JPH0852980A - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JPH0852980A
JPH0852980A JP7160019A JP16001995A JPH0852980A JP H0852980 A JPH0852980 A JP H0852980A JP 7160019 A JP7160019 A JP 7160019A JP 16001995 A JP16001995 A JP 16001995A JP H0852980 A JPH0852980 A JP H0852980A
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伸雄 関根
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正史 安藤
Yoshiaki Ogawara
由明 大河原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】通常の筆記圧による先端パイプ部の折れ曲がり
を防止する。 【構成】ボールペンチップ3の先端に外部に突出するス
トレート状パイプ部3を設ける。前記ストレート状パイ
プ部3の長さをL、外径をD、肉厚をTとするとき、L
/D≦4.0の関係を満足させる。さらに、また、L/
TD2 ≦80の関係を満足させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボールペンに関する。さ
らに詳細には、金属製のパイプの先端にボールが回動自
在に抱持されたボールペンチップを先端に備えるボール
ペン、いわゆるパイプ式のボールペンに関する。特に、
細字筆記用のパイプ式ボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のボールペンにおいて、例え
ば、実開昭57−156378号公報に開示の、先端に
ボールが回転自在に抱持された金属細管をホルダに固定
させた構成が広く知られている。
【0003】ところが、通常、ボールペンは、手書きの
際、被筆記面に対して傾けて使用されるため、常に曲げ
モーメントが先端パイプ部に加わっている。そのため、
前記従来のボールペンにおいて、個人差はあるが、ペン
先への大きな筆記圧(具体的には、筆記角度が60度〜
75度、筆記面に対する垂直荷重が約1.0kg以上)
が加わると、先端パイプ部はその基部(付け根)で折れ
曲がってしまう(図8参照)。特に、金属材料の押圧変
形(カシメ)を利用してボール受け座を形成するパイプ
式ボールペンにあっては、先端パイプ部の肉厚を余り大
きくすることは製造上困難であるため、肉厚によって折
れ曲がりに対する強度を高めることは期待できない。
【0004】また、一般に前記従来のボールペンは、先
端パイプ部の外径、及び先端に抱持されるボールの外径
が比較的大であるため(具体的には先端パイプ部の外径
が0.8mm以上、先端のボールの外径が0.5mm以
上であるため)、筆跡幅が太く、手帳等の細部への書き
込みには適していない。そこで筆跡幅の細い細字用のボ
ールペンチップを得ようと、先端パイプ部の外径(勿論
ボール外径も小さくする)を小さくすると、僅かの筆記
圧でも先端パイプ部が折れ曲がる危険度が増すことにな
る。そうした理由もあって、細字用のパイプ式ボールペ
ンは未だ市場には見られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するものであって、筆記時に筆記圧によっ
てボールペンチップが折れ曲がるおそれがなく、細字用
としても有効なボールペンを提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属製のパイ
プ21の先端にボール22が回動自在に抱持されたボー
ルペンチップ2を先端に備えるボールペン1であって、
前記ボールペンチップ2の先端に外部に突出するストレ
ート状パイプ部3を形成し、前記ストレート状パイプ部
3の長さをL〔mm〕、前記ストレート状パイプ部3の
外径をD〔mm〕とするとき、 L/D≦4.0 の関係を満足することを要件とする。(請求項1)
【0007】また、本発明は、金属製のパイプ21の先
端にボール22が回動自在に抱持されたボールペンチッ
プ2を先端に備えるボールペン1であって、前記ボール
ペンチップ2の先端に外部に突出するストレート状パイ
プ部3を形成し、前記ストレート状パイプ部3の長さを
L〔mm〕、前記ストレート状パイプ部3の外径をD
〔mm〕、前記ストレート状パイプ部3の肉厚をT〔m
m〕とするとき、 L/TD2 ≦80〔mm-2〕 の関係を満足することを要件とする。(請求項2)
【0008】さらにまた、本発明は、金属製のパイプ2
1の先端にボール22が回動自在に抱持されたボールペ
ンチップ2を先端に備えるボールペン1であって、前記
ボールペンチップ2の先端に外部に突出するストレート
状パイプ部3を形成し、前記ストレート状パイプ部3の
長さをL〔mm〕、前記ストレート状パイプ部3の外径
をD〔mm〕、前記ストレート状パイプ部3の肉厚をT
〔mm〕とするとき、 L/D≦4.0 且つ L/TD2 ≦80〔mm-2〕 の関係を満足することを要件とする。(請求項3)
【0009】前記構成において、前記ストレート状パイ
プ部3の外径Dが、0.75mm以下(好ましくは0.
