JPH0855534A - 押釦スイッチ用キーシート部材およびその製造方法 - Google Patents
押釦スイッチ用キーシート部材およびその製造方法Info
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- JPH0855534A JPH0855534A JP19240994A JP19240994A JPH0855534A JP H0855534 A JPH0855534 A JP H0855534A JP 19240994 A JP19240994 A JP 19240994A JP 19240994 A JP19240994 A JP 19240994A JP H0855534 A JPH0855534 A JP H0855534A
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Abstract
隣接する複数のキートップ部の高さ同士が異なったもの
であっても、高品位で耐摩耗性に優れた加飾層、を持
ち、寸法安定性に優れ、アセンブリ時のハンドリングが
容易な押釦スイッチ用キーシート部材と、その製造方法
を提供する。 【構成】 本発明の押釦スイッチ用キーシート部材1は
透視性のシリコーンゴム硬化体または透視性の樹脂の硬
化体からなるキートップ部2と、プラスチックフィルム
4を両面から挟持するシリコーンゴム硬化層5、5’か
らなるベース部3とを有する押釦スイッチ用キーシート
部材で、当該プラスチックフィルムもしくは当該シリコ
ーンゴム硬化層の一面または両面に一層以上の加飾層6
を有することを特徴とするものである。
Description
機、OA機器などの各種分野入力装置用の押釦スイッチ
用キーシート部材およびその製造方法に関するものであ
る。
に利用される押釦スイッチ用キーシート部材は、回路基
板の上に配置され、そのキートップ部の押圧により、電
気回路の開閉を行わせ、各種装置に必要な動作を行わせ
るものである。この一般的な押釦スイッチ用キーシート
部材の構成は、天面に文字、記号、図形など入力信号の
違いを示す符号を有するキートップ部と、押込まれたキ
ートップ部を元の状態に復帰させるスプリング機能を持
つ薄肉部および回路基板の固定接点を直接もしくは導電
パターン印刷シートなどを介して間接的に開閉するため
の凸状の接点部を有し、複数のキートップ部を連接し、
シート状としたベース部からなるものとされている。従
来の押釦スイッチ用キーシート部材については、キート
ップ部、ベース部がゴムや熱可塑性エラストマーなどの
ゴム状弾性体で一体成形されたものや、キートップ部の
みがショアA硬度80度以上の高硬度樹脂で造られ、薄肉
部などその他の部分がゴム状弾性体であるものなどがあ
るが、これらはいずれも、基材を成形後、スクリーン印
刷やパッド印刷などの印刷により文字、記号、図形など
の符号がキートップ部天面などに加飾されている。
イッチ用キーシート部材についてはデザインの多様化と
ともに、耐久性の向上、押圧操作性の向上など様々な製
品物性の向上が要求されるようになってきている。デザ
インの多様化の具体例をあげると、従来は押釦スイッチ
用キーシート部材のキートップ部の形状は天面がフラッ
トのものとされたが、近年ではキートップ部の天面に凹
凸が存在したり、Rや逆Rが設けられたものになってき
ており、また、従来は押釦スイッチ用キーシート部材の
複数のキートップ部同士の高さは一律であったものが、
近年ではキートップ部同士の高さも異なったものが採用
されるようになってきており、その一方では符号層など
の加飾層の多色化、高品位化も要求されている。
で行われているが、キートップ部の天面がフラットであ
れば、スクリーン印刷でも比較的高品位に加飾層の形成
が可能であったが、これに凹凸が存在したり、Rがもう
けられるなどキートップ部の形状が複雑になればなるほ
ど、また隣接するキートップ部同士のキーの高さが異な
れば異なるほど、印刷品位を維持することは難しくな
り、符号層のかけ、かすれなどの加工不良が発生するよ
うになり、さらに加飾層の色が複数の場合は、印刷工程
数も増えるため、成形品の良品率が益々低下してしまう
という問題点もあった。
例における問題点を解決した押釦スイッチ用キーシート
部材およびその製造方法に関するもので、この押釦スイ
