JP3465364B2 - 種子用コーティング材料 - Google Patents

種子用コーティング材料

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JP3465364B2 JP21145294A JP21145294A JP3465364B2 JP 3465364 B2 JP3465364 B2 JP 3465364B2 JP 21145294 A JP21145294 A JP 21145294A JP 21145294 A JP21145294 A JP 21145294A JP 3465364 B2 JP3465364 B2 JP 3465364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種子を利用する分野に
おいて播種作業を省力化させるためのペレット種子用コ
ーティング材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種子を利用する分野において播種作業を
省力化し、少ない労働力で大規模な作業をするために多
様な形状をした種子を一定の形状や特定の重量に被覆造
粒する技術、すなわち種子コーティングがますます重要
となってきている。とりわけ、農業生産においては効率
的でかつ、計画的な栽培を行うための高性能な種子が要
求されている。従来から様々な種子用コーティング材料
が知られており、例えば非晶質シリカ、タルク、カオリ
ナイト、珪藻土、炭酸カルシウム等の無機物の単材もし
くはそれらの混合物が使用されている。これらの無機物
をデンプン、ゼラチン、PVAまたは水等の結合材と共
に種子にコーティングすることによってコーティング種
子を得ていた。また、過剰灌水や水はけの悪い土壌が原
因で、種子の周りが水封されるために種子への酸素供給
が不十分となることを防止する目的で、撥水剤または防
水剤を混合分散させた種子用コーティング材料等も知ら
れている(例えば、特開昭54ー85908号公報、特
公昭58ー3469号公報、特開平3ー33182号公
報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法における撥水剤の選択、含有量では、土壌か
らの過剰水分の進入に対して撥水作用が低すぎるために
発芽不良を引き起こしたり、あるいは逆に撥水作用が高
すぎるために土壌からの水分を吸収し難くなったり、ま
た撥水剤を含有することによって、造粒されたコーティ
ング種子の圧縮強度が小さくなるため輸送や機械播種に
耐えられなくなるという問題があった。さらに被覆層の
厚みや構成要素の複雑さのためにコーティング種子のガ
ス交換能及び保存性が悪くなる場合がしばしば見られ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下で、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、特定の比表面積(B
ET)を有し、相対湿度100%中での平衡含水率があ
る特定範囲で、最大容水量および平均粒径がある種の範
囲にある粘土鉱物および撥水剤から実質的になり、かつ
両成分を特定の混合割合で調製した種子用コーティング
材料を用いて種子を被覆することによって、適切な吸水
性と保水性を有し、植物種子が正常な呼吸作用を保持で
き、かつ機械播種および輸送に耐え得る強度を備えたう
えに、コーティング種子のガス交換能及び保存性共に充
分に満足できるコーティング種子が製造できることを見
い出し本発明を完成させた。すなわち、本発明は、比表
面積(BET)が80〜150m2 /g、相対湿度10
0%での平衡含水率が20〜50%、最大容水量が60
〜80湿重量%、平均粒径が0.5〜80μmにある粘
土鉱物を78重量部以上83重量部以下、および撥水剤
を17重量部以上22重量部以下含有することを特徴と
する種子用コーティング材料(以下、本発明コート材料
と記す。)、および該種子用コーティング材料を用いて
被覆されたコーティング種子(以下、本発明コート種子
と記す。)を提供するものである。
【0005】以下、さらに詳細に本発明を説明する。本
発明コート種子は、適切な吸水性と保水性を有し、植物
種子が正常な呼吸作用を保持でき、かつ機械播種および
輸送に耐え得る強度を備えたうえに、コーティング種子
のガス交換能及び保存性共に充分に満足できるものであ
る。たとえば、多量な降雨または過剰潅水した場合、あ
るいは水はけの悪い土壌等の水分の多い環境下における
発芽においても広範囲な種子(たとえば、タマネギやネ
ギ、法蓮草などのアカザ科の種子、また、カンラン、ハ
クサイ、チンゲンサイ等のアブラナ科やダイズ、ソラマ