45mm以上、0.75mm以下)であることが好まし
い(請求項4)。前記ストレート状パイプ部3の肉厚T
が、0.15mm以下(好ましくは0.05mm以上、
0.15mm以下)であることが好ましい(請求項
5)。前記ボール22の外径が、0.45mm以下(好
ましくは0.2mm以上、0.45mm以下)であるこ
とが好ましい(請求項6)。
【0010】前記第1の関係式(L/D≦4.0)にお
いて、ストレート状パイプ部3は、長さLの値が大きい
程、折れ曲がり易く、また、外径Dの値が小さい程、折
れ曲がり易い。即ち、「L/D」は、折れ曲がり易さを
表しており、その値が小さい程、折れ曲がり難く安全で
ある。本発明者は、「L/D」の値が、4.0以下で、
通常の筆記圧による折れ曲がりの防止が十分になされる
ことを見いだした。特に、前記ストレート状パイプ部3
の外径Dが0.6mm以下(D≦0.6mm)であると
き、「L/D」の値は2.5以下(L/D≦2.5)で
あることが好ましく、また前記外径Dが0.7mm以下
(D≦0.7mm)の場合「L/D」の値は3.5以下
(L/D≦3.5)であることが好ましい。また、「L
/D」の値は、0より大(L/D>0)であればよい
が、少なくとも、ストレート状パイプ部3の先端縁部2
4(通常テーパ形状)は外部に突出させる方がスムーズ
な筆記性能を得るのに有利であるため、好ましくは前記
「L/D」の値は、0.05以上(L/D≧0.0
5)、さらに好ましくは0.1以上(L/D≧0.1)
が有効である。即ち「L/D」の値は、「D≦0.7m
mのとき、0.1≦L/D≦3.5」または「D≦0.
6mmのとき、0.1≦L/D≦2.5」を満足するこ
とが有効である。
【0011】前記第2の関係式(L/TD2 ≦80)に
おいて、ストレート状パイプ部3は、長さLの値が大き
い程、折れ曲がり易く、また、肉厚Tの値、及び外径D
の2乗の値が小である程、折れ曲がり易い。即ち、「L
/TD2 」は、折れ曲がり易さを表しており、この折れ
曲がり易さは、長さLに比例し、肉厚T及びD2 に反比
例するものであり、その値が小さい程、折れ曲がり難く
安全である。本発明者は、「L/TD2 」の値が、80
以下(L/TD2 ≦80)であるとき、ストレート状パ
イプ部3は、通常の筆記圧による折れ曲がりが十分に防
止され、一方、「L/TD2 」の値が、80より大(L
/TD2 >80)であるとき、通常の筆記圧(あるいは
過大な筆記圧)によって容易に折れ曲がってしまうこと
を見いだした。勿論、前記ストレート状パイプ部3の長
さLは、0より大(L>0)であるが、さらに被筆記面
との引っ掛かりの無い滑らかな筆記性能を得るよう、ス
トレート状パイプ部3のボール22を含めた先端縁部2
4を外部に突出させるには、長さLは0.01mm以上
(L≧0.01)が有効であるため、「L/TD2」の
値は0.4以上(L/TD2 ≧0.4)、好ましくは1
以上(L/TD2 ≧1)が有効である。さらに、折れ曲
がりに対する強度を高めるには、「L/TD2 」の値
は、60以下(L/TD2 ≦60)が好ましく、さらに
また、筆記圧以外の落下等の衝撃に対する折れ曲がり防
止を確実にするには、「L/TD2 」の値は、50以下
(L/TD2 ≦50)が好ましい。即ち、「L/T
2 」の値は、「1≦L/TD2 ≦60」、さらには
「1≦L/TD2 ≦50」を満足することが好ましい。
【0012】さらに、前記ボールペンチップ2は、略均
一の肉厚を有する金属製のパイプ21の先端近傍を内方
に押圧変形させ形成したボール受け座23と、前記パイ
プ21の先端を内方に押圧変形させ形成した先端縁部2
4とによって、先端にボール22を回動自在に抱持させ
