JPH0867016A - 中間転写体を用いた記録装置 - Google Patents

中間転写体を用いた記録装置

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JPH0867016A
JPH0867016A JP7004079A JP407995A JPH0867016A JP H0867016 A JPH0867016 A JP H0867016A JP 7004079 A JP7004079 A JP 7004079A JP 407995 A JP407995 A JP 407995A JP H0867016 A JPH0867016 A JP H0867016A
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JP
Japan
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Pending
Application number
JP7004079A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Yoshikawa
正紀 吉川
Atsushi Sogami
淳 曽我美
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Nobuyoshi Taguchi
信義 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7004079A priority Critical patent/JPH0867016A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無端ベルト状の中間転写体5上に、染着層9
を形成し、染着層9上に画像記録を行なった後、受像体
21へ染着層9を転写かつ定着する記録装置において、
安定して連続動作を行なうとともに、画像の光沢むらを
防ぐ。 【構成】 第1及び第2のサーマルヘッド1、41の下
流に、剥離板73、75とベルト支持部材74、75と
を設ける。ベルト支持部材74、75は、その曲面部で
中間転写体5を外側へ凸となるように支持する。また、
ヒートローラ22と第1のガイドローラ27との間に、
中間転写体の波打ちを規制するように構成されたベルト
ガイド34、35を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱によって色素が昇華
または拡散することを用いた昇華型熱転写記録装置に関
し、特に、染着層を予め塗布した専用の受像体を使用し
ないで、官製葉書、PPC用紙やボンド紙などの受像体
を使用して熱転写記録する中間転写体を用いた記録装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的印字方式や印刷方法に代え
て、モノカラーあるいはフルカラーの画像を簡便かつ高
速に出力する方法として、インクジェット方式や熱転写
方式が開発されている。これらの中では優れた連続階調
性を有し、カラー写真に匹敵するフルカラー画像を出力
する方法として、専用の受像体を使用する昇華型熱転写
記録方式が最も優れている。ところが、昇華型熱転写記
録方式が普及するに連れて、染着層を予め塗布した専用
の受像体ではなく、家庭やオフィスで一般に使用されて
いる官製葉書、PPC用紙、ボンド紙、ダルアート紙な
どの、染着層を予め塗布していない受像体にフルカラー
画像を出力したいという要望が強くなった。
【0003】この様な要望に対して、例えば特願平5−
217276号公報に次のような記録方法が開示されて
いる。
【0004】図29は、上述の従来の中間転写体を用い
た記録装置の概略構成図である。図29において、12
6は転写体である。転写体126はポリエステルフィル
ムなどからなる転写基体124の一方の面に、耐熱滑性
層108が設けられ、もう一方の面に離型層125とそ
の上に設けられた染着層109、そしてイエロ色の色材
層113とマゼンタ色の色材層114とシアン色の色材
層115がこの順に面順次に設けられている。105は
中間転写体で、ポリイミドフィルムのエンドレスベルト
104の外周面に、フッ素ゴムの表面層103が設けら
れている。101はサーマルヘッドである。111は冷
却ローラである。110は送り出しローラ、112は巻
き取りローラである。巻き取りローラ112は、矢印の
方向に回転して、転写体126を走行させる。127は
プラテンローラ、128はアイドラローラである。プラ
テンローラ127とアイドラローラ128は、中間転写
体105を張架して矢印の方向に駆動する。131はテ
ンションバネで、アイドラローラ128を引っ張り、中
間転写体105に所定の張力を付与するように構成され
ている。122はヒートローラである。129は押圧ロ
ーラである。123は受像体分離爪である。
【0005】以上のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下その動作について図30を用
いて説明する。
【0006】図30(A)は、従来の中間転写体を用い
た記録装置の、染着層形成過程の動作説明図である。
【0007】まず、図30(A)に示すように、サーマ
ルヘッド101と中間転写体105との間に、染着層1
09が中間転写体105と接触するように転写体126
を挟着する。そして、プラテンローラ127を矢印の方
向に回転させながら、サーマルヘッド101に通電す
る。それにより、サーマルヘッド101は、染着層10
9の全面を加熱して、軟化させる。染着層109の全面
は、中間転写体105に対して、接着力を生じる。その
後、転写体126を冷却ローラ111に沿わせながら中
間転写体105から分離し、染着層109を中間転写体
105上に形成する。
【0008】図30(B)は、従来の中間転写体を用い
た記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図である。
【0009】次に図30(B)に示すように、中間転写
体105上の染着層109とイエロ色である色材層11
3とが接触するように、転写体126を中間転写体10
5とサーマルヘッド101との間に挟着する。そして、
プラテンローラ127を矢印の方向に回転させながら、
サーマルヘッド101に画像信号に応じて通電する。サ
ーマルヘッド101の加熱により、色材層113から染
着層109に染料を移行させてイエロ色の記録画像を染
着層109に形成する。染着層109にイエロ色の染料
を移行させた後、色材層113と中間転写体105上の
染着層109とを分離する。この時も転写体126を冷
却ローラ111に沿わせながら分離する。
【0010】このイエロ色に行なった工程を、マゼンタ
色およびシアン色についても全く同様に繰り返し行い、
中間転写体105上の染着層109にフルカラーの記録
画像を形成する。
【0011】図30(C)は、従来の中間転写体を用い
た記録装置の、転写過程の動作説明図である。
【0012】最後に図30(C)に示すように、中間転
写体105上のフルカラーの記録画像を形成した染着層
109と、葉書やPPC用紙などの受像体121とを接
触させ、圧接されたヒートローラ122と押圧ローラ1
29との間を通過させる。一定の空走距離を経た後に、
プラテンローラ127の曲率と受像体分離爪123によ
って、受像体121を中間転写体105から分離させ
る。このようにして、受像体121上に、フルカラー画
像を形成した染着層109を、転写かつ定着させる。
【0013】この様にして、官製葉書やPPC用紙など
のように、染着層を予め塗布していない受像体に、フル
カラー画像を形成することができる。
【0014】ここで、転写体126を中間転写体105
から分離する際に、冷却ローラ111に沿わせながら分
離する理由について説明する。
【0015】図31は、マゼンタ色の色材層114と、
染着層109との、温度に対する接着力の変化(図中A
に示す)と、染着層109と、表面層103との、温度
に対する接着力の変化(図中Bに示す)を示したもので
ある。マゼンタ色の色材層114と染着層109との接
着力の測定は、予め染着層109を表面層103に転写
しておき、表面層103に転写された染着層109とマ
ゼンタ色の色材層114を重ね合わせた状態で、サーマ
ルヘッド101によって18mmの幅でベタ記録を行な
い、マゼンタ色の色材層114と染着層109とを融着
させ、厚み37μm、幅18mmの市販のセロハンテー
プを転写体126に張り付け、180度の方向に10m
m/秒の速度で引っ張り、その時の張力を測定して行な
う。
【0016】染着層109と表面層103との接着力の
測定方法も、予め18mmの幅の染着層109を表面層
103に転写しておき、同様に測定する。
【0017】ここで用いた材料について説明する。転写
体126は、転写基体124に4.5μmのPETフィ
ルムを用いている。転写基体124の一方の面に、紫外
線硬化樹脂などからなる、従来公知の耐熱滑性層108
を1μmの厚さで設け、転写基体124の他方の面に、
パターン形状のポリビニルアセタール樹脂(KS−0、
積水化学工業(株))からなる染着層109を3μmの
厚さで設けてある。中間転写体105は、エンドレスベ
ルト104に、厚み50μmのポリイミドフィルムを用
い、表面層103に、厚み30μmのフッ素ゴム(バイ
トンB、昭和電工デュポン(株))を用いてある。
【0018】図31より、温度が上昇するほど、マゼン
タ色の色材層114と染着層109との接着力が上昇す
ることが分かる。また、逆に、染着層109と表面層1
03との接着力は、温度が上昇するほど減少することが
分かる。マゼンタ色の色材層114を加熱して、染着層
109に染料を移行させた後、転写体126を中間転写
体105から分離するときには、マゼンタ色の色材層1
14と染着層109との接着力より、染着層109と表
面層103との接着力の方が大きくなければならない。
つまり、図31のグラフAとグラフBとの交点の温度以
下で、安定して転写体126と中間転写体105の分離
が行なわれる。したがって、中間転写体105から転写
体126を分離する際、表面層103と染着層109と
の接着力がマゼンタ色の色材層114と染着層109と
の接着力よりも大になるように、転写体126と中間転
写体105とを冷却した後に、中間転写体105から転
写体126を分離しなければならない。
【0019】したがって、冷却ローラ111は、サーマ
ルヘッド101での加熱後、転写体126を中間転写体
105から直ちに分離しないで、一定距離を走行させ
て、その間に転写体126と中間転写体105を周囲の
空気に触れさせることで冷却し、さらに転写体126を
冷却ローラ111に接触することで、冷却を行なうため
に設けられている。
【0020】イエロ色の色材層113、シアン色の色材
層115についても全く同様である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、以下のような課題を有していた。
【0022】中間転写体105の内周側にはヒートロー
ラ122がある。受像体121に染着層109を転写す
る毎に、中間転写体105は、ヒートローラ122によ
って加熱される。したがって、記録動作を連続して繰り
返し行なうと、中間転写体105の温度は容易に60℃
以上にまで上昇する。また、装置の内部温度も同様に上
昇し、中間転写体105の周囲の温度及び冷却ローラ1
11そのものの温度も上昇する。したがって、転写体1
26と中間転写体105とを冷却し、表面層103と染
着層109との接着力が色材層113、114、115
と染着層109との接着力よりも大になるようして、中
間転写体105から転写体126を分離するのは非常に
困難である。これは装置が置かれる環境温度が高いほ
ど、また装置が小型であるほど顕著である。
【0023】したがって、このような構成では安定して
連続動作を行なうことができないということになる。
【0024】さらに、以下のような課題を有していた。
