JPH086081A - 波長変換装置及び波長変換方法 - Google Patents

波長変換装置及び波長変換方法

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JPH086081A
JPH086081A JP6137045A JP13704594A JPH086081A JP H086081 A JPH086081 A JP H086081A JP 6137045 A JP6137045 A JP 6137045A JP 13704594 A JP13704594 A JP 13704594A JP H086081 A JPH086081 A JP H086081A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な調整を必要とすることなく単純かつ簡
単な構成で高効率に光の波長を変換する。 【構成】 光ビームを射出するレーザー装置12、光ビ
ームの波面及びビーム径を調整して集光するレンズ1
4、16を含むコリメータレンズ系18、同一の曲率半
径の鏡のミラー22、24で構成された共振器26、及
び共振器26の内部でかつ集光部位付近に配置された受
容角が大きな結晶20から波長変換装置10を構成す
る。共振器26は、ミラー22、24を各焦点位置が一
致されかつ各曲率中心が一致された共焦点系共振器で形
成され、ミラー22、24の各曲率半径がコリメータレ
ンズ系18からの光ビームの波面の曲率より大きく設定
される。従って、各ミラー22、24では、反射時点に
おいて、波面の曲率が変更され、往路を通過する光ビー
ムでのみSHG光を効率よく出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波長変換装置及び波長
変換方法にかかり、特に、非線型光学効果によって入射
光の発振波長から所定の波長に変換した光を射出光とし
て抽出する波長変換装置及び波長変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光学的
異方性(非線型光学効果)を有する1軸結晶等の非線型
光学材料を用いた波長変換により、基本波長である連続
可視レーザー光から変換波長である紫外光を得る波長変
換装置がある。この非線形光学効果は、非線形光学材料
中に誘起された非線形分極を基にして起こる一連の現象
である。このうち2次の非線型光学効果を用いることに
より、レーザー光を波長変換(第2次高調波発生、和周
波、差周波発生など)できる。例えば、βほう酸バリウ
ム結晶(βバリウムボレート:BBO)等の非線型光学
材料を用いて第2高調波発生(Second Harmonic Genera
tion:SHG)のような光の波長変換をすることは一般
的である。すなわち、波長変換のもっとも簡単な例は第
2高調波発生であり、変換された光の周波数は入力光の
2倍、波長は半分になる。以下の説明では、第2高調波
発生の波長変換を例にして簡単に説明するが、入射光が
2つの波長成分から成るときに入射光の2つの波長の和
の波長の光を発生する和周波発生及び入射光の2つの波
長の差の波長の光を発生する差周波発生の場合も同様で
ある。また、第2高調波発生のための非線型光学材料
は、結晶の形を取ることが殆どであるので、以下、結晶
という。
【0003】2次の非線形光学効果では誘起された非線
形分極の振幅は入射された光の電場の振幅の2乗に比例
するので、変換された光のパワーは入力された光のパワ
ーの2乗に比例するが、その比例係数はかなり小さくな
る。このため、一般に、小さな変換効率により変換され
た光のパワーは小さくなる。
【0004】図20(a)に示すように、最も単純な第
2高調波発生のための波長変換装置100は、レーザー
装置102のレーザー光射出側に結晶104を配設して
構成する。レーザー装置102から射出されたレーザー
光は結晶104に入射され、結晶104からは、2倍の
周波数の光(以下、SHG光という。)L2が、結晶1
04に入射したレーザー光(以下、励起光という。)L
1と同方向に射出される。
【0005】この波長変換装置100では、得られるS
HG光のパワーは結晶の性質、光ビームの口径、励起光
パワー等によって決定されるが、前述のようにSHG光
のパワー(出力パワー)は励起光のパワーの2乗に比例
するのでパワーが小さい連続光が励起光である場合には
出力パワーは非常に小さくなる。通常、レーザー装置1
02のパワーは1W程度であり、この場合の変換効率は
千分の1以下と非常に小さい。そこで、このように小さ
なパワーのレーザー光を、効率的に波長変換するために
は、外部共振器を用いて、パワーを増大させている。す
なわち、SHG光のパワーを増大させるため、結晶に入
射される励起光のパワーを増大させれば良い。例えば、
共振器の中で励起光のパワーを30倍にできれば、SH
G光のパワーは900倍となり、変換効率を1/100
0とすると、励起光の90%がSHG光に変換されるこ
とになる。
【0006】図20(b)に示す波長変換装置120
は、略平行に配設された1対のミラー112からなる外
部共振器(以下、共振器という。)114を備えてい
る。このような波長変換装置では、入射された光の等位
相面(以下、波面という。)が、光の入射側のミラーの
反射面に一致するように、入射光の波面が調整されてい
る。このように最適に配置された共振器の中では往路と
復路のレーザー光の波面は一致し、励起光を閉じ込める
ことができる。これにより、レーザー装置102から射
出されたレーザー光L0を共振器内を往復させて、結晶
104に入射される励起光L1のパワーをレーザー光L
0のパワーの100倍以上にすれば、SHG光L2のパ
ワーは10000倍以上にすることができる。
【0007】しかしながら、励起光L1は1対のミラー
112で形成された内部領域を往復するときの往路と復
路の各々で結晶104を通過するので、往復時の各々で
SHG光が発生することとなり、得られるSHG光は、
1対のミラー112の各々(両方)から射出されるSH
G光L2,L2aとなる。従って、変換されたSHG光
は、その半分しか利用できず、半分は無駄になる。
【0008】図20(c)に示す波長変換装置120で
は、略平行に配設された1組のミラー112、122か
らなる共振器124を備えている。この波長変換装置1
20では、共振器124の一方のミラー122を励起光
・SHG光ともに高い反射率で反射するように形成し、
他方のミラー112を励起光だけを反射し、SHG光を
透過するように形成することによって、SHG光L2を
得ている。ところが、一度変換されたSHG光が再び結
晶104内を透過するので、その際に新しく発生するS
HG光との干渉が起こる。この干渉によって出力される
SHG光のパワーは大きく変動するので、微妙な調整が
必要になる。また、結晶104や共振器124の温度変
化による特性の変化を極力抑えなければならない。さら
に、共振器は励起光とSHG光の両方の光の波長におい
て光路長を制御しなければならない。このような制限や
制御は一般的には非常に困難であり、実質的に波長変換
装置に用いることは困難である。
【0009】図20(d)に示す波長変換装置130
は、共振器として、同一方向の励起光のみが結晶104
内を透過するようにリング型共振器134を用いてい
る。このリング型共振器134は、励起光だけを反射し
かつSHG光を透過するように形成されたミラー112
を少なくとも3つ有し、各々のミラー112を反射した
光の行路がリング状になるように光路を形成している。
この1つの光路に結晶104を配設することにより、干
渉の問題が生じることなく、励起光は共振器内を循環す
ると共に同一方向の励起光のみが結晶104内を透過
し、同一方向のSHG光が射出される。
【0010】しかしながら、単にリング型共振器を用い
たのみでは、光学素子数の増加のため調整が複雑である
と共に、素子数が増加するため、コスト高になる。
【0011】本発明は、上記事実を考慮して、複雑な調
整を必要とすることなく単純かつ簡単な構成で高効率に
光の波長を変換することができる波長変換装置及び波長
変換方法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の波長変換装置は、基本波長の光を射出する光
射出手段の射出側に配設され、光学的異方性を有しかつ
入射された基本波長の光と波長が該基本波長と異なる少
