JPH0860020A - キナクリドンキノンを含むピロロ[3,4−c]ピロールの固溶体 - Google Patents

キナクリドンキノンを含むピロロ[3,4−c]ピロールの固溶体

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JPH0860020A
JPH0860020A JP7201910A JP20191095A JPH0860020A JP H0860020 A JPH0860020 A JP H0860020A JP 7201910 A JP7201910 A JP 7201910A JP 20191095 A JP20191095 A JP 20191095A JP H0860020 A JPH0860020 A JP H0860020A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】キナクリドンキノン成分とピロロ[3,4−
c]ピロール成分と第3成分である2−アニリノアクリ
ドン、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−アニリノア
クリドン、2−フェノキシアクリドン、5,6,7,8
−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンまたはこれ
らの混合物とを含有する新規な固溶体。この固溶体は、
上記の成分からなる三成分固溶体であるか、または、追
加的にキナクリドン成分を含有する四成分固溶体であ
る。上記の固溶体を含有する顔料組成物、および上記の
固溶体を用いて有機高分子材料を着色する方法。 【効果】上記の固溶体は、黄金色乃至えび茶色の色領域
のピロロ[3,4−c]ピロールとキナクリドンキノン
との固溶体顔料で、高い彩度ならびにきわめて良好な耐
光堅牢性および耐候堅牢性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、黄金色乃至えび茶色の色領域の
ピロロ[3,4−c]ピロールとキナクリドンキノンと
の固溶体顔料の新規な系列に関する。この顔料としての
固溶体は、高い彩度ならびにきわめて良好な耐光堅牢性
および耐候堅牢性を有する。本新規固溶体はプラスチッ
ク、高品質インク、自動車用塗料、特にメタリック効果
を有する自動車用塗料における色材として有用である。
【0002】キナクリドンキノンが、キナクリドンと固
溶体を形成することは公知である。この固溶体は、良好
な耐候堅牢性を有するえび茶色の顔料である。しかしな
がら、キナクリドン成分の青赤色のために、キナクリド
ンキノン成分の鮮明黄色を保持することが不可能であ
る。
【0003】キナクリドンキノンとアニリノアクリドン
とを含有する固溶体を顔料として使用することは、米国
特許第4286998号明細書に記載されている。アニ
リノアクリドンまたはフェノキシアクリドン成分を含ま
ない、キナクリドンおよび/またはキナクリドンキノン
成分とピロロ[3,4−c]ピロール成分とを含有する
二成分系固溶体が、米国特許第4810304号明細書
に記載されている。この刊行物は、固溶体の形成の前、
間または後に、アニリノアクリドンを含む光安定剤を添
加することによって、そこに開示されている固溶体の耐
光堅牢性を向上させるうる旨の一般的示唆を提供してい
る。しかし、この刊行物は、三成分系固溶体を形するた
めに、アニリノアクリドンを該固溶体の結晶格子内に挿
入できることまたは挿入すべきことは示唆していない。
【0004】本発明は、キナクリドンキノン成分、ピロ
ロ[3,4−c]ピロール成分、および2−アニリノア
クリドン、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリ
ノアクリドン、2−フェノキシアクリドン、5、6、
7、8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンまた
はそれらの混合物である第3成分を含有する三成分系固
溶体に関する。本発明による三成分系固溶体は、キナク
リドンキノン成分とピロロ[3,4−c]ピロール成分
とだけを含む二成分系固溶体よりも優れた耐光堅牢性の
大幅な向上を示し、しかも二成分系固溶体が表現する全
領域の魅力ある色を示す。さらに、本発明は、キナクリ
ドンキノン成分、ピロロ[3,4−c]ピロール成分、
上記第3アクリドン成分およびキナクリドン成分を含有
する四成分系固溶体にも関する。この四成分系固溶体
は、優れた彩度、色濃度および耐久性を有する魅力的な
えび茶(栗色)(marron)の顔料である。本発明の三成分
系および四成分系固溶体において、優れた光安定性を達
成するために、光安定アクリドン成分を固溶体に組み込
むことが必要である。すなわち、本発明の固溶体は、キ
ナクリドンキノン成分とピロロ[3,4−c]ピロール
とだけから予め形成された固溶体とアクリドン成分との
単なる物理的混合物と比較して、驚くべきほど優れた光
安定性を示す。
【0005】本発明は、キナクリドンキノン成分50乃
至97重量%、ピロロ[3,4−c]ピロール成分2乃
至30重量%、および2−アニリノアクリドン、5、
6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリドン、
2−フェノキシアクリドン、5、6、7、8−テトラヒ
ドロ−2−フェノキシアクリドンまたはそれらの混合物
である第3成分1乃至20重量からなる三成分系固溶体
に関する。一般的に、この固溶体は、第3成分としてた