図32は上記の記録装置で作製した記録画像の模式図で
ある。受像体121上にフルカラー画像を形成した染着
層109が定着されているが、記録先頭部より、数本の
筋状の光沢むら130がみられる。このような光沢むら
130が生じる理由を以下に述べる。
【0025】図33は染着層109の膜凝集力の温度特
性(図中Aで示す)と、染着層109と中間転写体10
5の表面層103との接着力の温度特性(図中Bで示
す)を概念的に表したものである。染着層109の膜凝
集力はそのフロー軟化点(Tf)付近から急激に低下す
る。また、表面層103にフッ素ゴムなどの材料を用い
た場合は、温度上昇と共に接着力が低下することは、図
31に示した特性と同様である。
【0026】受像体121に染着層109を強固に定着
させるには、転写時の最高温度は染着層109のフロー
軟化点よりも十分に高くする必要がある。ところが、こ
のような温度では、染着層109の膜凝集力が、染着層
109と表面層103との接着力よりも弱くなってい
る。したがって、ヒートローラ122通過後、直ちに中
間転写体105から受像体121を分離すると、染着層
109が凝集破壊をして、画像品質が著しく低下する。
そのため、ヒートローラ122通過後、一定の空走距離
を設けて、染着層109の膜凝集力が、表面層103と
の接着力よりも十分大きくなる温度まで冷却してから、
中間転写体105から受像体121を分離する必要があ
る。
【0027】しかしながら、このように2本のローラ間
に張架された中間転写体105の途中で、ヒートローラ
122と押圧ローラ129を圧接すると、中間転写体1
05に大きな歪が生じる。この様子を図34を用いて説
明する。図34は、図30(C)に示した断面指示線に
よる断面図である。ヒートローラ122近傍では、中間
転写体105には、ヒートローラ122の熱及び圧力、
テンションバネ131による張力、エンドレスベルト1
04と表面層103の熱膨張率の差等の要因から、図に
示すような波打ちが生じる。ヒートローラ122直後で
は、染着層109の温度がそのフロー軟化点よりも高い
ので、中間転写体105が波打とうとする力が染着層1
09の膜凝集力よりも強く、波打ち部132では染着層
109が凝集破壊を起こす。このようにして、受像体1
21上に定着された染着層109には、正規に冷却後分
離された領域と凝集破壊を起こした領域とが混在し、図
32に示すような光沢むらが生じることになる。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の中間転写体を用いた記録装置は、無端ベル
ト状の中間転写体と、染着層形成手段と、画像記録手段
と、転写手段と、転写体剥離手段とを備え、少なくとも
基材の上面に染着層を設けた染着層転写体と、少なくと
も基材の上面に色材層を設けた色材層転写体とを用い
て、染着層形成手段の熱または圧力の少なくとも一方に
より、染着層転写体上の染着層の一部分または全面を中
間転写体に移行させ、中間転写体上に形成した、染着層
と色材層とを重ね合わせた状態で、画像記録手段の熱及
び圧力により、色材層から色材を、中間転写体上の染着
層に移行させて、記録画像を形成し、その後に転写手段
の熱及び圧力により、記録画像を形成した染着層を、中
間転写体から受像体に転写する、中間転写体を用いた記
録装置であって、転写体剥離手段が、染着層形成手段ま
たは画像形成手段の、少なくとも一方の下流側に設けら
れた、剥離板とベルト支持部材から成り、ベルト支持部
材が、中間転写体が平面状または外側に凸形状となる位
置で、中間転写体を支持するように、構成されているも
のである。
【0029】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、剥離板は、染着層転写体または色材層転写体に接
する実質的な角部を持ち、ベルト支持部材は、曲面を備
えており、中間転写体の内側より外側へ凸形状となるよ
うに、その曲面で中間転写体を支持するように、構成さ
れているものである。
【0030】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、剥離板が、角部に隣接する平面部を持ち、その平
面部は、染着層転写体または色材層転写体が、中間転写
体からの剥離角が45度以上、90度以下、好ましくは
60度以上、90度以下となるよう、平面部に沿って剥
離されるよう構成されているものである。
【0031】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、画像記録時に、剥離板を、剥離板が染着層転写体
または色材層転写体を介して、中間転写体に接する位置
から、さらに0.5mm食い込ませた位置までの範囲で
保持するように、構成されているものである。
【0032】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルト支持部材の、中間転写体との接触面近傍
に、弾性層が設けられているものである。
【0033】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルト支持部材は、少なくとも画像記録時に、装
置本体に対して静止しており、中間転写体との接触面
で、中間転写体と摺接して、中間転写体を支持するよう
に、構成されているものである。
【0034】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、無端ベルト状の中間転写体と、染着層形成手段
と、画像記録手段と、転写手段と、転写体剥離手段とを
備え、少なくとも基材の上面に染着層を設けた染着層転
写体と、少なくとも基材の上面に色材層を設けた色材層
転写体とを用いて、染着層形成手段の熱または圧力の少
なくとも一方により、染着層転写体上の染着層の一部分
または全面を中間転写体に移行させ、中間転写体上に形
成した、染着層と色材層とを重ね合わせた状態で、画像
記録手段の熱及び圧力により、色材層から色材を、中間
転写体上の染着層に移行させて、記録画像を形成し、そ
の後に転写手段の熱及び圧力により、記録画像を形成し
た染着層を、中間転写体から受像体に転写する、中間転
写体を用いた記録装置であって、転写体剥離手段が、染
着層形成手段または画像形成手段の、少なくとも一方の
下流側に設けられた、剥離板であり、剥離板が、中間転
写体を張架する2つのガイド部材の間で、かつ中間転写
体の外周側で、かつ中間転写体に接触または離間した位
置で、染着層転写体または色材層転写体を支持するよう
に、構成されているものである。
【0035】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、剥離板が、染着層転写体または色材層転写体に接
する実質的な角部を備えているものである。
【0036】さらに、本発明の中間転写体を用いた記録
装置は、無端ベルト状の中間転写体と、染着層形成手段
と、画像記録手段と、転写手段と、転写体剥離手段とを
備え、少なくとも基材の上面に染着層を設けた染着層転
写体と、少なくとも基材の上面に色材層を設けた色材層
転写体とを用いて、染着層形成手段の熱または圧力の少
なくとも一方により、染着層転写体上の染着層の一部分
または全面を中間転写体に移行させ、中間転写体上に形
成した、染着層と色材層とを重ね合わせた状態で、画像
記録手段の熱及び圧力により、色材層から色材を、中間
転写体上の染着層に移行させて、記録画像を形成し、そ
の後に転写手段の熱及び圧力により、記録画像を形成し
た染着層を、中間転写体から受像体に転写する、中間転
写体を用いた記録装置であって、転写手段が、中間転写
体の内周側と外周側に配設された、一対のヒートローラ
及び対向ローラより成るローラ対と、ヒートローラまた
は対向ローラの少なくとも一方を、中間転写体及び受像
体を介して、他方に圧接させるローラ圧接手段と、受像
体を中間転写体から分離する、受像体分離手段と、ロー
ラ対と受像体分離手段との間に配設され、中間転写体の
波打ちを規制するように構成された、ベルトガイドより
成るものである。
【0037】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルトガイドが、中間転写体の内周側のみに配さ
れ、少なくとも中間転写体の張力またはベルトガイドの
付勢力の一方によって、中間転写体の波打ちを規制する
ように、構成されているものである。
【0038】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、中間転写体が、ローラ対を通過する前後で走行方
向を変える時、ローラ対の中心を結ぶ線が、ローラ対通
過後の中間転写体の走行方向に対して、概直角を成すよ
うに、構成されているものである。
【0039】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルトガイドと受像体分離手段とが一体であるよ
うに、構成されているものである。
【0040】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルトガイドが、中間転写体の冷却手段を兼ねる
ように、構成されているものである。
【0041】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、ベルトガイドが、中間転写体内周面のクリーニン
グ手段を兼ねるように、構成されているものである。
【0042】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、中間転写体が、ポリイミドの無端ベルトの外周面
に少なくともフッ素ゴムを含む表面層を設けて成るもの
である。
【0043】また、本発明の中間転写体を用いた記録装
置は、染着層転写手段と画像記録手段とが同一であるも
のである。
【0044】
【作用】本発明は上記した構成によって、まず、サーマ
ルヘッドや熱ローラなど染着層形成手段の熱または圧力
の少なくとも一方により、染着層転写体から無端ベルト
状の中間転写体に染着層の一部分または全面を転移させ
る。この時、染着層を中間転写体表面に十分に接着させ
るために、染着層を熱により軟化させて染着層を中間転
写体表面に十分に倣わせる必要があるので、加熱温度は
高い程よい。染着層を中間転写体に転移させた後、染着
層転写体と中間転写体とを分離する。この時、染着層の
結着樹脂のフロー軟化点以上の温度で染着層転写体を中
間転写体から分離すると、染着層の膜凝集力が弱いため
に染着層内部より凝集破壊をして、染着層を中間転写体
にうまく転移させることができない。したがって、熱を
用いて染着層を中間転写体に転移させる場合には、染着
層転写体を中間転写体から分離する時に、染着層の結着
樹脂のフロー軟化点より低い温度に染着層を冷却した後
に、染着層転写体と中間転写体を分離する必要がある。
【0045】具体的には、染着層形成手段の下流側に、
剥離板を設ける。中間転写体の内側にベルト支持部材が
設けられているときは、ベルト支持部材が、中間転写体
が内側に押し込まれることなく、中間転写体を支持す
る。ベルト支持部材が設けられていないときは、剥離板
は、中間転写体を押し込まない位置で染着層転写体を支
持する。染着層形成後、染着層転写体は剥離板に沿って
大きな曲率でその方向を変え、中間転写体と分離され
る。この様にすることによって、安定に染着層を中間転
写体に転移させることができる。
【0046】次に、中間転写体上に形成した染着層と色
材層転写体上のイエロ色の色材層とを重ね合わせて、サ
ーマルヘッド等の画像記録手段の熱及び圧力により、色
材層から染着層にイエロ色の染料を転移しイエロ色の記
録画像を形成する。染着層にイエロ色の染料を転移させ
た後、色材層と中間転写体上の染着層とを分離する。サ
ーマルヘッドで加熱された部分は、色材層の結着樹脂と
染着層の結着樹脂とが融着している。この時、中間転写
体に対して、色材層転写体を非常に大きな曲率でその方
向を変えて分離する。染着層は中間転写媒体と色材層転
