JP2764060B2 - インジゴ類の製造方法 - Google Patents
インジゴ類の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インジゴ類の製造方法に関するものであ
る。更に詳しくは、2位および3位に置換基を有しない
インドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、特定の添加剤
の存在下に反応させることにより対応するインジゴ類を
製造する新規な方法に関するものである。インジゴ類は
染料として重要な化合物である。
る。更に詳しくは、2位および3位に置換基を有しない
インドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、特定の添加剤
の存在下に反応させることにより対応するインジゴ類を
製造する新規な方法に関するものである。インジゴ類は
染料として重要な化合物である。
(従来の技術) 現在、工業的なインジゴの製造方法としては、アニリ
ンとクロロ酢酸またはアニリン、青酸およびホルムアル
デヒドを原料としてN−フェニルグリシン塩を製造し、
これを高温でアルカリ溶融してインドキシル化合物とし
た後、更にこれを空気酸化する方法が採用されている。
しかしながらこれらの方法は反応工程が多段階で極めて
複雑であるばかりでなく、大量の水酸化カリウムと水酸
化ナトリウムを使用しなければならないので、これらの
回収再使用に際して多大のエネルギーを消費し、またそ
のための特殊な装置が必要であるという問題がある。そ
のため、より簡素なプロセスへの転換が望まれている。
ンとクロロ酢酸またはアニリン、青酸およびホルムアル
デヒドを原料としてN−フェニルグリシン塩を製造し、
これを高温でアルカリ溶融してインドキシル化合物とし
た後、更にこれを空気酸化する方法が採用されている。
しかしながらこれらの方法は反応工程が多段階で極めて
複雑であるばかりでなく、大量の水酸化カリウムと水酸
化ナトリウムを使用しなければならないので、これらの
回収再使用に際して多大のエネルギーを消費し、またそ
のための特殊な装置が必要であるという問題がある。そ
のため、より簡素なプロセスへの転換が望まれている。
一方、インドールの有機合成化学的な酸化反応におい
て、微量のインジゴが生成したという報告がある。例え
ば小幡らは、過酸化水素と酢酸により反応系内で過カル
ボン酸である過酢酸を発生させ、これを酸化剤としてイ
ンドールと反応させると、インドール骨格の3量体であ
る2,2−ジインジル−ψ−インドキシルが得られ、その
際副生物として少量のインジゴも生成したと報告してい
る(Bull.Agr.Chem.Soc.Japan,20巻,80−83頁,1956
年)。ベルナード.ヴィットコップらは、過カルボン酸
である過安息香酸を酸化剤として、これとインドールと
をクロロホルム溶媒中冷蔵庫内で一晩反応させると、数
多くの生成物とともに極少量のインジゴも生成したと報
告している(Justus Liebigs Annalen der Chemie,558
巻,91−98頁,1947年)。シェインクマンらは、無機の過
酸化物である過酸化水素を酸化剤として、これとインド
ールとをメタノール溶媒中で反応させると、過酢酸との
反応の場合と同様に3量体である2,2−ジインジル−ψ
−インドキシルが高収率で得られ、この際インジゴがク
ロマトグラフィーで検出できたと報告している(Khim.G
eterotsikl.Soedin.,11巻,1490−1496頁,1978年)。し
かしながら、これらは何れもインドールの反応性を検討
した程度の報告であって、本発明者らが目的とするイン
ジゴは極少量生成した副生物の一つにすぎず、インジゴ
類の製造方法として満足すべき方法とはいえない。
て、微量のインジゴが生成したという報告がある。例え
ば小幡らは、過酸化水素と酢酸により反応系内で過カル
ボン酸である過酢酸を発生させ、これを酸化剤としてイ
ンドールと反応させると、インドール骨格の3量体であ
る2,2−ジインジル−ψ−インドキシルが得られ、その
際副生物として少量のインジゴも生成したと報告してい
る(Bull.Agr.Chem.Soc.Japan,20巻,80−83頁,1956
年)。ベルナード.ヴィットコップらは、過カルボン酸
である過安息香酸を酸化剤として、これとインドールと
をクロロホルム溶媒中冷蔵庫内で一晩反応させると、数
多くの生成物とともに極少量のインジゴも生成したと報
告している(Justus Liebigs Annalen der Chemie,558
巻,91−98頁,1947年)。シェインクマンらは、無機の過
酸化物である過酸化水素を酸化剤として、これとインド
ールとをメタノール溶媒中で反応させると、過酢酸との
反応の場合と同様に3量体である2,2−ジインジル−ψ
−インドキシルが高収率で得られ、この際インジゴがク
ロマトグラフィーで検出できたと報告している(Khim.G
eterotsikl.Soedin.,11巻,1490−1496頁,1978年)。し
