JP2670647B2 - レーザーダイオードポンピング固体レーザー - Google Patents

レーザーダイオードポンピング固体レーザー

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JP2670647B2 JP10578891A JP10578891A JP2670647B2 JP 2670647 B2 JP2670647 B2 JP 2670647B2 JP 10578891 A JP10578891 A JP 10578891A JP 10578891 A JP10578891 A JP 10578891A JP 2670647 B2 JP2670647 B2 JP 2670647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザーダイオードポン
ピング固体レーザーに関し、特に詳細には、共振器内に
非線形光学材料の結晶を配して固体レーザー発振ビーム
を波長変換(短波長化)するようにしたレーザーダイオ
ードポンピング固体レーザーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62-189783 号公報に示され
るように、ネオジウム等の希土類がドーピングされた固
体レーザー媒質を半導体レーザー(レーザーダイオー
ド)によってポンピングするレーザーダイオードポンピ
ング固体レーザーが公知となっている。この種のレーザ
ーダイオードポンピング固体レーザーにおいては、例え
ば特開平2-77181 号公報に示されるように、より短波長
のレーザー光を得るために、その共振器内に、固体レー
ザー発振ビームを波長変換する非線形光学材料のバルク
単結晶を配設して、固体レーザー発振ビームを第2高調
波に波長変換することも行なわれている。さらには、例
えばアプライド・フィジックス・レター(Applied P
hysics Letter )Vol. 52,No.2,11 January
1988に記載されているように、上述の位置に配した非線
形光学材料のバルク単結晶により、固体レーザー発振ビ
ームとポンピング光とを和周波に波長変換することも提
案されている。
【0003】このようなレーザーダイオードポンピング
固体レーザーにおいては、半導体レーザーから発せられ
たポンピング光を固体レーザー媒質に十分に吸収させ
て、効率良く短波長レーザービームを得ることが望まれ
る。そこで例えばオプティクス・レターズ(Optics
Letters)Vol. 16,No.6/March 15,1991 p.
396 に示されているように、半導体レーザーが本来備え
る共振器とは別に、ポンング光を共振させる外部共振
器を設け、この外部共振器内に固体レーザー媒質を配設
することが提案されている。この外部共振器を備えた従
来のレーザーダイオードポンピング固体レーザーにおい
ては、半導体レーザーへの戻り光によってその発振波長
が不安定になることを防止するために、半導体レーザー
と外部共振器との間にアイソレータを配置している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のレーザー
ダイオードポンピング固体レーザーにおいては、外部共
振器の共振器長さが温度変化等によって変動して、その
共振波長が半導体レーザーの発振波長からずれやすいと
いう問題がある。そうなると、固体レーザー媒質におけ
るポンピング光の吸収量が変動し、波長変換波の出力が
不安定になってしまう。
【0005】また上記構成の従来のレーザーダイオード
ポンピング固体レーザーにおいては、良好に集光できる
波長変換波を得ようとすると、縦・横シングルモードの
半導体レーザーを使用せざるを得ない。そのため、ポン
ピング源として比較的高出力のブロードエリアレーザー
やフェーズドアレイレーザーを使用することができず、
高出力の波長変換波を得ることが困難であるという問題
がある。
【0006】さらに上記構成の従来のレーザーダイオー
ドポンピング固体レーザーにおいては、出力安定化のた
めに高価なアイソレータを使用するので、コストが高く
なり、また有効径の大きなアイソレータを形成するのが
困難であるため、半導体レーザー光のビーム径が制限さ
れその結果ポンプ光である半導体レーザー光がアイソレ
