JPH0873186A - ホイール式クレーンのジブ張出し、格納装置 - Google Patents

ホイール式クレーンのジブ張出し、格納装置

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JPH0873186A
JPH0873186A JP21251494A JP21251494A JPH0873186A JP H0873186 A JPH0873186 A JP H0873186A JP 21251494 A JP21251494 A JP 21251494A JP 21251494 A JP21251494 A JP 21251494A JP H0873186 A JPH0873186 A JP H0873186A
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与之郎 西田
Takeshi Katada
剛 堅田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジブ張出し作業時のジブ垂下工程でクレーン
本体へのジブの衝突を防止し、しかもそのために弊害が
生じないようにする。 【構成】 ジブを、下抱き位置で自動着脱式の第1連結
ピンと手動着脱式の第2連結ピンとによってジブ支持部
材に連結する構成を前提として、ブーム角度センサ32
と、第1ピンセンサ33と、第2ピンセンサ34からの
信号に基づき、コントローラ35により、第1連結ピン
がセット状態で、第2連結ピンが非セット状態という状
況下に限って、ブーム角度が設定角度未満のときにブー
ムの伸長動作を停止させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトラッククレーン、ラフ
テレーンクレーン等のホイール式クレーンにおいて、ジ
ブを不使用時にはブームに格納し、使用時にブーム先端
に張出すためのジブ張出し、格納装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮柱式のジブを、不使用時には
伸縮ブームの側面に格納(横抱き格納)し、使用時に、
この格納位置からブーム下面側に移し変えた後、鉛直に
垂下させ、さらに前方に振り上げて張出す所謂横抱き下
振出し方式が公知である(たとえば特開昭61−269
3号、実開平2−127693号参照)。
【0003】この方式を図9〜図13によって説明す
る。
【0004】ブーム1は、基本(固定)ブーム1aと、
複数段の可動ブーム1bとによって構成され、このブー
ム1における先端可動ブーム1bの先端部(ブームヘッ
ド)1cの左右両側面にジブ支持軸3,3が設けられて
いる。
【0005】一方、ジブ2には、基端部両側に二股状の
ジブフット4,4が設けられている。
【0006】このジブ2は、図9〜図11の実線で示す
ように、両側ジブフット4,4がブーム1の先端側を向
いて上下に位置する竪置き姿勢でブーム1(基本ブーム
1a)の側面に格納され、次の手順によって張出され
る。
【0007】 図9の一点鎖線で示すように、ブーム
ヘッド1cがジブフット4,4よりも前方に位置するま
でブーム1(先端可動ブーム1b)を伸長させた状態
で、ジブ2を、図示しない油圧シリンダ等のジブ昇降手
段によって図9〜図12の二点鎖線で示すように両側ジ
ブフット4,4が左右に位置する横置き姿勢に姿勢変更
すると同時にブーム下面側に回り込ませる(ジブ張出し
時回動工程)。
【0008】 ブーム1を縮小させて両側ジブフット
4,4をジブ支持軸3,3に係合させ、かつ、図示しな
いジブ保持ピンによって分離不能に連結する。
【0009】 図12の二点鎖線で示すように、補巻
ロープ5の先端に取付けられた補フック6に補助ロープ
7を掛け、同ロープ7の他端を、ジブ先端部に設けられ
たジブポイントシーブ8に通してブーム側のロープ止め
具9に止め付ける。
【0010】 この状態で、補巻ロープ5を徐々に巻
下げてジブ2を図12の実線で示すように垂下させる
(ジブ張出し時垂下工程)。
【0011】 補フック6から補助ロープ7を取外
し、図13に示すように補フック6をジブ先端に係止さ
せた状態で、ブーム1を水平に向けて倒しながらブーム
