JP2557962B2 - インジゴ類の製造方法 - Google Patents

インジゴ類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、染料として重要な化合物であるインジゴ類
の製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、2位および3位に置換基を有しないインドール類と
過カルボン酸類を特定の溶剤の存在下に反応させること
によるインジゴ類の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 現在、工業的なインジゴの製造方法としては、アニリ
ンとクロロ酢酸またはアニリン、青酸およびホルムアル
デヒドを原料としてN−フェニルグリシン塩を製造し、
これを高温でアルカリ溶融してインドキシル化合物とし
た後、更にこれを空気酸化する方法が採用されている。
しかしながらこれらの方法は、反応工程が多段階で複雑
であるばかりでなく、大量の水酸化カリウムと水酸化ナ
トリウムを使用しなければならず、よってこれらの回収
再使用に際して多大のエネルギーを消費し、そのための
特殊な装置が必要であるため、より簡素なプロセスへの
転換が望まれている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、このような多段階で複雑なインジゴ
の製造法を根本から改良し、これらの従来法に比べより
簡便なインジゴの製造方法を提供することである。
インドールと過カルボン酸類である過安息香酸をクロ
ロホルムを溶媒として反応させた例がある(Justus Lie
bigs Annalen der Chimie,558巻,91−98頁,1947年)。
これによるとオルトホルムアミノベンズアルデヒドの
他、数多くの成分が生成し、この際極少量のインジゴも
得られたと報告されている。また、過酸化水素水溶液と
酢酸により反応系内で過カルボン酸類である過酢酸を発
生させ、酢酸を溶媒としてインドールと反応させた例が
ある(Bull.Agr.Chem.Soc.Japan,20巻,80−83頁,1956
年)。これによるとインドール骨格の3量体である2,2
−ジインジル−ψ−インドキシルが主生成物として生成
し、この際副生物として極少量のインジゴも生成したと
報告されている。しかしながら、これらの方法はいずれ
も単にインドールの反応性を調べた例であって、主生成
物はそれぞれオルトホルムアミノベンズアルデヒドと2,
2−ジインジル−ψ−インドキシルであり、本発明者ら
が目的とするインジゴは極少量得られる副生物の一つに
すぎない。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、インドール類と過カルボン酸類とを反
応させて効率よくインジゴ類を製造する方法について鋭
意検討してきたところ、驚くべきことにインドール類と
過カルボン酸類を反応させる際にアルコール溶剤を存在
させると、インジゴ類の生成が大幅に増加することを見
いだし本発明に到達した。
すなわち本発明は、2位および3位に置換基を有しな
いインドール類と過カルボン酸類をアルコール溶剤の存
在下に反応させることを特徴とするインジゴ類の製造方
法である。
本発明の方法における原料である2位および3位に置
換基を有しないインドール類とは、例えば、インドール
の他、1−メチルインドール、4−メチルインドール、
5−メチルインドール、6−メチルインドール、7−メ
チルインドール、4,5−ジメチルインドールなどのアル
キルインドール類、4−クロロインドール、5−クロロ
インドール、4,5−ジクロロインドール、4−ブロモイ
ンドール、5−ブロモインドール、4,5−ジブロモイン
ドールなどのハロゲン化インドール類、4−ヒドロキシ
インドール、5−ヒドロキシインドール、4,5−ジヒド
ロキシインドールなどのヒドロキシインドール類、4−
クロロ−5−メチルインドール、5−クロロ−4−メチ
ルインドール、4−ブロモ−5−メチルインドール、5
−ブロモ−4−メチルインドールなどのハロゲン化アル
キルインドール類、4−ニトロインドール、5−ニトロ
インドール、7−ニトロインドールなどのニトロインド
ール類、インドール−5−カルボン酸などのインドール
カルボン酸類およびスルホン化インドール類などであ
り、2位および3位以外の位置には反応を阻害しないも
のであれば置換基を有していてもよい。
本発明の方法におけるもう一方の原料である過カルボ
ン酸類とは、過カルボキシル基(−COOOH)を有する有
機化合物のことであり、例えば、デ・スワーン(D.swer
n)著“オーガニック・ペルオキシド(Organic Peroxid
es)Vol.I",ウィリー・インターサイエンス(Wiley−In
terscience)刊(1970年);401−403頁および436−445
頁の表中に挙げられているようなものである。これらの
うち、過酢酸もしくは過プロピオン酸などの過脂肪酸類
または過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、p−クロロ
過安息香酸、o−メチル過安息香酸もしくはp−イソプ
ロピル過安息香酸などの過安息香酸誘導体などが好まし
い。これらは単独でも、または2種以上を同時にもしく
は混合して用いても構わない。また、例えば過酸化水素
とカルボン酸類との組合せなど、反応系内でこれらの過
カルボン酸類を発生させることのできる成分の組合せで
あってもよい。過カルボン酸類の使用量はとくに限定さ
れるものではないが、通常当該インドール類1モルに対
して0.01ないし100モルの範囲であり、好ましくは0.1な
いし20モルの範囲である。
本発明の方法におけるアルコール溶剤とは、例えば、
浅原照三ら編“溶剤ハンドブック”第一版、講談社発行
(1976年)327−420頁に例示されているようなアルコー
