JPH0871787A - 液状フラックス及びはんだ付け方法 - Google Patents
液状フラックス及びはんだ付け方法Info
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- JPH0871787A JPH0871787A JP23425094A JP23425094A JPH0871787A JP H0871787 A JPH0871787 A JP H0871787A JP 23425094 A JP23425094 A JP 23425094A JP 23425094 A JP23425094 A JP 23425094A JP H0871787 A JPH0871787 A JP H0871787A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】無洗浄で使用する液状フラックスにおいて、マ
イグレ−ションを充分に防止でき、かつフラックス残渣
を絶縁皮膜として有効に利用できる液状フラックス並び
にそのフラックスを使用してのはんだ付け方法を提供す
る。 【構成】液状フラックスは、ロジンまたは/および変性
ロジン、活性剤、溶剤を少なくとも含有するフラックス
において、不飽和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量
%させた。不飽和脂肪酸アミドには、オレイン酸アミ
ド、リノレン酸アミド、ウンデシレン酸アミド、エライ
ジン酸アミド、エルカ酸アミド、ソルビン酸アミド、リ
ノ−ル酸アミドの何れか一種または二種以上を使用でき
る。はんだ付け方法においては、上記の液状フラックス
を用いてはんだ付けを行い、はんだ付け後のフラックス
残渣を絶縁皮膜として残す。
イグレ−ションを充分に防止でき、かつフラックス残渣
を絶縁皮膜として有効に利用できる液状フラックス並び
にそのフラックスを使用してのはんだ付け方法を提供す
る。 【構成】液状フラックスは、ロジンまたは/および変性
ロジン、活性剤、溶剤を少なくとも含有するフラックス
において、不飽和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量
%させた。不飽和脂肪酸アミドには、オレイン酸アミ
ド、リノレン酸アミド、ウンデシレン酸アミド、エライ
ジン酸アミド、エルカ酸アミド、ソルビン酸アミド、リ
ノ−ル酸アミドの何れか一種または二種以上を使用でき
る。はんだ付け方法においては、上記の液状フラックス
を用いてはんだ付けを行い、はんだ付け後のフラックス
残渣を絶縁皮膜として残す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液状フラックス及びその
液状フラックスを用いてはんだ付けする方法に関し、特
に、フロ−はんだ付け法に好適に使用されるものであ
る。
液状フラックスを用いてはんだ付けする方法に関し、特
に、フロ−はんだ付け法に好適に使用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プリント回路基板に回路素子を実装する
場合、フロ−法はんだ付けが多く使用されている。この
フロ−法においては、プリント回路基板の孔に回路素子
のリ−ド線を挿入支持し、更に、この回路基板をフラッ
クス浴(ロジン等を主成分とするフラックスを溶剤で溶
かしたフラックス溶液)に浸漬し、次いで、この回路基
板を予熱のうえ、はんだ浴に2〜4秒浸漬して回路素子
のリ−ド線を回路基板の導体にはんだ付けしている。
場合、フロ−法はんだ付けが多く使用されている。この
フロ−法においては、プリント回路基板の孔に回路素子
のリ−ド線を挿入支持し、更に、この回路基板をフラッ
クス浴(ロジン等を主成分とするフラックスを溶剤で溶
かしたフラックス溶液)に浸漬し、次いで、この回路基
板を予熱のうえ、はんだ浴に2〜4秒浸漬して回路素子
のリ−ド線を回路基板の導体にはんだ付けしている。
【0003】この場合、フラックスは、母材表面(導体
表面)の酸化物除去、はんだに対する濡れ性の促進等に
不可欠であり、通常、ロジンのみでは、活性力が弱く、
