JPH087284A - 光ピックアップ装置およびその制御方法 - Google Patents

光ピックアップ装置およびその制御方法

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JPH087284A
JPH087284A JP15822394A JP15822394A JPH087284A JP H087284 A JPH087284 A JP H087284A JP 15822394 A JP15822394 A JP 15822394A JP 15822394 A JP15822394 A JP 15822394A JP H087284 A JPH087284 A JP H087284A
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JP
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crosstalk
recording track
signal
gain
adjacent
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JP15822394A
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English (en)
Inventor
Ikuo Honda
郁雄 本田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生信号からクロストーク成分を適切に除去
することができる光ピックアップ装置およびその制御方
法を提供することを目的としている。 【効果】 クロストーク除去演算に使用する隣接記録ト
ラックからの信号は、光ディスクのチルト量、トラッキ
ング誤差量、あるいは、フォーカシング誤差量に基づい
た利得で増幅された後に、クロストーク除去手段に加え
られるので、そのときの光ディスクのチルト量、トラッ
キング誤差量、あるいは、フォーカシング誤差量に対応
して、クロストーク除去演算が適切になされ、再生信号
からクロストーク成分を効果的に除去することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記憶媒体の記録トラ
ックに所定間隔で多数のクロストーク検出領域を設け、
目的の記録トラックと、その目的記録トラックに隣接す
る2つの隣接記録トラックにそれぞれレーザスポットを
形成し、目的記録トラックから得た信号と、上記2つの
隣接記録トラックから得た信号に基づいて所定のクロス
トーク除去演算を実行し、目的記録トラックから得た信
号に含まれるクロストーク成分を除去するクロストーク
除去手段を備え、上記クロストーク除去手段は、上記ク
ロストーク検出領域で上記クロストーク除去演算を適用
すると、その適用結果を次のクロストーク検出領域まで
保持する光ピックアップ装置およびその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光記憶媒体を記憶媒体として用いる装
置、例えば、光磁気ディスク装置では、光記憶媒体に設
定した記録トラックにレーザビームのスポットを追従さ
せて、データを記録/再生/消去している。
【0003】この光磁気ディスク装置で、1枚の光磁気
ディスク(光記憶媒体)当たりのデータ記憶容量を増大
するには、例えば、記録トラックの密度を大きくすると
よい。
【0004】記録トラックの密度を大きくするには、記
録トラックの幅寸法を小さくする必要があり、そのため
には、通常、レーザビームのスポットの径寸法も小さく
する必要がある。
【0005】ところが、レーザビームのスポットは、い
わゆる回折限界により、レーザビームの波長により定ま
るある一定値よりも小さくすることができず、したがっ
て、記録トラックの密度を大きくするときには、レーザ
ビームの波長を小さくする必要がある。
【0006】すなわち、隣接する記録トラックにレーザ
ビームのスポットがまたがらないようにする場合には、
記録トラックの密度は、レーザビームのスポット径によ
り制限されるという事態を生じる。
【0007】一方、レーザビームのスポットよりも記録
トラックの幅を狭くすることを考えると、この場合に
は、レーザビームのスポットは、目的とする記録トラッ
ク(以下、目的記録トラックという)の他に、目的記録
トラックに隣接する記録トラック(以下、隣接記録トラ
ックという)にも照射されるので、このスポットの記録
トラックからの反射光には、目的記録トラックからの信
号の他に、隣接記録トラックからの信号が含まれる。
【0008】かかる現象をクロストークといい、この隣
接記録トラックからの信号成分を、クロストーク成分と
いう。クロストークがない場合に図16(a)に示すよ
うな再生信号が得られるとき、クロストークがある場合
には、再生信号には、例えば、同図(b)に示すような
クロストーク成分CR1,CR2が含まれる。
【0009】このように、再生信号にクロストーク成分
CR1,CR2が含まれるようになると、再生信号のS
/Nが低下するなどの悪影響があり、再生データにデー
タエラーを生じることがある。
【0010】かかる不都合を解消するものとして、例え
ば、特開平5−205280号公報(光ディスクとその
記録信号再生装置)に開示されているものがある。この
従来装置では、まず、図17に示すように、光ディスク
1の記録トラックに、所定間隔で多数のクロストーク検
出領域DDを形成する。ここで、この場合には、光ディ
スク1は等角速度で回転駆動されるので、クロストーク
検出領域DDは、光ディスク1の同一回転角度位置に、
放射状にあらわれる。
【0011】そして、このクロストーク検出領域DDに
は、図18に示すように、クロストーク検出用ピットP
a,Pb,Pcが、3つの記録トラックを単位に周期的
に形成されている。
【0012】また、この光ディスク1にデータを記録/
再生(/消去)するために照射するレーザビームは、デ
ータアクセス対象となる目的記録トラック(nトラッ
ク)と、目的記録トラックに隣接する2つの隣接記録ト
ラック((n+1)トラック、および、(n−1)トラ
ック)を検出するスポットSPa,SPb,SPcの3
つのスポットに分割され、これらのスポットSPa,S
Pb,SPcからの反射光に基づいて、それぞれ目的記
録トラックと隣接記録トラックからの信号成分を検出す
る。
【0013】そして、スポットSPa,SPb,SPc
がクロストーク検出領域DDでクロストーク検出用ピッ
トPa,Pb,Pcを検出するたびに、目的記録トラッ
クから得られた信号成分から、隣接記録トラックからの
信号成分を除去する所定の演算のパラメータを算出し、
その算出したパラメータに基づく演算を、次にクロスト
ーク検出領域DDを検出するまでの間、適用すること
で、目的記録トラックから得られた信号成分からクロス
トーク成分を除去するようにしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置では、次のような不都合を生じていた。
【0015】すなわち、上述した従来装置では、クロス
トーク検出領域DDの間の区間では、同一の演算パラメ
ータを適用してクロストーク除去演算を実行するが、隣
接記録トラックからのクロストーク成分は、光ディスク
1のチルト量、レーザビームのフォーカシング誤差量、
および、トラッキング誤差量などに応じて変動するた
め、これらのチルト量、フォーカシング誤差量およびト
ラッキング誤差量が大幅に変動したときには、クロスト
ーク成分を十分に除去できないという不都合を生じる。
【0016】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、再生信号からクロストーク成分を適切に除去
することができる光ピックアップ装置およびその制御方
法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、光記憶媒体の
記録トラックに所定間隔で多数のクロストーク検出領域
を設け、目的の記録トラックと、その目的記録トラック
に隣接する2つの隣接記録トラックにそれぞれレーザス
ポットを形成し、目的記録トラックから得た信号と、上
記2つの隣接記録トラックから得た信号に基づいて所定
のクロストーク除去演算を実行し、目的記録トラックか
ら得た信号に含まれるクロストーク成分を除去するクロ
ストーク除去手段を備え、上記クロストーク除去手段
は、上記クロストーク検出領域で上記クロストーク除去
演算を適用すると、その適用結果を次のクロストーク検
