JPH0856425A - 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 - Google Patents
種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子Info
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- JPH0856425A JPH0856425A JP19329294A JP19329294A JPH0856425A JP H0856425 A JPH0856425 A JP H0856425A JP 19329294 A JP19329294 A JP 19329294A JP 19329294 A JP19329294 A JP 19329294A JP H0856425 A JPH0856425 A JP H0856425A
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- seed
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Abstract
(57)【要約】
【構成】アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構
造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物
および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料
で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1〜3
0重量部含有することを特徴とする種子用コーティング
材料および該種子用コーティング材料を用いて被覆され
たコーティング種子。 【効果】本発明コート材料を用いて種子を被覆すること
によって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を防止さ
れること、さらに該コート材料によって発芽性能を低下
させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足できる
コーティング種子の製造を可能にした。
造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無機物
および撥水剤から実質的になる種子用コーティング材料
で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1〜3
0重量部含有することを特徴とする種子用コーティング
材料および該種子用コーティング材料を用いて被覆され
たコーティング種子。 【効果】本発明コート材料を用いて種子を被覆すること
によって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を防止さ
れること、さらに該コート材料によって発芽性能を低下
させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足できる
コーティング種子の製造を可能にした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種子を利用する分野に
おいて播種作業を省力化させるためのペレット種子用コ
ーティング材料に関するものである。
おいて播種作業を省力化させるためのペレット種子用コ
ーティング材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種子を利用する分野において播種作業を
省力化し、少ない労働力で大規模な作業をするために多
様な形状をした種子を一定の形状や特定の重量に被覆造
粒する技術、すなわち種子コーティングがますます重要
となってきている。とりわけ、農業生産においては効率
的でかつ、計画的な栽培を行うための高性能な種子が要
求されている。従来から様々な種子用コーティング材料
が知られており、例えば非晶質シリカ、タルク、カオリ
ナイト、珪藻土、炭酸カルシウム等の無機物の単材もし
くはそれらの混合物が使用されている。これらの無機物
をデンプン、ゼラチン、PVAまたは水等の結合材と共
に種子にコーティングすることによってコーティング種
子を得ていた。また、過剰灌水や水はけの悪い土壌が原
因で、種子の周りが水封されるために種子への酸素供給
が不十分となることを防止する目的で、撥水剤または防
水剤を混合分散させた種子用コーティング材料等も知ら
れている(例えば、特開昭54ー85908号公報、特
公昭38ー3469号公報等)。さらに、種子に付着し
た病害菌による被害を防止する目的で、殺菌剤等を含有
させた種子用コーティング材料も知られている(例え
ば、特開昭63ー297305号公報等)。
省力化し、少ない労働力で大規模な作業をするために多
様な形状をした種子を一定の形状や特定の重量に被覆造
粒する技術、すなわち種子コーティングがますます重要
となってきている。とりわけ、農業生産においては効率
的でかつ、計画的な栽培を行うための高性能な種子が要
求されている。従来から様々な種子用コーティング材料
が知られており、例えば非晶質シリカ、タルク、カオリ
ナイト、珪藻土、炭酸カルシウム等の無機物の単材もし
くはそれらの混合物が使用されている。これらの無機物
をデンプン、ゼラチン、PVAまたは水等の結合材と共
に種子にコーティングすることによってコーティング種
子を得ていた。また、過剰灌水や水はけの悪い土壌が原
因で、種子の周りが水封されるために種子への酸素供給
が不十分となることを防止する目的で、撥水剤または防
水剤を混合分散させた種子用コーティング材料等も知ら
れている(例えば、特開昭54ー85908号公報、特
公昭38ー3469号公報等)。さらに、種子に付着し
た病害菌による被害を防止する目的で、殺菌剤等を含有
させた種子用コーティング材料も知られている(例え
ば、特開昭63ー297305号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いかに
有用な性能を与えたとしても、機械播種性に優れた均一
な形状のコーティング種子を大量かつ安定して製造でき
なければ産業上利用価値の少ないものとならざるを得な