なくとも1つの変換波長の光とを射出する非線形光学材
料と、前記非線形光学材料の射出側に配設されて光軸を
通過する平面との入射光束の断面形状と異なる光束の断
面形状となるように前記基本波長の光を反射すると共に
前記変換波長の光を透過する反射透過手段と、前記非線
形光学材料と前記光射出手段との間に配設されて前記非
線形光学材料に入射された基本波長の光が通過する基準
光路に略一致する光路を通過すると共に前記基本波長の
光の光束の断面形状と略一致する光束の断面形状となる
ように該反射透過手段によって反射された光を反射する
反射手段とからなる共振手段と、を備えている。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の波長変換装置において、前記反射手段では収束方向に
反射透過手段によって反射された光を反射することを特
徴としている。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の波長変換装置において、前記反射透過手段では発散方
向に前記基本波長の光を反射することを特徴としてい
る。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の波長変換装置において、前記共振手段の反射透過手段
及び反射手段の各々は、曲面で構成されると共に各々の
曲面が有する焦点距離及び反射光軸が略一致することを
特徴としている。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の波長変換装置において、前記共振手段の反射透過手段
及び反射手段の少なくとも一方は、所定方向から入射さ
れた光を射出すると共に所定方向と異なる方向から入射
された光を反射光として射出する伝達部材と、該伝達部
材から射出された所定方向からの光を反射して該伝達部
材へ導く反射部材とから構成され、該反射部材と該伝達
部材との間に光が集光される集光部位が奇数個位置する
と共に、前記共振手段の内部で集光される集光部位の総
数が偶数個であることを特徴としている。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の波長変換装置において、前記共振手段は、前記非線形
光学材料の射出側に配設されて光軸を通過する平面との
入射光束の断面形状と異なる光束の断面形状となるよう
に前記基本波長の光を反射すると共に前記変換波長の光
を透過する反射透過手段と、前記非線形光学材料と前記
光射出手段との間に配設されて前記非線形光学材料に入
射された基本波長の光が通過する基準光路に略一致する
光路を通過すると共に前記基本波長の光の光束の断面形
状と略一致する光束の断面形状となるように光を反射す
る反射手段と、該反射透過手段によって反射された光を
該反射手段へ案内する案内手段と、からなることを特徴
としている。
【0018】請求項7に記載の発明の波長変換方法は、
光学的異方性を有しかつ入射された基本波長の光と波長
が該基本波長と異なる少なくとも1つの変換波長の光と
を射出する非線形光学材料を用いて該基本波長の光を該
変換波長の光に変換する波長変換方法であって、前記非
線形光学材料へ前記基本波長の光を入射し、前記非線形
光学材料の射出側では、光軸を通過する平面との入射光
束の断面形状と異なる光束の断面形状となるように前記
基本波長の光を反射すると共に前記変換波長の光を透過
し、前記非線形光学材料の入射側では、前記非線形光学
材料に入射された基本波長の光が通過する基準光路に略
一致する光路を通過すると共に前記基本波長の光の光束
の断面形状と略一致する光束の断面形状となるように前
記非線形光学材料の射出側で反射された光を反射するこ
とを特徴としている。
【0019】
【作用】本発明によれば、光射出手段から射出される基
本波長の光が光学的異方性を有する非線形光学材料に入
射される。この非線形光学材料からは、入射された基本
波長の光が射出されると共に、該光と波長が異なる少な
くとも1つの変換波長の光とが射出される。この非線形
光学材料の射出側には反射透過手段と反射手段とから構
成された共振手段が配設される。
【0020】反射透過手段は、非線形光学材料の射出側
に配設されて、光軸を通過する平面との入射光束の断面
形状と異なる光束の断面形状となるように基本波長の光
を反射すると共に変換波長の光を透過する。従って、光
射出手段から往路として反射透過手段に至る光のうち、
反射透過手段では、基本波長の光のみが反射される。こ
の反射時の反射光束は、入射光束の形状と異なる光束の
断面形状となるので、反射透過手段で反射されて復路と
して非線形光学材料側へ向かう光は、非線形光学材料の
位相整合等の条件に合致しなくなる。このため、復路に
おける、基本波長と異なる少なくとも1つの変換波長の
光の生成は略零になる。
【0021】反射手段は、非線形光学材料の入射側に配
設されて、非線形光学材料に入射される基本波長の光が
通過する基準光路に略一致する光路を通過すると共に基
本波長の光の光束の断面形状と略一致する光束の断面形
状となるように反射透過手段によって反射された光を反
射する。従って、反射透過手段から復路として反射手段
に至る光は、光射出手段から往路として非線形光学材料
側へ向かう光の光束の断面形状となるように反射され
る。このため、反射手段では、反射透過手段からの復路
を進行したのち反射された光と、光射出手段から入射さ
れた光とが合致されて、この合致された光が非線形光学
材料へ向かう。これによって、基本波長の光のうち、往
路を進行するときに変換波長の光に変換されたかった光
は、再び往路を進行するようになり、非線形光学材料で
は、例えば、往路である一方の方向でのみ基本波長と異
なる少なくとも1の変換波長の光を生成することにな
る。
【0022】前記反射手段では、請求項2にも記載した
ように、収束方向に反射透過手段によって反射された光
を反射するようにしてもよい。すなわち、非線形光学材
料において効率的に波長変換するために、光射出手段か
らの基本波長の光が集光されるように射出されたとき、
反射手段では反射透過手段によって反射された光を反射
させることによって、反射透過手段からの復路を進行し
たのち反射された光と、光射出手段から入射された光と
を合致させることができる。また、前記反射透過手段で
は、請求項3にも記載したように、発散方向に基本波長
の光を反射するようにしてもよい。すなわち、光射出手
段から集光されるように光が射出されると、反射透過手
段には非線型光学材料から発散される光が到達する。従
って、反射透過手段で発散方向に基本波長の光を反射す
れば、高速の断面形状が一致することなく非線形光学材
料の位相整合等の条件に合致しない光を反射手段へ案内
できる。
【0023】前記共振手段の反射透過手段及び反射手段
の各々は、請求項4にも記載したように、球面等の曲面
で構成されると共に各々が有する焦点距離及び反射光軸
が略一致するように構成することができる。このような
構成では、所謂共焦点系の共振器として共振手段を構成
することができ、共振手段の内部を光が循環して、入射
された光を閉じ込めることができる。
【0024】また、前記共振手段の反射透過手段及び反
射手段の少なくとも一方は、請求項5にも記載したよう
に、所定方向から入射された光を射出すると共に所定方
向と異なる方向から入射された光を反射光として射出す
る伝達部材と、該伝達部材から射出された所定方向から
の光を反射して該伝達部材へ導く反射部材とから構成さ
れ、該反射部材と該伝達部材との間に光が集光される集
光部位が奇数個位置すると共に、前記共振手段の内部で
集光される集光部位の総数が偶数個であるように構成す
ることができる。この内部に光が集光される集光部位と
は、反射透過手段及び反射手段の少なくとも一方を、所
定方向から入射された光を射出すると共に所定方向と異
なる方向から入射された光を反射光として射出するレン
ズや反射面による伝達部材と、該伝達部材から射出され
た所定方向からの光を反射して該伝達部材へ導く反射面
による反射部材とから構成するときに該反射部材と該伝
達部材との間に光が集光される集光部位をいう。このよ
うな構成では、所謂2重共焦点系の共振器として共振手
段を構成することができ、入射光軸等が僅かにずれた場
合であっても共振手段の内部を光が循環して、入射され
た光を閉じ込めることができる。
【0025】更に、前記共振手段は、請求項6にも記載
したように、非線形光学材料の射出側に配設されて、光