ッチ用キーシート部材は透視性のシリコーンゴムの硬化
体または透視性の樹脂の硬化体からなる少なくとも1個
のキートップ部と、プラスチックフィルムを両面から挟
持するシリコーンゴム硬化層とからなる、キートップ部
を連接するベース部とを有する押釦スイッチ用キーシー
ト部材において、当該プラスチックフィルムまたは当該
シリコーンゴム硬化層の一面あるいは両面に一層以上の
加飾層を有することを特徴とするものであり、この製造
方法は (イ)プラスチックフィルムの一面もしくは両面にあら
かじめ一層以上の加飾層の形成を行ない、更に当該プラ
スチックフィルムの両面に未硬化のシリコーンゴム層を
挟持状に配し硬化または半硬化するか、プラスチックフ
ィルムの両面に未硬化のシリコーンゴム層を挟持状に配
し硬化または半硬化したのちに一層以上の加飾層を形成
する工程、(ロ)プラスチックフィルムを挟持する硬化
または半硬化されたシリコーンゴム層の一面に未硬化の
液状シリコーンゴムを追加載置する工程、(ハ)金型の
キートップ部形成用掘り込み部に透視性の液状シリコー
ンゴムもしくは透視性の液状樹脂を配する工程、(ニ)
プラスチックフィルムを挟持する硬化または半硬化され
たシリコーンゴム層のうち、未硬化の液状シリコーンゴ
ムが追加載置されていない面を、透視性の液状シリコー
ンゴムもしくは透視性の液状樹脂の配されたキートップ
部形成用掘り込み部に接するように載置する工程、
(ホ)接点側ベース部形成用掘り込み部を有する金型
と、キートップ部形成用掘り込み部を有する金型を閉じ
合わせ、加圧加熱し、ベース部とキートップ部を一体硬
化させ、得られる成形体を金型から取り出す工程、
(ヘ)不要部分を除去する工程、とからなることを特徴
とするものである。
決した押釦スイッチ用キーシート部材を開発すべく種々
検討した結果、この押釦スイッチ用キーシート部材につ
いてはこれを透視性のシリコーンゴムの硬化体または透
視性の樹脂の硬化体からなるキートップ部と、プラスチ
ックフィルムを挟持するシリコーンゴム硬化層からな
り、キートップ部を連接するベース部とからなるものと
し、このプラスチックフィルムまたはシリコーンゴム硬
化層に加飾層を設けたものとすると、キートップ部天面
の形状、高さに異同があっても加飾層が容易に設定でき
るし、これは半永久的に摩耗せず、寸法安定性の優れた
ものとなることを見出すと共に、上記した製造方法によ
りこれを製造すればこの押釦スイッチ用キーシート部材
を容易に得ることができることを確認して本発明を完成
させた。以下にこれをさらに詳述する。
例えば図1(a)、(b)に示されたものとされる。図
1(a)、(b)は本発明の押釦スイッチ用キーシート
部材の縦断面図を示したものであるが、この押釦スイッ
チ用キーシート部材1、1’は、透視性のシリコーンゴ
ム硬化体または透視性の樹脂の硬化体からなる少なくと
も1個のキートップ部2と、プラスチックフィルム4を
両面から挟持するシリコーンゴム硬化層5,5’からな
るベース部3と接点部7とからなるものとされるが、こ
のものは図1(a)に示したようにこのプラスチックフ
ィルム4に符号層などの加飾層6およびプライマー層8
を設けたもの1、あるいは図1(b)に示したようにこ
のシリコーンゴム硬化層5,5’の片面または両面に加
飾層6を設けたもの1’とされるが、このものにはキー
トップ部天面の形状が複雑であったり、高低差を有する
ものであっても容易に加飾層が形成できるし、この加飾
性は安定したものになるという有利性が与えられる。
キートップ部については、ソフトな押圧感で指が疲れな
いことが要求される場合は、ショアA硬度が30〜80度の
シリコーンゴムの硬化体とすればよい。このシリコーン
ゴムの硬化反応系は特に制限されないが有機過酸化物な
どを添加するラジカル反応タイプや付加反応タイプなど
が例示される。これにはLIMSに代表される液状シリ
コーンゴムを選択すれば加工が容易であるが、ミラブル
ゴムを使用してもよい。一方、キートップ部の天面に粘
着感がなく、スムーズな押釦操作が可能であることが要
求される場合には、ショアA硬度が80度以上である樹
脂、例えばアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メチルフェニルシリコ
ーン系樹脂など、もしくはこれらのいくつかを混合した
ものに硬化剤を配合したものを硬化体として選択すれば