い。実際には、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に
被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうこと
がしばしば起こり、製品化が困難なことがあった。
有用な性能を与えたとしても、機械播種性に優れた均一
な形状のコーティング種子を大量かつ安定して製造でき
なければ産業上利用価値の少ないものとならざるを得な
い。実際には、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に
被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうこと
がしばしば起こり、製品化が困難なことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下で、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、ある種の繊維状の結
晶構造を有する物質、該物質と適合性がある平均粒子径
の範囲である無機物および撥水剤から実質的になる種子
用コーティング材料において、前記の繊維状の結晶構造
を有する物質を特定量含有するように調製した種子用コ
ーティング材料を用いて種子を被覆することによって、
造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂を
発生させず、種子からの被覆層剥離を防止されること、
さらに該種子用コーティング材料によって発芽性能を低
下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足でき
るコーティング種子が製造できることを見い出し本発明
を完成させた。すなわち、本発明は、アスペクト比が2
0以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子
径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的に
なる種子用コーティング材料で、前記の繊維状の結晶構
造を有する物質を0.1〜30重量部含有することを特
徴とする種子用コーティング材料(以下、本発明コート
材料と記す。)、および該種子用コーティング材料を用
いて被覆されたコーティング種子(以下、本発明コート
種子と記す。)を提供するものである。
発明者らは鋭意検討を行った結果、ある種の繊維状の結
晶構造を有する物質、該物質と適合性がある平均粒子径
の範囲である無機物および撥水剤から実質的になる種子
用コーティング材料において、前記の繊維状の結晶構造
を有する物質を特定量含有するように調製した種子用コ
ーティング材料を用いて種子を被覆することによって、
造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂を
発生させず、種子からの被覆層剥離を防止されること、
さらに該種子用コーティング材料によって発芽性能を低
下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足でき
るコーティング種子が製造できることを見い出し本発明
を完成させた。すなわち、本発明は、アスペクト比が2
0以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子
径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的に
なる種子用コーティング材料で、前記の繊維状の結晶構
造を有する物質を0.1〜30重量部含有することを特
徴とする種子用コーティング材料(以下、本発明コート
材料と記す。)、および該種子用コーティング材料を用
いて被覆されたコーティング種子(以下、本発明コート
種子と記す。)を提供するものである。
【0005】以下、さらに詳細に本発明を説明する。本
発明において用いられる「アスペクト比が20以上であ
る繊維状の結晶構造を有する物質」とは、繊維径に対す
る繊維長の比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質を意味する。たとえば、珪灰石、セピオライト等
の天然粘土鉱物、やパルプ、木材等から得られる粉末状
セルロース等の繊維状の結晶構造を有する物質のうち、
上記のアスペクト比の範囲にあるものである。該物質の
繊維長は、造粒方法や他の被覆材成分との混合親和性ま
たは対象となる種子によってそれぞれ好適な範囲がある
が、一般的に好ましくは、繊維長が約50μm以上のも
のがよい。もちろん、これらを組み合わせることも可能
である。本発明コート材料は、上記の繊維状の結晶構造
を有する物質を、通常、0.1〜30重量部含有する。
この含有量は、対象となる種子または被覆層の倍率(裸
種子に対するコーティング種子の重量比)によって異な
るが、例えば、吸水時の膨潤係数(A. C. Leopold. 198
3. Volumetric Components of Seed Imbibition.- Plan
t Physiol. 73: 677-680.) が大きいような種子である
スイートコーン、デントコーン等のイネ科種子、エンド
ウ、ダイズ、インゲンマメ等のマメ科種子、ダイコン、
カンラン、ブロッコリー等のアブラナ科種子を1〜5倍
程度の低倍率で被覆造粒する場合は、上記の含有量を高
くすることが望ましい。一方、吸水時の膨潤係数が小さ
いような種子であるニンジン、レタス、タマネギ、ナス
等の種子を1〜5倍程度の低倍率で被覆造粒する場合に
は、特に含有量を高くすることなく、広い範囲で適す
る。
発明において用いられる「アスペクト比が20以上であ
る繊維状の結晶構造を有する物質」とは、繊維径に対す
る繊維長の比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質を意味する。たとえば、珪灰石、セピオライト等
の天然粘土鉱物、やパルプ、木材等から得られる粉末状
セルロース等の繊維状の結晶構造を有する物質のうち、
上記のアスペクト比の範囲にあるものである。該物質の
繊維長は、造粒方法や他の被覆材成分との混合親和性ま
たは対象となる種子によってそれぞれ好適な範囲がある
が、一般的に好ましくは、繊維長が約50μm以上のも