これらの作用を充分に達成し難いので、有機アミンのハ
ロゲン化水素酸塩、有機酸、有機酸と有機アミンの塩等
の活性剤を添加している。
表面)の酸化物除去、はんだに対する濡れ性の促進等に
不可欠であり、通常、ロジンのみでは、活性力が弱く、
これらの作用を充分に達成し難いので、有機アミンのハ
ロゲン化水素酸塩、有機酸、有機酸と有機アミンの塩等
の活性剤を添加している。
【0004】しかし、活性剤添加のもとでは、はんだ付
け後のフラックス残渣と母材との錯化物生成反応による
導体の侵食が避けられないので、上記したプリント回路
基板のはんだ付け作業においては、フラックス残渣をフ
ロン系洗浄液で洗浄除去していた。
け後のフラックス残渣と母材との錯化物生成反応による
導体の侵食が避けられないので、上記したプリント回路
基板のはんだ付け作業においては、フラックス残渣をフ
ロン系洗浄液で洗浄除去していた。
【0005】而るに、近来、フロン化合物のオゾン層破
壊による地球環境破壊が地球規模のもとで問題視される
に至り、代替洗浄液としてアルコ−ル(主にイソプロピ
ルアルコ−ル)、水(水溶性フラックスの使用またはケ
ン化剤の添加が必要となる)、準水系洗浄液、分子中に
水素原子を含む代替フロン(例えば、HCFC−22
5)等の使用が検討されているが、アルコ−ルでは引火
点が低く危険であり、水または準水系では、やっかいな
排液処理を必要とし、また、微細部分の乾燥が容易では
なく、更に、高コストの特殊な洗浄装置(例えば、超音
波洗浄装置)を必要とし、代替フロンでは、オゾン破壊
係数及び地球温暖化係数が0乃至僅小であることが要求
され、高価である等の問題がある。
壊による地球環境破壊が地球規模のもとで問題視される
に至り、代替洗浄液としてアルコ−ル(主にイソプロピ
ルアルコ−ル)、水(水溶性フラックスの使用またはケ
ン化剤の添加が必要となる)、準水系洗浄液、分子中に
水素原子を含む代替フロン(例えば、HCFC−22
5)等の使用が検討されているが、アルコ−ルでは引火
点が低く危険であり、水または準水系では、やっかいな
排液処理を必要とし、また、微細部分の乾燥が容易では
なく、更に、高コストの特殊な洗浄装置(例えば、超音
波洗浄装置)を必要とし、代替フロンでは、オゾン破壊
係数及び地球温暖化係数が0乃至僅小であることが要求
され、高価である等の問題がある。
【0006】而して、無洗浄フラックスの実用化が検討
されつつあり、フラックス残渣による母材(導体)の腐
食を防止し得る耐腐食性フラックスの提案(特開平3−
238195号公報、特公4−33557号公報等)、
インサ−キットテスタのプロ−ブピン接触不良回避のた
めの低固形分化フラックスの提案等がなされている。
されつつあり、フラックス残渣による母材(導体)の腐
食を防止し得る耐腐食性フラックスの提案(特開平3−
238195号公報、特公4−33557号公報等)、
インサ−キットテスタのプロ−ブピン接触不良回避のた
めの低固形分化フラックスの提案等がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等においては、無洗浄フラックスの実用化にあたって
解決しなければならない課題として、プリント回路基板
使用中でのヒ−トサイクルに基づくフラックス残渣のク
ラックに起因して発生するマイグレ−ションがあること
を知った。
者等においては、無洗浄フラックスの実用化にあたって
解決しなければならない課題として、プリント回路基板
使用中でのヒ−トサイクルに基づくフラックス残渣のク
ラックに起因して発生するマイグレ−ションがあること
を知った。
【0008】すなわち、プリント回路基板使用中でのヒ
−トサイクルによりフラックス残渣に熱応力クラックが
発生し、このクラックにおいて、吸湿水分とフラックス
残渣から溶出したイオン(例えば、ハロゲンイオン)の
ために電解質溶液が生成され、プリント回路基板の電圧
印加下、この電解質溶液に微弱電流が流れ、その結果、
陽極側の導体が電気分解反応により溶出され、この溶出
導体材イオンが陰極側導体において放電し析出し、この
導体材原子が陽極側に向い樹枝状に成長し、遂には、両
導体間が短絡するに至る場合があり、現に、間隔が0.
