JPH0859731A - オレフィン重合触媒の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合触媒の製造方法

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JPH0859731A
JPH0859731A JP7187276A JP18727695A JPH0859731A JP H0859731 A JPH0859731 A JP H0859731A JP 7187276 A JP7187276 A JP 7187276A JP 18727695 A JP18727695 A JP 18727695A JP H0859731 A JPH0859731 A JP H0859731A
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compound
catalyst
reducing agent
heptane
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JP7187276A
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Elizabeth M Stacy
エム.ステイシー エリザベス
Kathy S Collins
エス.コリンズ カシー
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Phillips Petroleum Co
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Phillips Petroleum Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F210/00Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F210/16Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F110/00Homopolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F110/02Ethene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリー、粒子形態型のオレフィン重合用と
して特に適している新規の触媒及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 本方法は:無機酸化物とジヒドロカルビ
ルマグネシウム化合物の有機溶液とを混合してスラリー
を形成し;該スラリーと塩素化剤とを接触させてジヒド
ロカルビルマグネシウム化合物を二塩化マグネシウムに
転化させ、得られた固体支持体を液体から分離し;該分
離固体支持体を有機還元剤の溶液と接触させ、得られた
固体を液体から分離し;回収固体と液体形態の遷移金属
化合物とを接触させ、得られた固体を液相から分離す
る;諸工程から成る新規の触媒の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−オレフィンの重合
に関する。本発明の他の態様は、α−オレフィンの重合
用として有用な新規の触媒に関する。さらに本発明の他
の目的によって、新規の触媒の製造方法が提供される。
【0002】
【従来の技術】オレフィン重合用触媒としての遷移金属
化合物に関するZieglerおよびNattaの最初
の発見以来、多数のポリオレフィン重合触媒が開発され
てきた。オレフィンの重合の種々の方法も開発されてき
た。詳細には、オレフィンは現在、気相条件、溶液条件
およびスラリー条件下で重合させる。溶液反応下では、
重合は形成されたポリマーが稀釈剤中に溶解して残留す
るような温度で行なわれる。次いで、ポリマーは稀釈剤
を蒸発させて回収される。これに対してスラリー重合で
は、最終生成物ポリマーが重合稀釈剤中に溶解しないよ
うな条件下で重合を行う。この方法では、溶液法におけ
るポリマーからの稀釈剤分離に伴うユーティリティ要求
事項を無くす利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジヒドロカ
ルビルマグネシウム、有機金属還元剤および遷移金属ハ
ライドを含む反応体を使用して製造した触媒に関する。
幾つかの例が、EPC出願No.267,794および
U.S.P.NOS.3,787,384;4,14
8,754;4,173,547;4,301,02
9;4,508,843;4,921,920および
5,124,296に開示されている。これらの触媒
は、特定の種類の重合には有用であるが、本発明の触媒
はスラリー重合における使用に特に有用である。
【0004】スラリー重合は、モノマー、触媒、および
稀釈剤を連続的にループ中に供給し、生成された固体ポ
リマーを沈降させ、そして周期的にループから取出す連
続ループ反応器中においてしばしば行なわれる。かよう
な連続スラリー型重合においては、溶液法において常に
存在する活性度および選択性以外の因子も必要とされ
る。例えば、スラリー法においては、可溶性ポリマーは
反応器の内部表面を被覆し、このため必要な伝熱を妨害
するから実質的量の可溶性ポリマーを形成しない触媒を
使用できることが望ましい。これに加えて、かさ密度が
低くすぎると、生成固体ポリマーの取扱が不可能になる
ため、スラリー重合においては比較的高いかさ密度のポ
リマーを生成させる触媒を使用できることが望ましい。
さらに、微細ポリマーは高いかさ密度を有するが、これ
は比較的大きい粒子並に沈降せず、従ってポリマーフラ
ッフの後の加工に伴う追加の取扱問題を起こすため、粒
子形態法において形成されるポリマーが比較的微細ポリ
マーを含まないことも有利である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によって、無機酸
化物と所望により有機電子供与体を含有するジヒドロカ
ルビルマグネシウムの有機溶液とを混合してスラリーを
形成し、次いで該スラリーとジヒドロカルビルマグネシ
ウム化合物を二塩化マグネシウムに転化することができ
る塩素化剤とを組合せ、次に、得られた固体を液相中の