かしながら、これらは何れもインドールの反応性を検討
した程度の報告であって、本発明者らが目的とするイン
ジゴは極少量生成した副生物の一つにすぎず、インジゴ
類の製造方法として満足すべき方法とはいえない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、改良された、簡便なインジゴ類の製
造方法を提供することである。本発明のいま一つの課題
は、インドール類を原料とし、前記した従来の技術より
効率よくインジゴ類を製造する方法を提供することであ
る。
造方法を提供することである。本発明のいま一つの課題
は、インドール類を原料とし、前記した従来の技術より
効率よくインジゴ類を製造する方法を提供することであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、工業的に入手容易なインドール類を原
料として効率よく簡便にインジゴ類を製造する反応系の
開発を目指し、数多くの種類の酸化剤および添加剤に関
する検討を鋭意続けてきたところ、有機ヒドロ過酸化物
を酸化剤として、これとインドール類とをある特定の添
加剤の存在下に反応させると、一段で簡便に、しかも他
種の酸化剤を使用する前記の従来技術より、また添加剤
を使用しない場合より、高い収率および生成速度でイン
ジゴ類が得られることを見いだし、本発明を完成させる
に至った。
料として効率よく簡便にインジゴ類を製造する反応系の
開発を目指し、数多くの種類の酸化剤および添加剤に関
する検討を鋭意続けてきたところ、有機ヒドロ過酸化物
を酸化剤として、これとインドール類とをある特定の添
加剤の存在下に反応させると、一段で簡便に、しかも他
種の酸化剤を使用する前記の従来技術より、また添加剤
を使用しない場合より、高い収率および生成速度でイン
ジゴ類が得られることを見いだし、本発明を完成させる
に至った。
すなわち本発明は、2位および3位に置換基を有しな
いインドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤とし
ての過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルの存在
下に、反応させることを特徴とするインジゴ類の製造方
法である。
いインドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤とし
ての過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルの存在
下に、反応させることを特徴とするインジゴ類の製造方
法である。
本発明の方法における原料である2位および3位に置
換基を有しないインドール類とは、例えばインドールを
はじめ;1−メチルインドール、4−エチルインドール、
5−メチルインドール、6−メチルインドール、6−イ
ソプロピルインドール、7−メチルインドール、4,5−
ジメチルインドールなどの炭素数1〜10のアルキル基を
1〜4個有するアルキルインドール類;4−シクロヘキシ
ルインドール、5−シクロペンチルインドールなどの炭
素数3〜12のシクロアルキル基を1〜4個有するシクロ
アルキルインドール類;5−フェニルインドール、6−β
−ナフチルインドールなどの炭素数6〜30のアリール基
またはアルキル置換アリール基を1〜4個有するアリー
ルインドール類;4−クロロインドール、5−クロロイン
ドール、5,7−ジクロロインドール、5−ブロモインド
ール、6−ブロモインドール、5,7−ジブロモインドー
ル、4−クロロ−5−ブロモインドールなどの1〜4個
のハロゲン原子を有するハロゲン化インドール類;4−ヒ
ドロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、4,5
−ジヒドロキシインドールなどの1〜4個のヒドロキシ
基を有するヒドロキシインドール類;4−メトキシインド
ール、5−ベンジルオキシインドールなどの炭素数1〜
10のアルコキシ基を1〜4個有するアルコキシインドー
ル類;5−フェノキシインドールなどの炭素数6〜30のフ
ェノキシ基を1〜4個有するフェノキシインドール類;4
−クロロ−5−エチルインドール、6−クロロ−4−メ
チルインドール、4−ブロモ−5−エチルインドール、
5−ブロモ−4−メチルインドールなどの1〜3個のハ
ロゲン原子および炭素数1〜10のアルキル基を1〜3個
有するハロゲン化アルキルインドール類;4−ニトロイン
ドール、5−ニトロインドール、7−ニトロインドール
などの1〜4個のニトロ基を有するニトロインドール
類;1−ベンゾイルインドール、4−アセチルインドール
などの炭素数2〜20のアシル基を1〜4個有するアシル
インドール類;1−アセトキシインドール、4−ベンゾイ
ルオキシインドールなどの炭素数2〜20のアシルオキシ
基を1〜4個有するアシルオキシインドール類;インド
ール−5−カルボン酸などのインドールカルボン酸類ま
たはそのエステル類;5−N,N−ジメチルアミノインドー
ルなどのアルキル部分が炭素数1〜10であるN,N−ジア
