JPH086044B2 - インジゴ類の製造方法 - Google Patents

インジゴ類の製造方法

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JPH086044B2
JPH086044B2 JP3871388A JP3871388A JPH086044B2 JP H086044 B2 JPH086044 B2 JP H086044B2 JP 3871388 A JP3871388 A JP 3871388A JP 3871388 A JP3871388 A JP 3871388A JP H086044 B2 JPH086044 B2 JP H086044B2
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喜博 山本
忍 青木
烈 原
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インジゴ類の製造方法に関するものであ
る。更に詳しくは、2位および3位に置換基を有しない
インドール類を有機ヒドロ過酸化物と反応させることを
特徴とするインジゴ類の製造方法に関するものである。
インジゴ類は染料として重要な化合物である。
(従来の技術) 現在、工業的なインジゴの製造方法としては、アニリ
ンとクロロ酢酸またはアニリン、青酸およびホルムアル
デヒドを原料としてN−フェニルグリシン塩を製造し、
これを高温で、アルカリ溶融してインドキシル化合物と
した後、更にこれを空気酸化する方法が採用されてい
る。しかしながらこれらの方法は、反応工程が多段階で
複雑であるばかりでなく、大量の水酸化カリウムと水酸
化ナトリウムを使用しなければならず、これらの回収再
使用に際して多大のエネルギーを消費し、そのための特
殊な装置が必要であるという問題があるため、より簡素
なプロセスへの転換が望まれている。
(発明が解決しようとする課題) インドールを有機合成化学的に酸化2量化して直接イ
ンジゴを得た例はいくつかある。小幡らは、過酸化水素
と酢酸により反応系内で過カルボン酸である過酢酸を発
生させ、これを酸化剤としてインドールと反応させる
と、インドール骨格の3量体である2,2−ジインジル−
φ−インドキシルが生成し、その際副生物として少量の
インジゴも生成したと報告している(Bull.Agr.Chem.So
c.Japan,20巻,80−83頁,1956年)。またベルナード・ヴ
ィットコップらは、過カルボン酸である過安息香酸を酸
化剤としてインドールとクロロホルム中冷蔵庫内で一晩
反応させると、数多くの生成物とともに極少量のインジ
ゴも得られたと報告している(Justus Liebigs Annalen
der Chemie,558巻,91−98頁,1947年)。本発明者らが
この方法を追試したところ、得られる生成物は過酢酸と
の反応の場合と同様3量体である2,2−ジインジル−ψ
−インドキシルであり、インジゴは極少量しか得られな
かった。またシェインクマンらは、無機の過酸化物であ
る過酸化水素を酸化剤としてインドールとメタノール中
反応させると、上記2例と同じく2,2−ジインジル−ψ
−インドキシルが高収率で生成し、この際インジゴがク
ロマトグラフィーで検出できたと報告している(Khim.G
eterotsikl.Soedin.,11巻,1490−1496頁,1978年)。し
かしながら、これらは何れもインドールを酸化して2,2
−ジインジル−ψ−インドキシルを得る方法であり、本
発明者らが目的とするインジゴは極少量得られる副生物
にすぎず、インジゴの製造方法として満足すべき方法と
はいえない。
本発明の目的は、多段階で複雑なインジゴの製造法を
根本から改良し、従来法に比べより簡便なインジゴの製
造方法を提供することである。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明者らは、2,2−ジインジル−ψ−インドキシル
の生成を抑えて選択的にインジゴを製造する方法につい
て、特に有効な酸化剤の開発を目指し、酸素のほか数多
くの種類の有機および無機の酸化剤の検討を鋭意続けて
きたところ、従来知られていない有機ヒドロ過酸化物を
酸化剤としてインドールと反応させると、2,2−ジイン
ジル−ψ−インドキシルがほとんど生成せずに一段で簡
便にインジゴが得られることを見いだし、更にこの方法
は2位および3位に置換基を有しない他のインドール類