成分から分離し、二塩化マグネシウムと無機酸化物とを
含有する固体支持体を生成させ、次いで分離固体支持体
と液体形態の遷移金属化合物とを接触させ、次いで得ら
れた固体を液相中の成分から分離することから成る固体
重合触媒の製造方法が提供される。
【0006】その後に、得られた固体遷移金属−含有触
媒は、有機−金属還元剤助触媒と組合せてオレフィンの
重合用として使用できる。
【0007】例を読むことによってさらに明らかになる
理由によって、本発明において使用する無機酸化物は、
二塩化マグネシウムの沈降を助長する播種(seedi
ng)成分ほどの担体ではない。必要な化学反応を妨害
しない任意の無機酸化物が好適であると考えている。か
ような無機酸化物の例には、シリカ、アルミナ、シリカ
アルミナ、ジルコニア、酸化マグネシウム、チタニア、
などが含まれる。無機酸化物のさらに特定の例には、名
称MS−2540、Ketgen BアルミナとしてP
hiladelphia Quartyから得られる微
小球シリカ、Fuji Davisonから得られる微
小球シリカ、Davidsonから名称952 Gra
deの下に得られるシリカおよびCabot Corp
orationから得られる名称Cab−O−Sil
Ts−720を有するヒュームドシリカが含まれる。
【0008】一般に、無機酸化物は、比較的乾燥粉末の
形態で使用される。典型的には、粒子は、約1〜約25
0μ、さらに好ましくは約10〜約150μの平均粒度
を有する。無機酸化物の乾燥は、100°〜1000
℃、さらに好ましくは約600℃に加熱することによっ
て行なわれる。無機酸化物がシリカの場合には、使用す
る前に一般に200℃またはそれ以上、さらに好ましく
は200°〜850℃、そして最も好ましくは600℃
で加熱する。本発明においては、使用前に無機酸化物を
乾燥させることが絶対的に必要なことではない。しか
し、600℃でのシリカの加熱は、実質的に水およびヒ
ドロキシル基を含まないシリカを生成させるには十分で
あると一般に考えられている。
【0009】触媒製造の第一段階は、無機酸化物と所望
により有機電子供与体化合物を含有するジヒドロキシカ
ルビルマグネシウム化合物との混合を必要とする。使用
するジヒドロカルビルマグネシウム溶液の量は、広い範
囲にわたって変化し得る。しかし、無機固体の湿った混
合物ではなく実際にスラリーまたはサスペンに見えるの
に十分な溶液の使用が望ましい。従って、ジヒドロカル
ビルマグネシウム溶液の量は、無機固体の初期の湿潤に
必要な量より多くすべきである。
【0010】スラリー形成において使用する液体の量
は、広い範囲に亘って変化しうるが、典型的に、実際的
理由のために酸化物1g当り約5〜約200mlの範囲
内であろう。ジヒドロカルビルマグネシウム用の溶媒と
して非−極性液体の使用が現在のところ好ましい。好ま
しい非極性溶媒は、ペンタン、イソペンタン、ヘキサ
ン、n−ヘプタン、オクタン、ノナン、およびデカンの
ようなアルカンであるが、シクロヘキサンのようなシク
ロヘキサン類、ベンゼンおよびエチルベンゼンのような
芳香族化合物を含む多種類の他の物質も使用できる。最
良の結果を得るためには、本発明において使用する液体
は使用前に、シリカゲルおよび(または)モレキュラー
シーブを通すパーコレーションによって触媒活性に不利
な影響を及ぼす痕跡の水、酸素、極性化合物および他の
物質を除去するような精製を行うのが好ましい。
【0011】使用するジヒドロカルビルマグネシウム化
合物は式MgR1 2 を有し、所望により一般式AlR
3 4 5 のトリヒドロカルビルアルミニウム化合物と
混合または錯体化されている(上式においてR1
2 、R3 、R4 およびR5 は同じかまたは異なる1〜
12個、さらに好ましくは2〜8個の炭素原子を有する
ヒドロカルビル基である)。ヒドロカルビル基がアルキ
ル基であるのが現在のところ好ましい。
【0012】ジヒドロカルビルマグネシウムは、好適な
電子供与体を含有できる。例には、アミン、アミド、ホ
スフィン、スルホオキサイド、スルホン、アルコール、
エステル、ジエステル、フェノール、ケトン、およびエ
ーテルが含まれる。現在好ましい電子供与体は、2〜2
0個の炭素原子を含有する脂肪族モノ−酸素エーテルで
ある。電子供与体と有機マグネシウム化合物との間のモ
ル比は、大幅に変化しうるが、典型的には約0.01:
1〜約1:1の範囲内であろう。
【0013】溶媒中における有機マグネシウム化合物の
濃度も大幅に変化しうる。典型的には、溶液が最終的に
所望する量の二塩化マグネシウムを生成するのに必要な
量以上の有機マグネシウム化合物を含有しないことが望
ましい。二塩化マグネシウム対無機酸化物の比は広い範
囲にわたって変化し得るが、典型的にはこの比は、得ら
れる二塩化マグネシウム、無機酸化物粒状固体が約99
〜約10重量%の二塩化マグネシウム、さらに好ましく
は約99〜約50重量%の二塩化マグネシウムを含有す
るような比である。
【0014】ジヒドロカルビルマグネシウムを、二塩化
マグネシウムに転化させるのに使用される塩素化剤は、
任意の好適な塩素化剤から選ぶことができる。例には、
四塩化珪素、トリクロロシラン、クロロトリエチルシラ
ン、トリクロロフェニルシラン、トリクロロシクロヘキ
シルシラン、トリクロロトリルシラン、トリクロロアリ
ルシランのようなハロシラン;エチルアルミニウムジク
ロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルア
ルミニウムセスキクロライドのようなアルキル金属クロ
ライド並びに四塩化錫、五塩化アンチモン、三塩化硼素
およびPOCl 3 を含む金属クロライド;および四塩化
炭素、ジクロロメタン、ベンジルクロライド、t−ブチ
ルクロライドのようなアルキルクロライド、などが含ま
れる。現在好ましい塩素化剤は、アルキル基が3〜12
個の炭素原子を有するアルキルクロライドである。好ま
しくはアルキル基が第二または第三アルキルである。
【0015】反応体の最も有効な使用方法では、塩素化
剤は好ましくは、溶液中における実質的に全部のジヒド
ロカルビルマグネシウム化合物を二塩化マグネシウムに
転化させるのに十分な量で使用する。典型的には、アル
カリ金属クロライドを含む反応の場合、アルキル金属ク
ロライド対ジヒドロカルビルマグネシウムのモル比は、
約1.5:1〜約2.5:1、さらに好ましくは約1.
