JPH0866269A

JPH0866269A - ヘッドレストのホルダー

Info

Publication number: JPH0866269A
Application number: JP23230694A
Authority: JP
Inventors: Susumu Ochiai; 晋落合
Original assignee: Tachi S Co Ltd
Current assignee: Tachi S Co Ltd
Priority date: 1994-08-31
Filing date: 1994-08-31
Publication date: 1996-03-12
Anticipated expiration: 2018-04-14
Also published as: JP3396093B2

Abstract

(57)【要約】【目的】上部に上下方向の肉厚が厚いフランジを有する
ヘッドレストのホルダーにおいて、シートバックの上部
の外観品質を向上させることである。【構成】フランジを上部フランジ部（１０）と、下部フ
ランジ部（１１）とに分割し、下部フランジ部（１１）
を上部フランジ部（１０）の外径に対して小径に形成す
ると共に上部フランジ部（１０）の下方に間隔をあけて
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車用シートのヘッ
ドレストにおけるホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のホルダーには図４Ａに示すよう
に、筒状に合成樹脂で成形したホルダー（１）の上部に
鍔状のフランジ（１０′）を設け、このフランジ（１
０′）に、ヘッドレストのステー挿通用の通孔に連通す
るスリット（２１）を横方向に設け、このスリット内に
ばね（２）を装着して、通孔内に挿通したヘッドレスト
のステーを係止している。そして、ホルダー（１）は図
４Ｂに示すように、シートバックのフレーム（Ｆ）と一
体のブラケット（Ｂ）に上下方向に挿着される。

【０００３】図４Ａ、Ｂにおいて、図中（１３）はホル
ダー（１）の下部に設けた係止部、（Ｐ）はシートバッ
クを構成する発泡体製パッド、（Ｓ）はパッド（Ｐ）を
被覆するトリムカバーを夫々示す。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上のホルダー（１）
は図４Ｂに示すように、ブラケット（Ｂ）に挿着するこ
とにより固定され、このホルダー（１）の固定により、
ホルダー（１）のフランジ（１０′）がブラケット
（Ｂ）上方のパッド（Ｐ）とトリムカバー（Ｓ）とを押
圧するため、フランジ（１０′）の周囲に凹みが生じ
る。そして、ホルダー（１）のフランジ（１０′）は、
スリット（２１）を設ける必要性から、上下方向の厚み
が厚い。

【０００５】従って、フランジ（１０′）の周囲には、
フランジ（１０′）の厚さと略同一の深さの凹みにより
間隙（Ｘ）が形成されると共にトリムカバー（Ｓ）、パ
ッド（Ｐ）に形成したホルダー挿通用の通孔が凹みから
外部に露出する。そのため、シートバックにおけるヘッ
ドレスト取付個所の外観品質が損なわれる不具合があっ
た。そこで、本発明はシートバックのヘッドレストを取
付ける部分の外観品質を向上させることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明は、前記従来のフランジを上部フランジ部
と、その下方に間隔をあけて設けた下部フランジ部とに
分割し、該下部フランジ部を上部フランジ部に対して小
径の外径に形成してなることを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】ホルダーをブラケットに挿着すると、ホルダー
の下部フランジ部がブラケット上方のパッド、表皮を押
圧するため、下部フランジ部の周囲に凹みが生じるが、
この凹みは上部フランジ部によって隠蔽される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明に係るホルダー（Ｈ）をシートバッ
クのブラケット（Ｂ）に挿着する前の状態を示し、ホル
ダー（Ｈ）は筒状の本体（１）の上部に、上部フランジ
部（１０）とその下方に間隔をあけて形成した下部フラ
ンジ部（１１）とが一体に成形され、この上部フランジ
部（１０）と下部フランジ部（１１）との間にスリット
（２１）が設けてあり、このスリット（２１）に前記図
４Ａに示すばね（２）が装着されている。

【０００９】そして、以上の上部フランジ部（１０）及
び下部フランジ部（１１）は、いずれも円板状で、下部
フランジ部（１１）の外径（Ｗ₂）は上部フランジ部
（１０）の外径（Ｗ₁）に対して小径に形成されてい
る。また、ホルダー（Ｈ）の上部内径（Ｌ₁）は、下部
内径（Ｌ₂）に対して略同径に形成して、内部を挿通す
るステーに対して上下方向の全体に均一の隙間が生じる
ように形成されている。

【００１０】なお、以上の上部フランジ部（１０）には
その一部に切欠部を設け、この切欠部に、前記Ｕ字状の
ばね（２）をそのばね（２）の弾力に抗して押し拡げ
て、ばね（２）によるステーのロック状態を解除する操
作部を設けても良い。

【００１１】前記本体（１）の外周面には、軸方向に多
数の補強突起（１２）（１２）（１２）を設けて本体
（１）を補強し、また、下部には係止部（１３）とスリ
ット（１４）とが設けてある。このスリット（１４）上
方の補強突起（１２）を含めた本体（１）の外径を（Ｌ
₃）とし、本体（１）の下端の内径を（Ｌ₂）とする。

【００１２】図中（Ｓ）はトリムカバーで、このトリム
カバー（Ｓ）は表皮（６１）とウレタンフォームのスラ
ブ材からなるワディング（６２）と、不織布などからな
るワディングカバー（６３）とからなる積層体である。