軸を通過する平面との入射光束の断面形状と異なる光束
の断面形状となるように基本波長の光を反射すると共に
変換波長の光を透過する反射透過手段と、非線形光学材
料と光射出手段との間に配設されて非線形光学材料に入
射された基本波長の光が通過する基準光路に略一致する
光路を通過すると共に基本波長の光の光束の断面形状と
略一致する光束の断面形状となるように光を反射する反
射手段と、該反射透過手段によって反射された光を該反
射手段へ案内する案内手段と、からなるように構成する
ことができる。このような構成では、所謂リング型の共
振器として共振手段を構成することができ、共振手段の
内部を光が循環すると共に、往路と復路とで光路が異な
る。このため、非線形光学材料には、例えば、往路であ
る一方の方向でのみ基本波長と異なる少なくとも1つの
変換波長の光を生成することになる。
【0026】請求項7に記載した発明の波長変換方法で
は、光学的異方性を有しかつ入射された基本波長の光と
波長が該基本波長と異なる少なくとも1つの変換波長の
光とを射出する非線形光学材料を用いて該基本波長の光
を該変換波長の光に変換する。この非線形光学材料には
基本波長の光が入射され、非線形光学材料の射出側で
は、光軸を通過する平面との入射光束の断面形状と異な
る光束の断面形状となるように基本波長の光を反射する
と共に変換波長の光を透過する。非線形光学材料の入射
側では、入射された基本波長の光が通過する基準光路に
略一致する光路を通過すると共に基本波長の光の光束の
断面形状と略一致する光束の断面形状となるように非線
形光学材料の射出側で反射された光を反射する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の第1実施例
を説明する。本実施例は、ファブリー・ペロー型共振器
を用いて、SHG光を発生する波長変換装置に本発明を
適用したものである。
【0028】図1に示したように、第1実施例の波長変
換装置10は、所定波長の光(例えば、1064nm、2
00mWの連続赤外レーザービーム)を射出するレーザー
装置12を備えている。レーザー装置12の射出側には
コリメータレンズ系18が配設されている。このコリメ
ータレンズ系18は、拡散手段としての凹レンズ14及
び集光手段としての凸レンズ16により構成され、凹レ
ンズ14及び凸レンズ16の順に配設されている。レー
ザー装置12から射出された光ビーム(レーザー光)
は、凹レンズ14により拡散された後に凸レンズ16に
よって集光される。このコリメータレンズ系18は、光
の波面及び光ビームのビーム径を調整するためのもので
あり、コリメータレンズ系18の射出側に光ビームが集
中するビームウエストなる集光部位を形成する。これら
レーザー装置12及びコリメータレンズ系18により光
射出手段を構成している。
【0029】コリメータレンズ系18の光ビームの射出
側には、共振器26が配設されている。この共振器26
は、コリメータレンズ系18の光ビームの射出側から順
に配設された第1のミラー22及び第2のミラー24か
ら構成されている。第1のミラー22及び第2のミラー
24は、同一の曲率半径の曲面の球面鏡で形成されてい
る。従って、第1のミラー22及び第2のミラー24の
焦点距離は一致する。本実施例の共振器26は、第1の
ミラー22及び第2のミラー24の各々を焦点位置が一
致するように配置すると共に、各々の曲率中心が同一の
線上に一致するように配置して、所謂、共焦点系共振器
を形成している。この共振器26は、焦点位置付近に、
上記の光ビームが集中するビームウエストなる集光部位
が位置するように配置される。
【0030】また、本実施例では、第1のミラー22及
び第2のミラー24の各々の曲率半径はコリメータレン
ズ系18から射出される光ビームの波面の曲率より大き
く設定されている。従って、第1のミラー22及び第2
のミラー24の各々のミラーでは、反射時点において、
入射されたときの光の波面の曲率が変更される。
【0031】上記のビームウエストなる集光部位付近に
は、非線形光学材料としての結晶20が、その結晶20
の内部にビームウエストが位置するように配設されてい
る。結晶20は、受容角が充分大きくなっており、この
結晶20では大きな受容角に一致した光ビームが入射さ
れたときに非線型光学効果により基本波長の光ビーム
(励起光)から得られる変換波長のSHG光が効率よく
出力される。
【0032】次に、本実施例の波長変換装置10の作動
を光ビームの挙動と共に説明する。コリメータレンズ系
18から射出された光ビームLは、徐々にビーム径が減
少しながら第1のミラー22を透過して、結晶20内に
至り、結晶20中にビームウエストが形成される。ま
た、第1のミラー22を通過した光ビームLは、結晶2
0において変換波長のSHG光を得るための励起光L1
として作用する。この結晶20では、非線形光学効果に
よってSHG光L2が発生する。発生したSHG光L2
は第2のミラー24を透過して出力光として用いる(図
1の白抜矢印B方向の光)。SHG光L2に変換されな
かった励起光L1aは第2のミラー24において、反射
されると共に波面の曲率が変更される。この波面の曲率
変更時には、ビーム径が縮小方向に変更されることな
く、拡散方向に広げられるように変更される。波面の曲
率が変更された励起光L1bは、結晶20を透過して、
第1のミラー22へ至る。この第1のミラー22では、
励起光L1bが、コリメータレンズ系18から射出され
た光ビームL(すなわち、励起光L1)の波面の曲率と
一致するように波面の曲率が変更されて反射される。こ
の励起光L1、L1aは共に結晶20へ至る。このよう
に、励起光は、共振器の中を循環する。
【0033】第1のミラー22及び第2のミラー24で
は、入射された光ビームLの波面の曲率RL が第1のミ
ラー22及び第2のミラー24の曲率よりも小さくなっ
ている(図2参照)。このため、第2のミラー24で反
射された光の波面の曲率RBは、入射された光ビームの
波面の曲率RL より大きくなる。従って、上記入射時の
光ビームのビーム径と共振器の条件下では、往路(図1
及び図2の実線)と復路(図1及び図2の1点鎖線)と
でビームウエストのビーム径が変更される。このビーム
ウエストの位置に結晶20を配設しSHG光を発生させ
ると、往路と復路の各々に対して生じるSHG光パワー
は、結晶の受容角が十分に大きいので、各々の励起光の
ビームウエストにおけるビーム径の面積に逆比例する。
すなわち、本実施例のように往路と復路でのビームウエ
ストのビーム径が異なるように共振器及び入力する光ビ
ームを設定すると、小さなビーム径の光ビームが進行す
る方向(図1の白抜矢印A方向)の励起光にのみ、SH
G光(高調波出力)を発生させるためのパワーが集中す
る。例えば往路と復路とにおけるビーム径の大きさの比
を1:3(1:5)とすることにより、SHG光(高調
波出力)は9:1(25:1)となって、変換されたパ
ワーの90%(96%)は一方向に集中する。
【0034】このように、本実施例の波長変換装置によ
れば、共焦点共振器として機能する共振器を波長変換の
ための外部共振器として用いているので、共振器が備え
たミラーによって復路に向けて反射される光ビームの波
面の曲率は入射された光及び励起光の波面の曲率と異な
る大きさにすることができ、ビームウエスト近傍に配設
された結晶を通過することによって発生するSHG光
は、往路のみに集中することになる。従って、共焦点系
として機能する1対の曲面を備えた共振器を用いて、そ
の焦点付近に結晶を配置すると共に、当該曲面の曲率半
径と異なる、すなわち当該曲面の曲率半径より小さな曲
率半径となるように入射する光ビームを調整するのみ
で、複雑な調整を必要とすることなく単純かつ簡単な構
成で高効率に光の波長を変換することができる。
【0035】次に、本実施例の共焦点系の共振器内部
に、波長λの光ビームが如何にして励起光として循環さ
れるのかを詳細に説明する。
【0036】図3に示すように、共振器26は、曲率半
径RM の2つのミラー22、24が距離2dだけ離れて
対向して配設されているとする。この共振器26に入射
される波長λの光ビームLはZ軸に沿って進行するもの
とすると、このZ軸に沿って進行する波長λの光ビーム
の、Z軸上のある位置zにおけるビーム径ω(z) 及び波
面の曲率半径R(z) の変化は、光線行列を用いて表すこ
とができる。例えば、Z軸上の位置z1 ,から位置z2