1を伸長させることにより、ジブ2をジブ支持軸3,3
まわりに回動させて図13の二点鎖線で示すようにブー
ム前方に振り上げる(ジブ振り上げ工程)。
【0012】この後、ブームヘッド1cとジブ2との間
に図示しないサスペンションロッドを掛け渡してジブ2
の張出しが完了する。
【0013】一方、ジブ2の格納はこれと逆の手順、す
なわち、ジブ2を張出し位置から垂下させるジブ格納時
垂下工程、この垂下位置から図12と逆の操作によって
ジブ2をブーム下面の下抱き位置に引寄せるジブ引寄せ
工程、ジブ2をこの下抱き位置からブーム側面の格納位
置に回り込ませるジブ格納時回動工程によって行われ
る。
【0014】このジブ格納作業における上記ジブ引寄せ
工程の終期で、ジブ側に設けられた第1連結ピンが、ブ
ーム側のジブ支持部材に設けられたピン穴に自動的に嵌
まり込んでジブ2がジブ支持部材に仮連結され、この
後、手動着脱式の第2連結ピンによって本固定される。
【0015】また、ジブ2は、下抱き位置で、図10の
二点鎖線で示すようにブーム起伏シリンダ10と干渉し
ないように、平面視においてブーム軸心Xに対してある
角度をもって傾斜した状態とされる。
【0016】図9,12中、Aは下部走行体11と上部
旋回体12とによって構成されるクレーン本体、12a
は上部旋回体12側に設けられたキャビン(運転室)で
ある。
【0017】この方式によると、ブーム側方にジブ張出
し、格納のための広い空間を確保する必要がなく、しか
も格納状態でジブ2がブーム1下方に突出しないためク
レーン作業時および走行時の視界が良い等の利点があ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来、上記
のような横抱き下振出し方式において、次のような問題
が生じていた。
【0019】図12のジブ張出し時垂下工程において、
最初に、(イ)ブーム水平状態で第2連結ピンを外し
(この状態でジブ2は自動着脱式の第1ピン連結ピンの
みによって支持される)、(ロ)ブーム1を起こし、
(ハ)次に、ブーム1を少し伸長させてジブ2を前方に
移動させることにより、第1連結ピンをジブ支持部材側
のピン穴から離脱させるという操作が行われる。
【0020】この場合、前記のように補巻ロープ5およ
び補助ロープ7を用いれば問題はないが、実際には、こ
のロープ掛け作業の煩雑さから、これらロープ5,7を
用いずに、ジブ2を自重により二点鎖線の下抱き位置か
ら実線の垂下位置まで制動力を与えないで一気に移動さ
せる方法がとられる場合がある。
【0021】この場合、ブーム角度θ1がある角度(本
発明者のテストによると50°)未満であると、ジブ2
の先端がクレーン本体A(とくに下部走行体11)に衝
突し、双方が損傷するというトラブルが発生していた。
【0022】なお、対策として、ジブ張出し時におい
て、上記衝突が起こるブーム角度(以下、危険角度とい
う)ではブーム1の伸長動作を一切禁止するように制御
系を構成することが考えられる。
【0023】ところが、こうすると、(A)図13に示
すようにブーム1を倒しながら伸長させるジブ振り上げ
工程において、ブーム角度が危険角度になるとブーム1
の伸長動作が自動停止するため、ジブ振り上げ操作がで
きくなり、(B)ジブ張出し時回動工程に際して、図9
の一点鎖線で示すようにジブフット4,4とブームヘッ
ド1cの干渉を避けるためにブーム1を少し伸長させる
動作が行えなくなるという弊害が生じる。
【0024】そこで本発明は、このような弊害を招かず
に、ジブ張出し時垂下操作を安全に行うことができるホ
イール式クレーンのジブ張出し、格納装置を提供するも
のである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジブの基端部
を伸縮自在なブームの先端部に着脱可能に連結した状態
でジブをブーム先端部前方に張出し、このジブを、上記
連結点を支点として垂下させるジブ垂下工程、この垂下
後、ブーム下面に引寄せて下抱き位置にセットするジブ
引寄せ工程を経てブームに格納し、これと逆の操作によ
って張出すように構成されたホイール式クレーンにおい
て、次の構成を備えたものである。