よい。
ゴムもしくは樹脂は、このキートップ部を介して、プラ
スチックフィルムもしくはシリコーンゴム硬化層に形成
されている符号が認識できるだけの透視性が要求される
が、その条件がみたされるならば、特に無着色に限るも
のではなく、例えば着色剤を含んで淡く着色されていて
よいし、金属粉末などが分散されていてもよい。また、
このキートップ部の膨出部周囲についてはその押圧特性
を良好にするために薄肉状としてもよいが、この薄肉部
は絞り加工で逆椀形状のものとすることが好ましい。
ンゴム硬化層にて両面より挟持されるプラスチックフィ
ルムは耐熱性、機械的耐久性にすぐれているものとする
ことが好ましく、これは例えばポリエステルフィルム、
ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルムなどか
ら任意に選択すればよいが、特に高透明性を必要とする
場合はポリカーボネートフィルムを選択することが好ま
しい。なお、このプラスチックフィルムの厚みに特に規
定はないが、20μm以上あれば耐久性もあり、好まし
い。
ンゴム硬化層のうち、キートップ部側のシリコーンゴム
硬化層は、プラスチックフィルムの耐溶剤性の弱さを補
う機能を有すれば良いことから厚みは5〜20μmの範囲
であればよい。また、反対面のシリコーンゴム硬化層に
は必要に応じて接点を設けてもよいが、この接点は従来
の押釦スイッチ用キーシート部材と同様にキートップ部
の中央真下の位置に設けてもよい。なおこの接点を導電
性としたい場合はあらかじめ接点側ベース部形成用掘り
込み部に導電性チップを充填しておいて、未硬化のシリ
コーンゴムとともに一体成形して形成してもよいし、成
形体を形成した後に導電性インクで印刷して形成しても
よい。
リコーンゴム硬化層は、剥離などが生じないようにプラ
スチックフィルムに接着していなければならないことか
ら、シランカップリング剤などのプライマー層をシリコ
ーンゴム層とプラスチックフィルムの間に介するか、あ
らかじめシリコーンゴム硬化層中にプライマーを配合し
ておき、プラスチックフィルムと接着させればよい。プ
ライマーの具体例としてはAP1、AP2[以上は信越
化学工業(株)製商品名]、ケムロック607 、ケムロッ
クAP133 [以上はロードコーポレイション(株)製商
品名]などのシランカップリング剤系のものがあり、ま
たこれらに必要に応じてRTVシンナーなどの希釈剤を
添加して用いてもよい。
れを挟持するシリコーンゴム硬化層はベース部を形成し
ているわけであるが、このベース部があまり厚いとキー
トップ部の押圧操作がスムーズにできないため、通常凸
状である接点部を除いて、ベース部の総厚が 250μm未
満、好ましくは50μm未満とする必要がある。またこの
ベース部を形成する、キートップ部が膨出する側のシリ
コーンゴム硬化層もキートップ部同様に符号が認識でき
る透視性が要求される場合もあるが、用途やデザインに
よってはこれは遮蔽性としてもよい。一方、接点膨出側
のシリコーンゴム硬化層は透視性であっても非透視性で
あってもかまわないが、例えば接点部に対向する位置に
発光源を設け、プラスチックフィルム上の符号のみを照
光させる製品の場合はこの部分は、少なくとも透光性で
なければならない。
は上記したプラスチックフィルム、シリコーンゴム硬化
層に加飾層が設けられるが、この加飾層とは文字、記
号、図形などの符号層や着色層、金箔層、遮蔽機能層、
電磁シールド機能層などを総称したものであるが、この
加飾層をプラスチックフィルムに形成する方法はスクリ
ーン印刷やパッド印刷、塗装などの従来の押釦スイッチ
用キーシート部材の加飾方法に限定されるものではな
く、グラビア印刷、カラープリンターによる印字、カラ
ーコピーなど一般的にフィルムやシートに適用される加
飾層形成方法を適用すればよい。また加飾層をシリコー
ンゴム硬化層に設ける場合はシルクスクリーン印刷やパ
ッド印刷、塗装、蒸着などの方法で行えばよい。
の製造方法を説明する。まず、シリコーンゴム層に挟持
されるプラスチックフィルムのサイズは、得ようとする
押釦スイッチ用キーシート部材の外周サイズよりもひと
まわり大きいもの、好ましくは両者を重ね合わせた時に
上下左右に1cm程度ははみ出るようなものを準備し、そ
の中央に押釦スイッチ用キーシート部材に対応する加飾