5mmの厚膜法による銀電極間に、通常のフロ−用フラ
ックス(重合ロジン10重量%、シクロヘキシルアミン
HBr0.3重量%、パルミチン酸1重量%、セバシン
酸0.5重量%、イソプロピルアルコ−ル残部)を塗布
乾燥し、電極間に跨ってクラックを形成し、直流電圧1
00ボルトを1000時間印加後、観察したところ、マ
イグレ−ションが発生していた。
−トサイクルによりフラックス残渣に熱応力クラックが
発生し、このクラックにおいて、吸湿水分とフラックス
残渣から溶出したイオン(例えば、ハロゲンイオン)の
ために電解質溶液が生成され、プリント回路基板の電圧
印加下、この電解質溶液に微弱電流が流れ、その結果、
陽極側の導体が電気分解反応により溶出され、この溶出
導体材イオンが陰極側導体において放電し析出し、この
導体材原子が陽極側に向い樹枝状に成長し、遂には、両
導体間が短絡するに至る場合があり、現に、間隔が0.
5mmの厚膜法による銀電極間に、通常のフロ−用フラ
ックス(重合ロジン10重量%、シクロヘキシルアミン
HBr0.3重量%、パルミチン酸1重量%、セバシン
酸0.5重量%、イソプロピルアルコ−ル残部)を塗布
乾燥し、電極間に跨ってクラックを形成し、直流電圧1
00ボルトを1000時間印加後、観察したところ、マ
イグレ−ションが発生していた。
【0009】そこで、本発明者等においては、かかるフ
ラックス残渣のヒ−トサイクル下でのクラックの発生を
防止するための手段を、鋭意、究明した結果、フラック
スに不飽和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量%含有
させることが有効であることを知った。
ラックス残渣のヒ−トサイクル下でのクラックの発生を
防止するための手段を、鋭意、究明した結果、フラック
スに不飽和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量%含有
させることが有効であることを知った。
【0010】従来、クリ−ムはんだにおいて、はんだ付
け後でのフラックス残渣の洗浄性並びに粘度特性(印刷
性等)を向上させるために、炭素数16〜24の不飽和
アルキル基を有するアミドを1〜20重量%含有させた
フラックスとはんだ粉末とを混合したものが公知である
(特公平4−64799号公報)。
け後でのフラックス残渣の洗浄性並びに粘度特性(印刷
性等)を向上させるために、炭素数16〜24の不飽和
アルキル基を有するアミドを1〜20重量%含有させた
フラックスとはんだ粉末とを混合したものが公知である
(特公平4−64799号公報)。
【0011】しかしながら、本発明者等においては、洗
浄性が不問とされる無洗浄フラックスに不飽和脂肪酸ア
ミドを、上記クリ−ムはんだが排除している1.0重量
%以下で含有させれれば、上記フラックス残渣のヒ−ト
サイクルによるクラックの発生を充分に防止し得てマイ
グレ−ションを排除でき、しかもフラックス残渣をその
絶縁性を安定に維持させ得、有効な絶縁皮膜として利用
できること、1.0重量%以上では絶縁性能の経時的劣
化が避けられず絶縁皮膜としての利用が無理であること
を見出した。
浄性が不問とされる無洗浄フラックスに不飽和脂肪酸ア
ミドを、上記クリ−ムはんだが排除している1.0重量
%以下で含有させれれば、上記フラックス残渣のヒ−ト
サイクルによるクラックの発生を充分に防止し得てマイ
グレ−ションを排除でき、しかもフラックス残渣をその
絶縁性を安定に維持させ得、有効な絶縁皮膜として利用
できること、1.0重量%以上では絶縁性能の経時的劣
化が避けられず絶縁皮膜としての利用が無理であること
を見出した。
【0012】本発明の目的は、上記した知見を基礎と
し、無洗浄で使用する液状フラックスにおいて、マイグ
レ−ションを充分に防止でき、かつフラックス残渣を絶
縁皮膜として有効に利用できる液状フラックス並びにそ
のフラックスを使用してのはんだ付け方法を提供するこ
とにある。
し、無洗浄で使用する液状フラックスにおいて、マイグ
レ−ションを充分に防止でき、かつフラックス残渣を絶
縁皮膜として有効に利用できる液状フラックス並びにそ