写体の両方に付着しているが、色材層転写体を中間転写
体に対して大きな曲率で分離すると、屈曲部の外周側に
伸びが生じる。一方、中間転写体は小さな曲率であるの
で色材層転写体に対してその伸びはほとんど無視できる
量である。そのため、色材層と染着層との界面に大きな
応力がかかり、色材層は容易に染着層との界面から剥離
して、染着層が中間転写体に残る。
【0047】また、染着層と中間転写体の表面層との接
着力は、染着層を端部から剥した時は図31のグラフB
の通りになるが、染着層をその途中から剥そうとする
と、剥離点の周囲の染着層が表面層と接着しているの
で、見かけ上、接着力が増したようになる。したがっ
て、色材層と染着層とを分離するときは、色材層転写体
を大きな曲率で分離することと、実際に画像を形成する
領域は染着層の内側であることから、中間転写体の温度
が高くなって、図31で、色材層と染着層との接着力
が、染着層と中間転写体の表面層との接着力よりも大き
くなる領域であっても安定して色材層と染着層とを分離
することができる。
【0048】具体的には、画像記録部の下流側に、剥離
板を設ける。中間転写体の内側にベルト支持部材が設け
られているときは、ベルト支持部材が、中間転写体が内
側に押し込まれることなく、中間転写体を支持する。ベ
ルト支持部材が設けられていないときは、剥離板は、中
間転写体を押し込まない位置で色材層転写体を支持す
る。画像記録後、色材層転写体は剥離板に沿って大きな
曲率でその方向を変え、前述のような作用によって染着
層と分離される。
【0049】この工程をマゼンタ色、シアン色について
も同様に繰り返し行ない、中間転写体上の染着層にフル
カラーの記録画像を形成する。
【0050】最後に、中間転写体上のフルカラーの記録
画像を形成した染着層と受像体(葉書やPPC用紙な
ど)とを重ね合わせて、ヒートローラと対向ローラとの
圧接部を通過させて、熱及び圧力により中間転写体上の
染着層を受像体に転写かつ定着し、受像体上にフルカラ
ーの記録画像を形成する。この時、染着層を受像紙に十
分に定着させ、かつ良質な画像を得るためには、染着層
を熱により軟化させて染着層を受像紙表面に十分倣わせ
る必要があるので加熱温度は高い程よい。この時、染着
層の結着樹脂のフロー軟化点以上の温度で受像紙を中間
転写体から分離すると、染着層の膜凝集力が弱いために
染着層内部より凝集破壊をして、画像品質を著しく低下
させる。そのため、ヒートローラ通過後、一定の空走距
離を設けて染着層をその膜凝集力が中間転写体の表面層
との接着力よりも十分大きくなる温度まで冷却してか
ら、中間転写体から受像体を分離する必要がある。具体
的には、ヒートローラによる中間転写体の加熱直後で中
間転写体と受像体とを分離するのではなく、ヒートロー
ラによる加熱位置から離れた位置に受像体分離手段を設
けて、その位置で中間転写体と受像体とを分離する。さ
らに、ヒートローラと受像体分離手段との間に設けたベ
ルトガイドが、染着層がヒートローラによる加熱直後で
高温で、その膜凝集力が中間転写体の表面層との接着力
よりも小さくなっている領域で、中間転写体の波打ちを
実質的になくす。このようにすることによって、従来専
用紙のみにしか記録できなかったのが、無端ベルト状の
中間転写体を用いてあらゆる受像体にフルカラーの記録
画像を形成することができる。
【0051】このようにすることによって、従来専用紙
のみにしか記録できなかったのが、無端ベルト状の中間
転写体を用いてあらゆる受像体にフルカラーの記録画像
を形成することができる。
【0052】
【実施例】以下本発明の一実施例の中間転写体を用いた
記録装置について、図面を参照しながら説明する。
【0053】図1は、本発明の第1の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の構成図である。図1にお
いて、26は染着層転写体である。染着層転写体26は
ポリエステルフィルムなどからなる転写基体24の一方
の面に耐熱滑性層8が設けられている。もう一方の面に
は、染着層9が設けられている。43は色材層転写体で
ある。色材層転写体43は、染着層転写体26と同様
に、ポリエステルフィルムなどからなる転写基体49の
一方の面に、耐熱滑性層48が設けられている。もう一
方の面には、イエロ色の色材層50、マゼンタ色の色材
層51、シアン色の色材層52がこの順に面順次に設け
られている。5は中間転写体で、ポリイミドフィルムの
エンドレスベルト4の外周面に、フッ素ゴムの表面層3
が設けられている。1は染着層形成手段である第1のサ
ーマルヘッドである。11は冷却ローラである。28は
第1のプラテンローラである。27は第1のガイドロー
ラである。第1のサーマルヘッド1は、図示しない第1
の押圧手段によって、染着層形成時に染着層転写体26
と中間転写体5を介して、第1のプラテンローラ28に
押圧されるよう構成されている。10は染着層転写体2
6の送り出しローラである。12は染着層転写体26の
巻き取りローラである。巻き取りローラ12は、矢印の
方向に回転して、染着層転写体26を走行させる。41
は画像記録手段である第2のサーマルヘッドである。4
6は第2のプラテンローラである。第2のサーマルヘッ
ド41は、図示しない第2の押圧手段によって、画像記
録時に色材層転写体43と中間転写体5を介して、第2
のプラテンローラ46に押圧されるよう構成されてい
る。42は剥離板である。47はベルト支持部材である
第2のガイドローラである。剥離板42は、図示しない
第3の押圧手段によって、画像記録動作に応じて、色材
層転写体43と中間転写体5を介して、第2のガイドロ
ーラ47に押圧されるように構成されている。44は色
材層転写体43の送り出しローラである。45は色材層
転写体43の巻き取りローラである。巻き取りローラ4
5は、矢印の方向に回転して、色材層転写体43を走行
させる。中間転写体5は、第1のガイドローラ27、第
1のプラテンローラ28、第2のプラテンローラ46、
第2のガイドローラ47によって張架され、矢印の方向
に駆動される。22はヒートローラで、中間転写体5の
内周側に配されている。29は対向ローラで、中間転写
体5の外周側で、ヒートローラ22に対向して配されて
いる。37は圧接レバー、32は圧接バネ、33はカム
である。圧接レバー37、圧接バネ32及びカム33
は、対向ローラ29の圧接手段である。圧接手段は、圧
接レバー37を介して、圧接バネ32の付勢力で、対向
ローラ29をヒートローラ22に圧接するように構成さ
れている。対向ローラ29は、カム33の回転により、
任意に離接できるよう構成されている。ヒートローラ2
2、対向ローラ29、圧接レバー37、圧接バネ32、
カム33、第1のガイドローラ27は転写手段を構成す
る。
【0054】以上のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下図2、図3及び図4を用いて
その動作を説明する。
【0055】図2は、本発明の第1の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の、染着層形成過程の動作
説明図である。
【0056】まず図2に示すように、第1のサーマルヘ
ッド1と中間転写体5との間で、染着層9が中間転写体
5と接触するように、染着層転写体26を挟着する。第
1のプラテンローラ28を矢印の方向に回転させなが
ら、第1のサーマルヘッド1に通電する。それにより、
第1のサーマルヘッド1は、染着層9の全面を加熱し
て、軟化させる。染着層9の全面は、中間転写体5に対
して、接着力を生じる。その後、染着層転写体26を冷
却ローラ11に沿わせながら、中間転写体5から分離す
る。この時、染着層9は、第1のサーマルヘッド1によ
って、中間転写体5の表面層3に対して、十分な接着力
を生じる温度まで加熱される。その後、装置内温度が低
いときは、冷却ローラ11に達する間、および、冷却ロ
ーラ11によって、染着層9は、その結着樹脂のフロー
軟化点より低い温度まで冷却される。そして、染着層9
は、凝集破壊することなく、安定に中間転写体5に転移
する。
【0057】図3は、本発明の第1の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の、記録画像形成過程の動
作説明図である。
【0058】次に図3に示すように、中間転写体5上の
染着層9とイエロ色である色材層50とが接触するよう
に、色材層転写体43を中間転写体5と第2のサーマル
ヘッド41との間に挟着する。そして、第2のプラテン
ローラ46を、矢印の方向に回転させながら、第2のサ
ーマルヘッド41に画像信号に応じて通電する。第2の
サーマルヘッド41の加熱により、色材層50から染着
層9に染料を移行させて、イエロ色の記録画像を染着層
9に形成する。染着層9にイエロ色の染料を移行させた
後、色材層50と中間転写体5上の染着層9とを分離す
る。この時、剥離位置では、剥離板42が、中間転写体
5と色材層転写体43とを、第2のガイドローラ47と
の間で挟着している。中間転写体5は、第2のガイドロ
ーラ47に沿って、外側に凸形状となるように屈曲して
いる。また、色材層転写体43は矢印の方向に引っ張ら
れ、剥離板42に沿って屈曲している。染着層9は、染
着層形成過程において、第1のサーマルヘッド1によっ
て全面を加熱され、全面が中間転写体5の表面層3に付
着している。また、色材層50は、画像形成過程におい
て、第2のサーマルヘッド41によって画像に応じた箇
所が加熱され、加熱された箇所が染着層9に付着してい
る。剥離位置で、色材層転写体43を剥離板42に沿わ
せて、色材層50と染着層9を分離すると、色材層転写
体43は中間転写体5に対して、大きな剥離角度で剥離
されるので、色材層50は、染着層9との界面から容易
に剥離する。この時、中間転写体5は色材層転写体43
を剥離する方向へ引っ張られるが、中間転写体5は第2
のガイドローラに沿って屈曲しているので、適度な張力
を付与しておれば第2のガイドローラから浮き上がるこ
となく、安定に走行させることが出来る。
【0059】このイエロ色に行なった工程をマゼンタ色
およびシアン色についても全く同様に繰り返し行い、中
間転写体5上の染着層9にフルカラーの記録画像を形成
する。
【0060】図4は、本発明の第1の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の、転写過程の動作説明図
である。
【0061】最後に図4に示すように、カム33を回転
させて、ヒートローラ22と対向ローラ29を圧接させ
る。中間転写体5上のフルカラーの記録画像を形成した
染着層9と葉書やPPC用紙などの受像体21とを接触
させて、その間を通過させる。その後、一定の空走距離
を経て、第1のガイドローラ27の曲率によって、受像
体21を中間転写体5から分離させる。こうして、受像
体21上にフルカラー画像を形成した染着層9を転写か
つ定着させる。この時、中間転写体5上の染着層9は、
ヒートローラ22によって、受像体21に対して十分な
接着力を生じる温度まで加熱される。この温度は、普
通、染着層9の結着樹脂のフロー軟化点以上の温度とな
る。特に受像体21がPPC用紙やボンド紙等、表面の
凹凸が大きいものである場合には、染着層9を受像紙2
1の表面に倣わせて良質な画像を得るために、より高い
温度まで加熱する必要がある。染着層9は、ヒートロー
ラ22を通過後からプラテンローラ27に達するまでの
空走時間に、染着層9の膜凝集力が中間転写体5の表面
層3との接着力よりも十分大きくなる温度まで冷却され
るので、染着層9は凝集破壊することなく安定に中間転
写体5から受像体21に転写、定着される。
【0062】以上のように本実施例によれば、画像記録
手段である第2のサーマルヘッド41の下流側に、剥離
板42とベルト支持部材である第2のガイドローラ47
とを設け、色材層転写体43を中間転写体5から分離す
るときに、色材層転写体43を剥離板42に沿わせ、中
間転写体5は外側に凸になるように第2のガイドローラ
47に沿わせて、色材層転写体43を中間転写体5に対