出領域まで保持する光ピックアップ装置において、光記
憶媒体のチルト量を検出するチルト量検出手段と、一方
の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記ク
ロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な
第1の可変利得増幅手段と、他方の上記隣接記録トラッ
クから得た信号を増幅して上記クロストーク除去手段に
加えるとともにその利得が可変な第2の可変利得増幅手
段と、上記チルト量検出手段が検出したチルト量に基づ
いて、上記第1の可変利得増幅手段、および、上記第2
の可変利得増幅手段の利得を変化させる利得制御手段を
備えたものである。
【0018】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのトラッキング誤差を検出するトラッキング誤差検
出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信号を
増幅して上記クロストーク除去手段に加えるとともにそ
の利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の上記
隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロスト
ーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第2の
可変利得増幅手段と、上記トラッキング誤差検出手段が
検出したトラッキング誤差に基づいて、上記第1の可変
利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増幅手段の
利得を変化させる利得制御手段を備えたものである。
【0019】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのフォーカシング誤差を検出するフォーカシング誤
差検出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信
号を増幅して上記クロストーク除去手段に加えるととも
にその利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の
上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロ
ストーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第
2の可変利得増幅手段と、上記フォーカシング誤差検出
手段が検出したフォーカシング誤差に基づいて、上記第
1の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増
幅手段の利得を変化させる利得制御手段を備えたもので
ある。
【0020】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置の制御方法において、光記憶媒体のチル
ト量を検出するチルト量検出手段を備え、上記チルト量
検出手段が検出したチルト量に基づいて、上記2つの隣
接記録トラックからそれぞれ得られた信号の利得をおの
おの設定した後に、上記クロストーク除去手段に加える
ようにしたものである。
【0021】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体のチルト量を検出
するチルト量検出手段と、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのトラッキング誤差を検出するトラッキング誤差検
出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信号を
増幅して上記クロストーク除去手段に加えるとともにそ
の利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の上記
隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロスト
ーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第2の
可変利得増幅手段と、上記チルト量検出手段が検出した
チルト量、および、上記トラッキング誤差検出手段が検
出したトラッキング誤差に基づいて、上記第1の可変利
得増幅手段、および、上記第2の可変利得増幅手段の利
得を変化させる利得制御手段を備えたものである。
【0022】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体のチルト量を検出
するチルト量検出手段と、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのフォーカシング誤差を検出するフォーカシング誤
差検出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信
号を増幅して上記クロストーク除去手段に加えるととも
にその利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の
上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロ
ストーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第
2の可変利得増幅手段と、上記チルト量検出手段が検出
したチルト量、および、上記フォーカシング誤差検出手
段が検出したフォーカシング誤差に基づいて、上記第1
の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増幅
手段の利得を変化させる利得制御手段を備えたものであ
る。
【0023】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体のチルト量を検出
するチルト量検出手段と、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのトラッキング誤差を検出するトラッキング誤差検
出手段と、光記憶媒体に対するレーザビームのフォーカ
シング誤差を検出するフォーカシング誤差検出手段と、
一方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
変な第1の可変利得増幅手段と、他方の上記隣接記録ト
ラックから得た信号を増幅して上記クロストーク除去手
段に加えるとともにその利得が可変な第2の可変利得増
幅手段と、上記チルト量検出手段が検出したチルト量、
および、上記トラッキング誤差検出手段が検出したトラ
ッキング誤差、および、上記フォーカシング誤差検出手
段が検出したフォーカシング誤差に基づいて、上記第1
の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増幅
手段の利得を変化させる利得制御手段を備えたものであ
る。
【0024】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体のチルト量を検出
するチルト量検出手段と、一方の上記隣接記録トラック
から得た信号を増幅して上記クロストーク除去手段に加
えるとともにその利得が可変な第1の可変利得増幅手段
と、他方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅し
て上記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得
が可変な第2の可変利得増幅手段と、上記チルト量検出
手段が検出したチルト量の変化分に基づいて、上記第1
の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増幅
手段の利得を変化させる利得制御手段を備えたものであ
る。
【0025】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのトラッキング誤差を検出するトラッキング誤差検
出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信号を
増幅して上記クロストーク除去手段に加えるとともにそ
の利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の上記
隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロスト
ーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第2の
可変利得増幅手段と、上記トラッキング誤差検出手段が
検出したトラッキング誤差の変化分に基づいて、上記第
1の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変利得増
幅手段の利得を変化させる利得制御手段を備えたもので
ある。
【0026】また、光記憶媒体の記録トラックに所定間
隔で多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録ト
ラックと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接
記録トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的
記録トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラ
ックから得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演
算を実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれる
クロストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備
え、上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検
出領域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その
適用結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピ
ックアップ装置において、光記憶媒体に対するレーザビ
ームのフォーカシング誤差を検出するフォーカシング誤
差検出手段と、一方の上記隣接記録トラックから得た信
号を増幅して上記クロストーク除去手段に加えるととも
にその利得が可変な第1の可変利得増幅手段と、他方の
上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上記クロ
ストーク除去手段に加えるとともにその利得が可変な第
2の可変利得増幅手段と、上記フォーカシング誤差検出
手段が検出したフォーカシング誤差の変化分に基づい
て、上記第1の可変利得増幅手段、および、上記第2の
可変利得増幅手段の利得を変化させる利得制御手段を備
えたものである。
【0027】
【作用】したがって、クロストーク除去演算に使用する
隣接記録トラックからの信号は、光ディスクのチルト
量、トラッキング誤差量、あるいは、フォーカシング誤
差量に基づいた利得で増幅された後に、クロストーク除
去手段に加えられるので、そのときの光ディスクのチル
ト量、トラッキング誤差量、あるいは、フォーカシング
誤差量に対応して、クロストーク除去演算が適切になさ
れ、再生信号からクロストーク成分を効果的に除去する
ことができる。
【0028】また、クロストーク除去演算に使用する隣
接記録トラックからの信号は、光ディスクのチルト量の
変化分、トラッキング誤差量の変化分、あるいは、フォ
ーカシング誤差量の変化分に基づいて制御される利得で
増幅された後に、クロストーク除去手段に加えられるの
で、そのときの光ディスクのチルト量、トラッキング誤
差量、あるいは、フォーカシング誤差量に対応して、ク
ロストーク除去演算が適切になされ、再生信号からクロ
ストーク成分を効果的に除去することができる。
【0029】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0030】図1は、本発明の一実施例にかかる光ディ
スク装置に適用される光ピックアップ装置の光学系の要
部を示している。なお、この光ピックアップ装置は、フ
ォーカシング誤差検出方法として非点収差法を用いると
ともに、トラッキング誤差検出方法としてプッシュプル
法を用いている。
【0031】同図において、半導体レーザ素子2から出
力されたレーザビームは、コリメートレンズ3によって
平行光に変換された後、回折格子素子4を通過し、この
回折格子素子4によって回折±1次光が形成され、これ
以降は、3つのレーザビームに分割される。
【0032】この3つのレーザビームのうち、ビームス
プリッタ5の分割面5aを通過する光束成分は、対物レ
ンズ6に導かれ、対物レンズ6により集束されて、光デ
ィスク1の記録面に3つのレーザスポットSPa,SP
b,SPcを形成する。ここで、レーザスポットSPb
が目的記録トラック(n)に位置しているときには、レ
ーザスポットSPaは目的記録トラック(n)の内周側
に隣接する隣接記録トラック(n−1)に位置し、ま
た、レーザスポットSPcは目的記録トラック(n)の
外周側に隣接する隣接記録トラック(n+1)に位置す
る。
【0033】そして、レーザスポットSPa,SPb,
SPcの反射光は、対物レンズ6により略平行光に変換
された後、ビームスプリッタ5の分割面5aで反射さ
れ、集光レンズ8により集束された後に、シリンドリカ
ルレンズ9により非点収差が与えられ、それぞれ受光素
子10,11,12で受光される。また、受光素子11
は、非点収差法によるフォーカシング誤差信号を形成す
るための、受光面が4分割された4分割受光素子であ
る。
【0034】また、回折格子素子4を通過したレーザビ
ームのうち、ビームスプリッタ5の分割面5aで反射さ
れる光束成分の一部をなす光束LDaは、偏向プリズム
13で光ディスク1の記録面方向に反射され、光ディス
ク1の記録面で反射された光束LDaは、光ディスク1
のチルト量を検出するための受光素子14で受光され
る。ここで、光ディスク1が傾斜していることをチルト
という。
【0035】受光素子11の4つの受光面のうち、トラ
ッキング方向の2分割面を構成するそれぞれ2つの受光
面からの受光信号の和の差分に基づいて、トラッキング
誤差信号が形成され、受光素子11の4つの受光面のう
ち、トラッキング方向と直交方向の2分割面を構成する
それぞれ2つの受光面からの受光信号の和の差分に基づ
いて、フォーカシング誤差信号が形成され、受光素子1
の4つの受光面からの受光信号の総和に基づいて、目的
記録トラック(n)からの再生信号が形成される。
【0036】また、受光素子10の受光信号に基づい
て、目的記録トラック(n)と内周側に隣接する隣接記
録トラック(n−1)からの再生信号が形成され、ま
た、受光信号12の受光信号に基づいて、目的記録トラ
ック(n)と外周側に隣接する隣接記録トラック(n+
1)からの再生信号が形成される。
【0037】また、光ディスク1の記録面が傾斜する
と、それに伴って光束LDaの反射角が変化するから、
受光素子14の受光面における光束LDaの入射位置が
変化する。受光素子14の受光面は、この入射位置の変
化する方向に直交する分割線で2分割されている。した
がって、光ディスク1のチルト量が0のときに、受光素
子14の2つの受光面に対する光束LDaの入射量が等
しくなるように、受光素子14を配置することで、受光
素子14の2つの受光面からの受光信号の差に基づい
て、光ディスク1のチルト量を検出することができる。
【0038】さて、本実施例では、図17および図18
に示したように、クロストーク検出領域DDが形成され
ている光ディスク1を記憶媒体として用いている。光ピ
ックアップ装置により光ディスク1に結像される3つの
レーザスポットSPa,SPb,SPcは、この光ディ
スク1のクロストーク検出領域DDの3つのクロストー
ク検出用ピットPa,Pb,Pcを検出し、その検出結
果に基づいて、目的記録トラックからの再生信号に含ま
れているクロストーク成分を除去する演算を実行してい
る。
【0039】レーザスポットSPa,SPb,SPcが
3つのクロストーク検出用ピットPa,Pb,Pcを検
出する態様には、図2(a),(b),(c)に示した
ような3種類がある。
【0040】同図(a)では、目的記録トラックnには
クロストーク検出用ピットPbが配置されており、した
がって、内周側の隣接記録トラック(n−1)にはクロ
ストーク検出用ピットPcが配置され、また、外周側の
隣接記録トラック(n+1)にはクロストーク検出用ピ
ットPaが配置される。以下、この検出態様を検出パタ
ーンPTaという。
【0041】同図(b)では、目的記録トラックnには