へ光ビームが進行するときの光線行列は、以下の式
(1)に示すように、ABCD行列で表せる。
【0037】
【数1】
【0038】ここで、光ビームが進行する媒質の屈折率
をnとして、位置zにおける複素量q(z) を、実部と虚
部からなる次に示した式(2)のように定義すると、位
置z 2 における複素量q(z2)は、式(3)で表せる。
【0039】 1/q(z) = 1/R(z) − i{λ/πnω(z)2}・・・(2)
【0040】
【数2】
【0041】ここで、進行方向に沿って収束方向にビー
ム径が減少したのちに拡散方向に増加する光ビームを考
え、位置z=−dでビーム径ω1 、位置z=0において
最小のビーム径ω0 、位置z=dで再びビーム径ω1
なるとすると一様な媒質中では、距離ξを透過するとき
の光線行列は、次の式(4)で表せる。
【0042】
【数3】
【0043】従って、位置z=0における複素量をq
(0)=q0 と定義すると、上記の式(3)は、次の式
(5)で表すことができる。
【0044】 q(ξ) =q0 + ξ ・・・(5) 位置z(=0)では、最小のビーム径ω0 であり、曲率
半径R(0) は無限大になる。このため、上記の式(2)
では、実部は0になり、複素量q0 は純虚数になる。従
って、この式(2)から複素量q0 は、(1/q0 =−
iλ/πnω0 2)になり、距離ξにおける複素量q
(ξ)は、以下に示した式(6)によって表すことがで
きる。
【0045】
【数4】
【0046】これによって、距離ξにおける曲率半径R
(ξ)、ビーム径ω(ξ)は、式(2)と、式(6)の
実部と虚部が各々対応した場合であるため、各々以下の
式(7)及び式(8)で表すことができる。
【0047】
【数5】
【0048】従って、式(7)及び式(8)から、次の
式(9)に示した関係を得ることができる。
【0049】
【数6】
【0050】ここで、決まった位置zが値dのときビー
ム径ω(d) =ω1 である場合に、位置z(=0)で最小
ビーム径であるとすると、上記の式(8)により、この
位置z(=0)におけるビーム径ω0 は以下の式(1
0)で表せる。
【0051】
【数7】
【0052】また、位置dにおける曲率半径R(d) は、
式(7)を用いて、以下の式(11)で表せる。
【0053】
【数8】
【0054】但し、上記の式の符号は、波面の曲率中心
が左側にあるとき波面の曲率半径Rを負とする。
【0055】曲率半径R- である波面の光ビームを波面
が曲率半径R- である逆向きに進行する光ビームを得る
ためには曲率半径RM のミラーが必要である。このミラ
ーの曲率半径RM は次の式(12)によって得ることが
できる。
【0056】 2/RM = 1/R+ + 1/R-= 1/d RM = 2d ・・・(12)
【0057】ここで、上記の実施例の共振器は左右対称
である共焦点(confocal)の共振器である。従
って、上記の式(12)には、条件として波長、屈折
率、共振器長、入力ビーム径(ω1)等を含んでいないの
で、共焦点の共振器では、一般的に右行き(往路)と左
行き(復路)の光ビームが異なる光束形状、すなわち大
きさになることを示している。言い換えれば、このこと
は共焦点共振器を一往復する光ビームに対する光線行列
が、以下の式(13)で表せることから理解できる。
【0058】
【数9】
【0059】従って、上記の式(3)による、ABCD
の要素をもつ光線行列について任意の複素量qの値の入
力に対する出力の複素量qの値は同一である。すなわ
ち、共焦点共振器に入力した光ビームは入射面での、ビ
ーム径および波面の曲率半径によらず、共振器を一往復
したビームはもとのビーム(入射してきたビーム)に重
なることになる。
【0060】実際的な共焦点系の構成の一例としては、
図4に示したように、厚さyの平行平面形状の結晶20
の一方の面から間隔xを隔てて曲率半径RM の第1のミ
ラー22を配設すると共に、結晶20の他方の面から間
隔zを隔てて曲率半径RM の第2のミラー24を配設し
て共振器26を形成する。このとき、結晶20の屈折率
2 がミラーと結晶までの周辺材料の媒質n1 と異なる
場合には、界面の屈折を考慮し屈折率n=n2 /n1
して、ミラーの曲率半径RM と間隔x,zとは以下の式
(14)に示す関係にある。
【0061】 RM =x+y/n+z ・・・(14)
【0062】また、上記実施例では、同一の曲率半径を
有するミラー22,24の焦点付近に結晶20を配設し
た場合を説明したが、本発明は、ミラーを別体として備
えた共振器内に結晶を配設することに限定されず、結晶
20のみを加工して共振器26を形成してもよい。すな
わち、結晶20の光ビームの入射側の端面及び射出側の
端面を曲率半径RM となるように研磨・コーティングす
ることによって、結晶20のみによって共振器を形成す
ることもできる。例えば、図5のように一つの結晶の光
ビームの入射側の端面20a及び射出側の端面20bを
曲率半径RM となると共に、その曲率中心が対向する端
面の中心になるように研磨すればモノリシック共焦点共
振器を形成できる。
【0063】この場合、共振器内部を通過する光ビーム
は、常時、結晶内を伝搬することになるが、当該結晶は
位相整合条件を有しているので、この位相整合条件を満
たすときにのみ、効率的なSHG光を発生することにな
り、このSHG光を発生する結晶の有効部分(距離)
は、図4の厚さyと一致することになる。
【0064】なお、上記のように結晶自体を加工して、
結晶のみで共振器を形成してもよいが、結晶の球面研磨
は容易ではなく、かつ効率的にSHG光が発生する有効
部分(y)以外の結晶は無駄になる。このため、結晶の
みから共振器を構成せずに中央部(y)のみを結晶で形
成し周囲のミラーとなるブロック(x,z)を同様の屈
折率を持ったガラス等の透明媒体で構成することも効果
的である。このガラスは一般的に球面研磨が容易であ
る。このようにすることで、必要とする結晶の容量を少
なくすることができ、結晶を有効に利用できる。また、
結晶は平面研磨でよくかつガラスは容易な球面研磨すれ
ばよい。このため、共振器の製造は容易になる。
【0065】次に、第2実施例を説明する。2重共焦点
共振器に本発明を適用したものである。なお、第2実施
例の波長変換装置は、上記実施例と略同様の構成のた
め、異なる構成の共振器のみを説明する。
【0066】図6に示すように、コリメータレンズ系1
8の光ビームの射出側には、共振器30が配設されてい
る。本実施例の共振器30は、第1のミラー22、第2
のミラー24、及び焦点距離dのレンズ28から構成さ
れる。本実施例の共振器30では、反射部材としての第
1のミラー22及び反射透過手段としての第2のミラー
24の各々を曲率中心の位置が一致するように配置され
ると共に、この曲率中心位置には伝達部材としてのレン
ズ28が配置されて、所謂、所謂2重共焦点系共振器を
形成している。また、レンズ28の集光位置近傍には、
結晶20が配置される。これらの第1のミラー22及び
レンズ28によって反射手段を構成している。
【0067】次に、本実施例の波長変換装置の作動を光
ビームの挙動と共に説明する。コリメータレンズ系18
から射出された光ビームLは、徐々にビーム径が減少し
ながら第1のミラー22を透過して、一旦集光された後
に拡散してレンズ28へ至る。レンズ28では、入射さ
れた光ビームを集光し、徐々にビーム径が減少しながら
結晶20内に至り、結晶20中にビームウエストが形成
される。この結晶20では、非線形光学効果によってS
HG光L2が発生する。発生したSHG光L2は第2の
ミラー24を透過する。SHG光L2に変換されなかっ
た励起光L1aは第2のミラー24において、反射され
ると共に波面の曲率が変更される。この波面の曲率変更
時には、ビーム径が縮小方向に変更されることなく、拡
散方向に広げられるように変更される。波面の曲率が変
更された励起光L1bは、結晶20を透過して、レンズ
28へ至る。レンズ28では、入射された光ビームを集
光し、第1のミラー22へ射出する。第1のミラー22
では、入射された光ビームが反射されると共に波面の曲
率が変更される。すなわち、励起光L1bが、コリメー
タレンズ系18から射出された光ビームL(すなわち、
励起光L1)の波面の曲率と一致するように波面の曲率
が変更されて反射される。この励起光L1、L1aは共
にレンズ28によって集光されて結晶20へ至る。この
ように、励起光は、共振器30の中を循環する。
