JPH0869087A - ハロゲン化銀カラー感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料

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JPH0869087A
JPH0869087A JP20380794A JP20380794A JPH0869087A JP H0869087 A JPH0869087 A JP H0869087A JP 20380794 A JP20380794 A JP 20380794A JP 20380794 A JP20380794 A JP 20380794A JP H0869087 A JPH0869087 A JP H0869087A
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JP
Japan
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silver halide
group
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ultraviolet absorber
sensitive material
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JP20380794A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Iwasaki
利彦 岩崎
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 帯電防止能や膨潤膜強度を劣化させることな
く、発汗性及び析出性の耐性に優れた、紫外線感光によ
る色再現性の劣化のないハロゲン化銀カラー感光材料を
提供する。 【構成】 透明支持体上の一方の側にそれぞれ少なくと
も一層の赤感性層、緑感性層、青感性層及び非感光性層
からなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー感光材
料において、該写真構成中に常温にて液体の紫外線吸収
剤の少なくとも一つと、下記一般式〔I〕で示される紫
外線吸収剤の少なくとも一つとを含有することを特徴と
するハロゲン化銀カラー感光材料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー感光
材に関するものであり、詳しくは紫外線吸収剤を感光材
料中へ含有せしめる事により、紫外線の有害な影響を抑
制し、かつスタチック耐性に優れ、物性について改良さ
れたハロゲン化銀カラー感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性ハロゲン化銀乳剤は視感度と異な
り、紫外線に関する性質を有しており、感光材料の目的
や用途によってこの性質が大きな障害となる。紫外線感
光によるカラー写真の色再現性の劣化や白黒写真のコン
トラスト低減を防止するためには勿論、感光材料製造時
に静電気によって生じる、いわゆるスタッチマークの一
因が放電時の紫外線であり、これを防止するためにも紫
外線吸収化合物は必須である。
【0003】感光材料に用いられる紫外線吸収化合物に
は、紫外線の吸収という本質的な作用に関わる吸収スペ
クトル特性、及び必要な波長域での吸光係数という物理
的な特性のみならず、感光材料に含有された場合でも感
度等の写真特性、或いは製造上、現像時の写真処理上の
悪影響を及ぼさないという化学的な特性が要求される。
【0004】一般的に吸収スペクトルは、紫外線を有効
に吸収するために充分広いことが必要であるが、可視光
(青色)にまでに及ぶと、この部分の感度が低下するこ
とになり、鋭く長波長側が切れている必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、例えば特開
昭58-152237号に記載されてる様な紫外線吸収剤によっ
て、望ましいスペクトルは得られるが、感光材料の保存
時、特に高温下で保存された場合に、いわゆる発汗現象
により写真処理後に失透をきたすという問題があつた。
【0006】一方、特公昭63-65140号に記載されている
様なポリマー紫外線吸収剤を用いることで、上記発汗現
象は改善されうる。しかしながら該ポリマー形体の紫外
線吸収剤において従来用いられている単体形体の紫外線
吸収剤と同レベルの紫外線吸収効果を得るためには、多
量の紫外線吸収剤を要するため、現像処理の際、処理液
中における親水性コロイド層からなる膨潤膜強度が劣化
する。更に、膨潤膜強度を保つためにゼラチンを増量す
ると鮮鋭性の劣化が生じるとというように、発汗の改善
がされても次々と別の問題を引き起こしてしまってい
た。また特開平3-175443号に記載の常温で液体である紫
外線吸収剤を使用することにより非感光性保護層の薄膜
化も可能になることから鮮鋭性も向上するという技術が
公開されたが、支持体から最も遠いハロゲン化銀感光性
層よりも更に支持体から遠い側の非感光性層の少なくと
も一層中に上記紫外線吸収剤を含有する場合、常温にて
液体の紫外線吸収剤と組み合わされる他の紫外線吸収剤
により、保存経時による析出の問題、さらには析出によ
る塗布故障の問題が生じることがわかった。
【0007】従って、本発明の目的は上記の諸問題であ
る帯電防止能や膨張膜強度を劣化させることなく、発汗
性および析出性の耐性に優れた、紫外線感光による色再
現性の劣化のないハロゲン化銀カラー感光材料を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成によって達成された。
【0009】透明支持体上の一方の側にそれぞれ少な
くとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層及び非感光
性層からなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー感
光材料において、該写真構成中に常温にて液体の紫外線
吸収剤の少なくとも一つと、下記一般式〔I〕で示され
る紫外線吸収剤の少なくとも一つとを含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー感光材料。
【0010】
【化2】
【0011】式中、nは1又は2であり、nが1の場合
にはR1及びR2は互いに同一若しくは異なっていてもよ
く、水素原子、炭素元素1〜10個を有するアルキル基、