層を形成することとする。なお、得ようとする押釦スイ
ッチ用キーシート部材の製品形状が異形であったからと
いって準備するプラスチックフィルムも異形とする必要
はなく短冊状で構わない。また、プラスチックフィルム
のサイズもかならずしも単数の押釦スイッチ用キーシー
ト部材に対応可能なサイズに制限されるものではなく、
複数に対応できるサイズとしてもよい。プラスチックフ
ィルムに、必要に応じてプラズマ放射や紫外線照射など
の表面処理を行った後、加飾層形成してもよい。プラス
チックフィルム上のシリコーンゴム硬化層に加飾層を設
ける場合も同様である。
キーシート部材の外形に対応しない余白部分は当該プラ
スチックフィルムの搬送の際の把握に用いてもよいが、
この余白部分にキートップ部形成用掘り込み部を有する
金型と正確な位置決めができるように、例えばトンボマ
ークを形成したり、孔を開けたりなどしてあらかじめ加
工しておくとよい。つぎにプラスチックフィルムへシリ
コーンゴム硬化層を挟持状に配する方法としては、当該
プラスチックフィルムに、塗装機による塗布もしくはカ
レンダー装置やコーターなどによる積層によりプライマ
ー層を形成後、さらに液状シリコーンゴムをロールキュ
ア装置もしくは硬化装置付きコーターなどを用い積層お
よび硬化もしくは半硬化(流動性はないが粘着性を残し
た状態まで硬化が進んだ状態。)してもよいが、あらか
じめ、液状シリコーンゴム中にプライマーを配合してお
けばプライマー層形成工程を省略できるため好ましい。
ム硬化層による挟持は、例えば図2に示したように、フ
ィルム繰り出し機11から繰り出されたプラスチックフィ
ルム4にゴム供給機12から供給される液状シリコーンゴ
ムをコーター13によりコーティングし、硬化装置14で硬
化してからフィルム巻取り機15で巻き取れば、プラスチ
ックフィルムの片面にシリコーンゴム硬化層を設けたシ
リコーンゴム硬化層付プラスチックフィルムA1 が得ら
れるので、これについて同様の方法を反対面にくり返し
て行えば、その両面がシリコーンゴム硬化層で挟持され
たシリコーンゴム硬化層付プラスチックフィルムA2 を
得ることができる。
たシリコーンゴム硬化層にも加飾を施す場合は図3に示
したように、フィルム繰り出し機11から繰り出されたシ
リコーンゴム層付プラスチックフィルムA2 にスクリー
ン印刷機16などの平面印刷可能な装置で加飾を施し、イ
ンキ硬化装置17で硬化してフィルム巻取り機18で巻き取
ればよい。(なお、図3は2色の印刷の例である。)
チックフィルムA2 の余白部には位置決め用の孔を設
け、キートップ部形成用掘り込み部を持つ金型に設けら
れた凸に対応させ、位置決めを行うようにしてもよく、
この場合には、この孔の部分には、シリコーンゴム硬化
層が形成されないようにする。また、位置決め用の孔を
シリコーンゴム硬化層形成後に設けてもよい。
ト部材に接点、エア溝などを形成するためにプラスチッ
クフィルムを挟持したシリコーンゴム硬化層の一面に更
に未硬化の液状シリコーンゴムを追加、所定形状に成形
する。この追加載置はエアディスペンサー、チューブポ
ンプ、プランジャーポンプなどの各種吐出装置の中から
任意に装置を選択しておこなえばよい。なお液状シリコ
ーンゴムが 800ポイズより低粘度であれば吐出装置への
付加が小さく、短時間で精度よく液状シリコーンゴムを
追加載置でき、好ましい。図4は、この未硬化の液状シ
リコーンゴム9をプラスチックフィルムを挟持したシリ
コーンゴム硬化層の一方の面に吐出装置19で追加載置し
ている工程を示している。
ートップ部形成用掘り込み部に液状シリコーンゴムもし
くは樹脂を充填するわけであるが、この充填作業にも前
述と同様の各種吐出装置を用いればよい。またこの液状
シリコーンゴムまたは樹脂も800ポイズよりも低粘度も
のを用いることが好ましい。硬化剤の種類及び配合量で
も異なるが、金型の温度は液状シリコーンゴムの場合は
100〜180 ℃、樹脂の場合は 100〜175 ℃が熱劣化しに
くく好ましい。図5はキートップ部形成用掘り込み部を
有する金型20に透視性液状シリコーンゴム9もしくは透
視性の樹脂を吐出装置19で配している工程を示してい
る。
が硬化を開始したところで、次に図6に示すようにシリ
コーンゴム硬化層にて挟持されたプラスチックフィルム
を、未硬化の液状シリコーンゴム層が上面となり、反対