た構成であることが好ましい。(請求項7)
【0013】また、前記構成(請求項7)において、ボ
ールペンチップ2をホルダー4(合成樹脂製が好まし
い)に固着するとともに、該ホルダー4に、前記ボール
ペンチップ2のボール抱持部後方の外周面を支持する支
持筒5を固着してなる構成が有効である。(請求項8)
【0014】前記ボールペンチップ2、前記ホルダー
4、及び前記支持筒5を備えたボールペン(請求項8)
において、インキ61と該インキ61の消費に伴って前
進する逆流防止栓62とが内部に収容されたインキ収容
筒6の先端に、前記ホルダー4を固着し、中空状のボー
ルペンチップ2内にインキ61を直接流通させてなる構
成が好ましい。(請求項9)
【0015】前記ボールペンチップ2、前記ホルダー
4、及び前記支持筒5を備えたボールペン(請求項8)
において、生インキを直接貯留するインキタンク71の
前方に、該インキタンク71内の圧力変化に応じた余剰
インキを一時的に保持するインキ保留部材8を配設し、
該インキ保留部材8の先端に前記ホルダー4を固着して
なり、さらに、前記インキタンク71からのインキをボ
ール22背面へ供給するインキ誘導部材42・41・8
6をボールペンチップ2内に配設してなる構成が好まし
い。(請求項10)
【0016】前記ボールペンチップ2、前記ホルダー
4、及び前記支持筒5を備えたボールペン(請求項8)
において、インキ含浸体72が内部に収容された軸筒7
の先端に前記ホルダー4を固着させ、前記インキ含浸体
72からのインキをボール22背面へ供給するインキ誘
導部材42・41・86をボールペンチップ2内に配設
してなる構成が好ましい。(請求項11)
【0017】尚、本発明における前記ストレート状パイ
プ部3の各々の寸法、即ち、長さL、外径D及び肉厚T
の単位は、全てmm(ミリメートル)である。また、本
発明におけるストレート状パイプ部3の長さLは、パイ
プ部の軸方向前方への突出長さであってボール22の露
出部は含まない。また、本発明におけるストレート状パ
イプ部3(直管状部)は、略均一の肉厚に形成されてお
り、その肉厚Tとは、ストレート状パイプ部3のボール
抱持部(ボール受け座23)の後方位置で測定される肉
厚、あるいはストレート状パイプ部3のボール抱持部
(ボール受け座23)後方の平均肉厚ということができ
る。
【0018】
【作用】ボールペンチップ2の先端に外部に突出するス
トレート状パイプ部3を形成し、前記ストレート状パイ
プ部3の長さをL、前記ストレート状パイプ部3の外径
をDとするとき、 L/D≦4.0 の関係を満足すること(即ち、LはDの4.0倍以下)
により、通常の筆記使用時における筆記圧(0.2〜
1.0kg)及び被筆記面に対する筆記角度(60度〜
75度)では、前記ストレート状パイプ部3は、その基
部からの折れ曲がりが十分に防止される。その結果、ユ
ーザーに安定した筆記感を与える。
【0019】ボールペンチップ2の先端に外部に突出す
るストレート状パイプ部3を形成し、前記ストレート状
パイプ部3の長さをL、前記ストレート状パイプ部3の
外径をD、前記ストレート状パイプ部3の肉厚をTとす
るとき、 L/TD2 ≦80 の関係を満足することにより、前記ストレート状パイプ
部3が曲げ応力に対する十分な強度を有することがで
き、筆記使用時の筆記圧によるストレート状パイプ部3
の折れ曲がりが十分に防止される。
【0020】さらに、ストレート状パイプ部3の各々の
寸法、即ち、長さL、外径D及び肉厚Tが、前記第1の
関係式(L/D≦4.0)と前記第2の関係式(L/T
2≦80)を同時に満足することによって、筆記使用
時の筆記圧によるストレート状パイプ部3の折れ曲がり
防止がより一層確実となる。