85:1〜約2.2:1の範囲内である。
【0016】塩素化剤とジヒドロカルビルマグネシウム
化合物との間の反応の間に使用する温度は特に必須なも
のとは考えていない。典型的には、この温度は約5°〜
約80℃の範囲内が使用され、さらに好ましくはこの反
応を約10°〜約40℃の範囲内の温度で行うことであ
る。比較的遅い反応が比較的望ましい粒子形状が得られ
ることが見出されている。従って、比較的低い沈殿温度
が好ましい。反応時間も広い範囲で変化し、0.5〜1
0時間の範囲内が典型的である。
【0017】ジヒドロカルビルマグネシウム化合物を二
塩化マグネシウムに転化後に、得られた二塩化マグネシ
ウムおよび無機酸化物を含有する粒状混合物は液相成分
から分離する。これは単に濾過または液体のデカンと分
離によって行う。最も好ましくは得られた固体をアルカ
ン溶剤で数回洗浄し、アルカン溶媒に可溶性の成分の実
質的全部を除去することである。特に好ましい態様に
は、得られた固体混合物が20℃でヘプタンに可溶性で
ある成分を実質的に含まなくなるまで十分に洗浄を行
う。
【0018】得られた二塩化マグネシウム、無機酸化物
粒状支持体を、次いで有機還元剤の溶液と接触させる。
還元工程用として好適な有機金属化合物には、元素周期
表の第IIおよびIII族の有機金属化合物が含まれ
る。かような還元剤の幾らかの例には、上記のようなジ
ヒドロカルビルマグネシウム化合物;式ZnR2-y y
(式中、Rは同じかまたは異なる2〜12個の炭素原子
を有するアルキル基であり、Xは塩素または臭素であ
り、そしてyは0≦y≦1のような整数または分数であ
る)の有機亜鉛化合物;式AlR3-z z (式中、Rは
同じかまたは異なる2〜12個の炭素原子を有するアル
キル基であり、Xは塩素または臭素であり、そしてzは
0≦z≦2のような整数または分数である)の有機アル
ミニウム化合物;およびBR3 (式中、各Rは同じかま
たは異なる2〜12個の炭素原子を有するアルキル基で
ある)の有機硼素化合物が含まれる。現在好ましい還元
剤には、トリエチルアルミニウム、エチルアルミニウム
セスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、
ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチル亜鉛および
トリエチルボランが含まれる。
【0019】使用する還元剤の量は、好ましくは次の工
程における固体と遷移金属化合物との間で最適な反応が
得られるのに十分な量である。使用する還元剤の最適量
は、日常の実験によって決定できる。明らかに、過剰な
還元剤は得られた固体を還元処理に続く工程で溶液中の
成分から分離するときに分離されるから過剰量の還元剤
の使用も可能である。
【0020】還元剤と固体との反応は広い範囲の温度で
行うことができる。典型的には、これは約−30°〜約
100℃、さらに典型的には約10°〜約40℃の範囲
内の温度で行なわれる。この反応の最適時間は、日常実
験によって決定できる。典型的には、還元剤と固体と
を、還元剤用の溶媒中において約30分〜1時間一緒に
かく拌し、次いで固体を沈降させ、そして液体をデカン
トにより除去する。次いで得られた固体を還元剤用の溶
媒で数回洗浄するのが一般に好ましい。最も好ましく
は、20℃でヘプタン中に可溶性である成分の実質的全
部が除去されるまで洗浄する。
【0021】得られた還元粒状固体は、次いで元素周期
表の第IVA、VA、VIAまたはVIII族の金属の
液体形態の遷移金属化合物と接触させる。かような化合
物の幾つかの非限定例は、四塩化チタン、四塩化バナジ
ウム、バナジウムオキシトリクロライドのようなチタン
およびバナジウムのハライドおよびアルコキシドが、1
〜20個の炭素原子、さらに好ましくは約1〜6個の炭
素原子を有する分枝状または非分枝状アルキル基である
バナジウムおよびチタンアルコキシドである。またチタ
ンおよびバナジウムのアルコキシハライド化合物も含ま
れる。式TiX n (OR′)4-n (式中、XはBr、C
lまたはIであり、R′は1〜12個の炭素原子を含有
する飽和脂肪族、飽和脂環式および芳香族基から選ばれ
るヒドロカルビル基であり、そしてnは1〜3の整数で
ある)のハロゲン化四価チタン化合物が特に好ましい。
現在好ましい遷移金属化合物は、四塩化チタンである。
かような遷移金属化合物と有機電子供与体の錯体を使用
することも本発明の範囲内である。
【0022】固体と液体形態の遷移金属化合物との間の
接触のために使用する温度は、特に必須な条件とは考え
ていない。典型的には、この接触は、かく拌しながら約
−30°〜約110℃、さらに典型的には約10°〜約
40℃の範囲内の温度で行う。目的は、固体上に所望量
の支持遷移金属を得ることであるから、接触のための最
適時間は日常試験によって決定できる。使用する遷移金
属の量も、広い範囲にわたって変化でき、最適量は日常
試験によって決定できる。しかし、典型的には、固体中
における遷移金属化合物対二塩化マグネシウムのモル比
は、約1.05:1〜約5:1またはこれ以上であろ
う。さらに典型的には、遷移金属化合物と固体とを約0
°〜約100℃、さらに好ましくは20°〜40℃の範
囲内の温度で約10〜120分間一緒にかく拌し、次い
で固体を沈降させる。液体をデカントによって除去し、
触媒を炭化水素溶媒で数回洗浄する。好ましくは、固体
は20℃の温度でヘプタン中に可溶性である実質的に全
部の成分を除去するために洗浄する。次に、回収固体触
媒を乾燥またはスラリー形態でかく拌すれば、これでオ
レフィンの重合に使用するのに好適である。
【0023】所望ならば、固体触媒を実際のポリマー製
造に使用する前に予備重合に処することもできる。典型
的には、この方法には触媒と4〜12個の炭素原子を有
するα−オレフィンとを重合条件下で接触させて約5〜
約80重量%のプレポリマー、さらに好ましくは約5〜
