JPH06350173A - 偏光および縦モード制御素子並びに固体レーザー装置 - Google Patents

偏光および縦モード制御素子並びに固体レーザー装置

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JPH06350173A
JPH06350173A JP13732593A JP13732593A JPH06350173A JP H06350173 A JPH06350173 A JP H06350173A JP 13732593 A JP13732593 A JP 13732593A JP 13732593 A JP13732593 A JP 13732593A JP H06350173 A JPH06350173 A JP H06350173A
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JP
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longitudinal mode
resonator
laser
solid
control element
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JP13732593A
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Hiroaki Hiuga
浩彰 日向
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つの特定方向に直線偏光した、単一縦モー
ドのレーザービームを発生させることができる固体レー
ザー装置を得る。 【構成】 固体レーザー装置の共振器内に、複屈折結晶
からなる偏光および縦モード制御素子15を配置する。こ
の素子15の2つの光通過端面15a、15bは光学軸に対し
て角度をなすようにカットし、一方の光通過端面15aに
はレーザー共振器の一方のミラーを構成する高反射コー
ト17を施し、他方の光通過端面15bには、レーザー発振
波長に対して吸収を有する薄膜19を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームの直線
偏光の向きを1つの特定方向に制御するとともに縦モー
ドを単一化する、偏光および縦モード制御素子に関する
ものである。
【0002】また本発明は、上述のような偏光および縦
モード制御素子、あるいは偏光制御素子を共振器内に有
して、直線偏光の向きが1つの特定方向に制御された単
一縦モードのレーザービームを発生する固体レーザー装
置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来より、固体レーザー装置等の種々の
レーザー装置が提供されているが、そのようなレーザー
装置から発せられたレーザービームを利用するに当たっ
ては、その直線偏光の向きをある特定方向に制御し、ま
た縦モードを所望のモードに制御したいことが多い。
【0004】そのような要求は、1つの素子によって満
足させるのが望ましく、米国特許第4,797,893 号明細書
にはそのような偏光および縦モード制御素子の一例が示
されている。この偏光および縦モード制御素子は、レー
ザー共振器内に配される複屈折結晶からなり、その2つ
の光通過端面が該結晶の光学軸と平行にカットされ、そ
してこれらの端面の一方には共振器の一方のミラーを構
成する高反射コートが施され、他方にはレーザー発振波
長に対して吸収を有する薄膜が形成されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の偏光および
縦モード制御素子によれば、直線偏光の向きが互いに直
交した2つの縦モードのレーザービームを発生させるこ
とができるが、近時多くの分野で要求されている、1つ
の特定方向に直線偏光した単一縦モードのレーザービー
ムを得ることはできない。
【0006】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、1つの特定方向に直線偏光した単一縦モ
ードのレーザービームを得ることができる偏光および縦
モード制御素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】また本発明は、1つの特定方向に直線偏光
した単一縦モードのレーザービームを得ることができる
固体レーザー装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による偏光および
縦モード制御素子は、請求項1に記載の通り、レーザー
装置の共振器内に配される複屈折結晶からなり、この複
屈折結晶の2つの光通過端面がその光学軸に対して角度
をなすようにカット(いわゆるアングル・カット)さ
れ、これら2つの光通過端面の一方に、レーザー共振器
の一方のミラーを構成する高反射コートが施され、上記
2つの光通過端面の他方に、レーザー発振波長に対して
吸収を有する薄膜が形成されていることを特徴とするも