【0026】(I)ブームに、ジブを上記下抱き位置で
支持するジブ支持部材が設けられていること。
【0027】(II)上記下抱き位置でジブと上記ジブ支
持部材とを着脱可能に連結する手段として、ジブが下抱
き位置にセットされたときにジブとジブ支持部材とに跨
って自動的に挿入される第1連結ピンと、この第1連結
ピンによるジブ支持点に対してジブ長さ方向にずれた位
置でジブとジブ支持部材とを着脱可能に連結する手動着
脱式の第2連結ピンとを具備すること。
【0028】(III)上記ブームの起伏角度を検出する
ブーム角度センサと、上記第1連結ピンのセット状態を
検出する第1ピンセンサと、上記第2連結ピンのセット
状態を検出する第2ピンセンサとが設けられているこ
と。
【0029】(IV)これら各センサの検出信号が入力さ
れる制御手段を備え、この制御手段は、ジブ張出し/格
納モードにおいて、各センサ信号に基づいて、ブーム角
度が設定角度未満であること、第1連結ピンがセットさ
れていること、第2連結ピンがセットされていないこと
の3つの条件が揃った状態でのみブームの伸長動作を禁
止する信号を出力するように構成されていること。
【0030】
【作用】上記構成によると、第1連結ピンがオン(セッ
ト状態)で、第2連結ピンがオフ(非セット状態)とい
う状況、すなわちジブ張出し時垂下操作が行われる状況
下に限って、ブーム角度が設定角度未満(危険角度)の
ときにブームの伸長動作が禁止される。
【0031】従って、他の状況下では、たとえブーム角
度が設定角度未満であってもブーム伸長動作は可能とな
る。このため、ジブ張出し作業において、ブームを倒し
ながら伸長させる図13のジブ振り上げ操作、およびジ
ブ張出し時回動操作を行う前にジブフットとブームヘッ
ドの干渉を避けるためにブームを少し伸長させる動作の
いずれもが可能となる。
【0032】すなわち、一切の弊害を招かないで、ジブ
張出し垂下操作を安全に行うことができる。
【0033】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図8によって説明す
る。
【0034】なお、以下の実施例において、図9〜図1
3に示す従来装置と同一部分には同一符号を付して示
し、その重複説明を省略する。
【0035】ジブ2は、図1および図2仮想線で示す横
抱き格納状態で、先端部がピン着脱式の先端側固定機構
13によってブーム1に固定され、中間部におけるジブ
重心O(図1に示す)よりも少しジブ基端側の部分が中
間支持機構14によってブーム1に支持される。
【0036】この中間支持機構14は、図4〜図6に示
すように、ブーム1に固定されたブーム側ブラケット1
5と、このブラケット15に取付けられた中間フレーム
16と、この中間フレーム16に取付けられたジブ支持
フレーム(ジブ支持部材)17と、ジブ2に取付けられ
たジブ側ブラケット18とを具備している。
【0037】ブーム側ブラケット15には、上下両側
に、ブーム水平状態で鉛直となる支軸15a,15aが
設けられ、中間フレーム16が上下両側でこの支軸15
a,15a(第2軸C=図5に示す)まわりに回動可能
に支持されている。
【0038】また、この中間フレーム16とブーム1と
の間に、ジブ2を上記第2軸Cまわりに回動させるジブ
回動手段としてのジブ回動シリンダ19が設けられてい
る。
【0039】一方、ジブ支持フレーム17は、中間フレ
ーム16に対して、側面視においてブーム軸心と平行と
なる(ブーム水平状態で水平となる)軸20(第1軸B
=図4に示す)まわりに回動可能に取付けられ、両フレ
ーム16,17間に設けられたジブ昇降手段としてのジ
ブ昇降シリンダ21によって、図5仮想線で示す位置
(ジブ横抱き格納位置)と実線で示す位置(ジブ下方位
置)との間で回動しうるようになっている。
【0040】このジブ支持フレーム17は、ジブ側ブラ
ケット18に係合し、ジブ2側に設けられた連結手段と
しての自動着脱式の第1連結ピン22と、手動で着脱さ
れる第2連結ピン26とによって同ブラケット18に連
結される。
【0041】第1連結ピン22は、ジブ2のピンガイド
部材23,24によって前後方向(ジブ長さ方向)にス