約25重量%のプレポリマーを含有する予備重合化触媒
成分の形成が含まれる。プレポリマー形成に使用できる
オレフィンの幾つかの非限定の例には、エチレン、ブテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、4
−メチルペンテン−1、などが含まれる。助触媒は必ず
しも必要ではないが、予備重合は典型的には助触媒の存
在下に行う。典型的には、0°〜110℃の範囲内の温
度を使用する。一般に、遷移金属触媒用として好適であ
ることが公知の任意の有機金属助触媒が適していると考
えられる。現在のところ、アルキルアルミニウム化合物
が好ましい。予備重合は、遅い速度で開始させるのが現
在好ましい、すなわち、低い温度で開始させるが好まし
い。
【0024】予備重合したものまたはしない発明固体触
媒は、オレフィンの重合における使用に好適である。予
備重合されている触媒の場合には、触媒を反応器に供給
する際に役立たせるためにCab−O−Sil HS5
のようなヒュームドシリカを触媒と組合せるのがしばし
ば望ましい。固体触媒は、遷移金属化合物用の助触媒と
して有用であることが当業界において公知の型の有機金
属化合物との組合せで一般に使用される。典型的には、
助触媒はアルキル基の各々が1〜8個の炭素原子を有す
るアルミニウムアルキル、アルキルアルミニウムハライ
ドおよびアルキルアルミニウム水素化物から選ばれる。
現在好ましい助触媒は、トリエチルアルミニウム、ジエ
チルブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロラ
イド、トリヘキシルアルミニウム、などである。助触媒
対発明固体触媒の遷移金属のモル比は、広い範囲に亘っ
て変化しうるが、典型的には、約5:1〜約200:1
さらに好ましくは約15:1〜約50:1の範囲内であ
る。3個またはそれ以上の炭素を有するα−オレフィン
の重合のような幾つかの応用の場合には、別個の成分ま
たは助触媒との錯体としてのいずれかで電子供与体を触
媒系に含ませることが時には望ましい。
【0025】本発明の触媒は、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−
1および高級α−アルカン並びにこれらの混合物の重合
用として使用できる。これらは、1種以上のα−オレフ
ィンとブタジエンのような多飽和化合物との共重合にお
いても使用できる。これらは、所望によって他のα−オ
レフィンの20mol%を超えない量と共に行うエチレ
ンの重合用として特に好適である。
【0026】本発明触媒は、溶液、気相およびスラリー
相重合において使用できるものと考えられるが;スラリ
ー相重合用として特に好適である。スラリー相または粒
子形態法重合の温度および圧力条件は、一般に、ポリマ
ーが液体稀釈剤中の個々の粒子のスラリーとして確実に
回収できるように選定される。典型的には、これらには
約60°〜約110℃の範囲内の温度が含まれる。さら
に一般的には、約80°〜約110℃である。連続式ス
ラリー重合において、ループ反応器のような好適な反応
器に液体稀釈剤、触媒、助触媒、重合性化合物および使
用する場合の水素の好適量を任意の所望の順序で装入す
る。ポリマーを含有する反応生成物は、連続的に取出さ
れ、ポリマーは一般に液体稀釈剤および未反応モノマー
を追出し、得られたポリマー粒子を回収することによっ
て適切に回収する。
【0027】〔例〕本発明およびその種々の目的並びに
利点のさらに理解のために次の例を示す。
【0028】例 I無機酸化物不存在下の二塩化マグネシウムの製造 最初に、窒素パージしたポップ(pop)ビン中におい
て50mlの1molジブチルマグネシウムのヘプタン
溶液(0.05mol)を追加の45gのヘプタンで稀
釈した。室温でかく拌しながら、乾燥窒素パージした5
mlのジイソアミルエーテ(0.023mol)を添加
した。何等の目で見える変化は起らなかった。次に、混
合物を25℃で油浴中に置き、乾燥窒素パージした12
ml(0.11mol)のt−ブチルクロライドを約
3.3ml/分の速度で添加し、次いでt−ブチルクロ
ライドを全部添加した後に、25℃で約3時間かく拌し
た。直ちには何等の反応も明らかでなかった。1〜2時
間の間に白色沈殿が形成した。3時間後に、沈殿を沈降
させ、かつ、室温でヘプタンで5回洗浄した。次に、白
色固体を乾燥させ、ドライボックス中に置いた。
【0029】例 II比較触媒(還元剤なし) 例Iの二塩化マグネシウム−含有固体、0.251gの
スラリーをヘプタン中においてスラリー化した。次い
で、1.2mlの四塩化チタンを添加した。室温で1時
間かく拌後に、液体をデカントによって除去し、かつ、
固体を室温でヘプタンで5回洗浄した。窒素パージ下で
乾燥後に、得られた固体触媒は黄色であった。
【0030】例III別の比較触媒(還元剤使用) 本実験は、U.S.4,921,920に教示されてい
るような方法を使用する。この場合には、例Iにおいて
製造した二塩化マグネシウム、0.5gを窒素パージし
たポップビン中に入れ、かつ、窒素パージしたヘプタン
でスラリー化した。次いで、エチルアルミニウムジクロ
ライドの25重量%溶液、4.2mlを添加し、混合物
を室温で30分間かく拌後ヘプタンで3回洗浄した。固
体は、灰色がかった白色からうすい黄色に変った。次
に、2.4mlの四塩化チタン(0.022mol)を
添加し、混合物を室温でかく拌した。最初は何等の顕著
な変化は見られなかったが、次に混合物は黄色−橙色か
ら桃色になった。約1時間15分後に混合物の色の変化
が停止したとき、固体を沈降させた。濃い橙色液体を除
去し、固体を室温で洗浄液に曇りがなくなるまでヘプタ
ンで洗浄した。得られた固体はラベンダー色であり、こ
れを乾燥させた。
【0031】例IV少量のシリカの存在下での二塩
化マグネシウムの沈殿 本例の場合には、Philadelphia Quar
tyから名称MS−2540下に入手したシリカ、0.
