JPH086043B2 - アントラキノン系化合物及びこれを用いた偏光フイルム - Google Patents

アントラキノン系化合物及びこれを用いた偏光フイルム

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JPH086043B2
JPH086043B2 JP62124745A JP12474587A JPH086043B2 JP H086043 B2 JPH086043 B2 JP H086043B2 JP 62124745 A JP62124745 A JP 62124745A JP 12474587 A JP12474587 A JP 12474587A JP H086043 B2 JPH086043 B2 JP H086043B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なアントラキノン系化合物およびこれ
を含有する偏光フイルムに関する。
〔従来の技術およびその問題点〕
従来の偏光フイルムとしては、ポリビニルアルコール
(PVA)系フイルムにヨウ素あるいは二色性染料を装着
したものが周知である。しかしながら、これらの偏光フ
イルムは偏光性能はすぐれているが、耐熱性、耐湿性な
どに難点があり、これを改良するために酢酸セルロース
系フイルムなどをラミネートした後に実用化されてい
る。しかしながら、これでも用途によっては耐湿性が十
分でない。
PVA系以外の疎水性重合体を基材とする偏光フイルム
として、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリビニリデ
ンクロライド(PVDC)などのハロゲン化ビニル系重合体
を脱ハロゲン化水素処理してポリエン構造を形成させた
偏光フイルムも検討されているがこれらも耐熱性および
光、酸素に対する安定性に問題があるほか色相の自由な
選択が不可能であることなどの理由から未だ偏光フイル
ムの主流を占めるには至っていない。
さらに例えば特公昭49−3944号公報、特開昭54−4515
3号公報などによればポリアミド系偏光フイルムが示さ
れている。しかしポリアミド−染料系偏光フイルムは、
耐熱性、耐湿性、力学的強度等では、PVA−ヨウ素偏光
フイルム、PVA−二色性染料偏光フイルム、ポリエン系
偏光フイルムに比べすぐれているが、偏光性能がこれら
3者に比べて劣っている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、有機樹脂ポリマーに良好に相溶し高い二色
性を有する新規なアントラキノン系化合物を提供すると
ともに、この化合物をフイルム基材としての有機樹脂ポ
リマーに含有させることにより優れた偏光性能及び耐熱
性、耐湿性、耐候性、透明性等の特性を有する偏光フイ
ルムを提供するものである。
本発明は、一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は水素原子、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基またはアルキル基もしくはア
ルコキシアルキル基で置換されていてもよいアミノ基を
示し、R7はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子もしくはジアルキルアミノ基で置換さ
れていてもよいフエニル基、ビフエニル基はナフチル基
を示し、R8は、3アルキル基またはハロゲン原子を示
し、Xは、酸素原子、イオウ原子またはイミノ基を示
す。)で表わされるアントラキノン系化合物およびこれ
を含有することを特徴とする偏光フイルムを要旨とする
ものである。
まず本発明の一般式〔I〕で表わされるアントラキノ
ン系化合物の構造を詳細に説明する。
一般式〔I〕における置換基R1、R2、R3、R4、R5又は
R6としては、水素原子または塩素原子、臭素原子等のハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基または、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ヘキシ
ルアミノ基、オクチルアミノ基等のアルキルアミノ基、
メトキシエチルアミノ基、エトキシエチルアミノ基、エ
トキシプロピルアミノ基、プロピルオキシプロピルアミ
ノ基、オクチルオキシプロピルアミノ基等のアルコキシ
アルキルアミノ基が挙げられる。
R7のフエニル基、ビフェニル基又はナフチル基の置換
基であるアルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基
が挙げられ、アルコキシ基としては炭素数1〜10のアル
コキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としては塩素原子、
臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられ、ジアル
キルアミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられ、シクロアルキル
基としてはシクロヘキシル基、シクロペンチル基等が挙
げられる。
置換基R8としては、メチル基、エチル基等のアルキル
基、フッ素原子又は塩素原子等のハロゲン原子が挙げら
れる。
本発明の一般式〔I〕で表わされるアントラキノン系
化合物は、例えば、特公昭40−4222号公報等に記載の方
法に準ずる方法により合成することができる。
例えば、下記一般式〔II〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびXは一般式
〔I〕におけると同意義を示す。)で表わされるアント
ラキノン系化合物と、一般式〔II〕 (式中、R7およびR8は一般式〔I〕におけると同意義を
示す。)で表わされる化合物を無溶媒下あるいは、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチ
レングリコール、メチルセルソルブ等のアルコール系溶
媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼ
ン、ジクロルベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒中で例え
ば50℃〜200℃の温度で反応させることにより得ること
ができる。
本発明の偏光フイルムのフイルム基材として使用する
有機樹脂としては、例えば、ポリエステル系、ポリカー
ボネート系、ポリエーテルスルホン系、ポリイミド系、
ポリアミド系、ハロゲン化ビニル重合体系、ハロゲン化