炭素原子6〜20個を有するアリール基或いは環状アルキ
ル基を表す。さらに組み合わさって一体化している場合
にはR1及びR2はピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリ
ジノ基、ヘキサヒドロアゼピノ基或いはピペラジノ基を
形成するのに必要な原子団を表す。但しこの場合にはR
1及びR2はどちらも水素とはなり得ず、さらにnが2の
場合にR1及びR2はアルキレン基又はアリーレン基を表
し、Gは電子吸引性基を表す。
【0012】前記常温にて液体の紫外線吸収剤含有層
における高沸点有機溶剤の重量/常温にて液体の紫外線
吸収剤の重量の比が0以上0.3以下である項記載のハ
ロゲン化銀カラー感光材料。
【0013】前記一般式〔I〕で示される紫外線吸収
剤含有層における高沸点有機溶剤の重量/一般式〔I〕
で示される紫外線吸収剤の重量の比が0以上0.3以下で
ある又は項記載のハロゲン化銀カラー感光材料。
【0014】前記常温にて液体の紫外線吸収剤が支持
体に最も近いハロゲン化銀感光層よりも更に支持体に近
い側の非感光性層の少なくとも一層中に含有され、かつ
一般式〔I〕で示される紫外線吸収剤が支持体から最も
遠いハロゲン化銀感光性層よりも更に支持体から遠い側
の非感光性層の少なくとも一層中に含有されることを特
徴とする,又は項記載のハロゲン化銀カラー感光
材料。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】以下に本発明に用いられる常温にて液体の
紫外線吸収剤(以下、本発明の液状紫外線吸収剤ともい
う)について説明する。
【0017】本発明において「常温で液体」とは、25℃
において、「化学大辞典(1963)共立出版」等に定義され
る如く、一定の形を持たず、流動性があり、ほぼ一定の
体積を有するものを示す。従って、上記性質を有するも
のであれば、融点は限定されないが、融点30℃以下、特
に好ましくは15℃以下である化合物が好ましい。
【0018】本発明の液状紫外線吸収剤は単一化合物で
あっても混合物であってもよく、混合物としては構造異
性体群から構成されるものを好ましく用いることができ
る。(構造異性体については米国特許4,587,346号等に
記載されている。) 本発明の液状紫外線吸収剤は上記を満足すればいかなる
構造をとることができるが好ましいものの1つとして、
紫外線吸収剤自身の光堅牢性の点から下記一般式〔a〕
で示される2-(2′-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール系化合物が挙げられる。
【0019】
【化3】
【0020】式中、R3で表される基のうち、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基であるの
が好ましいが、明退色の点から、さらに水素原子、アル
キル基、アルコキシ基であることが好ましい。
【0021】また、R1、R2及びR3で表される基のう
ち、常温で液体となるためには、少なくとも1つはアル
キル基であることが好ましく、更に好ましくは少なくと
も2つがアルキル基であることが好ましい。
【0022】R1、R2及びR3で表されるアルキル基
は、如何なるアルキル基をとることもできるが、少なく
とも1つは第三級アルキル基又は第二級アルキル基であ
ることが好ましい。特にR1及びR2で表されるアルキル
基の少なくとも一方が第三級アルキル基又は第二級アル
キル基であることが好ましい。又、上記アルキル基のア
ルキル部分の炭素数の総和が12以下であることが好まし
い。以下に、一般式〔a〕で示される化合物の具体例を
示す。
【0023】
【化4】
【0024】次に本発明に用いられる一般式〔I〕で表
される紫外線吸収剤について説明する。
【0025】本発明に用いられる一般式〔I〕で表され
る紫外線吸収剤は下記一般式〔I〕で表される化合物を
包含する。
【0026】
【化5】
【0027】式中、nは1または2であり、nが1の場
合にR1及びR2は互いに同一若しくは異なっていてもよ
く、水素原子、置換アルキル基(例えばシアノアルキル
基、アルコキシアルキル基等)を含めた炭素原子1〜10
個を有するアルキル基、置換アリール基を含めた炭素原
子6〜20個を有するアリール基あるいは環状アルキル基
を表す。但しR1及びR2はどちらも水素原子とはなり得
ず、さらに組み合わさって一体化している場合にはR1
及びR2は環状アミノ基、例えばピペリジノ基、モノホ
リノ基、ピロリジノ基、ヘキサヒドロアゼピノ基或いは
ピペラジノ基を形成するのに必要な原子団を表す。さら
にnが2の場合にはR1及びR2はアルキレン基又はアリ
ーレン基を表し、Gは電子吸収性基、例えばCN又はSO2R
(式中のRは炭素原子1〜10個を有するアラルキル基又
は炭素原子7〜15個を有するアラルキル基である)を表
す。
【0028】以下に本発明に用いられる一般式〔I〕で
表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに
より限定されるものではない。
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】本発明の紫外線吸収剤の添加量として好ま
しくは、0.001〜3g/m2であり、更に好ましくは0.005
〜0.6g/m2である。
【0033】本発明の紫外線吸収剤は、写真構成層の任
意の層に含有することができるが、従来から行われてい
るように、表面に近い層、たとえば、支持体に最も近い
又はそれに隣接する非感光層、即ちハレーション防止層
やバック層、又、支持体側から最も遠く、最も光源に近
い側の層あるいは、それに隣接する非感光層に含有する
ことが好ましい。
【0034】更に、青感性層より光源側に近い側に紫外
線吸収剤を含有させる場合には、青感性層の感光層のう
ちの紫外光領域の部分をなるべく長波側で、かつシャー
プに遮光できるものを用いることが好ましいので本発明
の一般式〔I〕で表される紫外線吸収剤は、青感性層よ
り光源側に近い側に含有させることが有効であり、好ま
しい。
【0035】本発明の紫外線吸収剤を写真構成層に含有
させるには、本発明の紫外線吸収剤の混合系が常温にて
液体状になっていれば、そのまま、あるいは必要に応じ
て酢酸エチル等の低沸点溶媒を用いてゼラチン水溶液な
どの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて微分散
し、この分散物を目的とする層中に添加すればよい。
【0036】又、高沸点有機溶剤の重量/本発明の紫外