2gを小いポップビン中に密封し、かつ、10gのヘプ
タンでスラリー化した。使用前に、シリカは空気中、6
00℃でか焼し、水およびヒドロキシル基を実質的に含
まない無機固体を生成させた。シリカのスラリーを窒素
でパージして空気を除去した。ジブチルマグネシウムの
ヘプタン中の1mol溶液、20mlを添加した。次い
で乾燥窒素でパージした2mlのジイソアミルエーテル
を添加し、続いて窒素パージした4.8mlのt−ブチ
ルクロライドを添加した。t−ブチルクロライドは、約
3.3ml/分の速度で添加した。得られた混合物を室
温でかく拌した。僅か30分後に、沈殿の証拠があっ
た。このことは、例Iに記載の製法に対する有意な対比
であり、かつ、シリカが沈殿速度に望ましい影響を有す
ることを示している。室温で6 1/2 時間かく拌後に、
固体を沈降させ、そしてヘプタンで5回洗浄した。次
に、洗浄固体を窒素パージで乾燥させた。回収された固
体は2.115gであった。全シリカが固体中に含まれ
るという合理的仮定に基づけば、この得られた固体支持
体には約90.5重量%の二塩化マグネシウムと僅か
9.5重量%のシリカが含有されていることを示してい
る。
【0032】次に、0.753gの得られた二塩化マグ
ネシウム、シリカ支持体を、窒素下でポップビン中に密
封し、かつ、約33mlのヘプタンでスラリー化した。
次いで、25重量%のエチルアルミニウムジクロライド
のヘキサン溶液、5.7mlを添加し、混合物を室温で
30分間かく拌した。固体を沈降させ、かつ、液体をデ
カントした。次に、固体を室温で3回洗浄した。次いで
固体をヘプタンで覆い、そして3.3mlの四塩化チタ
ンを添加した。得られた混合物を、室温で1時間25分
間かく拌した。この時間後に、触媒を沈降させ、液体を
デカントした。触媒を室温で洗液が四塩化チタンの存在
を示さなくなるまでヘプタンで5回洗浄した。次いで固
体を窒素下で乾燥させてラベンダー色の固体を得た。
【0033】例 V.本実験においては、1.009g
の予め假焼したシリカ、Philadelphia Q
uarty MS−2540およびかく拌バーを窒素雰
囲気下でポップビン中に密封した。次いで、かく拌しな
がらジブチルマグネシウムの1mol溶液10.6ml
を添加し、次に9gのヘプタンを添加した。次に、1.
06mlのジイソアミルエーテルを添加した。次いで、
2.54mlのt−ブチルクロライドを3.3ml/分
の速度で添加した。得られた混合物を、室温で4 1/
2時間かく拌した。得られた固体をヘプタンで5回洗浄
した。この場合には、マグネシウムジクロライド、シリ
カ支持体は、約50重量%のシリカであった。
【0034】次に、得られた支持体を約22mlのヘプ
タン中において再スラリー化し、そしてエチルアルミニ
ウムジクロライドの25重量%ヘキサン溶液、4.2m
lを添加し、混合物を室温で30分間かく拌した。次に
固体を沈降させ、ヘプタンで3回洗浄した。洗浄固体を
ヘプタンでマグネシウムを恰度覆うまで再スラリー化し
た。次に、2.4mlの四塩化チタンを添加し、混合物
を1時間40分間かく拌した。混合物はうすいチャコー
ルグレー色に変った。沈降後に、上部の橙色液体を排出
させ、固体をヘプタンで5回洗浄し、次いで窒素下で乾
燥させた。乾燥触媒は、灰色を帯びた白色であった。
【0035】例 VI.本実験においては、600℃で
予めか焼したMS−2540シリカ、0.276gを、
窒素下でかく拌バーと共にポップビン中に密封した。次
いで、かく拌しながら、ジブチルマグネシウムの1mo
lヘプタン溶液、2.9mlを添加した。次に3.8m
lのヘプタンを添加した。かく拌を続けながら0.29
mlのジイソアミルエーテルを添加した。次いで、かく
拌を続けながら、0.7mlのt−ブチルクロライドを
添加した。混合物を4時間45分間かく拌し、固体をヘ
プタンで5回洗浄した。次に固体を約33mlのヘプタ
ンで覆い、そしてエチルアルミニウムジクロライドの2
5重量%のヘキサン溶液、2.31mlを添加した。混
合物を室温で30分間かく拌した。得られた固体をヘプ
タンで3回洗浄し、次いで得られた洗浄固体をヘプタン
で正確に覆った。次いで、1.32mlの四塩化チタン
を添加し、混合物を1時間15分間かく拌した。固体の
沈降後に、うすい黄橙色液体を排出させ、固体をヘプタ
ンで5回洗浄後に窒素パージ下で乾燥させた。
【0036】比較例VII.この場合には、窒素雰囲気
中において1gの予めか焼したMS−2540シリカお
