JPH0870170A - フレキシブル配線の製造方法及び製造装置 - Google Patents

フレキシブル配線の製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JPH0870170A
JPH0870170A JP22867894A JP22867894A JPH0870170A JP H0870170 A JPH0870170 A JP H0870170A JP 22867894 A JP22867894 A JP 22867894A JP 22867894 A JP22867894 A JP 22867894A JP H0870170 A JPH0870170 A JP H0870170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper foil
roll
temperature
base film
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22867894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2894218B2 (ja
Inventor
Michio Morikawa
道雄 森川
Hirofumi Yamada
宏文 山田
Takeshi Kaneko
武司 兼古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP6228678A priority Critical patent/JP2894218B2/ja
Publication of JPH0870170A publication Critical patent/JPH0870170A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2894218B2 publication Critical patent/JP2894218B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B37/00Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding
    • B32B37/04Methods or apparatus for laminating, e.g. by curing or by ultrasonic bonding characterised by the partial melting of at least one layer

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベースフィルムの変形をおさえ、十分な強
度での接着を行なうことができる接着機を有するフレキ
シブル配線の製造方法及び製造装置を提供する。 【構成】 片面に感熱接着剤が塗布された接着面を有
しロール状に巻かれて供給される透明または半透明ベー
スフィルム2と、所定形状に打ち抜かれて配線経路を形
成する銅箔1とを接着し、所定長さのフレキシブル配線
を製造する方法において、ベースフィルム2と銅箔1の
加熱圧着に際し、所定の高温に設定された予備加熱ロー
ル3によってベースフィルム2に予め熱量を与える予備
加熱工程と、予備加熱工程で設けられた予備加熱ロール
3と同温の銅箔側ロール4と、所定の低温に設定された
ベースフィルム側ロール5とによる一対の加熱圧着ロー
ルによって銅箔とベースフィルムとを加熱圧着する加熱
圧着工程とを有する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】銅箔をプレス機によって配線形状
に打ち抜いた後に加熱圧着ロールでフィルムにラミネー
トするフレキシブル配線の製造方法及び製造装置に関
し、特に、熱伝導のよい銅箔側に予備加熱ロールを設け
ることにより、銅箔側の加熱圧着ロールの温度を上げす
ぎることなく、銅箔に蓄えられる熱量を確保してフィル
ム側の加熱圧着ロールの温度を下げるフレキシブル配線
の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフレキシブル配線の製造方法及び
製造装置においては、プレス機により打ち抜かれた銅箔
を感熱タイプの接着剤が塗布されたベースフィルムへ加
熱圧着する接着機が、1対の高温に保たれたロールによ
り銅箔とベースフィルムとを挟み込んで重ね合わせ、ベ
ースフィルムに塗布した接着剤を溶融してその銅箔とベ
ースフィルムとを接着する加熱圧着ローラ方式をとって
いた。その具体例を図10に示して説明する。図10
は、銅箔をベースフィルムへ接着するフレキシブル配線
の製造装置における接着機の概念図である。フレキシブ
ル配線の製造装置では、ロール状に巻かれた長尺の銅箔
