JPH0864436A - 磁気シールドトランス - Google Patents

磁気シールドトランス

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JPH0864436A
JPH0864436A JP6195323A JP19532394A JPH0864436A JP H0864436 A JPH0864436 A JP H0864436A JP 6195323 A JP6195323 A JP 6195323A JP 19532394 A JP19532394 A JP 19532394A JP H0864436 A JPH0864436 A JP H0864436A
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JP
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shaped
magnetic
transformer
magnetic shield
noise
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Withdrawn
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JP6195323A
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English (en)
Inventor
Yoshio Hirano
芳生 平野
Kuniyoshi Sekiguchi
邦美 関口
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Yutaka Electric Mfg Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Yutaka Electric Mfg Co Ltd
Nippon Steel Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/34Special means for preventing or reducing unwanted electric or magnetic effects, e.g. no-load losses, reactive currents, harmonics, oscillations, leakage fields
    • H01F27/36Electric or magnetic shields or screens
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/34Special means for preventing or reducing unwanted electric or magnetic effects, e.g. no-load losses, reactive currents, harmonics, oscillations, leakage fields
    • H01F27/346Preventing or reducing leakage fields

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 トランス部品から発生するノイズを低減し電
子機器内部での配置を容易にすると同時に、その磁気シ
ールド効果のばらつきを抑え、加工組み立てが容易で、
騒音を発生させない磁気シールドトランスを提供する。 【構成】 トランス1を、非磁性のスペーサー3,3′
を介し、コの字状の磁気シールド板2,2′を組み合わ
せて挟み込み、さらにその周囲をバンド状の磁性材料の
金具4,5を取り付けて締め付け、一体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビ、ラジオ等の電
子機器内の交流電源回路に用いられるトランスに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来10KHz 以下の周波数の交流電気回
路において、入力と出力を絶縁したり、コンデンサとの
組み合わせにより、電流、電圧を平滑化し直流交換を行
う際、EE型、EI型をした鉄芯の中脚にボビンを介し
て巻き線を施しトランス部品としたものが用いられてい
た。これらのトランスは一般にそれぞれEE型、EI型
トランスと呼ばれる。トランスの鉄芯には、電磁鋼板、