にも適用できることをも見いだし、本発明を完成させる
に至った。
すなわち本発明は、2位および3位に置換基を有しな
いインドール類を有機ヒドロ過酸化物と反応させること
を特徴とするインジゴ類の製造方法である。
本発明の方法における原料である2位および3位に置
換基を有しないインドール類とは、例えば、インドール
の他、1−メチルインドール、4−メチルインドール、
5−メチルインドール、6−メチルインドール、7−メ
チルインドール、4,5−ジメチルインドールなどのアル
キルインドール類、4−クロロインドール、5−クロロ
インドール、4,5−ジクロロインドール、4−ブロモイ
ンドール、5−ブロモインドール、4,5−ジブロモイン
ドールなどのハロゲン化インドール類、4−ヒドロキシ
インドール、5−ヒドロキシインドール、4,5−ジヒド
ロキシインドールなどのヒドロキシインドール類、4−
クロロ−5−メチルインドール、5−クロロ−4−メチ
ルインドール、4−ブロモ−5−メチルインドール、5
−ブロモ−4−メチルインドールなどのハロゲン化アル
キルインドール類、4−ニトロインドール、5−ニトロ
インドール、7−ニトロインドールなどのニトロインド
ール類、インドール−5−カルボン酸などのインドール
カルボン酸類およびスルホン化インドール類などであ
り、2位および3位以外の位置には反応を阻害しないも
のであれば置換基を有していてもよい。
本発明の方法におけるもう一方の原料である有機ヒド
ロ過酸化物とは、ヒドロペルオキシ基(−OOH)を有す
る有機化合物のことであり、例えば、デ・スワーン(D.
Swern)著“オーガニック・ペルオキシド(Organic Per
oxides)Vol.II",ウィリー・インタサイエンス(Willey
−Interscience)刊(1971年);107−127頁または、エ
イ・ジー・デービス(A.G.Davies)著“オーガニック・
ペルオキシド(Organic Peroxides)",バター・ワース
(Butterworths)刊(1961年);9−33頁の表中に挙げら
れているようなものである。これらのうち、ターシャリ
ーブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシ
ド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、パラ
メンタンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン
−2,5−ジヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルヒドロペルオキシドなどの有機ヒドロ過酸化物が
好ましい。これらは単独でも、または2種以上を同時に
もしくは混合して用いても構わない。また、反応系内で
これらの有機ヒドロ過酸化物を発生させることのできる
成分の組合せであってもよい。これらの有機ヒドロ過酸
化物の使用量は特に限定されるものではないが、通常当
該インドール類1モルに対して0.01〜100モルの範囲で
あり、0.1〜20モルの範囲である。
本発明の方法は特に限定されず、当該インドール類と
有機ヒドロ過酸化物が効果的に混合される方法であれば
如何なる方法でもよく、回分式、半回分式または連続流
通式のいずれでも構わない。例えば、当該インドール類
と有機ヒドロ過酸化物を一括して反応器に仕込む方法、
何れか一方を他方に連続的もしくは間欠的に供給する方
法、または、両者を連続的もしくは間欠的に供給する方
法などを使用することができる。反応の際の温度、時間
および圧力は原料の当該インドール類または有機ヒドロ
過酸化物の種類により異なる。反応温度は通常−10〜20
0℃の範囲であり、好ましくは10〜150℃の範囲である。
温度を下げすぎると反応が遅くなり、また上げすぎると
有機ヒドロ過酸化物が激しく分解して危険である。反応
時間は通常100時間以内であり、好ましくは0.1〜50時間
の範囲である。反応は減圧、常圧または加圧の何れでも
実施できる。
また本発明の方法においては、反応を不活性ガス雰囲
気下で行ってもよいが、空気など分子状酸素の存在下に
行ってもよい。
本発明の方法では、通常は溶媒の共存下に実施される
が、場合によっては無溶媒系で行うこともできる。使用
する場合の溶媒としては反応を阻害しなければどのよう
な溶媒でも構わない。そのような溶媒としては、例え
