JPH0857955A - 表皮材の貼着方法およびその装置 - Google Patents

表皮材の貼着方法およびその装置

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JPH0857955A
JPH0857955A JP19843894A JP19843894A JPH0857955A JP H0857955 A JPH0857955 A JP H0857955A JP 19843894 A JP19843894 A JP 19843894A JP 19843894 A JP19843894 A JP 19843894A JP H0857955 A JPH0857955 A JP H0857955A
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crimping
slider
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skin
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JP19843894A
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Takashi Imaizumi
隆 今泉
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Kasai Kogyo Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂芯材の表面側に表皮材を貼着してなる積
層成形体における表皮材の端末処理作業を能率良く行な
うことができる表皮材の貼着方法ならびに貼着装置を提
供することを目的とする。 【構成】 表皮材30をセットする圧着用下型40にス
ライダー61を配置するとともに、樹脂芯材20をセッ
トする圧着用上型50に圧着用ブロック71を配置し、
圧着用上下型40,50の型締め時、表皮材30の折り
返し端末33が位置する部位に沿って上下型40,50
間に表皮巻き込み処理用スペースSを設定し、圧着用上
下型40,50により樹脂芯材20と表皮材30とを圧
着一体化すると同時に、スペースS内にスライダー61
を進入動作させ、樹脂芯材20裏面側に表皮材30の折
り返し端末33を折り返し操作するとともに、その後、
スライダー61を後退させて、圧着用ブロック71をス
ペースS内に進入させ、この圧着用ブロック71により
表皮材30の折り返し端末33を樹脂芯材20の裏面周
縁部に圧着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、樹脂芯材表面に表皮
材を貼着する表皮材の貼着方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、車体パネルには、乗員の安全保護
ならびに室内美観の向上を図るために各種内装部品が装
着されている。
【0003】図14は、ドアパネルの室内面に装着され
る自動車用ドアトリムの構成を示す断面図であり、自動
車用ドアトリム1は、保形性ならびに車体パネルへの取
付剛性を備えた樹脂芯材2と、樹脂芯材2の表面に積層
され、ウレタンフォーム等からなるパッド材3と、その
表面側に位置し、良好な表面外観,表面感触を備えた表
皮材4とから大略構成されている。
【0004】このドアトリム1の従来の製造方法は、図
15に示すように、圧着用下型5の型面上に表皮材4を
その表面側を上側に向けてセットし、下型5に設けられ
ている真空兼圧空孔5aを通じて真空吸引して、所定位
置に表皮材4を位置決めするとともに、圧着用下型5の
上方に位置し、上下動可能な圧着用上型6の型面上に
は、樹脂芯材2とパッド材3を一体化したものをセット
しておく。
【0005】なお、表皮材4の内面側には接着剤7が予
め塗布されている。
【0006】その後、図16に示すように、圧着用上型
6を下降させて、上下型5,6の型締めにより、樹脂芯
材2,パッド材3,表皮材4を圧着一体化する。その
際、下型5に設けられた真空兼圧空孔5aを通じて、圧
空を供給し、表皮材4の強固な接合力を付与するように
している。
【0007】次いで、型開きののち、積層成形体を脱型
し、図17に示すように、表皮材4の周縁部に沿う折り