ソフトフェライト、センダスト、パーマロイ、アモルフ
ァス等が使用された。また、トランスからの漏洩磁気ノ
イズを低減する目的で、図13に示した様な部品を用い
て磁気ノイズを遮断する磁気シールド対策を施してい
た。この部品は板状の磁性部品を折り込み、筒形状にし
たもので、この筒内部にトランス部品を配置し、トラン
ス部品から発生する磁気ノイズを筒形状磁性部品で吸収
し、外部に漏洩させないようにしようとするものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたEI型、E
E型のトランスを、交流入力電流の平滑化や入力電圧の
絶縁の目的で使用するため、例えばテレビやCRTの匡
体内部、ラジオ等の匡体内部に配置すると、トランスか
ら漏洩する磁気ノイズのため、テレビ画面の揺れや色ず
れ、ちらつきが発生し、画面を著しく見づらいものにし
たり、ラジオのチューナ部にノイズが重畳し、音声に雑
音が生じる等の問題があった。これらの障害を防止する
ため、従来トランス等は、磁気ノイズの影響を遠ざける
目的で、他の電子部品から距離をおいて配置していた。
しかし磁気ノイズの影響を遠ざけようとすると、トラン
ス部品の配置可能な箇所が匡体内部で著しく限定され、
配置が困難であるという問題があった。
【0004】また、図13で示した様な部品を用いて磁
気ノイズを遮断する磁気シールド対策を施していた。こ
のような部品を用いることにより、トランスからの磁気
ノイズの遮断は原理的に可能であるが、一般に筒形状の
磁気シールド部品の内寸はトランス外形より僅かに大き
い程度で、狭い筒内部に筒外部からトランスを取り付け
るのは困難であるという問題があった。作業性を改善す
るため、筒状の磁性部品の寸法を大きくすると、電子機
器内部に実装する際の実装面積が増大し、実装が難しく
なる。またトランスと筒形状の部品の固定を十分に行わ
ないと、部品間の磁気的な反発吸引作用により、騒音が
発生する問題があった。さらに筒状の磁気シールド部品
とトランスとの位置関係に偏りがあったり、筒状の部品
のサイズが適切なものでないと、磁気シールド効果が低
減したり、ばらつきが生じたりしていた。
【0005】本発明は、以上の課題を解決するためにな
されたものであり、トランス部品から発生する磁気ノイ
ズを低減し電子機器内部での配置を容易にすると同時
に、その磁気シールド効果のばらつきを抑え、加工組立
が容易で、騒音を発生させない磁気シールドトランスを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上述べた課題を解決す
るための第1の発明は、EE型もしくはEI型トランス
を、非磁性材料からなる板状のスペーサーを介して、磁
性材料からなる2個以上のコの字状の磁気シールド板を
組み合わせて挟み込んであり、さらにその周囲にバンド
状の磁性材料の金具を取り付けて一体とした構造を特徴
とする磁気シールドトランスである。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、コの
字状の磁気シールド板の奥行きの幅は、挟み込むEE型
もしくはEI型のトランスの巻き線の巻幅以上であり、
該2個以上のコの字状の磁気シールド板は該トランスを
挟み込む際、コの字のつばの部分を、個々のつばの面積
の50%以上の面積で重なって密着していることを特徴
とする磁気シールドトランスである。
【0008】第3の発明は、第1の発明において、バン
ド状の金具は2個の部品を組み合わせて使用するもので
あり、一方は先端部につめを有したUの字型、一方は段
差が付いたIの字型で、トランスと、非磁性板状部品、
コの字の磁性部品を組み合わせた部品全体の外周に取り
付けるものであり、Uの字型先端部にあるつめをIの字
型に設けた穴に差し、一体の部品としたことを特徴とす
る磁気シールドトランスである。
【0009】
【作用】図1は本発明の磁気シールドトランスの展開図
であり、図2は組立後の斜視図である。第1の発明で
は、トランスから発生する漏洩磁気ノイズを遮断するた
めに、板状の磁性材料をコの字状に加工した磁気シール
ド板でトランス側面2方向から互いに向き合う形で挟み
込み、口の字状としトランスを覆った。図1の1がトラ
ンス本体であり、2,2′がコの字状の磁性部品であ
る。コの字の材料は具体的には、普通鋼、電磁鋼板、パ
ーマロイ、アモルファス等である。
【0010】2個のコの字を組み合わせて、トランスの
位置決めを行いながら口の字状とするため、従来技術に
あった一体型の筒状の磁気シールド部品(図13参照)