【0021】さらに、前記第1の関係式及び/又は第2
の関係式を満足するボールペン1において、ストレート
状パイプ部3が、その外径Dを0.75mm以下、その
肉厚Tを0.15mm以下、さらにはボール22外径を
0.45mm以下とすることにより、細い筆跡幅を有す
るにもかかわらず、筆記圧による折れ曲がりが十分防止
された細字用のボールペンチップ2を構成することがで
きる。
【0022】さらに、前記構成のボールペン1におい
て、ホルダー4に、前記ボールペンチップ2の外周面を
支持する支持筒5を固着してなる構成により、ボールペ
ンチップ2の全長が比較的長い場合でも、容易に、第1
の関係式(L/D≦4.0)、及び第2の関係式(L/
TD2 ≦80)を満足させるストレート状パイプ部3の
長さLを設定することができる。
【0023】インキ61と該インキ61の消費に伴って
前進する逆流防止栓62とが内部に収容されたインキ収
容筒6の先端に、前記ホルダー4を固着し、中空状のボ
ールペンチップ2内にインキ61を直接流通させてなる
ボールペン1の構成によって、簡易な構造の細字用のボ
ールペンが提供できる。
【0024】インキをボール22背面へ供給するインキ
誘導部材42をボールペンチップ2内に配設してなる構
成によって、折れ曲がりに対する強度をより一層向上さ
せた細字用のボールペンが得られる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例を図面に従って説明する。
【0026】図1に第1実施例を示す。ボールペンチッ
プ2は、略均一肉厚(具体的には0.14mm)を有す
る金属製(例えば、ステンレス鋼)のストレート状のパ
イプ21からなる。前記パイプ21の先端近傍は、等間
隔に外周面の複数個所(3ヶ所又は4ヶ所)が内方に押
圧変形され、ボール受け座23(ここでは3個の内方突
出部)が形成される。さらに、前記ボール受け座23の
前面にボール22が挿入され、予め薄肉化されたパイプ
21先端を、内方へ押圧変形させ形成した先端縁部24
によって、前記ボール22がパイプ21の先端に回動自
在に抱持される。
【0027】前記ボールペンチップ2は、合成樹脂製
(例えばポリアセタール樹脂等)のホルダー4の先端に
圧入固着される。そして、ボールペンチップ2前部がホ
ルダー4先端面より前方へ突出され、本発明のストレー
ト状パイプ部3が形成される。
【0028】本実施例では、ストレート状パイプ部3の
外径Dが0.7mm、ストレート状パイプ部3の肉厚T
が0.14mmであって、ストレート状パイプ部3の長
さLが2.8mmに設定されている。前記数値は、第1
の関係式(L/D≦4.0)、及び第2の関係式(L/
TD2 ≦80)を同時に満足し、筆記使用時のストレー
ト状パイプ部3の折れ曲がりを確実に防止する十分な強
度を有する。
【0029】図2及び図3に第2実施例を示す。ボール
ペンチップ2は、オーステナイト系のステンレス鋼製
(例えば、SUS304)の略均一肉厚のストレート状
のパイプ21が適用され、先端に外径0.3mmのボー
ル22が第1実施例同様、回動自在に抱持されている。
前記パイプ21の外径Dは0.5mm、前記パイプ21
の肉厚Tは0.09mmである。
【0030】ホルダー4前部には、前記ボールペンチッ
プ2が圧入固着され、その外周部に支持筒5が外嵌され
ている。前記ホルダー4は、合成樹脂(具体的には、ポ
リプロピレン樹脂、さらに具体的にはポリプロピレン樹
脂のブロックコポリマー)からなる。そして、ボールペ
ンチップ2の外部に突出するストレート状パイプ部3の
長さLは、約1mmに設定されている。前記長さL、外
径D及び肉厚Tの寸法は、第1の関係式(L/D≦4.