ーターによってけられてしまうために、高効率で半導体
レーザー光を固体レーザー媒質に入力することができな
いという問題点があった。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、波長変換波の出力が安定し、また、その
ためにコストが大幅にアップすることがなく、ポンピン
グ源として各種高出力の半導体レーザーも適宜使用する
ことができ、さらにポンプ光である半導体レーザー光の
ビーム径の制限も無いレーザーダイオードポンピング固
体レーザーを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるレーザーダ
イオードポンピング固体レーザーは、前述したように固
体レーザー発振ビームを、共振器内に配した非線形光学
材料の結晶によって波長変換するレーザーダイオードポ
ンピング固体レーザーにおいて、半導体レーザーから発
せられたポンピング光を共振させる外部共振器が設けら
れるとともに、この外部共振器で共振したポンピング光
の一部を半導体レーザーに光フィードバックさせる構造
とされていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用および発明の効果】上記のように外部共振器で共
振したポンピング光を半導体レーザーに光フィードバッ
クすると、いわゆる周波数ロックがなされ、半導体レー
ザーの縦モードが単一化される。そうなると、固体レー
ザー媒質へのポンピング光の吸収量が安定して、波長変
換波の出力が安定する。
【0010】また、たとえ縦モードあるいは横モードが
マルチモードの半導体レーザーをポンピング源として
も、上記のように光フィードバックで縦モードを単一化
できるから、波長変換波の出力安定化のために、使用可
能な半導体レーザーが限定されることがない。そうであ
れば、ポンピング源として高出力のブロードエリアレー
ザーやフェーズドアレイレーザーを用いて、高出力の波
長変換波を得ることが可能となる。
【0011】また上記の構成においては、発振波長の安
定化のためにアイソレータ等の特別の光学素子を用いて
いないから、発振波長安定化のためにコストが大幅に上
昇することもないし、ポンプ光である半導体レーザー光
のビーム径が限定されることもない。
【0012】なお本発明の特に好ましい実施例において
は、固体レーザー媒質と非線形光学材料の結晶とを一体
化し、それらの端面を用いて上記外部共振器を構成す
る。このような構成においては、周囲温度が変動しても
外部共振器の共振器長さが変動し難い、という効果が得
られる。
【0013】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
【0014】<第1実施例>図1は、本発明の第1実施
例によるレーザーダイオードポンピング固体レーザーを
示すものである。このレーザーダイオードポンピング固
体レーザーは、ポンピング光としてのレーザービーム13
を発する半導体レーザー14と、発散光である上記レーザ
ービーム13を平行光化するコリメーターレンズ15aと、
平行光とされたレーザービーム13を集束させる集光レン
ズ15bと、ネオジウム(Nd)がドーピングされた固体
レーザー媒質であるYAG結晶(以下、Nd:YAG結
晶と称する)16と、このNd:YAG結晶16の前方側
(図中下方側)に固定された非線形光学材料であるKN
bO3 の結晶10とからなる。本実施例のNd:YAG結
晶16は厚さ1mmであり、またこのNd:YAG結晶16
とKNbO3 結晶10とは、半径が2.5 mmの半球状に形
成されている。これらの結晶10、16は、上記レーザービ
ーム13がNd:YAG結晶16に斜めに入射するように配
置されている。
【0015】以上述べた各要素は、共通の筐体(図示せ
ず)にマウントされて一体化されている。なお半導体レ
ーザー14は銅ブロック17に固定され、図示しないペルチ
ェ素子と温調回路により、所定温度に温調される。
【0016】半導体レーザー14としては、基本波長λ1
=808 nmのレーザービーム13を発するものが用いられ
ている。Nd:YAG結晶16は、このレーザービーム13
によってネオジウム原子が励起されることにより、波長
λ2 =946 nmのレーザービーム11を発する。