ライド自在に支持され、バネ25の押圧力により、先端
部22aがジブ基端側からジブ支持フレーム17のピン
穴17aに嵌まり込んでジブ支持フレーム17とジブ側
ブラケット18とを連結する。
【0042】なお、第1連結ピン22の先端部22a
は、図4に示すように、ジブ格納作業におけるジブ引寄
せ工程の終期にピン穴17aに自動的に嵌まり込むよう
に先尖りに形成されている。
【0043】第2連結ピン26は、図6に示すように、
第1軸部26aと、これよりも長い第2軸部26bがプ
レート26cおよび取手26dで一体に連結されたヘア
ピン状に形成されている。
【0044】この第2連結ピン26の第1軸部26a
は、第1連結ピン22による連結点に対してジブ先端側
にずれた位置(図6中、Dはこのずれ量を示す)でジブ
支持フレーム17とジブ側ブラケット18とに跨って挿
通される。
【0045】これにより、ジブ2が、第1および第2両
連結ピン22,26によって長さ方向の2ヵ所で支持さ
れるため、ジブ2を第1軸Bまわりに横抱き格納位置と
下方位置との間で回動させる工程において、第1連結ピ
ン22のみによって1点で支持する場合のように、ジブ
2が中間支持点を中心として上下に揺れ動くおそれがな
く、上記二位置間の回動操作を容易に行うことができ
る。
【0046】一方、第2軸部26bは、ジブ支持フレー
ム17とジブ側ブラケット18とに跨って遊挿され、ジ
ブ側ブラケット18を貫通した端部に抜け止めピン27
が差し込まれている。
【0047】また、図5に示すように、ジブ側ブラケッ
ト18および中間フレーム16にそれぞれフランジ2
8,29が設けられ、ジブ格納状態でこのフランジ2
8,29同士が格納ロックピン30によって連結され
る。
【0048】さらに、図2,3に示すようにブーム1の
先端側下面におけるジブ格納側と反対側の位置にストッ
パ31が下向きに突設され、後述するようにジブ下抱き
位置でジブ2の基端側がこのストッパ31に当って位置
決めされる。
【0049】ジブ2は、図1および図2仮想線で示す横
抱き格納状態から、次の手順によって張出される。
【0050】 ジブ先端側固定機構13によるジブ先
端側の固定を解くとともに、中間支持機構14の格納ロ
ックピン29を外す。
【0051】この状態で、ジブ2は中間支持機構14の
第1および第2両連結ピン22,26によって中間部の
長さ方向2点でブーム1に連結されている。
【0052】 ジブフット4,4とブームヘッド1c
の干渉を避けるためにブーム1を少し(1m程度)伸長
させた後、図5に示すようにジブ昇降シリンダ21を伸
長させることにより、ジブ2を第1軸Bまわりに回動さ
せて、横置き姿勢でブーム下面側に位置する下方位置ま
で移動させる。
【0053】この下方位置では、ジブ2は、図3に示す
ように両側ジブフット4,4が両側ジブ支持軸3,3か
ら側方に外れた状態となる。
【0054】 ジブ回動シリンダ19を伸長させるこ
とにより、図3および図6の仮想線で示すようにジブ2
を第2軸Cまわりに回動させて、両側ジブフット4,4
が両側ジブ支持軸3,3に対向する下抱き位置にセット
する。
【0055】このとき、ジブ2の基端側がブーム1のス
トッパ31に当って下抱き位置に自動的に位置決めされ
る。
【0056】また、この場合、中間支持機構14による
ジブ支持点をジブ重心Oよりもジブ基端側に設定してい
るため、ジブ2が、下方位置および下抱き位置で前上が
りとなってジブ基端側がブーム下面に接した状態とな
る。
【0057】このため、ジブ2が両位置でシーソー運動
してブーム下面に衝突する等のおそれがなく、安定した
回動操作を行うことができる。
【0058】また、これによって両側ジブフット4,4
の上下方向位置が定まること、ジブ下抱き位置でストッ
パ31によって両側ジブフット4,4の左右方向位置が
定まることにより、ジブ支持軸3,3に対する両側ジブ
フット4,4の位置合せを容易にかつ正確に行うことが
できる。
【0059】 ブーム1を全縮させて両側ジブフット
4,4を両側ジブ支持軸3,3に係合させ、図示しない
ジブ保持ピンによってこれらを分離不能に連結する。
【0060】また、中間支持機構14の第2連結ピン2
6を取外す。この状態で、ジブ2は第1連結ピン22の