を用いて組み立て作業を行うことに比べ、筒内部という
組立作業空間の制約は無く、組立が容易である。またコ
の字状の形状であるため、板状の磁性材料をプレス加工
機で打ち抜き成形が可能であり、加工が容易である。さ
らに組み合わせ後はトランス周囲を覆う口の字状の部品
となるため、一体型の筒状部品と比較して、その磁気シ
ールド効果を損なうことはない。
【0011】また、コの字の磁気シールド部品とトラン
スを組み合わせる際、非磁性材料でできたスペーサーを
介して組み合わせる。図1の3,3′がスペーサーであ
る。スペーサーの材料は具体的には、樹脂、紙、木材、
ビニール、アルミ、銅、ステンレス等である。スペーサ
ーを用いるのは、トランスと口の字磁性部品の磁気回路
を考えた場合、スペーサーを介在することにより、トラ
ンスからの漏洩磁気ノイズが直接口の字状の磁性部品と
磁気的に短絡することを防止する効果があるからであ
る。トランスと口の字磁性部品が磁気回路的に短絡する
と、口の字磁性部品内の磁束密度は高まり、さらにその
外へ漏洩する磁気ノイズを発生させやすくなるが、トラ
ンスと口の字磁性部品間に、磁気抵抗が大きなもの、す
なわち非磁性材料のスペーサーを用いることにより、磁
気的短絡を抑制し、磁気シールド効果を高める作用を得
ることができる。さらにこのスペーサーは口の字磁性部
品とトランスの位置関係を調整する役割も果たす。ま
た、スペーサーの材料で、アルミ、銅などの熱伝導性が
よいものを用いれば、コの字部品、金具等とあいまっ
て、トランスの発熱温度を下げる放熱効果がある。
【0012】また口の字磁性部品とトランスを固定する
ために、バンド状の磁性材料の金具を取り付けた。図1
の4,5がこれにあたる。金具の具体的な材料は、普通
鋼、電磁鋼板、パーマロイ、アモルファス等である。こ
の金具によりトランス、非磁性のスペーサー、口の字状
の磁性部品を容易に一体化することができ、さらに金具
自身が磁性材料であり、トランス周囲に位置するため、
磁気シールド効果を有し、部品全体のシールド効果を高
める作用がある。
【0013】第2の発明では、コの字状の磁性部品の奥
行き幅、すなわち図1で示した幅に相当するが、これを
トランスの巻き線(図1:1−2)の巻き幅以上とし
た。これは磁気ノイズの源が、巻き線に流れる電流であ
るため、この巻き線の巻き幅以上の奥行き幅を持った口
の字状の磁性材料で覆うことにより効果的な磁気シール
ド性能を得られるからである。こまコの字の磁性部品を
組み合わせて、口の字状の磁性部品とする際、互いのコ
の字のつばの部分をラップさせ、そのラップ面積をつば
の面積の少なくとも50%以上とした。ここでいうつば
の面積とは、図1の2、もしくは2′部品の斜線部で示
した部分である。
【0014】口の字状の磁性部品の磁気回路を考えた場
合、コの字部品同士の接触部分は磁気抵抗作用を持ち、
磁気シールド効果の低減やばらつきの原因となる。そこ
で発明者は、この磁気抵抗作用を抑制する方法を見いだ
すため、以下のような実験を行った。口の字状に組み合
わせた場合の外形を一定とし、口の字を組み合わせる際
のつばの接合部分の面積を、コの字のつばの面積との比
率(接触面積比率と呼ぶ)にとり、その比率を0から1
00%まで10%刻みで変えて、部品から一定の距離で
漏洩する磁場強度を測定してみた。尚、0%とは面接触
ではなく、つばの断面を突き合わせた線接触の状態を表
す。また、ラップ効果を十分に引き出すため、この場合
の金具は非磁性であるステンレスを用いており、トラン
ス形状はEE型とした。この結果を図3に示す。図3に
おいて縦軸は漏洩磁場強度の比率を示しており、線接触
状態(接触面積比率0%)の漏洩磁場強度を1とした場
合の各条件における漏洩磁場強度の比率である。横軸は
接触面積比率%である。図3からわかるように、線接触
の状態よりも、面接触の場合のほうが漏洩磁場強度は低
く、接触面積比率が50%程でグラフの傾きが緩やかに
なる結果を得た。これは、先に述べた口の字状の磁性部
品の磁気回路において、線接触よりも面接触のほうが、
磁気抵抗を低く抑える効果があることを示す。また接触
面積比率が50%を越えると傾きが緩やか、すなわち磁
気抵抗の変化が少なくなることを示しており、このこと
は50%を越えた領域で多少接触面積が変化しても磁気
シールド効果に変化が少ないことを示している。この結
果により、コの字の磁性部品を組み合わせて、口の字状
の磁性部品とする際、互いのコの字のつばの部分をラッ
プさせ、面接触にすることにより、磁気シールド効果を
高めることができ、さらにそのラップ面積をつばの面積
