JPH09192883A - フラックス組成物 - Google Patents

フラックス組成物

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JPH09192883A
JPH09192883A JP2293596A JP2293596A JPH09192883A JP H09192883 A JPH09192883 A JP H09192883A JP 2293596 A JP2293596 A JP 2293596A JP 2293596 A JP2293596 A JP 2293596A JP H09192883 A JPH09192883 A JP H09192883A
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rosin
flux
water
base resin
solvent
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JP2293596A
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Yoichi Oba
洋一 大場
Kenichi Tsurumaki
健一 鶴巻
Sandai Iwasa
山大 岩佐
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Asahi Chemical Research Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、半田付け性能や接合信頼性を確
保しながら、作業上火災の危険がないか極めて少なく、
労働衛生的に優れ、地球環境に悪影響を与えない安全な
フラックス組成物を提供するものである。 【解決手段】 ベース樹脂、活性剤および溶剤を主成分
としてなるフラックス組成物において、ロジンまたはそ
の誘導体のアンモニウム塩をベース樹脂として用いるこ
とを特徴とするフラックス組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品などをプ
リント配線板に半田付けする際に用いられるポストフラ
ックス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子部品などをプリント配線板
に半田付け実装するときに、半田付けを確実に行うため
にフラックスが用いられている。フラックスは、半田付
けの際の金属表面の酸化物を除去し、金属表面の再酸化
を防止する役割を果たしている。
【0003】フラックスの主成分は、ベース樹脂と活性
剤であり、通常これらをイソプロピルアルコールのよう
な有機溶剤で希釈して液状とし、 1)これを電子部品等を搭載したプリント配線板に発泡
またはスプレーで塗布し、乾燥してから半田と接触させ
ることによって半田を付ける方法(以下、フロー半田付
けと言う。) 2)半田付け部分に刷毛やディスペンサーで塗布し、糸
半田や半田プリホームをそこに接触させながら半田コテ
やレーザーによって半田付けを行う方法(以下、手半田
付けと言う。) などで適用される。
【0004】フラックスには、 a)不濡れ(未半田)、ツララ、ブリッジ、半田ボール
などの半田付け不良がでないこと b)半田付け後のフラックス残渣ができるだけ少なく、
残っていてもベタつきがないこと c)半田付けの後、高い電気絶縁性を有し、加湿状態で
電圧がかかってもマイグレーションなどが発生しないこ
と などを含めて多くの要求特性がある。
【0005】従来、フラックスのベース樹脂としては、
ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンなどのロジ
ン、重合ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、フェノー
ル変性ロジン、マレイン酸変性ロジンなどのロジン変性
誘導体、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、スチ
レン・マレイン酸樹脂、アクリル樹脂などの合成樹脂
が、単独あるいは混合して用いられている。また、活性
剤としては、アミンのハロゲン化水素酸塩、有機酸、有
機アミンが用いられている。また、溶剤としては、通常
イソプロピルアルコールのような低級アルコール類が主
に用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、液状ポストフラ
ックスは、用いるベース樹脂、活性剤の種類によって異
なるが、一般にベース樹脂1〜35重量部、活性剤0.
