JPH0872803A - 物品箱詰め方法および物品箱詰め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多数種類の物品を短期間で大量に箱詰めする作
業を、自動的で能率よく確実に行なうことができる物品
箱詰め方法および物品箱詰め装置を提供する。 【構成】複数の収容列部６に整列させて一方向へ移送さ
れる異なる多数種類の物品ｃを、あらかじめ制御手段５
に記憶させた箱詰めパターンに基づいて、組合せ手段２
により必要数を取り出し異種の物品群ｚを形成させて、
この物品群ｚを挿入手段４により一括把持して空箱ｂへ
詰め込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、包装用の箱へ異なる多
数種類の物品を一定の所定パターンで、連続かつ自動的
に詰め込むことができる物品箱詰め方法および物品箱詰
め装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、物品の箱詰めにおいて、図６に示
すような、異なる多数種類の物品ｃ（図においては八種
類の異なる物品ｃ）を一つの箱ｂへ一定のパターンによ
り詰め合わせする場合には、コンベア上へ連続して流れ
る空箱へ多数の作業者が並んで待機していて、該作業者
が一種類または二種類の物品を手に持って、あらかじめ
箱における決められた位置へ詰め込むことにより行なわ
れていた。

【０００３】しかし、人手による箱詰めは、一定の割合
でパターンの詰め合わせミスや空詰めが発生して、その
検査と修復に手間が掛かる上、大量の箱詰め作業には、
作業者への労働負担が増大して労働衛生上大きな問題を
生ずる。

【０００４】特に、夏・冬期の品物の贈答期には、わず
かな期間に極めて大量の箱詰め品が一度に流通し、か
つ、生製品は事前の詰め合わせを行なった在庫管理がで
きないため、当業界においては、その期間の直前におい
ての箱詰め作業が強いられるもので、前記したような大
量の作業にあっては、大きな作業スペースにおいて大量
の作業者によらなければならないのが現状であった。

【０００５】したがって、当業界にあっては、大勢の作
業者によることなく、短期間で大量の箱詰め作業を、能
率よく確実に行なえる装置の出現を強く要望されていた
ものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した要
望にかんがみなされたもので、複数の収容列部に整列さ
せて一方向へ移送される異なる多数種類の物品を、あら
かじめ制御手段に記憶させた箱詰めパターンに基づい
て、組合せ手段により必要数を取り出し異種の物品群を
形成させて、この物品群を挿入手段により一括把持して
空箱へ詰め込むことにより、多数種類の物品を短期間で
大量に箱詰めする作業を、自動的で能率よく確実に行な
うことができる物品箱詰め方法および物品箱詰め装置を
提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ための本発明の手段は、複数の収容列部に整列させて一
方向へ移送される異なる多数種類の物品を、あらかじめ
制御手段に記憶させた箱詰めパターンに基づいて、組合
せ手段により必要数を取り出し異種の物品群を形成させ
て、この物品群を挿入手段により一括把持して空箱へ詰
め込む物品箱詰め方法にある。

【０００８】また、組合せ手段による異種の物品群の形
成は、箱全体の箱詰めパターンにおいて分割した複数の
小パターンごと形成する。

【０００９】そして、異なる多数種類の物品を箱へ所定
パターンで詰め込む物品箱詰め装置にあって、異なる多
数種類の物品をその異種物品ごと複数の収容列部に整列
させて一方向へ送り込む整列手段と、該整列手段の最終
部に設けてこの整列手段から取り出して、箱詰めするパ
ターンに物品を組み合わせる組合せ手段と、この組合せ
手段の近傍に設けて箱詰め用の空箱を供給する供給手段
と、組み合わさった異種の物品群を前記空箱へ詰め込む
挿入手段と、複数の箱詰めパターンを内蔵して前記各手
段を制御する制御手段と、を備えさせた物品箱詰め装置
の構成にある。

【００１０】更に、前記組合せ手段は、支持体に支承さ
せて整列手段の収容列部ごとに対応させた多数の保持部
材からなる物品の保持手段と、該保持手段に連係させこ
の保持手段を前後および上下方向へ任意に移動させる操
作手段と、を備えさせた物品箱詰め装置の構成にある。