のがよい。もちろん、これらを組み合わせることも可能
である。本発明コート材料は、上記の繊維状の結晶構造
を有する物質を、通常、0.1〜30重量部含有する。
この含有量は、対象となる種子または被覆層の倍率(裸
種子に対するコーティング種子の重量比)によって異な
るが、例えば、吸水時の膨潤係数(A. C. Leopold. 198
3. Volumetric Components of Seed Imbibition.- Plan
t Physiol. 73: 677-680.) が大きいような種子である
スイートコーン、デントコーン等のイネ科種子、エンド
ウ、ダイズ、インゲンマメ等のマメ科種子、ダイコン、
カンラン、ブロッコリー等のアブラナ科種子を1〜5倍
程度の低倍率で被覆造粒する場合は、上記の含有量を高
くすることが望ましい。一方、吸水時の膨潤係数が小さ
いような種子であるニンジン、レタス、タマネギ、ナス
等の種子を1〜5倍程度の低倍率で被覆造粒する場合に
は、特に含有量を高くすることなく、広い範囲で適す
る。
【0006】本発明において用いられる「平均粒子径
0.1〜75μmの無機物」としては、たとえば、珪藻
土、パイロ フィライト、タルク、カオリナイト、炭
酸カルシウム、非晶質シリカ、モンモリロナイト、サポ
ナイト、パリゴルスカイト、ベントナイト、クロライ
ト、バーミキュライト、イライト等の無機物の単材また
はそれらの混合材等のうち、上記の平均粒子径の範囲に
あるものをあげることができる。
0.1〜75μmの無機物」としては、たとえば、珪藻
土、パイロ フィライト、タルク、カオリナイト、炭
酸カルシウム、非晶質シリカ、モンモリロナイト、サポ
ナイト、パリゴルスカイト、ベントナイト、クロライ
ト、バーミキュライト、イライト等の無機物の単材また
はそれらの混合材等のうち、上記の平均粒子径の範囲に
あるものをあげることができる。
【0007】本発明において用いられる「撥水剤」とし
ては、たとえば、ステアリン酸、パルミチン酸等の飽和
脂肪酸またはその金属塩等をあげることができ、通常、
粉体状態で利用する。該撥水剤の平均粒子径は、約0
.1〜75μm程度がよい。本発明コート材料は、上
記の撥水剤を、通常、約5〜30重量部程度、一般的に
好ましくは約17〜22重量部程度含有するが、前記の
繊維状の結晶構造を有する物質の種類、含有量、対象と
なる種子および播種形態によって特に好ましい含有量は
異なる。
ては、たとえば、ステアリン酸、パルミチン酸等の飽和
脂肪酸またはその金属塩等をあげることができ、通常、
粉体状態で利用する。該撥水剤の平均粒子径は、約0
.1〜75μm程度がよい。本発明コート材料は、上
記の撥水剤を、通常、約5〜30重量部程度、一般的に
好ましくは約17〜22重量部程度含有するが、前記の
繊維状の結晶構造を有する物質の種類、含有量、対象と
なる種子および播種形態によって特に好ましい含有量は
異なる。
【0008】また本発明コート材は、アスペクト比が2
0以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子
径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的に
なる種子用コーティング材料であるが、他の成分として
殺菌剤、殺虫剤等の農薬、発芽促進剤等の植物成長調節
剤等を適当量含有させることもできる。さらに、本発明
コート材を用いて種子を被覆造粒するに際して、予め殺
菌剤、殺虫剤等の農薬や発芽促進剤等の植物成長調節剤
等を適当量種子に付着させておくこともできる。このよ
うにして種子の発芽促進や病害虫の予防をすることも可
能である。
0以上である繊維状の結晶構造を有する物質、平均粒子
径0.1〜75μmの無機物および撥水剤から実質的に
なる種子用コーティング材料であるが、他の成分として
殺菌剤、殺虫剤等の農薬、発芽促進剤等の植物成長調節
剤等を適当量含有させることもできる。さらに、本発明
コート材を用いて種子を被覆造粒するに際して、予め殺
菌剤、殺虫剤等の農薬や発芽促進剤等の植物成長調節剤
等を適当量種子に付着させておくこともできる。このよ
うにして種子の発芽促進や病害虫の予防をすることも可
能である。
【0009】本発明コート材を用いて種子を被覆造粒す
る方法としては、例えば、流動装置や回転パン等を使用
する公知の方法をあげることができる。以下、本発明を
実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明は以下
の実施例のみに限定されるものではない。
る方法としては、例えば、流動装置や回転パン等を使用
する公知の方法をあげることができる。以下、本発明を
実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明は以下
の実施例のみに限定されるものではない。
【0010】
実施例1 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物
として平均粒子径が約18μm程度のパリゴルスカイト
81kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム
18kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹
拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、皿型
造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該造粒
機内にレタス(Lactuca sativa L. )種子2kgを投入
し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティ
ング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を
1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することに
よって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行っ
た。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最
終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによ
って、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.62m
mφ)を得た。
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物
として平均粒子径が約18μm程度のパリゴルスカイト
81kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム
18kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹
拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、皿型
造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該造粒
機内にレタス(Lactuca sativa L. )種子2kgを投入
し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティ
ング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を
1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することに
よって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を行っ
た。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最
終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによ
って、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.62m
mφ)を得た。
【0011】試験例1 実施例1によって得られた本発明コート種子の発芽性能
を調査するために、被覆前の裸種子と同時に育苗培土
(太平園芸培土)をつめたプラグトレーに播種し、上面
から充分に灌水して育苗ハウス内で栽培した。4日目に
発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。
その結果を表1に示す。本発明コート種子は発芽性能を
低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であ
った。
を調査するために、被覆前の裸種子と同時に育苗培土
(太平園芸培土)をつめたプラグトレーに播種し、上面
から充分に灌水して育苗ハウス内で栽培した。4日目に
発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。
その結果を表1に示す。本発明コート種子は発芽性能を
低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であ
った。
【0012】
【表1】
【0013】実施例2 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質として珪灰石B(繊維長400μm、アスペクト
比30)0.1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無
機物として平均粒子径が約40μm程度のパリゴルスカ
イト49kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシ
ウム10kgをリボンミキサー機に投入して40分間混
合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、
皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該
造粒機内にニンジン(Daucus carota L.)種子10kg
を投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコ
ーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として
水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加工するこ
とによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を
行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用い
て、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥するこ
とによって、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.
62mmφ)を得た。
る物質として珪灰石B(繊維長400μm、アスペクト
比30)0.1kg、平均粒子径0.1〜75μmの無
機物として平均粒子径が約40μm程度のパリゴルスカ
イト49kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシ
ウム10kgをリボンミキサー機に投入して40分間混
合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料)を、
皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入した後、該
造粒機内にニンジン(Daucus carota L.)種子10kg
を投入し、回転数70rpmで種子を回転させながらコ
ーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材として
水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加工するこ
とによって、本発明コート材料による種子の被覆造粒を
行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用い
て、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥するこ
とによって、本発明コート種子(粒径は2.83〜3.