クロストーク検出用ピットPcが配置されており、した
がって、内周側の隣接記録トラック(n−1)にはクロ
ストーク検出用ピットPあが配置され、また、外周側の
隣接記録トラック(n+1)にはクロストーク検出用ピ
ットPbが配置される。以下、この検出態様を検出パタ
ーンPTbという。
【0042】同図(c)では、目的記録トラックnには
クロストーク検出用ピットPaが配置されており、した
がって、内周側の隣接記録トラック(n−1)にはクロ
ストーク検出用ピットPbが配置され、また、外周側の
隣接記録トラック(n+1)にはクロストーク検出用ピ
ットPcが配置される。以下、この検出態様を検出パタ
ーンPTcという。
【0043】検出態様が検出パターンPTaの場合、レ
ーザスポットSPa,SPb,SPcによる再生信号D
Sa,DSb,DScは、クロストーク検出領域DDに
おけるおのおののクロストーク検出用ピットPa,P
b,Pcの検出タイミングTTa,TTb,TTcで、
それぞれ図3(a),(b),(c)に示すように、そ
のレベルが変化する。ここで、信号DSbの検出タイミ
ングTTaにおける信号レベルは、隣接記録トラック
(n+1)のクロストーク検出用ピットPaからのクロ
ストーク成分によるものであり、信号DSbの検出タイ
ミングTTcにおける信号レベルは、隣接記録トラック
(n−1)のクロストーク検出用ピットPcからのクロ
ストーク成分によるものである。
【0044】また、検出態様が検出パターンPTbの場
合、レーザスポットSPa,SPb,SPcによる再生
信号DSa,DSb,DScは、クロストーク検出領域
DDにおけるおのおののクロストーク検出用ピットP
a,Pb,Pcの検出タイミングTTa,TTb,TT
cで、それぞれ図4(a),(b),(c)に示すよう
に、そのレベルが変化する。ここで、信号DSbの検出
タイミングTTaにおける信号レベルは、隣接記録トラ
ック(n−1)のクロストーク検出用ピットPaからの
クロストーク成分によるものであり、信号DSbの検出
タイミングTTbにおける信号レベルは、隣接記録トラ
ック(n+1)のクロストーク検出用ピットPbからの
クロストーク成分によるものである。
【0045】また、検出態様が検出パターンPTcの場
合、レーザスポットSPa,SPb,SPcによる再生
信号DSa,DSb,DScは、クロストーク検出領域
DDにおけるおのおののクロストーク検出用ピットP
a,Pb,Pcの検出タイミングTTa,TTb,TT
cで、それぞれ図5(a),(b),(c)に示すよう
に、そのレベルが変化する。ここで、信号DSbの検出
タイミングTTbにおける信号レベルは、隣接記録トラ
ック(n−1)のクロストーク検出用ピットPbのクロ
ストーク成分によるものであり、信号DSbの検出タイ
ミングTTcにおける信号レベルは、隣接記録トラック
(n+1)のクロストーク検出用ピットPcのクロスト
ーク成分によるものである。
【0046】したがって、検出パターンPTaの検出態
様の場合、目的記録トラックからの再生信号からクロス
トーク成分を除去する演算は、次の式(I)に示したも
のとなる。ここで、SBは、クロストーク成分を除去し
た後の、目的記録トラックからの再生信号をあらわす
(以下同じ)。
【0047】 SB=DSb−(DSb(c)/DSa(c))・DSa −(DSb(a)/DSc(a))・DSc (I)
【0048】また、検出パターンPTbの検出態様の場
合、目的記録トラックからの再生信号からクロストーク
成分を除去する演算は、次の式(II)に示したものと
なる。
【0049】 SB=DSb−(DSb(a)/DSa(a))・DSa −(DSb(b)/DSc(b))・DSc (II)
【0050】また、検出パターンPTcの検出態様の場
合、目的記録トラックからの再生信号からクロストーク
成分を除去する演算は、次の式(III)に示したもの
となる。
【0051】 SB=DSb−(DSb(b)/DSa(b))・DSa −(DSb(c)/DSc(c))・DSc (III)
【0052】ただし、DSa(a)は、クロストーク検
出用ピットPaを検出したときの信号DSaのピーク値
をあらわし、DSa(b)は、クロストーク検出用ピッ
トPbを検出したときの信号DSaのピーク値をあらわ
し、DSa(c)は、クロストーク検出用ピットPcを
検出したときの信号DSaのピーク値をあらわし、DS
b(a)は、クロストーク検出用ピットPaを検出した
ときの信号DSbのピーク値をあらわし、DSb(b)
は、クロストーク検出用ピットPbを検出したときの信
号DSbのピーク値をあらわし、DSb(c)は、クロ
ストーク検出用ピットPcを検出したときの信号DSc
のピーク値をあらわし、DSc(a)は、クロストーク
検出用ピットPaを検出したときの信号DScのピーク
値をあらわし、DSc(b)は、クロストーク検出用ピ
ットPbを検出したときの信号DScのピーク値をあら
わし、DSc(c)は、クロストーク検出用ピットPc
を検出したときの信号DScのピーク値をあらわす。
【0053】ここで、トラック番号が3k(kは整数)
の記録トラックにクロストーク検出用ピットPaが形成
され、トラック番号が(3k+1)の記録トラックにク
ロストーク検出用ピットPbが形成され、トラック番号
が(3k+2)の記録トラックにクロストーク検出用ピ
ットPcが形成されているとすると、目的記録トラック
のトラック番号nを3で除したときの余りの数(剰余
数)が0のときには、検出態様は検出パターンPTcに
なり、上述した剰余数が1のときには、検出態様は検出
パターンPTaになり、上述した剰余数が2のときに
は、検出態様は検出パターンPTbになる。
【0054】さて、本発明者の実験によると、光ディス
ク1がチルトしていると、隣接記録トラックからのクロ
ストーク成分の大きさが変動することがわかった。例え
ば、外周側の隣接記録トラックからのクロストーク成分
の大きさ(クロストーク量)は、チルト量に応じて図6
に示したように変化し、内周側の隣接記録トラックから
のクロストーク量は、チルト量に応じて図7に示したよ
うに変化する。
【0055】そこで、本実施例では、クロストーク検出
領域DDで検出した信号に基づいて、目的記録トラック
の再生信号から隣接記録トラックからのクロストークを
除去する演算を実行するとき、隣接記録トラックからの
クロストーク量の割合を、チルト量に応じてそれぞれ変
化させ、光ディスク1がチルトしても、目的記録トラッ
クの再生信号からクロストーク成分を適切に除去できる
ようにしている。
【0056】図8は、本発明の一実施例にかかる光ディ
スク装置の制御系の一例を示している。
【0057】同図において、受光素子11の受光面11
aから出力される受光信号PPaは、加算器20の一方
の入力端に加えられ、受光面11bから出力される受光
信号PPbは、加算器21の一方の入力端および減算器
22のマイナス側入力端に加えられ、受光面11cから
出力される受光信号PPcは、加算器20の他方の入力
端に加えられ、受光面11dから出力される受光信号P
Pdは、減算器2のプラス側入力端および加算器21の
他方の入力端に加えられている。
【0058】加算器20は、(PPa+PPc)なる演
算を実行するものであり、その演算結果は、減算器23
のマイナス側入力端および加算器24の一方の入力端に
加えられている。
【0059】加算器21は、(PPb+PPd)なる演
算を実行するものであり、その演算結果は、減算器23
のプラス側入力端および加算器24の他方の入力端に加
えられている。
【0060】減算器22は、(PPd−PPb)なる演
算を実行するものであり、その演算結果は、トラッキン
グ誤差信号ETとして、トラッキングサーボ制御部25
に加えられている。
【0061】減算器23は、((PPb+PPd)−
(PPa+PPc))なる演算を実行するものであり、
その演算結果は、フォーカシング誤差信号EFとしてフ
ォーカシングサーボ制御部26に加えられている。
【0062】加算器24は、(PPa+PPb+PPc
+PPd)なる演算を実行するものであり、その演算結
果は、目的記録トラックからの再生信号DSbとして、
信号再生部27に加えられている。
【0063】受光素子10から出力される受光信号は、
内周側の隣接記録トラックからの再生信号DSaとし
て、信号再生部27に加えられており、受光素子12か
ら出力される受光信号は、外周側の隣接記録トラックか
らの再生信号DScとして、信号再生部27に加えられ
ている。
【0064】受光素子14の受光面14aから出力され
る受光信号PPeは、減算器27のプラス側入力端に加