【００１１】

【作用】前記のように構成される本発明の物品箱詰め方
法および物品箱詰め装置は以下に述べる作用を奏する。

【００１２】本発明にあっては、一つの箱へ異なる多数
種類の物品を、あらかじめ設定させた収容パターンに合
わせて箱詰めするもので、この異なる多数種類の物品
は、整列手段により複数の収容列部へ、その物品種類ご
と整列されて一方向へ移送される。

【００１３】この整列手段の終端部において、この異な
る多数種類の物品は、制御手段により制御されて作動す
る組合せ手段により、記憶させた物品の箱詰めパターン
に基づいて、前記整列手段から必要数を取り出して異種
からなる多数個の物品の群を形成させる。

【００１４】一方、物品が箱詰めされる空箱は、供給手
段により前記において形成された物品群の近傍へ供給さ
れる。

【００１５】すると、この物品群を挿入手段により一括
に把持して、供給された空箱へ移送し該箱の所定位置へ
詰め込まれる。

【００１６】また、前記した物品群は、箱詰めされる物
品全体に対して複数の小パターンに分割形成することが
できるもので、この小パターンも、制御手段の制御によ
り組合せ手段によって形成されるもので、挿入手段によ
りこの小パターンに分割された群ごとに一括把持して箱
詰めがなされる。

【００１７】

【実施例】次に本発明に関する物品箱詰め方法および物
品箱詰め装置の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１８】図１においてＡは、一つの箱ｂへ異なる多
数種類の物品ｃを、例えば、図４および図６に示すよう
な、あらかじめ設定させた収容パターンに合わせて箱詰
めする物品箱詰め装置で、整列手段１と、組合せ手段２
と、供給手段３と、挿入手段４と、制御手段５とにより
基本的に構成される。

【００１９】そして、前記した整列手段１は、異なる多
数種類の物品ｃを、その異種物品ｃごと複数の収容列部
６，６…に整列させて一方向へ送り込むもので、図１お
よび図２に示すように、各収容列部６に対して独立した
第一および第二送り込みコンベア７，８により一定量づ
つ供給される。（なお、第二送り込みコンベア８は、図
においては一側部のみを示す。） 前記した第二送り込みコンベア８は、多数個の物品ｃを
収容した収納容器９を載置して受渡部材１０を介して第
一送り込みコンベア７へ複数列を一度に移し替えるもの
で、収容列部６の側部に設けてあって、前部を下方への
回動を自在とした落込みコンベア１１を付設してあり、
該落込みコンベア１１の終端部には、物品ｃ入りの収納
容器９を所定位置に停止させる出没自在の第一ストッパ
ー１２を設けると共に、この落込みコンベア１１の後部
には、後続の物品ｃ入り収納容器９を所定位置に停止さ
せる出没自在の第二ストッパー１３を設けてある。

【００２０】なお、前記した受渡部材１０は、第一およ
び第二送り込みコンベア７，８に対応させて、多数取り
付けた吸着パット１４，１４…を、昇降自在の流体シリ
ンダ１５により支柱１６のフレーム１７へ横移動自在に
係合してあって、落込みコンベア１１上の収納容器９か
ら物品ｃを取り出して第一送り込みコンベア７上へ移動
させる。

【００２１】また、落込みコンベア１１上の収納容器９
は、移し替えに伴って空状態になれば、枢軸１８を中心
として落込みコンベア１１が下方へ回動し、シュート１
９を介して回収コンベア２０上へ落込み、次の物品ｃの
送り込みに備える。

【００２２】前記した第一送り込みコンベア７は、その
前部において収容列部６に臨ませたシュートを設けたベ
ルトコンベアを用いて、一列づつ収容列部６へ物品ｃを
送り込む。

【００２３】この収容列部６は、両側を壁体２１，２１
により物品ｃ幅に仕切ってあって、箱詰めさせる異種物
品数に見合う列に形成してあるもので、壁体２１の下部
には一方向、すなわち、組合せ手段２側へ移送させるベ
ルト等の搬送コンベア２２を設けてある。

【００２４】前記した組合せ手段２は、整列手段１の最
終部に設けてこの整列手段１から取り出して、図４に示
すように、箱詰めする所定のパターンに、異なる多数種
類の物品ｃを一つの群ｚに組み合わせるもので、可動体
２３を機体２４の縦ガイド２５へ昇降自在に係合してあ
って、この可動体２３上の横ガイド２６へ進退自在に支
持体２７を係合してある。