の少なくとも50%以上とすることにより、コの字状の
磁性部品のつば寸法がばらついても、磁気シールド効果
の変化は少なく、磁気シールド特性のばらつきを抑制す
る作用を得る。
【0015】また、コの字の組み合わせ方は、図4の
(A),(B)に示したような方法のいづれでもよい。
さらにコの字上の磁性部品の形状は、図1に示したもの
に限らず、図5に示したものでもよい。図5の(A)の
ように曲げ部にRがあるものを用いれば、曲げ部の磁気
抵抗、磁気特性劣化が緩和されるため、さらに高い磁気
シールド効果が得られる。図5(B)のように二枚重ね
になったものを用いれば、磁束が通過する断面積が増大
するため、さらに高い磁気シールド効果が得られる。
【0016】第3の発明では、先に述べたトランスと非
磁性板状部品、コの字状の磁性部品を組み合わせて口の
字状とした部品全体を、バンド状の磁性材料の金具で一
体化する。一体化したものが図2に示したものである。
図1の4,5がバンド状の金具にあたるが、4は先端部
分につめ(図1:4−1)を有したUの字状をしてお
り、5は段差が付いたIの字状で、4のつめを差し込む
ための穴(図1:5−1)を有している。一体化する際
はトランスと非磁性板状部品、コの字状の磁性部品を組
み合わせたものの外周に取り付け、内部の部品を締め付
けながら、図1の5−1の穴に差し込んだ図1の4−1
のつめを曲げて固定する。これにより、個々の部品を一
体化し、コの字状の部品同士の密着性を高め、さらにト
ランスとコの字部品の間で生じる反発吸引作用による騒
音を防止する効果が得られる。より取り付けを強固とす
るために、つめ部分に溶接を行っても良い。
【0017】また図1の5の部品は段差を有しており、
この段差が折り曲げたつめの厚さを吸収するため、最終
的に部品を電子機器内に設置する際の邪魔とならず、据
えつけが容易かつ強固となる作用を有する。電子機器に
設置した様子を図6に示す。つめが邪魔とならないた
め、図のようにネジでの基板への取り付け等が可能とな
る。
【0018】以上の発明を用いることにより、トランス
部品から発生する磁気ノイズを低減すると同時に、その
磁気シールド効果のばらつきを抑え、加工組立が容易
で、騒音を発生させない効果を持つトランスが実現す
る。
【0019】
【実施例】図7、図8は本発明の第1実施例であり、図
7は展開図、図8は組立完成図である。図7の1は中脚
に0.7mmのギャップを有したEE型トランスであり、
外形が40×40×20mmの寸法で、鉄芯は電磁鋼板を
積層したものである。1−2は巻き線であり、280タ
ーンほどボビン1−1に巻いてある。2,2′はコの字
状の磁気シールド板で、材料は板厚0.3mmの電磁鋼板
を加工したもので、奥行き幅は45mmである。組み合わ
せる際の接触面積比率は95%とした。3,3′はスペ
ーサーで樹脂からなり、それぞれ厚さ1.0mmである。
6はU字型の金具で、厚さ1mmの普通鋼を加工したもの
で幅が20mm、6−2で示す部位に3×8mmの切り欠き
を有する。5はI型の金具で厚さ2mmの普通鋼を加工し
たもので、5−1に6−1のつめを差し込むための穴を
有する。また5−2には基板にネジ止めを行うための穴
を有する。さらに1.5mmの段差を設けてある。
【0020】1のトランスを、3,3′のスペーサーを
介して、2,2′のコの字状をした磁気シールド板で挟
み込み、さらにその周囲にUの字型金具6、Iの字型5
を取り付け、U字型のつめ6−1を5−1の穴に差し込
み、締め付けながらつめを曲げ一体とした。その完成図
が図8であるが、図中の9はトランスの配線である。図
8の9の配線に200V,1.3A(実効値)、50Hz
の通電を行い、周囲の磁場強度の絶対値をガウスメータ
にて測定したが、部品周囲30mmの位置でも最大で30
mガウス(実効値)であり、良好な磁気シールド特性が
得られた。また同様な状態で、テレビ、ラジオの匡体内
部に配置し、磁気ノイズの影響を確認したが、障害はみ
られなかった。
【0021】また同様の磁気シールドトランスを複数個
用意し、磁気シールド特性のばらつきを確認したが、い
ずれもほぼ同じ特性を有した。さらに通電中の騒音もな
かった。図9は本発明の第2の実施例であり、組体完成
図である。使用した部品、材料、寸法は図中のU字型の
部品11を除いて、第1の実施例と同じものであり、組
立方法も同じである。異なるのは、U字型の金具の切り
欠きを無くし、その幅を10mmとした点で、その結果で
きる隙間から、トランスの配線を引き出した。
【0022】図9の9の配線に200V,1.3A(実