が補助ロールを介して各種プレス機及び接着機を通過し
て製品として排出される。そのとき、ロールから送り出
された長尺状の銅箔は所定のプレス機を通って図10に
示す接着機に至る。この接着機は、ベースフィルム51
が巻回されたベースフィルムドラム52、そして、その
ベースフィルム51と銅箔53とを加熱して圧着する一
対の銅箔側ロール54とフィルム側ロール55が備えら
れている。
【0003】また、ベースフィルム51の銅箔53と接
触する面には、感熱タイプの接着剤が塗布されており、
銅箔側ロール54及びフィルム側ロール55は、そのベ
ースフィルム51と接着剤を溶融するために180℃に
保たれている。そのため、ベースフィルムドラム52か
ら送り出されたベースフィルム51は、プレス機によっ
て打ち抜かれて送られた銅箔53とが、銅箔側ロール5
4とフィルム側ロール55との接点部に送られ、そこで
両ロールによって熱量が加えられると接着剤が溶融し、
銅箔53がベースフィルム51に接着されて1枚のフレ
キシブル配線が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように感熱タイプ
の接着剤をベースフィルム51に塗布し、銅箔53とベ
ースフィルム51を接着させるものでは、接着剤を適切
に溶融させてその接着力を確保するため、加熱圧着ロー
ルである銅箔側ロール54及びフィルム側ロール55の
温度を高温に保つことが必要である。そのような温度に
は、加熱圧着ロールが、銅箔53及びベースフィルム5
1共に接着面の裏側より加熱するため、ベースフィルム
51に塗布された感熱接着剤を溶融するのに必要な熱量
を供給するだけの温度が必要だからである。例えば、今
回のものでは180℃の温度が必要である。
【0005】しかし、このようなロール温度で銅箔53
をベースフィルム51に接着したのでは次のような問題
があった。即ち、ベースフィルム51が、フィルム側ロ
ール55の温度が180℃の温度に設定されていたので
は、その熱量によって感熱接着剤を十分に溶融するが、
ベースフィルム51自体が熱膨張するとともに、送り出
される際に張力がかけられるために伸びを起してしま
う。一方、そのベースフィルム51は、冷えたときには
逆に収縮を起こしてしまう。また、銅箔53はベースフ
ィルム51に比べて熱膨張率及びかかる張力による変形
が無いに等しいので、両者が接着されたフレキシブル配
線には熱応力が発生し、図11、図12に示すように波
を打った形状になったり、カール状になってしまう。そ
のため、フレキシブル配線を製品に取り付けようとした
場合に、それがうまく取り付けられないといったことが
起こり得た。
【0006】また、このようなフレキシブル配線の波打
ちやカール状になるといった現象は、フィルム側ロール
55の温度を下げることによって、ベースフィルム51
の伸びを防止して解消することが一手段として挙げられ
ている。しかし、単純にフィルム側ロール55の温度を
下げただけでは、接着剤への供給熱量の不足によりベー
スフィルム51に塗布した接着剤が十分に溶融されず
に、銅箔53への接着力が確保できなくなる。そこで、
フィルム側ロール55の温度を下げる代わりに銅箔側ロ
ール54の温度を上げて、接着剤への供給熱量を確保し
ようとした場合には、逆に銅箔53が加熱されすぎて焼
けてしまう。そのため、銅箔53の圧延銅によって表面
処理された表面処理層が変色してしまい、表面接触抵抗
が変化したり、品質上の見栄えが悪くなってしまう。
【0007】そこで、本発明では、ベースフィルムの変
形をおさえ、十分な強度での接着を行なうことができる
接着機を有するフレキシブル配線の製造方法及びその製
造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフレキシブル配
線の製造方法は、片面に感熱接着剤が塗布された接着面
を有しロール状に巻かれて供給される透明または半透明
ベースフィルムと、所定形状に打ち抜かれて配線経路を
形成する銅箔とを接着し、所定長さのフレキシブル配線
を製造する方法において、前記ベースフィルムと銅箔の
加熱圧着に際し、所定の高温に設定された予備加熱ロー
ルによって銅箔に予め熱量を与える予備加熱工程と、予
備加熱工程で設けられたロールと同温の銅箔側ロール
と、所定の低温に設定されたベースフィルム側ロールと
による一対の加熱圧着ロールによって銅箔とベースフィ
ルムとを加熱圧着する加熱圧着工程とを有する製造方法
である。また、本発明のフレキシブル配線の製造方法
は、180℃の温度に設定された前記予備加熱ロール
が、搬送される銅箔に熱量を与える予備加熱工程と、1
80℃の温度に設定された銅箔側ロールと120℃の温
度に設定されたベースフィルム側ロールとによる一対の
加熱圧着ロールによって銅箔とベースフィルムとを加熱