【0017】Nd:YAG結晶16の光入射側端面16aに
は、波長946 nmのレーザービーム11は良好に反射させ
(反射率99.9%以上)、波長808 nmのポンピング用レ
ーザービーム13は92%反射させ、後述する波長λ3 =47
3 nmの第2高調波12は良好に透過させる(透過率99%
以上)コーティング18が施されている。一方、KNbO
3 結晶10の球面状の端面10aには、上記レーザービーム
11、13および波長473nmの第2高調波12をすべて良好
に反射させるコーティング19が施されている。したがっ
て波長946 nmのレーザービーム11は、上記の面10a、
16a、10a間にV字形の光路をもって閉じ込められて、
レーザー発振を引き起こす。このレーザービーム11はK
NbO3結晶10に入射して、波長が1/2、すなわち473
nmの第2高調波12に波長変換される。この第2高調
波12は、前述のコーティング18が施されたNd:YAG
ロッド端面16aから出射する。
【0018】以上説明の通り本実施例では、Nd:YA
G結晶16とKNbO3 結晶10とにより、固体レーザー用
の共振器が構成されている。またNd:YAG結晶16と
KNbO3 結晶10は、半導体レーザー14の外部共振器と
しても作用する。すなわち、波長808 nmのレーザービ
ーム13も、上記の面10a、16a、10a間においてV字形
の光路をなして共振する。このようにすることにより、
Nd:YAG結晶16が厚さ1mmと薄く形成されていて
も、そこにレーザービーム13が十分に吸収され、高強度
のレーザービーム11が発せられるようになる。
【0019】そして、面16a上のコーティング18が、波
長808nmのレーザービーム13を92%反射するものとさ
れているため、上記外部共振器で共振したレーザービー
ム13の一部が半導体レーザー14に光フィードバックされ
ることになる。それによりこの半導体レーザー14が周波
数ロックされ、単一縦モード発振するようになる。そう
なれば、前述したようにレーザービーム13のNd:YA
G結晶16への吸収量が安定し、ひいては第2高調波12の
出力が安定する。
【0020】本実施例では、半導体レーザー14としてシ
ングルモードレーザーを用い、その出力が100 mWのと
き、10mWの第2高調波12を得ることができる。また、
以上のようにして半導体レーザー14の縦モードが単一化
されるので、第2高調波12の集光性を考慮する場合で
も、本来縦・横モードともマルチモードである高出力の
ブロードエリアレーザーやフェーズドアレイレーザーを
利用可能であり、そのようにすればより高出力の第2高
調波12を得ることができる。
【0021】<第2実施例>図2は本発明の第2実施例
によるレーザーダイオードポンピング固体レーザーを示
している。なおこの図2において、図1中のものと同等
の要素については同番号を付してあり、それらについて
の重複した説明は省略する(以下、同様)。この第2実
施例において、Nd:YAG結晶16の端面16aには、波
長946 nmのレーザービーム11は良好に反射させ、波長
808 nmのレーザービーム13および波長473 nmの第2
高調波12は各々92%反射させるコーティング20が施され
ている。この第2実施例の装置は、第1実施例装置と比
べると、このコーティング20のみが異なるものである。
【0022】本実施例では上述のようなコーティング20
が施されていることにより、第2高調波12も面10a、16
a、10a間においてV字形の光路を取って共振する。そ
れによりこの第2実施例では、第1実施例よりもさらに
高効率の波長変換が可能となる。例えば半導体レーザー
14として出力50mWのシングルモードレーザーを用いた
場合には、出力10mWの第2高調波12を得ることができ
る。
【0023】<第3実施例>図3は本発明の第3実施例
によるレーザーダイオードポンピング固体レーザーを示
している。この第3実施例においては、コリメーターレ
ンズ15aで平行光化されたレーザービーム13が、ミラー
30で反射して集光レンズ15bに入射する。ミラー30はP
ZT素子31により、矢印A方向に移動され得る。波長λ
1 =808 nmのレーザービーム13は上記集光レンズ15b
により集光されて、Nd:YAG結晶16に入射する。こ