みによってジブ支持フレーム17に連結されている。
【0061】 次にブーム1を起し(たとえば60°
程度)、図12に示す補巻ロープ5、補フック6、補助
ロープ7によりジブ2を支えた状態でブーム1を少し伸
長させる。
【0062】これにより、ジブ2をブーム先端方向に移
動させ、第1連結ピン22をジブ支持フレーム17から
離脱させる。
【0063】この後、補巻ロープ5を徐々に巻下げ、以
下、従来と同じ手順、操作でジブ2を図12実線で示す
ように垂下させ(ジブ張出し時垂下工程)、次いで図1
3のように前方に振り上げる(ジブ振り上げ工程)。
【0064】一方、ジブ2の格納は、基本的に上記と逆
の手順、操作によって行うことができる。
【0065】要点のみを説明すれば、ジブ2を図13の
二点鎖線で示す張出し位置から図12の実線で示すよう
に垂下させ(ジブ格納時垂下工程)、さらに同図二点鎖
線で示すようにブーム下面側に引寄せ(ジブ引寄せ工
程)、ジブ支持フレーム17をジブ側ブラケット18に
係合させると同時に第1連結ピン22をピン穴17aに
自動的に挿入させる。
【0066】次いで、ブーム1を水平に倒した後、両側
ジブ保持ピンを抜いてジブ2の両側ジブフット4,4と
両側ジブ支持軸3,3の固定を解くとともに、第2連結
ピン26をセットする。
【0067】この状態でブーム1を伸長させて、両側ジ
ブフット4,4と両側ジブ支持軸3,3とを分離する。
【0068】さらに、ジブ回動シリンダ19を縮小させ
てジブ2を下抱き位置から下方位置に戻した後、ジブ昇
降シリンダ21を縮小させてジブ2を横抱き格納位置に
セットし、先端側固定機構13によってジブ3を最終的
にこの格納位置に固定する。
【0069】この実施例のように、ジブ2を、格納位置
から、従来のように一気に下抱き位置に移動させるので
はなく、一旦、横置き姿勢でブーム下面側に位置する下
方位置まで移動させた後、下抱き位置まで回動させる構
成をとることにより、横抱き格納状態でのジブ2の傾斜
角度β(図1に示す)を従来の傾斜角度α(図10に示
す)よりも小さくすることができる。
【0070】従って、ジブ先端側のブーム側方への突出
量A2を従来の場合(図10のA1)よりも減少させる
ことができるため、車幅を小さくし、あるいは従来と同
一車幅でジブ2の長さを長くすることができる。
【0071】次に、図12のジブ張出し時垂下工程での
トラブルを防止するための構成と作用を説明する。
【0072】センサとして、ブーム1の起伏角度θ1を
検出するブーム角度センサ32(図2に示す)と、中間
支持機構14における第1連結ピン22のセット状態を
検出する第1ピンセンサ(たとえば近接スイッチが用い
られる。図6に示す)33と、第2連結ピン26のセッ
ト状態を検出する第2ピンセンサ(たとえばリミットス
イッチが用いられる)34が設けられている。
【0073】この各センサ32,33,34の検出信号
は、図7に示すコントローラ35の演算制御部36に入
力される。このコントローラ35は、ホイール式クレー
ンに標準装備された過負荷防止装置(所謂モーメントリ
ミッタ)のコントローラが用いられる。
【0074】コントローラ35には、作業モードを複数
種類(ブーム作業モード、ジブ作業モード、走行モー
ド、ジブ張出し/格納モード等)のうちから選択するモ
ード選択スイッチ37が設けられ、ジブ張出し・格納作
業時にはジブ張出し/格納モードが選択される。
【0075】演算制御部36には、図12のジブ張出し
時垂下工程において、補巻ロープ5および補助ロープ7
を用いずにジブ2を自重で垂下させる方法をとった場合
でもジブ2とクレーン本体Aの衝突のおそれがないブー
ム角度の下限値(たとえば50°、以下、安全ブーム角
度という°)θ0が予め設定され、(I)ブーム角度セ
ンサ32によって検出されたブーム角度θ1が安全ブー
ム角度θ0未満であること、(II)第1連結ピン22が
セットされていること(第1ピンセンサ33がオン) (III)第2連結ピン26がセットされていないこと
(第2ピンセンサ34がオフ)の3つの条件が揃ったと
きに限り、ブーム伸長停止弁38に動作信号(ブーム伸
長動作を禁止する信号)を出力する。
【0076】これを図8のフローチャートによって説明