メ、エンドウなどのマメ科、あるいは高温で酸素供給不
足が発芽不良につながるようなレタス等の野菜種子)に
対して適応性の高いコーティング種子を提供するもので
ある。また、実際の栽培においては、天候不順や栽培計
画の変更等によってコーティング種子を次年度まで保管
して置く必要が生じる場合がある。従って、コーティン
グ種子には加工前の裸種子と同等の保存性が要求される
が、このような保存性においてもすぐれた効果を有する
コーティング種子でもある。
【0006】本発明において用いられる粘土鉱物とは、
比表面積(BET)が80〜150m2 /g、相対湿度
100%での平衡含水率が20〜50%、最大容水量が
60〜80湿重量%、平均粒径が0.5〜80μmであ
る必要がある。上記のような大きな比表面積であり、か
つ高い吸水性と保水性を有し、さらに粒子間の一次凝縮
性が比較的強く乾燥固結性に優れた粘土鉱物は、例え
ば、パリゴルスカイト等の粘土鉱物の中から適するもの
を選択すればよい。もちろん、上記のような物性値を有
する粘土鉱物であれば特に制限されることはない。ここ
で、比表面積(BET)とは、単位重量当たりの表面積
を意味し、Brunauer-Emmett-Teller法によって測定すれ
ばよい。また平衡含水率とは、ある一定相対湿度下であ
る物質が平衡に達する含水率のことで、一定相対湿度に
調製した密閉容器内に被検物質を入れ、重量法で平衡時
の含水率を測定すればよい。つぎに最大容水量とは、外
部から水が供給された後過剰の重力水が排水され、水の
移動がほとんどなくなった状態における被検物質の保水
量のことで、被検物質に水を充分に吸水させた後、重力
水を取り除いた際の含水率を測定すればよい。仮にパリ
ゴルスカイト等の粘土鉱物であっても、比表面積(BE
T)が80m2 /g未満の粘土鉱物の場合には、エタノ
ール、アルデヒド等の種子から生成される有害成分が充
分に捕捉できないため、缶詰等の気密性の高い容器で保
存すると劣化しやすい。一方、150m2 /gを超える
ような粘土鉱物の場合には、被覆層の強度が強くなりす
ぎるため発芽性能が低下したり、また適切なガス交換能
を確保しずらくなる。また、相対湿度100%中での平
衡含水率が50湿重量%を超えるような超吸湿性の粘土
鉱物の場合には、粒子間の付着力が高くなりすぎ、粘結
し団粒を起こす。一方、20湿重量%未満の低吸湿性の
粘土鉱物の場合には、粒子間の付着力が低くなりすぎ、
適度な乾燥固結性が得られず強度不足になる。さらに最
大容水量が60〜80湿重量%の範囲をはずれると適切
な吸水性と保水性を確保しずらく、植物種子が正常な呼
吸作用を保持できなくなる。また、平均粒径が0.5μ
mより小さいと団粒しやすくなり、80μmより大きい
と適度な強度が得られなくなるので、本発明に適する比
表面積、平衡含水率、最大容水量を有する粘土鉱物の中
から、さらに平均粒径の適するものを選択することによ
って本発明において用いられる粘土鉱物を選び出すこと
ができる。
【0007】本発明において用いられる撥水剤として
は、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸またはアラキ
ジン酸等の融点50℃以上の高級脂肪酸あるいはそのグ
リセリドまたはそのカルシウム塩もしくはマグネシウム
塩があげられ、平均粒径が0.5〜80μmであること
が好適である。
【0008】本発明コート材料において粘土鉱物と撥水
剤の適正な混合割合とは、粘土鉱物が78重量部以上8
3重量部以下で、撥水剤が17重量部以上22重量部以
下である。たとえば、撥水剤が17重量部未満である
と、種子によっては高温や低温といった発芽条件の悪い
場合、充分な撥水作用が得られず発芽が悪くなる。ま
た、22重量部より多いと、強度不足になって機械播種
および輸送時に剥離したり、あるいは透水性が悪化し発
芽が悪くなる。
【0009】本発明において種子に対する本発明コート
材料の被覆倍率(裸種子に対するコーティング種子の重
量)は、対象となる種、品種あるいは利用目的、例えば
播種機の性能・種類によって異なるが、通常の野菜種子
においては約1倍〜約50倍であることが好適である。
例えば、レタス種子では約8倍〜約30倍、ネギ・タマ
ネギ種子では約5倍〜約20倍、カンラン種子では約3
倍〜約8倍であることが好適である。
【0010】また本発明コート材は、比表面積(BE
T)が80〜150m2 /g、相対湿度100%での平
衡含水率が20〜50%、最大容水量が60〜80湿重
量%、平均粒径が0.5〜80μmにある粘土鉱物を7
8重量部以上83重量部以下、および撥水剤を17重量
部以上22重量部以下含有することを特徴とする種子用
コーティング材料であるが、さらに他の成分として殺菌