だ1つの化合物が使用されている三成分系(ternary or
three component)固溶体である。しかしながら、”三成
分(ternary) 系固溶体”という用語は、固溶体結晶格子
に組み込まれた第3成分が1種を超えるアクリドンおよ
び/またはテトラヒドロアクリドン成分の混合物である
固溶体をも包含するものであることを意味する。
【0006】キナクリドンキノン成分は下記式の化合物
である。
【化16】 式中Rは水素、ハロゲンまたはC1-C4 アルキルであ
り、xとyとは互いに独立的に1または2である。かか
るキナクリドンキノン化合物は、顔料の成分として当技
術分野において公知であり、そして、たとえば、米国特
許第3124582号明細書および同第3185694
号明細書、同第3251845号明細書に記載された方
法によって製造することができる。キナクリドンキノン
成分として特に有用な化合物には、例えば、置換されて
いないキナクリドンキノン、2、9−ジクロロキナクリ
ドンキノン、2、9−ジメチルキナクリドンキノンがあ
る。
【0007】ピロロ[3,4−c]ピロール成分は下記
式の化合物である。
【化17】 式中、各Ar は互いに独立的に式
【化18】 {式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
おいて、R3はC1-C5 アルキルである)、−N(C1-C
5 アルキル)2 、−CF3 または−CNである}のアリ
ール置換基、あるいは式
【化19】 (式中、R4とR5とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
おいて、R3はC1-C5 アルキルである)または−CNで
ある)の置換基である。かかるピロロ[3,4−c]ピ
ロールは顔料として当技術分野において公知であり、そ
して米国特許第4415685号明細書に記載されてい
る。これらピロロ[3,4−c]ピロールを製造するた
めに有用な方法は、米国特許第4579949号明細書
に記載されている。ピロロ[3,4−c]ピロール成分
として特に有用な化合物を例示すれば、各種の二置換誘
導体、たとえば3、6−ビス(4−クロロフェニル)誘
導体、3、6−ビス(4−メチルフェニル)誘導体、
3、6−ビス(3−クロロフェニル)誘導体、3、6−
ビス(3−メチルフェニル)誘導体、3、6−ビス(ビ
フェニルイル)誘導体など、ならびに置換されていない
化合物、1、4−ジケト−3、6−ジフェニルピロロ−
[3,4−c]−ピロール(以下、DPPと略記する)
などである。
【0008】第3成分は、式
【化20】 の2−アニリノアクリドンまたは2−フェノキシアクリ
ドン、または式
【化21】 の5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリ
ドンまたは5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フェノ
キシアクリドンである。式中、AはOまたはNHであ
り、R'は水素、ハロゲンまたはC1-C4 アルキルであ
る。5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノアク
リドンは、2−シクロヘキサノンカルボン酸エステルを
N−フェニル−p−フェニレンジアミンと縮合し、そし
て得られた2−{4’−(フェニルアミノ)フェニル}
−アミノシクロヘキセンカルボン酸エステルを不活性高
沸点液体中において加熱して環化することによって製造
される。2−アニリノアクリドンは、担持されたパラジ
ウムまたはプラチナ触媒を使用して5、6、7、8−テ
トラヒドロ−2−アニリノアクリドンを脱水素すること
によって製造される。この5、6、7、8−テトラヒド
ロ−2−アニリノアクリドンおよび2−アニリノアクリ
ドンの製造法は、米国特許第4286998号明細書に
記載されている。5、6、7、8−テトラヒドロ−2−
フェノキシアクリドンおよび2−フェノキシアクリドン
は公知であり、そして上記と同様な方法により、ただし
N−フェニル−p−フェニレンジアミンの代わりに4−
アミノジフェニルエーテルを使用して、製造することが
できる。
【0009】第3成分として特に有用な化合物は、置換
されていない化合物、特に2−アニリノアクリドンおよ
び5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリ
ドンを含む。本発明の1つの特徴においては、本発明
は、その第3成分が式
【化22】 (式中、AはNHである)の2−アニリノアクリドン、
特に2−アニリノアクリドンである三成分系固溶体に関
する。第3成分として2−アニリノアクリドンを含有す
る注目すべき組成物は、キナクリドンキノン成分の置換
分Rが水素、塩素またはメチルであり、かつxとyとが
1であるもの、特に、ピロロ[3,4−c]ピロールの
置換分Ar が2つのアリール基を含有し、そしてR1とR2
とが水素または塩素、たとえば、R1はパラ−塩素置換分
であり、R2が水素である組成物である。とりわけ注目す
べき組成物は、その三成分系固溶体が、置換されていな
いキナクリドンキノンとDPPと、第3成分として、2
−アニリノアクリドンとを含有しているものである。
【0010】さらに本発明は、その第3成分が式
【化23】 (式中、AはNHである)の5、6、7、8−テトラヒ
ドロ−2−アニリノアクリドン、特に置換されていない
化合物、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノ
アクリドンである三成分系固溶体に関する。第3成分と
して5、6、7、8−テトラヒドロ−2−アニリノアク
リドンを含有する注目すべき組成物は、キナクリドンキ
ノン成分の置換分Rが水素、塩素またはメチルであり、
かつxとyとが1であるもの、特に、ピロロ[3,4−
c]ピロールの置換分Ar が2つのフェニル基を含有
し、そしてR1とR2とが水素または塩素である、あるい
は、R1がパラ−クロロ置換分でありR2が水素である組成
物である。とりわけ注目すべき組成物は、その三成分系
固溶体が置換されていないキナクリドンキノンとDPP
と、第3成分として、5、6、7、8−テトラヒドロ−
2−アニリノアクリドンとを含有しているものである。
【0011】さらに本発明は、Aが酸素であり、そして
R'が水素である第3成分、たとえば、2−フェノキシア
クリドンまたは5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フ
ェノキシアクリドンを含有すする三成分系固溶体にも関
する。第3成分として2−フェノキシアクリドンまたは
5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリ
ドンを含有する注目すべき組成物は、キナクリドンキノ
ン成分の置換分Rが水素、塩素またはメチルであり、か
つxとyとが1であるもの、特に、ピロロ[3,4−
c]ピロールの置換分Ar が2つのフェニル基を含有
し、そしてR1とR2とが水素または塩素である、あるい
は、R1がパラ−クロロ置換分でありR2が水素である組成
物である。とりわけ重要な組成物は、その三成分系固溶
体が置換されていないキナクリドンキノンと1、4−ジ
ケト−3、6−ジフェニルピロロ−[3,4−c]−ピ
ロールと、第3成分として、2−フェノキシアクリドン
または5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フェノキシ
アクリドンとを含有しているものである。
【0012】本発明の1つの実施態様においては、その
三成分系固溶体はキナクリドンキノン成分を65乃至8
0重量%、ピロロ[3,4−c]ピロール成分を10乃
至25重量%含有し、残分が第3成分である。特に好ま
しくは、三成分系固溶体はキナクリドンキノン成分を7
0乃至80重量%そしてピロロ[3,4−c]ピロール
成分を15乃至20重量%含有する。より特定的な実施
態様においては、三成分系固溶体はキナクリドンキノン
成分を74乃至78重量%、ピロロ[3,4−c]ピロ
ール成分を18.5乃至19.5重量%含有し、残分が
第3成分である。一般的に、本発明の三成分系固溶体
は、ホスト分子であるキナクリドンキノンのX線回折図
を有するゲスト−ホスト固溶体である。通常、第3成分
の存在下においてキナクリドンキノン結晶格子内にピロ
ロ[3,4−c]ピロール成分を約30重量%まで組み
入れることが可能である。また、一般的に、キナクリド
ンキノン結晶格子の中に、三成分系固溶体の一部として
第3成分を20重量%まで、好ましくは14重量%まで
組み入れることができる。
【0013】さらに本発明は、前記三成分系固溶体を含
有する顔料組成物にも関する。この顔料組成物は通常上
記三成分系固溶体と、該固溶体の成分のうちの1つまた
はそれ以上の成分の過剰、特にピロロ[3,4−c]ピ
ロール成分の過剰とを含有する混合物である。さらに、
本発明の顔料組成物は、本三成分系固溶体と付加的成分
たとえば組織改良剤、フロキュレーション防止剤または
粘度調節剤とを含有する組成物を包含する。任意の組織
改良剤が、本発明の顔料組成物の付加的成分として使用
できる。特に適当なものはアビエチン酸のカルシウム塩
である。付加成分のフロキュレーション防止剤として適
当なものは、キナクリドンスルホン酸またはその塩、D
PPスルホン酸およびその塩、ピラゾリルメチルキナク
リドン、2−フタルイミドオメチルキナクリドンおよび
類似の他の誘導体である。付加成分の粘度調節剤は、適
当なものとして次の化合物が例示される:キナクリドン
スルホン酸、ジケトピロロピロールスルホン酸、ピラゾ
リルメチルキナクリドン、ピラゾリルメチルジケトピロ
ロピロール、ジメチルアミノプロピルキナクリドンモノ
スルホンアミド、ジメチルアミノプロピルキナクリドン
ジスルホンアミド、フタルイミドメチルキナクリドン、
および上記化合物の塩および混合物。
【0014】上記した三成分系固溶体のほかに、さらに
本発明は、上記三成分系固溶体の3つの成分のほかにさ
らにキナクリドン成分を含有する四成分系固溶体にも関
する。すなわち、本発明は、キナクリドンキノン成分4
0乃至96重量%、キナクリドン成分1乃至45重量
%、ピロロ[3,4−c]ピロール成分2乃至30重量
%、および2−アニリノアクリドン、5、6、7、8−
テトラヒドロ−2−アニリノアクリドン、2−フェノキ
シアクリドン、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フ
ェノキシアクリドンまたはそれらの混合物であるアクリ
ドン成分1乃至20重量からなる四成分系固溶体にも関
し、そのキナクリドンキノン成分は下記式の化合物であ
【化24】 (式中Rは水素、ハロゲンまたはC1-C4 アルキルであ
り、xとyは互いに独立的に1または2である)、その
キナクリドン成分は下記式の化合物であり
【化25】 (各R"は互いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C4 アル
キルまたはトリフルオロメチルである)、そのピロロ
[3,4−c]ピロール成分は下記式の化合物であり
【化26】 [式中、各Ar は互いに独立的に式
【化27】 {式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
おいて、R3はC1-C5 アルキルである)、−N(C1-C
5 アルキル)2 、−CF3 または−CNである}のアリ
ール置換基、あるいは式
【化28】 {式中、R4とR5とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
1-C5 アルキル、C1-C 5 アルコキシ、−SR3(ここに
おいて、R3はC1-C5 アルキルである)または−CNで
ある}の置換基である]、そのアクリドン成分は下記式
の化合物
【化29】 または下記式の化合物
【化30】 (式中、AはOまたはNHであり、R'は水素、ハロゲン
またはC1-C4 アルキルである)である。
【0015】特に好ましい四成分系固溶体は、Rが水
素、塩素またはメチルであり、各R"が水素または塩素で
あり、R1とR2とがそれぞれ水素であり、各R'が水素であ
るものであり、とりわけRが水素であり、かつ各R"が水
素であるものである。一般的に、上記の四成分系固溶体
は、ホスト分子であるキナクリドンキノンのX線回折図
を有するゲスト−ホスト固溶体である。
【0016】本発明の1つの実施態様においては、本四
成分系固溶体はキナクリドンキノン成分を40乃至60
重量%、キナクリドン成分を20乃至40重量%、ピロ
ロ[3,4−c]ピロール成分を10乃至25重量%含
有し、残分がアクリドン成分である。特に好ましいの
は、キナクリドンキノン成分を40乃至50重量%、キ
ナクリドン成分を30乃至40重量%、ピロロ[3,4
−c]ピロール成分を10乃至20重量%を含有する四
成分系固溶体である。
【0017】さらに本発明は、上記の四成分系固溶体を
含有する顔料組成物をも包含する。一般的に、本顔料組
成物は、固溶体の4つの成分のうちの1つの過剰を含有
する混合物である。好ましくは、その過剰成分はピロロ
[3,4−c]ピロール成分である。さらに、この顔料
組成物は、三成分系固溶体の顔料組成物に関して前記し
た付加的成分を含有する。
【0018】三成分系固溶体の場合も四成分系固溶体の
場合も、第3成分またはアクリドン成分を約3乃至約1
5重量%使用するのが好ましい。一般的に、第3成分ま
たはアクリドン成分の濃度が高いほど、その固溶体の光
安定性は高い。しかしながら、その光安定効果は約7乃
至10重量%の範囲で横ばいになる。第3成分またはア
クリドン成分として5、6、7、8−テトラヒドロ−2
−アニリノアクリドンを含有する固溶体は、特に良好な
色彩度とレオロジー特性とを示す。
【0019】本発明の固溶体および顔料組成物は、上記
成分から出発して固溶体製造のために当該技術分野にお
いて常用されている方法によって、たとえば、酸沈殿に
よって、あるいは各成分の混合物を摩砕することによっ
て製造することができる。酸沈殿法によって固溶体を製
造するためには、固溶体の複数成分を1つの酸、一般的
には濃度の高い酸、たとえば濃硫酸またはポリリン酸に
溶解する。このあと、水または他の適当な沈殿溶剤を用
いて希釈して固溶体を沈殿させる。この方法によって得
られた固溶体は、通常高度に凝集しており、そして粒度
は非常に小さい。したがって、酸沈殿法によって製造さ
れた固溶体は、たとえば、有機溶剤の存在下または不存
在下において、その顔料の水性懸濁物を加熱することに
よってしばしば再結晶される。酸沈殿によって製造され
たこの顔料は、場合によってはさらに結晶成長工程にか
けられる。この結晶の成長は、顔料技術の分野において
公知の技術により各種界面活性剤および/または有機溶
剤によって促進される。
【0020】摩砕法もまた本固溶体の製造に使用され、
場合によっては摩砕後に、当該技術分野において公知の
方法によって水および/または溶剤中での結晶工程が付
加される。少量の有機溶剤を加えてまたは加えないで、
摩砕媒質として乾燥塩類を使用する摩砕方法が好まし
い。さらに付加的に、たとえば、金属、ガラスまたはセ
ラミックの玉、プラスチック製の顆粒または砂粒のごと
き摩砕助材が通常使用される。摩砕に使用する乾燥塩類
の例は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリ
ウムまたは硫酸アルミニウムであり、これは結晶水を含
有していても、していなくてもよい。たとえば、上記固
溶体成分の混合物の10部当り、40部の水和硫酸アル
ミニウムが使用される。場合によっては、摩砕の処方に
さらに少量の各種溶剤、たとえば高沸点炭化水素または
二塩基エステル、特に、コハク酸ジメチルおよび/また
はグルタール酸ジメチルを含ませることができる。さら
に、場合によっては、摩砕処方に界面活性剤を加えるこ
ともできる。適当な界面活性剤は、ドデシルベンゼンス
ルホン酸のナトリウム塩またはイソプロピルアンモニウ
ム塩、あるいはデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ドである。摩砕完了後、混合物の仕上操作を行う。すな
わち、固溶体と塩との混合物を摩砕助材から分離し、次
いで希薄酸を用いて抽出し、そして固溶体または組成物
を濾別する。
【0021】さらに本発明は、有機高分子材料の着色方
法にも関し、その方法は、有機高分子材料に、上記の三
成分系または四成分系固溶体の有効着色量と顔料組成物
とを配合することを包含する。有効着色量は通常約0.
01重量%から約30重量%までの範囲の量である。適
当な有機高分子材料の例は、セルロースエーテル、セル
ロースエステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリスル
ホン、ポリアミド、ポリシクロアミド、ポリイミド、ポ
リエーテル、ポリエーテルケトン、ポリビニルハライ
ド、ポリテトラフルオロエチレン、アクリリポリマー、
メタクリルポリマー、ゴム、シリコーンポリマー、フェ
ノール/ホルムアルデヒド樹脂、メラミン/ホルムアル
デヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹
脂、ジエンゴムおよびこれらの共重合体である。以下、
本発明の実施例を記載する。これらの実施例は本発明を
説明するためのものであって、本発明を限定するもので
はない。実施例中の部はすべて重量部である。
【0022】実施例1 濃硫酸(400ml)を入れた1000ml容の丸底フラス
コをおだやかに撹拌し、温度を35℃以下に保持しなが
ら、2−アニリノアクリドン(1.7g,0.006モ
ル)とDPP(8.6g,0.03モル)とを添加す
る。次に、温度を35℃に保持してキナクリドンキノン
(42.8g,0.125モル)を添加する。得られた
溶液を0.5時間撹拌し、そのあとキナクリドン(3
4.2g,0.11モル)を添加する。この全反応混合
物を、さらに1時間撹拌する。次に、この溶液を激しく
撹拌しながら薄層流として氷水中に注入する。得られた
スラリーを70℃において1時間撹拌し、界面活性剤
(Witconate P-1059,3.5g)を用いて処理し、続い
て1時間90℃に加熱する。このスラリーを熱時に濾過
し、中性となるまで熱水で洗い、80℃において乾燥す
る。これにより得られた栗色(maroon) 固溶体顔料は、
ホスト分子であるキナクリドンキノンのX線パターンを
有し、耐光堅牢性が良好であった。
【0023】実施例2 実施例1に記載した方法によって、ただし今回は下記量
の成分を使用して、キナクリドンキノン/キナクリドン
/DPP/アニリノアクリドンが44/39/15/2
の組成の固溶体顔料を製造した。 キナクリドンキノン 44.0g 0.129モル キナクリドン 39.0g 0.125モル DPP 15.0g 0.052モル 2−アニリノアクリドン 2.0g 0.007モル。 この固溶体顔料は濃い栗色を示し、キナクリドンキノン
のX線パターンと良好な耐光堅牢性とを有していた。
【0024】実施例3 濃硫酸(400ml)を入れた1000ml容の丸底フラス
コをおだやかに撹拌し、温度を40℃以下に保持しなが
ら、2−アニリノアクリドン(7.2g,0.025モ
ル)とDPP(11.1g,0.039モル)とを添加
する。次に、同じ温度を保持して、キナクリドンキノン
(45.4g,0.133モル)を添加する。得られた
溶液を2.0時間撹拌し、そのあと激しく撹拌しながら
薄層流として氷水中に注入する。得られた顔料スラリー
を70℃において0.5時間撹拌する。このあと、その
スラリーを90℃に加熱し、この温度に1時間保持す
る。熱時に濾過し、中性となるまで熱水で洗い、80℃
において乾燥する。これにより得られた固溶体顔料は、
ホスト分子であるキナクリドンキノンのX線パターンを
有していた。アルミフレークまたはマイカ伸展自動車用
塗料系内において、この固溶体顔料は良好な耐光堅牢性
を有する明るく(saturated) 透明なオレンジ色を示し
た。
【0025】実施例4 摩砕材として鋼玉(1500g,直径1.2cm)と釘
(150g,長さ3.0cm)とを入れた1000ml容
のボールミルに、キナクリドンキノン(8.0g),D
PP(2.0g),2−アニリノアクリドン(1.1
g),ジメチル・グルタレート(1.0g)、硫酸アル
ミニウム(Al2(SO4)3 ・15-18H2O;40g)を加える。
このミルを密閉し、そしてローラーミルに載せて48時
間回転させる。このあと、ミルの内容物を排出し、そし
て摩砕材を分離する。得られたミル粉末を、硫酸の2%
水溶液(500ml)と共に90℃において2時間撹拌す
る。得られた顔料スラリーを濾過し、中性となるまでか
つ塩類がなくなるまで熱水で洗い、80℃において乾燥
する。これにより得られた固溶体顔料は透明オレンジ色
を呈し、耐光堅牢性が良好であり、そしてホスト分子で
あるキナクリドンキノンのX線パターンを有していた。
【0026】実施例5 摩砕時間を48時間から24時間に、そして2−アニリ
ノアクリドンの量を1.1gから0.7gに変更して、
実施例4をくり返した。得られた固溶体顔料は、キナク
リドンキノンのX線パターンを有していた。ハイソリッ
ド自動車用塗料系内において、この固溶体顔料は高い彩
度、優れたツー・トーン効果ならびに良好な耐光堅牢性
を示した。
【0027】実施例6 (a)実施例5と同様にして、キナクリドンキノンの7