する。
【0077】制御開始とともに、張出し/格納モードが
選択されたか否かが判別され(ステップS1)、YES
の場合は、第2ピンセンサ34からの信号に基づいて第
2連結ピン26が非セット状態か否かが判別される(ス
テップS2)。
【0078】ここでYES、すなわち第2連結ピン26
が取外されている場合には、ステップS3で、第1ピン
センサ33からの信号に基づいて第1連結ピン22がセ
ットされているか否かが問われ、セットされているとき
には、つぎのステップS4でブーム角度θ1が安全角度
θ0未満かどうかが判別される。
【0079】そして、θ1<θ0の場合は、ブーム伸長
操作が行われたかどうかが判別され(ステップS5)、
行われた場合にブーム伸長停止弁38に向けてブーム伸
長停止信号が出力される。
【0080】一方、ステップS1〜ステップS5のいず
れかでNOの場合は、ブーム伸長停止信号は出力されな
い(ステップS7)。
【0081】ブーム伸長停止弁38は、ブーム伸縮シリ
ンダの動作回路に設けられ、同弁38の作動によりシリ
ンダ伸長側油室への油の供給が停止して同シリンダの伸
長動作が停止する。
【0082】これにより、ジブ張出し時垂下工程でジブ
2がクレーン本体Aに衝突するおそれがなくなり、同操
作を安全に行うことができる。
【0083】ここで、上記3つの条件のうち、(II)(II
I)は、ジブ張出し時垂下操作に入るための条件であ
り、この状況下に限って、検出ブーム角度θ1が安全ブ
ーム角度θ0未満(危険角度)のときにブームの伸長動
作が停止する。
【0084】従って、他の状況下では、たとえブーム角
度が安全ブーム角度θ0未満であってもブーム伸長動作
は可能となる。
【0085】このため、ジブ張出し作業において、 (イ)図13に示すように、ブーム1を倒しながら伸長
させるジブ振り上げ操作 (ロ)図9に示すように、ジブ張出し時回動操作を行う
前にジブフット4,4とブームヘッド1cの干渉を避け
るためにブーム1を少し伸長させる操作 のいずれもが可能となる。
【0086】すなわち、上記(I)の条件のみをブーム
伸長動作禁止条件とした場合のように、上記(イ)(ロ)
の操作が行えなくなるという弊害が生じない。
【0087】他の実施例 (1)コントローラ35の演算制御部36からのブーム
伸長禁止信号に基づいてブーム1の伸長動作を禁止する
手段として、上記実施例のようにブーム伸長停止弁37
を作動させる手段に代えて、ブームに電磁石によって作
動する伸長ロック機構を設け、同機構によってブームの
伸長動作を機械的にロックするようにしてもよい。
【0088】あるいは、ブーム伸縮用コントロールバル
ブの操作部分に同様のロック機構を設け、同バルブの伸
長側への操作ができなくなるようにしてもよい。
【0089】(2)上記実施例では、ジブ張出し時にジ
ブ2を横抱き位置から一旦下方位置に移動させた後、下
抱き位置にセットする構成をとったが、本発明は、従来
のようにジブ2を横抱き位置から一気に下抱き位置まで
移動させる構成をとる場合にも上記実施例同様に適用す
ることができる。
【0090】
【発明の効果】上記のように本発明によるときは、ジブ
を、下抱き位置で自動着脱式の第1連結ピンと手動着脱
式の第2連結ピンとによってジブ支持部材に連結する構
成を前提として、第1連結ピンがオン(セット状態)
で、第2連結ピンがオフ(非セット状態)という状況、
すなわちジブ張出し時垂下操作が行われる状況下に限っ
て、ブーム角度が設定角度未満(危険角度)のときにブ
ームの伸長動作を禁止する構成としたから、他の状況下
では、たとえブーム角度が設定角度未満であってもブー
ム伸長動作は可能となる。
【0091】このため、ジブ張出し作業において、ブー
ムを倒しながら伸長させるジブ振り上げ操作、およびジ
ブ張出し時回動操作を行う前にブームを少し伸長させる
操作のいずれもが可能となる。
【0092】すなわち、一切の弊害を招かないで、ジブ
張出し垂下操作を安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すジブ格納状態の概略平面
図である。
【図2】ジブを図1の状態から下方位置に移動させた状
態の概略側面図である。