ビニリデン重合体系、ポリビニルアルコール系、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体系、セルロース系、ポリビニル
ブチラール系あるいは液晶性ポリマー系等が挙げられ
る。液晶性ポリマー系としては、例えば、ポリエチレン
テレフタレート−パラヒドロキシ安息香酸共重合ポリエ
ステル系等が挙げられる。
これらのポリマー系のうち、耐熱性、耐湿性等の優れ
たポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ート等のポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系
あるいは、ポリエチレンテレフタレート−パラヒドロキ
シ安息香酸共重合ポリエステル液晶性ポリマー等が好ま
しい。
前記フイルム基材に本発明の二色性色素である一般式
〔I〕で表わされるアントラキノン系化合物を0.01〜10
重量%、好ましくは0.05〜5重量%添加して偏光フイル
ムを製造する。
本発明のアントラキノン系化合物は、必要に応じて2
種以上を混合して使用することができ更に、他の二色性
色素、二色性を有しない色素あるいは紫外線吸収剤、酸
化防止剤等の添加剤を加えて使用してもよい。
本発明の偏光フィルムの製法は特に制限されず、通常
これらのフイルム基材および二色性色素のアントラキノ
ン系化合物、更には各種添加剤等より成る組成物を溶融
して均一化しフイルムもしくはシート状に成形し、次い
で20〜200℃の温度条件下、一軸方向に3〜12倍延伸
後、更に100〜250℃で1秒〜30分間熱処理することによ
り、例えば30〜200μmの厚さのフイルムを製造するこ
とができる。また、必要に応じ、主延伸方向と直角方向
に延伸してもよい。
このようにして製造した偏光フイルムは、種々の加工
を施こして使用することが出来る。例えば、フイルムま
たはシートにしてそのまま使用する他、使用目的によっ
ては、トリアセテート、アクリルまたはウレタン系等の
ポリマーによりラミネーションして保護層を形成し、あ
るいは、偏光フイルムの表面に蒸着、スパッタリングま
たは塗布法により、インジウム−スズ系酸化物等の透明
導電性膜を形成して実用に供する。
〔実施例〕
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明
はこれらによって何等限定されるものではない。
なお、以下の実施例において本発明の二色性色素であ
るアントラキノン系化合物の色素配向系数(Fdye)は次
の方法により算出した。
Fdye=(D−1)/(D+2) ……(1) ここで、Dは二色性色素含有フイルムの吸収色比であ
り下記式(2)による。
D=Log(I0/III)/Log(I0/II) ……(2) 但し、同一延伸条件、同一処理条件の無染色フイルム
の透過率I0とし、入射光線の偏光面と延伸軸が垂直、平
行の場合の透過率の値をそれぞれII、IIIとする。Fdye
値は二色性色素の配向度を表わし、Fdye値が大なること
は偏光フイルムの偏光性能が大なることを示す。
実施例1 ポリエチレンナフタレート樹脂/kgに下記式 で示されるアントラキノン系化合物1gを300℃で溶融混
合し、製膜して、鮮明な青色に着色したフイルムを得
た。
このフイルムをロング社製の延伸機を用い140℃で一
軸方向に5倍延伸し、厚さ100μmの青色の偏光フイル
ムを得た。
この偏光フイルムの極大吸収波長は、694nmであり、F
dyeは、0.82であった。
尚、上記のアントラキノン系化合物は以下の様にして
合成した。
1,4−ジアミノ−アントラキノン−2,3−ジカルボン酸
無水物1.0g、4−アミノスチルベン0.8gおよびN,N−ジ
メチルホルムアミド40mlの混合物を150℃で6時間加熱
撹拌し、冷却後、析出物を過して、メタノールで洗
浄、乾燥し、本実施例で用いたアントラキノン系化合物
1.0gを得た。該化合物の融点は329〜330℃であった。
実施例2 ポリエチレンナフタレート樹脂1kgに下記式 で示されるアントラキノン系化合物1gを300℃で溶融混
合し、製膜して、鮮明な青色に着色したフイルムを得
た。
このフイルムを使用し、実施例1と同様に延伸し、厚
さ100μmの青色の偏光フイルムを得た。
この偏光フイルムの極大吸収波長は695nmであり、Fdy
eは0.82であった。
尚、上記のアントラキノン系化合物は実施例1で用い
た4−アミノスチルベンの代わりに等モルの4−アミノ
−4′−メトキシスチルベンを使用した他は実施例1と
同様な操作により合成した。融点は314〜315℃であっ
た。
実施例3 実施例1と同様な操作により下記の第1表に示すアン
トラキノン系化合物を製造し、それを使用して偏光フイ
ルムを製造した。その極大吸収波長及びFdyeの値を合せ
て第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の新規アントラキノン系化合物は、有機ポリマ
ーに良好に相溶し、高い二色性を有するので、本化合物
を用いた偏光フイルムは、偏光性に優れていると同時に
耐熱性、耐湿性、耐候性、透明性にも優れ極めて有用で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は水素原子、ハロ
    ゲン原子、ヒドロキシル基、またはアルキル基もしくは
    アルコキシアルキル基で置換されていてもよいアミノ基
    を示し、R7はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキ
    シ基、ハロゲン原子もしくはジアルキルアミノ基で置換
    されていてもよいフエニル基、ビフエニル基またはナフ
    チル基を示し、R8はアルキル基またはハロゲン原子を示
    し、Xは、酸素原子、イオウ原子またはイミノ基を示
    す。)で表わされるアントラキノン系化合物。
  2. 【請求項2】一般式〔I〕 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は水素原子、ハロ
    ゲン原子、ヒドロキシル基、またはアルキル基もしくは
    アルコキシアルキル基で置換されていてもよいアミノ基
    を示し、R7はアルキル基、シクロアルキル基、アルコキ
    シ基、ハロゲン原子もしくはジアルキルアミノ基で置換
    されていてもよいフエニル基、ビフエニル基又はナフチ
    ル基を示し、R8は、アルキル基またはハロゲン原子を示
    し、Xは、酸素原子、イオウ原子またはイミノ基を示
    す。)で表わされるアントラキノン系化合物を含有する
    ことを特徴とする偏光フイルム。
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