ば、水、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン
などの脂肪族または環境族の炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン、クメンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン
などの樹脂族または芳香族ハロゲン化合物、ジエチルエ
ーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類、
メタノール、エタノール、ターシャリーブタノール、シ
クロヘキサノール、ベンジルアルコール、プロピレング
リコールなどのアルコール類、アセトン、エチルメチル
ケトン、アセトフェノンなどのケトン類、酢酸エチル、
プロピオン酸メチルなどのエステル類、炭酸ジメチルな
どのカーボネート類、およびニトロベンゼンなどの芳香
族ニトロ化合物類などが挙げられる。これらは単独でも
または2種以上を混合して使用してもよい。また、これ
らの溶媒の使用によって、反応混合液が均一相となって
も不均一な2相となっても構わない。
また、本発明の方法において、インジゴ類の収率を更
に向上させるため、添加剤および触媒などを使用するこ
ともできる。
本発明の方法において、反応終了後の反応生成物を常
用の方法に従って処理することによりインジゴ類が得ら
れる。通常、反応終了後生成したインジゴ類はその多く
が析出しており、濾過、遠心分離またはデカンテーショ
ンなどの通常の固液分離の操作により容易に固体として
取り出すことができる。インジゴ類の析出量が不十分な
場合には、より多く析出させるため反応液を濃縮した後
取り出すことができる。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロートおび冷却管を装着した、
内容積100ミリリットルの4ッ口フラスコに、インドー
ル5.0グラム(42.7ミリモル)およびトルエン30グラム
を仕込んだ。この液をオイルバスにより80℃に加熱し、
空気雰囲気下激しく撹拌しながら滴下ロートより83重量
%クメンヒドロペルオキシドークメン溶液23.5グラム
(クメンヒドロペルオキシド換算で128.0ミリモル)を
1時間かけて滴下したのち、そのまま10時間反応させ
た。反応開始時は液は均一であったが、反応終了時は固
体が析出し不均一となっていた。この反応混合液を濾過
し、固体を少量のトルエンで洗浄後、50℃で減圧乾燥さ
せて暗緑色の固体を0.34グラム得た。これは、元素分析
およびIR分析の結果インジゴであった。また、反応濾過
の分析からは、3量体である2,2−ジインジル−ψ−イ
ンドキシルの生成は認められたものの極微量であり定量
するには至らなかった。なお、この他反応瀘液にはイン
ジルビンが少量含まれていた。
実施例2 実施例1におけるインドールのかわりに5−クロロイ
ンドールを5.0グラム(33.0ミリモル)用い、83重量%
クメンヒドロペルオキシド−クメン溶液のかわりに69重
量%ターシャリーブチルヒドロペルオキシド水溶液を2
1.6グラム(ターシャリーブチルヒドロペルオキシド換
算で165.4ミリモル)用い、反応温度および反応時間を
それぞれ60℃および20時間に変えた以外はすべて実施例
1と同様に反応を行った。得られた反応混合液を濾過
し、固体を少量のメタノールで洗浄後50℃で減圧乾燥さ
せたところ、5,5′−ジクロロインジゴが0.23グラム得
られた。実施例1と同様の分析を行ったところ、3量体
の生成は認められなかった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、2,3位に置換基を有しないイ
ンドール類を有機ヒドロ過酸化物と反応させるという簡
便な方法により、一段でしかも2,2−ジインジル−ψ−
インドキシルの生成をほとんど伴わずにインジゴ類を製
造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2位および3位に置換基を有しないインド
    ール類を有機ヒドロ過酸化物と反応させることを特徴と
    するインジゴ類の製造方法。
JP3871388A 1988-02-23 1988-02-23 インジゴ類の製造方法 Expired - Lifetime JPH086044B2 (ja)

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