ルキルアミノ基を1〜4個有するN,N−ジアルキルアミ
ノインドール類;およびスルホン化インドール類などで
あり、それらの置換基を2位および3位に有しない化合
物である。またそのような置換基の異なる2種以上の組
合せを有するインドール類である。この他、2位および
3位以外の位置には反応を阻害しないものであれば置換
基を有していてもよい。
換基を有しないインドール類とは、例えばインドールを
はじめ;1−メチルインドール、4−エチルインドール、
5−メチルインドール、6−メチルインドール、6−イ
ソプロピルインドール、7−メチルインドール、4,5−
ジメチルインドールなどの炭素数1〜10のアルキル基を
1〜4個有するアルキルインドール類;4−シクロヘキシ
ルインドール、5−シクロペンチルインドールなどの炭
素数3〜12のシクロアルキル基を1〜4個有するシクロ
アルキルインドール類;5−フェニルインドール、6−β
−ナフチルインドールなどの炭素数6〜30のアリール基
またはアルキル置換アリール基を1〜4個有するアリー
ルインドール類;4−クロロインドール、5−クロロイン
ドール、5,7−ジクロロインドール、5−ブロモインド
ール、6−ブロモインドール、5,7−ジブロモインドー
ル、4−クロロ−5−ブロモインドールなどの1〜4個
のハロゲン原子を有するハロゲン化インドール類;4−ヒ
ドロキシインドール、5−ヒドロキシインドール、4,5
−ジヒドロキシインドールなどの1〜4個のヒドロキシ
基を有するヒドロキシインドール類;4−メトキシインド
ール、5−ベンジルオキシインドールなどの炭素数1〜
10のアルコキシ基を1〜4個有するアルコキシインドー
ル類;5−フェノキシインドールなどの炭素数6〜30のフ
ェノキシ基を1〜4個有するフェノキシインドール類;4
−クロロ−5−エチルインドール、6−クロロ−4−メ
チルインドール、4−ブロモ−5−エチルインドール、
5−ブロモ−4−メチルインドールなどの1〜3個のハ
ロゲン原子および炭素数1〜10のアルキル基を1〜3個
有するハロゲン化アルキルインドール類;4−ニトロイン
ドール、5−ニトロインドール、7−ニトロインドール
などの1〜4個のニトロ基を有するニトロインドール
類;1−ベンゾイルインドール、4−アセチルインドール
などの炭素数2〜20のアシル基を1〜4個有するアシル
インドール類;1−アセトキシインドール、4−ベンゾイ
ルオキシインドールなどの炭素数2〜20のアシルオキシ
基を1〜4個有するアシルオキシインドール類;インド
ール−5−カルボン酸などのインドールカルボン酸類ま
たはそのエステル類;5−N,N−ジメチルアミノインドー
ルなどのアルキル部分が炭素数1〜10であるN,N−ジア
ルキルアミノ基を1〜4個有するN,N−ジアルキルアミ
ノインドール類;およびスルホン化インドール類などで
あり、それらの置換基を2位および3位に有しない化合
物である。またそのような置換基の異なる2種以上の組
合せを有するインドール類である。この他、2位および
3位以外の位置には反応を阻害しないものであれば置換
基を有していてもよい。
本発明の方法におけるもう一方の原料である有機ヒド
ロ過酸化物とは、ヒドロペルオキシ基(−OOH)を有す
る有機化合物のことであり、例えば、デ・スワーン(D.
Swern)著“オーガニック・ペルオキシド(Organic Per
oxides)Vol.II",ウィリー・インターサイエンス(Wile
y−Interscience)刊(1971年);107−127頁の表中、ま
たは、エイ・ジー・デービス(A.G.Davies)著”オーガ
ニック・ペルオキシド(Organic Peroxides)",ブッタ
ーワース(Butterworths)刊(1961年);9−33頁の表中
に挙げられているようなものである。これらのうち、例
えば、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、1−フ
ェニルエチルヒドロペルオキシド、1−メチル−1−フ
ェニルエチルヒドロペルオキシド(慣用名クメンヒドロ
ペルオキシド)、ビス(1−メチルエチル)フェニルヒ
ドロペルオキシド、1−メチル−1−(4−メチルシク
ロヘキシル)エチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルヒドロペルオキシドなどのように、ア
ルキル部分の炭素数が3〜30である2級または3級のア
ルキルヒドロ過酸化物が好ましい。これらの有機ヒドロ
過酸化物は単独で用いても、2種以上を同時または順次
に用いても構わない。さらには、これらの有機ヒドロ過
酸化物としては、例えばイソプロピルベンゼンと酸素含
有ガスとの組み合わせなど、反応系内でこれらの有機ヒ
ドロ過酸化物を発生させることのできる成分の組合せで
あってもよい。これらの有機ヒドロ過酸化物の使用量は
特に限定されるものではないが、通常当該インドール類
1モルに対して0.01ないし100モルの範囲であり、好ま
しくは0.1ないし20モルの範囲である。
ロ過酸化物とは、ヒドロペルオキシ基(−OOH)を有す
る有機化合物のことであり、例えば、デ・スワーン(D.