効値)、50Hzの通電を行い、周囲の磁場強度の絶対値
をガウスメータにて測定したが、部品周囲30mmの位置
でも最大で40mガウス(実効値)であり、良好な磁気
シールド特性が得られた。また同様な状態で、テレビ、
ラジオの匡体内部に配置し、磁気ノイズの影響を確認し
たが、障害はみられなかった。
【0023】また同様の磁気シールドトランスを複数個
用意し、磁気シールド特性のばらつきを確認したが、い
ずれもほぼ同じ特性を有した。さらに通電中の騒音もな
かった。図10は本発明の第3の実施例であり、組立完
成図である。使用した部品、材料、寸法は図中のIの字
型の部品12、U字型の部品4を除いて、第1の実施例
と同じものであり、組立方法も同じである。異なるの
は、U字型の部品の切り欠きを無くし、I字型の金具に
トランスボビンのピンを通す穴を設けた点であり、トラ
ンスの配線はこのピンからなされる。
【0024】図10の13で示したピンに200V,
1.3A(実効値)、50Hzの通電を行い、周囲の磁場
強度の絶対値をガウスメータにて測定したが、部品周囲
30mmの位置でも最大で30mガウス(実効値)であ
り、良好な磁気シールド特性が得られた。また同様な状
態で、テレビ、ラジオの匡体内部に配置し、磁気ノイズ
の影響を確認したが、障害はみられなかった。
【0025】また同様の磁気シールドトランスを複数個
用意し、磁気シールド特性のばらつきを確認したが、い
ずれもほぼ同じ特性を有した。さらに通電中の騒音もな
かった。図11、図12は本発明の第4の実施例で、使
用した部品、材料、寸法は図中のIの字型の部品5、U
字型の部品11を除いて、第1の実施例と同じものであ
り、組立方法も同じである。異なるのは、U字型の部品
の切り欠きを無くし幅を10mmとし、U字型、I字型の
取り付け位置を変えた点である。
【0026】図12の9の配線に200V,1.3A
(実効値)、50Hzの通電を行い、周囲の磁場強度の絶
対値をガウスメータにて測定したが、部品周囲30mmの
位置でも最大で40mガウス(実効値)であり、良好な
磁気シールド特性が得られた。また同様な状態で、テレ
ビ、ラジオの匡体内部に配置し、磁気ノイズの影響を確
認したが、障害はみられなかった。
【0027】また同様の磁気シールドトランスを複数個
用意し、磁気シールド特性のばらつきを確認したが、い
ずれもほぼ同じ特異を有した。さらに通電中の騒音もな
かった。またいづれの実施例においても、組み立てる
際、作業スペースの空間的な制約もなく、トランスや各
部品の位置決めも容易で、組立は容易であった。またコ
の字の磁気シールド板はプレス加工等で、打ち抜き成形
でき、他の部品も従来トランス部品を製造する際用いる
機器で加工でき、加工は容易であった。
【0028】
【発明の効果】第1の発明によれば、コの字の磁気シー
ルド板を組み合わせ、口の字状でトランスを覆うため、
トランスからの磁気ノイズを低減することができ、さら
に組み立てる際の作業空間の制約もなく、組立が容易で
ある。また、コの字状の部品であるため、板状の磁性材
料をプレス等による打ち抜き成形で、容易に加工でき
る。
【0029】非磁性のスペーサーを介しているため、ト
ランスとコの字の磁気シールド板を組み合わせた口の字
状の磁性体が、磁気的に短絡することを防止し、磁気シ
ールド効果を高めることができる。またスペーサーが位
置決めの役割も担い、さらに熱伝導性の良い材料であれ
ば、放熱効果も有する。バンド状の金具を用いることに
より、各部品の一体化が容易であり、かつバンド状金具
が磁性材料であるため、磁気シールド効果も持つ。また
金具を取り付ける際に締め付けることにより、コの字状
の磁気シールド板同士の密着性が高まり、磁気シールド
効果が高まる。さらにトランスのコの字状部品間で生じ
る反発吸引による騒音も防止できる。
【0030】第2の発明によれば、コの字状の磁気シー
ルド板の奥行き幅を、トランスの巻き線の巻き幅以上と
したため、高い磁気シールド特性が得られる。コの字状
の磁気シールド板を組み合わせる際、互いにつばの面積
50%以上をラップさせて密着させるため、磁気抵抗作
用を抑制し、高い磁気シールド特性を得ると同時に、磁
気シールド特性のばらつきを抑制できる。
【0031】第3の発明によれば、I字型の金具に段差
を設けたため、U字型の金具のつめを差し込んだ際のつ
めの厚さを吸収することができ、最終的に磁気シールド
トランスを電子機器内に設置する際、据えつけが容易か
つ強固となる。以上本発明を用いることにより、トラン
ス部品から発生する磁気ノイズを低減すると同時に、そ
の磁気シールド効果のばらつきを抑え、加工組立が容易
で、騒音を発生させない効果を持つトランスが実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の磁気シールドトランスの展開図
である。
【図2】図2は本発明の磁気シールドトランスの組立完
成図である。
【図3】図3は漏洩磁場強度比率と接触面積比率の関係
を表すグラフである。
【図4】図4(A),(B)は、コの字状の磁気シール
ド板の組み合わせ方法を示した図である。
【図5】図5(A),(B)は、コの字状の磁気シール
ド板の形状を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の磁気シールドトランスを基板
に据え付ける方法及びI字型金具の段差の作用を説明す
るための図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施例で展開図を表
す。
【図8】図8は、本発明の第1の実施例で組立完成図を
表す。
【図9】図9は、本発明の第2の実施例で組み立て完成
図を表す。
【図10】図10(A),(B)は、本発明の第3の実
施例で組み立て完成図を示す。
【図11】図11は、本発明の第4の実施例で、展開図
を示す。
【図12】図12は、本発明の第4の実施例で、組立完
成図を示す。
【図13】図13は、従来の磁気シールド部品を示す。
【符号の説明】
1…EE型もしくはEI型のトランス 1−1…ボビン 1−2…巻き線 2,2′…コの字の磁気シールド板 3,3′…非磁性のスペーサー 4…U字型の金具 4−1…つめ部分 5…I字型の金具 5−1…つめの差し穴 5−2…ネジ穴 6…U字型の金具 6−1…つめ部分 6−2…切り欠き 7…コの字の磁気シールド板 8…コの字の磁気シールド板 9…トランスの配線 10…ねじ 11…U字型金具 11−1…つめ部分 12…I字型金具 12−1…つめ差し込み穴 12−2…ネジ穴 12−3…ピン穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 EE型もしくはEI型トランスを、非磁
    性材料からなる板状のスペーサーを介して、磁性材料か
    らなる2個以上のコの字状の磁気シールド板を組み合わ
    せて挟み込んであり、さらにその周囲にバンド状の磁性
    材料の金具を取り付けて一体とした構造を特徴とする磁
    気シールドトランス。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コの字状の磁気シー
    ルド板の奥行きの幅は、挟み込むEE型もしくはEI型
    のトランスの巻き線の巻幅以上であり、該2個以上のコ
    の字状の磁気シールド板は該トランスを挟み込む際、コ
    の字のつばの部分を、個々のつばの面積の50%以上の
    面積で重なって密着していることを特徴とする磁気シー
    ルドトランス。
  3. 【請求項3】 請求項1において、バンド状の金具は2
    個の部品を組み合わせて使用するものであり、一方は先
    端部につめを有したUの字型、一方は段差が付いたIの
    字型で、トランスと、非磁性板状部品、コの字の磁性部
    品を組み合わせた部品全体の外周に取り付けるものであ
    り、Uの字型先端部にあるつめをIの字型に設けた穴に
    差し、一体の部品としたことを特徴とする磁気シールド
    トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009200219A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 発熱電子部品の取付け構造
JP2013149943A (ja) * 2011-12-19 2013-08-01 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2015046547A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 トヨタ自動車株式会社 受電装置、送電装置、および電力伝送システム
JP2016178723A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 株式会社ベルニクス 非接触給電装置

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