のNd:YAG結晶16には、KNbO3 結晶10が一体化
されている。Nd:YAG結晶16はレーザービーム13に
よってポンピングされて、波長λ2 =946 nmのレーザ
ービーム11を発し、このレーザービーム11はKNbO3
結晶10により、波長λ3 =473 nmの第2高調波12に波
長変換される。
【0024】Nd:YAG結晶16の端面16a、16bに
は、それぞれコーティング32、33が施され、またKNb
3 結晶10の端面10a、10bにもそれぞれコーティング
34、35が施されている。これらのコーティング32、33、
34、35の、波長λ1 =808 nm、λ2 =946 nm、λ3
=473 nmに対する特性は、下記の通りである。なおA
Rは無反射(透過率99%以上)、HRは高反射(反射率
99.9%以上)を示す。
【0025】 λ1 =808 nm λ2 =946 nm λ3 =473 nm コーティング32 AR HR HR コーティング33 AR AR AR コーティング34 AR AR AR コーティング35 AR HR AR 以上のようなコーティング32、33、34、35が施されてい
るので、ポンピング光であるレーザービーム13は良好に
Nd:YAG結晶16に入射し、またKNbO3 結晶10か
ら前方(図中右方)に出射する。そして基本波としての
レーザービーム11は、端面16aと端面10bとの間で共振
する。また第2高調波12はKNbO3 結晶10から前方側
に出射する。
【0026】本実施例においては、第1実施例、第2実
施例と異なり、半導体レーザー14用の外部共振器が、N
d:YAG結晶16およびKNbO3 結晶10とは別体に形
成されている。すなわちこの外部共振器は、Nd:YA
G結晶16の後方側に配された共振器ミラー36と、KNb
3 結晶10の前方側に配された共振器ミラー37と、この
共振器ミラー37で反射した光を共振器ミラー36に向けて
反射させる共振器ミラー38とによってリング共振器とし
て構成されている。これらの共振器ミラー36、37、38
の、波長λ1 =808 nm、λ2 =946 nm、λ3 =473
nmに対する特性は、下記の通りである。 λ1 =808 nm λ2 =946 nm λ3 =473 nm 共振器ミラー36 85%反射 − − 共振器ミラー37 HR AR AR 共振器ミラー38 HR − − レーザービーム13は上記構成の外部共振器において共振
するので、Nd:YAG結晶16に十分に吸収され得る。
また共振したレーザービーム13の一部は、極めて低い反
射率ではあるが、Nd:YAG結晶16の端面16aで反射
して、半導体レーザー14に光フィードバックされる。そ
れによりこの場合も半導体レーザー14が周波数ロックさ
れ、その縦モードが単一化される。
【0027】なお半導体レーザー14や、Nd:YAG結
晶16およびKNbO3 結晶10を保持しているマウントが
温度変化によって熱膨張あるいは収縮すると、半導体レ
ーザー14の2つのへき開面と、Nd:YAG結晶16の端
面16a間の光路長が変動し得る。それに対処するため
に、共振器ミラー37の前方側には、レーザービーム13の
みを反射させるダイクロイックミラー29が配され、ここ
で反射したレーザービーム13の光量がフォトダイオード
等の光検出器39によって検出される。この光検出器39が
出力する光量信号S1は、フィードバック回路40に入力
される。フィードバック回路40は、光量信号S1に応じ
た駆動信号S2を前記PZT素子31に入力し、ミラー30
を矢印A方向に移動させる。それにより上記の光路長
は、常に最大出力のレーザービーム13が得られる長さに
維持される。
【0028】これに対して前記第1実施例および第2実
施例においては、Nd:YAG結晶16とKNbO3 結晶
10とを一体化させて、それらの端面により半導体レーザ
ー14の外部共振器を構成しているので、上述のような光
路長の変動が生じ難いものとなっている。
【0029】なお本実施例のコーティング35は、波長47
3 nmの第2高調波12に対してはAR(無反射)である
が、それに代えて、第2高調波12を部分透過(例えば5
%程度)するコーティングを施すことにより、第2高調
波12も面16a、10b間で共振させて、さらに高い波長変
換効率を実現することができる。
【0030】〈第4実施例〉図4は、本発明の第4実施
例によるレーザーダイオードポンピング固体レーザーを
示している。なおこの第4実施例および次に説明する第
5実施例装置は、ポンピング光と固体レーザー発振ビー
ムとを和周波に波長変換するものである。図示されるよ
うにこの第4実施例装置においては、図3に示した第3
実施例装置のNd:YAG結晶16およびKNbO3 結晶
10に代えて、NYAB(NdX 1-X Al3 (BO3
4 x=0.04〜0.08)の結晶41が配設されている。この
NYAB結晶41は、一般にSelf-Frequency-Doubling Cr
ystal と呼ばれている結晶の一つであり、固体レーザー
媒質であるとともに光波長変換機能も有する。
【0031】一方半導体レーザー14としては、波長λ1
=804 nmのレーザービーム13を発するものが用いられ
ている。NYAB結晶41は、このレーザービーム13によ
ってポンピングされて、波長λ2 =1062nmのレーザー
ビーム11を発するとともに、このレーザービーム11と上
記レーザービーム13との和周波42、すなわち波長λ
3 (1/λ1 +1/λ2 =1/λ3 )=458 nmのレー
ザービームを発する。
【0032】NYAB結晶41の両端面41a、41bには、
それぞれコーティング43、44が施されている。また、半
導体レーザー14用の外部共振器は、共振器ミラー36、3
7、38とによってリング共振器として構成されている。
これらのコーティング43、44および共振器ミラー36、3
7、38の、波長λ1 =804 nm、λ2 =1062nm、λ3
=458 nmに対する特性は以下の通りである。 λ1 =804 nm λ2 =1062nm λ3 =458 nm コーティング43 AR HR HR コーティング44 AR HR AR 共振器ミラー36 85%反射 − − 共振器ミラー37 HR AR AR 共振器ミラー38 HR − − 以上のようなコーティング43、44が施されているため
に、ポンピング光であるレーザービーム13は良好にNY
AB結晶41に入射し、またそこから前方(図中右方)に
出射する。そして基本波の一つであるレーザービーム11
は、端面41aと41bとの間で共振する。また和周波42は
NYAB結晶41から前方側に出射する。そして、レーザ
ービーム13は上記構成の外部共振器において共振するの
で、NYAB結晶41に十分に吸収され得る。
【0033】また共振したレーザービーム13の一部は、
極めて低い反射率ではあるが、NYAB結晶41の端面41
aで反射して、半導体レーザー14に光フィードバックさ
れる。それによりこの場合も半導体レーザー14が周波数
ロックされ、その縦モードが単一化される。
【0034】〈第5実施例〉図5は、本発明の第5実施
例によるレーザーダイオードポンピング固体レーザーを
示している。この第5実施例装置は、第4実施例装置の
NYAB結晶41に代えて、Ndがドーピングされた固体
レーザー媒質であるYVO4 結晶(以下、Nd:YVO
4 結晶と称する)50と、非線形光学材料であるKTP結
晶51とが配設された形のものである。
【0035】半導体レーザー14としては、波長λ1 =80
9nmのレーザービーム13を発するものが用いられてい
る。Nd:YVO4 結晶50は、このレーザービーム13に
よってポンピングされて、波長λ2 =1064nmのレーザ
ービーム11を発するとともに、このレーザービーム11と
上記レーザービーム13との和周波42、すなわち波長λ3
(1/λ1 +1/λ2 =1/λ3 )=460 nmのレーザ
ービームを発する。
【0036】Nd:YVO4 結晶50の両端面50a、50b
には、それぞれコーティング52、53が施されている。そ
してKTP結晶51の両端面51a、51bには、それぞれコ
ーティング54、55が施されている。また半導体レーザー
14用の外部共振器は、共振器ミラー36、37、38とによっ
てリング共振器として構成されている。これらのコーテ
ィング52、53、54、55および共振器ミラー36、37、38
の、波長λ1 =809 nm、λ2 =1064nm、λ3 =460