Swern)著“オーガニック・ペルオキシド(Organic Per
oxides)Vol.II",ウィリー・インターサイエンス(Wile
y−Interscience)刊(1971年);107−127頁の表中、ま
たは、エイ・ジー・デービス(A.G.Davies)著”オーガ
ニック・ペルオキシド(Organic Peroxides)",ブッタ
ーワース(Butterworths)刊(1961年);9−33頁の表中
に挙げられているようなものである。これらのうち、例
えば、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、1−フ
ェニルエチルヒドロペルオキシド、1−メチル−1−フ
ェニルエチルヒドロペルオキシド(慣用名クメンヒドロ
ペルオキシド)、ビス(1−メチルエチル)フェニルヒ
ドロペルオキシド、1−メチル−1−(4−メチルシク
ロヘキシル)エチルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テ
トラメチルブチルヒドロペルオキシドなどのように、ア
ルキル部分の炭素数が3〜30である2級または3級のア
ルキルヒドロ過酸化物が好ましい。これらの有機ヒドロ
過酸化物は単独で用いても、2種以上を同時または順次
に用いても構わない。さらには、これらの有機ヒドロ過
酸化物としては、例えばイソプロピルベンゼンと酸素含
有ガスとの組み合わせなど、反応系内でこれらの有機ヒ
ドロ過酸化物を発生させることのできる成分の組合せで
あってもよい。これらの有機ヒドロ過酸化物の使用量は
特に限定されるものではないが、通常当該インドール類
1モルに対して0.01ないし100モルの範囲であり、好ま
しくは0.1ないし20モルの範囲である。
本発明の方法における過酸化ジアシルとは、過酸化ジ
アシル基(−CO−OO−CO−)を有する有機化合物のこと
であり、例えば、デ・スワーン(D.Swern)著者“オー
ガニック・ペルオキシド(Organic Peroxides)Vol.I
I",ウィリー・インターサイエンス(Wiley−Interscien
ce)刊(1971年);895−910頁の表中、または、エイ・
ジー・デービス(A.G.Davies)著”オーガニック・ペル
オキシド(Organic Peroxides)",ブッターワース(But
terworths)刊(1961年);66−67頁の表中に挙げられて
いるようなものである。これらのうち、例えば、過酸化
ベンゾイルなどの芳香族過酸化ジアシル、もしくは過酸
化ステアロイル、過酸化ラウロイルまたは過酸化デカノ
イルなどの高級脂肪族過酸化ジアシルなどが好ましい。
アシル基(−CO−OO−CO−)を有する有機化合物のこと
であり、例えば、デ・スワーン(D.Swern)著者“オー
ガニック・ペルオキシド(Organic Peroxides)Vol.I
I",ウィリー・インターサイエンス(Wiley−Interscien
ce)刊(1971年);895−910頁の表中、または、エイ・
ジー・デービス(A.G.Davies)著”オーガニック・ペル
オキシド(Organic Peroxides)",ブッターワース(But
terworths)刊(1961年);66−67頁の表中に挙げられて
いるようなものである。これらのうち、例えば、過酸化
ベンゾイルなどの芳香族過酸化ジアシル、もしくは過酸
化ステアロイル、過酸化ラウロイルまたは過酸化デカノ
イルなどの高級脂肪族過酸化ジアシルなどが好ましい。
本発明の方法における過酸エステルとは、過カルボン
酸類と過炭酸類のエステルのことであり、例えば、デ・
スワーン(D.Swern)著“オーガニック・ペルオキシド
(Organic Peroxides)Vol.I",ウィリー・インターサイ
エンス(Wiley−Interscience)刊(1971年);75−78頁
および265−308頁の表中、または、エイ・ジー・デービ
ス(A.G.Davies)著“オーガニック・ペルオキシド(Or
ganic Peroxides)",ブッターワース(Butterworths)
刊(1961年);61−62頁の表中に挙げられているような
ものである。これらのうち、例えば、過酢酸t−ブチ
ル、過ラウリン酸t−ペンチル、過ピバリン酸t−ブチ
ル、2−エチル過カプロン酸t−ブチル、t−ブチルペ
ルオキシ炭酸エチルまたは過安息香酸t−ブチルなどの
エステルのアルキル基が第三級アルキル基である過酸エ
ステルが好ましい。
酸類と過炭酸類のエステルのことであり、例えば、デ・
スワーン(D.Swern)著“オーガニック・ペルオキシド
(Organic Peroxides)Vol.I",ウィリー・インターサイ
エンス(Wiley−Interscience)刊(1971年);75−78頁
および265−308頁の表中、または、エイ・ジー・デービ
ス(A.G.Davies)著“オーガニック・ペルオキシド(Or
ganic Peroxides)",ブッターワース(Butterworths)
刊(1961年);61−62頁の表中に挙げられているような
ものである。これらのうち、例えば、過酢酸t−ブチ
ル、過ラウリン酸t−ペンチル、過ピバリン酸t−ブチ
ル、2−エチル過カプロン酸t−ブチル、t−ブチルペ
ルオキシ炭酸エチルまたは過安息香酸t−ブチルなどの
エステルのアルキル基が第三級アルキル基である過酸エ