62mmφ)を得た。
【0014】試験例2 実施例2によって得られた本発明コート種子の発芽性能
を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種
し、上面から充分に灌水して栽培した。7日目に発芽勢
(%)および14日目に発芽率(%)を調査した。その
結果を表2に示す。本発明コート種子は発芽性能を低下
することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であっ
た。
を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種
し、上面から充分に灌水して栽培した。7日目に発芽勢
(%)および14日目に発芽率(%)を調査した。その
結果を表2に示す。本発明コート種子は発芽性能を低下
することなく発芽勢、発芽率共に裸種子と同等であっ
た。
【表2】
【0015】実施例3 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質としてセルロースパウダーB(繊維長52μm、
アスペクト比30)0.5kg、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物として平均粒子径が約18μm程度のパ
リゴルスカイト48kg、および撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して
40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート
材料)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入
した後、該造粒機内にタマネギ(Allium cepa L.)種子
10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させ
ながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合
材として水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加
工することによって、本発明コート材料による種子の被
覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機
を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥
することによって、本発明コート種子(粒径は3.48
〜4.33mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工
程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしま
うことが全くなかった。
る物質としてセルロースパウダーB(繊維長52μm、
アスペクト比30)0.5kg、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物として平均粒子径が約18μm程度のパ
リゴルスカイト48kg、および撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して
40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート
材料)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入
した後、該造粒機内にタマネギ(Allium cepa L.)種子
10kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させ
ながらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合
材として水を1.5L/分の速度で供給し、45分間加
工することによって、本発明コート材料による種子の被
覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機
を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥
することによって、本発明コート種子(粒径は3.48
〜4.33mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工
程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしま
うことが全くなかった。
【0016】試験例3 実施例3によって得られた本発明コート種子の発芽性能
を調査するために、被覆前の裸種子と同時にタマネギ用
育苗培土(みのる式培土)に播種し、上面から充分に灌
水して栽培した。14日目に発芽勢(%)および21日
目に発芽率(%)を調査した。その結果を表3に示す。
本発明コート種子は発芽性能を低下することなく発芽
勢、発芽率共に裸種子と比べて同等以上であった。
を調査するために、被覆前の裸種子と同時にタマネギ用
育苗培土(みのる式培土)に播種し、上面から充分に灌
水して栽培した。14日目に発芽勢(%)および21日
目に発芽率(%)を調査した。その結果を表3に示す。
本発明コート種子は発芽性能を低下することなく発芽
勢、発芽率共に裸種子と比べて同等以上であった。
【0017】
【表3】
【0018】実施例4 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)2.5、5kg、平均粒子径0.1〜75μm
の無機物として平均粒子径が約70μm程度のパリゴル
スカイト48kg、および撥水剤としてステアリン酸カ
ルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して40分
間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料
(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投
入した後、回転パンにカンラン、ブロッコリーまたは野
沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入し、回
転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材
料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L
/分の速度で供給し、30分間加工することによって、
本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さら
に得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率
が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本
発明コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.62m
mφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層
に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全く
なかった。
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)2.5、5kg、平均粒子径0.1〜75μm
の無機物として平均粒子径が約70μm程度のパリゴル
スカイト48kg、および撥水剤としてステアリン酸カ
ルシウム11kgをリボンミキサー機に投入して40分
間混合撹拌した。得られた混合物(本発明コート材料
(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホッパーへ投
入した後、回転パンにカンラン、ブロッコリーまたは野
沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入し、回
転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材
料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L
/分の速度で供給し、30分間加工することによって、
本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さら
に得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率
が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本
発明コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.62m
mφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層
に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全く
なかった。
【0019】比較例1 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)を添加せず、平均粒子径0.1〜75μmの無
機物である平均粒子径が約70μm程度のパリゴルスカ
イト81kg、および撥水剤であるステアリン酸カルシ
ウム19kgを用いること以外は実施例4と同様にして
比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被
覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、
不完全なものが36%発生した。
る物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)を添加せず、平均粒子径0.1〜75μmの無
機物である平均粒子径が約70μm程度のパリゴルスカ
イト81kg、および撥水剤であるステアリン酸カルシ
ウム19kgを用いること以外は実施例4と同様にして
比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被
覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、
不完全なものが36%発生した。
【0020】試験例4 実施例4によって得られた本発明コート種子(a),(b)
(カンラン)の発芽性能を調査するために、被覆前の裸
種子と同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグ
トレーに播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内
で栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽
率(%)を調査した。その結果を表4に示す。本発明コ
ート種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽
勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
(カンラン)の発芽性能を調査するために、被覆前の裸
種子と同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグ
トレーに播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内
で栽培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽
率(%)を調査した。その結果を表4に示す。本発明コ
ート種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽
勢、発芽率共に裸種子と同等であった。
【0021】
【表4】
【0022】実施例5 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)20kgもしくはセピオライトA(繊維長50
μm、アスペクト比250)20kg、平均粒子径0.
1〜75μmの無機物として平均粒子径が約10μm程
度のパリゴルスカイト63kg、および撥水剤としてス
テアリン酸カルシウム17kgをリボンミキサー機に投
入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明
コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホ
ッパーへ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus s
ativus L. )種子15kgを投入し、回転数70rpm
で種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給
した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供
給し、30分間加工することによって、本発明コート材
料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆
造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量
%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子
(a),(b) (粒径は4.76〜6.00mmφ)を得た。
なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入った
り、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
る物質として珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)20kgもしくはセピオライトA(繊維長50
μm、アスペクト比250)20kg、平均粒子径0.