線吸収剤の重量比は0以上0.3以下が好ましい。さらに
好ましくは0である。
【0037】0.3以上になると、現像処理の際、処理液
中における親水性コロイド層の膨潤膜強度の劣化が生じ
やすくなって好ましくない。
【0038】本発明の乳剤が含有するハロゲン化銀粒子
のコアは、沃臭化銀から実質的に成るが、これは沃化銀
を5モル%以上含有する沃臭化銀から実質的に成るコア
であることが好ましい。該ハロゲン化銀粒子は、コア
と、該コアを被覆し、沃化銀含有率がコアの沃化銀含有
率よりも低い沃臭化銀または臭化銀から実質的に成るシ
ェルによって構成される。コアの沃化銀含有率は10モル
%以上であることが更に好ましく、20モル%以上44モル
%以下であることが最も好ましい。シェルの沃化銀含有
率は、5モル%以下であることが好ましい。
【0039】該コアは、沃化銀を均一に含んでいてもよ
いし、また、沃化銀含有率の異なる相から成る多重構造
をもっていてもよい。後者の場合には、沃化銀含有率の
最も高い相の沃化銀含有率が5モル%以上であり、更に
好ましくは10モル%以上であり、かつ、シェルの沃化銀
含有率がコアの最高沃化銀含有率相のそれよりも低けれ
ばよい。
【0040】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の写真
乳剤層に用いるハロゲン化銀粒子の更に好ましい態様
は、回折角度(2θ)が38〜42°の範囲でCuのKβ線を
用いてハロゲン化銀の(220)面の回折強度対回折角度
のカーブを得た時、コア部に相当する回折ピークと、シ
ェル部に相当するピークの2本の回折極大と、その間に
1つの極小が現れ、かつコア部に相当する回折強度が、
シェル部のそれの1/10〜3/1になるような構造を有する
粒子であることである。特に好ましくは回折強度比が1/
5〜3/1、更に好ましくは1/3〜3/1の場合である。
【0041】このような二重構造化と、本発明のように
化学増感核を構成する化合物分子が2分子以上集合した
集合体をもつことにより、現像速度の遅れを招くことな
く高沃化銀含有率の沃臭化銀乳剤を用いることが可能に
なり、少ない塗布銀量でも優れた粒状性を有する感光材
料を達成することができる。
【0042】本発明の乳剤が含有するハロゲン化銀粒子
の他の好ましい態様としては、粒子の内部にコアを形成
する沃化銀含有率が10〜40モル%の沃臭化銀相を有し、
この沃臭化銀相が、シェル部を形成するより低い沃化銀
を含むハロゲン化銀相で被覆されており、更にこの粒子
の表面が5モル%以上の沃化銀を含む場合である。シェ
ル部が含有する沃化銀組成は均一でも不均一でもよい。
表面が5モル%以上の沃化銀を含むとは、XPS法で測
定される粒子表面の沃化銀の平均含有率が5モル%以上
であることを意味する。好ましくは、表面の沃化銀の平
均含有率は7モル%以上15モル%以下である。このハロ
ゲン化銀粒子については特開昭63-106745号に詳しく記
載されている。この最表面層の沃化銀含有率が中間層よ
りも高いハロゲン化銀粒子も本発明のコア/シェル粒子
に含まれるが、本発明の特徴を有する化学増感核が形成
されたハロゲン化銀粒子を用いることにより、初めて、
高感度化を達成することができた。このハロゲン化銀粒
子は粒状性が良いので好ましい。
【0043】本発明の乳剤が含有するハロゲン化銀粒子
の他の好ましい態様としては、実質的に沃臭化銀及び/
または沃化銀からなる内部核がコアをなし、この内部核
の外側に設けられかつ実質的に臭化銀及び/または沃臭
化銀からなる複数の外殻(この外殻がシェルをなす)と
を有するハロゲン化銀粒子であって、最外殻の沃化銀含
有率が10モル%以下であり、該最外殻よりも、沃化銀含
有率が6モル%以上高い沃化銀高含有殻が、該最外殻よ
り内側に設けられ、かつ該最外殻と該沃化銀高含有殻と
の間にこれらの両殻の中間の沃化銀含有率を有する中間
殻が設けられ、かつ該中間殻の沃化銀含有率が前記最外
殻よりも3モル%以上高く、前記沃化銀高含有殻の沃化
銀含有率が前記中間殻よりも3モル%以上高い場合であ
る。このハロゲン化銀粒子については、特開昭61-24515
1号に詳しく記載されている。
【0044】また、本発明の乳剤において、個々のハロ
ゲン化銀粒子の沃化銀含有率が均一であることは、化学
増感、分光増感の均一性の観点から特に好ましい。
【0045】上記のような沃化銀含有率の均一性の良好
な乳剤は各種の均一性向上手段によって構成でき、例え
ばハロゲン化銀乳剤の製造条件の工夫によって達成でき
る。
【0046】例えば、特願昭63-224002号に示されるよ
うに沃化銀微粒子で沃素イオンを供給する乳剤製造方法
や、特開平1-183417号に示されるような沃臭化銀微粒子
をオストワルド熟成によって種粒子に成長させる方法が
有用である。
【0047】本発明の乳剤を構成するハロゲン化銀とし
て好ましいハロゲン化銀組成は、30モル%以下の沃化銀
を含む沃臭化銀である。特に好ましいのは、2モル%か
ら20モル%までの沃化銀を含む沃臭化銀である。
【0048】また、高感度でかつ高画質を両立させるた
めには、特開昭60-128443号公報に記載されているよう
に全乳剤層のハロゲン化銀の平均沃化銀含有率を8モル
%以上にするのが好ましい。ハロゲン化銀の平均沃化銀
含有率を上げると粒状性が顕著に改良されることが知ら
れているが、ある程度以上の沃化銀含有率になると、現
像速度の遅れ、脱銀、定着速度の遅れなどの欠点が出て
くる。この点、前記したように本発明の乳剤はこれを克
服し、平均沃化銀含有率を大きくできて、しかもこのよ
うな問題が解決されたものである。
【0049】本発明の感光材料を構成するために、必要
に応じて本発明の乳剤以外の乳剤を併用することができ
る。この場合併用する乳剤のハロゲン化銀組成は任意で
あり、例えば、臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化
銀または塩化銀等、またはこれらの混合物のいずれを用
いてもよい。
【0050】本発明の乳剤、または必要に応じて併用す
る本発明以外の乳剤(以下総称して「本発明に用いる乳
剤」と称する)としては、平均粒径の変動係数(特開昭
59-152438号記載の式による)が16%以下の単分散乳剤
が好ましい。
【0051】本発明に用いる乳剤、例えば上記単分散性
の乳剤中のハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、八面
体、十四面体のようなものでもよく、また球状、板状な
どのようなものでもよいが、特にアスペクト比が3以上