7.6部、DPPの19. 4部および2−アニリ
ノアクリドンの3部を含有する固溶体を製造した。 (b)実施例5と同様にして、キナクリドンキノンの7
6部、DPPの19部および2−アニリノアクリドンの
5部を含有する固溶体を製造した。 (c)実施例5と同様にして、キナクリドンキノンの7
4.4部、DPPの18. 6部および2−アニリ
ノアクリドンの7部を含有する固溶体を製造した。 上記実施例6a,6b,6cおよび5の固溶体顔料を擦
って観察したところ、2−アニリノアクリドンの量が増
加するにつれて、より濃い、そしてより透明なマストー
ン(masstone)を示した。
【0028】実施例7 (a)2−アニリノアクリドンの量を0.7から0.6
gに変更して実施例5をくり返した。 (b)2−アニリノアクリドンの量を0.7から0.8
gに変更して実施例5をくり返した。 (c)2−アニリノアクリドンの量を0.7から1.0
gに変更して実施例5をくり返した。 (d)2−アニリノアクリドンの量を0.7から1.2
gに変更して実施例5をくり返した。 得られた顔料は,いずれもキナクリドンキノンのX線パ
ターンを有する完全な固溶体であった。
【0029】実施例8 (a)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリドンの0.6g
を使用して実施例7aをくり返した。 (b)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリドンの0.8g
を使用して実施例7bをくり返した。 (c)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリドンの1.0g
を使用して実施例7cをくり返した。 (d)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−アニリノアクリドンの1.2g
を使用して実施例7dをくり返した。 得られた固溶体は、すべてハイソリッド塗料系内におい
て優れたカラー彩度およびミルベース粘度を示した。
【0030】実施例9 実施例4をくり返した。ただし、摩砕時間を48時間か
らわずか24時間に短縮し、そして以下の量の成分を使
用した。 2−アニリノアクリドン 0.6g DPP 4.0g キナクリドンキノン 6.0g 得られた顔料は、キナクリドンキノンのX線パターンを
有する固溶体と、固溶体には組み込まれなかった過剰の
DPPとの混合物であった。
【0031】実施例10 (a)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンの0.6
gを使用して実施例7aをくり返した。 (b)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンの0.8
gを使用して実施例7bをくり返した。 (c)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンの1.0
gを使用して実施例7cをくり返した。 (d)2−アニリノアクリドンの代わりに5、6、7、
8−テトラヒドロ−2−フェノキシアクリドンの1.2
gを使用して実施例7dをくり返した。 いずれの場合も、良好な堅牢性を有する固溶体顔料を得
た。
【0032】実施例11 (a)2−アニリノアクリドンの代わりに2−フェノキ
シアクリドンの0.6gを使用して実施例7aをくり返
した。 (b)2−アニリノアクリドンの代わりに2−フェノキ
シアクリドンの0.8gを使用して実施例7bをくり返
した。 (c)2−アニリノアクリドンの代わりに2−フェノキ
シアクリドンの1.0gを使用して実施例7cをくり返
した。 (d)2−アニリノアクリドンの代わりに2−フェノキ
シアクリドンの1.2gを使用して実施例7dをくり返
した。 いずれの場合も、良好な堅牢性を有する固溶体顔料を得
た。
【0033】実施例12 顔料分散物 1パイントジャーに、実施例5の顔料組成物26.4
g,アクリロウレタン樹脂66.0g,分散剤樹脂1
4.4g,溶剤(シンナー)58.2gを装填する。こ
の混合物を、摩砕材980gを使用して、64時間摩砕
して顔料/バインダー比が0.5で顔料16%、固形分
48%を含有するミルベースを製造する。アルミニウムベース アルミニウムペースト(SPARKLE SILVER 5242-AR, SILV
ERLINE社製品)405gを、アクリル分散樹脂315g
およびアクリル樹脂180gと共に1クォート缶内にお
いて、エヤーミキサーを使用して低乃至中速度で、塊が
なくなるまで(1乃至2時間)混合してアルミニウムベ
ースを製造する。メタリッククリアー溶液 非水性分散樹脂(1353g),メラミン樹脂(78
6.2g)、キシレン(144.6g),紫外線遮断剤
溶液(65.6g),アクリロウレタン樹脂(471.