えられ、受光面14bから出力される受光信号PPf
は、減算器27のマイナス側入力端に加えられている。
【0065】減算器27は、(PPe−PPf)なる演
算を実行するものであり、その演算結果は、チルト量信
号TLとして、信号再生部27に加えられている。
【0066】トラッキングサーボ制御部25は、入力し
たトラッキング誤差信号ETに基づいて、トラッキング
誤差を0に変化させるトラッキング制御信号STを形成
するものであり、そのトラッキング制御信号STは、ト
ラッキングコイル駆動部29に加えられている。
【0067】トラッキングコイル駆動部29は、入力し
たトラッキング制御信号STに基づき、対物レンズ6を
フォーカシング方向およびトラッキング方向に移動する
ための対物レンズアクチュエータ(図示略)において、
対物レンズ4をトラッキング方向に移動するトラックコ
イルに駆動電流を供給するものである。
【0068】フォーカシングサーボ制御部26は、入力
したフォーカシング誤差信号EFに基づいて、フォーカ
シング誤差を0に変化させるフォーカシング制御信号S
Fを形成するものであり、そのフォーカシング制御信号
SFは、フォーカシングコイル駆動部30に加えられて
いる。
【0069】フォーカシングコイル駆動部30は、入力
したフォーカシング制御信号SFに基づき、対物レンズ
アクチュエータにおいて対物レンズ4をフォーカシング
方向に移動する対物レンズ移動機構のフォーカスコイル
に駆動電流を供給するものである。
【0070】信号再生部27は、入力した再生信号DS
a,DSb,DScに基づいて、再生信号DSbからク
ロストーク成分を除去する演算を実行するとともに、入
力したチルト量信号TLに基づき、そのクロストーク除
去演算に適用する再生信号DSa,DScのゲインを変
化させて、光ディスク1のチルトに対応したクロストー
ク除去演算を実行するものであり、それによって得られ
た再生信号SBは、復号器31に加えられている。
【0071】復号器31は、入力する再生データに付加
されている誤り訂正符号を用いて、再生データに含まれ
ている誤りを検出して訂正するものであり、その出力デ
ータは、再生データとして制御部32に加えられてい
る。
【0072】符号器33は、制御部32から出力される
記録データに、所定の誤り訂正符号を付加するものであ
り、その出力データは、記録信号として半導体レーザ駆
動制御部34に加えられている。
【0073】半導体レーザ駆動制御部34は、制御部3
2から再生モードが指令されているときには、所定の再
生レベルで半導体レーザ素子2を点灯駆動し、制御部3
2から記録モードが指令されているときには、入力した
記録信号に対応して、半導体レーザ素子2の出力レベル
を所定の記録レベルに制御するものである。これによ
り、記録データに対応して半導体レーザ素子2の出力レ
ベルが変化し、記録データに対応した記録情報が光ディ
スク1の記録トラックに記録される。
【0074】位置検出器35は、光ピックアップ装置が
形成するレーザスポットSPa,SPb,SPcを、光
ディスク1の半径方向に移動するための移動筐体(図示
略)の位置を検出するものであり、その検出信号は、位
置検出信号SPとしてシークモータ制御部36に加えら
れている。
【0075】シークモータ制御部36は、位置検出信号
SPの値が、制御部32から指令された目標位置に対応
する値になるように、移動筐体を移動させるシークモー
タ37を駆動するものである。
【0076】速度検出器38は、光ディスク1を回転駆
動するスピンドルモータ39の回転速度を検出するもの
であり、その検出信号は、速度検出信号SVとしてスピ
ンドルモータ制御部40に加えられている。
【0077】スピンドルモータ制御部40は、速度検出
信号SVの値が、制御部32から指令された目標速度に
対応する値になるように、スピンドルモータ39を駆動
するものである。
【0078】また、ホストインタフェース回路41は、
この光ディスク駆動装置を外部記憶装置として用いるホ
スト装置との間で、種々のデータをやりとりするための
ものである。
【0079】信号再生部27の一例を図9に示す。
【0080】同図において、再生信号DSa,DSb,
DScは、それぞれ乗算器45,46,47に加えられ
ており、チルト量信号TLは、ゲイン演算部48に加え
られている。
【0081】タイミング信号TM1は、レーザスポット
SPaがクロストーク検出領域DDを検出している期間
をあらわす信号であり、ゲイン演算部48およびピーク
検出器49に加えられている。また、タイミング信号T
M2は、レーザスポットSPbがクロストーク検出領域
DDを検出している期間をあらわす信号であり、ゲイン
演算部48およびピーク検出器50に加えられている。
また、タイミング信号TM3は、レーザスポットSPc
がクロストーク検出領域DDを検出している期間をあら
わす信号であり、ゲイン演算部48およびピーク検出器
51に加えられている。これらのタイミング信号TM
1,TM2,TM3は、制御部32で発生されて、この
信号再生部27に加えられるものである。
【0082】ゲイン演算部48は、基本的には、チルト
量信号TLに対応したゲイン信号DBa,DBb,DB
cを、上述した図6および図7の関係に基づいて形成す
るものであり、そのゲイン信号DBa,DBb,DBc
は、それぞれ乗算器45,46,47に加えられてい
る。さらに、ゲイン演算部48は、タイミング信号TM
1またはタイミング信号TM2またはタイミング信号T
M3が加えられているときには、ゲイン信号DBa,D
Bb,DBcの値は、最も早く出力されるタイミング信
号TM1が出力された時点での値を保持する。
【0083】乗算器45は、再生信号DSaに、ゲイン
信号DBaの値を乗じるものであり、その演算結果は、
ピーク検出器49および乗算器52に加えられている。
【0084】乗算器46は、再生信号DSbに、ゲイン
信号DBbの値を乗じるものであり、その演算結果は、
ピーク検出器50および加減算器53のプラス側入力端
に加えられている。
【0085】乗算器47は、再生信号DScに、ゲイン
信号DBcの値を乗じるものであり、その乗算結果は、
ピーク検出器51および乗算器54に加えられている。
【0086】ピーク検出器49は、タイミング信号TM
1が出力されている間、すなわち、レーザスポットSP
aが内周側の隣接記録トラックのクロストーク検出領域
DDを検出している期間、乗算器45から加えられる信
号のピーク値を検出するものであり、その検出結果は、
係数演算部55に出力される。ここで、上述したよう
に、クロストーク検出領域DDを検出している状態で
は、タイミングTTa,TTb,TTcでそれぞれクロ
ストーク検出用ピットPa,Pb,Pcに対応したピー
ク値が再生信号DSaに順次あらわれるので、ピーク検
出器49は、この再生信号DSaにあらわれたピーク値
DSa(a),DSa(b),DSa(c)(式
(I),(II),(III)参照)を順次検出し、そ
の検出結果を係数演算部55に出力する。
【0087】ピーク検出器50は、タイミング信号TM
2が出力されている間、すなわち、レーザスポットSP
bが目的記録トラックのクロストーク検出領域DDを検
出している期間、乗算器46から加えられる信号のピー
ク値を検出するものであり、その検出結果は、係数演算
部55に出力される。ここで、上述したように、クロス
トーク検出領域DDを検出している状態では、タイミン
グTTa,TTb,TTcでそれぞれクロストーク検出
用ピットPa,Pb,Pcに対応したピーク値が再生信
号DSbに順次あらわれるので、ピーク検出器50は、
この再生信号DSbにあらわれたピーク値DSb
(a),DSb(b),DSb(c)(式(I),(I
I),(III)参照)を順次検出し、その検出結果を
係数演算部55に出力する。
【0088】ピーク検出器51は、タイミング信号TM
3が出力されている間、すなわち、レーザスポットSP
cが外周側の隣接記録トラックのクロストーク検出領域
DDを検出している期間、乗算器47から加えられる信
号のピーク値を検出するものであり、その検出結果は、
係数演算部55に出力される。ここで、上述したよう
に、クロストーク検出領域DDを検出している状態で
は、タイミングTTa,TTb,TTcでそれぞれクロ
ストーク検出用ピットPa,Pb,Pcに対応したピー
ク値が再生信号DSbに順次あらわれるので、ピーク検
出器50は、この再生信号DScにあらわれたピーク値
DSc(a),DSc(b),DSc(c)(式
(I),(II),(III)参照)を順次検出し、そ
の検出結果を係数演算部55に出力する。