【0068】ここで、上記の第1実施例では、進行する
光ビームの中心は共振器の中心軸に一致しなければなら
ないが、光ビームの中心と共振器の中心軸がずれていて
も2往復すれば往復ビームについてのABCD行列は単
位行列になる。従って、偶数回往復する毎に入射時の光
ビームに完全に重なることになる。しかしながら、奇数
回では重ならないので光パワーの損失の原因になる。
【0069】このため、本実施例の共振器(2重共焦点
共振器、図6参照)30では、一往復する光ビームに関
する光線行列は、以下の式(15)に示した単位行列で
表せる。
【0070】
【数10】
【0071】共焦点共振器では入射された光ビームの光
軸と共振器の中心軸がずれると、共振器を一往復した光
ビームと入射された光ビームとが完全には一致しないの
で(2往復すると一致する)損失が増えるが、この2重
共焦点共振器では光軸がずれていても完全に重なること
になる。
【0072】ところで、第1実施例の共焦点共振器2
6、第2実施例の2重共焦点共振器30のいずれの場合
も、往路と復路の最小ビーム径は上記の式(10)から
ビーム径ω0+、ω0-の2つが与えられる。従って、結晶
の位相整合の受容角が充分大きい場合、(ω0+/ω0-
2 が往路と復路でのSHG光発生のパワーの比になる。
このため、上記の式(10)から、SHG光の発生のパ
ワーの比は、以下の式(16)乃至式(18)で表すこ
とができる。
【0073】
【数11】
【0074】 但し、 β=πnω1 2/2dλ ・・・(18)
【0075】例えば、ビーム径ω1 =1mm、レンズの
焦点距離d=100mm、屈折率n=1、波長λ=50
0nmとすると、上記の式(16)乃至式(18)か
ら、β=31で(ω0+/ω0-2 ≒602 となるので、
SHG光のパワーの比は3600:1と略完全に一方に
向かうSHG光の出力が得られることになる。
【0076】実際的な2重共焦点系の構成の一例は、図
7に示すように、コリメータレンズ系18の光ビームの
射出側には、第1のミラー22、第2のミラー24が順
に配置される。この第2のミラー24は入射光軸と反射
光軸とが角度γで偏向されるように配置される。第2の
ミラー24の反射側には第3のミラー32が配置されて
いる。これら第1のミラー22、第2のミラー24及び
第3のミラー32の各々は曲率半径が同一にされると共
に、ミラーの曲率半径RM と間隔とは上記の式(14)
と同様の条件を満たすものとする。これらミラーの集光
位置、すなわち、ビームウエストが最小のビーム径とな
る位置には、結晶20が配置される。この場合、共振器
内部を通過する光ビームは、常時、結晶内を伝搬するこ
とになるが、当該結晶は位相整合条件を有しているの
で、第1のミラー22から結晶20へ至る光ビームに対
してのみ位相整合条件が合致するように調整すれば、こ
の位相整合条件を満たすときにのみ、効率的なSHG光
を発生することになり、第3のミラー32へ入射すると
きの光ビーム及び第3のミラー32で反射された光ビー
ムは位相整合条件を満たさないので、効率的にSHG光
を発生せずに、第1のミラーから反射された光ビームに
よってのみ効率的にSHG光を発生することになる。な
お、上記実施例では、同一の曲率半径を有するミラーの
焦点付近に結晶20を配設した場合を説明したが、本発
明は、ミラーを別体として備えた共振器内に結晶を配設
することに限定されず、結晶20のみを加工して共振器
26を形成してもよい。すなわち、第1実施例と同様
に、結晶20の光ビームの入射側の端面及び射出側の端
面を曲率半径RM となるように研磨・コーティングする
ことによって、結晶20のみによって共振器を形成する
こともできる。例えば、図8に示すように一つの結晶2
0の光ビームの入射側の端面20a及び射出側の端面2
0bを曲率半径RM となると共に、その曲率中心が対向
する端面の中心になるように研磨する。これは、上記第
1実施例における、図5と同様の構成である。図5の共
振器と図8の共振器との違いは位相整合の方向にある。
【0077】なお、図8に示した結晶20においても、
上記の実施例と同様に、共振器として全体を一つの結晶
で形成せずに、中心部(y)だけを非線形光学結晶と
し、まわりの部分を同じような屈折率を持つガラスやそ
のほかの材料としてもよい。また、上記のように結晶の
みを加工するのではなく、中央部(y)のみを結晶で形
成し周囲のミラーとなるブロック(x,z)を同様の屈
折率を持ったガラスで構成することも効果的である。
【0078】上記の第1実施例及び第2実施例では、ビ
ーム径の形状まで言及しなかったが、本発明は、適用が
可能なビーム径の形状を特定しない。すなわち、共焦点
共振器および2重共焦点共振器では共振器を一往復した
光ビーム(ガウスビーム)は入射してきた光ビームに完
全に同じビーム径と曲率を有することになる。この性質
は光ビームの縦方向と横方向でビーム径および曲率半径
が同じでない場合、すなわち、楕円ビームについても適
用可能である。従って、結晶内で楕円焦点をつくるよう
な場合もそのまま適用できる。このための集光方法の一
例を図9に示すように、レーザー装置12と結晶20と
の途中に、ビーム径の形状を変更するためのシリンドリ
カル系38を配設する。このシルンドリカル系38は、
例えば、第1のシリンドリカルレンズ34及び第1のシ
リンドリカルレンズ34の軸線と交叉する軸線の第2の
シリンドリカルレンズ36から構成することができる。
この第1のシリンドリカルレンズ34及び第2のシリン
ドリカルレンズ36のレンズパワーの設定によって、ビ
ームウエストのビーム径の形状を所定の形状に設定する
ことができる。
【0079】このように、上記実施例では、簡単な構成
であるファブリー・ペロー型共振器を用いて、ミラーに
おいて入射光及び射出光の波面の曲率を変更することに
よって、単一方向のSHG光を発生することができる。
従って、ファブリー・ペロー型共振器でありながら、共
振器内でSHG光を折り返さないので、往路及び復路の
光ビームによって生じていた干渉効果による不安定性が
ない。また、従来のように高出力を得るために煩雑な調
整を要するリング型共振器を用いた波長変換装置に比
べ、安価かつ調整が容易であり、所望する波長域の光の
周波数変換に用いることができる。さらに、2重共焦点
共振器を用いる装置の場合、入射された光ビームが設定
された位置や方向からずれた場合であっても自動的に共
振器として働くので、微妙な調整を行うことがなく、組
み立てが容易になる。さらにまた、共振器を結晶による
一体化形成する、すなわち、結晶の周辺の固体1つで共
振器を形成する、モノリシックにして実現することがで
きる。
【0080】従って、ファブリー・ペロー(Fabry-Pero
t )型あるいは往復型の共振器を用いる非線形光学効果
による波長変換装置において、共振器内を往復する光ビ
ームが行き(往路)の方向と帰り(復路)の方向とでビ
ームウェストの大きさが異なるように、共振器の光学系
および入射光のビーム径および波面の曲率半径を設定す
ることにより、得られた新しい波長の光(すなわち、S
HG光)のパワーが主に一方方向に集中するようにし
て、光の波長を変換することができる。
【0081】なお、上記実施例の復路を通過する光ビー
ムで発生したSHG光は比率的には僅かであるが、共振
器に対する入射側の部材への劣化を考慮し、戻りのSH
G光を除去するためのミラーを共振器の入射側に配設す
ることが好ましい。
【0082】次に、第3実施例を説明する。上記の実施
例では、往復型の共振器に本発明を適用した場合を説明
したが、構成は多少複雑になるものの従来の共振器を用
いて単一方向の光ビームのみにSHG光を生じさせるに
は、光ビームが共振器内をリング状に循環する所謂リン
グ型共振器が優れており、数多く使用されている。そこ
で、本第3実施例は、所謂リング型共振器を含む共振器
に本発明を適用したものである。
【0083】このような、リング型共振器を用いた波長
変換装置の一例には、IBMアルマデン研究所のW.Kozl
ovsky 等(W.J.Kozlovsky,et al.,Appl.Phys.Lett.56(1
990)2291-2292.)によって提案された結晶内の全反射を
利用するモノリシック型リング共振器を用いた波長変換
装置がある。この波長変換装置では、105mWの赤外
光を41mWの青色光に変換できる。ここで、結晶内の
全反射を用いたのは、端面を通過する際の反射による損