ステルが好ましい。
これらの過酸化ジアシルおよび/または過酸エステル
は、反応を阻害しなければいかなる置換基を有していて
もよい。また、これらを反応系内で発生させることので
きる化合物または化合物の組合せも使用できる。これら
の過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルは単独で
も、また2種以上を同時または順次に使用することもで
きる。これらの使用量は、インドール類1モルに対して
通常50モル以下であり、好ましくは0.001〜20モルの範
囲である。
は、反応を阻害しなければいかなる置換基を有していて
もよい。また、これらを反応系内で発生させることので
きる化合物または化合物の組合せも使用できる。これら
の過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルは単独で
も、また2種以上を同時または順次に使用することもで
きる。これらの使用量は、インドール類1モルに対して
通常50モル以下であり、好ましくは0.001〜20モルの範
囲である。
また、本発明の方法において、インドール類の3位の
炭素を酸化する金属化合物触媒を用いるとインジゴ類の
収率または反応速度が向上する。従ってこれらを用いる
ことは極めて好ましい。インドール類の3位の炭素を酸
化する金属化合物触媒とは、インドール類と有機ヒドロ
過酸化物とを反応させるにおいて、インドール類の3位
の炭素を酸素原子で酸化する金属の化合物であり、例え
ば、周期律表の4A族、5A族および6A族からなる群から選
ばれる少なくとも一種以上の金属の化合物である。具体
的には例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バ
ナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンおよ
びタングステンの金属の化合物であり、より具体的には
例えば、これらの金属の、ハロゲン化物、オキシハロゲ
ン化物、酸化物、複合酸化物、硫化物、硼化物、りん化
物、水酸化物、オキシ水酸化物、シアノ錯塩、例えば硫
酸、硝酸やりん酸などの無機酸の塩、例えばチタン酸、
モリブデン酸やタングステン酸などの金属オキシ酸また
はそれらの塩、または例えばりんモリブデン酸や珪タン
グステン酸などのヘテロポリ酸またはそれらの塩、など
のような無機化合物;これらの金属の、酢酸、蓚酸、安
息香酸、ナフテン酸などの有機酸の塩、エチルアルコー
ルやイソプロピルアルコールなどのアルコキシド、フェ
ノールやメタクロロフェノールなどのフェノキシド、ア
ルコキシまたはフェノキシ基を持ったハロゲン化物、な
どのような少なくとも一部に有機基を有する化合物;も
しくはこれらの金属の、カルボニル錯体、アミン類の錯
体、ピリジンやビピリジルなどのピリジン錯体、オキソ
錯体、システインやジチオカテコールなどのチオレート
錯体、スルフィド錯体、ジチオカルバメート錯体、チオ
シアネート錯体、イソシアネート錯体、ニトロシル錯
体、トリフェニルホスフィンや1,2−ジフェニルホスフ
ィノエタンなどのホスフィン錯体、ホスホリル錯体、フ
タロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ニトリル錯体、
エーテル錯体、ケトン錯体、アセチルアセトンなどのβ
−ケトカルボニル錯体、アルキルまたはアレンの錯体、
オレフィン錯体、シクロペンタジエニル錯体、などの錯
体化合物;さらには以上のような化合物の複数の種類に
渡って分類されるような化合物などが挙げられる。これ
らの化合物は単独でもまたは2種以上を同時に使用する
こともできる。また、反応系内でこれらの化合物を発生
させることのできる成分の組合せであってもよい。これ
らの化合物は、反応混合液に溶解していることが好まし
いが一部または全部が不溶であっても差し支えない。こ
れらの化合物の使用量は、通常インドール類1モルに対
して0.5モル以下であり、好ましくは0.00001ないし0.1
モルの範囲である。
炭素を酸化する金属化合物触媒を用いるとインジゴ類の
収率または反応速度が向上する。従ってこれらを用いる
ことは極めて好ましい。インドール類の3位の炭素を酸
化する金属化合物触媒とは、インドール類と有機ヒドロ
過酸化物とを反応させるにおいて、インドール類の3位
の炭素を酸素原子で酸化する金属の化合物であり、例え
ば、周期律表の4A族、5A族および6A族からなる群から選
ばれる少なくとも一種以上の金属の化合物である。具体
的には例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バ
ナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデンおよ
びタングステンの金属の化合物であり、より具体的には
例えば、これらの金属の、ハロゲン化物、オキシハロゲ
ン化物、酸化物、複合酸化物、硫化物、硼化物、りん化
物、水酸化物、オキシ水酸化物、シアノ錯塩、例えば硫
酸、硝酸やりん酸などの無機酸の塩、例えばチタン酸、
モリブデン酸やタングステン酸などの金属オキシ酸また
はそれらの塩、または例えばりんモリブデン酸や珪タン
グステン酸などのヘテロポリ酸またはそれらの塩、など
のような無機化合物;これらの金属の、酢酸、蓚酸、安