面がキートップ部2形成用掘り込み部を金型20のキート
ップ部形成用堀込み部に対応するように位置決めし、載
置する。次に図7に示すように接点側ベース部形成用掘
り込み部を有する金型21と、キートップ部形成用堀込み
部を有する金型20をそれぞれの掘りこみ部が対向するよ
うにし、金型を閉じ、所定時間加圧加熱する。押釦スイ
ッチ用キーシート部材のサイズなどにもよるが、通常は
2〜5分の成形時間、5〜200kg/cm2 の成形圧力が普通
である。所定時間経過後に金型から取り出した成形体に
は押釦スイッチ用キーシート部材には不要な部分、つま
りばりなどが連接されていることから、打抜き刃を持つ
エアシリンダーなど、ばり打ち抜き機で不要部分22を除
去すればよい。
成できる。またプラスチックフィルムはシリコーンゴム
層にて覆われているため、外部からの摩擦、溶剤などの
侵入のおそれがなく劣化しにくい。薄肉部がシリコーン
ゴム硬化層に挟持状に配されたプラスチックフィルムで
形成されているため、プラスチックフィルム独特の高反
発弾性とシリコーンゴム独特の優れた繰り返し屈曲性能
をあわせもつ。
A/B[信越化学工業(株)製商品名]のAとBを重量
比 100:100 で混合したもの 100重量部とプライマー・
AP−1[同上]とRTVシンナー[同上]を重量比
2:2で混合したもの4重量部を添加し、羽根型撹拌機
で混合して 800ポイズの液状体とした(これをA液状体
とする)。次に厚さ50μmのポリカーボネートフィルム
の両面にコーターで当該A液状体をコーティングし硬化
炉で硬化させ、10μmのシリコーンゴム硬化層を形成し
た。なおこのとこの硬化条件は 120℃として処理時間は
20時間であった。
コーンゴム硬化層の一面にスクリーン印刷機でまず10μ
mの白色層を印刷し硬化させた。次にシリコーンゴム硬
化層の他面に同様にスクリーン印刷機で40μmの遮光性
着色層を、抜き文字となるように設けた。なお10μmの
白色層を形成する際に用いたインクはA液状体に、着色
顔料の酸化チタン20重量部を配合したものとし、40μm
の遮光性着色層を形成する際に用いたインクはA液状体
にカーボンブラックを40重量を配合したものとした。つ
いで接点部を形成する面である、10μmの白色層側に透
明であるA液状体をエアディスペンサー・AD3000VH
[岩下エンジニアリング(株)製商品名]を用いて所定
量、未硬化のまま追加載置した。
る、 120℃に加熱されている金型の複数のキートップ部
成形用掘り込み部に、透明であるA液状体をAD3000V
Hで充填した。A液状体が未硬化のままで載置していな
い面を、この金型の複数のキーボード部成形用掘り込み
部に接するように載置した。キートップ部成形用掘り込
み部を有する金型とこれと対となる接点側ベース部形成
用掘り込み部を有する金型を閉じ合わせ、成形温度 120
℃、成形圧力 150kg/cm2、成形時間2分で成形して、キ
ートップ部の高さが3mm、接点を除くベース部の厚みが
180μmである成形体4個が連接されたものを得た。複
数の成形体の連接部やアセンブリー時の位置決め用の孔
にできたバリなどの不要物を除去して所望の押釦スイッ
チ用キーシート部材とした。得られた押釦スイッチ用キ
ーシート部材はLEDなどの発光源をキートップ部の真
下などに設けて、発光させると、符号のみが照光され、
認識が容易となるものであるが、加飾層の形成が平面で
行われているため、外観の品位に優れていた。
ないため、押圧操作を繰り返しても加飾層の視認ができ
なくなるようなことはなかった。また、シリコーンゴム
のみからなる押釦スイッチ用キーシート部材は外気温度
の差により容易に寸法変化が生じるため、寸法精度を要
求されるタイプについては使用できなかったが、得られ
た押釦スイッチ用キーシート部材は剛性の高いポリカー
ネートフィルムがベース部に用いられているため、寸法
安定性に優れていた。また、従来の押釦スイッチ用キー
シート部材は剛性がなかったため、容易に変形したりす
るため、アセンブリ工程での把握や位置決めが難しかっ
たが、本願の押釦スイッチ用キーシート部材は剛性を有
することからアセンブリも容易であった。
気(株)製商品名]で作図ソフト「花子」を用い、符
号、図などを設計し、表面にコロナ放電を施した30μm
のポリエステルフィルムにバブルジェットカラープリン
ター・BJC-600J[キヤノン(株)製商品名]にてカ
ラー印字し、加飾層とした。当該ポリエステルフィルム
にプライマー・ケムロック677 [ロード・コーポレーシ
ョン社製商品名]を塗装機で塗布した。ついで付加反応
タイプの透明液状シリコーンゴム・KE−1934A/B
[信越化学工業(株)製商品名]のAとBを重量比 10
0:100 で混合したものを羽根型撹拌機で混合し、 700
ポイズの液状体とした(これを液状体Bとする)。準備
したポリエステルフィルムの両面にコーターで当該液状
体Bをコーティングし、風乾で半硬化させ、5μmのシ
リコーンゴム半硬化層を形成した。次にポリエステルフ
ィルムに挟持状に配されるシリコーンゴム硬化層におい
て接点部を形成する面に当該液状体Bをエアディスペン
サー・AD3000VHで所定量、未硬化のままに追加載置
した。
る、 120℃に加熱された金型のキートップ部形成用掘り
込み部に、透明な硬化性ポリエステル樹脂をAD3000V
Hで充填した。液状体Bを未硬化のままで載置していな
い面を当該金型の複数のキートップ部形成用掘り込み部
に接するように載置した。当該キートップ部形成用掘り
込み部を有する金型とこれと対となる接点側ベース部形
成用掘り込み部を有する金型を閉じ合わせ、成形温度 1
50℃、成形圧力 100kg/cm2、成形時間5分で成形して、
成形体が3個が連接されたものを得た。複数の成形体の
連接部や、アセンブリー時の位置決めようの孔にできた
ばりなど不要物を除去して所望の押釦スイッチ用キーシ
ート部材とした。得られた押釦スイッチ用キーシート部
材はキートップ部天面にRがついており、しかも12個の
キートップ部のうち10個のキートップ部の高さが6mm、
残り2個のキートップ部の高さが4mmと異なっており、
しかも薄肉部はポリエステルフィルムに印字されている
ため、符号の品位は良好であった。また、シリコーンゴ
ム層及び硬化性ポリエステルフィルムにおおわれて加飾
層が形成されていることから摩耗して加飾層の視認がで
きなくなることはなかった。実施例1同様寸法安定性、
アセンブリ時のハンドリング性も良好であった。
はキートップ部天面の形状が複雑であったり、隣接する
複数のキートップ部の高さ同士が異なったものであって
も、高品位に加飾層が形成できるし、加飾層は指で接触
できない位置に設けることができるため、半永久的に摩
耗しないし、寸法安定性にも優れており、剛性を有する
ため、アセンブリ時のハンドリングも容易であり、さら
にはキートップ部の膨出部の周囲を絞り加工などで逆椀
状の薄肉部とした場合は、この薄肉部が高反発弾性と長
期に安定した繰り返し屈曲特性をあわせもつという有利
性をもつものである。
材の1例の縦断面図、(b)はその他の例の縦断面図を
示したものである。
一工程を示すもので、プラスチックフィルムをシリコー
ンゴム硬化層にて挟持する工程の縦断面図を示したもの
である。
一工程を示すもので、プラスチックフィルムを挟持する
シリコーンゴム硬化層に加飾層を設ける工程の縦断面図
を示したものである。
一工程を示すもので、プラスチックフィルムを挟持する
シリコーンゴム硬化層の一方に未硬化のシリコーンゴム
を追加載置する工程の縦断面図を示したものである。
工程を示すもので、キートップ部形成用掘り込み部にシ
リコーンゴムもしくは樹脂の液状体を充填している工程
の縦断面図を示したものである。
一工程を示すもので、当該プラスチックフィルムの未硬
化の液状シリコーンゴムが追加載置されていない面を、
キートップ部形成用掘り込み部に接するように載置する
工程の縦断面図を示したものである。
一工程を示すもので、キートップ部形成用掘り込み部を
有する金型と、接点側ベース部形成用掘り込み部を有す
る金型を閉じ合わせた状態の縦断面図を示したものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 透視性のシリコーンゴムの硬化体または
透視性の樹脂の硬化体からなる少なくとも1個のキート
ップ部と、プラスチックフィルムを両面から挟持するシ
リコーンゴム硬化層とからなる、キートップ部を連接す
るベース部とを有する押釦スイッチ用キーシート部材に
おいて、当該プラスチックフィルムまたは当該シリコー
ンゴム硬化層の一面あるいは両面に一層以上の加飾層を
有することを特徴とする押釦スイッチ用キーシート部