のである。
【0009】また本発明による第1の固体レーザー装置
は、請求項2に記載の通り、上記構成の偏光および縦モ
ード制御素子を共振器内に有して(なおこの共振器の一
方のミラーは上記の通り該素子の1つの端面によって構
成される)、それにより1つの特定方向に直線偏光した
単一縦モードのレーザービームを発生させるものであ
る。
【0010】また本発明による第2の固体レーザー装置
は、請求項3に記載の通り、2つの光通過端面が光学軸
に対して角度をなすようにカットされた複屈折結晶を共
振器内に有し、上記2つの光通過端面の一方に、レーザ
ー共振器の一方のミラーを構成する高反射コートが施さ
れ、この共振器内に配置された別の素子の光通過端面
に、レーザー発振波長に対して吸収を有する薄膜が形成
されていることを特徴とするものである。
【0011】なお最近では、青色、緑色等の短波長域の
レーザービームに対する要求が高まりつつあるが、上述
した本発明の固体レーザー装置はこのような要求に応え
られる好ましい実施態様を構成し得るものである。すな
わちその場合の本発明の固体レーザー装置は、共振器内
に非線形結晶が配され、1つの特定方向に直線偏光した
単一縦モードの固体レーザービームを基本波としてこの
非線形結晶に入射させて、1つの特定方向に直線偏光し
た単一縦モードの波長変換波を出力するように構成され
る。
【0012】
【作用および発明の効果】上記のようにアングル・カッ
トされた偏光および縦モード制御素子にレーザービーム
が入射すると、それが常光線と異常光線とに分離され
る。そこでこの偏光および縦モード制御素子を共振器内
に有するレーザー装置においては、共振器ミラーの位置
に応じて、これら2つの光線のうちの一方のみが選択さ
れて発振するようになる。それにより、共振器から出射
するレーザービームは、1つの特定方向に直線偏光した
ものとなる。
【0013】また、2つの光通過端面に上述の通りの薄
膜と高反射コートが形成されている本発明の偏光および
縦モード制御素子にレーザービームが入射すると、高反
射コートが施されている方の端面、つまり共振器の一方
を構成する端面に節が位置する状態で定在波が生じ得
る。この状態を図3に示す。図中、15が偏光および縦モ
ード制御素子、15aがその一方の光通過端面、15bがそ
の他方の光通過端面、17が高反射コート、19が吸収薄膜
である。
【0014】この場合、図中実線で示すように、吸収薄
膜19が形成されている方の素子端面15bにおいても節が
位置するような波長の光のみがこの定在波を生じるもの
てあり、図中破線で示すようなその他の波長の光は薄膜
に吸収され、発振が抑制される。以上のようにして本発
明の偏光および縦モード制御素子によれば、発振波長が
選択され、共振器から出射するレーザービームが単一縦
モード化される。
【0015】本発明による第1の固体レーザー装置は、
上記構成の偏光および縦モード制御素子を共振器内に備
えるものであるから、上述の通りにして1つの特定方向
に直線偏光し、そして単一縦モード化されたレーザービ
ームを発生するものとなる。
【0016】一方、本発明による第2の固体レーザー装
置においても、第1の固体レーザー装置に用いられる偏
光および縦モード制御素子と同様にアングル・カットさ
れた複屈折結晶が共振器内に配置されているから、それ
によりレーザービームが常光線と異常光線とに分離され
る。したがってこの第2の固体レーザー装置において
も、共振器ミラーの位置(両光線の分離方向位置)に応
じて上記2つの光線のうちの一方のみが選択的に発振
し、1つの特定方向に直線偏光したレーザービームが出
射するようになる。
【0017】そしてこの第2の固体レーザー装置におい
ては、上記複屈折結晶の高反射コートが施されてない方
の端面に吸収薄膜が形成されてはいないが、その代わり
に、共振器内に配置された別の素子(これは例えばレー
ザー媒質や非線形結晶が利用できる)の光通過端面に吸
収薄膜が形成されているので、該端面においても節が位
置するような波長の光のみが定在波を生じ、その他の波
長の光は薄膜に吸収され、発振が抑制される。以上のよ
うにしてこの第2の固体レーザー装置においても、共振
器から出射するレーザービームが単一縦モード化され
る。
【0018】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例によるレ
ーザーダイオードポンピング固体レーザーを示すもので
ある。このレーザーダイオードポンピング固体レーザー
は、ポンピング光としてのレーザービーム10を発する半
導体レーザー(フェーズドアレイレーザー)11と、発散
光である上記レーザービーム10を集束させる集光レンズ
12と、ネオジウム(Nd)がドーピングされた固体レー
ザー媒質であるYAG結晶(以下、Nd:YAG結晶と
称する)13と、このNd:YAG結晶13の前方側(図中
右方側)に配された共振器ミラー14と、Nd:YAG結
晶13の半導体レーザー11側の光通過端面13aに密着固定
された偏光および縦モード制御素子15とからなる。
【0019】以上の各要素は、図示しない共通の筐体に