6g)を、この順序で順次加え、エヤーミキサーを用い
て15分間よく混合する。酸触媒のプレミックス溶液8
9.0gとメタノール90.0gとを、混合を続けなが
ら添加する。メタリック塗料調合物 顔料分散物35.5g,アルミニウムベース5.1g,
非水性分散樹脂5.3g,メタリッククリアー溶液5
4.1gを混合して、顔料/バインダー比が0.15で
ある顔料7.1%と固形分54.4%とからなる下塗り
塗料を調製する。灰色アクリルプライマーで処理したア
ルミニウムパネルに、乾燥膜厚ベースで15乃至20ミ
クロンの塗膜厚さになるように、上記の下塗り塗料を2
回スプレー塗布した。2回のスプレーの間に室温におい
て90秒のフラッシュの間隔をおいた。3分間のフラッ
シュ時間経過後、乾燥膜厚ベースで37乃至50ミクロ
ンの塗膜厚さになるようにアクリルクリアー上塗り塗料
を2回スプレー塗布した(2回のスプレー塗布の間に9
0秒のフラッシュ)。パネルを室温において10分間乾
燥したあと、120℃において30分間焼き付けた。す
ばらしいツー・トーン効果を示し、耐光堅牢性の良好な
魅力あるオレンジ色のコーティングを得た。実施例5の
顔料の代わりに実施例6(a)−(c),8(a)−
(d),9,10(a)−(d),11(a)−(d)
の顔料を使用した場合にも同様なコーティングを得た。
【0034】実施例13 顔料分散物 セラミック摩砕材1300gを含む100ml容のアトラ
イターに、実施例5の顔料組成物45.5g,アクリル
樹脂45.5gおよび脱イオン水259.0gを装填す
る。この調合物を500rpm の速度で20時間撹拌し
て、顔料/バインダー比が0.5で顔料13%、固形分
26%を含有する顔料分散物を製造する。アルミニウムベース アルミニウムペースト40.0g,メラミン樹脂10.
0gおよびブチルセロソルブの50.0gを、塊がなく
なるまで混合する。下塗り塗料調合物 顔料分散物46.3g,アルミニウムベース4.3g、
およびバランス・クリヤー(balancing clear) 56.7
gと補償クリヤー(compensation clear)(これはアクリ
ル樹脂とメラミン樹脂との混合物である)45.8gと
の組み合わせを混合して下塗り塗料を調製する。この調
合物は顔料/バインダー比0.25に相当する。灰色ア
クリルプライマーで前処理したアルミニウムパネルに、
適当な隠ぺいレベルまで上記下塗り塗料をスプレー塗布
した。この下塗りを30分間自然乾燥し、そして次にク
リヤーコートを塗布する前に106℃において15分間
乾燥した。このあと、クリヤーコートを2回塗布し、6
0分間自然乾燥した後、122℃において30分間焼き
付けた。すばらしいツー・トーン効果、高度の光沢およ
び鮮明度光沢(鮮映性)を示す魅力的な濃色を有するコ
ーティングを得た。実施例5の顔料の代わりに実施例6
(a)−(c),8(a)−(d),9,10(a)−
(d),11(a)−(d)の顔料を使用した場合にも
同様なコーティングが得られた。上記実施例のほかに、
本発明にしたがって、これら実施例の各種の変更が可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リンドセイ キルマリー アメリカ合衆国,19808 デラウェア,ウ ィルミントン,ドーラル ドライヴ 5475 (72)発明者 エドワード イフレイム ジャフェ アメリカ合衆国,19803 デラウェア,ウ ィルミントン,ペニー レーン コート 6

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キナクリドンキノン成分50乃至97重
    量%、ピロロ[3,4−c]ピロール成分2乃至30重
    量%、および2−アニリノアクリドン、5、6、7、8
    −テトラヒドロ−2−アニリノアクリドン、2−フェノ
    キシアクリドン、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−
    フェノキシアクリドンまたはそれらの混合物である第3
    成分1乃至20重量からなる三成分系固溶体であって、
    そのキナクリドンキノン成分は下記式の化合物であり 【化1】 (式中Rは水素、ハロゲンまたはC1-C4 アルキルであ
    り、xとyとは互いに独立的に1または2である)、そ
    のピロロ[3,4−c]ピロール成分は下記式の化合物
    であり 【化2】 [式中、各Ar は互いに独立的に式 【化3】 {式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
    1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
    おいて、R3はC1-C5 アルキルである)、−N(C1-C
    5 アルキル)2 、−CF3 または−CNである}のアリ
    ール置換基、あるいは式 【化4】 {式中、R4とR5とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
    1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