息香酸、ナフテン酸などの有機酸の塩、エチルアルコー
ルやイソプロピルアルコールなどのアルコキシド、フェ
ノールやメタクロロフェノールなどのフェノキシド、ア
ルコキシまたはフェノキシ基を持ったハロゲン化物、な
どのような少なくとも一部に有機基を有する化合物;も
しくはこれらの金属の、カルボニル錯体、アミン類の錯
体、ピリジンやビピリジルなどのピリジン錯体、オキソ
錯体、システインやジチオカテコールなどのチオレート
錯体、スルフィド錯体、ジチオカルバメート錯体、チオ
シアネート錯体、イソシアネート錯体、ニトロシル錯
体、トリフェニルホスフィンや1,2−ジフェニルホスフ
ィノエタンなどのホスフィン錯体、ホスホリル錯体、フ
タロシアニン錯体、ポルフィリン錯体、ニトリル錯体、
エーテル錯体、ケトン錯体、アセチルアセトンなどのβ
−ケトカルボニル錯体、アルキルまたはアレンの錯体、
オレフィン錯体、シクロペンタジエニル錯体、などの錯
体化合物;さらには以上のような化合物の複数の種類に
渡って分類されるような化合物などが挙げられる。これ
らの化合物は単独でもまたは2種以上を同時に使用する
こともできる。また、反応系内でこれらの化合物を発生
させることのできる成分の組合せであってもよい。これ
らの化合物は、反応混合液に溶解していることが好まし
いが一部または全部が不溶であっても差し支えない。こ
れらの化合物の使用量は、通常インドール類1モルに対
して0.5モル以下であり、好ましくは0.00001ないし0.1
モルの範囲である。
本発明の方法における反応の実施方式は特に限定され
るものではなく、インドール類、有機ヒドロ過酸化物、
添加剤および使用する場合の金属化合物触媒などが効果
的に混合され接触される方法であれば如何なる方法でも
よく、回分式、半回分式または連続流通式のいずれでも
構わない。
るものではなく、インドール類、有機ヒドロ過酸化物、
添加剤および使用する場合の金属化合物触媒などが効果
的に混合され接触される方法であれば如何なる方法でも
よく、回分式、半回分式または連続流通式のいずれでも
構わない。
反応の際の温度および時間は原料のインドール類、有
機ヒドロ過酸化物、添加剤および使用する場合の金属化
合物触媒などの種類や量により異なり一様ではない。し
かしながら通常反応温度は零下10ないし200℃の範囲で
あり、温度を下げすぎると反応が遅くなり、また上げす
ぎると有機ヒドロ過酸化物が激しく分解して危険であ
る。好ましくは10ないし150℃の範囲である。反応時間
は通常50時間以内であり、好ましくは0.01ないし20時間
の範囲である。反応は場合によって減圧、常圧または加
圧の何れでも実施できる。
機ヒドロ過酸化物、添加剤および使用する場合の金属化
合物触媒などの種類や量により異なり一様ではない。し
かしながら通常反応温度は零下10ないし200℃の範囲で
あり、温度を下げすぎると反応が遅くなり、また上げす
ぎると有機ヒドロ過酸化物が激しく分解して危険であ
る。好ましくは10ないし150℃の範囲である。反応時間
は通常50時間以内であり、好ましくは0.01ないし20時間
の範囲である。反応は場合によって減圧、常圧または加
圧の何れでも実施できる。
本発明の方法においては、反応は不活性ガス雰囲気下
でも、空気など分子状酸素の存在下でも行なうことがで
きる。
でも、空気など分子状酸素の存在下でも行なうことがで
きる。
本発明の方法は、溶媒を用いずに反応を行ないうる場
合もあるが、通常は溶媒の存在下で実施される。使用す
る場合の溶媒としては反応を阻害しなければどのような
溶媒でも構わない。そのような溶媒としては、例えば、
水;n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサンなどの
脂肪族または脂環族の炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素類;
ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼンなどの脂肪族または芳香族ハロゲン化合
物;ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテルなど
のエーテル類;メタノール、エタノール、ターシャリー
ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、プロピレングリコールなどのアルコール類;アセト
ン、エチルメチルケトン、アセトフェノンなどのケトン
類;酢酸やプロピオン酸などのカルボン酸類;酢酸エチ
ルやプロピオン酸エチルなどのエステル類;炭酸ジメチ
ルなどのカーボネート類;およびニトロベンゼンなどの
芳香族ニトロ化合物類などが挙げられる。これらは単独
でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。また、
これらの溶媒の使用によって、反応混合液が均一相とな
っても不均一な複数の相となっても構わない。
合もあるが、通常は溶媒の存在下で実施される。使用す
る場合の溶媒としては反応を阻害しなければどのような
溶媒でも構わない。そのような溶媒としては、例えば、
水;n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサンなどの
脂肪族または脂環族の炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭化水素類;
ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼンなどの脂肪族または芳香族ハロゲン化合
物;ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテルなど
のエーテル類;メタノール、エタノール、ターシャリー
ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、プロピレングリコールなどのアルコール類;アセト
ン、エチルメチルケトン、アセトフェノンなどのケトン
類;酢酸やプロピオン酸などのカルボン酸類;酢酸エチ
ルやプロピオン酸エチルなどのエステル類;炭酸ジメチ
ルなどのカーボネート類;およびニトロベンゼンなどの
芳香族ニトロ化合物類などが挙げられる。これらは単独
でもまたは2種以上を混合して使用してもよい。また、
これらの溶媒の使用によって、反応混合液が均一相とな
っても不均一な複数の相となっても構わない。
本発明の方法において、反応終了後の反応生成物を常
用の方法に従って処理することによりインジゴ類が得ら
れる。通常、反応終了後生成したインジゴ類はその多く
が析出しており、濾過、遠心分離またはデカンテーショ
ンなどの通常の固液分離の操作により容易に固体として
取り出すことができる。インジゴ類の析出量が不十分な
場合には、より多く析出させるため反応液を濃縮した後
取り出すこともできる。
用の方法に従って処理することによりインジゴ類が得ら
れる。通常、反応終了後生成したインジゴ類はその多く
が析出しており、濾過、遠心分離またはデカンテーショ
ンなどの通常の固液分離の操作により容易に固体として
取り出すことができる。インジゴ類の析出量が不十分な
場合には、より多く析出させるため反応液を濃縮した後
取り出すこともできる。
(実施例) 次に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、こ
れらは限定的ではなく単に説明のためと解されるべきで
ある。
れらは限定的ではなく単に説明のためと解されるべきで
ある。
実施例1 撹拌機、温度計および冷却管を装着した、内容積100
ミリリットルの3ッ口フラスコに、インドール1.0グラ
ム(8.5ミリモル)、添加剤として過酸化ベンゾイル10
3.4ミリグラム(0.43ミリモル)、溶媒としてトルエン3
0グラムおよび有機ヒドロ過酸化物として83重量%の1
−メチル−1−フェニルエチルヒドロペルオキシド(慣
用名クメンヒドロペルオキシド)のクメン溶液(以降、
単にCHP溶液と略称する)7.83グラム(クメンヒドロペ
ルオキシド換算で42.7ミリモル)を一括して仕込んだ。
この液をオイルバスにより80℃に加熱し、空気雰囲気下
で撹拌しながら10時間反応させた。反応開始時は液は均
一であったが、反応の進行とともに藍色の固体が徐々に
析出してきた。反応終了後この反応混合液を濾過し、固
体を少量のトルエンで洗浄後、50℃で減圧乾燥させて藍
色の固体を91.8ミリグラム得た。これは、元素分析およ
びIR分析の結果インジゴであった。仕込んだインドール
に対する単離したインジゴのモル収率(以降、単にイン
ジゴ収率と略称する)は8.2%であり、生成速度の目安
とする1時間当りのインジゴ収率は0.8%であった。
ミリリットルの3ッ口フラスコに、インドール1.0グラ
ム(8.5ミリモル)、添加剤として過酸化ベンゾイル10
3.4ミリグラム(0.43ミリモル)、溶媒としてトルエン3
0グラムおよび有機ヒドロ過酸化物として83重量%の1
−メチル−1−フェニルエチルヒドロペルオキシド(慣
用名クメンヒドロペルオキシド)のクメン溶液(以降、
単にCHP溶液と略称する)7.83グラム(クメンヒドロペ
ルオキシド換算で42.7ミリモル)を一括して仕込んだ。
この液をオイルバスにより80℃に加熱し、空気雰囲気下
で撹拌しながら10時間反応させた。反応開始時は液は均
一であったが、反応の進行とともに藍色の固体が徐々に
析出してきた。反応終了後この反応混合液を濾過し、固
体を少量のトルエンで洗浄後、50℃で減圧乾燥させて藍
色の固体を91.8ミリグラム得た。これは、元素分析およ
びIR分析の結果インジゴであった。仕込んだインドール
に対する単離したインジゴのモル収率(以降、単にイン
ジゴ収率と略称する)は8.2%であり、生成速度の目安
とする1時間当りのインジゴ収率は0.8%であった。
比較例1 実施例1において、過酸化ベンゾイルを使用しなかっ
た以外はすべて実施例1と同様に反応および後処理を行
ったところ、インジゴが24.5ミリグラム得られた。イン
ジゴ収率は2.2%、1時間当りのインジゴ収率は0.2%で
あった。添加剤を使用しないと収率も低く、また生成速
度も遅かった。
た以外はすべて実施例1と同様に反応および後処理を行
ったところ、インジゴが24.5ミリグラム得られた。イン
ジゴ収率は2.2%、1時間当りのインジゴ収率は0.2%で
あった。添加剤を使用しないと収率も低く、また生成速
度も遅かった。
実施例2 撹拌機、温度計および冷却管を装着した、内容積500
ミリリットルの3ッ口フラスコに、インドール10.0グラ
ム(85.4ミリモル)、添加剤として過酸化ベンゾイル1.