剤、殺虫剤等の農薬、発芽促進剤等の植物成長調節剤等
を本発明コート種子が有する効果を損なわない範囲にお
いて適当量添加することもできる。さらに、本発明コー
ト材を用いて種子を被覆造粒するに際して、予め殺菌
剤、殺虫剤等の農薬や発芽促進剤等の植物成長調節剤等
を本発明コート種子が有する効果を損なわない範囲にお
いて適当量種子に付着させておくこともできる。このよ
うにして種子の発芽促進や病害虫の予防をすることも可
能である。
【0011】本発明コート材を用いて種子を被覆造粒す
る方法としては、例えば、流動装置、皿型回転造粒機、
回転パン等を使用する公知の方法をあげることができ
る。以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0012】
【実施例】
実施例1 粘土鉱物としてパリゴルスカイト(比表面積100m2
/g、平衡含水率30%、最大容水量60湿重量%、平
均粒径18μm)40kgおよび撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム8.8kg、10kg、または11.3
kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌し
た。得られた混合物(本発明コート材料a、b、または
c)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入し
た後、該造粒機内にレタス(Lactuca sativa L. )種子
2kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させな
がらコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材
として水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工
することによって、本発明コート材料による種子の被覆
造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を
用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥す
ることによって、本発明コート種子a、b、またはc
(粒径は2.83〜3.62mmφ)を得た。
【0013】試験例1 実施例1によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの機能を検査するために、被覆層の圧縮強度(g
/粒)および剥離度(%)を調べた。被覆層の圧縮強度
の測定は、木屋式硬度計を用いて行い、50粒を対象に
した。値はその平均値で示した。また被覆層の剥離度の
測定は、ポリビン(70x70x30Hmm)に被覆種
子15gを密封し、振とう機で400往復/分の振動数
で30分間振とうした後、該被覆種子の重量を測定する
ことによって行ない、剥離度は試験前のコーティング種
子の重量に対する強制振とう試験後のコーティング種子
の重量(%)で示した。さらに本発明コート種子のガス
交換能〔O2,CO2 (μl/day /seed)〕についても
調査した。コーティング種子のガス交換能の測定は、ワ
ールブルク検圧方法で行い、種子10粒を対象にした。
また有害ガス(メタノール、アルデヒド)の生成量につ
いても調査した。測定はガスクロマトグラフィー法〔測
定条件:GC−FID(ガスクロ工業)、Porapack QS
1mカラム、110℃、N2 キャリアー〕で行った。その
結果を表1に示す。本発明コート種子a、b、またはc
は適切な被覆層の圧縮強度およびすぐれた剥離度を有す
ることが確認された。さらに本発明コート種子の酸素ガ
ス交換能、二酸化炭素ガス交換能共に裸種子と同等であ
った。
【0014】
【表1】 *ガス交換能(μl/day/seed)
【0015】試験例2 実施例1によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と
同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグトレー
に播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内(昼温
30℃、夜温15℃)で栽培した。2日目に発芽勢
(%)および7日目に発芽率(%)を調査した。その結
果を表2に示す。本発明コート種子a、b、またはcは
発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種子
と同等であった。
【0016】
【表2】
【0017】実施例2 粘土鉱物としてパリゴルスカイト(比表面積120m2
