JPH0864283A - 電気コネクターの接触子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】接触子での接触用に設けられた、突出部３，４
の限界縁部５，６が真っ直ぐであり、これらの限界縁部
は接触子に負荷がかからないときは接触子の中心軸７と
鋭角を作り、この鋭角はピンまたは帯状の接触子が導入
されたときは脚部１，２の偏向角に一致し、接触子の背
面中心部に接触子の接続片１３の所まで導かれているウ
ェブ１０が続き、接触子は本質的に音叉の形を有する。 【効果】接触範囲の面圧を低くし、同時に接触面積を拡
大でき、更に、接触子に柔軟な弾性をもたせ、その上こ
の弾性特性を接触子の製作時に広い幅で自由に選択する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電気コネクター、特
にオーディオプラグの接触子であって、板状の出発材料
から打抜かれていて、２本のフォーク状脚部を有し、こ
れらの脚部の自由端部に向き合う突出部を有し、これら
の突出部はフォーク状に配設された脚部の間に導入され
るピンまたは帯状の接触子に対向接触により当接するた
めに設けられた接触子に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の接触子はたとえばＵＳ−ＰＳ5
022 871 から知られている。この公知の接触子では相互
に向き合わせにして設けられた突出部が弓形に丸まって
いるので、接触子接触用に設けられた突出部が、帯また
はピン状に形成可能な接触子が導入されたときこれと点
で接触する。フォーク状に配設された脚部を有するこの
公知の接触子の背面部分は帯状部に移行する。この帯状
部の幅はフォーク状に配設された脚部を有する部分の幅
にほぼ一致する。この種の接触子を極めて大量に使用す
ると、点状接触のために強い面圧が生じるという欠点が
ある。この場合不可避の面圧によって除外することがで
きないのは、殆どすべての場合、大抵は極めて薄い層の
電気メッキされた貴金属被覆（銀、金、合金）を有する
接触子の表面が保護層の落剥により激しく引っ張られる
結果、次第に接触範囲の接触抵抗が劣化し、或いはまた
腐食が急激に進行することである。それに加えて点接触
の際の電流密度が高まる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明の基本課題
は、前記欠点の除去、接触範囲の面圧の低下、接触面積
の拡大にある。更に、接触子に柔軟な弾性をもたせ、そ
の上この弾性特性を接触子の完成時に広い幅で自由に選
択できるようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題はこの発明に
より、接触当接するように設けられた、突出部の限界縁
部が真っ直ぐであり、これらの限界縁部は接触子に負荷
がかからないときは接触子の中心軸と鋭角を作り、この
鋭角はピンまたは帯状の接触子が導入されたときは脚部
の偏向角に一致し、接触子の背面中心部に接触子の接続
片の所まで導かれているウェブが接続し、接触子は本質
的に音叉の形を有することにより解決される。

【０００５】

【実施例】実施例を示した図により詳細に説明する。図
１と２に示した接触子は適当な導電性金属板から打抜い
たものである。この接触子は、この例ではほぼ相互に相
手側へ傾斜した２本の脚部１と２を備えた音叉の形を有
する。これらの２本の脚部１と２の自由端部には相互に
向き合った突出部３と４を付加形成してある。導入され
る接触子に接触により当接させるために設けられた限界
縁部５と６は真っ直ぐであり、接触子の中心軸７と鋭角
αを作る。この鋭角αはピンまたは帯状の接触子８が導
入されると、脚部の外方偏向角と一致する。図３からわ
かるようにそれ（偏向角との一致）により比較的大きな
接触域ができる。即ち真っ直ぐな限界縁部５と６に沿っ
て比較的大きな接触域ができる。接触子部分の間の接触
圧または面圧は、接触子の突出部３と４の反対側の部分
が弓形部分９として形成してあることによって広い幅で
選択することができる。弓形部分の中心部分には接続片
１３に至るウェブ１０が接続している。脚部１と２を連
結する弓形部分９はこの実施例では（接触子の平面、即
ち図１〜３の図面平面で測って）脚部より幅が広い。こ
の弓形部分の幅の選択によって接触子の弾性強度を広い
幅で選択することができる。好都合なのは脚部１と２の
外形輪郭が脚部を連結する弓形部分９の外形輪郭へ向か
って増大することである。この弓形部分９の選択幅に従
ってフォーク状の接触子の剛性が変化する。