して、大きな角度で剥離することによって、中間転写体
5の温度が高い場合にでも安定して色材層転写体43を
中間転写体5から分離することができる。
【0063】また、剥離板42と第2のガイドローラ4
7との間で、色材層転写体43を上下から挟み込む構成
とすることにより、色材層転写体43の巻き取り力が、
剥離部より上流側まで伝わることを抑制し、剥離部の上
流で、染着層9に剪断力が作用しないようにできる。そ
のため、染着層9は中間転写体5の表面層3との接着力
を十分保ったまま、剥離部まで送られる。したがって、
中間転写体5の温度が高い場合にでも安定して色材層転
写体43を中間転写体5から分離することができる。
【0064】なお、本実施例において、染着層形成手段
は第1のサーマルヘッド1としたが、染着層9は全面を
加熱して中間転写体5に転移させるので、染着層形成手
段はこれに限るものではなく、ヒートローラや棒状また
は平面状のヒータでもよい。さらに、中間転写体5の表
面層3が粘着性を呈するものである場合には、染着層9
を加熱しなくても中間転写体5に転移させることが出来
るので、このような場合には染着層形成手段はローラな
どの圧力付与手段であってもよい。
【0065】また、染着層転写体の剥離には冷却ローラ
11を用いたが、色材層転写体の時と同様に剥離板とベ
ルト支持部材を設けると、剥離がより安定して望ましい
ことはいうまでもない。
【0066】以下本発明の第2の実施例について図面を
参照しながら説明する。図5は、本発明の第2の実施例
における中間転写体を用いた記録装置の構成図である。
図5において、第1の実施例と同様のものは同じ符号を
つけてある。図5において、第1の実施例と構成が異な
る点のみ説明する。
【0067】73、75は第1および第2の剥離板であ
る。74、76は第1および第2のベルト支持部材であ
る。剥離板73、75とベルト支持部材74、76と
は、それぞれ転写体剥離手段を構成する。剥離板73、
75は、それぞれ第1および第2のサーマルヘッド1、
41と一体的に、図示しない第1および第2の押圧手段
によって、染着層形成動作および画像記録動作に応じ
て、染着層転写体26および色材層転写体43と中間転
写体5を介して、ベルト支持部材74、76に押圧され
るように構成されている。ベルト支持部材74、76
は、図示しない装置本体に対して、それぞれ静止して取
り付けられている。
【0068】34及び35はベルトガイドで、ヒートロ
ーラ22から所定の距離を隔てた位置で、図示しない圧
接手段によって中間転写体5を介して圧接するよう構成
されている。ヒートローラ22、対向ローラ29、圧接
レバー37、圧接バネ32、カム33、第1のガイドロ
ーラ27、及びベルトガイド34、35は転写手段を構
成する。
【0069】剥離板73、75及びベルト支持部材7
4、76について、図6及び図7を用いてさらに詳しく
説明する。
【0070】図6は、第2の実施例における、剥離板7
3、75の側面図である。図6において、62は角部
(図中Dで示す)に隣接して設けられた平面部である。
角部Dは、染着層転写体26および色材層転写体43の
剥離角度がαとなるように構成されている。
【0071】図7は、第2の実施例における、ベルト支
持部材74、76の構成図である。図7において、70
は支持基体である。71は支持基体70上に設けられた
弾性層、72は弾性層71の上に設けられた滑性層であ
る。ベルト支持部材74、76は、図中Eで示す曲面部
で、中間転写体5を外側に凸になるように支持するよう
構成されている。
【0072】上記のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下図8、図9および図10を用
いて、その動作を第1の実施例と異なる点のみ説明す
る。
【0073】図8は、本発明の第2の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の、染着層形成過程の動作
説明図である。
【0074】剥離位置では、第1の剥離板73が、中間
転写体5と染着層転写体26とを、第1のベルト支持部
材74との間で挟着している。中間転写体5は、第1の
ベルト支持部材74の曲面に沿って屈曲している。ま
た、染着層転写体26は、矢印の方向に引っ張られ、第
1の剥離板73の角部で屈曲し、平面部62に沿って剥
離される。染着層転写体26は、中間転写体5に対し
て、第1の剥離板73によって、十分に大きな角度と曲
率で屈曲されていることで、容易に中間転写体5上に転
移する。この時、中間転写体5は染着層転写体26を剥
離する方向へ引っ張られるが、中間転写体5は第1のベ
ルト支持部材74に沿って屈曲しているので、適度な張
力を付与しておれば第1のベルト支持部材74から浮き
上がることなく、安定に走行させることが出来る。
【0075】図9は、本発明の第2の実施例における、
中間転写体を用いた記録装置の、記録画像形成過程の動
作説明図である。
【0076】剥離位置では、第2の剥離板75が、中間
転写体5と色材層転写体43とを、第2のベルト支持部
材76との間で挟着している。中間転写体5は第2のベ
ルト支持部材76の曲面に沿って屈曲している。また、
色材層転写体43は、矢印の方向に引っ張られ、第2の
剥離板75の角部で屈曲し、平面部62に沿って剥離さ
れる。色材層転写体43は、中間転写体5に対して、十
分に大きな角度と曲率で屈曲するので、染着層9と色材
層50との界面に大きな応力がかかる。そのため、色材
層50は、染着層9との界面から容易に剥離する。この
時、中間転写体5は色材層転写体43を剥離する方向へ
引っ張られるが、中間転写体5は第2のベルト支持部材
76に沿って屈曲しているので、適度な張力を付与して
おれば第2のベルト支持部材76から浮き上がることな
く、安定に走行させることが出来る。
【0077】図10は、本発明の第2の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、転写過程の動作説
明図である。
【0078】本実施例では、ベルトガイド34、35
が、ヒートローラ22を通過した中間転写体5を、受像
体21を介して挟持している。中間転写体5は、前述の
ように、ヒートローラ22と第1のガイドローラ27と
の間で、波打とうとするが、ベルトガイド34、35に
よって、その波打ちが規制される。
【0079】以上のように本実施例によれば、剥離板7
3、75に角部Dを設けることで、染着層転写体26お
よび色材層転写体43を、大きな曲率で剥離することが
できるとともに、実質の剥離角度を大きく取ることがで
きる。
【0080】また、剥離板73、75の角部に沿って染
着層転写体26および色材層転写体43を剥離する構成
とすることによって、剥離の曲率を大きくしても、ロー
ラのように細くなって剛性が不足して撓んでしまうこと
が無い。
【0081】また、平面部62を設けて、染着層転写体
26および色材層転写体43を、平面部62に沿って剥
離する構成としたことによって、巻き取りローラ12、
45の直径が変化しても、常に剥離角度がαで一定とな
り、安定した剥離ができる。
【0082】また、ベルト支持部材74、76を、本体
に対して静止して取り付ける構成としたことによって、
ローラ形状では、大きくなって装置に取り付けられない
ような小さな曲率の曲面部で、中間転写体5を支持する
ことができる。そのため、染着層転写体26および色材
層転写体43の曲率との差を大きく取ることができるの
で、安定に染着層転写体26および色材層転写体43の
剥離を行なうことができる。
【0083】また、ベルト支持部材74、76の、中間
転写体5との接触面近傍に、弾性層71を設けたことに
よって、中間転写体5の表面層3やエンドレスベルト4
の厚みむらや撓みなどによる、剥離板73、75の接触
圧力むらを吸収することができ、安定した剥離ができ
る。
【0084】また、本実施例によれば、ヒートローラ2
2とプラテンローラ27との間に、中間転写体5を挟持
するように、ベルトガイド34、35を設けることによ
って、ヒートローラ22通過後の中間転写体5の波打ち
を規制して、受像体21に良好な画像を形成することが
できる。
【0085】本実施例において、ベルトガイド34、3
5の位置は、染着層9の温度が高い領域であるのが望ま
しく、ヒートローラ22からの距離がヒートローラ22
と第1のガイドローラ27との距離の2分の1以下であ
ることが好ましい。ヒートローラ22からベルトガイド
34、35までの間では、中間転写体5は規制を受けて
いないが、中間転写体5の材質及び厚み、ヒートローラ
22の温度、受像体21の材質、中間転写体5に付与さ
れる張力等の条件によって、規制を受けなくても実質的
に波打ちが発生しない距離が存在する。具体的には、エ
ンドレスベルト4に厚み50μmのポリイミドフィルム
を用い、表面層3に厚み30μmのフッ素ゴム(バイト
ンB、昭和電工デュポン(株))を用いて中間転写体5
とし、染着層9にポリビニルアセタール樹脂(KS−
0、積水化学工業(株))を用い、ヒートローラ22は
150℃に保ったアルミニウム管、ヒートローラ22と
第1のガイドローラ27との距離を40mm、中間転写
体5の送り速度を10mm/秒とした場合に、受像体2
1に官製葉書を用いると、ヒートローラ22とベルトガ
イド34、35との距離が20mm以下で良好な画像が
得られた。
【0086】なお、本実施例において、ベルトガイド3
4、35は必要に応じて複数組設けても差し支えない。
また、ベルトガイド34、35の押圧力は、中間転写体
5上で画像を形成された染着層9の表面に悪影響を及ぼ
さないように、中間転写体5の波打ちが規制できる大き
さであればよい。また、ベルトガイド34、35は常に
中間転写体5を挟持している必要はなく、対向ローラ2
9の圧接と同期して受像体21に染着層9を転写すると
きのみ、中間転写体5を挟持するよう構成されていても
よい。
【0087】以下本発明の第3の実施例について図面を
参照しながら説明する。図11は、本発明の第3の実施
例における、中間転写体を用いた記録装置の構成図であ
る。図11において、第1の実施例と同様のものは同じ
符号をつけてある。図11において、第1の実施例と構
成が異なる点のみ説明する。
【0088】77は転写体剥離手段である剥離板であ
る。剥離板77は、第2のサーマルヘッド41と一体的
に、図示しない第2の押圧手段によって、画像記録時
に、第2のプラテンローラ46と第2のガイドローラ4
7との間で、中間転写体5に接触しない位置に保持され
るように構成されている。
【0089】以上のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下図12および図13を用い
て、第1の実施例と異なる点のみ、その動作を説明す
る。
【0090】図12および図13は、本発明の第3の実
施例における、中間転写体を用いた記録装置の、記録画
像形成過程の動作説明図である。
【0091】図12に示すように、中間転写体5上の染
着層9と、イエロ色である色材層50とが接触するよう
に、色材層転写体43を、中間転写体5と第2のサーマ
ルヘッド41との間に挟着する。この時、染着層9と色
材層50との間には、まだ接着力が生じていない。した
がって、中間転写体5は第2のプラテンローラ46と第
2のガイドローラ47との共通接線上に、張架されてい
る。また、色材層転写体43は、第2のサーマルヘッド
41と剥離板77とを結ぶ線上で張架されている。その
ため、中間転写体5と色材層転写体43は、第2のサー
マルヘッド41による押圧部直後から、分離されてい
る。
【0092】そして、第2のプラテンローラ46を、矢
印の方向に回転させながら、第2のサーマルヘッド41
に画像信号に応じて通電する。染着層9と色材層50
は、第2のサーマルヘッド41によって加熱された部分
で、接着力を生ずる。その接着力のため、中間転写体5
は、色材層転写体43に引っ張られて、図13に示すよ
うに、剥離位置において、外側へ凸形状となる。このよ
うにして、色材層転写体43を分離することで、色材層