【0089】係数演算部55は、まず、制御部32から
加えられる目的記録トラックのトラック番号データTR
nに基づいて、目的記録トラックに対して適用する検出
態様を判定する。
【0090】そして、係数演算部55は、検出態様とし
て検出パターンPTaを適用すると判定した場合には、
ピーク検出器49から入力したピーク値DSa(c)と
ピーク検出器50から入力したピーク値DSb(c)を
用いて式(I)の再生信号DSaの係数を算出し、その
算出結果を係数データKaとして乗算器52に出力する
とともに、ピーク検出器50から入力したピーク値DS
b(a)とピーク検出器51から入力したピーク値DS
c(a)を用いて式(I)の再生信号DScの係数を算
出し、その算出結果を係数データKcとして乗算器54
に出力する。
【0091】また、係数演算部55は、検出態様として
検出パターンPTbを適用すると判定した場合には、ピ
ーク検出器49から入力したピーク値DSa(a)とピ
ーク検出器50から入力したピーク値DSb(a)を用
いて式(II)の再生信号DSaの係数を算出し、その
算出結果を係数データKaとして乗算器52に出力する
とともに、ピーク検出器50から入力したピーク値DS
b(b)とピーク検出器51から入力したピーク値DS
c(b)を用いて式(II)の再生信号DScの係数を
算出し、その算出結果を、係数データKcとして乗算器
54に出力する。
【0092】また、係数演算部55は、検出態様として
検出パターンPTcを適用すると判定した場合には、ピ
ーク検出器49から入力したピーク値DSa(b)とピ
ーク検出器50から入力したピーク値DSb(b)を用
いて式(III)の再生信号DSaの係数を算出し、そ
の算出結果を係数データKaとして乗算器52に出力す
るとともに、ピーク検出器50から入力したピーク値D
Sb(c)とピーク検出器51から入力したピーク値D
Sc(c)を用いて式(III)の再生信号DScの係
数を算出し、その算出結果を、係数データKcとして乗
算器54に出力する。
【0093】また、係数演算部55は、1つのクロスト
ーク検出領域DDに関する演算を実行して、係数データ
Ka,Kcを算出すると、次にクロストーク検出領域D
Dに関する演算を実行するまでの間、その係数データK
a,Kcの値を保持する。
【0094】乗算器52は、乗算器45の出力信号に係
数データKaの値を乗じるものであり、その演算結果
は、加減算器53の一方のマイナス側入力端に加えられ
ている。また、乗算器54は、乗算器47の出力信号に
係数データKcの値を乗じるものであり、その演算結果
は、加減算器53の他方のマイナス側入力端に加えられ
ている。
【0095】加減算器53は、乗算器46の出力信号か
ら、乗算器52の出力信号と乗算器54の出力信号を減
ずる演算を実行するものであり、その出力信号は、再生
信号SBとして、次段装置に出力されている。
【0096】以上の構成で、光ディスク1を回転駆動し
て、光ピックアップ装置によるデータアクセスを実行す
るとき、制御部32は、目的記録トラックのトラック番
号データTRnを形成して、信号再生部27に出力す
る。これにより、係数演算部55は、そのときの目的記
録トラックに対して適用する検出態様の検出パターンを
判定し、その判定結果を保持する。
【0097】また、制御部32は、PTaレーザスポッ
トSPaがクロストーク検出領域DDを検出している期
間でタイミング信号TM1を発生し、レーザスポットS
Pbがクロストーク検出領域DDを検出している期間で
タイミング信号TM2を発生し、レーザスポットSPc
がクロストーク検出領域DDを検出している期間でタイ
ミング信号TM3を発生し、これらのタイミング信号T
M1,TM2,TM3を信号再生部27に出力する。
【0098】これにより、ピーク検出器49は、タイミ
ングTTa,TTb,TTcでそれぞれ再生信号DSa
にあらわれるクロストーク検出用ピットPa,Pb,P
cに対応したピーク値DSa(a),DSa(b),D
Sa(c)を順次検出し、その検出結果を係数演算部5
5に出力する。
【0099】また、ピーク検出器50は、タイミングT
Ta,TTb,TTcでそれぞれ再生信号DSbにあら
われるクロストーク検出用ピットPa,Pb,Pcに対
応したピーク値DSb(a),DSb(b),DSb
(c)を順次検出し、その検出結果を係数演算部55に
出力する。
【0100】また、ピーク検出器51は、タイミングT
Ta,TTb,TTcでそれぞれ再生信号DScにあら
われるクロストーク検出用ピットPa,Pb,Pcに対
応したピーク値DSc(a),DSc(b),DSc
(c)を順次検出し、その検出結果を係数演算部55に
出力する。
【0101】このようにして、レーザスポットSPa,
SPb,SPcがクロストーク検出領域DDを検出終了
した時点で、係数演算部55には、それぞれピーク値D
Sa(a),DSa(b),DSa(c),DSb
(a),DSb(b),DSb(c),DSc(a),
DSc(b),DSc(c)が揃うので、その時点で判
定している検出パターンに従った演算で必要なピーク値
を選択し、再生信号DSa,DScに適用する係数を算
出し、その算出結果をあらわす係数データKa,Kcを
それぞれ乗算器52および乗算器54に出力する。
【0102】また、タイミング信号TM1,TM2,T
M3が出力されている期間では、ゲイン演算部48が出
力するゲイン信号DBa,DBb,DBcの値が固定さ
れているので、ピーク検出器49,50,51によるピ
ーク検出動作は安定したものとなり、クロストーク検出
領域DDにおけるピーク検出を適切に行うことができ
る。
【0103】このようにして、1つのクロストーク検出
領域DDの検出を終了した時点で、そのクロストーク検
出領域DDの検出結果に対応したクロストーク除去演算
のための係数データKa,Kcが乗算器52,54に与
えられるので、それ以降、加減算器53から出力される
再生信号SBの値は、クロストーク成分が除去された適
切な内容になる。
【0104】そして、最後のタイミング信号TM3の出
力が停止した後には、ゲイン演算部48は、チルト量信
号TLの値に対応したゲイン信号DBa,DBb,DB
cをそれぞれ乗算器45,46,47に出力するので、
乗算器45,47から出力される信号は、それぞれ、再
生信号DSa,DScが再生信号DSbに対して作用す
るクロストーク量の変化に対応した値になるので、1つ
のクロストーク検出領域DDから、次のクロストーク検
出領域DDまでの期間で、光ディスク1のチルト量が変
動する場合でも、クロストーク成分が効果的に除去され
た適切な再生信号SBが得られる。
【0105】このようにして、本実施例では、例えば、
光ディスク1のローディング時に光ディスク1が回転系
に適切に保持されず、チルト量が変動するような事態が
生じている場合でも、クロストーク成分が効果的に除去
された適切な再生信号SBが得ることができる。
【0106】ところで、上述した実施例では、光ディス
ク1のチルト量の変化に伴う隣接記録トラックからのク
ロストーク量の変動の影響が、クロストーク除去演算に
あらわれないようにしているが、このクロストーク量の
変動は、例えば、フォーカシング誤差量が変動したり、
トラッキング誤差量が変動しても起こる。
【0107】すなわち、本発明者の実験によれば、図1
0および図11に示すように、フォーカシング誤差量の
変動に伴ってクロストーク量が変化することが判明し
た。また、図12および図13に示すように、トラッキ
ング誤差量の変動に伴ってクロストーク量が変化するこ
とも判明した。
【0108】そこで、フォーカシング誤差量の変動に伴
うクロストーク量の変化の影響を除去しようとする場合
には、図9に示した信号再生部において、ゲイン演算部
48の代わりに、フォーカシング誤差信号EFに対応し
たゲイン信号DBa,DBb,DBcを出力するような
ゲイン演算部を適用したものを構成すればよい。
【0109】また、トラッキング誤差量の変動に伴うク
ロストーク量の変化の影響を除去しようとする場合に
は、図9に示した信号再生部において、ゲイン演算部4
8の代わりに、トラッキング誤差信号ETに対応したゲ
イン信号DBa,DBb,DBcを出力するようなゲイ
ン演算部を適用したものを構成すればよい。
【0110】図14は、本発明の他の実施例にかかる信
号再生部の一例を示したものである。なお、同図におい
て図9と同一部分および相当する部分には、同一符号を
付している。
【0111】同図において、ゲイン演算部58には、チ
ルト量信号TLおよびフォーカシング誤差信号EFが加
えられており、ゲイン演算部58は、基本的には、入力