1〜75μmの無機物として平均粒子径が約10μm程
度のパリゴルスカイト63kg、および撥水剤としてス
テアリン酸カルシウム17kgをリボンミキサー機に投
入して40分間混合撹拌した。得られた混合物(本発明
コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給するためのホ
ッパーへ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus s
ativus L. )種子15kgを投入し、回転数70rpm
で種子を回転させながらコーティング材料を徐々に供給
した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供
給し、30分間加工することによって、本発明コート材
料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆
造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量
%になるまで乾燥することによって、本発明コート種子
(a),(b) (粒径は4.76〜6.00mmφ)を得た。
なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入った
り、もしくは剥離してしまうことが全くなかった。
【0023】比較例2 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)もしくはセピオライトA(繊維長50μm、ア
スペクト比250)を添加せず、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物である平均粒子径が約10μm程度のパ
リゴルスカイト93kg、および撥水剤であるステアリ
ン酸カルシウム7kgを用いること以外は実施例5と同
様にして比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工
程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こし
たため、不完全なものが48%発生した。
る物質である珪灰石A(繊維長300μm、アスペクト
比50)もしくはセピオライトA(繊維長50μm、ア
スペクト比250)を添加せず、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物である平均粒子径が約10μm程度のパ
リゴルスカイト93kg、および撥水剤であるステアリ
ン酸カルシウム7kgを用いること以外は実施例5と同
様にして比較コート種子を得たが、被覆造粒後の乾燥工
程中に被覆層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こし
たため、不完全なものが48%発生した。
【0024】試験例5 実施例5によって得られた本発明コート種子(a),(b) の
発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃
場に播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内で栽
培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率
(%)を調査した。その結果を表5に示す。本発明コー
ト種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽勢、
発芽率共に裸種子と同等であった。
発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃
場に播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内で栽
培した。4日目に発芽勢(%)および7日目に発芽率
(%)を調査した。その結果を表5に示す。本発明コー
ト種子(a),(b) は発芽性能を低下することなく発芽勢、
発芽率共に裸種子と同等であった。
【0025】
【表5】
【0026】実施例6 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μ
m、アスペクト比50)28kgもしくはセルロースパ
ウダーB(繊維長52μm、アスペクト比30)28k
g、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒
子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト67kg、
および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリ
ボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得ら
れた混合物(本発明コート材料(a),(b) )を、回転パン
へ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにデ
ントコーン(Zea mays L.)種子10kgを投入し、回
転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材
料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L
/分の速度で供給し、30分間加工することによって、
本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さら
に得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率
が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本
発明コート種子(a),(b) (粒径は9.00〜12.00
mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全
くなかった。
る物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μ
m、アスペクト比50)28kgもしくはセルロースパ
ウダーB(繊維長52μm、アスペクト比30)28k
g、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として平均粒
子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト67kg、
および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリ
ボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌した。得ら
れた混合物(本発明コート材料(a),(b) )を、回転パン
へ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パンにデ
ントコーン(Zea mays L.)種子10kgを投入し、回
転数70rpmで種子を回転させながらコーティング材
料を徐々に供給した。同時に結合材として水を1.5L
/分の速度で供給し、30分間加工することによって、
本発明コート材料による種子の被覆造粒を行った。さら
に得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率
が4.5湿重量%になるまで乾燥することによって、本
発明コート種子(a),(b) (粒径は9.00〜12.00
mmφ)を得た。なお、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂が入ったり、もしくは剥離してしまうことが全
くなかった。
【0027】試験例6 実施例6によって得られた本発明コート種子(a),(b) の
発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃
場に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。4日目
に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査し
た。その結果を表6に示す。本発明コート種子(a),(b)
は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種
子と同等であった。
発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と同時に圃
場に播種し、上面から充分に灌水して栽培した。4日目
に発芽勢(%)および7日目に発芽率(%)を調査し
た。その結果を表6に示す。本発明コート種子(a),(b)
は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種
子と同等であった。
【0028】
【表6】
【0029】比較例3 繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダ
ーC(繊維長25μm、アスペクト比30)25kgま
たは珪灰石C(繊維長260μm、アスペクト比15)
25kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として
平均粒子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト70
kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5k
gをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌し
た。得られた混合物(比較コート材料(a),(b) )を、回
転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パ
ンに野沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入
し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティ
ング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を
1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することに
よって、比較コート材料による種子の被覆造粒を行っ
た。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最
終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによ
って、比較コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.