の2枚双晶が好ましく用いられる。
【0052】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤粒子の平
均粒径は、0.1乃至5.0μmであることが好ましく、より
好ましくは0.15乃至3.0μm、特に好ましくは0.2乃至2.0
μmである。
【0053】単分散性の乳剤は、粒状性がよいと同時
に、光散乱の少ないサイズ域の場合は、画像の鮮鋭度も
優れており、好ましい。単分散性の乳剤については、例
えば特開昭54-48521号、同54-99419号、同56-16124号、
同56-78831号、米国特許第4,444,877号、特開昭57-1827
30号、同58-49938号、同58-37635号、米国特許第4,446,
228号、特開昭58-106532号、同58-107530号、同58-1265
31号、同58-149037号、同59-10947号、同59-29243号、
同59-72440号、同59-140443号、同59-148049号、同59-1
77535号、同59-152438号等に詳しく記載されている。
【0054】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は物理
熟成、化学熟成及び分光増感を行なったものを使用する
ことが好ましい。
【0055】本発明において、化学増感剤として、硫黄
増感剤,セレン増感剤,テルル増感剤等を用いることが
できる。
【0056】本発明において適用できる硫黄増感剤とし
ては、1,3-ジフェニルチオ尿素,トリエチルチオ尿素,
1-エチル-3-(2-チアゾリル)チオ尿素等のチオ尿素誘導
体,ローダニン誘導体,ジチカルバミン酸類,ポロスル
フィド有機化合物,チオ硫酸ナトリウム,硫黄単体など
が好ましい例として挙げられる。尚、硫黄単体として
は、斜方晶系に属するα-硫黄が好ましい。
【0057】その他、硫黄増感剤としては、米国特許1,
574,944号,同2,410,689号,同2,278,947号,同2,728,6
68号,同3,501,313号,同3,656,955号等の各明細書,西
独出願公開(OLS)1,422,869号,特開昭56-24937
号,同55-45016号広報等に記載されている硫黄増感剤も
用いることができる。
【0058】本発明に於いて、使用できるセレン増感剤
は広範な種類のセレン化合物を含む。例えばこれに関し
ては、米国特許1,574,944号、同1,602,592号、同1,623,
499号、特開昭60-150046号、特開平4-25832号、同4-109
240号、同4-147250号に記載されている。有用なセレン
増感剤としては、コロイドセレン金属、イソセレノシア
ネート類(例えば、アリルイソセレノシアネート等)、
セレノ尿素類(例えば、N,N-ジメチルセレノ尿素、N,N,
N′-トリエチルセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-
ヘプタフルオロセレノ尿素、N,N,N′-トリメチル-N′-
ヘプタフルオロプロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,
N′-トリメチル-N′-4-ニトロフェニルカルボニルセレ
ノ尿素等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセト
ン、セレノアセトフェノン等)、セレノアミド(例え
ば、セレノアセトアミド、N,N-ジメチルセレノベンズア
ミド等)、セレノカルボン酸類及びセレノエステル類
(例えば2-セレノプロピオン酸、メチル-3-セレノブチ
レート等)、セレノフォスフェート類(例えばトリ-p-
トリセレノフォスフェート等)、セレナイド類(ジメチ
ルセレナイド、ジエチルジセレナイド等)が挙げられ
る。特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノアミド類、及びセレノケトン類である。
【0059】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記の特許明細書に開示されている。米国特許第1,57
4,944号、同第1,602,592号、同1,623,499号、同3,297,4
66号、同3,297,447号、同3,320,069号、同3,408,196
号、同3,408,197号、同3,442,653号、同3,420,670号、
同3,591,385号、フランス特許第2,693,038号、同2,093,
209号、特公昭52-34491号、同52-34492号、同53-295
号、同57-22090号、特開昭59-180536号、同59-185330
号、同59-181337号、同59-187338号、同59-192241号、
同60-150046号、同60-151637号、同61-246738号、特開
平3-4221号、同3-24537号、同3-111838号、同3-116132
号、同3-148648号、同3-237450号、同4-16838号、同4-2
5832号、同4-32831号、同4-96059号、同4-109240号、同
4-140738号、同4-140739号、同4-147250号、同4-149437
号、同4-184331号、同4-190225号、同4-191729号、同4-
195035号、英国特許255,846号、同861,984号、尚、H.E.
Spencer等著Journal of Photographic Science誌、31
巻、158〜169(1983)等の研究論文にも開示されてい
る。
【0060】本発明において使用できるテルル増感剤及
び増感法に関しては、米国特許第1,623,499号,同3,32
0,069号,同3,772,031号,同3,531,289号,同3,655,394
号,英国特許第235,211号,同1,121,469号,同1,295,46
2号,同1,396,696号,カナダ特許第800,958号,特開平4
-20464号等に開示されている。有用なテルル増感剤の例
としては、テルロ尿素類,テルロアミド類等が挙げられ
る。
【0061】硫黄増感剤,セレン増感剤,テルル増感剤
の添加量はハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の
種類、熟成条件などによって一様ではないが通常は、ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-4モル〜1×10-9モルで