のフラックスを使用してのはんだ付け方法を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液状フラッ
クスは、ロジンまたは/および変性ロジン、活性剤、溶
剤を少なくとも含有するフラックスにおいて、不飽和脂
肪酸アミドを0.05〜1.0重量%させたことを特徴
とする構成であり、不飽和脂肪酸アミドには、オレイン
酸アミド、リノレン酸アミド、ウンデシレン酸アミド、
エライジン酸アミド、エルカ酸アミド、ソルビン酸アミ
ド、リノ−ル酸アミドの何れか一種または二種以上を使
用できる。
クスは、ロジンまたは/および変性ロジン、活性剤、溶
剤を少なくとも含有するフラックスにおいて、不飽和脂
肪酸アミドを0.05〜1.0重量%させたことを特徴
とする構成であり、不飽和脂肪酸アミドには、オレイン
酸アミド、リノレン酸アミド、ウンデシレン酸アミド、
エライジン酸アミド、エルカ酸アミド、ソルビン酸アミ
ド、リノ−ル酸アミドの何れか一種または二種以上を使
用できる。
【0014】本発明に係るはんだ付け方法は、上記の液
状フラックスを用いてはんだ付けを行い、はんだ付け後
のフラックス残渣を絶縁皮膜として残すことを特徴とす
る構成である。
状フラックスを用いてはんだ付けを行い、はんだ付け後
のフラックス残渣を絶縁皮膜として残すことを特徴とす
る構成である。
【0015】本発明において、ベ−スの液状フラックス
は、ロジンまたは/および変性ロジン、活性剤、溶剤を
少なくとも含有し、フロ−法に使用できる程度の粘度を
有するものであればよく、フラックス残渣残渣による導
体腐食を抑制するための腐食抑制剤(例えば、フタル
酸、ベンゾトリアゾ−ル化合物、没食子酸エステル例え
ば没食子酸n−プロピル等)を添加することもできる。
は、ロジンまたは/および変性ロジン、活性剤、溶剤を
少なくとも含有し、フロ−法に使用できる程度の粘度を
有するものであればよく、フラックス残渣残渣による導
体腐食を抑制するための腐食抑制剤(例えば、フタル
酸、ベンゾトリアゾ−ル化合物、没食子酸エステル例え
ば没食子酸n−プロピル等)を添加することもできる。
【0016】上記ロジンまたは/および変性ロジンに
は、天然ロジン、重合ロジン、フェノ−ル変性ロジン、
マレイン化ロジン、水素添加ロジン等を使用できる。
は、天然ロジン、重合ロジン、フェノ−ル変性ロジン、
マレイン化ロジン、水素添加ロジン等を使用できる。
【0017】上記活性剤としては、有機アミンのハロゲ
ン化水素酸塩(例えば、シクロヘキシルアミンHBr、
アニリン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩等)、有機酸(例え
ば、パルミチン酸、セバシン酸等)、有機酸と有機アミ
ンの塩(例えば、トリブチルアミンのアジピン酸塩、ジ
エチルアミンのコハク酸塩等)を使用できる。
ン化水素酸塩(例えば、シクロヘキシルアミンHBr、
アニリン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩等)、有機酸(例え
ば、パルミチン酸、セバシン酸等)、有機酸と有機アミ
ンの塩(例えば、トリブチルアミンのアジピン酸塩、ジ
エチルアミンのコハク酸塩等)を使用できる。
【0018】上記溶剤としては、フラックス固形分を上
記フロ−法に使用可能な粘度に溶解できるアルコ−ル等
の有機溶剤を使用でき、通常、イソプロピルアルコ−ル
が使用される。
記フロ−法に使用可能な粘度に溶解できるアルコ−ル等
の有機溶剤を使用でき、通常、イソプロピルアルコ−ル
が使用される。
【0019】本発明において、不飽和脂肪酸アミドの含
有量を0.05〜1.0重量%に限定する理由は、0.
05重量%以下でははんだ付け後のフラックス残渣のヒ
−トサイクル下でのクラック発生防止を満足に行い難
く、1.0重量%以上では、フラックス残渣に埃等の吸
湿性異物が付着し易く表面絶縁強度の経時的低下が顕著
となって、フラックス残渣を絶縁皮膜として有効に利用
し難いからである。
有量を0.05〜1.0重量%に限定する理由は、0.