62mmφ)を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不
完全なものが23%,19%発生した。
ーC(繊維長25μm、アスペクト比30)25kgま
たは珪灰石C(繊維長260μm、アスペクト比15)
25kg、平均粒子径0.1〜75μmの無機物として
平均粒子径が約0.5μm程度のパリゴルスカイト70
kg、および撥水剤としてステアリン酸カルシウム5k
gをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌し
た。得られた混合物(比較コート材料(a),(b) )を、回
転パンへ供給するためのホッパーへ投入した後、回転パ
ンに野沢菜(Brassica oleracea L.)種子2kgを投入
し、回転数70rpmで種子を回転させながらコーティ
ング材料を徐々に供給した。同時に結合材として水を
1.5L/分の速度で供給し、30分間加工することに
よって、比較コート材料による種子の被覆造粒を行っ
た。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用いて、最
終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥することによ
って、比較コート種子(a),(b) (粒径は2.83〜3.
62mmφ)を得たが、被覆造粒後の乾燥工程中に被覆
層に亀裂が入ったり、もしくは剥離を起こしたため、不
完全なものが23%,19%発生した。
【0030】比較例4 繊維状の結晶構造を有する物質としてセルロースパウダ
ーC(繊維長52μm、アスペクト比30)30kg、
セピオライトB(繊維長30μm、アスペクト比15
0)30kgもしくは珪灰石C(繊維長260μm、ア
スペクト比15以上)30kg、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物として平均粒子径が約10μm程度のパ
リゴルスカイト65kg、および撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して4
0分間混合撹拌した。得られた混合物(比較コート材料
(a),(b),(C) )を、回転パンへ供給するためのホッパー
へ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus sativus
L. )種子15kgを投入し、回転数70rpmで種子
を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。
同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、
30分間加工することによって、比較コート材料による
種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子
を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になる
まで乾燥することによって、比較コート種子(a),(b),
(C) (粒径は4.76〜6.00mmφ)を得たが、被
覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もし
くは剥離を起こしたため、不完全なものが38%,36
%,45%発生した。
ーC(繊維長52μm、アスペクト比30)30kg、
セピオライトB(繊維長30μm、アスペクト比15
0)30kgもしくは珪灰石C(繊維長260μm、ア
スペクト比15以上)30kg、平均粒子径0.1〜7
5μmの無機物として平均粒子径が約10μm程度のパ
リゴルスカイト65kg、および撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム5kgをリボンミキサー機に投入して4
0分間混合撹拌した。得られた混合物(比較コート材料
(a),(b),(C) )を、回転パンへ供給するためのホッパー
へ投入した後、回転パンにダイコン(Raphanus sativus
L. )種子15kgを投入し、回転数70rpmで種子
を回転させながらコーティング材料を徐々に供給した。
同時に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、
30分間加工することによって、比較コート材料による
種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子
を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になる
まで乾燥することによって、比較コート種子(a),(b),
(C) (粒径は4.76〜6.00mmφ)を得たが、被
覆造粒後の乾燥工程中に被覆層に亀裂が入ったり、もし
くは剥離を起こしたため、不完全なものが38%,36
%,45%発生した。
【0031】比較例5 アスペクト比が20以上である繊維状の結晶構造を有す
る物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μ
m、アスペクト比50)35kgもしくは珪灰石B(繊
維長400μm、アスペクト比30)35kg、平均粒
子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約
0.5μm程度のアタパルジャイト60kg、および撥
水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキ
サー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合
物(比較コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給する
ためのホッパーへ投入した後、回転パンにデントコーン
(Zeamays L. )種子10kgを投入し、回転数70r
pmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に
供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度
で供給し、30分間加工することによって、比較コート
材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被
覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重
量%になるまで乾燥することによって、比較コート種子
(a),(b) (粒径は9.00〜12.00mmφ)を得
た。得られた比較コート種子(a),(b) の発芽性能を調査
するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上
面から充分に灌水して栽培した。4日目に発芽勢(%)
および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表