【００２５】なお、可動体２３と支持体２７とは、昇降
手段２８と揺動運動する進退手段２９とからなる操作手
段３０により、上下方向および前後方向へ任意に移動で
きるように構成されている。

【００２６】そして、昇降手段２８は、機体２４へクラ
ッチ付きモータ３１により回転されるカム板３２をカム
軸３５により取り付けて、このカム板３２の周面に可動
体２３より垂下させたレバー３３のコロ３４を係合する
ことで、カム板３２の回転により可動体２３が昇降す
る。

【００２７】また、前記した進退手段２９は、モータ３
１により駆動されるカム軸３５に連係させた、例えば、
オシレートドライブ等を採用するもので、その出力軸３
５ａに固着して揺動運動されるアーム３６の先端に、一
端を支持体２７に取り付けた連結杆３７の他端を連結し
てあって、アーム３６が一方向へ旋回することで支持体
２７が前後方向へ進退する。

【００２８】更に、この支持体２９の前縁には、整列手
段１の収容列部６，６…ごとに対応させた多数の保持部
材３８からなる物品ｃの保持手段３９を取付板４０を介
して支承させてあるもので、保持部材３８は、図３およ
び図４に示すように、バキューム等の吸着手段を採用し
て、整列手段１の各収納列部６から横方向において二列
づつ物品ｃを受け取り、整列手段１と組合せ手段２との
間に設けた送出コンベア４１上へ載置する。

【００２９】この送出コンベア４１は、Ｖガイドの歯付
によるベルトコンベアを用いて間欠的に、すなわち、物
品の一個分づつ移動するので、その最終端は物品ｃの挿
入手段４へ臨ませてある。

【００３０】前記した供給手段３は、組合せ手段２の近
傍に設けて箱詰め用の空箱ｂを挿入手段４の付近へ供給
するもので、この空箱ｂは、連続的に搬送される繰り込
みコンベア４２を介して繰り出しコンベア４３へ一個づ
つ繰り込まれ、所定位置においてストツパー４４により
位置決めされて停止する。

【００３１】なお、この供給手段３における挿入手段４
の対応位置においては、組み合わさった物品群のそれぞ
れの物品ｃの間隔を整列させる列修正手段４５が設けら
れているもので、図１および図４に示すように、送出コ
ンベア４１を挟んでその両側に、物品ｃの外径に馴染む
形状に形成した押体４６，４６を、流体シリンダや電磁
ソレノイド等の押出部材４７，４７により進退自在に取
り付けてある。

【００３２】したがって、この押出部材４７，４７を操
作して押体４６，４６を押し出すことにより、その内端
部に形成した形状に物品ｃ姿勢が修正され、挿入手段４
による物品把持が円滑に行なわれる。

【００３３】前記した挿入手段４は、組み合わさった異
種の物品群ｚを前記空箱ｂへ詰め込むもので、慣用の多
関節ロボットを用いるものであって、そのアーム４８の
先端部にバキューム等の把持部材４９を取付体５０によ
り支承させてある。

【００３４】そして、送出コンベア４１の終端部に達し
た物品群ｚをアーム４８を操作してその把持部材４９に
より吸着し、繰り出しコンベア４３上に待機する空箱ｂ
内の所定位置へ挿入する。

【００３５】前記した制御手段５は、複数の物品箱詰め
パターンを内蔵して前記した各手段１，２，３および４
や送込コンベア７，８、落込みコンベア１１、繰り込み
および繰り出しコンベア４２，４３、送出コンベア４１
等を制御するもので、入力部や演算部，記憶部，制御
部，表示部等を有している。

【００３６】前記のように構成される本発明実施例の方
法および装置Ａは、まず、整列手段１へ向かって異なる
多数種類の物品ｃが、その種類ごとの送込コンベア７，
８から収容列部６へと送り込まれ、その物品種類ごと一
列に整列されて一方向、すなわち、組合せ手段２へ向か
って移送される。

【００３７】そして、この整列手段１の終端部において
待機するそれぞれの異なる多数種類の物品ｃは、制御手
段５へあらかじめ記憶させた、例えば、図４および図６
に示すような、物品ｃの箱詰めパターンに基づいてこの
整列手段１から取り出されるもので、組合せ手段２にお
ける多数の保持部材３８のうち最初の物品群ｚ１に相当
するものを、整列手段１の物品ｃへ対応させて一個ある
いは複数個を吸着保持させ、送出コンベア１上へ移し替
える。