圧着する加熱圧着工程とを有する製造方法であることが
望ましい。
【0009】また、本発明のフレキシブル配線の製造装
置は、片面に接着剤が塗布された接着面を有しロール状
に巻かれて供給される透明または半透明ベースフィルム
と、所定形状に打ち抜かれて配線経路を形成する銅箔と
を接着する接着機を有し、所定長さのフレキシブル配線
を製造するフレキシブル配線の製造装置において、前記
接着機が、前記ベースフィルムに熱膨張変形の影響を与
えない程度に設定された低温ロールと、前記所定形状に
打ち抜かれて送られる銅箔側であって、前記ベースフィ
ルムに塗布された接着剤を溶融するのに十分な温度に設
定された高温ロールとからなる一対の加熱圧着ロール
と、前記銅箔を送り出す経路であって、前記加熱圧着ロ
ールの手前に設けられた前記銅箔側の高温ロールと略同
温である予備加熱ロールとを有するものである。また、
本発明のフレキシブル配線の製造装置は、前記一対の加
熱圧着ロールの一方を構成する銅箔側のロールの温度が
180℃、他方を構成するベースフィルム側のロールの
温度が120℃であり、前記予備加熱ロールの温度が1
80℃であることが望ましい。
【0010】
【作用】上記請求項1の構成を有するフレキシブル配線
の製造方法及び、請求項3の構成を有するフレキシブル
配線の製造装置によれば、長尺状で供給される銅箔をプ
レス機によって所定形状に打ち抜いて配線経路を形成
し、その配線経路が形成された銅箔を感熱タイプの接着
剤が塗布されたベースフィルムと重ね合わせて、接着機
により加熱することによって銅箔をベースフィルムに接
着してフレキシブル配線を作成する。
【0011】ところで、銅箔とベースフィルムを接着す
る前記接着機では、一対の加熱圧着ロールによって挟み
込まれて圧着されるが、このとき、高温に保たれた予備
加熱ロールによって、一対の加熱圧着ロール手前で加熱
圧着ロールに送られる銅箔に熱量が供給される。その
後、一対の加熱圧着ロールのうち低温のベースフィルム
側のロールによって、そのベースフィルムに所定の熱量
が供給されるとともに、一対の加熱圧着ロールのうち高
温の銅箔側のロールによって、先に予備加熱ロールによ
って熱量が与えられた銅箔に更に熱量が供給され、ベー
スフィルムに塗布された接着剤を溶融するのに十分な熱
量が銅箔に蓄えられる。そのため、ベースフィルム側の
ロールの温度が低く熱量が小さくても、接着剤が十分に
溶融されて強固に接着される。
【0012】上記請求項2の構成を有するフレキシブル
配線の製造方法及び、請求項4の構成を有するフレキシ
ブル配線の製造装置によれば、そのフレキシブル配線の
製造装置を構成する接着機において、所定形状に打ち抜
かれて配線経路を構成する銅箔が、一対の加熱圧着ロー
ルによって挟み込まれて圧着されるが、このとき、18
0℃に設定された予備加熱ロールによって、一対の加熱
圧着ロール手前で加熱圧着ロールに送られる銅箔に熱量
が供給される。その後、一対の加熱圧着ロールのうち1
20℃に設定されたベースフィルム側のロールによっ
て、そのベースフィルムに所定の熱量が供給されるとと
もに、一対の加熱圧着ロールのうち180℃に設定され
た銅箔側のロールによって、先に予備加熱ロールによっ
て熱量が与えられた銅箔に更に熱量が供給され、ベース
フィルムに塗布された接着剤を溶融するのに十分な熱量
が銅箔に蓄えられる。そのため、ベースフィルム側のロ
ールの温度が低く熱量が小さくても、接着剤が十分に溶
融されて強固に接着される。
【0013】
【実施例】次に、本発明にかかるフレキシブル配線の製
造方法及びその製造装置の一実施例について図面を参照
して説明する。図1は、フレキシブル配線の製造工程を
示す概念図である。銅箔1は、巻かれた状態である銅箔
ドラム1aとして工程に供給される。その銅箔1は、搬
送ラインに引き出され、第一打ち抜き工程の第一雌型1
1aおよび第一雄型11bにより、図2に示す形状に打
ち抜かれる。すなわち、コの字形の打ち抜き12が交互
かつ連続的に形成されると同時に、パイロット孔13が
銅箔1の両側に各々所定の間隔で打ち抜かれる。
【0014】次に、打ち抜かれたパイロット孔13によ
り規制されて銅箔1が搬送される。これにより、銅箔1
を第一打ち抜き金型11a,11bに対して、正確な間
隔で搬送させることができ、コの字打ち抜き12を正確
な間隔で形成することができる。ここで、プラス銅箔パ
ターン15とマイナス銅箔パターン16(図6参照)と
は、接続部により一体になっているので、コの字打ち抜
き12の相互の位置関係を維持したままで、銅箔1を搬
送することができる。この第一打ち抜き工程において、
端末情報が図示しない第一打ち抜き機の制御装置に与え
られた場合、第一打ち抜き機は、打ち抜き動作を行わず
に、銅箔1を一回分空送りする。これにより、銅箔1に
銅箔端末形成部が形成される。
【0015】次に、銅箔1は、第二打ち抜き工程に搬送