1〜5重量部、有機溶剤65〜98重量部の範囲で構成
され、有機溶剤としてはイソプロピルアルコール(IP
A)を主成分とするアルコール系有機溶剤が用いられて
きた。この構成から明らかなように、従来の液状ポスト
フラックスでは、フラックス全体の重量のうち2/3以
上が揮発性有機化合物(VOC)である。
【0007】近年、アメリカを中心に地球環境の保護保
全の観点から、VOCの削減が叫ばれ、塗料関係を中心
に一定の進展を見ている。このVOC削減の要求が、フ
ラックスにも及んできている。また、VOCの問題以外
に、従来のフラックスでは、溶剤のIPAが皮膚や粘膜
を刺激したり麻酔性がある。又、労働安全衛生法施行例
別表1危険物(引火性のもの)、消防法上の第4類アル
コール類に該当する引火性液体であるので、その取扱や
保管上さまざまな規制を受ける。
【0008】本発明は、半田付け性能や接合信頼性を確
保しながら、作業上火災の危険がないか極めて少なく、
労働衛生的に優れ、地球環境に悪影響を与えない安全な
フラックスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、フラックス組成物において、ベース樹
脂として特定のロジン誘導体を用いることによって達成
されることを見出し本発明を完成するに至った。具体的
には、特定のロジン誘導体からなるベース樹脂、活性剤
および溶剤を主成分としてなるフラックス組成物におい
て、溶剤として水単独または水と少量の親水性溶剤の混
合物を用いることによってノンVOCまたは低VOCフ
ラックスが得られる。
【0010】ここで、キーマテリアルになるのがベース
樹脂である。本発明者らは、従来からフラックスのベー
ス樹脂として多用されてきたロジンおよびその誘導体を
本目的にも使用すべく鋭意検討を進めた結果、ロジンお
よびその誘導体を水溶性にするには、有機または無機ア
ルカリによって中和塩とすることによって容易に達成で
きるが、このようにして得られた水溶性ロジン(以下、
水溶性になったロジンおよびその誘導体を言う。)がす
べてフラックスのベース樹脂として適している訳ではな
いことを見出し本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、例えば、ロジンを苛性ソーダで
中和したロジンのソーダ石鹸は非常に優れた水溶性を有
するが、これをベース樹脂にして作成したフラックスは
半田付け性が悪く、かつ半田付け残渣の電気絶縁性が非
常に悪く使用できない。ここでこのフラックスの半田付
け性が悪いのは、半田付け温度においてカルボン酸ソー
ダが熱解離しないためロジンのフラックス効果が発現し
ないためと考えられる。また、半田付け残渣の電気絶縁
性が悪いのは、半田付けの熱によってロジンのソーダ石
鹸が分解せずそのまま水溶性のロジンとして残留するた
めと考えられる。
【0012】また、ロジンに低級アミンを付加させるこ
とによってもロジンは水溶性にすることができる。例え
ば、モノエチルアミンで中和したロジンを用いて作成し
たフラックスでは、半田付け性が良好なフラックスとな
る。しかしながら、このフラックッスでも半田付け残渣
の電気絶縁性が十分に良好とは言えない。それは、半田
付けの熱によってロジンのアミン塩が完全に分解せず一
部水溶性のロジンとして残留するためと考えられる。こ
のようにロジンおよびその誘導体をアルカリで中和して
水溶性ロジンをうることは容易であるが、そのような手
段で得られた水溶性ロジンがすべてフラックスのベース
樹脂として有効であるとは言えないことが明らかとなっ
た。
【0013】本発明においては、ロジンおよびその誘導
体をアンモニアガスとの反応またはアンモニア水を用い
た中和反応でロジンまたはその誘導体のアンモニウム塩
とし、これをベース樹脂としてフラックス組成物を作成
する。ここで、ロジンまたはその誘導体のカルボン酸の
うち100〜75モル%がアンモニアで中和されたもの
をベース樹脂が、水溶性、半田付け性および信頼性など
で特に優れていることを見出した。
【0014】本発明に使用されるロジンおよびその誘導
体としては、従来VOCタイプのフラックスで使用され
てきたガムロジン、ウッドロジン、トールロジンなどの
ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、フェノール変性ロ
ジンなどのロジン変性誘導体をアンモニアガスまたはア
ンモニア水で中和したものが単独または混合して用いら
れる。ここで、中和が100モル%(完全中和)でなく
とも、水溶性が発現する中和度にして使用することがで
きる。後述するように、水溶性を有する範囲で中和度の
低い方が半田付け後のフラックス残渣の電気絶縁性が良
好な傾向があり好ましい。水溶性がえられる中和度の下
限は、用いるロジンおよびその誘導体の種類によって異
なるが、ロジンではロジン由来のカルボン酸の75モル
%程度、ロジン誘導体では80モル%程度が限界であっ
た。
【0015】また、上限はすべてのカルボン酸にアンモ