したチルト量信号TLに対応して、上述した図6および
図7の関係に基づいて形成したゲイン信号と、入力した
フォーカシング誤差信号EFに対応して、上述した図1
0および図11の関係に基づいて形成したゲイン信号の
2種類のゲイン信号を合成し、その合成して得た合成ゲ
インに対応したゲイン信号DBa,DBb,DBcを出
力するものであり、そのゲイン信号DBa,DBb,D
Bcは、それぞれ乗算器45,46,47に加えられて
いる。さらに、ゲイン演算部58は、タイミング信号T
M1またはタイミング信号TM2またはタイミング信号
TM3が加えられているときには、ゲイン信号DBa,
DBb,DBcの値は、最も早く出力されるタイミング
信号TM1が出力された時点での値を保持する。
【0112】したがって、この場合には、光ディスク1
のチルト量の変動と、フォーカシング誤差の変動の影響
をともに排除したクロストーク除去演算を実行すること
ができる。
【0113】なお、図14の実施例では、チルト量とフ
ォーカシング誤差量の組み合わせを考えたが、チルト量
とトラッキング誤差量を組み合わせた場合、および、フ
ォーカシング誤差量とトラッキング誤差量を組み合わせ
た場合でも、本発明を同様にして適用できる。
【0114】図15は、本発明のさらに他の実施例にか
かる信号再生部の一例を示したものである。なお、同図
において図9と同一部分および相当する部分には、同一
符号を付している。
【0115】同図において、ゲイン演算部59には、チ
ルト量信号TL、フォーカシング誤差信号EF、およ
び、トラッキング誤差信号ETが加えられており、ゲイ
ン演算部58は、基本的には、入力したチルト量信号T
Lに対応し、上述した図6および図7の関係に基づいて
形成したゲイン信号と、入力したフォーカシング誤差信
号EFに対応し、上述した図10および図11の関係に
基づいて形成したゲイン信号と、入力したトラッキング
誤差信号に対応し、上述した図12および図13の関係
に基づいて形成したゲイン信号の3種類のゲイン信号を
合成し、その合成して得た合成ゲインに対応したゲイン
信号DBa,DBb,DBcを出力するものであり、そ
のゲイン信号DBa,DBb,DBcは、それぞれ乗算
器45,46,47に加えられている。さらに、ゲイン
演算部59は、タイミング信号TM1またはタイミング
信号TM2またはタイミング信号TM3が加えられてい
るときには、ゲイン信号DBa,DBb,DBcの値
は、最も早く出力されるタイミング信号TM1が出力さ
れた時点での値を保持する。
【0116】したがって、この場合には、光ディスク1
のチルト量の変動と、フォーカシング誤差の変動と、ト
ラッキング誤差の変動の影響をともに排除したクロスト
ーク除去演算を実行することができる。
【0117】ところで、上述した各実施例におけるゲイ
ン演算部では、例えば、その時点で得られたチルト量に
対応したゲイン信号を出力しているが、このゲイン信号
の形成方法は、これに限らない。
【0118】例えば、クロストーク検出領域を検出した
ときのそれぞれのゲイン信号を基準値として保持し、ク
ロストーク検出領域後は、その時点でのチルト量に対応
して得たゲイン信号と、保持している基準値からの差分
に相当するゲイン信号を出力する方法を適用することが
できる。
【0119】すなわち、この場合、クロストーク検出領
域は所定の間隔であらわれ、上述した実施例の係数演算
部は、おのおののクロストーク検出領域毎にクロストー
ク除去演算の係数を算出して保持しているので、この係
数には、その係数の演算の基礎となった信号を検出した
クロストーク量が直接反映している。
【0120】そこで、上述したように、クロストーク検
出領域を検出したときのそれぞれのゲイン信号を基準値
として保持し、クロストーク検出領域後は、その時点で
のチルト量に対応して得たゲイン信号と、保持している
基準値からの差分に相当するゲイン信号を出力するよう
にすると、クロストーク量の変動により追従したゲイン
信号を算出することができる。
【0121】なお、上述した実施例では、本発明を光デ
ィスク装置に適用した場合について説明したが、本発明
は、それ以外の装置、例えば、光磁気ディスク装置など
の装置についても同様にして適用することができる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クロストーク除去演算に使用する隣接記録トラックから
の信号は、光ディスクのチルト量、トラッキング誤差
量、あるいは、フォーカシング誤差量に基づいた利得で
増幅された後に、クロストーク除去手段に加えられるの
で、そのときの光ディスクのチルト量、トラッキング誤
差量、あるいは、フォーカシング誤差量に対応して、ク
ロストーク除去演算が適切になされ、再生信号からクロ
ストーク成分を効果的に除去することができるという効
果を得る。
【0123】また、クロストーク除去演算に使用する隣
接記録トラックからの信号は、光ディスクのチルト量の
変化分、トラッキング誤差量の変化分、あるいは、フォ
ーカシング誤差量の変化分に基づいて制御される利得で
増幅された後に、クロストーク除去手段に加えられるの
で、そのときの光ディスクのチルト量、トラッキング誤
差量、あるいは、フォーカシング誤差量に対応して、ク
ロストーク除去演算が適切になされ、再生信号からクロ
ストーク成分を効果的に除去することができるという効
果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる光ピックアップ装置
の光学系の要部を示した概略構成図。
【図2】クロストーク検出領域の検出パターンの一例を
示した概略図。
【図3】クロストーク検出領域の検出パターンの一例に
対応した検出信号を示した波形図。
【図4】クロストーク検出領域の検出パターンの他の例
に対応した検出信号を示した波形図。
【図5】クロストーク検出領域の検出パターンのさらに
他の例に対応した検出信号を示した波形図。
【図6】チルト量の変動に伴う外周側の隣接記録トラッ
クからのクロストーク成分の変化の一例を示したグラフ
図。
【図7】チルト量の変動に伴う内周側の隣接記録トラッ
クからのクロストーク成分の変化の一例を示したグラフ
図。
【図8】本発明の一実施例にかかる光ディスク装置の制
御系の一例を示したブロック図。
【図9】信号再生部の一例を示したブロック図。
【図10】フォーカシング誤差量の変動に伴う外周側の
隣接記録トラックからのクロストーク成分の変化の一例
を示したグラフ図。
【図11】フォーカシング誤差量の変動に伴う内周側の
隣接記録トラックからのクロストーク成分の変化の一例
を示したグラフ図。
【図12】トラッキング誤差量の変動に伴う外周側の隣
接記録トラックからのクロストーク成分の変化の一例を
示したグラフ図。
【図13】トラッキング誤差量の変動に伴う内周側の隣
接記録トラックからのクロストーク成分の変化の一例を
示したグラフ図。
【図14】信号再生部の他の例を示したブロック図。
【図15】信号再生部のさらに他の例を示したブロック
図。
【図16】クロストークを説明するための動作波形図。
【図17】クロストーク検出領域を設けた光ディスクの
一例を示した概略図。
【図18】クロストーク検出領域の一例を示した概略
図。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 半導体レーザ素子 4 回折格子素子 10,11,12,14 受光素子 13 偏向プリズム 27 信号再生部 32 制御部 45,46,47,52,54 乗算器 48,58,59 ゲイン演算部 49,50,51 ピーク検出器 53 加減算器 55 係数演算部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記憶媒体の記録トラックに所定間隔で
    多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録トラッ
    クと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接記録
    トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的記録
    トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラック
    から得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演算を