される。銅箔1に形成された端末形成部の位置情報は、
第二打ち抜き機の制御装置に伝えられている。そして、
第二打ち抜き機は、端末形成部の情報が与えられていな
い時は打ち抜き動作を行わずに、銅箔1を一回分空送り
し、銅箔端末形成部の情報が与えられたときだけ動作す
る。すなわち、第二打ち抜き工程の第二雄型22bおよ
び第二雌型22aにより、端末形成部を図3に示す形状
に打ち抜いて銅箔端末部17を形成する。ここで、銅箔
端末部17のサイド部17aは、図6で示す端部17b
より少し長くとられている。このときも、打ち抜かれた
パイロット孔13により規制されて銅箔1が搬送され
る。これにより、銅箔1を第一打ち抜き金型11a,1
1bに対して、正確な間隔で搬送させることができる。
【0016】次に、ベースフィルム2がベースフィルム
ドラム2aより供給される。ここで、ベースフィルムフ
ィルム2と銅箔1と接触する面には、感熱タイプの接着
剤が塗布されている。そして、後述する予備加熱ロール
3と一対の加熱圧着ロール4,5によって構成される接
着機により加熱されることにより、接着剤が溶融して銅
箔1がベースフィルム2に接着される。この状態を図4
(a)に示す。また、そのBーB断面図を図4(b)に
示す。
【0017】次に、第三打ち抜き工程の第三雌型33a
および第三雄型33bにより、図5(a)に示すよう
に、接続部打ち抜き14が打ち抜かれる。ここで、接続
部打ち抜き14は、図5(b)に示すように、銅箔1と
ベースフィルム2との両方を同時に打ち抜いている。こ
れにより、図6に示すように、プラス銅箔パターン15
とマイナス銅箔パターン16とが分離される。第三打ち
抜き工程でのベースフィルム2および銅箔1の位置決め
は、横方向はベースフィルム2の端部で行い、流れ方向
は図示しないCCDカメラ等により行っている。
【0018】次に、第四打ち抜き工程で、取付孔18を
穿孔すると共に、フレキシブル配線10を必要な長さで
切断する。すなわち、第四雄型44bおよび第四雌型4
4aにより、前のフレキシブル配線10の最終部を直線
的に切断して最終端20を形成すると同時に、フレキシ
ブル配線10の左端部のベースフィルム2に図6に示す
取付孔18および段差部19を形成する。次に、フレキ
シブル配線10の所定の長さを第四打ち抜き機を動作さ
せずに空送りする。この長さは、パイロット孔13を計
数すると共に、パイロット孔13のピッチより短い長さ
の位置決めは、送りモータの制御により行っている。フ
レキシブル配線10を所定の長さ送った後、第四雄型4
4bおよび第四雌型44aにより、フレキシブル配線1
0の最終部を直線的に切断して最終端20を形成すると
同時に、次のフレキシブル配線10の前端部のベースフ
ィルム2に図6に示す取付孔18および段差部19を形
成する。これにより、所定長さのフレキシブル配線10
が完成される。完成されたフレキシブル配線10は、製
品収納パレット31に収納される。
【0019】次に、本実施例の特徴部分である上記フレ
キシブル配線の製造装置の接着機の詳細について説明す
る。図7は、接着機の構成を示す概念図である。この接
着機は上記したように第二及び第三打ち抜き工程の間に
構成され、銅箔1が第二雄型22bおよび第二雌型22
aを通過した走行路に先ず、予備加熱ロール3が設けら
れている。次に、ベースフィルムドラム2aより供給さ
れたベースフィルムフィルム2と予備加熱ロール3を通
過した銅箔1とを、2枚合わせて上下で挟むように銅箔
側ロール4とフィルム側ロール5による一対の加熱圧着
ロールが設けられている。そして、予備加熱ロール3と
銅箔1側の銅箔側ロール4が180℃の高温に保たれて
いるのに対し、ベースフィルム2側のフィルム側ロール
5は120℃の低温に保たれている。
【0020】ところで、本実施例では予備加熱ロール3
及び銅箔側ロール4の温度を180℃に設定したが、こ
れはベースフィルム2に塗布した接着剤が十分な接着力
を得るために必要な温度だからである。即ち、ベースフ
ィルムに塗布された接着剤は、図8に示すように作用す
る。具体的には、先ず図8(a)に示すようにベースフ
ィルム(本実施例ではポリエステルフィルムを使用す
る)2上に、感熱性の接着剤(本実施例ではニトリルゴ
ム系の接着剤を使用する)6が約15〜20μmの厚さ
で塗布されている。そして図8(b)に示すように熱量
が与えられてベースフィルム2上の接着剤6が溶融され
る。更に、接着剤6が塗布された面に銅箔1が圧接され
たときに、その間に挟まれた接着剤6が銅箔1に擦り込
まれてアンカ効果を奏して、銅箔1とベースフィルム2
とが強固に接着される。
【0021】ここで、接着剤6に伝えられる温度と、そ
のときの接着強度との関係の温度特性を図9に示す。図
9は、接着強度である粘着性を縦軸にとり、接着剤6に
伝えられる温度を横軸にとったグラフである。縦軸の粘
