテルの量
を0.03%にした外は前記実施例4と同様にして撥水
剤を調製した。得られた撥水剤につき前記実施例1にお
けるのと同様にして評価した。結果を表1に示した。
【0088】
【表1】
【0089】
【発明の効果】この発明によると、ガラス面が乾燥して
いるか否かにかかわらず、ガラス面上に優れた撥水性、
およびその安定性ないし持続性に優れた被膜を形成する
ことができる自動車のウインドガラス用撥水剤を提供す
ることができる。
【0090】この発明によると、ガラス面が濡れた状態
であっても、その上での延びが良好であり、均一な被膜
を形成することができる自動車のウインドガラス用撥水
剤を提供することができる。
【0091】この発明によると、降雨時においても好適
に使用することができ、突然の降雨があった場合等であ
っても、ぎらつきや歪のない優れた視界を迅速に確保す
ることができる自動車のウインドガラス用撥水剤を提供
することができる。
【0092】この発明の自動車のウインドガラス用撥水
剤は、水系溶媒をベースとしているので降雨時に限らず
作業性に優れ、また有機系溶媒をベースとする撥水剤に
比較して作業時や保管時における安全性においても優れ
ている。
【0093】この発明によると、後処理特にふき取り作
業をすることなくウインドグラスに撥水性を付与するこ
とのできる撥水方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯佐 さち子 東京都港区六本木六丁目2番31号 東芝シ リコーン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(化1) 【化1】 {但し、式中、Rは炭素数1〜20の一価炭化水素基を
    示し、R1 は水酸基または炭素数1〜6のアルコキシ基
    を示す。R2 は下記一般式(化2) 【化2】 (式中、R3 およびR5 は炭素数1〜6の二価炭化水素
    基を示し、R4 、R6 およびR7 はそれぞれ水素原子ま
    たは炭素数1〜20の一価炭化水素基を示す。rは0〜
    3の整数を示す。R3 およびR5 はそれぞれ同一であっ
    ても相違していても良く、R4 、R6 およびR7 も同一
    であってもそれぞれ全く相違していても良い。)で示さ
    れる置換基を表わす。m、pおよびqはそれぞれ0〜2
    0の整数を示し、nは1〜20の整数を示し、m、n、
    pおよびqは、1≦m+n+p+q≦60を満たす。ま
    た、複数のRはそれぞれ同一であっても相違していても
    良く、複数のR1 もそれぞれ同一であっても相違してい
    ても良い。}で示されるアミノ基含有ポリオルガノシロ
    キサンと、有機酸と、界面活性剤と、水系溶媒とを含有
    してなることを特徴とする自動車のウインドガラス用撥
    水剤。
  2. 【請求項2】 前記アミノ基含有ポリオルガノシロキサ
    ン100重量部に対して、有機酸を1〜20重量部、界
    面活性剤を0.01〜50重量部、水系溶媒を1,00
    0〜20,000重量部の割合で含有してなる前記請求
    項1に記載の自動車のウインドガラス用撥水剤。
  3. 【請求項3】 前記アミノ基含有ポリオルガノシロキサ
    ンの25℃における粘度が10〜1,000cPである
    前記請求項1または請求項2に記載の自動車のウインド
    ガラス用撥水剤。
  4. 【請求項4】 前記水系溶媒が、水および水溶性有機溶
    媒からなる群から選択される少なくとも一種を含有する
    前記請求項1〜3のいずれかに記載の自動車のウインド
    ガラス用撥水剤。
  5. 【請求項5】 ウインドガラス面上でウインドガラス用
    撥水剤が連続相となるようにウインドガラス面上にウイ
    ンドガラス用撥水剤を噴射し、次いでウインドガラス面
    上で前記ウインドガラス用撥水剤を流下させることを特
    徴とするウインドガララスの撥水方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜4のいずれかに記載の自
    動車のウインドガラス用撥水剤をガラス面に塗布し、後
    処理を省略することを特徴とするウインドガラスの撥水
    方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜4のいずれかに記載の自
    動車のウインドガラス用撥水剤を湿潤したガラス面上に
    塗布することを特徴とするウインドガラスの撥水方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜4のいずれかに記載の自
    動車のウインドガラス用撥水剤を、ガラス面上で前記ウ
    インドガラス用撥水剤の液滴が連続状態になるように、
    スプレイし、ガラス面上で前記ウインドガラス用撥水剤
    の液滴が連続状態になるように、スプレイし、ガラス面
    上で前記ウインドガラス用撥水剤を流下させることを特
    徴とするウインドガラスの撥水方法。
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