nmに対する特性は以下の通りである。 λ1 =809 nm λ2 =1064nm λ3 =460 nm コーティング52 AR HR HR コーティング53 AR AR AR コーティング54 AR AR AR コーティング55 AR HR AR 共振器ミラー36 85%反射 − − 共振器ミラー37 HR AR AR 共振器ミラー38 HR − − 以上のようなコーティング52、53、54、55が施されてい
るために、ポンピング光であるレーザービーム13は良好
にNd:YVO4 結晶50に入射し、またKTP結晶51か
ら前方(図中右方)に出射する。そして基本波の一つで
あるレーザービーム11は、端面50aと51bとの間で共振
する。また和周波42はKTP結晶51から前方側に出射す
る。そして、レーザービーム13は上記構成の外部共振器
において共振するので、Nd:YVO4 結晶50に十分に
吸収され得る。
【0037】また共振したレーザービーム13の一部は、
極めて低い反射率ではあるが、Nd:YVO4 結晶50の
端面50aで反射して、半導体レーザー14に光フィードバ
ックされる。それによりこの場合も半導体レーザー14が
周波数ロックされ、その縦モードが単一化される。
【0038】なお、ポンピング光と固体レーザー発振ビ
ームとを和周波に波長変換する場合でも、図1あるいは
図2に示される外部共振器構造を適用可能であることは
勿論である。さらに本発明においては、図6に示すよう
なリング共振器構造を採用することも可能である。この
図6の装置においては、一例としてNd:YVO4 結晶
50とKTP結晶51とが一体化され、KTP結晶51の後端
面51a、前端面51bおよび上端面51cによって半導体レ
ーザー14用の外部共振器が構成されている。
【0039】また、本発明において用いられる固体レー
ザー媒質は、以上説明した実施例における各結晶に限ら
れるものではなく、その他の公知のもの、例えばLN
P、Nd:YLF等を適宜用いることができる。また非
線形光学材料も上記実施例の材料に限られるものではな
く、その他の公知のもの、例えばBNNB、LiI
3 、Urea、特開平2-77181 号公報に示される
(3,5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)ピラ
ゾール、特開平2-28号公報に示される(3,5−ジメチ
ル−1−(4−ニトロフェニル)−1,2,4−トリア
ゾール等を適宜用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例装置の側面図
【図2】本発明の第2実施例装置の側面図
【図3】本発明の第3実施例装置の側面図
【図4】本発明の第4実施例装置の側面図
【図5】本発明の第5実施例装置の側面図
【図6】本発明の第6実施例装置の側面図
【符号の説明】 10 KNbO3 結晶 11 レーザービーム(基本波) 12 第2高調波 13 レーザービーム(ポンピング光) 14 半導体レーザー 16 Nd:YAG結晶 18、19、20、32、33、34、35、43、44、52、53、54、55
コーティング 36、37、38 共振器ミラー 41 NYAB結晶 50 Nd:YVO4 結晶 51 KTP結晶

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネオジウム等の希土類がドーピングされ
    た固体レーザー媒質を半導体レーザーによってポンピン
    グし、得られた固体レーザー発振ビームを、共振器内に
    配した非線形光学材料の結晶によって波長変換するレー
    ザーダイオードポンピング固体レーザーにおいて、前記
    半導体レーザーから発せられたポンピング光を共振させ
    る外部共振器が設けられるとともに、この外部共振器で
    共振したポンピング光の一部を半導体レーザーに光フィ
    ードバックさせる構造を有することを特徴とするレーザ
    ーダイオードポンピング固体レーザー。
  2. 【請求項2】 前記固体レーザー媒質と非線形光学材料
    の結晶とが一体化され、これらの端面を用いて前記外部
    共振器が形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のレーザーダイオードポンピング固体レーザー。
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