ニアが付加した状態(100モル%)であるが、アンモ
ニアが多少過剰に残っていても半田付け性や半田付け後
のフラックス残渣の電気絶縁性には大きな影響を与えな
い。但し、遊離のアンモニアは独特の臭気を有してお
り、過剰に存在することは作業環境上好ましくない。
【0016】本発明に使用される活性剤としては、上記
ベース樹脂の存在下で下記の溶剤に溶解するものであれ
ば、従来のノンVOCフラックスに使用されてきたもの
がそのまま使用できる。その代表的なものがアミンのハ
ロゲン化水素酸塩で、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプ
ロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、tert−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、n
ーオクチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピコリン
酸、ピリジンなどのアミンと塩化水素酸、臭化水素酸な
どの反応物である。また、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
モノクロル酢酸、ジクロロ酢酸のような有機酸とアミン
の複塩も活性剤として使用することができる。
【0017】また、溶剤として水単独(この場合はノン
VOCフラックスになる)または必要に応じて水に適量
の親水性有機溶剤(アルコール類など)を混合(この場
合は低VOCフラックスになる)して用いることができ
る。ここで、水にアルコール類などの親水性有機溶剤を
加える理由の1つは、フラックスの表面張力を低下させ
てフラックスの濡れ性を向上させることにある。参考ま
でに、水/アルコール系の表面張力を以下に示す(常用
化学便覧、誠文堂新光社、p.528、昭和51年7
月、化学便覧基礎編、日本化学会、p.532、昭和4
1年9月)。水にアルコールを添加することによって表
面張力が低下することが明らかである。
【0018】 ──────────────────────────────── アルコール濃度 表面張力(dyne/cm)25℃ (重量%) エタノール IPA ──────────────────────────────── 0 73.05 (18℃) 71.96(25℃) 0.04 69.4 (18℃) 0.14 65.2 (18℃) 2.88 59.4 (18℃) 4.96 55.57 (25℃) 9.62 47.86 (25℃) 22.12 36.72 (25℃) 38.98 29.97 (25℃) 63.0 26.43 (25℃) 79.3 24.67 (25℃) 100 21.93 (25℃) 20.8 (25℃) ────────────────────────────────
【0019】また、IPAの添加によって溶剤の揮発が
早くなるので、プレヒートを極度に強める必要がなくな
るというメリットもある。尚、水に対するIPAの比率
が多くなると、VOCが増えることになり、引火性を持
つようにもなるので好ましくない。室温で開放状態の水
/IPA混合溶剤に裸火を近づけて引火するかどうか、
引火性を実測した結果は、以下の表のようであった。こ
の結果から、本発明ではフラックス溶剤として、水/I
PAの重量混合比が100/0〜70/30の範囲が好
ましい。また、IPAの代わりにエタノールを用いた場
合でも、この範囲が好ましい。
【0020】 ──────────────────── 水/IPA 室温での (重量比) 引火性 ──────────────────── 100/0 なし 90/0 なし 70/30 なし 60/40 あり 50/50 あり 0/100 あり ────────────────────
【0021】(作用)本発明によってえられる液状フラ
ックスは、特定の水溶性ロジンをベース樹脂に採用して
いるので、低VOCまたはノンVOCのフラックスが提
供でき、優れた半田付け性、信頼性が確保される。ま
た、引火性を持たないので労働安全衛生法施行令別表1
危険物(引火性のもの)から除外され、消防法上の第4
類アルコール類に該当しなくなって、その取扱や保管上
様々な利点が生じる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例で説明するが、本発明
が以下の実施例に限定されるものではなく、以下の実施
例に記載されていなくても一般にフラックスに配合され
るような他のフラックス活性剤、艶消し剤、難燃剤、酸
化防止剤、消泡剤、防かび剤、チクソトロピー性付与
剤、蒸発速度制御剤などと組み合せることもできるのは
言うまでもない。
【0023】実施例1、比較例1〜2 攪拌機、冷却管、分注器付き容量500mlの反応容器
に酸価241.7mgKOH/gのロジンKEー604
(詳細は不明だが、天然ロジン誘導体である淡色ロジ
ン、荒川化学製)100gとIPA(イソプロピルアル