0)、及び第2の関係式(L/TD2 ≦80)を同時に
満足し、第1実施例同様、筆記使用時のストレート状パ
イプ部3の折れ曲がりが確実に防止される。
【0031】本実施例では、前記支持筒5は、真鍮製で
あり、表面にニッケルめっき層が設けられ、内部に内孔
53が貫設された小径パイプ状の支持部51と、大径の
取付孔54が設けられた取付部52により一体に構成さ
れている。前記内孔53の内径は、前記パイプ21外径
より僅かに大に形成され、前記内孔53とパイプ21外
周とのあそびが、およそ0.01mm〜0.1mmの範
囲内に設定されている。それにより、筆記使用時、前記
支持部51は、内孔53内周面において、ボール抱持部
後方のパイプ21外周面を支持することができる。ま
た、前記取付孔54内周面には、環状溝55が刻設され
ており、ホルダー4先端部を取付孔54内に圧入させる
と、該環状溝55がホルダー4先端部外周面に設けた突
条に食いつき嵌合される。これにより、容易に抜けるこ
とがないホルダー4と支持筒5との強固な固着を可能と
する。また、支持筒5の取付孔54にホルダー4先端部
外周が嵌合される構成によって、パイプ21とホルダー
4先端部との固着状態を内方への締め付け力により強固
にして、より一層、ボールペンチップ2の曲がりや、ボ
ールペンチップ2のぐらつきを抑制して、安定した筆記
感をユーザーに与える。
【0032】図4及び図5に第3実施例を示す。支持筒
5は、真鍮により切削形成され、内孔53を有する前部
の支持部51と、取付孔54を備えた後部の取付部52
により一体に構成され、表面にニッケルメッキ層が設け
られている。前記取付孔54は、ホルダー4先端部外周
面に嵌合される。その嵌合構造は、第2実施例同様に、
取付孔54内周面の環状溝55と、ホルダー4先端部外
周面との食いつき嵌合である。一方、前記支持部51
は、ホルダー4先端近傍に位置して、パイプ21のボー
ル抱持部後方を比較的長く露出させ、且つ内孔53内周
面によってパイプ21外周面を支持している。本実施例
では、ストレート状パイプ部3は、外径Dが0.65m
m、肉厚Tが0.115mm、長さLが約2mmに設定
されている。勿論、前記長さL、外径D及び肉厚Tの寸
法は、第1の関係式(L/D≦4.0)、及び第2の関
係式(L/TD2 ≦80)を同時に満足し、前記第1及
び第2実施例と同様の作用効果を有する。
【0033】図6に第4実施例を示す。金属製の支持筒
5は、ストレート状のパイプであり、ホルダー4先端に
内嵌されている。その支持筒5内孔にボールペンチップ
2が遊挿され、該ボールペンチップ2後端部がホルダー
4先端部の中心孔に圧入固着されてなる。前記支持筒5
より前方に突出するボールペンチップ2、即ちストレー
ト状パイプ部3は、外径Dが0.55mm、肉厚Tが
0.09mm、長さLが1.2mmであり、前記L、D
及びTの寸法は、第1の関係式(L/D≦4.0)、及
び第2の関係式(L/TD2 ≦80)を同時に満足し、
前記第1、第2及び第3実施例同様の作用効果を有す
る。
【0034】図7に第5実施例を示す。金属製のパイプ
21の前部がストレート状に縮径変形され、該縮径変形
部にストレート状パイプ部3が構成されている。前記ス
トレート状パイプ部3の先端には、前記第1乃至第4実
施例同様に、カシメ変形によってボール22が回動自在
に抱持されている。前記ボールペンチップ2の大径の後
部(外径0.9mm)が、合成樹脂製のホルダー4先端
に圧入固定されている。尚、前記ストレート状パイプ部
3は、外径Dが0.6mm、肉厚Tが0.1mm、長さ
Lが1.6mmに設定されており、前記L、D及びTの
寸法は、第1の関係式(L/D≦4.0)、及び第2の
関係式(L/TD2 ≦80)を同時に満足し、前記第1
乃至第4実施例同様の作用効果を有する。
【0035】前記第1乃至第4実施例におけるボールペ
ンチップ2の材質、即ち、ストレート状パイプ部3の材
質は、ステンレス鋼が好ましい。さらに好ましくはオー
ステナイト系のステンレス鋼で、具体的には、SUS3
04、SUS305、SUS321、SUS347等か
らなる略均一肉厚を有するパイプ21が有効である。
【0036】前記第1乃至第4実施例におけるホルダー
4の材質は、金属、合成樹脂が挙げられるが、製造組立
が容易なことから合成樹脂が好ましい。具体的には、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール等が有効
である。さらに、具体的には、衝撃に強く且つ水分透過
性の低いポリオレフィン系の合成樹脂が有効であり、特
に、ポリプロピレンのブロックコポリマーが最適であ
る。
【0037】また、前記第2乃至第4実施例における前
記支持筒5(口金)は、金属製(真鍮やステンレス鋼
等)が好ましいが、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂等
の硬質の合成樹脂であってもよい。前記支持筒5が金属
製の場合、支持筒5とパイプ21外周面とは、嵌合させ
ずに僅かのあそびを有する構成が好ましい。一方、支持
筒5が合成樹脂製の場合、支持筒5とパイプ21外周面
とを嵌合させる構成が好ましい。また、前記支持筒5と
ホルダー4との固着構造は、例えば、圧入、嵌合、係
合、螺合、接着等の適宜の手段が採用される。
【0038】図9、図10及び図11に、本発明ボール
ペン1の適用例を示す。
【0039】図9は、第2、第3実施例で示したボール
ペン先端部を適用した、いわゆるボールペンレフィール
(ボールペン中芯)である。前記ボールペン1は、第
2、第3実施例で示したように、ホルダー4にボールペ
ンチップ2を圧入固着し、該ホルダー4に、前記ボール
ペンチップ2外周面を支持する支持筒5を固着した構成
であり、さらに前記ホルダー4をインキ収容筒6先端開
口部に圧入固着した構成である。前記インキ収容筒6
は、透明又は半透明の合成樹脂(ポリエチレンやポリプ
ロピレン等)からなり、その内部にはインキ61(例え
ば、20℃における粘度が1000mPa・s〜100
00mPa・sである油性インキ、又は剪断速度384
-1における粘度が温度20℃において10mPa・s
〜150mPa・sである水性インキ)と該インキ後端
に接触してインキ消費に伴い前進する逆流防止栓62
(例えば、グリース状の逆流防止剤)が収容されてい
る。また、前記ボールペンチップ2内は、中空状であ
り、内部に直接にインキ61が流通しており、インキ誘
導部材等が存在していない。そのため、筆記圧による折
れ曲がりに対しては不利であるが、前記第1、第2の関
係式を満足するL、D、Tの寸法設定によって、折れ曲
がりに対する十分な強度を有し、細字用ボールペンとし
て安心して使用できる。
【0040】図10は、本発明ボールペン1が、いわゆ
る直液式水性ボールペンである。前記ボールペン1の先
端部は、合成樹脂製のホルダー4先端にボールペンチッ
プ2を固着し、さらに該ホルダー4に、前記ボールペン
チップ2外周面を支持する支持筒5を固着した構成であ
る。そして、本実施例では、前記ホルダー4は、インキ
保留部材8先端に固着され、さらに該インキ保留部材8
は軸筒7前部に装着され、その後部に生インキ(水性イ
ンキ)を直接貯留するインキタンク71が形成されてい
る。
【0041】前記インキ保留部材8は、インキタンク7
1内の圧力変化に応じた溢出インキを一時的に保持する
ものであり、周面に多数のインキ保留溝81を形成する
複数の櫛歯82と、前記櫛歯82に軸方向に貫設されて
前記インキ保留溝81に連通するスリット状インキ溝8
3と、前記スリット状インキ溝83の対向位置の櫛歯8
2に配設される空気交替凹溝84と、軸心に貫設される
中心孔85とが、合成樹脂により一体的に形成される。
【0042】前記中心孔85には、軸方向のインキ導出
路を備えた合成樹脂製の押出成形体よりなるインキ誘導
芯86が挿着されている。また、ホルダー4後部には、
前記インキ誘導芯86(インキ誘導部材)が突き刺し状
に接続される多孔質体又は繊維加工体よりなるインキ中
継部材41(インキ誘導部材)が収容されている。ま
た、ボールペンチップ2のパイプ21内には、前記イン
キ中継部材41に接続され、ボール22の背面にインキ
を供給するための合成樹脂製又は金属製の棒状体42
(インキ誘導部材)が配設されている。
【0043】図11は、本発明ボールペン1が、いわゆ
る中綿式水性ボールペンである。前記軸筒7内には、水
性インキを含浸した繊維加工体よりなるインキ含浸体7
2が収容されている。また、ホルダー4内側には、前記
インキ含浸体72と接続したインキ中継部材41が取り
付けられている。また、ボールペンチップ2のパイプ2
1内には、前記インキ中継部材41(インキ誘導部材)
に接続し、ボール22の背面にインキを供給する合成樹
脂製又は金属製の棒状体42(インキ誘導部材)が配設
されている。
【0044】
【発明の効果】本発明ボールペンは、ストレート状パイ
プ部の長さL、外径D、肉厚Tが、第1の関係式(L/
D≦4.0)及び/又は第2の関係式(L/TD2 ≦8
0)を満足するよう設定されたことにより、筆記使用時
の折れ曲がりやぐらつきに対する前記ストレート状パイ
プ部の十分な強度を得ることができる。
【0045】さらに、ストレート状パイプ部の外径Dを
0.75mm以下、ストレート状パイプ部の肉厚Tを
0.15mm以下、ボールの外径を0.45mm以下と
することにより、通常の筆記圧による折れ曲がりがなく
且つ筆跡幅が細い、細字用として最適なボールペンが得
られる。
【0046】さらに、ホルダーに、前記ボールペンチッ
プの外周面を支持する支持筒を固着してなる構成によ
り、ボールペンチップの全長が比較的長い場合でも、容
易に、第1の関係式(L/D≦4.0)、第2の関係式
(L/TD2 ≦80)を満足させるストレート状パイプ
部の長さLを設定することができる。
【0047】インキと該インキの消費に伴って前進する
逆流防止栓とが内部に収容されたインキ収容筒の先端
に、前記ホルダーを固着し、中空状のボールペンチップ
にインキを直接流通させてなるボールペンの構成によっ
て、簡易な構造の細字用のボールペンが提供できる。
【0048】インキをボール背面へ供給するインキ誘導
部材をボールペンチップ内に配設してなる構成によっ
て、折れ曲がりに対する強度をより一層増した細字用の
ボールペンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の縦断面図である。
【図3】図2のG部拡大縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の縦断面図である。
【図5】図4のH部拡大縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施例の縦断面図である。
【図7】本発明の第5実施例の縦断面図である。
【図8】従来例の縦断面図である。
【図9】本発明の適用例を示す縦断面図である。
【図10】本発明の適用例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の適用例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボールペン 2 ボールペンチップ 21 パイプ 22 ボール 23 ボール受け座 24 先端縁部 3 ストレート状パイプ部 4 ホルダー 41 インキ中継部材 42 棒状体 5 支持筒 51 支持部 52 取付部 53 内孔 54 取付孔 55 環状溝 6 インキ収容筒 61 インキ 62 逆流防止栓 7 軸筒 71 インキタンク 72 インキ含浸体 8 インキ保留部材 81 インキ保留溝 82 櫛歯 83 スリット状インキ溝 84 空気交替凹溝 85 中心孔 86 インキ誘導芯 L ストレート状パイプ部の長さ D ストレート状パイプ部の外径 T ストレート状パイプ部の肉厚

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製のパイプの先端にボールが回動自在
    に抱持されたボールペンチップを先端に備えるボールペ
    ンにおいて、前記ボールペンチップの先端に外部に突出
    するストレート状パイプ部を設け、前記ストレート状パ
    イプ部の長さをL、前記ストレート状パイプ部の外径を
    Dとするとき、 L/D≦4.0 の関係を満足することを特徴とするボールペン。
  2. 【請求項2】金属製のパイプの先端にボールが回動自在
    に抱持されたボールペンチップを先端に備えるボールペ
    ンにおいて、前記ボールペンチップの先端に外部に突出
    するストレート状パイプ部を設け、前記ストレート状パ
    イプ部の長さをL、前記ストレート状パイプ部の外径を
    D、前記ストレート状パイプ部の肉厚をTとするとき、 L/TD2 ≦80 の関係を満足することを特徴とするボールペン。
  3. 【請求項3】金属製のパイプの先端にボールが回動自在
    に抱持されたボールペンチップを先端に備えるボールペ
    ンにおいて、前記ボールペンチップの先端に外部に突出
    するストレート状パイプ部を設け、前記ストレート状パ
    イプ部の長さをL、前記ストレート状パイプ部の外径を
    D、前記ストレート状パイプ部の肉厚をTとするとき、 L/D≦4.0 且つ L/TD2 ≦80 の関係を満足することを特徴とするボールペン。
  4. 【請求項4】前記ストレート状パイプ部の外径Dが、
    0.75mm以下である請求項1、2または3記載のボ
    ールペン。
  5. 【請求項5】前記ストレート状パイプ部の肉厚Tが、
    0.15mm以下である請求項4記載のボールペン。
  6. 【請求項6】前記ボールの外径が、0.45mm以下で
    ある請求項5記載のボールペン。
  7. 【請求項7】前記ボールペンチップが、金属製のパイプ
    の先端近傍を内方に押圧変形させ形成したボール受け座
    と、前記パイプの先端を内方に押圧変形させ形成した先
    端縁部とによって、先端にボールを回動自在に抱持させ
    た構成である請求項6記載のボールペン。
  8. 【請求項8】前記ボールペンチップをホルダーに固着す
    るとともに、前記ホルダーに、前記ボールペンチップの
    外周面を支持する支持筒を固着してなる請求項7記載の
    ボールペン。
  9. 【請求項9】インキと該インキの消費に伴って前進する
    逆流防止栓とが内部に収容されたインキ収容筒の先端
    に、前記ホルダーを固着し、中空状のボールペンチップ
    内にインキを直接流通させてなる請求項8記載のボール
    ペン。
  10. 【請求項10】生インキを直接貯留するインキタンクの
    前方に、該インキタンク内の圧力変化に応じた余剰イン
    キを一時的に保持するインキ保留部材を配設し、該イン
    キ保留部材の先端に前記ホルダーを固着してなり、さら
    に、前記インキタンクからのインキをボール背面へ供給
    するインキ誘導部材をボールペンチップ内に配設してな
    る請求項8記載のボールペン。
  11. 【請求項11】インキ含浸体が内部に収容された軸筒の
    先端に前記ホルダーを固着し、前記インキ含浸体からの
    インキをボール背面へ供給するインキ誘導部材をボール
    ペンチップ内に配設してなる請求項8記載のボールペ
    ン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001502619A (ja) * 1996-10-22 2001-02-27 ビック コーポレイション 充填器のない筆記具
JP2002120486A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Pilot Ink Co Ltd 直液式筆記具
JP2006289665A (ja) * 2005-04-06 2006-10-26 Pilot Ink Co Ltd ボールペン先端部

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