JPH0116479Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、座席、特に自動車用座席として具備
されるシートボトムのクツシヨン体に関するもの
である。

従来、クツシヨン体を表皮で覆うことにより形
成されるシートボトムのシワを除去する方法とし
て、クツシヨン体と表皮の間隙あるいはシートボ
トムの表面に蒸気を吹き付ける作業を行なつてい
た。しかし、いずれも迅速性及び確実性に乏し
く、特に座面落込み位置、すなわち中央着座部
と、この中央着座部よりやや高くかつ外側に位置
するまくら部との境界部のシワがとれにくく大量
生産に不向きであつた。

本考案は上記した従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、シートボトムのシワ、特に座面落込み
位置の境界部のシワを容易に除去するとともに、
すわり心地の良い安価なクツシヨン体を提供する
ことを目的とする。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

１は自動車用座席のシートボトムで、枠線２を
内蔵したクツシヨン体３の表面を表皮４にて覆
い、この表皮４の端未を前記枠線２の一部にクリ
ツプ５で止めて形成されている。

本考案の要である前記クツシヨン体３は、着座
者のすわり心地の向上及び着座者を中央に位置せ
しめるように、中央着座部７と、この中央着座部
７よりやや高くかつ外側に位置するまくら部８よ
り形成されている。中央着座部７とまくら部８と
の境界部９にクツシヨン体３を貫通する複数個の
孔６Ａが形成され、クツシヨン体３の裏側に孔６
Ａと連続した凹部６Ｂが形成されている。

なお、このクツシヨン体は、ポリウレタンフオ
ームなどの弾性を有する発泡合成樹脂製で成形さ
れたものである。

本考案は、上述のように構成されているから、
クツシヨン体を表皮で覆い、中央着座部とまくら
部との境界部に形成された孔にクツシヨン体の裏
側より蒸気ノズル（図示略）を挿入することによ
り、クツシヨン体と表皮の間隙に十分な蒸気を吹
き付けることができる。よつて、シートボトムの
シワ、特に座面落込み位置の境界部のシワを容易
に除去することができる。また、クツシヨン体の
裏側に孔と連続した凹部が形成され、この凹部が
蒸気ノズルを孔に挿入する際のガイドとなるた
め、迅速かつ確実に蒸気ノズルを孔に挿入でき、
作業性の向上をはかることができる。さらに、凹
部により空間が形成されているため、発泡原液の
注入量を減少させることができ、原料費を節減す
ることができる。

以上説明したように、本考案によれば、シート
ボトムのシワ、特に座面落込み位置の境界部のシ
ワを容易に除去するとともに、すわり心地の良い
安価なクツシヨン体を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は各々本考案の一実施品の表側
及び裏側の斜視図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断
面図である。 １……シートボトム、３……クツシヨン体、４
……表皮、６Ａ……孔、６Ｂ……凹部、７……中
央着座部、８……まくら部、９……境界部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央着座部と、この中央着座部よりやや高くか
   つ外側に位置するまくら部より成るクツシヨン体
   において、前記中央着座部とまくら部との境界部
   にクツシヨン体を貫通する複数個の孔を形成し、
   前記クツシヨン体の裏側に前記孔と連続した凹部
   を形成したことを特徴とするクツシヨン体。