コール)100gを入れ、50℃に加温して溶解した。
これにアンモニアとして29%を含むアンモニア水2
5.3gを滴下して50℃で2時間反応を行った。この
ようにして得られた水溶性ロジン(ロジンA−1と略
称)を用いて以下の配合で低VOCフラックス(EX−
1)を作成した。
【0024】 ベース樹脂 ロジンA−1 20.0g 活性剤 ジエチルアミンHBr塩 0.15g ジイソブチルアミンHBr塩 0.1g ツララ防止剤 0.4g 艶消し剤 1.0g 溶剤 水 78.35g
【0025】このようにして得られたフラックス(EX
−1)を、従来のVOCタイプの市販フラックス(アサ
ヒ化学研究所製、スピーディーフラックスAGF−20
0J−3、これを比較例1と呼ぶ)、および上記と同様
の手順で得られたモノエチルアミン中和の水溶性ロジン
を上記のロジンーAに代えて作成したフラックス(比較
例2)と特性比較を行った。ここで、比較した特性はウ
ォータードロップ試験による乾燥皮膜の耐水絶縁性の評
価とJIS Z−3197に準拠する半田広がり率で半
田付け性を評価した。尚、ウオータードロップ試験は以
下の方法によった。すなわち、3mm間隔のくし形電極
付き基板にフラックスを塗布、乾燥した後、フラックス
上に水滴を置き、くし形電極に電圧をかけ、電極間で電
流がリークするまでの時間を測定し、リークまでの時間
が長いものを絶縁性良好と評価した。
【0026】試験片:3mmピッチのくし形電極(カラ
エボ、紙フェノール) フラックス塗布量:0.05ml 乾燥:100℃、30分 印加電圧:DC(直流)250V 水量:スポイトで2滴弱 リーク限界:1mAのリーク電流が観測された時点で導
通と判断 再現性:基板一枚で2ケ所(n=2) その結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】尚、例示しないが比較例2で使用したロジ
ン・モノエチルアミンの代わりに、モノエチルアミンに
代えて、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、
ジイソブチルアミン、ピリジンなどの有機アミンでも塩
を作って検討したが、ウオータードロップ試験の結果は
比較例2と大きな差がなかった。
【0029】結論として本発明によるフラックスEX−
1は、比較例2より顕著に良好な耐水絶縁性を有し、非
水系フラックス(比較例1)と比べほぼ同程度のレベル
に達している。また、半田付け性については、EX−1
はそれと同一の活性剤を含む比較例2とほぼ等しい半田
付け性を有し、V0Cフラックスの比較例1に近い性能
であった。
【0030】このフラックスEX−1を1ml/120
cm2の割合で実装基板(半田付け箇所 890点)に
塗布し、噴流式自動半田付け装置で以下の条件で半田付
けを行った所、未半田(半田不濡れ)、ツララ、ブリッ
ジがいずれも発生せず、フラックス残渣が目視で殆どな
く、残渣の粘着性も全くなかった。 コンベヤ速度 0.64m/min プレヒート温度 105〜115℃ 半田付け温度 250℃ また、このフラックスの絶縁抵抗試験をJIS Z 3
197に準拠して2形くし形電極で試験を行った結果、
初期値で1.8×1013Ω、96時間後1.0×1013
Ωであった。
【0031】実施例2〜5、比較例3 実施例1と同様な装置を用いて、ロジンKE−604の
カルボン酸を完全に中和せず、中和度の異なるサンプル
(ロジンA−2〜A−6)を作成した。中和度の調整は
添加するアンモニア水の添加量を変えて行った。作成し
たサンプルの名称と中和度、実施例の配合でロジンAー
1に代えてフラックス組成物にした場合の外観、乾燥皮
膜の耐水絶縁性の評価(WD試験と略す)と半田広がり
率の結果をまとめた。比較のためロジンAー1を入れ
た。
【0032】 ────────────────────────────────── ロジン 中和度(%) 水溶性 WD試験 半田広がり率(%) 注1 注2 注3 注4 ────────────────────────────────── Aー1(実施例1)100 ○ 15分 91 Aー2(実施例2) 90 ○ 10 90 Aー3(実施例3) 85 ○ 12 91 Aー4(実施例4) 80 ○ 25 89 Aー5(実施例5) 75 △ 15 90 Aー6(比較例3) 70 × ー ー ──────────────────────────────────
【0033】注1 カルボン酸のすべてがアンモニウム
塩となるようにアンモニア水を加えて反応させたものを
中和度100%と呼び、アンモニア水の添加量を変えて
中和度を調整した。 注2 実施例1のロジンAー1に変えてそれぞれのロジ
ンでフラックス組成物を作成したときのフラックスの外
観を目視で評価した。 ○:透明、△:やや濁りあり、×:不溶物が沈殿。 注3 実施例1に記載したと同様な試験方法で、基材と
してはガラス・エポキシを用いた。 注4 実施例1に記載したと同様な試験方法で、半田浴
温度は250℃とした。