7に示す。比較コート種子(a),(b) の発芽性能は低下
し、発芽勢、発芽率共に裸種子より15%程度低いもの
であった。
る物質としてセルロースパウダーA(繊維長250μ
m、アスペクト比50)35kgもしくは珪灰石B(繊
維長400μm、アスペクト比30)35kg、平均粒
子径0.1〜75μmの無機物として平均粒子径が約
0.5μm程度のアタパルジャイト60kg、および撥
水剤としてステアリン酸カルシウム5kgをリボンミキ
サー機に投入して40分間混合撹拌した。得られた混合
物(比較コート材料(a),(b) )を、回転パンへ供給する
ためのホッパーへ投入した後、回転パンにデントコーン
(Zeamays L. )種子10kgを投入し、回転数70r
pmで種子を回転させながらコーティング材料を徐々に
供給した。同時に結合材として水を1.5L/分の速度
で供給し、30分間加工することによって、比較コート
材料による種子の被覆造粒を行った。さらに得られた被
覆造粒種子を乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重
量%になるまで乾燥することによって、比較コート種子
(a),(b) (粒径は9.00〜12.00mmφ)を得
た。得られた比較コート種子(a),(b) の発芽性能を調査
するために、被覆前の裸種子と同時に圃場に播種し、上
面から充分に灌水して栽培した。4日目に発芽勢(%)
および7日目に発芽率(%)を調査した。その結果を表
7に示す。比較コート種子(a),(b) の発芽性能は低下
し、発芽勢、発芽率共に裸種子より15%程度低いもの
であった。
【0032】
【表7】
【0033】
【発明の効果】本発明コート材料を用いて種子を被覆す
ることによって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中
に被覆層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を
防止されること、さらに該コート材料によって発芽性能
を低下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足
できるコーティング種子の製造を可能にした。
ることによって、造粒中または被覆造粒後の乾燥工程中
に被覆層に亀裂を発生させず、種子からの被覆層剥離を
防止されること、さらに該コート材料によって発芽性能
を低下させることなく発芽速度、発芽率共に充分に満足
できるコーティング種子の製造を可能にした。
Claims (3)
- 【請求項1】アスペクト比が20以上である繊維状の結
晶構造を有する物質、平均粒子径0.1〜75μmの無
機物および撥水剤から実質的になる種子用コーティング
材料で、前記の繊維状の結晶構造を有する物質を0.1
〜30重量部含有することを特徴とする種子用コーティ
ング材料。 - 【請求項2】撥水剤を5〜30重量部含有することを特
徴とする請求項1記載の種子用コーティング材料。 - 【請求項3】請求項1または請求項2記載の種子用コー
ティング材料を用いて被覆されたコーティング種子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19329294A JPH0856425A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19329294A JPH0856425A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004293437A Division JP4042734B2 (ja) | 2004-10-06 | 2004-10-06 | 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0856425A true JPH0856425A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16305496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19329294A Withdrawn JPH0856425A (ja) | 1994-08-17 | 1994-08-17 | 種子用コーティング材料およびそれを用いたコーティング種子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0856425A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5918413A (en) * | 1997-02-13 | 1999-07-06 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Coated seed and process for producing the same |
JP2010098949A (ja) * | 2008-10-21 | 2010-05-06 | Japan Carlit Co Ltd:The | 造粒コーティング種子及びその製造方法 |
JPWO2015114778A1 (ja) * | 2014-01-30 | 2017-03-23 | 十和田グリーンタフ・アグロサイエンス株式会社 | 種子用コーティング材料及びコーティング種子 |
-
1994
- 1994-08-17 JP JP19329294A patent/JPH0856425A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5918413A (en) * | 1997-02-13 | 1999-07-06 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Coated seed and process for producing the same |
EP0963689A1 (en) * | 1997-02-13 | 1999-12-15 | Dai-Ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd. | Coated seed and process for producing the same |
JP2010098949A (ja) * | 2008-10-21 | 2010-05-06 | Japan Carlit Co Ltd:The | 造粒コーティング種子及びその製造方法 |
JPWO2015114778A1 (ja) * | 2014-01-30 | 2017-03-23 | 十和田グリーンタフ・アグロサイエンス株式会社 | 種子用コーティング材料及びコーティング種子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040810 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20041126 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |