JP2002120486A - 直液式筆記具 - Google Patents

直液式筆記具

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JP2002120486A
JP2002120486A JP2000315136A JP2000315136A JP2002120486A JP 2002120486 A JP2002120486 A JP 2002120486A JP 2000315136 A JP2000315136 A JP 2000315136A JP 2000315136 A JP2000315136 A JP 2000315136A JP 2002120486 A JP2002120486 A JP 2002120486A
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Takao Inaba
孝男 稲葉
Masahisa Maki
雅久 牧
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Pilot Ink Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インキ誘導部材の外径及びインキ保溜部材の軸
心孔の内径において寸法ばらつきが生じたとしても、軸
心孔へのインキ誘導部材の円滑な圧入を可能にする。 【解決手段】インキ保溜部材5の軸心孔51に、インキ
タンク4側からペン先3側へインキを供給する合成樹脂
の押出成形体よりなるインキ誘導部材6を圧入固着す
る。前記インキ誘導部材6の外面に軸方向の複数本の凸
部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直液式筆記具に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実用新案登録第2514
865号公報には、先軸(本願のインキ保溜部材)の内
部(本願の軸心孔)に、ジョイント(本願のインキ誘導
部材)を圧入固着した直液式筆記具が開示されている。
また、前記公報の第3図及び第4図には、インキ保溜部
材の軸心孔の内面に、円滑な外面を有するインキ誘導部
材を圧入固着した構成が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の直液式筆記
具は、棒状のインキ誘導部材をインキ保溜部材の軸心孔
に圧入する際、インキ誘導部材の外径及び軸心孔の内径
の寸法ばらつきによっては、大きな圧入力を要してスム
ーズな圧入が成しえないおそれがあり、その場合、イン
キ誘導部材を折り曲げたり損傷させることになる。
【0004】本発明は、前記従来の問題点を解決するも
のてあって、インキ誘導部材の外径及び軸心孔の内径に
おいて寸法ばらつきが生じたとしても、インキ誘導部材
をインキ保溜部材の軸心孔にスムーズに圧入することが
できる直液式筆記具を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペン先3とイ
ンキタンク4との間に、インキタンク4内の圧力上昇に
応じた余剰インキを一時的に保持するインキ保溜部材5
を設け、前記インキ保溜部材5の軸心孔51に、インキ
タンク4側からペン先3側へインキを供給する合成樹脂
の押出成形体よりなるインキ誘導部材6を圧入固着した
直液式筆記具1であって、前記インキ誘導部材6の外面
に軸方向の複数本の凸部61aを設けたこと(請求項
1)を要件とする。
【0006】(作用)インキ誘導部材6の外面に軸方向
の複数本の凸部61aを設けたことにより、インキ誘導
部材6外面の凸部61aが軸心孔51の内壁面に圧接す
ることによって弾性変形し、インキ誘導部材6と軸心孔
51の圧入部分の径方向の寸法ばらつきを吸収でき、且
つ、圧入過程で軸方向の凸部が軸心孔51の内壁面と軸
方向に円滑に摺接するため、その結果、インキ誘導部材
6を軸心孔51内に滑らかに圧入することができる。即
ち、インキ誘導部材6の外径及び軸心孔51の内径にお
いて寸法ばらつきが生じたとしても、インキ誘導部材6
を、折り曲げたり損傷させることになく、インキ保溜部
材5の軸心孔51にスムーズに圧入することができる。
【0007】〔2〕前記請求項1の直液式筆記具1にお
いて、前記インキ誘導部材6が、押出成形した合成樹脂