【0034】実施例6 実施例1で得られた水溶性ロジン(Aー1)をロータリ
ーエバポレーターを用い脱水、脱IPAを行った。これ
をAー1ー1と呼ぶ。このAー1ー1を用いて以下の配
合で有機溶剤を全く含まないノンVOCタイプのフラッ
クス配合物を作成した。 ベース樹脂 ロジンAー1ー1 10.0g 活性剤 ジエチルアミン・HBr塩 0.1g ジイソブチルアミン・HBr塩 0.1g トリエチルアミン・ギ酸塩 1.0g 艶消し剤 1.0g 溶剤 87.8g
【0035】このフラックス(実施例6)を、実施例1
と同様の条件で、1ml/120cm2の割合で実装基
板(半田付け箇所 890点)に塗布し、噴流式自動半
田付け装置で半田付けを行った所、未半田(半田不濡
れ)、ツララ、ブリッジがいずれも発生せず、フラック
ス残渣が目視で殆どなく、残渣の粘着性も全くなかっ
た。また、このフラックスの絶縁抵抗試験をJIS Z
3197に準拠して2形くし形電極で試験を行った結
果、初期値で1.8×1013Ω、96時間後1.5×1
13Ωであった。
【0036】実施例7〜11 実施例1に準じて以下に示す各種ロジンおよびその誘導
体をアンモニア水で中和した。使用したロジンおよびそ
の誘導体、その酸価、中和に使用したアンモニア水の量
を以下にまとめた。
【0037】 ──────────────────────────────────── ロジン 酸価 アンモニア水 生成物名称 フラックス名称 注1 注2 注3 注4 ──────────────────────────────────── 天然ガムロジン 169 17.6 Aー7 実施例7 トールロジン 168 17.5 Aー8 8 不均化ロジン 158 16.5 Aー9 9 水添ロジン 162 16.9 Aー10 10 フェノール変性ロジン 155 16.2 Aー11 11 ────────────────────────────────────
【0038】注1) 天然ガムロジンはベトナムロジ
ン、不均化ロジンはバンディスGー100F(ハリマ化
成)、水添ロジンはステベライト(理化ハーキュレ
ス)、トールロジンはハートールRX(ハリマ化成)、
フェノール変性樹脂はMMー110(理研)を使用し
た。 注2)mgKOH/g 注3)ロジン100gに対するアンモニア水(29%)
の割合 注4)実施例1と同一配合で、Aー1の代わりに、Aー
7〜11までをそれぞれ用いたフラックス
【0039】実施例1の配合において、ベース樹脂をA
ー7からAー11までに変更したフラックス(実施例7
〜11)を作成した。これらのフラックスの半田付け性
を実施例1と同様に評価した所すべてのフラックスで良
好であった。また、実施例1と同様に評価した絶縁抵抗
試験(JISZ 3197に準拠、2形くし形電極)の
結果、いずれも初期値で1013Ω、96時間後1012Ω
のレベルを維持していた。
【0040】実施例12 実施例1において、ロジンAー1 20gの代わりに、
ロジンAー7 10gとロジンAー9 10gの混合し
たほかは同一にしてフラックスを作成した。このフラッ
クスを半田付けを行った所、実施例1と同様に半田付け
箇所が890点の実装基板にスプレー塗布して自動半田
付け装置を用いて半田付けを行った所、未半田、ツラ
ラ、ブリッジなど全く発生しなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明は、半田付け性能や接合信頼性を
確保しながら、作業上火災の危険がないか極めて少な
く、労働衛生的に優れ、地球環境に悪影響を与えない安
全なフラックスを提供した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース樹脂、活性剤および溶剤を主成分
    としてなるフラックス組成物において、ロジンまたはそ
    の誘導体のアンモニウム塩をベース樹脂として用いるこ
    とを特徴とするフラックス組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフラックス組成物におい
    て、ロジンまたはその誘導体のカルボン酸のうち100
    〜75モル%がアンモニアで中和されたものをベース樹
    脂として用いることを特徴とするフラックス組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2記載のフラック
    ス組成物において、溶剤として水または水と親水性溶剤
    の混合物を用いることを特徴とするフラックス組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2および請求項3記載
    のフラックス組成物において、活性剤としてアミンのハ
    ロゲン化水素塩または/および有機酸またはその塩を用
    いることを特徴とするフラックス組成物。
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