よびかく拌バーを高圧チューブ中に密封した。2.5m
l/gの細孔容積を有する乾燥シリカを、ジブチルマグ
ネシウムの1molヘプタン溶液、2.3mlで湿ら
せ、湿分が均等に分布するまで振とうさせた。次いで3
mlのヘプタンを添加し、続いて乾燥窒素パージしたジ
イソアミルエーテル、0.23mlを添加した。すなわ
ち、この場合には、ジブチルマグネシウムおよびエーテ
ルを、シリカのスラリーの溶液中ではなくシリカの細孔
中に付着させた。次いで、乾燥窒素パージしたt−ブチ
ルクロライド、0.55mlを、約3.3ml/分の添
加速度にシュミレートして徐々に添加した。得られた混
合物を再び振りまぜ、時々振りまぜながら5時間45分
間かく拌した。沈降させた後に、固体をヘプタンで5回
洗浄した。得られた固体を新しいヘプタンに添加し、次
にエチルアルミニウムジクロライドの25重量%ヘキサ
ン溶液、1.7mlを添加し、混合物を振りまぜた後に
室温で30分間かく拌した。混合物をヘプタンで3回洗
浄し、次いで新しいヘプタンを沈殿物線の10ml上ま
で添加した。次に1mlの四塩化チタンを添加し、混合
物を振りまぜ、かつ、室温で1時間15分間かく拌し
た。色の変化はなかった。固体は黄色のままであった。
さらに1時間30分間振りまぜた後に、固体を沈降さ
せ、ヘプタンで5回洗浄後窒素を使用して乾燥させた。
【0037】比較例VIII.本例においては、例VI
Iと同様に使用したマグネシウムアルキルの量は、ハロ
ゲン化剤を添加したときマグネシウムアルキルが溶液中
ではなくシリカの細孔に存在するような量であった。
【0038】この場合には、1.003gの予めか焼し
たMS−2540シリカおよびかく拌バーを窒素雰囲気
下でポップビン中に密封した。次いでジブチルマグネシ
ウムの1molヘプタン溶液、2.5mlをビンを十分
に振とうしながら徐々に添加した。次に、固体をさらに
十分に湿らせるために3mlの追加のヘプタンおよび乾
燥窒素でパージしたジイソアミルエーテル、0.25m
lを添加した。エーテルを均等に分布させるためにビン
を振とうし、次いで乾燥窒素でパージしたt−ブチルク
ロライド0.6mlを添加した。ビンを再び振とうさ
せ、かつ、全固体が底部にあるように追加のヘプタンで
ビンの側壁を洗い落した。得られた混合物を室温で4時
間かく拌後にヘプタンで5回洗浄し、窒素で乾燥させ
た。得られた洗浄固体を33mlのヘプタンでスラリー
にし、次いでエチルアルミニウムジクロライドの25重
量%ヘキサン溶液、2.12mlを添加し、混合物を室
温で30分間かく拌した。次に、得られた固体をヘプタ
ンで3回洗浄した。洗浄後、固体は非常にうすい黄色で
あった。ヘプタンを固体の高さの上まで18ml添加
し、かく拌しながら1.15mlの四塩化チタンを添加
した。混合物を室温で1時間25分間かく拌した。この
結果、液体はうすいバーントオレンジ色であり、固体は
黄緑味の色であった。固体をヘプタンで5回洗浄し、窒
素で乾燥させた。乾燥後に、固体は白色の上に殆んど検
出できない桃色がかったラベンダーになった。触媒を重
合に使用する前には黄色に色あせた。
【0039】例 IX.前記の例において製造した触媒
を、スラリー重合条件下でエチレンとヘキセンとの共重
合におけるこれらの効果を評価した。
【0040】重合には、3.78リットル(1ga
l.)のオートクレーブ反応器を使用した。エチレンの
重合の前に、反応器を熱ヘプタンおよびトリエチルアル
ミニウム(TEA)洗浄で再活性化した。反応器に、ヘ
プタンおよびヘプタン中の15重量%TEA、1.0m
lを添加し、低速度でかく拌しながら125℃以上で1
5分間加熱した。次にかく拌を停止し、熱洗液を底部排
出弁から排出した。全洗液を反応器から追出すために窒
素パージを使用した。底部排出弁を閉じた後に、冷却水
をジャケットに循環させて反応器を冷却させた。この冷
却行程の間に、反応器をイソブタンで繰返し加圧および
減圧した。冷却行程を促進させるためにかく拌機を低速
に調節した。冷却時間を短縮させるためにイソブタンを
熱媒剤として使用した。
【0041】反応器が室温まで冷却した後に、かく拌を
停止し、圧力を解放し、かつ、イソブタン蒸気をわずか
にパージしながら装入口を開いた。イソブタンパージ下
で触媒および助触媒の両者を装入後、装入口の装入ナッ
トを締めた。イソブタン蒸気のパージを停止し、低速で
かく拌しながら2リットルのイソブタンの加圧に窒素を
使用した。反応器にイソブタンを装入後に、かく拌速度