ル溶剤のことであり、メタノール、エタノール、1−プ
ロパノール、1−ブタノール、ターシャリーブタノー
ル、1−ヘキサノール、2−オクタノール、アリルアル
コール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、1,
2−エタンジオール、1,4−ブタンジオールまたはグリセ
リンなどが挙げられる。これらは単独でもまたは2種以
上を混合して使用してもよい。
本発明の反応の様式としては特に限定されず、回分
式、半回分式または連続流通式のいずれでも構わない。
例えば、原料の当該インドール類と過カルボン酸類をア
ルコール溶剤とともに一括して反応器に仕込む方法また
はこれらを一括して連続式に反応器に供給する方法、ア
ルコール溶剤と一方の原料との混合物に他方の原料を連
続的もしくは間欠的に供給する方法、アルコール溶剤に
両原料をそれぞれ同時にもしくは交互に、連続的もしく
は間欠的に供給する方法などを使用することができる。
反応の際の温度は通常−10ないし170℃の範囲であ
る。この下限より温度が低い場合は反応が遅くなり、ま
た上限より高い場合は過カルボン酸類が激しく分解して
危険である。好ましくは10ないし150℃の範囲であり、
より好ましくは60ないし150℃の範囲である。反応時間
は通常50時間以内であり、好ましくは0.1ないし24時間
の範囲である。反応は減圧、常圧もしくは加圧の何れで
も実施できる。
また本発明の方法においては、反応を不活性ガス雰囲
気下で行なってもよいが、空気など分子状酸素の存在下
に行なってもよい。
本発明の方法において、インジゴ類の収率、選択率ま
たは生成速度を更に向上させるため、添加剤および触媒
などを使用することもできる。
本発明の方法において、反応終了後の反応生成物を常
用の方法に従って処理することによりインジゴ類が得ら
れる。通常、反応終了後生成したインジゴ類はその多く
が析出しており、濾過、遠心分離またはデカンテーショ
ンなどの通常の固液分離の操作により容易に固体として
取り出すことができる。インジゴ類の析出量が不十分な
場合には、より多く析出させるため反応液を濃縮した後
取り出すこともできる。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を装着し
た、内容積100ミリリットルの4ッ口フラスコに、イン
ドール1.0グラム(8.5ミリモル)およびメタノール17ミ
リリットル(14グラム)を仕込んだ。この液をオイルバ
スにより加熱し、66℃のメタノールの還流下に、撹拌し
ながら滴下ロートより、過カルボン酸であるメタクロロ
過安息香酸2.95グラム(17.1ミリモル)をメタノール58
ミリリットル(46グラム)に溶解させた液を1.5時間か
けて滴下した後、そのまま3.5時間反応させた。反応の
進行とともに藍色の固体が徐々に析出してきた。反応終
了後この反応液を濾過し、固体を更にメタノールで充分
洗浄(インジゴはメタノールにほとんど不溶である)し
た後、50℃で減圧乾燥させて藍色の固体を188ミリグラ
ム得た。この固体は、元素分析およびIR分析の結果によ
れば、インジゴであった。仕込んだインドールに対する
単離したインジゴのモル収率(以降、単にインジゴ単離
収率と称する)は16.8%であった。
比較例1 実施例1において用いたメタノールのかわりに、酢酸
をインドール溶解用およびメタクロロ過安息香酸溶解用
にそれぞれ17ミリミットル(18グラム)および58ミリリ
ットル(61グラム)用い、反応温度を66℃に保った以外
はすべて実施例1と同様に反応および後処理を行ったと
ころ、インジゴは35ミリグラム得られた。インジゴ単離
収率は3.1%であった。
実施例2 実施例1において用いたメタノールのかわりに、ター
シャリーブタノールをインドール溶解用およびメタクロ
ロ過安息香酸溶解用にそれぞれ17ミリリットルおよび58
ミリリットル用い、メタクロロ過安息香酸の量を1.77グ
ラム(10.3ミリモル)にし、反応温度を80℃にした以外
はすべて実施例1と同様に反応および後処理を行ったと
ころ、インジゴは296ミリグラム得られた。インジゴ単
離収率は26.4%であった。
実施例3 実施例1における4ッ口フラスコに、インドール1.0
グラム(8.5ミリモル)およびメタノール35ミリリット
ルを仕込んだ。この液をオイルバスにより加熱し、メタ
ノールの還流下撹拌しながら滴下ロートより、40重量%
過酢酸の酢酸溶液1.95グラム(過酢酸換算で10.3ミリモ
ル)を15分かけて滴下した後、そのまま5時間反応させ
た。実施例1と同様に後処理を行ったところ、インジゴ
が116ミリグラム得られた。インジゴ単離収率は10.4%
であった。
実施例4 実施例3において仕込んだメタノールのかわりにエタ
ノールを35ミリリットル用い、反応温度を80℃にした以
外はすべて実施例3と同様に反応および後処理を行った
ところ、インジゴ単離収率は18.3%であった。
比較例2 実施例3において仕込んだメタノールのかわりに酢酸
を35ミリリットル用い、反応温度を80℃にした以外はす
べて実施例3と同様に反応および後処理を行ったとこ
ろ、インジゴ単離収率は3.0%であった。
(発明の効果) 本発明によれば、2位および3位に置換機を有しない
インドール類と過カルボン酸類をアルコール溶剤の存在
下に反応させるという極めて簡便な方法により、一段で
しかも従来技術である前述の方法に比べ非常に高い収率
でインジゴ類を製造することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2位および3位に置換基を有しないインド
    ール類と過カルボン酸類をアルコール溶剤の存在下に反
    応させることを特徴とするインジゴ類の製造方法。
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