失の影響をなくすためである。すなわち、共振器内の光
は結晶の中だけを進行するので、全反射によれば、光ビ
ームの光路には結晶と空気の境界といった端面反射の損
失が生じない。
【0084】しかしながら、共振器内の光のモードとし
て、共振器は通常の安定型共振器であるので、効率向上
のためには予め定めたビーム径と波面の曲率による光ビ
ームを共振器内に入射する必要がある。
【0085】一方、上記の実施例で説明したように、往
復型の共焦点型や二重共焦点型の共振器は、入射する光
ビーム(ガウスビーム)のビーム径や波面の曲率によら
ず、常に効率よく光パワーを利用できる。
【0086】そこで、上記実施例のような共焦点共振器
の概念をリング共振器に応用すれば、任意のガウスビー
ムのパワーを効率よく共振器の中にいれることができ
る。この場合、共振器を一周(循環)する光ビームに対
する光線行列が[単位行列]、または−1×[単位行
列]になるようにリング共振器を設計すればよい。な
お、以下の説明を簡単にするため、2×2の単位行列I
について説明する。
【0087】先ず、2つの同じ曲率半径のミラーを用い
た共振器において、その間隔である光学的距離が等し
く、かつミラーの曲率半径に等しいという条件Jのとき
に、単位行列±Iとして得られる光線行列について図1
0を参照し説明する。
【0088】図10に示すように、曲率半径Rのミラー
42、曲率半径Qのミラー44から構成された共振器4
0において、光ビームが、ミラー42、44の内部を往
路では光路長cの空間Aを進行すると共に、復路では光
路長dの空間Bをリング状に進行するとした場合、光路
長cの空間Aにおける光線行列S1は、以下の式(1
9)で表すことができ、光路長dの空間Bにおける光線
行列S2は、以下の式(20)で表すことができる。
【0089】
【数12】
【0090】また、曲率半径Rのミラー44における光
線行列は、ミラー44の焦点距離fを曲率半径の1/2
(2/R=f)とすると、以下の式(21)で表すこと
ができ、曲率半径Qのミラー42における光線行列は、
ミラー42の焦点距離gを曲率半径の1/2(2/Q=
g)とすると、以下の式(22)で表すことができる。
【0091】
【数13】
【0092】従って、空間A,ミラー44,空間B,ミ
ラー42を通って一周する光路の光線行列T(=T21
は、以下の式(23)で表すことができる。
【0093】
【数14】
【0094】ここで、上記一周する光路を進む光ビーム
の起点が異なると共に、起点部位に光ビームが戻るため
には、すなわち、上記の光線行列T(=T21)と、ミラ
ー44,空間B,ミラー42,空間Aを通って一周する
光路の光線行列T(=T12)とが一致(T21=T12
0)するためには、以下に示す式(24)の関係が必要
である。
【0095】
【数15】
【0096】焦点距離が曲率半径の1/2であることか
ら、この式(24)は、以下の式(25)を得ることが
できる。
【0097】
【数16】
【0098】従って、上記の式(23)、及び式(2
5)から、以下の式(26)を得ることができる。
【0099】
【数17】
【0100】ところで、上記の式(26)から理解され
るように、光線行列Tが単位行列をIとして±Iに等し
くなるためには、R=Q,c=dの必要がある。従っ
て、上記の条件Jのときに、単位行列をIとして±Iに
等しい光線行列が得られることになる。
【0101】なお、ガウスビームを効率よく共振器に入
射させるためにはビーム径と波面の曲率だけでなく、ビ
ームをいれる位置、及び方向が重要であるが、上記の光
線行列が単位行列Iに等しい時は光ビームを入射する方
向及び位置が設定からわずかにずれたときでも、共振器
を一周するようになる。すなわち、光ビームのビーム
径、波面の曲率、いれる位置、方向が設定からずれても
効率よく共振器内に光パワーを有して入射されることに
なる。
【0102】以下、上記の条件Jを満たす実際的な共振
器の適用例を詳細に説明する。図11に示すように、第
1の適用例は、同一の曲率半径Raを有する2枚の凹面
鏡46a,46bの間に案内手段としての平面鏡48
a,48bを2枚配置して共振器40を構成する。共振
器40内の光ビームは全て1つの平面上(図11では紙
面上)にあるものとする。図11の例では、光路E1
光路E2 をあわせた光路長が光路E3 と光路E4 の合計
の光路長に等しく、かつその光路長が凹面鏡46a,4
6bの実効的焦点距離の2倍に等しいとき、共焦点のリ
ング共振器となる。このとき、共振器中の光路E1 、E
2 、E3 、E4 の何れかの光路上(例えば、光路E1
の点線50の部位)に結晶20を配置し位相整合を調整
すると共に、この結晶20内においてビーム径が小さく
なるように、コリメータレンズ径18によって、入力す
る光ビームLの集光度を調整すれば、結晶20には一方
向(光路E1 に沿う方向)の光ビームのみが励起光とし
て入射され、効率よくSHG光が発生することになる。
【0103】図12に示すように、第2の適用例は、同
一の曲率半径Rbを有する2枚の凹面鏡52a、52b
を対向して配置すると共に、各々の曲面の曲率中心
1 ,O 2 が向き合った凹面鏡の中心に位置するように
配置して共振器56を構成する。このとき、この共振器
56には、凹面鏡52aの曲率中心O1 から間隔aを隔
てた位置を入射点P1 として、この入射点P1 から凹面
鏡52bの曲率中心O2 から間隔bを隔てた位置の反射
点P3 に向けて光ビームLを入射させる(図12(a)
参照)。この凹面鏡52aの入射点P1 は、Y軸と(図
12では光ビームの進行方向を基準に時計回りに)45
度の角度をなし、凹面鏡52bの反射点P3は、(図1
2では光ビームの進行方向を基準に逆時計回りに)45
度の角度をなす。従って、凹面鏡52bの射出側から凹
面鏡52b方向(図12の矢印A方向)にみれば、光ビ
ームは入射点P1 、反射点P3 、反射点P4 、反射点P
2 の順にリング状に循環するようにみえる(図12
(c)参照)。従って、凹面鏡52aにおける光ビーム
の入射点(反射点でもある)P1 及び反射点P2 を結ぶ
線分P1 2 、及び凹面鏡52bにおける光ビームの反
射点P3 及び反射点P4 を結ぶ線分P3 4 は、90度
の角度をなすねじれた関係を有することになる。この第
2の適用例は、第2実施例で説明した、光路E1 、光路
2 、光路E3 、光路E4 の4つの光路の各々の光路長
が等しい二重共焦点共振器になる。従って、この共振器
構成において、結晶20の位相整合の向きを光路E1
2 、E3 、E 4 の何れかの光路と一致させかつ共振器
内部(例えば、図12(b)に点線で示す部位)に、結
晶20を配置すれば、この位相整合のとれた光路に沿う
方向にSHG光が発生する。
【0104】この共振器56では、光線行列がx軸方
向、y軸方向ともに単位行列Iに等価になるので、光ビ
ームLの入射位置や方向がずれても、共振器56内に光
ビームを閉じ込めることができる。これにより、入射さ
れた光ビームを損失なく、有効に用いることができる。
【0105】上記第1の適用例及び第2の適用例は、厳
密な共焦点系である。ここで、図12の共振器56にお
いて、図13に示すように、Y軸及びZ軸を含むYZ平
面内を進行するように光ビームLを入射することによっ
て、近似的な共焦点系を構成することができる。すなわ
ち、入射する光ビームLの曲率中心O1 からの高さh
と、2枚の凹面鏡52a、52bの間隔eとの比率を、
例えば、h:e=1:20に設定すると、光路E1 と光
路E2 の光路長は0.5%だけ異なる。このため、光ビ
ームが共振器56内を一周することによるパワーの損失
を5%とすると、共振器56内を光ビームが20周する
とパワーは1/3に減少するが、ビーム径は約10%程
度の変化のみである。従って、比率h:eを十分小さく
すれば、略完全に共焦点系の特徴を有する共振器56を
得ることができる。
【0106】しかしながら、図13の構成では光路E1
と光路E3 は完全に同じ方向に向くので、図13(b)
に点線で示す位置に結晶20を配置すると、光路E1
光路E3 において位相整合条件を満たし2か所からSH
G光L2が発生することになる。これにより、単一の光
ビームのSHG光を発生することができない。
【0107】このため、第3の適用例としては、図13
の構成による共振器56において、X軸及びZ軸を含む
XZ平面上に案内手段として機能する平面鏡を配置す
る。このとき、凹面鏡52aおよび凹面鏡52bはその
曲率中心O1 ,O2 が対向する凹面鏡と下の平面鏡の交
線の中心に位置するように配設し、結晶20の位相整合
の方向を光路E1 に沿う方向に一致させる。従って、光
路E2 を進行する光ビームは、平面鏡で偏向されて、光
路E4 に一致した光路へ案内される。これによって、光
路E1 のみからSHG光L2を発生させることができ
る。
【0108】この第3の適用例は、結晶20と凹面鏡を
一体化したモノリシック構造にすることによって、共振
器の損失を減らすことができる。すなわち、図14に示
すように、図13の共振器におけるXZ平面の上部を主
要な構成として、XZ平面上の平面鏡に対応するように
結晶20の下面20cを平面研磨すると共に、凹面鏡5
2aおよび凹面鏡52bに対応するように結晶20の光
ビームの入射側の端面20a及び射出側の端面20bを
球面研磨することにより、共振器58を形成することが
できる。
【0109】この共振器58の構造によれば、入射され
た光ビームLが、y方向にずれた場合であっても、共振
器58内部に光ビームを閉じ込めることができる。
【0110】なお、励起光のビーム径の形状として光路
1 の中心で楕円形状を必要とする場合には、凹面鏡5
2aおよび凹面鏡52bをその中心が対向する凹面鏡と
下の平面にともに含まれる直線であるような円筒鏡とす
ることもできる。すなわち、2つの円筒鏡の軸線が平行
になるように結晶20を形成すればよい。このように、
結晶端面を円筒鏡で形成した共振器58の構造によれ
ば、入射する光ビームLは、y方向にずれてもよく、x
方向のズレに対しても鈍感になる。
【0111】次に、第4の適用例は、案内手段として機
能する平面鏡を配設することによって二重共焦点共振器
として機能する場合を説明する。図13の共振器56の
構成と略同様の構成において、図15に示すように、X
Z平面上に平面鏡52cを配設し、入射する光ビームの
方向がXZ平面と平行であると共に、Z軸と平行でない
場合には、入射された光ビームが凹面鏡52a,52b
及び平面鏡52cの間の空間を2回循環し、二重共焦点
共振器として機能する。このように、光ビームを入射さ
せる場合には、図15(b)に点線で示す位置に結晶2
0を光路E1 に位相整合されるように配置すれば、光路
1 のみからSHG光を発生させることができる。この
とき、位相整合が光路E1 に合致されれば、光路E3
らSHG光が発生することはない。また、全体を1つの
結晶で構成し、モノリシック構造にすることもできる。
なお、図から理解されるように、図15の共振器は図1
2の共振器の内部、すなわち、ZX平面上に平面鏡52
cを配設した場合と略等価である。
【0112】第5の適用例は、第2の適用例で説明した
共振器56(図12)に、図16に示すように、凹面鏡
52a,52bの曲率中心O1 ,O2 を結ぶ線分O1
2 を含みかつ直交する2つの平面上の各々に案内手段と
して機能する平面鏡62a,62bを配置することによ
って、リング共振器60を構成する。この共振器60の
内部の点線64の位置(例えば、中心位置)に結晶20
を配置し、位相整合方向を光路E1 の方向に設定する
と、その光路E1 の方向にSHG光L2が発生する。図
16の配置はモノリシック構造にすることもできる。ま
た、この第5の適用例では、必要とする結晶20が略1
/4になるので、結晶20の容量(体積)を小さくする
ことができ、結晶を有効に利用することができる。
【0113】図17に示すように、第5の適用例は、結
晶20の2つの側平面20m,20nが直交するように
研磨し、その2つの平面の交線(稜線)をZ軸上に位置
させると共に一方の平面(図17の例では側平面20
m)と端面20a及び端面20bとの交線を軸とした円
筒面となるように結晶20の光ビームの入射側の端面2
0a及び射出側の端面20bを研磨することにより、共
焦点共振器をもつモノリシックなSHG素子の共振器6
8を形成することができる。これら結晶20の2つの側
平面20m,20nは案内手段として機能する。両方の
端面の曲面(すなわち、シリンドリカル面)は励起光の
反射率が高くなるコーティングを行う。このとき、位相
整合の方向は光路E1 に沿う方向に設定する。なお、上
記で説明したように共振器となるための光路E1 の方向
はある程度の許容範囲(光ビームが予定通りの面で反射
する限り)で設定できる。
【0114】図17に示す結晶20と略同様の構成にお
いて、上記第4の適用例で述べたように(図15参
照)、入射する光ビームの方向がXZ平面と平行である
と共にZ軸と平行でない場合には、図18に示すよう
に、平面鏡62aの反射領域A1 に至るまでの光路
1 、反射領域A1 で反射された光ビームが至る円筒鏡
54bまでの光路E2 は同一平面上を進行する。また、
円筒鏡54bで反射された光ビームが平面鏡62bの反
射領域A2 に至るまでの光路E3 、反射領域A2 で反射
された光ビームが至る円筒鏡54aまでの光路E4 は同
一平面上を進行する。これら反射領域A1 、A2 は案内
手段として機能する。このとき、光路E1 に沿う方向が
位相整合の方向になる。この共振器68は図19に示す
ように、位相整合の方向だけが違う上記の図17に示し
た第5の適用例と同様の研磨を施したモノリシックな構
造で形成することができる。
【0115】このような、第4の適用例及び第5の適用
例の共振器は光線行列がx方向、y方向ともに単位行列
Iに等しくなるので、光ビームの入射位置や方向がずれ
た場合であっても、共振器内に光ビームを閉じ込めるこ
とができる。
【0116】なお、上記の適用例で説明した各共振器
は、共振器内部を一周する光ビームが1つの平面上にな
いものもあるが、図19に示すようにY軸やX軸に平行
な偏光のみを用いる場合には反射による偏光の変化は無
視できる。
【0117】このように、本実施例では、リング型共振
器を用いることによって波長変換装置として、光ビーム
を用いて単一の方向に変換波長の光ビームを得ることが
できる。共振器はリング構成であるため、励起光として
利用するために入射した光ビーム、すなわち、レーザー
装置に対して光ビームが戻ることがない。このため、戻
り光を防ぐためのアイソレータ等の部品が不要になる。
また共振器を共焦点あるいは二重共焦点とすることによ
り、共振器のパラメータを変更することなく、最適な波
長変換を行うための集光条件を、外部から入射する光ビ
ームの集光条件のみを調整することによって、得ること
ができる。さらに光ビームの形状を楕円とする集光に容
易に適用が可能である。また、光ビームの入射位置や方
向がずれても共振器内に閉じこめることができ、高効率
変換が安定に簡単に得られる。さらに、本実施例では、
共振器の調整が容易であることによって、波長変換装置
自体の組立を容易に行うことができる。さらにまた、本
実施例の共振器では、結晶と反射鏡とを一体化したモノ
リシック構造の共振器を得ることができるので、共振器
の損失を減少させることができ、高い変換効率のSHG
光を得ることができる。
【0118】従って、結晶の非線形光学効果を増強する
ために用いる外部光共振器として、2枚の同じ曲率半径
を持つ凹面鏡とそのあいだに配置した平面鏡等をもちい
て構成した、共焦点のリング型共振器を用いると、焦点
付近のビーム径を自由に設定することができ、安定かつ
高効率の波長変換が可能になる。また角度位相整合の結
晶の場合には、SHG光のビーム形状を最適にするため
等の理由で、基本波長の光ビームが楕円形のビーム形状
をしていることが望ましいことがあるが、共焦点リング
共振器ではこのような楕円形のビーム形状を有する光ビ
ームについても自動的に共振器内に閉じこめることがで
きる。さらにリング共振器内を一周する光ビームの共振
器において2枚あるいは偶数枚の同じ曲率半径を持つ鏡
の間においた平面の反射面の反射スポットの数を偶数個
に設定した共振器においては、入射された基本波長の光
ビームの入射位置や方向が、初期設定からわずかにずれ
ても、改めて光学系の調整を必要とすることなしに光を
共振器に閉じこめることができる。
【0119】なお、上記の実施例に用いた非線形光学材
料としての結晶20には、KDP,BBO,KTP,L
iNbO3 等がある。
【0120】上記の共焦点系の共振器は、各種のレーザ
ーの波長変換に応用できる。例えば、赤外ー赤色の半導
体レーザーの周波数逓倍によって青ー近紫外光を得るこ
とができ、緑−青色レーザーの周波数逓倍によって、深