あることが好ましい。更に好ましくは1×10-5モル〜1
×10-8モルである。
【0062】本発明の化学増感に於いては、金増感を併
用することにより、更に高感度化できる。有用な金増感
剤としては、塩化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸金等
の他に、米国特許第2,597,856号、同5,049,484号、同5,
049,485号、特公昭44-15748号、特開平1-147537号、同4
-70650号等に開示されている有機化合物の金錯体などが
挙げられる。
【0063】前記の種々の増感剤の添加方法は、使用す
る化合物の性質に応じて、水またはメタノール、エタノ
ールなどの有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添
加する方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合して
添加する方法でも特開平4-140739号に開示されている方
法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳化
分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0064】本発明において、化学増感をハロゲン化銀
吸着性化合物の存在下で施すと、本発明の効果が一層増
す。該ハロゲン化銀吸着性化合物としては、本発明の化
合物(I),(II)を含む増感色素、カブリ防止剤及び
安定剤などが使用できる。
【0065】増感色素としては、シアニン色素、メロシ
アニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ス
チリル色素、ヘミオキソノール色素、オキソノール、メ
ロスチリルおよびストレプトシアニンを含むポリメチン
染料を挙げることができる。
【0066】カブリ防止剤、安定剤としては、例えばテ
トラザインデン類、アゾール類、例えばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾ
ール類、クロロベンズイミダゾール類、プロモベンズイ
ミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベ
ンズイミダゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾト
リアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプ
トテトラゾール類(特に1-フェニル-5-メルカプトテト
ラゾール)など、またメルカプトピリミジン類、メルカ
プトトリアジン類、例えばオキサゾリチオンのようなチ
オケト化合物、更にはベンゼンチオスルフィン酸、ベン
ゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフォン酸アミド、ハイ
ドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導体、没食子酸
誘導体、アスコルビン酸誘導体を挙げることができる。
【0067】本発明に於いては、ハロゲン化銀溶剤共存
下で増感を施すとしばしば良い結果が得られる。
【0068】本発明で用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、米国特許第3,271,157号、同3,531,2891号、同3,5
74,628号各明細書、特開昭54-1019号、同54-158917号各
公報等に記載された(a)有機チオエーチル類、特開昭
53-82408号、同55-77737号、同55-2982号各公報等に記
載された(b)チオ尿素誘導体、特開昭53-144319号公
報に記載された(c)酸素または硫黄原子と窒素原子と
に挟まれたチオカルボニル基を有するハロゲン化銀溶
剤、特開昭54-100717号公報に記載された(d)イミダ
ゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)チオシアネート等が
挙げられる。
【0069】以下にこれらの具体的化合物を示す。
【0070】
【化9】
【0071】
【化10】
【0072】特に好ましい溶剤としてはチオシアネート
およびテトラメチルチオ尿素がある。また用いられる溶
剤の量は種類によっても異なるが、例えばチオシアネー
トの場合、好ましい量はハロゲン化銀1モル当り5mg〜
1gの範囲である。
【0073】本発明に使用できる公知の写真用添加剤は
下記リサーチ・ディスクロージャに記載されている。以
下に記載箇所を示す。
【0074】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII-I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII-J項 25 増白剤 998 V 24 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 X VI 現像剤(感光材料中に含有)1011 XX-B項 本発明には種々のカプラーを使用することができ、その
具体例は、上記リサーチ・ディスクロージャに記載され
ている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0075】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119 XIVに記載されて
いる分散法などにより、添加することができる。
【0076】本発明においては、前述RD17643 28頁、RD
18716 647〜8頁及びRD308119のXIXに記載されている支
持体を使用することができる。
【0077】本発明の感光材料には、前述RD308119VII
−K項に記載されているフィルター層や中間層等の補助
層を設けることができる。
【0078】本発明の感光材料は、前述RD308119VII−K
項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々
な層構成をとることができる。
【0079】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーポジフィルムに代表される種々のカ
ラー感光材料に適用することができる。
【0080】これらのカラー感光材料は、乳剤層を有す
る側の全親水性コロイド層の膜厚の総和が24μm以下で
あることが好ましく、20μm以下がより好ましく、18μm
以下が更に好ましい。又、膜膨張潤速度T1/2は30秒以
下が好ましく、20秒以下がより好ましい。膜厚は25℃相
対湿度55%調湿下(2hr)で測定した膜厚を意味し、膜
膨張潤速度T1/2は、当該技術分野において公知の手法
に従って測定することができる。
【0081】膨張潤速度T1/2は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。又、
膨潤率は150〜400%が好ましい。膨潤率とは、先に述べ
た条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−
膜厚)/膜厚に従って計算できる。
【0082】カラー感光材料は、前述のRD17643の28、2
9頁及びRD18716の615頁左欄〜右欄に記載された通常の
方法によって現像処理することができる。
【0083】カラー感光材料をロール状の形態で使用す
る場合には、カートリッジに収納した形態を取るのが好
ましい。カートリッジとして最も一般的なものは、現在
の135のフォーマットのパトローネである。その他、下
記特許で提案されたカートリッジも使用できる。
【0084】実開昭58-67329号、 特開昭58-181035号、
米国特許4,221,479号、 特開平1-231045号、同2-199451
号、米国特許4,846,418号、 同4,848,693号、 同4,832,27
5号。
【0085】又、1992年1月31日出願(八木敏彦他)の
「小型の写真用ロールフィルムパトローネとフィルムカ
メラ」に本発明を適用することができる。
【0086】本発明の感光材料は前述RD17643 28〜29
頁、RD18716 615頁及びRD308119のXIXに記載された通常
の方法によって現像処理することができる。
【0087】
【実施例】以下に、本発明の具体的実施例を述べるが、
本発明の実施様態はこれらに限定されない。
【0088】以下すべての実施例において、ハロゲン化
銀写真感光材料中の各成分の添加量は、g/m2単位で表
した塗布量で示す。ただし、ハロゲン化銀については銀
換算の塗布量を、増感色素については、同一層のハロゲ
ン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0089】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成をもつ各層から構成された多層カ
ラー感光材料である試料101を作製した。
【0090】 試料101 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.15 紫外線吸収剤(UV−S) 0.20 高沸点溶媒(Oil−1) 0.16 ゼラチン 1.64 第2層:中間層 ゼラチン 0.80 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤A 0.44 沃臭化銀乳剤C 0.11 増感色素(SD−1) 2.6×10-5 増感色素(SD−2) 2.6×10-5 増感色素(SD−3) 3.1×10-4 増感色素(SD−4) 2.3×10-5 増感色素(SD−5) 2.8×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.35 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.065 化合物(GA−1) 2.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.33 ゼラチン 0.73 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤C 0.39 増感色素(SD−1) 1.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.3×10-4 増感色素(SD−3) 2.5×10-4 増感色素(SD−4) 1.8×10-5 シアンカプラー(C−1) 0.24 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.040 DIR化合物(DI−1) 0.025 化合物(GA−1) 1.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.30 ゼラチン 0.59 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤D 0.91 増感色素(SD−1) 8.5×10-5 増感色素(SD−2) 9.1×10-5 増感色素(SD−3) 1.7×10-4 増感色素(SD−4) 2.3×10-5 増感色素(SD−6) 1.1×10-5 シアンカプラー(C−2) 0.10 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.014 DIR化合物(DI−1) 7.5×10-3 化合物(GA−1) 1.4×10-3 高沸点溶媒(Oil−1) 0.12 ゼラチン 0.53 第6層:中間層 ゼラチン 1.14 第7層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤B 0.32 沃臭化銀乳剤C 0.74 増感色素(SD−7) 5.5×10-4 増感色素(SD−1) 5.2×10-5 増感色素(SD−12) 4.8×10-5 マゼンタカプラー(M−1) 0.15 マゼンタカプラー(M−2) 0.37 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.20 DIR化合物(DI−2) 0.020 化合物(GA−1) 4.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.65 ゼラチン 1.65 第8層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤E 0.79 増感色素(SD−8) 1.4×10-4 増感色素(SD−9) 1.5×10-4 増感色素(SD−10) 1.4×10-4 増感色素(SD−12) 7.1×10-5 マゼンタカプラー(M−2) 0.065 マゼンタカプラー(M−3) 0.025 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.025 DIR化合物(DI−3) 7.0×10-4 化合物(GA−1) 1.8×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 ゼラチン 0.46 第9層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.10 化合物(SC−1) 0.14 化合物(FS−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 ゼラチン 1.20 第10層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤B 0.27 沃臭化銀乳剤C 0.32 増感色素(SD−11) 5.4×10-4 増感色素(SD−12) 2.0×10-4 増感色素(SD−6) 6.5×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.62 イエローカプラー(Y−2) 0.31 DIR化合物(DI−1) 3.0×10-3 DIR化合物(DI−3) 6.0×10-4 化合物(GA−1) 4.5×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20 ゼラチン 1.27 第11層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤E 0.66 増感色素(SD−11) 2.8×10-4 増感色素(SD−12) 1.1×10-4 増感色素(SD−6) 1.1×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.10 DIR化合物(DI−3) 1.0×10-3 化合物(GA−1) 2.0×10-3 高沸点溶媒(Oil−2) 0.04 ゼラチン 0.57 第12層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.04μmで、沃化銀含有率4.0モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV−S) 0.07 紫外線吸収剤(UV−A) 0.02 紫外線吸収剤(UV−B) 0.09 化合物(FS−1) 0.25 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 ゼラチン 1.04 第13層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.55 尚、上記組成物の他に、塗布助剤Su−1、分散助剤S
u−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤S
T−1、カブリ防止剤AF−1、分子量1万と2万の2
種のAF−2、及び防腐剤AB−1を添加した。
【0091】上記試料に用いた乳剤は下記の通りであ
る。尚平均粒径は同一体積の球の直径に換算した粒径で
示した。また、各乳剤は金・硫黄増感を最適に施した。
【0092】 乳剤名 平均粒径AgI 平均粒径 晶 癖 直径/厚み比 含有率(モル%) (μm) 乳剤A 2.0 0.27 正常晶14面体 1 乳剤B 2.0 0.30 正常晶14面体 1 乳剤C 8.0 0.38 双晶8面体 1.5 乳剤D 8.0 0.55 双晶8面体 1.5 乳剤E 8.0 0.65 双晶8面体 1.5
【0093】
【化11】
【0094】
【化12】
【0095】
【化13】
【0096】
【化14】
【0097】
【化15】
【0098】
【化16】
【0099】
【化17】
【0100】
【化18】
【0101】
【化19】
【0102】試料102〜110の作製 前記試料101の第1層及び第12層の紫外線吸収剤、高沸
点有機溶剤を表1に示す様に変更した以外は同様にして
試料102〜110を各々作製した。
【0103】なお、試料101,102,103,105以外につい
ては、高沸点有機溶剤を使用せずに(H/UV=0)作
製した。
【0104】
【表1】
【0105】1.紫外線吸収剤の分散安定性の評価 試料101〜110の第1層、第12層の塗布液の調製直後と40
℃、8時間経時後の濁度(MCI社製 SEP-PT-501D)を
比較した。また各塗布試料からそれぞれランダムに1m2
の大きさのシートを10枚切り出し、10倍のルーペで見え
る異常点をカウントした。濁度は40℃、8時間後の濁度
/調製直後の濁度の比(濁度比)として表した。また塗
布試料の異常数は各試料10枚の平均値で表した。
【0106】2.発汗性の評価 作製した試料101〜110を相対湿度55%に調湿し、密封し
た後70℃にて3日間熱処理した後、下記処理工程に従っ
て発色現像処理を行い、以下の様に目視評価を行った。
【0107】 ×:試料を光に透かして見ると濁って見える △:試料を光に透かして見ると少し濁って見える ○:表面、内部に特に異常は見られない 3.膨潤膜強度の評価 塗布試料を幅3.5cm、長さ14cmの大きさに裁断し、38℃
の下記発色現像液中3分15秒間浸漬したのち、直径0.5m
mのステンレススチールボールを先端に装着した針で膜
面に圧着し、5mm/secの速さで移動しながら針への荷
重を連続的に変化させ膜が破壊する(引っかき傷が発
生)時の荷重(g)で表した。
【0108】4.スタチックマークの評価 スタチックのテストは以下の様に行った。帯電列で±0
付近にあるゴムローラで試料101〜110のそれぞれを暗室
中で保護層側を20回摩擦し、放電光を起こさせる。これ
らを下記処理工程に従って発色現像処理を行い、スタチ
ックマークの発生度を以下の様に評価した。
【0109】 A:スタチックマークの発生が全く認められず B:スタチックマークの発生が少し認められる C:スタチックマークの発生がかなり認められる 結果を表2に示した。
【0110】 (処理工程) 処理工程 処理時間 処理温度 補充量* 発色現像 3分15秒 38± 0.3℃ 780cc 漂 白 45秒 38± 2.0℃ 150ml 定 着 1分30秒 38± 2.0℃ 830ml 安 定 60秒 38± 5.0℃ 830ml 乾 燥 1分 55± 5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当たりの値である。
【0111】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は、以下のものを使用した。
【0112】発色現像液及び発色補充液 現像液 補充液 水 800cc 800cc 炭酸カリウム 30g 35g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 3.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 5.0g 臭化ナトリウム 1.3g 0.4g 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g 塩化ナトリウム 0.6g − 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシルエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 2.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫
酸を用いて発色現像液はpH10.06に、補充液はpH10.18
に調整する。
【0113】漂白液及び漂白補充液 漂白液 補充液 水 700cc 700cc 1,3-ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g 硝酸ナトリウム 40g 50g 臭化アンモニウム 150g 200g 氷酢酸 40g 56g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いて漂白液はpH4.4に、補充液はpH4.0に調整する。
【0114】定着液及び定着補充液 定着液 補充液 水 800cc 800cc チオシアン酸アンモニウム 120g 150g チオ硫酸アンモニウム 150g 180g 亜硫酸ナトリウム 15g 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いて定着液はpH6.2に、補
充液はpH6.5に調整後、水を加えて1リットルとする。
【0115】安定液及び安定補充液 水 900cc p-オクチルフェノールのエチレンオキシド10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5cc 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0116】
【表2】
【0117】表2より本発明の有用性は明らかである。
即ち、常温にて液体の紫外線吸収剤を用いない比較試料
101〜104は調製液の停滞性が悪く、塗布保障を起こしや
すく、さらに発汗性も劣化している。又試料105の様に
本発明の構成をとった場合でも、高沸点有機溶剤を多量
に使用した場合は膨潤膜強度が弱い。これに対して本発
明の試料106〜110はスタチック耐性に優れ、物性につい
て改良されることがわかる。
【0118】
【発明の効果】本発明により、帯電防止能や膨潤強度を
劣化させることなく、発汗性及び析出性の耐性に優れ
た、紫外線感光による色再現性の劣化のないハロゲン化
銀カラー感光材料を提供することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上の一方の側にそれぞれ少な
    くとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層及び非感光
    性層からなる写真構成層を有するハロゲン化銀カラー感
    光材料において、該写真構成中に常温にて液体の紫外線
    吸収剤の少なくとも一つと、下記一般式〔I〕で示され
    る紫外線吸収剤の少なくとも一つとを含有することを特
    徴とするハロゲン化銀カラー感光材料。 【化1】 〔式中、nは1又は2であり、nが1の場合にはR1
    びR2は互いに同一若しくは異なっていてもよく、水素
    原子、炭素元素1〜10個を有するアルキル基、炭素原子
    6〜20個を有するアリール基或いは環状アルキル基を表
    す。さらに組み合わさって一体化している場合にはR1
    及びR2はピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ
    基、ヘキサヒドロアゼピノ基或いはピペラジノ基を形成
    するのに必要な原子団を表す。但しこの場合にはR1
    びR2はどちらも水素とはなり得ず、さらにnが2の場
    合にR1及びR2はアルキレン基又はアリーレン基を表
    し、Gは電子吸引性基を表す。〕
  2. 【請求項2】 前記常温にて液体の紫外線吸収剤含有層
    における高沸点有機溶剤の重量/常温にて液体の紫外線
    吸収剤の重量の比が0以上0.3以下である請求項1のハ
    ロゲン化銀カラー感光材料。
  3. 【請求項3】 前記一般式〔I〕で示される紫外線吸収
    剤含有層における高沸点有機溶剤の重量/一般式〔I〕
    で示される紫外線吸収剤の重量の比が0以上0.3以下で
    ある請求項1又は2記載のハロゲン化銀カラー感光材
    料。
  4. 【請求項4】 前記常温にて液体の紫外線吸収剤が支持
    体に最も近いハロゲン化銀感光層よりも更に支持体に近
    い側の非感光性層の少なくとも一層中に含有され、かつ
    一般式〔I〕で示される紫外線吸収剤が支持体から最も
    遠いハロゲン化銀感光性層よりも更に支持体から遠い側
    の非感光性層の少なくとも一層中に含有されることを特
    徴とする請求項1,2又は3記載のハロゲン化銀カラー
    感光材料。
JP20380794A 1994-08-29 1994-08-29 ハロゲン化銀カラー感光材料 Pending JPH0869087A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004077151A1 (ja) * 2003-02-28 2004-09-10 Konica Corporation ハロゲン化銀カラー写真感光材料
KR101459813B1 (ko) * 2007-11-20 2014-11-07 마그나 파워트레인 유에스에이, 인크. 전기 차량을 위한 2단 변속 트랜스액슬 기어박스

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KR101459813B1 (ko) * 2007-11-20 2014-11-07 마그나 파워트레인 유에스에이, 인크. 전기 차량을 위한 2단 변속 트랜스액슬 기어박스

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