05重量%以下でははんだ付け後のフラックス残渣のヒ
−トサイクル下でのクラック発生防止を満足に行い難
く、1.0重量%以上では、フラックス残渣に埃等の吸
湿性異物が付着し易く表面絶縁強度の経時的低下が顕著
となって、フラックス残渣を絶縁皮膜として有効に利用
し難いからである。
【0020】本発明において、不飽和脂肪酸アミドの好
ましい含有量は、0.1〜0.4重量%である。本発明
において、飽和脂肪酸アミドの使用を排除している理由
は、有効なクラック防止作用を発揮させるには、含有量
を1.0重量%以上にする必要があり、多量添加のため
に、フラックス残渣を絶縁皮膜として有効に利用し難
く、また、低分子量アルコ−ルに対する溶解度が低く、
フラックス保管(暗所保管)中での成分分離が発生する
からである。
ましい含有量は、0.1〜0.4重量%である。本発明
において、飽和脂肪酸アミドの使用を排除している理由
は、有効なクラック防止作用を発揮させるには、含有量
を1.0重量%以上にする必要があり、多量添加のため
に、フラックス残渣を絶縁皮膜として有効に利用し難
く、また、低分子量アルコ−ルに対する溶解度が低く、
フラックス保管(暗所保管)中での成分分離が発生する
からである。
【0021】本発明に係るはんだ付け方法によれば、本
発明に係る液状フラックスを用いて、プリント回路基板
に回路素子をフロ−法によりはんだ付けし、フラックス
残渣を洗浄除去することなく残存させて絶縁皮膜として
する使用することができる。例えば、プリント回路基板
の孔に回路素子のリ−ド線を挿入支持し、更に、本発明
の液状フラックスを槽内において多孔セラミックス管や
焼結金属管等の多孔質管からの噴出エア−により発泡さ
せつつ、その発泡液面上にプリント回路基板を通過させ
て当該フラックスを塗布し、次いで、この回路基板を予
熱のうえ、噴流はんだ浴または静止はんだ浴に2〜4秒
浸漬して回路素子のリ−ド線を回路基板の導体にはんだ
付けし、フラックス残渣を洗浄除去することなく残存さ
せる。
発明に係る液状フラックスを用いて、プリント回路基板
に回路素子をフロ−法によりはんだ付けし、フラックス
残渣を洗浄除去することなく残存させて絶縁皮膜として
する使用することができる。例えば、プリント回路基板
の孔に回路素子のリ−ド線を挿入支持し、更に、本発明
の液状フラックスを槽内において多孔セラミックス管や
焼結金属管等の多孔質管からの噴出エア−により発泡さ
せつつ、その発泡液面上にプリント回路基板を通過させ
て当該フラックスを塗布し、次いで、この回路基板を予
熱のうえ、噴流はんだ浴または静止はんだ浴に2〜4秒
浸漬して回路素子のリ−ド線を回路基板の導体にはんだ
付けし、フラックス残渣を洗浄除去することなく残存さ
せる。
【0022】
【作用】0.05重量%以上の不飽和脂肪酸アミドの含
有のために、はんだ付け後のフラックス残渣に充分な伸
び性を付与でき、ヒ−トサイクルに曝されても、フラッ
クス残渣の熱応力クラックの発生を防止でき、マイグレ
−ションをよく排除できる。
有のために、はんだ付け後のフラックス残渣に充分な伸
び性を付与でき、ヒ−トサイクルに曝されても、フラッ
クス残渣の熱応力クラックの発生を防止でき、マイグレ
−ションをよく排除できる。
【0023】また、不飽和脂肪酸アミドの含有量を1.
