JP2536175Y2 - 自動車用シートにおけるシートバックのパッド - Google Patents

自動車用シートにおけるシートバックのパッド

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JP2536175Y2
JP2536175Y2 JP2838591U JP2838591U JP2536175Y2 JP 2536175 Y2 JP2536175 Y2 JP 2536175Y2 JP 2838591 U JP2838591 U JP 2838591U JP 2838591 U JP2838591 U JP 2838591U JP 2536175 Y2 JP2536175 Y2 JP 2536175Y2
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健一 落合
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はヘッドレスト格納部を上
部に有する自動車用シート(座席)におけるシートバッ
ク(背凭部)のモールド加工品からなる発泡体製パッド
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用シートには図2に示すよ
うに、シートバック(SB)の上部に下部可動部(1
2)とヘッドレスト本体(11)からなるヘッドレスト
(HR)を備えたものがある。このシートバック(S
B)には、その前面側の上部に、前記ヘッドレスト(H
R)の下部可動部(12)が格納される凹部が設けてあ
る。図3は以上のシートバック(SB)を構成する発泡
体製パッド(P)を示し、このパッド(P)はモールド
で略シートバック(SB)の外形形状に発泡成形された
ウレタンフォームなどの発泡体であり、シートバック
(SB)の枠状フレーム(20)と、このフレーム(2
0)の上部に略逆U字状に折曲させたワイヤ製支持材
(21)とからなるフレーム構造体の前面側から背面側
の一部を被覆するように成形されている。図中(23)
(23)はフレーム(20)に張架したばねを示す。
【0003】以上のパッド(P)は、前記フレーム(2
0)の前面側を被覆する主体(3)と、この主体(3)
と一体で前記支持材(21)を被覆する上部体(4)と
からなり、この上部体(4)は前記支持材(21)の前
面側を被覆しヘッドレスト格納用凹窪部(5a)を有す
る前面体(5)と、図4に示すように、この前面体
(5)と一体で前記支持材(21)の背面側を被覆する
背面体(6)とから構成されている。
【0004】以上のヘッドレスト格納用凹窪部(5a)
は、背面体(6)に対向する正面壁体(51)と、この
正面壁体(51)の左、右側に有する側面壁体(52)
とからなり、この正面壁体(51)と側面壁体(52)
とによって囲まれる空間部に、前記ヘッドレスト(H
R)の下部可動部(12)が格納される。そして、以上
の上部体(4)内には、図4に示すように、支持材(2
1)が挿入される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】以上のパッド(P)の
上部体(4)におけるヘッドレスト格納用凹窪部(5
a)を形成する正面壁体(51)は、肉厚が薄く形成さ
れている。これは、正面壁体(51)の肉厚を厚くする
と、ヘッドレスト格納用凹窪部(5a)の奥行きが狭く
なり、前記下部可動部(12)の格納に充分なスペース
が確保されないためである。
【0006】従って、図4に示すような形状に上部体
(4)をモールド成形すると、正面壁体(51)の肉厚
が薄いため、正面壁体(51)成形用の発泡液の浸透が
不充分で、正面壁体(51)の品質が安定しないばかり
か、正面壁体(51)と背面体(6)との間に介在させ
た型の脱型が行い難く、脱型の際に上部体を傷付ける不
具合があった。そこで本考案は、斯様に肉薄状に成形し
なければならない前記パッドにおける正面壁体の成形性
を向上させ、且つ脱型の容易化を図ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本考案は、上部体における背面体が対向し且つ前記
ヘッドレスト格納用凹窪部の壁体を、その上端が背面体
に一体且つ上端を除く周囲を前面体に対して独立状に形
成すると共に壁体全体を垂直状に折曲可能に前方に突出
成形してなるものである。以上の壁体はシートバックを
組付ける際、パッドを被覆する表皮によって垂直状に折
曲される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図1に基づいて説
明する。図1は本考案の要部を示し、図中、図4と同一
符号は同一部材を示す。図中(51′)は前記従来品の
正面壁体(51)に対応する壁体を示し、この壁体(5
1′)は肉厚が薄くモールド成形され、このモールド成
形時に、脱型が行い易いように、図示するが如く、前方
に略水平状に突出成形する。従って、この壁体(5
1′)は上端部を除く周囲が、前面体(51)に対して
独立状に成形し、上端部は背面部(6)の上部に一体に
延設されている。この壁体(51′)はフレーム(2
0)に一体に設けた支持材(21)を図1の仮想線に示
すように、背面部(6)内側に挿着した後、点線に示す
ように全体を垂直状に折曲させた状態で、表皮(不図
示)を被せることにより、シートバック(SB)が形成
される。
【0009】斯くして、前記壁体(51′)はその上端
部を除く周囲が前面体(5)に対して独立状で、背面体
(6)との間に広い間隔を有するように前方に突出状に
モールド成形されるため、壁体(51′)成形用の発泡
液が浸透し易いモールドを使用することができる。
【0010】
【考案の効果】本考案はモールド加工により成形するシ
ートバックのパッドにおいて、ヘッドレスト格納用凹窪
部を構成する壁体はその上端部を除く周囲が前面体に対
して独立状で前方に突出成形されているため、前記従来
品に対して壁体を成形するためのモールドは、壁体成形
用の発泡液が浸透し易い形状になり、また、脱型し易い
形態になる。従って、品質が一定のパッドを成形できる
と共に脱型の際にパッドを傷付ける虞れがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の要部を示す断面図である。
【図2】ヘッドレストを有する自動車用シートの斜視図
である。
【図3】従来のフレーム構造体を被覆した状態のパッド
の斜視図である。
【図4】図3におけるIVーIV線に沿える断面図である。
【符号の説明】
3 主体 4 上部体 5 上部体の前面体 5a 上部体のヘッドレスト格納用凹窪部 6 上部体の背面体 20 フレーム 21 支持材 51 上部体のヘッドレスト格納用凹窪部を構成す
る壁体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠状フレームの上部に略逆U字状に折曲
    させたワイヤ製支持材を固定してなるフレーム構造体を
    被覆するモールド加工する発泡体製パッドであって、こ
    のパッドはフレームの前面側を被覆する主体と、この主
    体と一体で前記支持材を被覆する上部体とからなり、該
    上部体は前記支持材の前面側を被覆しヘッドレスト格納
    用凹窪部を有する前面体と、この前面体と一体で前記支
    持材の背面側を被覆する背面体とから構成されるシート
    バックのパッドにおいて、前記上部体における背面体が
    対向し且つ前記ヘッドレスト格納用凹窪部を構成する壁
    体は、その上端を背面体に一体、且つ上端を除く周囲を
    前記前面体に対して独立状に形成すると共に全体を垂直
    状に折曲可能に前方に突出成形してなる自動車用シート
    におけるシートバックのパッド。
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