【０００６】この発明の様式の接触子を入れるための、
電気絶縁された接触子支持体１１にある収納口１２を図
４に平面図で示し、図５に断面図で示してある。図１と
３に示した実施例の場合、接触子に負荷がかからないと
きは突出部３と４の真っ直ぐな限界縁部５と６のみが相
互に相手側へ傾斜するのではなく、限界縁部５と６を有
する脚部１と２も相互に相手側へ傾斜している。接触子
が負荷されないとき脚部１と２を相互に平行に向き合わ
せる構成もこの発明の枠内の構成である。それにもかか
わらず、接触子による接触のための、これらの突出部の
限界縁部５と６を相互に傾斜し、Ｕ字形の接触子の中心
軸と鋭角αを作り、この鋭角が、対設接触子が挿入され
る場合には、ピン状であれ、帯状であれ、脚部１と２の
偏向角に一致するように突出部３と４を形成することが
できる。これらの接触子素子は、ピン状または帯状の接
触子が挿入された場合には突出部３と４の真っ直ぐな限
界縁部５と６がその全長で導入された接触子の表面に沿
って接触するようなサイズにして上下に重ねて置かれ
る。このことから、脚部１と２の偏向角は接触子８を挿
入した場合、接触子に負荷がかからなければ、この真っ
直ぐな限界縁部５と６を共に含む角αと一致することに
なる。

【０００７】

【発明の効果】接触範囲の面圧を低くし、同時に接触面
積を拡大することができる。更に、接触子に柔軟な弾性
をもたせ、その上この弾性特性を接触子の完成時に広い
幅で自由に選択することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】接触子の図である。

【図２】接触子の側面図である。

【図３】接触ピンが挿入された、図１の接触子の図であ
る。

【図４】電気絶縁した接触子支持体に入れた図１の接触
子の構造の平面図である。

【図５】電気絶縁した接触子支持体に入れた図１の接触
子の構造の、図４のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１ 脚部 ２ 脚部 ３ 突出部 ４ 突出部 ５ 限界縁部 ６ 限界縁部 ７ 中心軸 ８ 接触子 ９ 弓形部分 １０ ウェブ １１ 接触子支持体 １２ 収納口 １３ 接続片

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気コネクター、特にオーディオプラグ
   の接触子であって、板状の出発材料から打抜かれ、２本
   のフォーク状脚部を有し、これらの脚部の自由端部に相
   互に向き合う突出部を有し、これらの突出部はフォーク
   状に配設された脚部の間に導入されるピンまたは帯状の
   接触子に対向当接により接触するように設けられた接触
   子において、接触当接するように設けられた、突出部の
   限界縁部が真っ直ぐであり、これらの限界縁部は接触子
   に負荷がかからないときは接触子の中心軸と鋭角を作
   り、この鋭角はピンまたは帯状の接触子が導入されたと
   きは脚部の偏向角に一致し、接触子の背面中心部に接触
   子の接続片の所まで導かれているウェブが続き、接触子
   は本質的に音叉の形を有することを特徴とする接触子。
2. 【請求項２】 接触子の突出部と反対側の部分を弓形に
   形成したことを特徴とする請求項１の接触子。
3. 【請求項３】 脚部を結合する弓形部分が接触子の平面
   で測定すると脚部よりやや幅が広いことを特徴とする請
   求項２の接触子。
4. 【請求項４】 弓形部分の拡幅部分が弓形部分の外側に
   あることを特徴とする請求項３の接触子。
5. 【請求項５】 脚部の外側輪郭が脚部を連結する弓形部
   分の輪郭へ連続移行していることを特徴とする請求項２
   〜４のいずれか一の接触子。