0重量%以下としているために、粘着性が抑制され、埃
等の吸湿性粉末のフラックス残渣への付着を充分に防止
でき、フラックス残渣の絶縁性を安定に保持でき、その
フラックス残渣を絶縁保護皮膜として有効に利用でき
る。これらの作用は、次ぎに述べる実施例と比較例との
ヒ−トサイクル試験並びに表面絶縁抵抗試験の結果の比
較からも確認できる。
0重量%以下としているために、粘着性が抑制され、埃
等の吸湿性粉末のフラックス残渣への付着を充分に防止
でき、フラックス残渣の絶縁性を安定に保持でき、その
フラックス残渣を絶縁保護皮膜として有効に利用でき
る。これらの作用は、次ぎに述べる実施例と比較例との
ヒ−トサイクル試験並びに表面絶縁抵抗試験の結果の比
較からも確認できる。
【0024】
【実施例】本発明に係る液状フラックスの実施例の組成
は次ぎの通りである。 〔実施例1〕重合ロジン10重量%、シクロヘキシルア
ミンHBr0.3重量%(活性剤)、パルミチン酸1重
量%(活性剤)、セバシン酸0.5重量%(活性剤)、
オレイン酸アミド0.2重量%、イソプロピルアルコ−
ル残部。
は次ぎの通りである。 〔実施例1〕重合ロジン10重量%、シクロヘキシルア
ミンHBr0.3重量%(活性剤)、パルミチン酸1重
量%(活性剤)、セバシン酸0.5重量%(活性剤)、
オレイン酸アミド0.2重量%、イソプロピルアルコ−
ル残部。
【0025】〔実施例2〜7〕実施例1に対し、オレイ
ン酸アミド0.2重量%に代え、それぞれリノレン酸ア
ミド0.2重量%、ウンデシレン酸アミド0.2重量
%、エライジン酸アミド0.2重量%、エルカ酸アミド
0.2重量%、ソルビン酸アミド0.2重量%、リノ−
ル酸アミド0.2重量%をそれぞれ使用した以外、実施
例1に同じとした。
ン酸アミド0.2重量%に代え、それぞれリノレン酸ア
ミド0.2重量%、ウンデシレン酸アミド0.2重量
%、エライジン酸アミド0.2重量%、エルカ酸アミド
0.2重量%、ソルビン酸アミド0.2重量%、リノ−
ル酸アミド0.2重量%をそれぞれ使用した以外、実施
例1に同じとした。
【0026】〔実施例8〕実施例1に対し、オレイン酸
アミド0.2重量%に代え、オレイン酸アミド0.14
重量%とリノレン酸アミド0.06重量%の二種の不飽
和脂肪酸アミドを使用した以外、実施例1に同じとし
た。
アミド0.2重量%に代え、オレイン酸アミド0.14
重量%とリノレン酸アミド0.06重量%の二種の不飽
和脂肪酸アミドを使用した以外、実施例1に同じとし
た。
【0027】〔比較例1〜7〕実施例1〜7に対し、各
不飽和脂肪酸アミドの含有量を0.03重量%とし、シ
クロヘキシルアミンHBr0.3重量%、パルミチン酸
1重量%、セバシン酸0.5重量%、イソプロピルアル
コ−ル残部とした。
不飽和脂肪酸アミドの含有量を0.03重量%とし、シ
クロヘキシルアミンHBr0.3重量%、パルミチン酸
1重量%、セバシン酸0.5重量%、イソプロピルアル
コ−ル残部とした。
【0028】〔比較例8〜14〕実施例1〜7に対し、
各不飽和脂肪酸アミドの含有量を2.0重量%とし、シ
クロヘキシルアミンHBr0.3重量%、パルミチン酸
1重量%、セバシン酸0.5重量%、イソプロピルアル
コ−ル残部とした。
各不飽和脂肪酸アミドの含有量を2.0重量%とし、シ
クロヘキシルアミンHBr0.3重量%、パルミチン酸
1重量%、セバシン酸0.5重量%、イソプロピルアル
コ−ル残部とした。
【0029】これらの実施例並びに比較例の各フラック
スについて、フラックスをガラスエポキシプリント回路
基板に発泡塗布し、90℃で予熱のうえ、はんだ浴温度
245℃,浸漬時間3秒の条件でフロ−法によりはんだ
付けし、フラックス残渣付のこのプリント回路基板を、
−25℃30分間,+70℃30分間を1サイクルとす
るヒ−トサイクル試験を1000回行ったところ、全て
の実施例並びに比較例8〜14ではフラックス残渣のク
ラック発生が全く観察されなかったのに対し、比較例1
〜7のそれぞれにおいては、多数のクラックの発生が観
られた。
スについて、フラックスをガラスエポキシプリント回路
基板に発泡塗布し、90℃で予熱のうえ、はんだ浴温度
245℃,浸漬時間3秒の条件でフロ−法によりはんだ
付けし、フラックス残渣付のこのプリント回路基板を、
−25℃30分間,+70℃30分間を1サイクルとす
るヒ−トサイクル試験を1000回行ったところ、全て
の実施例並びに比較例8〜14ではフラックス残渣のク
ラック発生が全く観察されなかったのに対し、比較例1
〜7のそれぞれにおいては、多数のクラックの発生が観
られた。
【0030】また、上記の実施例並びに比較例の各フラ
ックスについて、上記フロ−法ではんだ付けしたのち、
フラックス残渣を付けたままで、OA機器のケ−スを模
擬したケ−スに入れ、2000時間、通常の事務室に放
置後、表面絶縁抵抗値を測定したところ、全ての実施例
並びに比較例1〜7は、初期表面絶縁抵抗値に対し1桁
以内の低下にとどまっていたが、比較例8〜14のそれ
ぞれにおいては、3桁以上の低下であった。
ックスについて、上記フロ−法ではんだ付けしたのち、