を1180rpmに増加させた。2.25リットルの装
入容器の圧力低下で測定した所望量の水素を添加する前
に、反応器を実験温度より20℃低い温度まで加熱し
た。水素配管を、反応器から確実に遮断した。反応器温
度が実験温度より3°低い温度になったとき、エチレン
およびヘキセン−1を添加した。ヘキセン−1は90g
の量を使用した。
【0042】ヘキセン−1の加圧にはエチレンを使用し
た。重合の間反応器の全圧力をエチレンの着実な流れに
よって約22.77kg/cm2 (324psi)の所
望水準に一定に保持した。温度は実験設定温度に達した
後に一定に保持した。重合の時間は、エチレンの最初の
導入からエチレンの流れを遮断するまでの時間経過とし
て測定した。典型的な重合は60分間行った。
【0043】実験が完了後に、かく拌を停止し、エチレ
ン圧力を開放した。次いで反応器を必要に応じて窒素で
パージし、反応器を大気に開放する前にすべての残留蒸
気を除去した。ポリマーを反応器から取出し、真空炉
中、約70℃で乾燥させた。回収ポリマーは、種々の特
性を評価した。
【0044】メルトインデックス(MI)および高荷重
メルトインデックス(HLMI)は、それぞれ190/
2.16および190/21.6の条件のASTM−1
238を使用して測定した。かさ密度〔g/cm3 (l
bs/ft3 )〕は、ポリマーフラックを目盛付100
mlシリンダ中において軽くたたいて秤量することによ
って測定した。ポリマー密度は、ポリマーの圧縮成形デ
ィスクを使用し、ASTM−D−1505によって測定
した。剪断率は、HLMI/MIに等しい。ppmで表
わしたTiは、ポリマー中のTi量を示す。含まれる変
数および得られた結果を次表に要約する。
【0045】
【表1】
【0046】重合実験No.1および2を比較すると、
沈殿二塩化マグネシウムを遷移金属化合物と接触させる
前に還元剤で処理した場合の方が活性度の高い触媒が得
られることが分かる。無機酸化物の存在下に製造した触
媒を使用して行った重合No.3および4は、無機酸化
物の不存在下に製造した触媒を使用した重合実験No.
2において生成されたポリマー粒子よりはるかに大きい
ポリマー粒子が生成された。重合No.3および4の結
果は、例IVの固体触媒には触媒の活性に何等寄与しな
い無機稀釈剤と通常考えられている相当多い%の無機酸
化物が含まれているにも拘らず、例IVの固体触媒は、
固体触媒1g当りのポリマーのg数で表わして例III
の触媒以上に活性ではないがこれと同等の活性度を有す
ることは特に興味あることである。
【0047】重合No.5および6は、約50重量%の
無機酸化物を含有する固体から製造した触媒が、固体触
媒1g当りのポリマーのg数で表わして実験No.3お
よび4で使用した触媒より活性でないことを示してい
る。しかし、これらの触媒は、チタン1g当り生成され
るポリマーのg数で表わした場合には高い活性度であ
り、かつ、例IIIの触媒を使用して生成されたポリマ
ー粒子より大きいポリマー粒子であった。
【0048】重合No.7および8では、ハロゲン化剤
と接触させる前に、シリカ中に存在したマグネシウムア
ルキルから製造した触媒を使用した。この場合には、固
体触媒1g当りのポリマーのg数で表わした活性度は、
シリカを含有しない例IIIの触媒の活性度よりはるか
に低かった。
【0049】例 X.発明触媒を使用して製造したポリ
マーは例IIIにおいて製造された型の触媒を使用して
生成させたフイルムとは顕著に異った型のフイルムが生
成されることが測定された。触媒中にシリカが不存在の
ときは、フイルムは幾分透明であるが、これは溶融破壊
を起こす。シリカを含有する発明触媒を使用した場合に
は、同じ剪断率でフイルムは溶融破壊を起さず、かつ、
これは20%も速かに加工できた。これはまたすぐれた
気泡安定性を有していた。
【0050】これらのフイルム評価においては、発明触
媒は大規模で製造したものを使用した。詳細には、30
gのMS−2540シリカをヘプタン中においてスラリ
ー化し、そして37.8リットル(10gal.)のP
flauder反応器に装入した。温度制御を20℃に
設定し、14重量%のジブチルマグネシウムペプタン溶
液、6.57kg(14.5 lbs)を添加し、混合
物を240rpmでかく拌した。次に、525g(1.
16 lbs)のジイソアミルエーテルを反応器に添加
した。分散装置を始動させ、そして1.31kg(2.