    おいて、R3はC1-C5 アルキルである)または−CNで
    ある}の置換基である]、その第3成分は下記式の化合
    物、 【化5】 または下記式の化合物 【化6】 (式中、AはOまたはNHであり、R'は水素、ハロゲン
    またはC1-C4 アルキルである)である上記固溶体。
  2. 【請求項2】 第3成分が下記式の化合物である請求項
    1記載の固溶体 【化7】 (式中、AはNHである)。
  3. 【請求項3】 第3成分が2−アニリノアクリドンであ
    る請求項2記載の固溶体。
  4. 【請求項4】 キナクリドンキノン成分中のRが水素、
    塩素またはメチルである請求項3記載の固溶体。
  5. 【請求項5】 ピロロ[3,4−c]ピロール成分中の
    R1とR2とが水素または塩素である請求項4記載の固溶
    体。
  6. 【請求項6】 該三成分系固溶体が、置換されていない
    キナクリドンキノンと1、4−ジケト−3、6−ジフェ
    ニルピロロ−[3,4−c]−ピロールと2−アニリノ
    アクリドンとからなる請求項5記載の固溶体。
  7. 【請求項7】 第3成分が下記式の化合物である請求項
    1記載の固溶体 【化8】 (式中、AはNHである)。
  8. 【請求項8】 第3成分が5、6、7、8−テトラヒド
    ロ−2−アニリノアクリドンである請求項7記載の固溶
    体。
  9. 【請求項9】 キナクリドンキノン成分中のRが水素、
    塩素またはメチルである請求項8記載の固溶体。
  10. 【請求項10】 ピロロ[3,4−c]ピロール成分中
    のR1とR2とが水素または塩素である請求項9記載の固溶
    体。
  11. 【請求項11】 該三成分系固溶体が、置換されていな
    いキナクリドンキノンと1、4−ジケト−3、6−ジフ
    ェニルピロロ−[3,4−c]−ピロールと5、6、
    7、8−2−アニリノアクリドンとからなる請求項10
    記載の固溶体。
  12. 【請求項12】 AがOであり、R'が水素であり、Rが
    水素、塩素またはメチルであり、そしてR1とR2とが水素
    または塩素である請求項1記載の固溶体。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の固溶体を含有する顔料
    組成物。
  14. 【請求項14】 ピロロ[3,4−c]ピロールの過剰
    を含有する請求項13記載の顔料組成物。
  15. 【請求項15】 キナクリドンキノン成分40乃至96
    重量%、キナクリドン成分1乃至45重量%、ピロロ
    [3,4−c]ピロール成分2乃至30重量%、および
    2−アニリノアクリドン、5、6、7、8−テトラヒド
    ロ−2−アニリノアクリドン、2−フェノキシアクリド
    ン、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−フェノキシア
    クリドンまたはそれらの混合物であるアクリドン成分1
    乃至20重量からなる四成分系固溶体であって、そのキ
    ナクリドンキノン成分は下記式の化合物であり 【化9】 (式中Rは水素、ハロゲンまたはC1-C4 アルキルであ
    り、xとyとは互いに独立的に1または2である)、そ
    のキナクリドン成分は下記式の化合物であり 【化10】 (各R"は互いに独立的に水素、ハロゲン、C1-C4 アル
    キルまたはトリフルオロメチルである)、そのピロロ
    [3,4−c]ピロール成分は下記式の化合物であり 【化11】 [式中、各Ar は互いに独立的に式 【化12】 {式中、R1とR2とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
    1-C5 アルキル、C1-C5 アルコキシ、−SR3(ここに
    おいて、R3はC1-C5 アルキルである)、−N(C1-C
    5 アルキル)2 、−CF3 または−CNである}のアリ
    ール置換基、あるいは式 【化13】 {式中、R4とR5とは互いに独立的に水素、ハロゲン、C
    1-C5 アルキル、C1-C 5 アルコキシ、−SR3(ここに
    おいて、R3はC1-C5 アルキルである)または−CNで
    ある}の置換基である]、そのアクリドン成分は下記式
    の化合物 【化14】 または下記式の化合物 【化15】 (式中、AはOまたはNHであり、R'は水素、ハロゲン
    またはC1-C4 アルキルである)である上記固溶体。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の四成分系固溶体を含
    有する顔料組成物。
  17. 【請求項17】 有機高分子材料に、請求項1記載の三
    成分系固溶体組成物の有効着色量を配合することを特徴
    とする有機高分子材料の着色方法。
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