/g、平衡含水率40%、最大容水量70湿重量%、平
均粒径5μm)40kgおよび撥水剤としてステアリン
酸カルシウム8.8kg、10kg、または11.3k
gをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌し
た。得られた混合物(本発明コート材料a、b、または
c)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入し
た後、該造粒機内にタマネギ(Allium cepa L.)種子2
kgを投入し、回転数70rpmで種子を回転させなが
らコーティング材料を徐々に供給した。同時に結合材と
して水を1.5L/分の速度で供給し、30分間加工す
ることによって、本発明コート材料による種子の被覆造
粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を乾燥機を用
いて、最終含水率が4.5湿重量%になるまで乾燥する
ことによって、本発明コート種子a、b、またはc(粒
径は3.48〜4.33mmφ)を得た。
【0018】試験例3 実施例2によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの機能を検査するために、被覆層の圧縮強度(g
/粒)および剥離度(%)を調べた。被覆層の圧縮強度
の測定、被覆層の剥離度の測定、ガス交換能〔O2,CO
2 (μl/day /seed)〕の測定は、試験例1と同様な
方法で行った。その結果を表3に示す。本発明コート種
子a、b、またはcは適切な被覆層の圧縮強度およびす
ぐれた剥離度を有することが確認された。さらに本発明
コート種子の酸素ガス交換能、二酸化炭素ガス交換能共
に裸種子と同等であった。
【0019】
【表3】 *ガス交換能(μl/day/seed)
【0020】試験例4 実施例2によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と
同時に育苗培土(太平園芸培土)をつめたプラグトレー
に播種し、上面から充分に灌水して育苗ハウス内(昼温
25℃、夜温10℃)で栽培した。7日目に発芽勢
(%)および14日目に発芽率(%)を調査した。その
結果を表4に示す。本発明コート種子a、b、またはc
は発芽性能を低下することなく発芽勢、発芽率共に裸種
子と同等であった。
【0021】
【表4】
【0022】実施例3 粘土鉱物としてパリゴルスカイト(比表面積150m2
/g、平衡含水率30%、最大容水量70湿重量%、平
均粒径40μm)40kgおよび撥水剤としてステアリ
ン酸カルシウム8.8kg、10kg、または11.3
kgをリボンミキサー機に投入して40分間混合撹拌し
た。得られた混合物(本発明コート材料a、b、または
c)を、皿型造粒機へ供給するためのホッパーへ投入し
た後、該造粒機内にホウレンソウ(Spinchia oleracea
L.)種子4kgを投入し、回転数70rpmで種子を回
転させながらコーティング材料を徐々に供給した。同時
に結合材として水を1.5L/分の速度で供給し、30
分間加工することによって、本発明コート材料による種
子の被覆造粒を行った。さらに得られた被覆造粒種子を
乾燥機を用いて、最終含水率が4.5湿重量%になるま
で乾燥することによって、本発明コート種子a、b、ま
たはc(粒径は3.36〜5.00mmφ)を得た。
【0023】試験例5 実施例3によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの機能を検査するために、被覆層の圧縮強度(g
/粒)および剥離度(%)を調べた。被覆層の圧縮強度
の測定、被覆層の剥離度の測定、ガス交換能〔O2,CO
2 (μl/day /seed)〕の測定は、試験例1と同様な
方法で行った。その結果を表5に示す。本発明コート種
子a、b、またはcは適切な被覆層の圧縮強度およびす
ぐれた剥離度を有することが確認された。さらに本発明
コート種子の酸素ガス交換能、二酸化炭素ガス交換能共
に裸種子と同等であった。
【0024】
【表5】 *ガス交換能(μl/day/seed)
【0025】試験例6 実施例3によって得られた本発明コート種子a、b、ま
たはcの発芽性能を調査するために、被覆前の裸種子と
同時に黒ボク土壌に播種し、上面から充分に灌水して育
苗ハウス内(昼温25℃、夜温10℃)で栽培した。7
日目に発芽勢(%)および14日目に発芽率(%)を調
査した。その結果を表6に示す。本発明コート種子a、
b、またはcは発芽性能を低下することなく発芽勢、発
芽率共に裸種子と同等であった。
【0026】
【表6】
【0027】比較例1 撥水剤としてステアリン酸カルシウム2.1kg、7.
