JPH0867773A - 樹脂色相安定剤及びこれを含有する樹脂組成物 - Google Patents
樹脂色相安定剤及びこれを含有する樹脂組成物Info
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- JPH0867773A JPH0867773A JP21005494A JP21005494A JPH0867773A JP H0867773 A JPH0867773 A JP H0867773A JP 21005494 A JP21005494 A JP 21005494A JP 21005494 A JP21005494 A JP 21005494A JP H0867773 A JPH0867773 A JP H0867773A
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- resin
- diphenylethylene
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- synthetic resin
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 1,1−ジフェニルエチレンを主成分とする
合成樹脂の黄変色劣化防止、曇り低減剤。合成樹脂特に
スチレン系樹脂100重量部に対し、0.1〜1重量部
配合する。酸化防止剤を併用配合してもよい。 【効果】 合成樹脂の黄変色劣化防止効果、透明性保持
効果は顕著である。
合成樹脂の黄変色劣化防止、曇り低減剤。合成樹脂特に
スチレン系樹脂100重量部に対し、0.1〜1重量部
配合する。酸化防止剤を併用配合してもよい。 【効果】 合成樹脂の黄変色劣化防止効果、透明性保持
効果は顕著である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂用添加剤とそ
れを含有する樹脂組成物に関する。詳しくは、合成樹脂
の色相安定性、特に黄変色劣化防止能と高透明性即ち低
曇り性、低濁り性を付与する新規添加剤とその色相安定
剤を配合してなる樹脂組成物に関する。
れを含有する樹脂組成物に関する。詳しくは、合成樹脂
の色相安定性、特に黄変色劣化防止能と高透明性即ち低
曇り性、低濁り性を付与する新規添加剤とその色相安定
剤を配合してなる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂は家電、雑貨、自動車用等多岐
に渡り使用され我々の生活に無くてはならない材料の1
つである。特に、合成樹脂の透明性、光沢を生かした分
野ではガラス等の代替として応用されている。透明性と
成形性を兼ね備えた合成樹脂として、スチレン系樹脂が
ある。このなかで、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS樹脂)は透明性と耐薬品性に優れた樹脂であ
る。メチルメタクリレート−スチレン共重合体(MS樹
脂)は透明性と表面硬度に優れた樹脂である。
に渡り使用され我々の生活に無くてはならない材料の1
つである。特に、合成樹脂の透明性、光沢を生かした分
野ではガラス等の代替として応用されている。透明性と
成形性を兼ね備えた合成樹脂として、スチレン系樹脂が
ある。このなかで、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS樹脂)は透明性と耐薬品性に優れた樹脂であ
る。メチルメタクリレート−スチレン共重合体(MS樹
脂)は透明性と表面硬度に優れた樹脂である。
【0003】これら透明性を特徴とする樹脂は操業上の
グレード切り替えやその他の僅かに共重合組成の異なる
成分の混入等により、製品の透明性が損なわれ、商品価
値を著しく低下させる結果となっている。また、製品の
大型化に伴い、成形サイクルの長時間化があり、成形時
の熱履歴を受ける時間も長くなり、製品の透明性が損な
われ、商品価値を著しく低下させる結果となっている。
そこで、現在はグレード切り替え前の製品と後の製品の
共重合組成をなるべく近いものとすることや、各種防曇
剤の添加が行われている。
グレード切り替えやその他の僅かに共重合組成の異なる
成分の混入等により、製品の透明性が損なわれ、商品価
値を著しく低下させる結果となっている。また、製品の
大型化に伴い、成形サイクルの長時間化があり、成形時
の熱履歴を受ける時間も長くなり、製品の透明性が損な
われ、商品価値を著しく低下させる結果となっている。
そこで、現在はグレード切り替え前の製品と後の製品の
共重合組成をなるべく近いものとすることや、各種防曇
剤の添加が行われている。
【0004】特開平4−146907号公報では、スチ
レンとアクリロニトリルとを塊状重合または溶液重合さ
せて共重合体を製造するに当り、重合率が60%以上の
重合段階で、オクタドデシル−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ト
リエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネー
ト及び2,2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール系、あ
るいはN,N′−ジアリル−p−フェニレンジアミン及
びアルキルジフェニルアミン等のアリルアミン系の酸化
防止剤を添加混合した後、未反応単量体と溶液重合の有
機溶剤とを脱揮する着色防止又は変色防止法が提案され
ている。前記酸化防止剤にホスファイト系(リン系)又
はチオエステル系(イオウ系)の酸化防止剤を併用して
もよいとしている。しかし、この着色ないし変色防止法
も完全ではなく、更なる色相安定剤が望まれている。
レンとアクリロニトリルとを塊状重合または溶液重合さ
せて共重合体を製造するに当り、重合率が60%以上の
重合段階で、オクタドデシル−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ト
リエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネー
ト及び2,2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール系、あ
るいはN,N′−ジアリル−p−フェニレンジアミン及
びアルキルジフェニルアミン等のアリルアミン系の酸化
防止剤を添加混合した後、未反応単量体と溶液重合の有
機溶剤とを脱揮する着色防止又は変色防止法が提案され
ている。前記酸化防止剤にホスファイト系(リン系)又
はチオエステル系(イオウ系)の酸化防止剤を併用して
もよいとしている。しかし、この着色ないし変色防止法
も完全ではなく、更なる色相安定剤が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来行われている、グ
レード切り替え前の製品と後の製品の共重合組成をなる
べく近いものとすることは、グレード切り替えの共重合
組成比率に制限を受け、操業の自由度を低下させる。ま
た黄変色劣化防止のための酸化防止剤と各種防曇剤を添
加しても、アクリロニトリル単量体の比率が高い共重合
樹脂に対しては、不十分である。さらにこれらの酸化防
止剤や防曇剤は非常に高価である。更に低価格で、アク
リロニトリル単量体の比率が高い共重合樹脂に対しても
効果の大きい色相安定剤が望まれていた。また電線被覆
用樹脂、原子炉周辺で使用される樹脂例えばポリオレフ
ィン等の樹脂が変色することが知られ、この色相安定剤
も求められていた。
レード切り替え前の製品と後の製品の共重合組成をなる
べく近いものとすることは、グレード切り替えの共重合
組成比率に制限を受け、操業の自由度を低下させる。ま
た黄変色劣化防止のための酸化防止剤と各種防曇剤を添
加しても、アクリロニトリル単量体の比率が高い共重合
樹脂に対しては、不十分である。さらにこれらの酸化防
止剤や防曇剤は非常に高価である。更に低価格で、アク
リロニトリル単量体の比率が高い共重合樹脂に対しても
効果の大きい色相安定剤が望まれていた。また電線被覆
用樹脂、原子炉周辺で使用される樹脂例えばポリオレフ
ィン等の樹脂が変色することが知られ、この色相安定剤
も求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため長期にわたり鋭意研究を行った結果、新
規の色相安定剤を見出し、本発明を完成した。すなわち
本発明は次の通りである。
を解決するため長期にわたり鋭意研究を行った結果、新
規の色相安定剤を見出し、本発明を完成した。すなわち
本発明は次の通りである。
【0007】(1)1,1−ジフェニルエチレンを主成
分とする樹脂色相安定剤。
分とする樹脂色相安定剤。
【0008】(2)1,1−ジフェニルエチレンを合成
樹脂100重量部に対し、0.1〜1重量部含有してな
る色相安定剤を含有する樹脂組成物。
樹脂100重量部に対し、0.1〜1重量部含有してな
る色相安定剤を含有する樹脂組成物。
【0009】(3)配合する合成樹脂がスチレン系樹脂
である前項(2)記載の樹脂組成物。
である前項(2)記載の樹脂組成物。
【0010】(4)合成樹脂100重量部に対し、1,
1−ジフェニルエチレンに加えて、更にヒンダードフェ
ノール系、リン系、硫黄系、フェノールアクリレート系
の酸化防止剤の少なくとも1種を0.1〜1重量部併用
含有してなる前項(2)記載の樹脂組成物。
1−ジフェニルエチレンに加えて、更にヒンダードフェ
ノール系、リン系、硫黄系、フェノールアクリレート系
の酸化防止剤の少なくとも1種を0.1〜1重量部併用
含有してなる前項(2)記載の樹脂組成物。
【0011】本発明の色相安定剤は、黄変色劣化防止能
と曇り低減効果を付与するものである。1,1−ジフェ
ニルエチレンは合成樹脂を成形する際に発生する分解単
量体(未反応モノマーを含む)を捕獲する能力を持って
おり、この能力が色相劣化防止につながっているのでは
ないかと考えられる。
と曇り低減効果を付与するものである。1,1−ジフェ
ニルエチレンは合成樹脂を成形する際に発生する分解単
量体(未反応モノマーを含む)を捕獲する能力を持って
おり、この能力が色相劣化防止につながっているのでは
ないかと考えられる。
【0012】本発明において使用する、1,1−ジフェ
ニルエチレンは沸点277℃、融点が8℃で常温では液
体であるが、製造の際、若干の1,1−ジフェニルエタ
ン等の不純物を含むことがあるが、これらは全体の20
重量部以下であることが好ましく、更に10重量部以下
であることが特に好ましい。
ニルエチレンは沸点277℃、融点が8℃で常温では液
体であるが、製造の際、若干の1,1−ジフェニルエタ
ン等の不純物を含むことがあるが、これらは全体の20
重量部以下であることが好ましく、更に10重量部以下
であることが特に好ましい。
【0013】また、1,1−ジフェニルエチレンは合成
樹脂全量を100重量部として、これに対し0.1〜1
重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲配合す
るものであるが、この曇り低減能を有する樹脂組成物と
してはスチレン系ビニル単量体、メタクリレート類、ア
クリレート類、マレイン酸およびマレイン酸エステル
類、イタコン酸およびイタコン酸エステル類、N−アル
キルマレイミド類、N−フェニルマレイミド(PMI)
類、オレフィン類、熱可塑性エラストマー等重合単量体
を単独もしくは任意に組み合わせてラジカル重合により
得られるホモポリマーもしくはコポリマー、ポリカーボ
ネート等、特に制限はしない。しかし特にアクリロニリ
トルを組成物とする樹脂は熱劣化による曇りが著しく、
1,1−ジフェニルエチレンを添加する効果が著しい。
樹脂全量を100重量部として、これに対し0.1〜1
重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲配合す
るものであるが、この曇り低減能を有する樹脂組成物と
してはスチレン系ビニル単量体、メタクリレート類、ア
クリレート類、マレイン酸およびマレイン酸エステル
類、イタコン酸およびイタコン酸エステル類、N−アル
キルマレイミド類、N−フェニルマレイミド(PMI)
類、オレフィン類、熱可塑性エラストマー等重合単量体
を単独もしくは任意に組み合わせてラジカル重合により
得られるホモポリマーもしくはコポリマー、ポリカーボ
ネート等、特に制限はしない。しかし特にアクリロニリ
トルを組成物とする樹脂は熱劣化による曇りが著しく、
1,1−ジフェニルエチレンを添加する効果が著しい。
【0014】対象となる樹脂に対しての1,1−ジフェ
ニルエチレン及び必要に応じて併用する酸化防止剤の添
加方法は、重合中、脱揮中等任意の段階で混合させるか
又はペレットへドライブレンド後の溶融混練で再ペレッ
ト化するが、重合中の系への添加は重合速度を落して生
産性が低くなる。また1,1−ジフェニルエチレンは製
品の平均分子量を低くしてしまう作用を持つため、あま
り良い方法とはいえない。
ニルエチレン及び必要に応じて併用する酸化防止剤の添
加方法は、重合中、脱揮中等任意の段階で混合させるか
又はペレットへドライブレンド後の溶融混練で再ペレッ
ト化するが、重合中の系への添加は重合速度を落して生
産性が低くなる。また1,1−ジフェニルエチレンは製
品の平均分子量を低くしてしまう作用を持つため、あま
り良い方法とはいえない。
【0015】1,1−ジフェニルエチレンと併用する酸
化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リン系、
硫黄系、フェノールアクリレート系が利用できる。ヒン
ダードフェノール系としては、具体的にはn−オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ハイ
ドロオキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−タ
ーシャリ−ブチル−4−メチルフェノール等である。リ
ン系としては、トリスノニルフェニルフォスファイト、
トリス(2,4−ジ−ターシャリブチル)フォスファイ
ト等である。また硫黄系としては、ペンタエリトリチル
テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等で
ある。フェノールアクリレート系としては、2−[1−
(2−ハイドロオキシ−3,5−ジ−ターシャリ−ペン
チルフェニル)エチル]−4,6−ジ−ターシャリ−ペ
ンチルフェニル アクリレート等である。これらの併用
添加量としては、合成樹脂全量を100重量部として、
0.05〜1重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部
の範囲内で利用できる。
化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リン系、
硫黄系、フェノールアクリレート系が利用できる。ヒン
ダードフェノール系としては、具体的にはn−オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−ターシャリブチル−4−ハイ
ドロオキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−タ
ーシャリ−ブチル−4−メチルフェノール等である。リ
ン系としては、トリスノニルフェニルフォスファイト、
トリス(2,4−ジ−ターシャリブチル)フォスファイ
ト等である。また硫黄系としては、ペンタエリトリチル
テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等で
ある。フェノールアクリレート系としては、2−[1−
(2−ハイドロオキシ−3,5−ジ−ターシャリ−ペン
チルフェニル)エチル]−4,6−ジ−ターシャリ−ペ
ンチルフェニル アクリレート等である。これらの併用
添加量としては、合成樹脂全量を100重量部として、
0.05〜1重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部
の範囲内で利用できる。
【0016】また、樹脂を放射線のようなエネルギー線
があたるような場所に用いる場合、例えば、原子炉の付
近で使用される樹脂、電線を被覆する樹脂などにあって
は、樹脂が劣化し、これが変色することが知られてい
る。このような場合においても被覆用樹脂、例えばポリ
オレフィンに1、1ージフェニルエチレンを主成分とす
る色相安定剤を配合すれば、樹脂の劣化が防止され、こ
の色相を安定化することができる。この場合において
も、前記、酸化防止剤等の添加剤を同時配合することが
できる。
があたるような場所に用いる場合、例えば、原子炉の付
近で使用される樹脂、電線を被覆する樹脂などにあって
は、樹脂が劣化し、これが変色することが知られてい
る。このような場合においても被覆用樹脂、例えばポリ
オレフィンに1、1ージフェニルエチレンを主成分とす
る色相安定剤を配合すれば、樹脂の劣化が防止され、こ
の色相を安定化することができる。この場合において
も、前記、酸化防止剤等の添加剤を同時配合することが
できる。
【0017】
【実施例】実施例及び比較例とした本発明の実施形態を
説明する。対象となる合成樹脂ペレットは、熱劣化によ
って著しく黄変色劣化し透明度の悪化するアクリロニト
リル単量体を骨格に持つ樹脂を選定した。対象となる合
成樹脂ペレットと1,1−ジフェニルエチレン及び併用
する酸化防止剤を所定の添加量加えV型ブレンダーで1
0分間混合し、2軸押出し機にて溶融混練後再ペレット
化する。
説明する。対象となる合成樹脂ペレットは、熱劣化によ
って著しく黄変色劣化し透明度の悪化するアクリロニト
リル単量体を骨格に持つ樹脂を選定した。対象となる合
成樹脂ペレットと1,1−ジフェニルエチレン及び併用
する酸化防止剤を所定の添加量加えV型ブレンダーで1
0分間混合し、2軸押出し機にて溶融混練後再ペレット
化する。
【0018】得られた再ペレットを東芝機械IS−13
0F射出成形機にて、4.0mmt×76.2mmL×50.
8mmWのカラープレートを成形する。通常、射出成形機
のスクリュウ滞留時間は1分としてカラープレートを成
形した。また熱劣化促進成形として射出成形機のスクリ
ュウ滞留時間を7分としてカラープレートを成形した。
カラープレートをスガ試験機ヘーズコンピューターHG
M−2D型にてHF(ヘーズファクター)値を測定し
た。またスガ試験機デジタル測色色差計AUD−SCH
−A型にてYI(イエローインデックス)値を測定し
た。YI値の差を経過時間(6分)で除して劣化速度と
した。成形したカラープレート中の残存アクリロニトリ
ル単量体の測定をガスクロマトグラフィー分析によって
求めた。
0F射出成形機にて、4.0mmt×76.2mmL×50.
8mmWのカラープレートを成形する。通常、射出成形機
のスクリュウ滞留時間は1分としてカラープレートを成
形した。また熱劣化促進成形として射出成形機のスクリ
ュウ滞留時間を7分としてカラープレートを成形した。
カラープレートをスガ試験機ヘーズコンピューターHG
M−2D型にてHF(ヘーズファクター)値を測定し
た。またスガ試験機デジタル測色色差計AUD−SCH
−A型にてYI(イエローインデックス)値を測定し
た。YI値の差を経過時間(6分)で除して劣化速度と
した。成形したカラープレート中の残存アクリロニトリ
ル単量体の測定をガスクロマトグラフィー分析によって
求めた。
【0019】(実施例1)アクリロニトリル(AN)含
有量28重量%のアクリロニトリル−スチレン(ST)
共重合体(新日鐵化学AS−30NT)を対象となる合
成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチレンをペ
レット全量100重量部に対して、0.5重量部添加混
合して、前述した方法によって溶融混練してカラープレ
ートを得た。前述した方法によってHF値、YI値劣化
速度、残存アクリロニトリル単量体の測定を行った。結
果を表1にまとめて示した。
有量28重量%のアクリロニトリル−スチレン(ST)
共重合体(新日鐵化学AS−30NT)を対象となる合
成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチレンをペ
レット全量100重量部に対して、0.5重量部添加混
合して、前述した方法によって溶融混練してカラープレ
ートを得た。前述した方法によってHF値、YI値劣化
速度、残存アクリロニトリル単量体の測定を行った。結
果を表1にまとめて示した。
【0020】(実施例2)AN含有量45重量%のAN
−ST共重合体(新日鐵化学製AS−5N)を対象とな
る合成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチレン
をペレット全量に対し0.5重量部添加して前述した方
法によってカラープレートを得た。前述した方法によっ
てHF値、YI値劣化速度、残存AN単量体の測定を行
った。結果を表1にまとめて示した。
−ST共重合体(新日鐵化学製AS−5N)を対象とな
る合成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチレン
をペレット全量に対し0.5重量部添加して前述した方
法によってカラープレートを得た。前述した方法によっ
てHF値、YI値劣化速度、残存AN単量体の測定を行
った。結果を表1にまとめて示した。
【0021】(実施例3)N−フェニルマレイミド(P
MI)含有量20重量%、AN含有量20重量%のPM
I−AN−ST共重合体(新日鐵化学製PAS)を対象
となる合成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチ
レンをペレット全量に対し0.5重量部添加して前述し
た方法によってカラープレートを得た。前述した方法に
よってHF値、YI値劣化速度、残存アクリロニトリル
単量体の測定を行った。結果を表1にまとめて示した。
MI)含有量20重量%、AN含有量20重量%のPM
I−AN−ST共重合体(新日鐵化学製PAS)を対象
となる合成樹脂ペレットとし、1,1−ジフェニルエチ
レンをペレット全量に対し0.5重量部添加して前述し
た方法によってカラープレートを得た。前述した方法に
よってHF値、YI値劣化速度、残存アクリロニトリル
単量体の測定を行った。結果を表1にまとめて示した。
【0022】(実施例4)1,1−ジフェニルエチレン
をペレット全量に対し、0.3重量部添加し、併用して
ヒンダードフェノール系酸化防止剤のテトラキス(メチ
レン−3−(3,5−ジ−ターシャリ−ブチル−4−ハ
イドロキシフェニル)プロピオネート)メタン(住友化
学工業製スミライザーBP−101)をペレット全量に
対し、0.2重量部と、硫黄系のペンタエリトリチル
テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友
化学工業製スミライザーTP−D)をペレット全量に対
し0.2重量部とを併用添加した以外は実施例2と同様
とした。結果を表1にまとめて示した。
をペレット全量に対し、0.3重量部添加し、併用して
ヒンダードフェノール系酸化防止剤のテトラキス(メチ
レン−3−(3,5−ジ−ターシャリ−ブチル−4−ハ
イドロキシフェニル)プロピオネート)メタン(住友化
学工業製スミライザーBP−101)をペレット全量に
対し、0.2重量部と、硫黄系のペンタエリトリチル
テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友
化学工業製スミライザーTP−D)をペレット全量に対
し0.2重量部とを併用添加した以外は実施例2と同様
とした。結果を表1にまとめて示した。
【0023】(比較例1)1,1−ジフェニルエチレン
を添加しないこと以外は実施例1と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
を添加しないこと以外は実施例1と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
【0024】(比較例2)1,1−ジフェニルエチレン
を添加しないこと以外は実施例2と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
を添加しないこと以外は実施例2と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
【0025】(比較例3)1,1−ジフェニルエチレン
を添加しないこと以外は実施例3と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
を添加しないこと以外は実施例3と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
【0026】(比較例4)1,1−ジフェニルエチレン
を添加しないこと以外は実施例4と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
を添加しないこと以外は実施例4と同様とした。結果を
表1にまとめて示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】表1の結果より、1,1−ジフェニルエ
チレン添加による合成樹脂の透明性保持効果及び色相劣
化防止効果は明らかである。
チレン添加による合成樹脂の透明性保持効果及び色相劣
化防止効果は明らかである。
Claims (4)
- 【請求項1】 1,1−ジフェニルエチレンを主成分と
する樹脂色相安定剤。 - 【請求項2】 1,1−ジフェニルエチレンを合成樹脂
100重量部に対し、0.1〜1重量部含有してなる色
相安定剤を含有する樹脂組成物。 - 【請求項3】 配合する合成樹脂がスチレン系樹脂であ
る請求項2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 合成樹脂100重量部に対し、1,1−
ジフェニルエチレンに加えて、更にヒンダードフェノー
ル系、リン系、硫黄系、フェノールアクリレート系の酸
化防止剤の少なくとも1種を0.1〜1重量部併用含有
してなる請求項2記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21005494A JPH0867773A (ja) | 1994-06-20 | 1994-09-02 | 樹脂色相安定剤及びこれを含有する樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-137538 | 1994-06-20 | ||
JP13753894 | 1994-06-20 | ||
JP21005494A JPH0867773A (ja) | 1994-06-20 | 1994-09-02 | 樹脂色相安定剤及びこれを含有する樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0867773A true JPH0867773A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=26470812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21005494A Withdrawn JPH0867773A (ja) | 1994-06-20 | 1994-09-02 | 樹脂色相安定剤及びこれを含有する樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0867773A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020044425A (ko) * | 2000-12-06 | 2002-06-15 | 안복현 | 색상안정성이 양호한 열가소성 니트릴계 공중합체 및 그제조방법 |
JP2002220778A (ja) * | 2001-01-17 | 2002-08-09 | Asahi Schwebel Co Ltd | 耳止めガラスクロス |
-
1994
- 1994-09-02 JP JP21005494A patent/JPH0867773A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20020044425A (ko) * | 2000-12-06 | 2002-06-15 | 안복현 | 색상안정성이 양호한 열가소성 니트릴계 공중합체 및 그제조방법 |
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JP4662398B2 (ja) * | 2001-01-17 | 2011-03-30 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 耳止めガラスクロス |
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