着性は、接着面全体がアンカ効果を奏する状態を指数1
00とする。そうすると、このグラフにより接着剤6に
伝えられる温度が100℃を超した当りで粘着性が急激
に上昇し、約180℃を超した時点で粘着性が指数10
0で安定することが分かる。従って、上記したように本
実施例では、銅箔1を介してベースフィルム2に約18
0℃の温度による熱量が供給されるようにする。そのた
め、銅箔側ロール4の温度を180(±8)℃にすると
ともに、それだけでは、加熱圧着時に接着剤に与える十
分な熱量を銅箔1が接着剤に与えることができないの
で、予備加熱ロール3を180(±8)℃に保ち予め銅
箔1に熱量を蓄えるようにした。一方、180℃を超え
る温度では十分に接着させることができるが、180℃
を大きく超える温度では銅箔1が焼けてしまうこととな
るので、各ロールとも180(±8)℃に設定した。
【0022】そこで、第二雄型22bおよび第二雌型2
2aを通過した銅箔1は、先ず180℃の温度に保たれ
た予備加熱ロール3によって熱量が供給され、その熱量
を得た状態で更に180℃の温度に保たれた銅箔側ロー
ル4に搬送される。一方、ベースフィルムドラム2aか
ら送り出されたベースフィルム2が120℃の温度に保
たれたフィルム側ロール5に搬送される。従って、一対
の加熱圧着ロール4,5に挟み込まれた銅箔1とベース
フィルム2は、ベースフィルム2に塗布された接着剤6
[図8(a)]が、銅箔側ロール4によって銅箔1が更
に受けた熱量とフィルム側ロール5によってベースフィ
ルム2を介して受けた熱量とによって、加熱圧着ロール
4,5によって圧接される際に溶融されて[図8
(b)]、その加熱圧着ロール4,5によって圧力が加
えられアンカ効果によって両者が接着される[図8
(c)]。
【0023】このような構成の接着機を有するフレキシ
ブル配線の製造方法及びその製造装置によれば、フィル
ム側ロール5の温度を120℃に下げたため、そのベー
スフィルムがフィルム側ロール5より受ける熱量によっ
て熱膨張を起すことがなくなり、波打ったり、カール状
に変形する製品の発生を防止することができた。また、
上記したように、フィルム側ロール5の温度を120℃
と低温にしたにもかかわらず、180℃に設定された予
備加熱ロール3によって予め銅箔1に熱量を与えておく
ことにより、180℃の温度に設定された銅箔側ロール
4によって再び熱量を与えることにより、銅箔1に過度
の熱量を与えて銅箔1を焼いてしまうことなく、ベース
フィルム2に塗布された接着剤6を溶融するための十分
な熱量を持つことができる。そのため、ベースフィルム
2を熱膨張させることなく、銅箔1とベースフィルム2
とを強固に接着することが可能となった。
【0024】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更
が可能である。例えば、上記実施例では、ベースフィル
ム側の感熱圧着ロールの温度を120℃に設定したが、
これはベースフィルムに使用する材料及びベースフィル
ムにかかる張力によって適切な温度への変更が可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明のフレキシブル配線の製造方法及
びその製造装置では、接着機において、予備加熱ロール
によって銅箔に予め熱量を与えておき、その後、一対の
加熱圧着ロールのうち低温に設定したベースフィルム側
ロールによってベースフィルムに少量の熱量を供給する
と共に、予備加熱ロールと同温に設定した銅箔側ロール
によって銅箔に更に熱量を与えるので、ベースフィルム
の変形をおさえ、十分な強度での接着を行なうことがで
きる接着機を有するフレキシブル配線の製造方法及び製
造装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるフレキシブル配線の製
造装置を示す概念図である。
【図2】第一打ち抜き工程で打ち抜かれた銅箔を示す平
面図である。
【図3】第二打ち抜き工程で打ち抜かれた銅箔を示す平
面図である。
【図4】接着工程で接着されたフレキシブル配線を示す
図面である。
【図5】第三打ち抜き工程で打ち抜かれたフレキシブル
配線を示す図面である。
【図6】フレキシブル配線の構成を示す平面図である。
【図7】フレキシブル配線の製造装置にかかる接着機を
示した概念図である。
【図8】ベースフィルムに塗布された感熱接着剤の接着
状態を示した概念図である。
【図9】ベースフィルムに塗布された感熱接着剤の温度
特性を示した図である。
【図10】従来のフレキシブル配線の製造装置にかかる
接着機を示した概念図である。
【図11】熱応力によって波打ったフレキシブル配線を
示した斜視図である。
【図12】熱応力によって端部にカールが形成されたフ