紫外光を得ることができる。従って、これらの光を用い
る、半導体素子の製造、物質加工、表示装置、印刷装
置、3次元ホログラム再生装置、光化学、計測、反応モ
ニター等への適用が可能である。特に、赤外ー赤色の半
導体レーザーの周波数逓倍による青−近紫外光を得るこ
とができ、その出力は高密度光記録に用いることができ
る。また緑−青色光の周波数逓倍によって得られる深紫
外光は、半導体素子の製造、物質加工などに用いるのに
好適である。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、反
射手段及び反射透過手段によってSHG光等の基本波長
と異なる少なくとも1つの変換波長の光を発生させるた
めの非線形光学材料を透過した光は反射手段及び反射透
過手段を介して位相整合等の条件に合致することなく再
び非線形光学材料に向けて放射され、変換波長の光が非
線型光学材料内を集中して透過することがないので、単
純な構成で調整が容易であると共に安価な波長変換装置
を得ることができ、該変換波長の光が双方向に発生する
ことなく干渉効果による不安定性が生じることがない、
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる波長変換装置の概
略構成を示す概念図である。
【図2】共振器内の光ビームの波面(等位相面)を示す
イメージ図である。
【図3】2つの曲面からなる共振器の概念構成図であ
る。
【図4】共焦点共振器の一例を示すイメージ図である。
【図5】結晶とミラーを一体化した共振器を示すイメー
ジ図である。
【図6】第2実施例にかかる2重共焦点共振器の概念構
成を示すイメージ図である。
【図7】反射鏡を用いた2重共焦点型共振器を示す構成
図である。
【図8】結晶のみで構成した2重共焦点共振器を示すイ
メージ図である。
【図9】光ビームのビーム形状を任意に設定する構成例
を示す概念図である。
【図10】第3実施例にかかるリング状の共振器を説明
するための説明図である。
【図11】第3実施例の第1の適用例である凹面鏡及び
平面鏡からなる共振器の概略構成図である。
【図12】第3実施例の第2の適用例である凹面鏡によ
る共振器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)
は正面図、(c)は側面図である。
【図13】近似的な共焦点系を構成する共振器を示すイ
メージ図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、
(c)は側面図である。
【図14】第3実施例の第3の適用例の一例を示す共振
器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は正面
図、(c)は側面図である。
【図15】第3実施例の第4の適用例の一例を示す共振
器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は正面
図、(c)は側面図である。
【図16】第3実施例の第5の適用例の一例を示す共振
器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は正面
図、(c)は側面図である。
【図17】第3実施例の第5の適用例の変形例を示す共
振器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は正
面図、(c)は側面図である。
【図18】第3実施例の第5の適用例の他の変形例を示
す共振器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)
は正面図、(c)は側面図である。
【図19】第3実施例の第5の適用例の応用例を示す共
振器の概略構成図であり、(a)は斜視図、(b)は正
面図、(c)は側面図である。
【図20】従来の波長変換装置を示す概念図であり、
(a)は結晶単一パスの波長変換装置、(b)は往復型
共振器を用いた波長変換装置、(c)は(b)の変形
例、(d)はリング型共振器を用いた波長変換装置であ
る。
【符号の説明】
10 波長変換装置 12 レーザー装置 18 コリメータレンズ系(光射出手段) 20 結晶(非線形光学材料) 22 第1のミラー(反射手段) 24 第2のミラー(反射透過手段) 26 共振器(共振手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本波長の光を射出する光射出手段の射
    出側に配設され、光学的異方性を有しかつ入射された基
    本波長の光と波長が該基本波長と異なる少なくとも1つ
    の変換波長の光とを射出する非線形光学材料と、 前記非線形光学材料の射出側に配設されて光軸を通過す
    る平面との入射光束の断面形状と異なる光束の断面形状
    となるように前記基本波長の光を反射すると共に前記変
    換波長の光を透過する反射透過手段と、前記非線形光学
    材料と前記光射出手段との間に配設されて前記非線形光
    学材料に入射された基本波長の光が通過する基準光路に
    略一致する光路を通過すると共に前記基本波長の光の光
    束の断面形状と略一致する光束の断面形状となるように
    該反射透過手段によって反射された光を反射する反射手
    段と、からなる共振手段と、 を備えた波長変換装置。
  2. 【請求項2】 前記反射手段では収束方向に反射透過手
    段によって反射された光を反射することを特徴とする請
    求項1に記載の波長変換装置。
  3. 【請求項3】 前記反射透過手段では発散方向に前記基
    本波長の光を反射することを特徴とする請求項1に記載
    の波長変換装置。
  4. 【請求項4】 前記共振手段の反射透過手段及び反射手
    段の各々は、曲面で構成されると共に各々の曲面が有す
    る焦点距離及び反射光軸が略一致することを特徴とする
    請求項1に記載の波長変換装置。
  5. 【請求項5】 前記共振手段の反射透過手段及び反射手
    段の少なくとも一方は、所定方向から入射された光を射
    出すると共に所定方向と異なる方向から入射された光を
    反射光として射出する伝達部材と、該伝達部材から射出
    された所定方向からの光を反射して該伝達部材へ導く反
    射部材とから構成され、該反射部材と該伝達部材との間
    に光が集光される集光部位が奇数個位置すると共に、前
    記共振手段の内部で集光される集光部位の総数が偶数個
    であることを特徴とする請求項1に記載の波長変換装
    置。
  6. 【請求項6】 前記共振手段は、前記非線形光学材料の
    射出側に配設されて光軸を通過する平面との入射光束の
    断面形状と異なる光束の断面形状となるように前記基本
    波長の光を反射すると共に前記変換波長の光を透過する
    反射透過手段と、前記非線形光学材料と前記光射出手段
    との間に配設されて前記非線形光学材料に入射された基
    本波長の光が通過する基準光路に略一致する光路を通過
    すると共に前記基本波長の光の光束の断面形状と略一致
    する光束の断面形状となるように光を反射する反射手段
    と、該反射透過手段によって反射された光を該反射手段
    へ案内する案内手段と、からなることを特徴とする請求
    項1に記載の波長変換装置。
  7. 【請求項7】 光学的異方性を有しかつ入射された基本
    波長の光と波長が該基本波長と異なる少なくとも1つの
    変換波長の光とを射出する非線形光学材料を用いて該基
    本波長の光を該変換波長の光に変換する波長変換方法で
    あって、 前記非線形光学材料へ前記基本波長の光を入射し、 前記非線形光学材料の射出側では、光軸を通過する平面
    との入射光束の断面形状と異なる光束の断面形状となる
    ように前記基本波長の光を反射すると共に前記変換波長
    の光を透過し、 前記非線形光学材料の入射側では、前記非線形光学材料
    に入射された基本波長の光が通過する基準光路に略一致
    する光路を通過すると共に前記基本波長の光の光束の断
    面形状と略一致する光束の断面形状となるように前記非
    線形光学材料の射出側で反射された光を反射する、 ことを特徴とする波長変換方法。
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