材。 - 【請求項2】(イ)プラスチックフィルムの一面もしく
は両面にあらかじめ一層以上の加飾層の形成を行ない、
更に当該プラスチックフィルムの両面に未硬化のシリコ
ーンゴム層を挟持状に配し硬化または半硬化するか、プ
ラスチックフィル ムの両面に未硬化のシリコーンゴ
ム層を挟持状に配し硬化または半硬化し たのちに一
層以上の加飾層を形成する工程、(ロ)プラスチックフ
ィルムを挟持する硬化または半硬化されたシリコーンゴ
ム層の一面に未硬化の液状シリコーンゴムを追加載置す
る工程、(ハ)金型のキートップ部形成用掘り込み部に
透視性の液状シリコーンゴムもしくは透視性の液状樹脂
を配する工程、(ニ)プラスチックフィルムを挟持する
硬化または半硬化されたシリコーンゴム層のうち、未硬
化の液状シリコーンゴムが追加載置されていない面を、
透視性の液状シリコーンゴムもしくは透視性の液状樹脂
の配されたキートッ プ部形成用掘り込み部に接する
ように載置する工程、(ホ)接点側ベース部形成用掘り
込み部を有する金型と、キートップ部形成用掘り込み部
を有する金型を閉じ合わせ、加圧加熱し、ベース部とキ
ートップ部を一体硬化させ、得られる成形体を金型から
取り出す工程、(ヘ)不要部分を除去する工程、とから
なることを特徴とする押釦スイッチ用キーシート部材の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19240994A JP3516020B2 (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 押釦スイッチ用キーシート部材の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0855534A true JPH0855534A (ja) | 1996-02-27 |
JP3516020B2 JP3516020B2 (ja) | 2004-04-05 |
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ID=16290843
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19240994A Expired - Fee Related JP3516020B2 (ja) | 1994-08-16 | 1994-08-16 | 押釦スイッチ用キーシート部材の製造方法 |
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JP (1) | JP3516020B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100627971B1 (ko) * | 2006-01-09 | 2006-09-26 | 디케이 유아이엘 주식회사 | 휴대단말기용 일체형 이엘 키패드 및 그 제조방법 |
US7277274B2 (en) | 2003-02-20 | 2007-10-02 | Lg Electronics Inc. | Keypad of portable wireless terminal and fabrication method thereof |
WO2008146556A1 (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-04 | Sunarrow Ltd. | キーベース及びキーシート |
JP2010135319A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Hanbit Precision Co Ltd | 多段動作スイッチ |
-
1994
- 1994-08-16 JP JP19240994A patent/JP3516020B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2010135319A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Hanbit Precision Co Ltd | 多段動作スイッチ |
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