9 lbs)のt−ブチルクロライドを30分間かけて
添加した。この温度で混合物を12時間かく拌した。か
く拌機を停止させ、固体を30分間沈降させた。液体を
デカントし、15.12リットル(4gal.)のヘキ
サンを添加し、混合物を10分間かく拌した。固体を沈
降させ、3回の洗浄を繰返した。
【0051】15.12リットル(4gal.)のヘキ
サンを反応器に添加し、混合物を10分間かく拌した後
に、ヘキサン中の25重量%のトリエチルアルミニウ
ム、3.85kg(8.5 lbs)を添加した。混合
物を30分間かく拌後かく拌機を停止させた。固体を3
0分間沈降させ、次に液体をデカントした。固体は上記
のように2回洗浄した。
【0052】最終洗浄の後に、15.12リットル(4
gal.)のヘキサンを添加し、10分間かく拌した。
次に、5.23kg(11.55 lbs)の四塩化チ
タンを添加し、30分間かく拌した。この時間後に、か
く拌機を停止させ、触媒を30分間沈降させた後に液体
をデカントした。触媒を上記のように4回洗浄した。
【0053】次いで、触媒を15.12リットル(4g
al.)のヘキサンで再スラリー化し、かつ、約5℃に
冷却させた。次に、トリエチルアルミニウムの25重量
%のヘキサン溶液、90.6g(0.2 lbs)を添
加した。次いで約16重量%のプレポリマーを含有する
触媒を生成させるのに十分なエチレンを圧入した。反応
は、圧力が0.14kg/cm2 (2psi)以下に低
下するまで続けた。次に、反応からすべての未反応エチ
レンを追出した。固体を液体から分離し、かつ、ヘキサ
ンで2回洗浄した。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン重合用として有用な固体触媒
    の製造方法であって:無機酸化物およびジヒドロカルビ
    ルマグネシウム化合物の有機溶液を混合してスラリーを
    形成し、次に、該スラリーを、前記のジヒドロカルビル
    マグネシウム化合物を二塩化マグネシウムに転化できる
    塩素化剤と組合せ、 第1液相中の成分から第1生成固体を分離して二塩化マ
    グネシウムおよび無機酸化物を含有する固体支持体を生
    成させ;該分離固体支持体を有機還元剤の溶液と接触さ
    せ、第二液相中の成分から第二生成固体を分離し;該第
    二生成固体を、液状の遷移金属化合物と接触させ、そし
    て第三液相中の成分から第三生成固体を分離する諸工程
    から成ることを特徴とする前記の固体触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 ジヒドロカルビルマグネシウム化合物の
    有機溶液に、有機電子供与体化合物も含まれる請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 電子供与体化合物が、脂肪族モノ−酸素
    エーテルである請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ジヒドロカルビルマグネシウム化合物
    が、式MgR1 2 、(式中、R1 およびR2 は1〜1
    2個の炭素原子を含有する同じかまたは異なるヒドロカ
    ルビル基である)を有する請求項1〜3の任意の1項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 塩素化剤が、3〜12個の炭素原子を含
    有するアルキルクロライドである請求項1〜4の任意の
    1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 還元剤が、周期表の第IIまたはIII
    族の有機金属化合物である請求項1〜5の任意の1項に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機金属還元剤が、式ZnR2-y y
    (式中、各Rは2〜12個の炭素原子を有する同じかま
    たは異なるアルキル基であり、Xは塩素または臭素であ
    り、そしてyは0≦y≦1のような整数または分数であ
    る)の有機亜鉛化合物である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 有機金属還元剤が、式BR3 (式中、各
    Rは2〜12個の炭素原子を有する同じかまたは異なる
    アルキル基である)の有機硼素化合物である請求項6に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 還元剤が、式AlR3-z z (式中、各
    Rは2〜12個の炭素原子を有する同じかまたは異なる
    アルキル基であり、Xは塩素または臭素であり、そして
    zは0≦z≦2のような整数または分数である)を有す
    る有機アルミニウムハライドである請求項6に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 遷移金属化合物が、式TiXn (O
    R′)4-n (式中、XはBr、ClまたはIであり;
    R′は1〜12個の炭素原子を有する飽和脂肪族、飽和
    脂環式、または芳香族基であるヒドロカルビル基であ
    り;そしてnは1〜3の範囲内の整数である)のハロゲ
    ン化四価チタン化合物である請求項1〜9の任意の1項
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 無機酸化物がシリカを含有する請求項
    1〜10の任意の1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 ジヒドロカルビルマグネシウム化合物
    が、ジブチルマグネシウムを含有する請求項1〜11の
    任意の1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 塩素化剤が、t−ブチルクロライドを
    含有する請求項1〜12の任意の1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 還元剤が、エチルアルミニウムジクロ
    ライドおよびトリエチルアルミニウムから選ばれるアル
    キルアルミニウムを含有する請求項1〜13の任意の1
    項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ジヒドロカルビルマグネシウム化合物
    と塩素化剤との反応によって生成させた固体支持体を、
    第一液体相から分離し、かつ、該固体を還元剤と接触さ
    せる前に、該固体が20℃でヘプタンに可溶性である成
    分を実質的に含まないように洗浄に処する請求項1〜1
    4の任意の1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 固体支持体と還元剤との間の反応から
    得られた固体を遷移金属化合物と接触させる前に、該固
    体が20℃でヘプタンに可溶性である成分を実質的に含
    まないように洗浄に処する請求項1〜15の任意の1項
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】 還元された固体と遷移金属化合物との
    間の反応から得られた固体生成物を重合触媒として使用
    する前に、該固体が20℃でヘプタンに可溶性である成
    分を実質的に含まないように該固体を洗浄する請求項1
    〜16の任意の1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 遷移金属化合物が、四塩化チタンであ
    る請求項1〜17の任意の1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも1種のオレフィンを、請求
    項1〜18の任意の1項に記載の方法によって製造した
    触媒と重合条件下で接触させることを特徴とするオレフ
    ィンの重合方法。
  20. 【請求項20】 重合を、スラリー重合条件下で行う請
    求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 重合を、連続式ループ反応器中におい
    て行い、かつ、前記のオレフィンがエチレンから成る請
    求項19または20に記載の方法。
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