フラックス残渣を付けたままで、OA機器のケ−スを模
擬したケ−スに入れ、2000時間、通常の事務室に放
置後、表面絶縁抵抗値を測定したところ、全ての実施例
並びに比較例1〜7は、初期表面絶縁抵抗値に対し1桁
以内の低下にとどまっていたが、比較例8〜14のそれ
ぞれにおいては、3桁以上の低下であった。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る液状フラックス及びはんだ
付け方法によれば、はんだ付け後でのフラックス残渣が
ヒ−トサイクルに曝されても、その残渣のクラック発生
を防止してマイグレ−ションを排除でき、しかもそのフ
ラックス残渣の絶縁性を充分に保持させ、絶縁保護皮膜
として有効に利用できるから、フロ−法により、且つフ
ラックス残渣の洗浄除去を行うことなく優れた作業性、
安全性のもとでプリント回路基板への回路素子の実装を
行うことができる。
付け方法によれば、はんだ付け後でのフラックス残渣が
ヒ−トサイクルに曝されても、その残渣のクラック発生
を防止してマイグレ−ションを排除でき、しかもそのフ
ラックス残渣の絶縁性を充分に保持させ、絶縁保護皮膜
として有効に利用できるから、フロ−法により、且つフ
ラックス残渣の洗浄除去を行うことなく優れた作業性、
安全性のもとでプリント回路基板への回路素子の実装を
行うことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】ロジンまたは/および変性ロジン、活性
剤、溶剤を少なくとも含有するフラックスにおいて、不
飽和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量%含有させた
ことを特徴とする液状フラックス。 - 【請求項2】不飽和脂肪酸アミドが、オレイン酸アミ
ド、リノレン酸アミド、ウンデシレン酸アミド、エライ
ジン酸アミド、エルカ酸アミド、ソルビン酸アミド、リ
ノ−ル酸アミドの何れか一種または二種以上である請求
項1記載の液状フラックス。 - 【請求項3】請求項1または2記載の液状フラックスを
用いてはんだ付けを行い、はんだ付け後のフラックス残
渣を絶縁皮膜として残すことを特徴とするはんだ付け方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23425094A JP3702969B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 液状フラックス及びはんだ付け方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=16968031
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JP23425094A Expired - Fee Related JP3702969B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 液状フラックス及びはんだ付け方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6075080A (en) * | 1997-09-08 | 2000-06-13 | Fujitsu Ten Limited | Flux composition |
CN101829863A (zh) * | 2010-05-29 | 2010-09-15 | 中铁二十一局集团有限公司 | 用于电器产品焊接的液体助焊剂 |
JP2013076045A (ja) * | 2011-09-13 | 2013-04-25 | Tamura Seisakusho Co Ltd | 接着剤組成物およびそれを用いた太陽電池セルと配線基板との接続方法 |
CN104801888A (zh) * | 2015-05-20 | 2015-07-29 | 苏州汉尔信电子科技有限公司 | 一种太阳能光伏组件用助焊剂及其制备方法 |
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-
1994
- 1994-09-02 JP JP23425094A patent/JP3702969B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6075080A (en) * | 1997-09-08 | 2000-06-13 | Fujitsu Ten Limited | Flux composition |
CN101829863A (zh) * | 2010-05-29 | 2010-09-15 | 中铁二十一局集团有限公司 | 用于电器产品焊接的液体助焊剂 |
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JP3702969B2 (ja) | 2005-10-05 |
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