034グラム(4.25ミリモル)、触媒としてモリブデンヘ
キサカルボニル225ミリグラム(0.85ミリモル)、溶媒
としてクメン300グラムおよび有機ヒドロ過酸化物とし
てCHP溶液47.0グラム(クメンヒドロペルオキシド換算
で256.3ミリモル)を一括して仕込んだ。この液をオイ
ルバスにより80℃に加熱し、空気雰囲気下で撹拌しなが
ら5時間反応させた。反応終了後、この反応液を濾過
し、固体を少量のクメンおよびメタノールで洗浄後、50
℃で減圧乾燥させてインジゴを7.77グラム得た。インジ
ゴ収率は69.4%、1時間当りのインジゴ収率は13.9%で
あった。
ミリリットルの3ッ口フラスコに、インドール10.0グラ
ム(85.4ミリモル)、添加剤として過酸化ベンゾイル1.
034グラム(4.25ミリモル)、触媒としてモリブデンヘ
キサカルボニル225ミリグラム(0.85ミリモル)、溶媒
としてクメン300グラムおよび有機ヒドロ過酸化物とし
てCHP溶液47.0グラム(クメンヒドロペルオキシド換算
で256.3ミリモル)を一括して仕込んだ。この液をオイ
ルバスにより80℃に加熱し、空気雰囲気下で撹拌しなが
ら5時間反応させた。反応終了後、この反応液を濾過
し、固体を少量のクメンおよびメタノールで洗浄後、50
℃で減圧乾燥させてインジゴを7.77グラム得た。インジ
ゴ収率は69.4%、1時間当りのインジゴ収率は13.9%で
あった。
比較例2 実施例2において、過酸化ベンゾイルを使用しなかっ
た以外はすべて実施例2と同様に反応および後処理を行
ったところ、インジゴが5.91グラム得られた。インジゴ
収率は52.8%、1時間当りのインジゴ収率は10.6%であ
った。比較例1と同様に添加剤を使用しない場合には収
率も低くまた生成速度も遅いことが分かる。
た以外はすべて実施例2と同様に反応および後処理を行
ったところ、インジゴが5.91グラム得られた。インジゴ
収率は52.8%、1時間当りのインジゴ収率は10.6%であ
った。比較例1と同様に添加剤を使用しない場合には収
率も低くまた生成速度も遅いことが分かる。
実施例3〜9 インドールおよびCHP溶液の量、添加剤および溶媒の
種類と量、反応温度そして反応時間を第1表に示すよう
に変え、更に第1表に示す触媒の種類とその量を用いた
以外は、すべて実施例1と同様に反応および後処理を行
った。結果を第1表に示した。
種類と量、反応温度そして反応時間を第1表に示すよう
に変え、更に第1表に示す触媒の種類とその量を用いた
以外は、すべて実施例1と同様に反応および後処理を行
った。結果を第1表に示した。
比較例3〜9 実施例3〜9において、それぞれの実施例で用いた添
加剤を使用しなかった以外は、それぞれ対応する実施例
3〜9とすべて同様にした。結果を実施例3〜9の結果
とともに第1表に示した。何れにおいても、添加剤を使
用しないと収率も低く、また生成速度も遅かった。
加剤を使用しなかった以外は、それぞれ対応する実施例
3〜9とすべて同様にした。結果を実施例3〜9の結果
とともに第1表に示した。何れにおいても、添加剤を使
用しないと収率も低く、また生成速度も遅かった。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、2位および3位に置換基を有
しないインドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤
としての過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルの
存在下に、反応させるという簡便な方法によって、一段
でしかも他の酸化剤を使用する従来技術よりも、またこ
れらの添加剤を使用しない場合よりも、高い収率と反応
速度で対応するインジゴ類を製造することができるとい
う、極めて効果的なインジゴ類の製造方法となる。
しないインドール類と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤
としての過酸化ジアシルおよび/または過酸エステルの
存在下に、反応させるという簡便な方法によって、一段
でしかも他の酸化剤を使用する従来技術よりも、またこ
れらの添加剤を使用しない場合よりも、高い収率と反応
速度で対応するインジゴ類を製造することができるとい
う、極めて効果的なインジゴ類の製造方法となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 27/24 B01J 27/24 31/04 31/04 31/20 31/20 31/22 31/22 31/24 31/24
Claims (3)
- 【請求項1】2位および3位に置換基を有しないインド
ール類と有機ヒドロ過酸化物とを、添加剤としての過酸
化ジアシルおよび/または過酸エステルの存在下に、反
応させることを特徴とするインジゴ類の製造方法。 - 【請求項2】インドール類の3位の炭素を酸化する金属
化合物触媒の存在下に反応させる請求項1に記載の方
法。 - 【請求項3】金属化合物触媒が、周期律表の4A族、5A族
および6A族からなる群から選ばれる金属の化合物である
請求項2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26905889A JP2764060B2 (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | インジゴ類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26905889A JP2764060B2 (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | インジゴ類の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03131660A JPH03131660A (ja) | 1991-06-05 |
JP2764060B2 true JP2764060B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=17467075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26905889A Expired - Lifetime JP2764060B2 (ja) | 1989-10-18 | 1989-10-18 | インジゴ類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2764060B2 (ja) |
-
1989
- 1989-10-18 JP JP26905889A patent/JP2764060B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03131660A (ja) | 1991-06-05 |
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