レキシブル配線を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 銅箔 2 ベースフィルム 3 予備加熱ロール 4 加熱圧着ロール 5 加熱圧着ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に感熱接着剤が塗布された接着面を
    有しロール状に巻かれて供給される透明または半透明ベ
    ースフィルムと、所定形状に打ち抜かれて配線経路を形
    成する銅箔とを接着し、所定長さのフレキシブル配線を
    製造するフレキシブル配線の製造方法において、 所定の高温に設定された予備加熱ロールによって銅箔に
    予め熱量を与える予備加熱工程と、 予備加熱工程で設けられたロールと同温の銅箔側ロール
    と、所定の低温に設定されたベースフィルム側ロールと
    による一対の加熱圧着ロールによって銅箔とベースフィ
    ルムとを加熱圧着する加熱圧着工程とを有することを特
    徴とするフレキシブル配線の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフレキシブル配線の製
    造方法において、 180℃の温度に設定された予備加熱ロールが、搬送さ
    れる銅箔に熱量を与える予備加熱工程と、 180℃の温度に設定された銅箔側ロールと120℃の
    温度に設定されたベースフィルム側ロールとによる一対
    の加熱圧着ロールによって銅箔とベースフィルムとを加
    熱圧着する加熱圧着工程とを有することを特徴とするフ
    レキシブル配線の製造方法。
  3. 【請求項3】 片面に感熱接着剤が塗布された接着面を
    有しロール状に巻かれて供給される透明または半透明ベ
    ースフィルムと、所定形状に打ち抜かれて配線経路を形
    成する銅箔とを接着する接着機を有し、所定長さのフレ
    キシブル配線を製造するフレキシブル配線の製造装置に
    おいて、 前記接着機が、 前記ベースフィルムに熱膨張変形の影響を与えない程度
    に設定された低温ロールと、前記所定形状に打ち抜かれ
    て送られる銅箔側であって、前記ベースフィルムに塗布
    された接着剤を溶融するのに十分な温度に設定された高
    温ロールとからなる一対の加熱圧着ロールと、 前記銅箔を送り出す経路であって、前記加熱圧着ロール
    の手前に設けられた前記銅箔側の高温ロールと略同温で
    ある予備加熱ロールとを有することを特徴とするフレキ
    シブル配線の製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のフレキシブル配線の製
    造装置において、 前記一対の加熱圧着ロールの一方を構成する銅箔側のロ
    ールの温度が180℃、他方を構成するベースフィルム
    側のロールの温度が120℃であり、 前記予備加熱ロールの温度が180℃であることを特徴
    とするフレキシブル配線の製造装置。
JP6228678A 1994-08-29 1994-08-29 フレキシブル配線の製造方法及び製造装置 Expired - Fee Related JP2894218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6228678A JP2894218B2 (ja) 1994-08-29 1994-08-29 フレキシブル配線の製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6228678A JP2894218B2 (ja) 1994-08-29 1994-08-29 フレキシブル配線の製造方法及び製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0870170A true JPH0870170A (ja) 1996-03-12
JP2894218B2 JP2894218B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=16880103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6228678A Expired - Fee Related JP2894218B2 (ja) 1994-08-29 1994-08-29 フレキシブル配線の製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2894218B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002204047A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd フレキシブルプリント配線板の製造方法およびそれに用いられる製造装置