返し端末8に接着剤を塗布したのち、巻き込み処理し、
その後、図18に示すように、余剰の表皮材8aをハン
ドワーク等で切断除去してトリム加工を行なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の自
動車用ドアトリム1のような積層成形体においては、特
に表皮材4の折り返し端末8の端末処理作業が、接着剤
を塗布したのち、巻き込み操作し、その後、ハンドワー
クで余剰の表皮材を切断除去するなど、面倒な作業が増
え、生産性を大幅に低下させるという欠点が指摘されて
いる。
【0009】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、積層成形体における表皮材の端末処理作業
を、樹脂芯材と表皮材との圧着工程と同時に自動化する
ことにより、作業性並びに生産性を著しく高めるように
した表皮材の貼着方法およびその装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる表皮材の貼着方法は、表皮材の巻き
込み箇所に対応して、スライダーを配置するとともに、
真空兼圧空孔を開設した圧着用下型上に、接着剤を予め
塗布した表皮材をセットし、スライダー設置箇所に対応
して上下動可能な圧着用ブロックを配置した上下動可能
な圧着用上型に樹脂芯材をセットし、圧着用上下型の型
締め、ならびに下型の圧空作用により、樹脂芯材の表面
側に表皮材を被覆貼着するとともに、上下型の型締め
時、樹脂芯材の周縁部に沿って、上下型間に表皮巻き込
み処理用のスペースを設定し、このスペース内にスライ
ダーを前進させ、樹脂芯材裏面に表皮材の折り返し端末
を折り返し操作し、その後、スライダーを後退させ、圧
着用ブロックをスペース内に下降させて、表皮材の折り
返し端末を樹脂芯材周縁裏面に圧着固定することを特徴
とする。
【0011】さらに、本発明に係る表皮材の貼着装置
は、表皮材をセットする圧着用下型には、真空兼圧空孔
が所定箇所に開設されているとともに、進退用シリンダ
により進退動作するスライダーが配置され、樹脂芯材を
セットする圧着用上型には、上下動作用シリンダにより
上下動作する圧着用ブロックが配置され、上下型の型締
め時、樹脂芯材の周縁に沿って、上下型間に表皮巻き込
み操作用のスペースが設定され、このスペース内に、ス
ライダー、並びに圧着用ブロックがそれぞれ水平方向、
鉛直方向に進退動作して、表皮材の折り返し端末の端末
処理を行なうことを特徴とする。
【0012】
【作用】以上の構成から明らかなように、圧着用下型に
スライダーが配置され、圧着用上型に上下動可能な圧着
用ブロックが配置されているため、圧着用上下型の型締
め時、樹脂芯材表面に表皮材を圧着するとともに、表皮
材の折り返し端末をスライダーの前進操作により樹脂芯
材裏面側に折り返すことができ、その後、スライダーを
後退させて圧着用ブロックを下降させれば、表皮材の折
り返し端末部分を樹脂芯材裏面周縁に沿って圧着固定で
きる。
【0013】したがって、圧着用上下型による型締めお
よび圧着用下型からの圧空作用による表皮材の圧着工程
と同時に、表皮材の端末処理作業を同時に行なうことが
可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を添付図面を参照しながら詳細
に説明する。
【0015】図1は本発明方法の適用対象となる自動車
用ドアトリムを示す正面図、図2は同自動車用ドアトリ
ムにおける周縁部分の構成を示す断面図、図3は本発明
に係る表皮材の貼着装置の一実施例の構成を示す要部断
面図、図4は同表皮材の貼着装置におけるスライダーの
配置構成を示す説明図、図5ないし図9は本発明方法の
各工程を示す断面図、図10ないし図13は本発明の別
実施例を示すもので、図10は自動車用ドアトリムの正
面図、図11ないし図13は本発明方法の別実施例を示
す各断面図である。
【0016】まず、図1,図2において、本発明の適用
対象としての自動車用ドアトリム10は、所要形状に成
形され、所望の剛性を備えた樹脂芯材20と、樹脂芯材
20の表面に積層されたポリウレタンフォーム等からな
るパッド材21と、さらにその表面側に積層され、良好
な表面外観,表面感触を備えた表皮材30とから大略構
成されている。
【0017】さらに詳しくは、上記樹脂芯材20は、ポ
リプロピレン樹脂90重量部に対して、タルク10重量
部を混入した複合ポリプロピレン樹脂材料を素材とし
て、図示しないモールドプレス成形型内に半溶融状態で
分配供給し、所望の曲面形状にモールドプレス成形する
ことにより成形されるとともに、樹脂芯材20のモール
ドプレス成形時、ポリウレタンフォーム等のパッド材2
1が一体化されている。
【0018】さらに、表皮材30は、良好な表面外観,
表面感触を備えるように、本実施例ではパウダースラッ
シュ成形により、製品形状に成形されており、この表皮
材30としては、塩ビ樹脂を素材としたスラッシュスキ
ン層31とスラッシュ発泡層32の2層積層体からなる
表皮材30を使用している。
【0019】また、ドアトリム10の両側縁ないし下縁
に沿って、表皮材30は、樹脂芯材20の裏面側に折り
返し端末33を巻き込み処理することにより、図2に示
すように、表皮材30の端末処理が行なわれている。
【0020】そして、本発明は、表皮材30の折り返し
端末33を巻き込み処理する作業を、樹脂芯材20と表
皮材30の圧着工程と同時に行なうことにより、生産性
を高めるようにしたことが特徴である。
【0021】すなわち、そのために図3ないし図4に示
す貼着装置を使用している。
【0022】貼着装置は、表皮材をセットする圧着用下
型40と、樹脂芯材20をセットする上下動可能な圧着
用上型50とから大略構成されており、圧着用下型40
には、真空兼圧空孔41が所定箇所に開設されており、
真空兼圧空孔41は、配管42を通じて、真空ポンプ4
3,圧空ポンプ44と選択的に接続されており、真空ポ
ンプ43と圧空ポンプ44との間の切換えは配管42に
設けられた切換えバルブ45を介して行なわれる。
【0023】一方、圧着用上型50は、図示しない昇降
機構により所定ストローク昇降可能に構成されている。
【0024】ところで、本発明に係る貼着装置は、この
圧着用上下型40,50に表皮材30の端末処理を行な
う特別な機構を採用したことが特徴である。
【0025】すなわち、圧着用下型40には、図4に示
すように、ドアトリム10の両側縁ならびに下縁に沿っ
て、進退用シリンダ60が配置され、この進退用シリン
ダ60に進退動作されるスライダー61が接続されてお
り、本実施例の場合、両側縁ならびに下縁およびコーナ
ー部の5箇所のそれぞれに進退用シリンダ60およびス
ライダー61が配置されている。
【0026】そして、このスライダー61は、後述する
表皮巻き込み処理用スペースS内に所定ストローク進退
動作可能に配置されている。
【0027】一方、圧着用上型50には、スライダー6
1の設定箇所に対応するように、上下動作用シリンダ7
0と、これに接続される圧着用ブロック71が配置され
ており、この圧着用ブロック71もまた、表皮巻き込み
処理用スペースS内に進退可能な構成である。
【0028】次に、図5ないし図9に基づいて、上記自
動車用ドアトリム10の製造工程について説明する。
【0029】まず、図5に示すように、圧着用上下型4
0,50が型開き状態にあるとき、樹脂芯材20ならび
に表皮材30を圧着用上下型40,50にそれぞれセッ
トする。
【0030】このとき、圧着用下型40の型面上には、
パウダースラッシュ成形により所要形状に成形された表
皮材30が、スラッシュスキン層31を下側に向けてセ
ットされ、ウレタン2液接着剤等の接着剤34が表皮材
30の内面、すなわち、スラッシュ発泡層32面に塗布
されている。
【0031】また、表皮材30を所定箇所に正確に位置
決めするため、真空兼圧空孔41は、配管42が真空ポ
ンプ43と接続状態にあり、真空吸引力が作用して、表
皮材30は圧着用下型40の型面上に密着状に保持され
ている。
【0032】一方、圧着用上型50の型面上には、予め
パッド材21を一体化した樹脂芯材20がセットされて
おり、樹脂芯材20はパッド材21を表皮材30側に向
けてセットされている。
【0033】この樹脂芯材20のセット手段としては、
圧着用上型50に真空吸引機構が設けられ、真空吸引力
により樹脂芯材20を保持してもよく、また、係止ピン
によるセット手段を用いてもよい。
【0034】そして、樹脂芯材20と表皮材30のセッ
トが完了すると、図6に示すように、圧着用上型50が
所定ストローク下降して、圧着用上下型40,50によ
り樹脂芯材20は、パッド材21を介して表皮材30と
圧着され、このとき、圧着用下型40に設けられた真空
兼圧空孔41の配管42は、切換えバルブ45が切換わ
り、配管42は圧空ポンプ44と接続状態となり、圧空
ポンプ44から所定圧のエアが真空兼圧空孔41を通じ
て表皮材30側に付与され、この圧空作用により、樹脂
芯材20,パッド材21に対して、表皮材30は強固な
接合力が与えられるようになっている。
【0035】そして、この圧着工程では、プレス圧は約
3.0kg/cm2 ,プレス時間は約30秒に設定されてい
るが、その間に以下に説明する巻き込み工程が同時に行
なわれる。
【0036】すなわち、圧着用上下型40,50の型締
め時、樹脂芯材20の周縁部、厳密には両側縁ならびに
下縁の3辺に沿って、表皮材30の折り返し端末33の
巻き込み処理用スペースSが設定されており、図7に示
すように、圧着用上下40,50の型締めとほぼ同時
に、圧着用下型40に設置された個々の進退用シリンダ
60が動作して、スライダー61がスペースS内に進入
し、表皮材30の折り返し端末33を樹脂芯材30の裏
面周縁に沿って折り返し操作する。
【0037】本実施例では、スライダー61の先端にカ
ット刃62が設けられており、余剰の表皮材33aが切
断されることにより、余剰の表皮材33aの切断除去作
業も同時に行なえるが、表皮材30のトリム寸法を厳密
に行なえば、カット刃62を用いない方法も可能であ
る。
【0038】その後、スライダー61が後退し、図8に
示すように、上型50に設置した上下動作用シリンダ7
0が動作して、圧着用ブロック71がスペースS内に進
入し、樹脂芯材20の裏面に折り返された表皮材30の
折り返し端末33を、所定圧で圧着加工し、表皮材30
の折り返し端末33を樹脂芯材20の裏面周縁部に沿っ
て圧着固定する。
【0039】なお、スライダー61の先端面にカット刃
62を設置して、表皮材30における折り返し端末33
に余剰の端材33aが生じた場合には、圧着工程でこの
余剰の表皮材33aが圧着工程の障害とならないよう
に、図9に示すように、スペースSの内壁側面における
圧着用上型50に真空吸引孔51を設け、この真空吸引
孔51と真空ポンプを接続しておき、スライダー61の
折り返し工程とタイミングを合わせて、真空吸引手段を
作用させればよい。
【0040】このように、本発明における表皮材30の
貼着装置ならびに貼着方法は、圧着用下型40にスライ
ダー61を設けるとともに、圧着用上型50に圧着用ブ
ロック71を設け、スライダー61ならびに圧着用ブロ
ック71が圧着用上下型40,50の型締め時、形成さ
れる表皮巻き込み処理用スペースS内に交互に進入する
ことにより、表皮材30の折り返し端末33を自動的に
処理することができるため、樹脂芯材20と表皮材30
との圧着工程と、表皮材30の折り返し端末33の巻き
込み処理を同時に行なえ、生産性が向上するとともに、
従来のように、圧着工程後、表皮材を巻き込み処理し、
ハンドワークで余剰の表皮材を切断除去する作業に比
べ、作業性も飛躍的に向上する。
【0041】次いで、図10ないし図13は本発明の別
実施例を示すもので、この実施例は、図10に示すよう
に、自動車用ドアトリム10に形成されるドアポケット
11の開口周縁における表皮材30の端末処理に関する
ものである。
【0042】この実施例においても、基本的には圧着用
下型40上に表皮材30をセットし、圧着用上型50に
パッド材21と一体化した樹脂芯材20をセットして、
圧着用上下型40,50の型締めおよび圧着用下型40
に設けた真空兼圧空孔41を通じての圧空作用により、
樹脂芯材20と表皮材30とを圧着するとともに、圧着
用下型40に設けたスライダー61と圧着用上型50に
設けた圧着用ブロック71により、表皮材30の端末処
理を行なうことは上述実施例と同様である。
【0043】ただ相違する点は、本実施例では、ドアポ
ケット11の開口周縁部に沿って表皮材30の折り返し
端末33の処理を行なう点である。
【0044】すなわち、図11に示すように、圧着用上
下型40,50の型締めが行なわれたのち、図12に示
すように、進退動作用シリンダ60が動作して、スライ
ダー61がドアポケット11内に進入するようにスライ
ド動作する。
【0045】このとき、スライダー61の先端には熱溶
断刃等のカット刃63が、スライダー61の上端縁に沿
って設けられており、樹脂芯材20の開口縁部に沿って
表皮材30を切断除去し、折り返し端末33を形成する
とともに、この折り返し端末33をスライダー61の下
面で樹脂芯材20裏面に摺接するように操作する。
【0046】その後、スライダー61が後退して、図1
3に示すように、圧着用上型50に設置された圧着用ブ
ロック71が上下動作用シリンダ70の動作により下降
して、ドアポケット11周縁における樹脂芯材20裏面
に、表皮材30の折り返し端末33を圧着固定する。
【0047】このように、ドアトリム10の周縁部にお
ける表皮材30の巻き込み処理だけでなく、本実施例の
ように、製品内部に設けられた開口周縁部における表皮
材の端末処理についても本発明を適用することが可能で
ある。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、以
下に記載する格別の作用効果を有する。
【0049】(1)本発明は、圧着用下型にスライダー
を配置し、圧着用上型に圧着用ブロックを配置し、圧着
用上下型の型締め時、上下型間に表皮巻き込み処理用ス
ペースを設定し、スライダーならびに圧着用ブロック
が、このスペース内に水平方向ならびに上下方向にそれ
ぞれ進退可能な構成とし、圧着用上下型による樹脂芯材
と表皮材との圧着工程中に、スライダーならびに圧着用
ブロックを交互に動作させて、表皮材の折り返し端末を
樹脂芯材裏面側に自動的に巻き込み処理できるため、樹
脂芯材と表皮材との圧着工程中に表皮材の折り返し端末
の処理作業を同時に行なえ、製造時間を大幅に短縮化で
き、生産性を著しく高めることができるという効果を有
する。
【0050】(2)本発明は、圧着用下型にスライダー
を配置し、圧着用上型に圧着用ブロックを配置して、上
下型間に表皮巻き込み処理用スペースを設定し、このス
ペース内にスライダーおよび圧着用ブロックを順次進入
するような構成としたため、樹脂芯材と表皮材との圧着
工程と同時に、表皮材の折り返し端末の巻き込み処理を
同時に行なうことができるため、従来のように、圧着工
程後、成形品を型から脱型し、接着剤を塗布したのち表
皮材の折り返し端末を巻き込み操作したのち、余剰部分
をハンドカット処理するという面倒な作業が廃止でき、
作業性を著しく向上させることができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して製作した自動車用ドアト
リムを示す正面図。
【図2】図1中II−II線断面図。
【図3】本発明に係る表皮材の貼着装置の一実施例の構
成を示す断面図。
【図4】図3に示す表皮材の貼着装置におけるスライダ
ーの配置構成を示す説明図。
【図5】本発明方法における樹脂芯材ならびに表皮材の
セット工程を示す断面図。
【図6】本発明方法における樹脂芯材と表皮材との圧着
工程初期の状態を示す断面図。
【図7】本発明方法における表皮材の折り返し端末の巻
き込み状態を示す断面図。
【図8】本発明方法における表皮材の折り返し端末部の
圧着工程を示す断面図。
【図9】図8同様、本発明方法における表皮材の折り返
し端末部分の圧着工程を示す断面図。
【図10】本発明方法を適用する自動車用ドアトリムの
別実施例を示す正面図。
【図11】図10に示す自動車用ドアトリムにおける圧
着工程を示す断面図。
【図12】図10に示す自動車用ドアトリムにおける表
皮材の折り返し工程を示す断面図。
【図13】図10に示す自動車用ドアトリムにおける表
皮材の折り返し端末の圧着工程を示す断面図。
【図14】従来の自動車用ドアトリムの構成を示す断面
図。
【図15】従来の自動車用ドアトリムにおける樹脂芯材
および表皮材を金型にセットした状態を示す断面図。
【図16】従来の自動車用ドアトリムにおける圧着工程
を示す断面図。
【図17】従来の自動車用ドアトリムにおける表皮材端
末部の折り返し作業を示す説明図。
【図18】従来の自動車用ドアトリムにおける表皮材の
余剰部分のカット工程を示す断面図。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 20 樹脂芯材 21 パッド材 30 表皮材 33 折り返し端末 40 圧着用下型 41 真空兼圧空孔 43 真空ポンプ 44 圧空ポンプ 50 圧着用上型 51 真空吸引孔 60 進退用シリンダ 61 スライダー 62,63 カット刃 70 上下動作用シリンダ 71 圧着用ブロック S 表皮巻き込み処理用スペース

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材(30)の巻き込み箇所に対応し
    て、スライダー(61)を配置するとともに、真空兼圧
    空孔(41)を開設した圧着用下型(40)上に、接着
    剤を予め塗布した表皮材(30)をセットし、スライダ
    ー(61)設置箇所に対応して上下動可能な圧着用ブロ
    ック(71)を配置した上下動可能な圧着用上型(5
    0)に樹脂芯材(20)をセットし、圧着用上下型(4
    0,50)の型締め、ならびに下型(40)の圧空作用
    により、樹脂芯材(20)の表面側に表皮材(30)を
    被覆貼着するとともに、上下型(40,50)の型締め
    時、樹脂芯材(20)の周縁部に沿って、上下型(4
    0,50)間に表皮巻き込み処理用スペース(S)を設
    定し、このスペース(S)内にスライダー(61)を前
    進させ、樹脂芯材(20)裏面に表皮材(30)の折り
    返し端末(33)を折り返し操作し、その後、スライダ
    ー(61)を後退させ、圧着用ブロック(71)をスペ
    ース(S)内に下降させて、表皮材(30)の折り返し
    端末(33)を樹脂芯材(20)周縁裏面に圧着固定す
    ることを特徴とする表皮材の貼着方法。
  2. 【請求項2】 前記スライダー(61)の先端面にカッ
    ト刃(62)が付設されていることにより、表皮材(3
    0)の折り返し端末(33)の折り返し操作と同時に、
    表皮材(30)の余剰部分を上記カット刃(62)によ
    り切断除去することを特徴とする請求項1記載の表皮材
    の貼着方法。
  3. 【請求項3】 前記スペース(S)内壁面における圧着
    用上型(50)に真空吸引機構と接続する真空吸引孔
    (51)が形成されていることにより、カット処理され
    た余剰の表皮材をスペース(S)内壁面に立上げ状態で
    吸着保持することを特徴とする請求項2記載の表皮材の
    貼着方法。
  4. 【請求項4】 樹脂芯材(20)の開口設定箇所に対応
    する圧着用下型(40)にスライダー(61)を設置す
    るとともに、このスライダー(61)の先端面にカット
    刃(63)を設置し、圧着用上下型(40,50)の型
    締め後、スライダー(61)を前進操作させることによ
    り、表皮材(30)のカット処理し、次いで、表皮材
    (30)の折り返し端末(33)を樹脂芯材(20)の
    開口周縁裏面に折り返し、その後、圧着用ブロック(7
    1)により樹脂芯材(20)裏面に表皮材(30)の折
    り返し端末(33)を圧着固定することを特徴とする表
    皮材の貼着方法。
  5. 【請求項5】 表皮材(30)をセットする圧着用下型
    (40)には、真空兼圧空孔(41)が所定箇所に開設
    されているとともに、進退用シリンダ(60)により進
    退動作するスライダー(61)が配置され、樹脂芯材
    (20)をセットする圧着用上型(50)には、上下動
    作用シリンダ(70)により上下動作する圧着用ブロッ
    ク(71)が配置され、上下型(40,50)の型締め
    時、樹脂芯材(20)の周縁に沿って、上下型(40,
    50)間に表皮巻き込み操作用のスペース(S)が設定
    され、このスペース(S)内に、スライダー(61)、
    並びに圧着用ブロック(71)がそれぞれ水平方向、鉛
    直方向に進退動作して、表皮材(30)の折り返し端末
    (33)の端末処理を行なうことを特徴とする表皮材の
    貼着装置。
  6. 【請求項6】 スライダー(61)の先端面に余剰の表
    皮材を切断除去するカット刃(62)が付設されている
    ことを特徴とする請求項5記載の表皮材の貼着装置。
  7. 【請求項7】 スペース(S)内壁面における圧着用上
    型(50)に真空吸引孔(51)が開設されていること
    を特徴とする請求項6記載の表皮材の貼着装置。
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