【００３８】すると、この送出コンベア４１は移し替え
られた物品ｃ数だけ間欠駆動され、挿入手段４ヘ向かっ
て前進する。

【００３９】物品群ｚ１における次の物品ｃも、前記同
様に保持部材３８を整列手段１の物品ｃへ対応させて吸
着保持し、前回に移し替えられた送出コンベア４１上の
物品ｃの隣へ載置する。

【００４０】一方、物品ｃが箱詰めされる空箱ｂは、供
給手段３により前記において形成された物品群ｚの近傍
へ供給される。

【００４１】このように所定の物品ｃ数の移し替えを行
なって物品群ｚ１，ｚ２，ｚ３を形成するもので、挿入
手段１へ移動した物品群ｚは、列修正手段４５により所
定の姿勢に揃えられた後、挿入手段４の把持部材４９が
操作され、繰り出しコンベア４３上に待機する空箱ｂ内
へ一括に把持して順次収容されるので、図４および図６
に示すようなパターンの異種物品ｃが箱詰めされる。

【００４２】この箱詰めは、物品群ｚ１，ｚ２，ｚ３
を、箱詰めされる物品全体に対して複数の小パターンに
分割形成して各群ごと挿入したが、箱ｂに対して一括の
群により詰め込むこともできる。

【００４３】

【発明の効果】前述のように構成される本発明は、異な
る多数種類の物品を包装用の箱へ連続かつ自動的に詰め
込むことができて、省人化が計れると共に、人手による
物品の詰め込みミスを完全に防止することができる。

【００４４】特に、詰め込みパターンの型換え等の場合
でも、制御手段への入力変更をするだけで継続して箱詰
め作業が行なわれるため、多品種小ロットの詰め込み作
業にも迅速に対応することができる。等の格別な効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に関する物品箱詰め方法を採用した物品
箱詰め装置の一実施例の概要を示す平面図である。

【図２】図１における整列手段の一部を示す側面図であ
る。

【図３】図１における組合せ手段の要部を示す正面図で
ある。

【図４】図１における装置により箱詰めする状態を示す
平面図である。

【図５】図１における挿入手段を示す要部の側面図であ
る。

【図６】図１における装置により物品の箱詰めされた詰
め合わせ状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

ｂ 箱 ｃ 物品 Ａ 物品箱詰め装置 ｚ 物品群 １ 整列手段 ２ 組合せ手段 ３ 供給手段 ４ 挿入手段 ５ 制御手段 ６ 収容列部 ２９ 操作手段 ３８ 保持部材 ３９ 保持手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の収容列部に整列させて一方向へ移
   送される異なる多数種類の物品を、あらかじめ制御手段
   に記憶させた箱詰めパターンに基づいて、組合せ手段に
   より必要数を取り出し異種の物品群を形成させて、この
   物品群を挿入手段により一括把持して空箱へ詰め込むこ
   とを特徴とする物品箱詰め方法。
2. 【請求項２】 組合せ手段による異種の物品群の形成
   は、箱全体の箱詰めパターンにおいて分割した複数の小
   パターンごと形成することを特徴とする請求項１記載の
   物品箱詰め方法。
3. 【請求項３】 異なる多数種類の物品を箱へ所定パター
   ンで詰め込む物品箱詰め装置にあって、異なる多数種類
   の物品をその異種物品ごと複数の収容列部に整列させて
   一方向へ送り込む整列手段と、該整列手段の最終部に設
   けてこの整列手段から取り出して、箱詰めするパターン
   に物品を組み合わせる組合せ手段と、この組合せ手段の
   近傍に設けて箱詰め用の空箱を供給する供給手段と、組
   み合わさった異種の物品群を前記空箱へ詰め込む挿入手
   段と、複数の箱詰めパターンを内蔵して前記各手段を制
   御する制御手段とを備えさせたことを特徴とする物品箱
   詰め装置。
4. 【請求項４】 前記組合せ手段は、支持体に支承させて
   整列手段の収容列部ごとに対応させた多数の保持部材か
   らなる物品の保持手段と、該保持手段に連係させてこの
   保持手段を前後および上下方向へ任意に移動させる操作
   手段とを備えさせたことを特徴とする請求項３記載の物
   品箱詰め装置。