転写体43を中間転写体5に対して、大きな角度で剥離
ができる。さらに、中間転写体5が、外側に引っ張られ
ているので、剥離位置において、染着層9と色材層50
とをひき剥そうとする力が作用する。そのため、より剥
離が容易となる。
【0093】以上のように本実施例によれば、画像記録
手段である第2のサーマルヘッド41の下流側で、かつ
中間転写体5を張架する2つのガイド部材の間で、かつ
中間転写体5の外周側で、かつ中間転写体5から離間し
た位置で、色材層転写体43を支持するように、剥離板
77を設けることで、中間転写体5の温度が高い場合に
でも安定して色材層転写体43を中間転写体5から分離
することができる。
【0094】また、ベルト支持部材を設けなくても、中
間転写体5を外側へ凸形状とすることができるので、部
品点数を少なくすることができる。
【0095】また、剥離板77は、中間転写体から離間
した位置に配されているので、色材層転写体43および
中間転写体5の走行を妨げることがない。
【0096】なお、剥離板77の位置は、中間転写体5
の材質、厚さ、張架している張力、染着層9と色材層5
0との接着力などによって、適切に設定することが望ま
しい。剥離版77が、中間転写体5を押し込むような位
置では、中間転写体5に、染着層9と色材層50とをひ
き剥そうとする力が作用せず、逆方向の力が作用してし
まう。また、剥離版77を中間転写体5から、余りに離
れた位置に設けると、中間転写体5のひき剥す力が強く
なり、剥離位置へ達する前に、染着層9と色材層50と
が剥されてしまうからである。
【0097】以下本発明の第4の実施例について図面を
参照しながら説明する。図14は、本発明の第4の実施
例における、中間転写体を用いた記録装置の構成図であ
る。図14において、第3の実施例と同様のものは同じ
符号をつけてある。図14において、第3の実施例と構
成が異なる点のみ説明する。
【0098】78、79は転写体剥離手段である第1お
よび第2の剥離板である。第1および第2の剥離板7
8、79は、第2の実施例における、剥離板73、75
と同様の形状となっている。すなわち、図6に示すよう
に、角部Dと平面部62を備えている。第1の剥離板7
8は、第1のサーマルヘッド1と一体的に、図示しない
第1の押圧手段によって、染着層形成時に、第1のプラ
テンローラ28と第2のプラテンローラ46との間で、
中間転写体5に接触しない位置に保持されるように構成
されている。第2の剥離板79については、第3の実施
例と同様である。
【0099】36はベルトガイドである。ベルトガイド
36は、中間転写体5を、ヒートローラ22から第1の
ガイドローラ27まで、全面に渡ってガイドするよう
に、曲率を持った板状の形状となっている。また、ヒー
トローラ22は中間転写体5から離れて配されている。
対向ローラ29は、ヒートローラ22に圧接された時
に、ローラ対の中心を結ぶ線が、ローラ対通過後の中間
転写体5の走行方向に対して、概直角を成す位置に配さ
れている。
【0100】上記のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下図15、図16および図17
を用いて、その動作を第3の実施例と異なる点のみ説明
する。
【0101】図15および図16は、本発明の第4の実
施例における、中間転写体を用いた記録装置の、染着層
形成過程の動作説明図である。
【0102】図15に示すように、第1のサーマルヘッ
ド1と中間転写体5との間で、染着層9が中間転写体5
と接触するように、染着層転写体26を挟着する。そし
て、第1のプラテンローラ28を矢印の方向に回転させ
ながら、第1のサーマルヘッド1に通電する。それによ
り、第1のサーマルヘッド1は、染着層9の全面を加熱
して、軟化させる。実際には、染着層9の全面を確実に
加熱するために、染着層9の先頭部が、第1のサーマル
ヘッド1による押圧部に達する前から、第1のサーマル
ヘッド1に通電を開始する。転写基体24は、染着層9
に比べて、Tgが高いために、第1のサーマルヘッド1
によって加熱されても、中間転写体5に対して、接着力
は生じない。そのため、中間転写体5は第1のプラテン
ローラ28と第2のプラテンローラ46との共通接線上
に、張架されたままである。また、染着層転写体26
は、第1のサーマルヘッド1と第1の剥離板78とを結
ぶ線上で張架されている。そのため、中間転写体5と染
着層転写体26は、第1のサーマルヘッド1による押圧
部直後から、分離されている。
【0103】染着層9の全面は、中間転写体5に対し
て、接着力を生じる。その接着力のため、中間転写体5
は、染着層転写体26に引っ張られて、図16に示すよ
うに、剥離位置において、外側へ凸形状となる。染着層
転写体26は、中間転写体5に対して、第1の剥離板7
8によって、十分に大きな角度と曲率で屈曲されている
ことで、容易に中間転写体5上に転移する。さらに、中
間転写体5が、外側に引っ張られているので、剥離位置
において、染着層9と色材層50とをひき剥そうとする
力が作用する。そのため、より剥離が容易となる。
【0104】記録画像形成過程については、第3の実施
例における、画像形成過程と全く同様であるので、ここ
では説明を省略する。ただし、第3の実施例における第
2の剥離板77を、第4の実施例における第2の剥離板
79とすることによって、染着層転写体43は、より安
定して、中間転写体5から分離される。
【0105】図17は、本発明の第4の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、転写過程の動作説
明図である。
【0106】図17に示すように、中間転写体5上の、
フルカラーの記録画像を形成した染着層9と、葉書やP
PC用紙などの受像体21とを接触させ、圧接されたヒ
ートローラ22と対向ローラ29との間を通過させる。
ヒートローラ22は中間転写体5から離れて配されてい
るので、対向ローラ29が圧接されると中間転写体5は
上方へ押し上げられる。中間転写体5は、ヒートローラ
22に圧接されるとともに、ベルトガイド36とも接触
する。中間転写体5に、適当な張力を与えておけば、中
間転写体5がベルトガイド36に付勢されることで、中
間転写体5の波打ちを、ヒートローラ22からプラテン
ローラ27に渡って、ほぼ全面で規制することができ
る。また、この時、ヒートローラ22と対向ローラ29
の中心を結ぶ線(図中Pで示す)と、ヒートローラ22
通過後の中間転写体5の走行方向を示す線(図中Qで示
す)との成す角が、概直角となっているので、受像体2
1が熱ストレスを受けた直後の受像体21の走行が直線
的となり、画像形成後の受像体21の反りを防止するこ
とができる。従来のように、線Pがヒートローラ通過前
の中間転写体5の走行方向(図中Rで示す)と直角にな
るような構成では、受像体21が、ヒートローラ通過し
て熱ストレスを受けた直後に線Qの方向に曲げられるた
め、中間転写体5から分離された受像体21は、染着層
9が転写かつ定着された面を凸にして反ることになる。
【0107】以上のように本実施例によれば、染着層形
成手段である第1のサーマルヘッド1、および画像記録
手段である第2のサーマルヘッド41の下流側で、かつ
中間転写体5を張架する2つのガイド部材の間で、かつ
中間転写体5の外周側で、かつ中間転写体5から離間し
た位置で、染着層転写体26および色材層転写体43を
支持するように、第1および第2の剥離板78、79を
設けることで、染着層形成過程および画像形成過程にお
いて、第2の実施例および第3の実施例に示した、特徴
を兼ね備えることとなる。
【0108】また、ヒートローラ22と第1のガイドロ
ーラ27との間に、ベルトガイド36を設けることで、
ヒートローラ22通過後の中間転写体5の波打ちを、ヒ
ートローラ22から第1のガイドローラ27に渡って全
面で規制して、受像体21に良好な画像を形成すること
ができる。
【0109】また、本実施例によれば、ヒートローラ2
2を中間転写体5から離して配することで、受像体21
への染着層9の転写・定着動作時以外に、中間転写体5
がヒートローラ22に接触することで生じる、不要な中
間転写体5の温度上昇や、記録画像の再発色などを防ぐ
ことができる。
【0110】また、本実施例によれば、ベルトガイド3
6が中間転写体5の内周側にのみ配されているので、工
程中に中間転写体5上の染着層9に接触することがな
く、記録画像に悪影響を及ぼすことがなくなる。
【0111】また、本実施例によれば、対向ローラ29
の圧接状態で、ヒートローラ22と対向ローラ29の中
心を結ぶ線Pと、ヒートローラ22通過後の中間転写体
5の走行方向を示す線Qとの成す角が概直角を成すよう
に構成したことで、画像形成後の受像体21の反りを防
止することができる。
【0112】なお、本実施例において、ベルトガイド3
6をアルミニウムなどの熱伝導率の高い金属として、図
18に示すように放熱フィンを設けた構成とする事も好
ましい実施例である。この場合は、ヒートローラ22通
過後の染着層9の冷却を早めることができるとともに、
中間転写体5の不要な温度上昇を防止することができる
ので、転写・定着工程を速める場合や連続記録時に特に
有効である。また、必要に応じて冷却ファンを設けて、
放熱フィンへの送風により冷却効果を高めるとなお良
い。
【0113】以下本発明の第5の実施例について図面を
参照しながら説明する。図19は、本発明の第5の実施
例における、中間転写体を用いた記録装置の構成図であ
る。図19において、第2の実施例と同様のものは同じ
符号をつけてある。図19において、第2の実施例と構
成が異なる点のみ説明する。
【0114】56は染着層転写体と色材層転写体とを兼
ねた転写体である。転写体56はポリエステルフィルム
などからなる転写基体64の、一方の面に耐熱滑性層6
3が設けられ、もう一方の面に離型層65と、その上に
設けられた染着層66、そしてイエロ色の色材層67と
マゼンタ色の色材層68とシアン色の色材層69がこの
順に面順次に設けられている。53は染着層形成手段と
画像形成手段を兼ねたサーマルヘッドで、59はプラテ
ンローラである。プラテンローラ59は、受像体分離手
段を兼ねている。サーマルヘッド53は、図示しない第
1の押圧手段によって、染着層形成時および画像記録時
に転写体56と中間転写体5を介して、プラテンローラ
59に押圧されるよう構成されている。54は剥離板
で、55はベルト支持部材である。剥離板54は、図示
しない第2の押圧手段によって、染着層形成動作および
画像記録動作に応じて、転写体56と中間転写体5を介
して、ベルト支持部材55に押圧されるように構成され
ている。ベルト支持部材55は、図示しない装置本体に
対して静止して取り付けられている。57は送り出しロ
ーラ、58は巻き取りローラである。巻き取りローラ5
8は、矢印の方向に回転して、転写体56を走行させ
る。60はアイドラローラで、中間転写体5を張架して
矢印の方向に駆動する。61はテンションバネで、アイ
ドラローラ60を介して、中間転写体5に所定の張力を
付与するように構成されている。38はベルトガイドで
ある。ベルトガイド38は、板バネで構成されており、
中間転写体5を内周側から付勢するように、装置本体に
固定されている。また、中間転写体5は、ベルトガイド
38の付勢によって、ヒートローラ22から離間してい
る。
【0115】上記のように構成された中間転写体を用い
た記録装置について、以下図20、図21および図22
を用いて、その動作を第2の実施例と異なる点のみ説明
する。
【0116】図20は、本発明の第5の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、染着層形成過程の
動作説明図である。
【0117】まず図20に示すように、サーマルヘッド
53と中間転写体5との間で、染着層66が中間転写体
5と接触するように、転写体56を挟着する。プラテン
ローラ59を矢印の方向に回転させながら、サーマルヘ
ッド53に通電する。それにより、サーマルヘッド53
は、染着層66の全面を加熱して、軟化させる。染着層
66の全面は、中間転写体5に対して、接着力を生じ
る。その後、転写体56を中間転写体5から分離させ
る。この時、剥離位置では、剥離板54が、中間転写体
5と転写体56とを、ベルト支持部材55との間で挟着
している。中間転写体5は、ベルト支持部材55の曲面
に沿って屈曲している。また、転写体56は矢印の方向
に引っ張られ、剥離板54の角部で屈曲し、平面部62
に沿って剥離される。染着層66は、離型層65の上に
設けられていることと、剥離板54によって、大きな角
度と曲率で屈曲されていることで、容易に中間転写体5
上に転移する。
【0118】図21は、本発明の第5の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、記録画像形成過程
の動作説明図である。
【0119】次に図21に示すように、中間転写体5上
の染着層66と、イエロ色である色材層67とが接触す
るように、転写体56を中間転写体5とサーマルヘッド
53との間に挟着する。そして、プラテンローラ59
を、矢印の方向に回転させながら、サーマルヘッド53
に画像信号に応じて通電する。サーマルヘッド53の加
熱により、色材層67から染着層66に染料を移行させ
て、イエロ色の記録画像を染着層66に形成する。染着
層66にイエロ色の染料を移行させた後、色材層67と
中間転写体5上の染着層66とを分離する。この分離過
程については、第2の実施例と同様である。
【0120】図22は、本発明の第5の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、転写過程の動作説
明図である。
【0121】最後に、図22に示すように、中間転写体
5上の、フルカラーの記録画像を形成した染着層66
と、葉書やPPC用紙などの受像体21とを接触させ、
圧接されたヒートローラ22と対向ローラ29との間を
通過させる。対向ローラ29が圧接されると、ベルトガ
イド38によって離間されていた中間転写体5は、上方
へ押し上げられて、ヒートローラ22に圧接される。そ
れとともに、ベルトガイド38は、さらに撓んで中間転
写体5への付勢力を増す。これにより、中間転写体5
は、ヒートローラ22から、ベルトガイド38までの間
の、短い距離で張架されるので、中間転写体5の波打ち
が、実質的に解消される。このように本実施例では、テ
ンションバネ31によって中間転写体5に付与された張
力と、ベルトガイド38の付勢力によって中間転写体5
の波打ちを規制している。
【0122】以上のように本実施例によれば、転写体5
6が、染着層転写体と色材層転写体とを兼ねて一体とな
っていることで、サーマルヘッド53が、染着層形成手
段と画像形成手段とを兼ねること、プラテンローラ59
を1つにすること、転写体56の駆動部品などを少なく
することができて、装置を小型かつ低価格にすることが
できる。さらに転写体56の価格も下げることができ
る。
【0123】また、染着層66を離型層65の上に設け
たことによって、染着層66を転写体56から分離する
ときの剥離力を低減することができ、染着層形成過程を
安定にすることができる。
【0124】また、ベルトガイド38が、中間転写体5
を内周側から付勢するように配された板バネとすること
によって、非常に簡単な構成で、ヒートローラ22通過
後の中間転写体5の波打ちを規制して、受像体21に良
好な画像を形成することができる。
【0125】また、本実施例によれば、ベルトガイド3
8の付勢力によって中間転写体5をヒートローラ22か
ら離間することができるので、対向ローラ29の移動距
離を大きくすることなく、受像体21への染着層66の
転写・定着動作時以外に中間転写体5がヒートローラ2
2に接触することで生じる不要な中間転写体5の温度上
昇や記録画像の再発色などを防ぐことができる。
【0126】以下本発明の第6の実施例について図面を
参照しながら説明する。図23は、本発明の第6の実施
例における、中間転写体を用いた記録装置の構成図であ
る。図23において、第5の実施例と同様のものは同じ
符号をつけてある。40はベルトガイドである。ベルト
ガイド40は、受像体分離手段を兼ねるよう曲率部Rが
設けられた、板状の部材で構成されている。80はクリ
ーニングフェルトである。クリーニングフェルト80
は、ベルトガイド40の、ヒートローラ22側に、中間
転写体5の内周面に摺接するように設けられている。ク
リーニングフェルト80は、ベルトガイド40ととも
に、中間転写体5の内周面のクリーニング手段を構成し
ている。82はプラテンローラである。81は剥離板で
ある。
【0127】上記のように構成された、中間転写体を用
いた記録装置について、以下図24を用いてその動作を
第5の実施例と異なる点のみ説明する。
【0128】図24は、本発明の第6の実施例におけ
る、中間転写体を用いた記録装置の、動作説明図であ
る。
【0129】剥離板81は、第5の実施例における剥離
板54を、第4の実施例における剥離板78、79と同
様な構成に変更したものであるので、中間転写体5に染
着層66を転移させる過程、及び中間転写体5上の染着
層66にフルカラーの記録画像を形成する過程は、説明
を省略する。
【0130】最後の、受像体21へ染着層66を転写か
つ定着させる過程において、図24に示すように、中間
転写体5上のフルカラーの記録画像を形成した染着層6
6と、葉書やPPC用紙などの受像体21とを接触さ
せ、圧接されたヒートローラ22と対向ローラ29との
間を通過させる。ベルトガイド40は、ヒートローラ2
2に近い側から、曲率部Rにかけて、わずかに曲率を持
っているので、テンションバネ61によって中間転写体
5に付与された張力によって、中間転写体5をベルトガ
イド40の曲率に沿わせることで、中間転写体5の波打
ちを規制している。ヒートローラ22と対向ローラ29
の圧接部を通過した受像体21は、ベルトガイド40の
曲率部Rの曲率によって、中間転写体5から分離され
る。このようにして、受像体21上に、フルカラー画像
を形成した染着層66を転写かつ定着する。
【0131】クリーニングフェルト80は、常に中間転
写体5の内周面に摺接しているので、中間転写体5の内
周面に付着した紙粉や埃などの異物をとらえる。このた
め、プラテンローラ82と中間転写体5との間に異物が
混入して、記録画像に悪影響を与えることがなくなる。
【0132】以上のように本実施例によれば、ベルトガ
イド40が、受像体分離手段を兼ねるよう曲率部Rを設
けたことによって、部品点数を少なくすることができ
る。さらに、ガイドローラやプラテンローラで分離する
よりも、さらに大きな曲率で、受像体21を分離させる
ことができるので、受像体21の分離が容易になる。
【0133】また、本実施例によれば、ベルトガイド4
0のヒートローラ22側に、クリーニングフェルト80
を設けて、中間転写体5の内周面のクリーニング手段と
することにより、プラテンローラ82と中間転写体5と
の間に異物が混入して、記録画像に悪影響を与えること
をなくすことができる。
【0134】なお、本実施例において、クリーニングフ
ェルト80にたまった異物を、必要に応じて除去する構
成を備えていてもよい。また、クリーニングフェルト8
0はフェルトに限定されるものではなく、スクレーパ状
の部材として、異物をかき取るような構成であってもよ
い。また、ベルトガイド40自身が異物を除去する構成
であってもよい。
【0135】また、ベルトガイド40は、受像体分離手
段とクリーニング手段とを同時に兼ねる必要はない。必
要な機能のみを選択して兼ねればよいことはいうまでも
ない。
【0136】なお、第1、第2、第3、第4、第5及び
第6の実施例において、色材層の色順序は、この順に限
定されるものではない。
【0137】また、第1、第2、第3および第4の実施
例において、色材層転写体43は、イエロ色、マゼンタ
色、シアン色の色材層を設けたそれぞれ別個の色材層転
写体とし、記録画像に応じて必要な色の色材層を用いる
構成としてもよい。
【0138】また、第5および第6の実施例において、
転写体56は、染着層66のみを設けた染着層転写体
と、色材層を設けた色材層転写体とにわけて、それぞれ
を、装置の動作にあわせて、用いる構成としてもよい。
また、色材層転写体を、イエロ色、マゼンタ色、シアン
色の色材層を設けたそれぞれ別個の色材層転写体とし、
記録画像に応じて必要な色の色材層を用いる構成として
もよい。
【0139】また、サーマルヘッド1、41、53は、
通常の熱転写記録用ヘッドだけでなく、通電記録用ヘッ
ドや光ヘッドなどを用いることも可能である。さらに、
染着層形成手段はサーマルヘッドに限定されるものでは
なく、ヒートローラ、面状ヒータなどを用いてもよい。
【0140】また、第3、第4および第6の実施例にお
いて、剥離板77、78、79および81は、中間転写
体5から離間した位置で、色材層転写体43、染着層転
写体78および転写体56を支持する構成としている
が、剥離板77、78、79および81は、中間転写体
5を押し込まないように、ちょうど中間転写体5に接触
する位置で、色材層転写体43、染着層転写体78およ
び転写体56を支持する構成としてもよい。この時、中
間転写体5は、外側に凸形状とはならず、平面状である
ので、染着層9、66と色材層50、67とをひき剥そ
うとする力は作用しない。しかし、中間転写体5を押し
込まなければ、剥離板77、78、79および81によ
る効果は得られる。しかし、剥離板77、78、79お
よび81は、中間転写体5から離間した位置であること
が、より望ましい。
【0141】また、第1および第3の実施例において、
剥離板42、77の形状は、これに限るものではなく、
図35(A)および(B)に示すような薄い板金を曲げ
たもの、あるいは図35(C)に示すようなブロック状
のものでも差し支えない。しかし、剥離部の曲率半径が
より小さくできる、板状、ブロック状の形状が望まし
い。
【0142】また、第1の実施例において、ベルト支持
部材は、第2のガイドローラ47としたが、ベルト支持
部材は、第2のガイドローラ47とは別に設けてもよ
い。図36は、第1の実施例において、ベルト支持部材
84を、中間転写体5が平面状となるような位置に設け
た例である。ただし、この実施例においても、第2およ
び第5の実施例と同様に、ベルト支持部材に曲面部を設
け、その曲面部で中間転写体5を外側に凸形状となるよ
うに支持する構成の方が、より望ましい。
【0143】また、第2、第4、第5および第6の実施
例において、剥離角度αは大きいほど好まく、45度以
上とするのがよい。さらに好ましくは、60度以上とす
るのがよい。ただし、90度以上とすることは、装置の
構成を複雑にするので、好ましくはない。図26は、第
2の実施例において開示した材料を用いたときの、色材
層転写体43が安定して剥離ができる、上限温度を示し
ている。
【0144】また、平面部62は完全な平面である必要
はなく、角部D近傍で剥離角αが取れれば、わずかに曲
率を持たせて転写体56が沿いやすい形状としてもよ
い。
【0145】また、剥離板73、75、78、79、5
4、81の形状はこれに限るものではなく、他の形状、
例えば図25(A)に示すように転写体との接触面が曲
面になっていてもよい。この場合も、接触面と平面部6
2との交点に角部Fが構成されていればよい。また、図
25(B)に示すように、先端部がすべて角部Gとなる
構成であってもよい。また、角部D、F、Gは、実質的
に角であればよく、具体的には角の曲率半径が1mm以
下であればよい。
【0146】また、剥離板42、73、75、77、7
8、79、54、81の押圧手段は限定されない。サー
マルヘッド1、41、53の押圧手段と一体でもよい
し、別に設けてもよい。染着層形成動作、または、画像
記録動作時に所定の位置に配されるように構成されてい
ればよい。
【0147】また、剥離板42、73、75、54は、
押圧時に、染着層転写体26、色材層転写体43、転写
体56を介して中間転写体5に接触する位置から、0.
5mm食い込んだ位置の間で固定される構成とすること
が望ましい。これは、剥離板42、73、75、54
が、色材層転写体43、転写体56から離れてしまう
と、剥離点が、剥離板42、73、75、54よりも上
流側へ移動して、その効果がなくなるためであり、ま
た、食い込みすぎると、中間転写体5の変形により、か
えって不安定になるからである。図27にその特性を示
す。したがって、バネなどの付勢力によって、剥離板4
2、73、75、54を中間転写体5に押圧する構成で
は、ベルト支持部材74、76、55の弾性層71は、
硬度の比較的高い材料を用いるのがよい。
【0148】また、第2および第5の実施例において、
ベルト支持部材74、76、55は、図7に示すような
構成としたが、中間転写体5の厚みが十分に均一である
か、表面層3の弾性が、厚みむらを十分に吸収できる構
成であれば、弾性層71はなくても差し支えない。
【0149】また、滑性層72は中間転写体5の走行を
滑らかにするために設けるものであって、中間転写体5
の内周面と弾性層71との摩擦係数が十分に小さければ
特に設ける必要はない。
【0150】また、第1の実施例において、第2のガイ
ドローラ47の表面に弾性層を設けた構成としてもよ
い。
【0151】また、サーマルヘッド1、41、53と剥
離板42、73、75、77、78、79、54、81
との間に冷却ファンなどの冷却手段を設け、剥離位置で
の色材層転写体43、転写体56の温度を下げるような
構成も好ましいものである。また、剥離板42、73、
75、77、78、79、54、81、ベルト支持部材
47、74、76、55を冷却する手段が設けられてい
てもよい。図28は、第5の実施例において、ヘッド冷
却用ファン83をヘッド上部に設けて、ファン83によ
って、サーマルヘッド53、中間転写体5、剥離板54
およびベルト支持部材55を同時に冷却する構成とした
例である。
【0152】また、ベルトガイドは、上記実施例に示し
た形態に限定されるものではなく、ローラ対と受像体分
離手段との間で、中間転写体5の波打ちを規制する構成
であればよい。
【0153】さらに、転写体剥離手段と転写手段の組合
せは、上記実施例に示したものに限定されることはな
い。転写体剥離手段と転写手段の組合せは、任意であ
り、かつ必ずしも組み合わせて用いる必要はない。
【0154】また、ヒートローラ22は、ローラ形状の
ものに限定されるものではない。棒状のヒータあるいは
セラミック基板上に形成された発熱体でもよく、加熱と
加圧が線順次に同時にできる形態であればよい。また、
対向ローラ29を固定してヒートローラ22にローラ圧
接手段を設けてもよい。
【0155】また、ローラ対の配置は限定されない。外
周側にヒートローラ22、内周側に対向ローラ29を設
けた構成としてもよい。しかし、この場合は、受像体2
1の厚さや平滑度の影響を大きく受けることになる。
【0156】また、第1および第3の実施例において、
冷却ローラ11は、特に限定されない。ローラである必
要はなく、板状の部材の端面を転写体26に当接するよ
うな構成でもよいし、ブロック状の部材でサーマルヘッ
ド1直後から分離点まで全面をガイドするような構成と
してもよい。
【0157】また、転写基体24、49、64は、特に
限定されないで任意の基材を用いることができる。例え
ば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポ
リスルホンサン、アラミド、ポリイミドなどより得られ
るフィルムである。特に好ましいのは、ポリエステルフ
ィルムである。
【0158】また、染着層9、66は、特に限定されな
いが、従来公知の各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂
を用いることができる。例えば、ポリ酢酸ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体などのビニル系樹脂、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラール、アセトアセ
タール化ポリビニルアルコール、プロピオンアセタール
化ポリビニルアセタールなどのポリビニルアセタール系
樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化
ビニル−アクリル共重合体樹脂、ポリアクリルアミド系
樹脂、飽和ポリエステル等のポリエステル系樹脂等があ
る。画像記録時の色材層との融着が少なく、中間転写体
5の表面層3とも適度な接着力を有するという観点か
ら、特に、染着層9、66は、少なくともポリビニルア
セタール系樹脂を含んでいることが望ましい。
【0159】また、中間転写体5の表面層3は特に限定
されないが、染着層9、66と適度な接着性を有し、紙
などの凹凸のある表面を有する受像体21に転写するの
に好ましいものとして、少なくともフッ素ゴム、シリコ
ーンゴム、フルオロシリコーンゴムのいずれかを含む材
料を用いることができる。また、その厚みは10μm以
上が好ましい。
【0160】また、中間転写体5の基体は、耐熱性が高
く薄く形成できるものとしてポリイミドフィルムが最も
好ましいが、これに限定されるものではない。
【0161】また、中間転写体5は必ずしも一体的に構
成されている必要はなく、交換による保守が容易なよう
に無端ベルト状の基体の上に、別の基体上に表面層を設
けたシートを張り付ける構成、あるいは表面層のシート
を直接張り付ける構成としてもよい。
【0162】また、ここでいう無端ベルトとは、継目の
無いいわゆるエンドレスベルトだけでなく、シートの両
端をつないで環状に構成したものも指すことはいうまで
もない。
【0163】
【発明の効果】以上のように本発明は、染着層形成手段
または画像形成手段の、少なくとも一方の下流に剥離板
を設けたことにより、中間転写体から転写体を分離する
ときの、実質の剥離角度を大きくすることができるの
で、小さい力で転写体を分離することができる。そのた
め、中間転写体の温度が高い場合でも、中間転写体へ染
着層を形成した後の転写体の分離、あるいは、染着層へ
画像を記録した後の転写体の分離を可能となり、安定し
た連続動作ができる。
【0164】また、本発明は、転写手段が、中間転写体
の内周側と外周側に配設された一対のヒートローラ及び
対向ローラより成るローラ対と、ヒートローラまたは対
向ローラの少なくとも一方を中間転写体及び受像体を介
して他方に圧接させるローラ圧接手段と、受像体を中間
転写体から分離する受像体分離手段と、ローラ対と受像
体分離手段との間に配設され、中間転写体の波打ちを規
制するように構成されたベルトガイドより成る構成とす
ることにより、光沢むらのない良質なフルカラー画像を
官製葉書、PPC用紙、ボンド紙などの受像紙上に形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の構成図
【図2】本発明の第1の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の、染着層形成過程の動作説明図
【図3】本発明の第1の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図
【図4】本発明の第1の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の、転写過程の動作説明図
【図5】本発明の第2の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の構成図
【図6】第2の実施例における、剥離板の側面図
【図7】第2の実施例における、ベルト支持部材の構成
【図8】本発明の第2の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の、染着層形成過程の動作説明図
【図9】本発明の第2の実施例における、中間転写体を
用いた記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図
【図10】本発明の第2の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、転写過程の動作説明図
【図11】本発明の第3の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の構成図
【図12】本発明の第3の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図
【図13】本発明の第3の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図
【図14】本発明の第4の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の構成図
【図15】本発明の第4の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、染着層形成過程の動作説明図
【図16】本発明の第4の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、染着層形成過程の動作説明図
【図17】本発明の第4の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、転写過程の動作説明図
【図18】第4の実施例における、ベルトガイドの変形
例を示す斜視図
【図19】本発明の第5の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の構成図
【図20】本発明の第5の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、染着層形成過程の動作説明図
【図21】本発明の第5の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、記録画像形成過程の動作説明図
【図22】本発明の第5の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、転写過程の動作説明図
【図23】本発明の第6の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の構成図
【図24】本発明の第6の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、動作説明図
【図25】(A)は剥離板の変形例を示す、側面図 (B)は剥離板の他の変形例を示す、側面図
【図26】剥離角度αと、安定して剥離ができる上限温
度との関係を示す、特性図
【図27】剥離板の中間転写体への食い込み量と、安定
して剥離ができる上限温度との関係を示す、特性図
【図28】第5の実施例の変形例を示す、構成図
【図29】従来の中間転写体を用いた記録装置の、概略
構成図
【図30】(A)は従来の中間転写体を用いた記録装置
の、染着層形成過程の動作説明図 (B)は従来の中間転写体を用いた記録装置の、記録画
像形成過程の動作説明図 (C)は従来の中間転写体を用いた記録装置の、転写過
程の動作説明図
【図31】マゼンタ色の色材層と染着層との接着力、お
よび、染着層と表面層との接着力の、温度特性を示す、
特性図
【図32】従来の中間転写体を用いた記録装置で作製し
た、記録画像の模式図
【図33】染着層の膜凝集力、および、染着層と中間転
写体の表面層との接着力の、温度特性を示す、概念図
【図34】図30(C)に示した、断面指示線による断
面図
【図35】(A)は薄い板金による、剥離板の変形例を
示す、側面図 (B)は薄い板金による、剥離板の他の変形例を示す、
側面図 (C)はブロック状の剥離板の例を示す、側面図
【図36】本発明の第1の実施例における、中間転写体
を用いた記録装置の、変形例を示す、構成図
【符号の説明】
1 染着層形成手段(第1のサーマルヘッド) 3 表面層 4 エンドレスベルト 5 中間転写体 8 耐熱滑性層 9 染着層 10 送り出しローラ 11 冷却ローラ 12 巻き取りローラ 21 受像体 22 ローラ対(ヒートローラ) 24 転写基体 26 染着層転写体 27 受像体分離手段(第1のガイドローラ) 28 第1のプラテンローラ 29 ローラ対(対向ローラ) 32 ローラ圧接手段(圧接バネ) 33 ローラ圧接手段(カム) 34 ベルトガイド 35 ベルトガイド 36 ベルトガイド 37 ローラ圧接手段(圧接レバー) 38 ベルトガイド 40 受像体分離手段とクリーニング手段を兼ねたベル
トガイド 41 画像形成手段(第2のサーマルヘッド) 42 剥離板 43 色材層転写体 44 送り出しローラ 45 巻き取りローラ 46 第2のプラテンローラ 47 第2のガイドローラ 48 耐熱滑性層 49 転写基体 50 イエロ色の色材層 51 マゼンタ色の色材層 52 シアン色の色材層 53 染着層転写体および色材層転写体(転写体) 54 剥離板 55 ベルト支持部材 56 染着層転写体および色材層転写体(転写体) 57 送り出しローラ 58 巻き取りローラ 59 受像体剥離手段を兼ねたプラテンローラ 60 アイドラローラ 61 テンションバネ 62 平面部 63 耐熱滑性層 64 転写基体 65 離型層 66 染着層 67 イエロ色の色材層 68 マゼンタ色の色材層 69 シアン色の色材層 70 支持基体 71 弾性層 72 滑性層 73 第1の剥離板 74 第1のベルト支持部材 75 第2の剥離板 76 第2のベルト支持部材 77 剥離板 78 第1の剥離板 79 第2の剥離板 80 クリーニング手段(クリーニングフェルト) 81 剥離板 82 プラテンローラ 83 冷却ファン 84 ベルト支持部材 101 サーマルヘッド 103 表面層 104 エンドレスベルト 105 中間転写体 108 耐熱滑性層 109 染着層 110 送り出しローラ 111 冷却ローラ 112 巻き取りローラ 113 イエロ色の色材層 114 マゼンタ色の色材層 115 シアン色の色材層 121 受像体 122 ヒートローラ 123 受像体分離爪 124 転写基体 125 離型層 126 転写体 127 プラテンローラ 128 アイドラローラ 129 押圧ローラ 130 光沢むら 131 テンションバネ 132 波打ち部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/20 117 C 7267−2H B41M 5/26 H (72)発明者 田口 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無端ベルト状の中間転写体と、染着層形成
    手段と、画像記録手段と、転写手段と、転写体剥離手段
    とを備え、少なくとも基材の上面に染着層を設けた染着
    層転写体と、少なくとも基材の上面に色材層を設けた色
    材層転写体とを用いて、前記染着層形成手段の熱または
    圧力の少なくとも一方により前記染着層転写体上の前記
    染着層の一部分または全面を前記中間転写体に移行さ
    せ、前記中間転写体上に形成した前記染着層と前記色材
    層とを重ね合わせた状態で、前記画像記録手段の熱及び
    圧力により前記色材層から色材を前記中間転写体上の前
    記染着層に移行させて記録画像を形成し、その後に前記
    転写手段の熱及び圧力により前記記録画像を形成した前
    記染着層を前記中間転写体から受像体に転写する中間転
    写体を用いた記録装置であって、 a.前記転写体剥離手段が、前記染着層形成手段または
    前記画像形成手段の少なくとも一方の下流側に設けられ
    た、剥離板とベルト支持部材から成り、 b.前記ベルト支持部材が、前記中間転写体が平面状ま
    たは外側に凸形状となる位置で、前記中間転写体を支持
    するよう構成されていることを特徴とする、中間転写体
    を用いた記録装置。
  2. 【請求項2】剥離板は、染着層転写体または色材層転写
    体に接する実質的な角部を持ち、ベルト支持部材は、曲
    面を備えており、中間転写体の内側より外側へ凸形状と
    なるように、前記曲面で前記中間転写体を支持する構成
    であることを特徴とする、請求項1記載の中間転写体を
    用いた記録装置。
  3. 【請求項3】剥離板が、角部に隣接する平面部を持ち、
    前記平面部は、染着層転写体または色材層転写体が、中
    間転写体からの剥離角が45度以上、90度以下、好ま
    しくは60度以上、90度以下となるよう、前記平面部
    に沿って剥離されるよう構成されていることを特徴とす
    る、請求項2記載の中間転写体を用いた記録装置。
  4. 【請求項4】画像記録時に、剥離板を、前記剥離板が染
    着層転写体または色材層転写体を介して、中間転写体に
    接する位置から、さらに0.5mm食い込ませた位置ま
    での範囲で保持する構成であることを特徴とする、請求
    項2記載の中間転写体を用いた記録装置。
  5. 【請求項5】ベルト支持部材の、中間転写体との接触面
    近傍に、弾性層が設けられていることを特徴とする、請
    求項1記載の中間転写体を用いた記録装置。
  6. 【請求項6】ベルト支持部材は、少なくとも画像記録時
    に、装置本体に対して静止しており、中間転写体との接
    触面で、前記中間転写体と摺接して前記中間転写体を支
    持する構成であることを特徴とする、請求項1記載の中
    間転写体を用いた記録装置。
  7. 【請求項7】無端ベルト状の中間転写体と、染着層形成
    手段と、画像記録手段と、転写手段と、転写体剥離手段
    とを備え、少なくとも基材の上面に染着層を設けた染着
    層転写体と、少なくとも基材の上面に色材層を設けた色
    材層転写体とを用いて、前記染着層形成手段の熱または
    圧力の少なくとも一方により前記染着層転写体上の前記
    染着層の一部分または全面を前記中間転写体に移行さ
    せ、前記中間転写体上に形成した前記染着層と前記色材
    層とを重ね合わせた状態で、前記画像記録手段の熱及び
    圧力により前記色材層から色材を前記中間転写体上の前
    記染着層に移行させて記録画像を形成し、その後に前記
    転写手段の熱及び圧力により前記記録画像を形成した前
    記染着層を前記中間転写体から受像体に転写する中間転
    写体を用いた記録装置であって、 a.前記転写体剥離手段が、前記染着層形成手段または
    前記画像形成手段の少なくとも一方の下流側に設けられ
    た、剥離板であり、 b.前記剥離板が、中間転写体を張架する2つのガイド
    部材の間で、かつ前記中間転写体の外周側で、かつ前記
    中間転写体に接触または離間した位置で、前記染着層転
    写体または前記色材層転写体を支持する構成であること
    を特徴とする、中間転写体を用いた記録装置。
  8. 【請求項8】剥離板が、染着層転写体または色材層転写
    体に接する実質的な角部を備えていることを特徴とす
    る、請求項7記載の中間転写体を用いた記録装置。
  9. 【請求項9】剥離板が、角部に隣接する平面部を持ち、
    前記平面部は、染着層転写体または色材層転写体が、中
    間転写体からの剥離角が45度以上、90度以下、好ま
    しくは60度以上、90度以下となるよう、前記平面部
    に沿って剥離されるよう構成されていることを特徴とす
    る、請求項8記載の中間転写体を用いた記録装置。
  10. 【請求項10】無端ベルト状の中間転写体と、染着層形
    成手段と、画像記録手段と、転写手段とを備え、少なく
    とも基材の上面に染着層を設けた染着層転写体と、少な
    くとも基材の上面に色材層を設けた色材層転写体とを用
    いて、前記染着層形成手段の熱または圧力の少なくとも
    一方により前記染着層転写体上の前記染着層の一部分ま
    たは全面を前記中間転写体に移行させ、前記中間転写体
    上に形成した前記染着層と前記色材層とを重ね合わせた
    状態で、前記画像記録手段の熱及び圧力により前記色材
    層から色材を前記中間転写体上の前記染着層に移行させ
    て記録画像を形成し、その後に前記転写手段の熱及び圧
    力により前記記録画像を形成した前記染着層を前記中間
    転写体から受像体に転写する中間転写体を用いた記録装
    置であって、 前記転写手段が、 a.前記中間転写体の内周側と外周側に配設された、一
    対のヒートローラ及び対向ローラより成るローラ対と、 b.前記ヒートローラまたは前記対向ローラの少なくと
    も一方を、前記中間転写体及び前記受像体を介して、他
    方に圧接させるローラ圧接手段と、 c.前記受像体を
    前記中間転写体から分離する、受像体分離手段と、 d.前記ローラ対と前記受像体分離手段との間に配設さ
    れ、前記中間転写体の波打ちを規制するように構成され
    た、ベルトガイドより成ることを特徴とする、中間転写
    体を用いた記録装置。
  11. 【請求項11】ベルトガイドが、中間転写体の内周側の
    みに配され、少なくとも前記中間転写体の張力または前
    記ベルトガイドの付勢力の一方によって、前記中間転写
    体の波打ちを規制する構成であることを特徴とする、請
    求項10記載の中間転写体を用いた記録装置。
  12. 【請求項12】中間転写体が、ローラ対を通過する前後
    で走行方向を変える時、前記ローラ対の中心を結ぶ線
    が、前記ローラ対通過後の前記中間転写体の走行方向に
    対して、概直角を成す構成であることを特徴とする、請
    求項10記載の中間転写体を用いた記録装置。
  13. 【請求項13】ベルトガイドと受像体分離手段とが一体
    である構成であることを特徴とする、請求項10記載の
    中間転写体を用いた記録装置。
  14. 【請求項14】ベルトガイドが、中間転写体の冷却手段
    を兼ねる構成であることを特徴とする、請求項10記載
    の中間転写体を用いた記録装置。
  15. 【請求項15】ベルトガイドが、中間転写体内周面のク
    リーニング手段を兼ねる構成であることを特徴とする、
    請求項10記載の中間転写体を用いた記録装置。
  16. 【請求項16】中間転写体が、ポリイミドの無端ベルト
    の外周面に少なくともフッ素ゴムを含む表面層を設けて
    成ることを特徴とする、請求項1または7または10記
    載の中間転写体を用いた記録装置。
  17. 【請求項17】染着層転写手段と画像記録手段とが同一
    であることを特徴とする、請求項1または7または10
    記載の中間転写体を用いた記録装置。
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US6704037B1 (en) 1999-06-16 2004-03-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Thermal transfer recording apparatus and thermal transfer recording method using the same
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