【図3】図2の状態の概略平面図である。
【図4】図2の一部拡大図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】制御系のブロック構成図である。
【図8】制御系の作用を説明するためのフローチャート
である。
【図9】従来の技術を説明するためのジブ格納状態の概
略側面図である。
【図10】同概略平面図である。
【図11】図9のXI-XI線拡大断面図である。
【図12】ジブ張出しの1工程としてジブを垂下させた
状態の概略側面図である。
【図13】ジブを図12の状態から張出し位置に向けて
振り上げる途中の概略側面図である。
【符号の説明】
1 ブーム 3,3 ブームのジブ支持軸 2 ジブ 4,4 ジブの両側ジブフット 14 ジブの中間部を支持する中間支持機構 17 同機構のジブ支持フレーム(ジブ支持部材) 17a ピン穴 22 連結手段の第1連結ピン 26 同第2連結ピン 32 ブーム角度センサ 33 第1ピンセンサ 34 第2ピンセンサ 35 コントローラ(制御手段) 36 コントローラの演算制御部 37 モード選択スイッチ 38 ブーム伸長停止弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジブの基端部を伸縮自在なブームの先端
    部に着脱可能に連結した状態でジブをブーム先端部前方
    に張出し、このジブを、上記連結点を支点として垂下さ
    せるジブ垂下工程、この垂下後、ブーム下面に引寄せて
    下抱き位置にセットするジブ引寄せ工程を経てブームに
    格納し、これと逆の操作によって張出すように構成され
    たホイール式クレーンにおいて、次の構成を備えたこと
    を特徴とするホイール式クレーンのジブ張出し、格納装
    置。 (I)ブームに、ジブを上記下抱き位置で支持するジブ
    支持部材が設けられていること。 (II)上記下抱き位置でジブと上記ジブ支持部材とを着
    脱可能に連結する手段として、ジブが下抱き位置にセッ
    トされたときにジブとジブ支持部材とに跨って自動的に
    挿入される第1連結ピンと、この第1連結ピンによるジ
    ブ支持点に対してジブ長さ方向にずれた位置でジブとジ
    ブ支持部材とを着脱可能に連結する手動着脱式の第2連
    結ピンとを具備すること。 (III)上記ブームの起伏角度を検出するブーム角度セ
    ンサと、上記第1連結ピンのセット状態を検出する第1
    ピンセンサと、上記第2連結ピンのセット状態を検出す
    る第2ピンセンサとが設けられていること。 (IV)これら各センサの検出信号が入力される制御手段
    を備え、この制御手段は、ジブ張出し/格納モードにお
    いて、各センサ信号に基づいて、ブーム角度が設定角度
    未満であること、第1連結ピンがセットされているこ
    と、第2連結ピンがセットされていないことの3つの条
    件が揃った状態でのみブームの伸長動作を禁止する信号
    を出力するように構成されていること。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002241081A (ja) * 2001-02-14 2002-08-28 Tadano Ltd 補助ジブの張出・格納制御装置
JP2006027854A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Tadano Ltd ラフテレーンクレーン
CN103922227A (zh) * 2013-01-11 2014-07-16 上海船厂船舶有限公司 起重机监控管理系统
JP2017043482A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 日立住友重機械建機クレーン株式会社 クレーンの検出装置
CN114014226A (zh) * 2021-11-15 2022-02-08 徐州徐工随车起重机有限公司 一种高空作业车幅度限制系统及幅度限制方法

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