    実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれるクロ
    ストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備え、
    上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検出領
    域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その適用
    結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピック
    アップ装置において、 光記憶媒体のチルト量を検出するチルト量検出手段と、 一方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第1の可変利得増幅手段と、 他方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第2の可変利得増幅手段と、 上記チルト量検出手段が検出したチルト量に基づいて、
    上記第1の可変利得増幅手段、および、上記第2の可変
    利得増幅手段の利得を変化させる利得制御手段を備えた
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 光記憶媒体の記録トラックに所定間隔で
    多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録トラッ
    クと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接記録
    トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的記録
    トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラック
    から得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演算を
    実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれるクロ
    ストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備え、
    上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検出領
    域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その適用
    結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピック
    アップ装置において、 光記憶媒体に対するレーザビームのトラッキング誤差を
    検出するトラッキング誤差検出手段と、 一方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第1の可変利得増幅手段と、 他方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第2の可変利得増幅手段と、 上記トラッキング誤差検出手段が検出したトラッキング
    誤差に基づいて、上記第1の可変利得増幅手段、およ
    び、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化させる利
    得制御手段を備えたことを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  3. 【請求項3】 光記憶媒体の記録トラックに所定間隔で
    多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録トラッ
    クと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接記録
    トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的記録
    トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラック
    から得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演算を
    実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれるクロ
    ストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備え、
    上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検出領
    域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その適用
    結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピック
    アップ装置において、 光記憶媒体に対するレーザビームのフォーカシング誤差
    を検出するフォーカシング誤差検出手段と、 一方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第1の可変利得増幅手段と、 他方の上記隣接記録トラックから得た信号を増幅して上
    記クロストーク除去手段に加えるとともにその利得が可
    変な第2の可変利得増幅手段と、 上記フォーカシング誤差検出手段が検出したフォーカシ
    ング誤差に基づいて、上記第1の可変利得増幅手段、お
    よび、上記第2の可変利得増幅手段の利得を変化させる
    利得制御手段を備えたことを特徴とする光ピックアップ
    装置。
  4. 【請求項4】 光記憶媒体の記録トラックに所定間隔で
    多数のクロストーク検出領域を設け、目的の記録トラッ
    クと、その目的記録トラックに隣接する2つの隣接記録
    トラックにそれぞれレーザスポットを形成し、目的記録
    トラックから得た信号と、上記2つの隣接記録トラック
    から得た信号に基づいて所定のクロストーク除去演算を
    実行し、目的記録トラックから得た信号に含まれるクロ
    ストーク成分を除去するクロストーク除去手段を備え、
    上記クロストーク除去手段は、上記クロストーク検出領
    域で上記クロストーク除去演算を適用すると、その適用
    結果を次のクロストーク検出領域まで保持する光ピック
    アップ装置の制御方法において、 光記憶媒体のチルト量を検出するチルト量検出手段を備
    え、 上記チルト量検出手段が検出したチルト量に基づいて、
    上記2つの隣接記録トラックからそれぞれ得られた信号
    の利得をおのおの設定した後に、上記クロストーク除去
    手段に加えることを特徴とする光ピックアップ装置の制
    御方法。
JP15822394A 1994-06-17 1994-06-17 光ピックアップ装置およびその制御方法 Pending JPH087284A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6580580B1 (en) 1998-12-02 2003-06-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic memory drive and optical device
US8578728B2 (en) 2008-06-03 2013-11-12 Lg Electronics Inc. Movable air conditioner

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6580580B1 (en) 1998-12-02 2003-06-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic memory drive and optical device
US8578728B2 (en) 2008-06-03 2013-11-12 Lg Electronics Inc. Movable air conditioner

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