マウントされて一体化されている。またフェーズドアレ
イレーザー11は、図示しないペルチェ素子と温調回路と
により所定温度に保たれる。
【0020】フェーズドアレイレーザー11としては、波
長809 nmのレーザービーム10を発する出力400 mWの
ものが用いられている。またNd:YAG結晶13はNd
濃度が1atm %で、厚さが0.5 mmのものである。この
Nd:YAG結晶13は入射したレーザービーム10によっ
てネオジウム原子が励起されて、波長が946 nmのレー
ザービーム16を発する。共振器ミラー14は、ミラー面14
aの曲率半径が10mmのものである。
【0021】一方偏光および縦モード制御素子15は複屈
折性を有するMgO:LN(MgOがドープされたLi
NbO3 )の結晶からなり、図2に詳しく示す通りその
両端面15a、15bが光学軸に対して45°の角度をなす状
態にして、厚さ0.5 mmにカットされている。なおこの
カットは、いわゆる<101 >のアングル・カットであ
る。またこの偏光および縦モード制御素子15の後方端面
15aには、高反射コート17が施されている。この高反射
コート17と、共振器ミラー17のミラー面14に施されたコ
ート18の以上挙げた波長、並びにNd:YAG結晶13の
別の発振線1064nm、1300nmに対する反射率あるいは
透過率は、下表の通りに調整されている。なおこの表
中、Rは反射率を、Tは透過率を示しており、それらの
数値の単位は%である。
【0022】 そして偏光および縦モード制御素子15の前方端面15a
には、上述した固体レーザーの発振線(中心波長) 946
nmに対して吸収を有するニクロム(Ni−Cr)薄膜
19が形成されている。このニクロム薄膜19は、例えば蒸
着により、厚さ10nmに形成されている。
【0023】上記の構成においては、1064nm及び1300
nmの発振線のゲインが抑制され、偏光および縦モード
制御素子15の端面15aとミラー面14a間に波長946 nm
の定在波が生じ、この波長946 nmのレーザービーム16
のみがこれらの面15a、14aの間で強く共振し、その一
部が共振器ミラー14から出射する。なお本実施例では、
偏光および縦モード制御素子15の端面15aとミラー面14
aとの間の距離、すなわち共振器長は10mmである。
【0024】偏光および縦モード制御素子15の近傍にお
ける上記定在波の状態を、図3に示す。図示のように偏
光および縦モード制御素子15の端面15bには前述の通り
のニクロム薄膜19が形成されているため、中心波長を 9
46nmとする複数の縦モードのうち、破線で示すように
定在波の節の部分がニクロム薄膜19の位置に来ないもの
はこのニクロム薄膜19に吸収され、発振が抑制される。
つまり上記複数の縦モードのうち、図中実線で示すよう
に定在波の節の部分がニクロム薄膜19の位置に来るもの
のみが発振するようになり、単一縦モード化が実現され
る。
【0025】また、光学的に等方なNd:YAG結晶13
から出射した波長946 nmのレーザービーム16は、図2
に示すように、複屈折性を有する偏光および縦モード制
御素子15において常光線16Aと異常光線16Bとに分離さ
れる。そこで共振器ミラー14を、これら常光線16Aと異
常光線16Bの分離方向に適当に位置調整することによ
り、常光線16Aと異常光線16Bの一方のみを発振させる
ことができる。このようにして共振器ミラー14から出射
したレーザービーム16は、1つの特定方向に直線偏光し
たものとなる。なお本実施例において、常光線16Aと異
常光線16Bの分離幅dは18μmである。
【0026】ここで一般的に、複屈折性を有する結晶の
光学軸と入射光のなす角度をθ、常光線と異常光線との
なす角度をρ、結晶の常光線、異常光線に対する屈折率
をそれぞれno 、ne とすると、
【0027】
【数1】
【0028】であり、したがって結晶の厚さがtのとき
の常光線と異常光線の分離幅dは、
【0029】
【数2】
【0030】となる。この分離幅dは大きい方が好まし
く、tan θ=ne /no のときに最大値を取り、その値
【0031】
【数3】
【0032】である。そこで、θ=tan -1(ne
o )とすれば最も好ましいが、これに限定されるもの
ではない。また、固体レーザー発振ビームの半径(1/
2 )をwとすると、d≧0.5 wであるときに良好な偏
光制御結果が得られる。本実施例では前述の通りd=18
μmであり、またw=25μmであるので、この条件が満
足されている。
【0033】次に図4を参照して、本発明の第2実施例
について説明する。なおこの図4において、図1中の要
素と同等の要素には同番号を付し、それらについての重
複した説明は省略する(以下、同様)。
【0034】この第2実施例装置もレーザーダイオード
ポンピング固体レーザーであり、本装置においては、第
1実施例装置で設けられた共振器ミラー14が省かれ、そ
れに代えて、Nd:YAG結晶13の前方端面13bが共振
器ミラー面とされている。すなわちこの結晶端面13bは
ほぼ球面の一部をなす凸面形状に研磨され、そこには上
記共振器ミラー14のミラー面14bに施されたものと同じ
コート18が形成されている。そこでこの場合は、偏光お
よび縦モード制御素子15の端面15aと上記端面13bとの
間でレーザービーム16が共振する。
【0035】以上述べた以外の構成は、基本的に第1実
施例装置のものと同様であり、それによりこの場合も、
特定の1つの方向に直線偏光した単一縦モードのレーザ
ービーム(波長: 946nm)16が得られる。
【0036】次に、図5を参照して本発明の第3実施例
について説明する。この第3実施例のレーザーダイオー
ドポンピング固体レーザーは第2実施例の装置と比べる
と、共振器内に光波長変換素子20が配置されている点が
基本的に異なる。また第2実施例では、Nd:YAG結
晶13の端面13bが共振器ミラー面とされていたが、本実
施例ではそれに代えて、曲率半径10mmの凸面に研磨さ
れたミラー面21aを有する石英ミラー21が用いられてい
る。
【0037】上記光波長変換素子20は、一例として周期
ドメイン反転構造を有するMgO:LNのバルク結晶
(結晶長1mm)からなるものである。なお上記周期ド
メイン反転構造は、波長946 nmおよび非線形光学定数
33に対して1次の周期となるようにされている。この
光波長変換素子20はNd:YAG結晶13に密着固定さ
れ、そしてこの光波長変換素子20に石英ミラー21が密着
固定されている。偏光および縦モード制御素子15、N
d:YAG結晶13、光波長変換素子20の光通過方向の長
さは、それぞれ一例として 0.5mm、1mm、1mmで
ある。
【0038】本実施例においても、偏光および縦モード
制御素子15の端面15a、15bにはそれぞれ、先に述べた
ものと同様の高反射コート17、ニクロム薄膜19が形成さ
れている。そこでこの偏光および縦モード制御素子15の
作用により、特定の1つの方向に直線偏光した波長946
nmの単一縦モードレーザービーム16が得られる。そし
てこのレーザービーム16は光波長変換素子20により、波
長が1/2すなわち473 nmの第2高調波22に変換され
る。
【0039】なお上記光波長変換素子20の後方端面20a
と、石英ミラー21のミラー面21bには、それぞれコート
23、24が施されている。これらのコート23、24の特性
を、上記高反射コート17の特性と併せて下表に示す。こ
の表中でも、Rは反射率を、Tは透過率を示しており、
それらの数値の単位は%である。
【0040】 コート17 コート23 コート24 809nm T≧85 − − 946nm R≧99.9 T≧99 R≧99.9 1064nm T≧30 T≧30 T≧90 1300nm T≧70 T≧70 T≧70 473nm − R≧90 T≧90 上記の構成において、波長946 nmのレーザービーム16
は石英ミラー21のミラー面21bをほとんど透過せず、そ
の一方波長473 nmの第2高調波22の一部がこのミラー
面21bを透過して、石英ミラー21から出射する。この場
合、基本波としてのレーザービーム16の偏光方向および
縦モードが上記の通りに制御されているので、第2高調
波22も1つの特定方向に直線偏光し、そして単一縦モー
ドのものとなる。
【0041】本実施例では、偏光および縦モード制御素
子15の使用と併せて、半導体レーザー11の励起位置を調
整することにより、波長946 nmのレーザービーム16の
常光線が発振するようにし、かつ、その直線偏光方向と
光波長変換素子20のZ軸とを一致させてある。このよう
に、基本波であるレーザービーム16の直線偏光方向と光
波長変換素子20のZ軸とが一致し、そしてレーザービー
ム16が単一縦モード化されているため、波長変換におけ
るモード競合ノイズも発生せず、高い波長変換効率の下
に、出力の安定した第2高調波22が得られるようにな
る。本実施例では、半導体レーザー11による励起パワー
が 500mWのとき、10mWの第2高調波22が得られた。
【0042】次に、図6を参照して本発明の第4実施例
について説明する。この第4実施例装置は、図1に示し
た第1実施例のレーザーダイオードポンピング固体レー
ザーと比べると、偏光および縦モード制御素子15に代え
て偏光制御素子30が設けられ、そしてニクロム薄膜19が
Nd:YAG結晶13の後方端面13aに形成されている点
が異なる。上記偏光制御素子30は、ニクロム薄膜19が形
成されていない点以外は第1実施例の偏光および縦モー
ド制御素子15と同じ構成のものである。すなわちこの場
合も、偏光制御素子30の高反射コート17が形成された後
方端面30aと、共振器ミラー14とによりレーザー共振器
が構成されている。
【0043】この構成においてもレーザービーム16は、
偏光制御素子30の作用で1つの特定方向に直線偏光した
ものとなり、他方、Nd:YAG結晶端面13aに形成さ
れたニクロム薄膜19の作用で単一縦モード化される。
【0044】なおこの第4実施例においては、固体レー
ザー媒質であるNd:YAG結晶13の端面13aにニクロ
ム薄膜19が形成されているが、このニクロム薄膜19はレ
ーザー共振器内に配されるその他の素子、例えば波長変
換用非線形結晶の端面等に形成されてもよい。
【0045】また、本発明において偏光および縦モード
制御素子あるいは偏光制御素子を構成する複屈折結晶と
しては、以上の各実施例で用いられたMgO:LNに限
らず、その他方解石、ルチル、KTiOPO4 (KT
P)、YVO4 、KNbO3 (KN)、LiTaO
3 (LT)等も使用可能である。
【0046】さらに、偏光および縦モード制御素子の端
面、あるいはレーザー共振器内に配されるその他の素子
の端面に形成される吸収薄膜もニクロムに限らず、その
他金や銀等から形成されてもよい。
【0047】また、本発明の固体レーザー装置に適用さ
れ得る非線形結晶としては、先に述べた周期ドメイン反
転構造を有するMgO:LNの他、例えばKN、KT
P、BBO、LBO、DMNP、KLN、周期ドメイン
反転構造を有するLT等が挙げられる。
【0048】なお、本発明の固体レーザー装置をレーザ
ーダイオードでポンピングする場合は、レーザーダイオ
ードから発せられるポンピング光としてのレーザービー
ムの直線偏光の向きを、固体レーザー発振ビームの直線
偏光の向きと一致させるが好ましい。すなわち、そのよ
うにすると、固体レーザーの発振効率は、それら両直線
偏光の向きが直交している場合と比べて1.2 〜1.5 倍程
度高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による固体レーザー装置を
示す側面図
【図2】図1の装置における偏光および縦モード制御素
子を詳しく示す側面図
【図3】上記偏光および縦モード制御素子による単一縦
モード化作用を説明する説明図
【図4】本発明の第2実施例による固体レーザー装置を
示す側面図
【図5】本発明の第3実施例による固体レーザー装置を
示す側面図
【図6】本発明の第4実施例による固体レーザー装置を
示す側面図
【符号の説明】
10 レーザービーム(ポンピング光) 11 半導体レーザー 12 集光レンズ 13 Nd:YAG結晶 13a、13b Nd:YAG結晶の端面 14 共振器ミラー 14a 共振器ミラーのミラー面 15 偏光および縦モード制御素子 15a 、15b 偏光および縦モード制御素子の端面 16 固体レーザービーム 16A 常光線 16B 異常光線 17 高反射コート 19 ニクロム薄膜 20 光波長変換素子 21 石英ミラー 22 第2高調波 30 偏光制御素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー装置の共振器内に配される複屈
    折結晶からなり、 この複屈折結晶の2つの光通過端面がその光学軸に対し
    て角度をなすようにカットされ、 これら2つの光通過端面の一方に、レーザー共振器の一
    方のミラーを構成する高反射コートが施され、 前記2つの光通過端面の他方に、レーザー発振波長に対
    して吸収を有する薄膜が形成されていることを特徴とす
    る偏光および縦モード制御素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の偏光および縦モード制
    御素子を共振器内に有し、1つの特定方向に直線偏光し
    た単一縦モードのレーザービームを発生させることを特
    徴とする固体レーザー装置。
  3. 【請求項3】 2つの光通過端面が光学軸に対して角度
    をなすようにカットされた複屈折結晶を共振器内に有
    し、 前記2つの光通過端面の一方に、レーザー共振器の一方
    のミラーを構成する高反射コートが施され、 この共振器内に配置された別の素子の光通過端面に、レ
    ーザー発振波長に対して吸収を有する薄膜が形成されて
    いることを特徴とする固体レーザー装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の固体レーザー
    装置において、共振器内に非線形結晶が配され、固体レ
    ーザービームを基本波としてこの非線形結晶に入射させ
    て、1つの特定方向に直線偏光した単一縦モードの波長
    変換波を出力することを特徴とする固体レーザー装置。
JP13732593A 1993-06-08 1993-06-08 偏光および縦モード制御素子並びに固体レーザー装置 Withdrawn JPH06350173A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012049425A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Nippon Signal Co Ltd:The 固体レーザー
JP2013143473A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Panasonic Corp 光学部品、それを用いたレーザ光源装置、画像表示装置及びそれらの製造方法

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