0kg、または13.3kgを用いること以外は実施例
1と同様にして比較コート種子1a、1b、または1c
を得た。このようにして得られた比較コート種子1a、
1b、または1cの機能を検査するために、被覆層の圧
縮強度、被覆層の剥離度、ガス交換能〔O2,CO2 (μ
l/day /seed)〕、有害ガス生成量について試験例1
と同様にして調査した。その結果を表7に示す。比較コ
ート種子1a、1b、または1cは適切な被覆層の圧縮
強度を示さなかった。特に比較コート種子1cでは、被
覆層の剥離が著しく生じた。また、比較コート種子1
a、1b、または1cの発芽性能について試験例2と同
様にして調査した。その結果を表7に示す。比較コート
種子1a、または1bの発芽性能は低下し、発芽勢、発
芽率共に裸種子より20〜50%程度低いものであっ
た。
【0028】
【表7】 *ガス交換能(μl/day/seed)
【0029】比較例2 撥水剤としてステアリン酸カルシウム2.1kg、7.
0kg、または13.3kgを用いること以外は実施例
2と同様にして比較コート種子2a、2b、または2c
を得た。このようにして得られた比較コート種子2a、
2b、または2cの機能を検査するために、被覆層の圧
縮強度、被覆層の剥離度、ガス交換能〔O2,CO2 (μ
l/day /seed)〕について試験例1と同様にして調査
した。その結果を表8に示す。比較コート種子2a、2
b、または2cは適切な被覆層の圧縮強度を示さず、特
に比較コート種子2cでは著しい被覆層の剥離を生じ
た。また、比較コート種子2a、2b、または2cの発
芽性能について試験例2と同様にして調査した。その結
果を表8に示す。比較コート種子2aの発芽性能は低下
し、発芽勢、発芽率共に裸種子より低いものであった。
【0030】
【表8】
【0031】比較例3〜4 粘土鉱物としてパイロフィライト(比表面積10m2 /
g、平衡含水率10%、最大容水量30湿重量%、平均
粒径20μm)40kgおよび撥水剤としてステアリン
酸カルシウム10kgを用いること以外は実施例1と同
様にして比較コート種子3を得た。また、粘土鉱物とし
てセピオライト(比表面積200m2 /g、平衡含水率
40%、最大容水量60湿重量%、平均粒径20μm)
40kgおよび撥水剤としてステアリン酸カルシウム1
0kgを用いること以外は実施例1と同様にして比較コ
ート種子4を得た。このようにして得られた比較コート
種子3または4の機能を検査するために、被覆層の圧縮
強度、被覆層の剥離度、ガス交換能〔O2,CO2 (μl
/day /seed)〕、有害ガス生成量について試験例1と
同様にして調査した。その結果を表9に示す。比較コー
ト種子3、4は適切な被覆層の圧縮強度を示さず、比較
コート種子3では著しい被覆層の剥離を生じ、比較コー
ト種子4ではガス交換能の低下が認められた。また、比
較コート種子3、4の発芽性能について試験例2と同様
にして調査した。その結果を表9に示す。比較コート種
子3、4の発芽性能は低下し、発芽勢、発芽率共に裸種
子より低いものであった。
【0032】
【表9】 *ガス交換能(μl/day/seed)
【0033】
【発明の効果】本発明により、適切な吸水性と保水性を
有し、植物種子が正常な呼吸作用を保持でき、かつ機械
播種および輸送に耐え得る強度を備えたうえに、コーテ
ィング種子のガス交換能及び保存性共に充分に満足でき
るような種子用コーティング材料を提供し、該種子用コ
ーティング材料を用いて被覆されたすぐれた機能を有す
るコーティング種子の製造が可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−94604(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 1/00 - 1/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比表面積(BET)が80〜150m2 /
    g、相対湿度100%での平衡含水率が20〜50%、
    最大容水量が60〜80湿重量%、平均粒径が0.5〜
    80μmにある粘土鉱物を78重量部以上83重量部以
    下、および撥水剤を17重量部以上22重量部以下含有
    することを特徴とする種子用コーティング材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の種子用コーティング材料を
    用いて被覆されたコーティング種子。
  3. 【請求項3】請求項1記載の種子用コーティング材料を
    用いて被覆する種子のコーティング方法。
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