のモノフィラメントの自己融着体よりなること(請求項
2)が好ましい。それにより、外面に軸方向の凸部61
aを有するインキ誘導部材6を安価に製造することがで
きる。
【0008】〔3〕前記請求項1または2の直液式筆記
具1において、前記インキ誘導部材6が、環状外壁部6
1と、該環状外壁部61から内方に突出する軸方向の複
数本のリブ62とからなり、前記環状外壁部61の外面
に軸方向の凸部61aを設けることが好ましい。
【0009】(作用)それにより、軸心孔51にインキ
誘導部材6を圧入しても、環状外壁部61の外面の凸部
61aが弾性変形するのみであり、内部のインキ流通孔
の形状(すなわちリブ62の相互間隔)は殆ど変形しな
いため、圧入によってもインキ誘導部材6の内部の毛細
管力に影響がない。
【0010】〔4〕前記請求項1乃至3の直液式筆記具
1において、前記軸心孔51の内面に突起51aを設
け、前記突起51aとインキ誘導部材6の外面とを径方
向に圧接させること(請求項4)が好ましい。
【0011】
(作用)それにより、インキ誘導部材
6の外面と軸心孔51内面との接触面積を減少させ、よ
り一層、軸心孔51へのインキ誘導部材6のスムーズな
圧入が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
に従って説明する。
【0013】〔第1実施例〕図1及び図2に本発明の第
1実施例を示す。本実施例の直液式筆記具1は、前部に
インキ保溜部材5が装着され且つ後部にインキを直に貯
溜するインキタンク4が形成された軸筒2と、前記イン
キ保溜部材5の前部に取り付けられるペン先3(例え
ば、ボールペンチップ)と、前記ペン先3とインキタン
ク4との間を毛細管力により接続する3つの部材(イン
キ誘導部材6、ジョイント7、中継芯8)とからなる。
【0014】(インキ保溜部材)前記インキ保溜部材5
は、複数の円板状櫛歯52を有する合成樹脂(例えばA
BS樹脂)の射出成形体であり、軸心に円形断面の軸心
孔51が貫設され、隣接する各々の櫛歯52の間に複数
のインキ保溜溝53が形成され、櫛歯52群外面に軸方
向のインキ誘導スリット54が形成される。
【0015】前記軸心孔51の後端には、インキ誘導部
材6の外径より僅かに小さい内径を有する環状の突起5
1aが形成される。前記環状突起51aの内面に、イン
キ誘導部材6の外面が圧入固着される。
【0016】尚、前記インキ保溜部材5は、インキタン
ク4の内圧が上昇した際にインキタンク4からの余剰イ
ンキを一時的に保持し、一方、インキタンク4の内圧が
低下した際に前記一時的に保持したインキをインキタン
ク4に戻す機能を有する部材であればよく、本実施例の
他にも、例えば、螺旋状や迷路状のインキ保溜溝53を
有する合成樹脂の射出成形体、又は多孔質含浸体が挙げ
られる。
【0017】尚、前記突起51aの形状は、環状以外に
も、複数の点状に分散配置されるものであってもよい。
また、前記突起51aを設ける位置は、軸心孔51内面
の前部、中間部、後部のいずれであってもよい。
【0018】(ボールペンチップ)ペン先3を構成する
ボールペンチップは、金属製(例えばステンレス鋼製)
細管の先端にボール31(外径1.0mm)を回転自在
に抱持したものであり、金属製細管の前端近傍側壁を内
方へ押圧変形させることによりボール受け座32を形成
するタイプである。
【0019】前記ボールペンチップは、ペン先ホルダー
9の前部に圧入固着され、該ペン先ホルダー9を介して
インキ保溜部材5の軸心孔51前端に圧入固着される。
前記ボールペンチップの内部には、中継芯8(例えば、
合成樹脂の棒状の押出成形体)が挿入され、前記中継芯
8の前端がボール31の背面に接続している。また、前
記ペン先ホルダー9の後部の内部には、合成樹脂製繊維
束(例えば、ポリエステル繊維束)の樹脂加工体よりな
るジョイント7が収容され、該ジョイント7の前端が前
記中継芯8の後端と接続している。
【0020】尚、前記ボールペンチップは、前記以外に
も、金属材料の切削加工によりボール受け座32を形成
するタイプのボールペンチップでもよい。さらに、前記
ペン先3は、ボールペンチップ以外にも、例えば、繊維
ペン体、ポーラスペン体、合成樹脂の押出成形よりなる
ペン体、パイプペン体、先端にスリットを有する板状ペ
ン体等が挙げられる。
【0021】(インキ誘導部材)前記インキ保溜部材5
の軸心孔51には、合成樹脂(例えば、ポリアセタール
樹脂)の押出成形体よりなるインキ誘導部材6が後方よ
り圧入される。前記インキ誘導部材6の前端は、円錐面
状に研削加工され、前記ジョイント7の後端に突き刺し
接続される。
【0022】前記インキ誘導部材6は、詳細には、押出
成形された合成樹脂のモノフィラメントの自己融着体で
あり、軸方向に延びる環状外壁部61と、該環状外壁部
61の内面から内方に突出する軸方向に延びる等間隔に
配置された6本のリブ62とからなり、横断面において
前記リブ62の各々が前記環状外壁部61の内面から、
軸心方向より適宜角度(具体的には約15度の角度)だ
け傾斜した方向に突出されている。
【0023】前記環状外壁部61の外面には、モノフィ
ラメント相互の融着によって、押出成形と同時に軸方向
に延びる複数の凸部61a(即ち凹凸)が容易に形成さ
れ、押出成形後の加工により凸部61aを形成する必要
がない。前記インキ誘導部材6の外面に形成した軸方向
の凸部61aにより、軸心孔51へのインキ誘導部材6
の圧入作業を容易なものにでき、インキ誘導部材6の折
れ曲がりや損傷による組立不良を発生させない。
【0024】〔第2実施例〕図3に第2実施例を示す。
本実施例は、第1実施例の変形例であり、第1実施例と
異なる点は、インキ保溜部材5の軸心孔51内面に第1
実施例のような突起51aを設けず、円滑な面とした点
にあり、円滑な軸心孔51内面にインキ誘導部材6の外
面を圧入固着してなる。他の構成は、第1実施例同様で
ある。
【0025】
【発明の効果】請求項1により、インキ誘導部材の外径
及び軸心孔の内径において寸法ばらつきが生じたとして
も、インキ誘導部材を、折り曲げたり損傷させることに
なく、インキ保溜部材の軸心孔にスムーズに圧入するこ
とができる。
【0026】請求項2により、外面に軸方向の複数本の
凸部を有するインキ誘導部材を安価に製造することがで
きる。
【0027】請求項3により、軸心孔にインキ誘導部材
を圧入しても、インキ誘導部材の内部の毛細管力に影響
を与えることがない。
【0028】請求項4により、インキ誘導部材の外面と
軸心孔内面との接触面積を減少させ、より一層、軸心孔
へのインキ誘導部材のスムーズな圧入が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直液式筆記具の第1実施例の縦断面図
である。
【図2】図1のインキ誘導部材を示す拡大横断面図であ
る。
【図3】本発明の直液式筆記具の第2実施例の要部縦断
面図である。
【符号の説明】
1 直液式筆記具 2 軸筒 3 ペン先(ボールペンチップ) 31 ボール 32 ボール受け座 4 インキタンク 5 インキ保溜部材 51 軸心孔 51a 突起 52 櫛歯 53 インキ保溜溝 54 インキ誘導スリット 6 インキ誘導部材 61 環状外壁部 61a 凸部 62 リブ 7 ジョイント 8 中継芯 9 ペン先ホルダー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペン先とインキタンクとの間に、インキタ
    ンク内の圧力上昇に応じた余剰インキを一時的に保持す
    るインキ保溜部材を設け、前記インキ保溜部材の軸心孔
    に、インキタンク側からペン先側へインキを供給する合
    成樹脂の押出成形体よりなるインキ誘導部材を圧入固着
    した直液式筆記具であって、前記インキ誘導部材の外面
    に軸方向の複数本の凸部を設けたことを特徴とする直液
    式筆記具。
  2. 【請求項2】前記インキ誘導部材が、押出成形した合成
    樹脂のモノフィラメントの自己融着体よりなる請求項1
    記載の直液式筆記具。
  3. 【請求項3】前記インキ誘導部材が、環状外壁部と、該
    環状外壁部から内方に突出する軸方向の複数本のリブと
    からなり、前記環状外壁部の外面に軸方向の凸部を設け
    てなる請求項1または2記載の直液式筆記具。
  4. 【請求項4】前記軸心孔の内面に突起を設け、前記突起
    とインキ誘導部材の外面とを径方向に圧接させた請求項
    1乃至3のいずれか一つに記載の直液式筆記具。
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