【００１３】図中（Ｐ）は、モールド加工した発泡体製
のパッドで、このパッド（Ｐ）とトリムカバー（Ｓ）に
は、ホルダー挿通用の通孔（５３）（５４）が開孔さ
れ、この各通孔（５３）（５４）の内径（Ｗ₃）は、前
記ホルダー（Ｈ）の外径（Ｌ₃）に対して同一又はやや
拡く、また、下部フランジ（１１）の外径（Ｗ₂）に対
して小径に形成されている。

【００１４】図中（Ｂ）は、従来と同様にシートバック
のフレーム（Ｆ）に溶接されている略コ字状のブラケッ
トで、その上部に設けた上部挿通孔（５１）と下部に設
けた下部挿通孔（５２）に、ホルダー（Ｈ）が挿着され
て固定される。そして、上部挿通孔（５２）の内径（Ｌ
₄）は、下部挿通孔（５２）の内径（Ｌ₅）に対して大径
で、下部挿通孔（５２）の内径（Ｌ₅）は、前記ホルダ
ー（Ｈ）の外径（Ｌ₃）に対して同一又は小径に、ま
た、ホルダー（Ｈ）の外径（Ｌ₃）は、上部挿通孔（５
２）の内径（Ｌ₄）に対して同一又はやや小径に成形さ
れている。

【００１５】図２は本発明に係るホルダー（Ｈ）をシー
トバック側のブラケット（Ｂ）に挿着した状態を示し、
ホルダー（Ｈ）はパッド（Ｐ）をフレーム（Ｆ）に装着
してトリムカバー（Ｓ）でこれらを被覆してシートバッ
クを形成後、ブラケット（Ｂ）に装着される。ホルダー
（Ｈ）の下部フランジ部（１１）によって通孔（５３）
（５４）周囲のトリムカバー（Ｓ）とパッド（Ｐ）は押
圧されて凹む。この凹みは、下部フランジ部（１１）の
上方に間隔をあけて設けた上部フランジ部（１０）によ
って隠蔽される。

【００１６】以上のホルダー（Ｈ）内には、ヘッドレス
ト（４）のステー（３）が挿通され、ステー（３）に設
けた略Ｕ字状の切欠（３２）の１つに、前記スリット
（２１）内に装着したばね（２）が係合することによ
り、ヘッドレスト（４）がロックされる。

【００１７】図３は前記コ字状のブラケット（Ｂ）の代
わりに、筒状のブラケット（Ｂ′）を使用した場合を示
し、このブラケット（Ｂ′）の上方より、前記本発明に
係るホルダー（Ｈ）が挿着される。そして、このブラケ
ット（Ｂ′）はその上部内径（Ｌ₄′）に対して下部内
径（Ｌ₅′）をやや小径に形成している。

【００１８】斯して、前述の如く、ホルダー（Ｈ）の上
下方向におけるステー（３）に対する隙間を均一にし
て、ブラケット（Ｂ）（Ｂ′）の上部（Ｌ₄）（Ｌ₄′）
に対して下部の内径（Ｌ₅）（Ｌ₅′）を小径にすると共
にホルダー（Ｈ）の外径（Ｌ₃）を前記ブラケットの内
径（Ｌ₅）（Ｌ₅′）に対して同一又はやや大径にするこ
とにより、ステー（３）を上下方向に調節するための操
作力は軽くなり、しかも、ステー（３）はホルダー
（Ｈ）に対してガタ付くことなく取付けることができ
る。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、上下方向に厚い鍔状のフラン
ジを有するヘッドレストのホルダーにおいて、フランジ
は上部フランジ部とこの上部フランジ部の下方に間隔を
あけて設けた上部フランジ部に対して小径の下部フラン
ジ部とから構成されているため、トリムカバー、パッド
に設けたホルダー挿通用の通孔周囲が下部フランジ部に
よって押圧されて凹むが、この凹み及び下部フランジ部
は上部フランジ部によって隠蔽される。従って、前記ト
リムカバーの通孔は、下部フランジ部と上部フランジ部
とによる二重の被覆材で被覆されるため、シートの長期
使用によって通孔が拡大しても外部に露出することがな
い。また、下部フランジ部によってトリムカバーの通孔
における周囲に形成された凹みは、上部フランジ部によ
って隠蔽されるため、シートバックの外観品質が損なわ
れない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のホルダーをブラケットに挿着する前の
状態の断面図である。

【図２】同挿着後の状態を示す断面図である。

【図３】本発明のホルダーを挿着するブラケットの実施
例を示す斜視図である。

【図４Ａ】従来のホルダーとそれに使用するばねの平面
図である。

【ず４Ｂ】従来のホルダーの挿着状態を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

Ｈ本発明に係るホルダーＢブラケット１０上部フランジ部１１下部フランジ部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートバック側に固着したブラケットに
挿着し内部にヘッドレストのステーを挿通すると共に上
部に上下方向に厚い鍔状のフランジを有するヘッドレス
トのホルダーにおいて、前記フランジは上部フランジ部と、その下方に間隔をあ
けて設けた下部フランジ部とからなり、該下部フランジ
部は上部フランジ部に対して小径の外径に形成してなる
ことを特徴とするヘッドレストのホルダー。
【請求項２】前記上部フランジ部と下部フランジ部と
の間にスリットを設け、このスリット内に、ステーを係
止するばねを設けてなる請求項１記載のヘッドレストの
ホルダー。
【請求項３】前記ホルダーの外径は、前記ブラケット
の下部におけるホルダー挿通孔の内径に対して大径に形
成してなる請求項１記載のヘッドレストのホルダー。
【請求項４】前記上部フランジ部に前記ばねの弾力に
抗してばねを押し拡げる操作部を設けてなる請求項１記
載のヘッドレストのホルダー。