WO2010047232A1 (ja) * 2008-10-23 2010-04-29 リンテック株式会社 スクリーン印刷用粘着シート、スクリーン印刷粘着シートおよびスクリーン印刷粘着シートの製造方法
CN109548322A (zh) * 2017-09-21 2019-03-29 鹤山市得润电子科技有限公司 一种多层软性电路板的制造方法及生产设备
CN116489892A (zh) * 2023-05-18 2023-07-25 淮安麦禾田新材料科技有限公司 采用激光切割生产柔性电路板的制备系统及制备工艺

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI581942B (zh) 2015-04-08 2017-05-11 韋僑科技股份有限公司 跨橋裝置與系統及其軟性電路元件跨橋方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002204047A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd フレキシブルプリント配線板の製造方法およびそれに用いられる製造装置
JP4686860B2 (ja) * 2000-12-28 2011-05-25 パナソニック株式会社 フレキシブルプリント配線板の製造方法
WO2010047232A1 (ja) * 2008-10-23 2010-04-29 リンテック株式会社 スクリーン印刷用粘着シート、スクリーン印刷粘着シートおよびスクリーン印刷粘着シートの製造方法
JP2010100715A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Lintec Corp スクリーン印刷用粘着シート、スクリーン印刷粘着シートおよびスクリーン印刷粘着シートの製造方法
CN109548322A (zh) * 2017-09-21 2019-03-29 鹤山市得润电子科技有限公司 一种多层软性电路板的制造方法及生产设备
CN116489892A (zh) * 2023-05-18 2023-07-25 淮安麦禾田新材料科技有限公司 采用激光切割生产柔性电路板的制备系统及制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2894218B2 (ja) 1999-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0870170A (ja) フレキシブル配線の製造方法及び製造装置
JPH05138739A (ja) 長尺テ−プの接続方法
JP2002521809A (ja) 銅箔とセパレーター板の接合方法
JPS6057568B2 (ja) 光フアイバテ−プの製造方法
JP3560684B2 (ja) 接着フィルムの剥離用フィルムの剥離装置と剥離方法
JP3243197B2 (ja) 半導体装置用リードフレームの製造設備
JP4133136B2 (ja) 金属シートを接合した厚型樹脂パネルの製造方法
JP2003133152A (ja) 積層体の製造方法と製造装置
JP3182457B2 (ja) 金属樹脂積層体の製造方法
JPS63213286A (ja) 電気カ−ペツトの製造方法
JP3508561B2 (ja) フィルム片の貼付方法
JP3182456B2 (ja) 金属樹脂積層体の製造方法
JP2951552B2 (ja) フラット電気配線材の製造方法および該製造方法に用いる金型
JP5245763B2 (ja) 非接触icカードの製造方法、および非接触icカードの製造装置
JPH0699502A (ja) 樹脂フィルム積層表面処理鋼板の製造方法
JP3247125B2 (ja) ホットメルト接着剤によるシートカバー接着方法
JP4530746B2 (ja) エンボス模様を有する樹脂被覆めっき鋼板の製造方法および製造装置
JPS61193850A (ja) 合成樹脂複合金属板の製造方法
CN116666490A (zh) 光伏组件的制作方法
KR19990007731A (ko) 열전사지 및 그 제조방법
JPS6319345B2 (ja)
JPH0335784B2 (ja)
JPH06268354A (ja) フレキシブル回路基板の製造方法
JPH049145B2 (ja)
JP2001291446A (ja) フラット配線体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080305

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090305

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees