JPH1035175A - ボールペン - Google Patents

ボールペン

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JPH1035175A
JPH1035175A JP8208925A JP20892596A JPH1035175A JP H1035175 A JPH1035175 A JP H1035175A JP 8208925 A JP8208925 A JP 8208925A JP 20892596 A JP20892596 A JP 20892596A JP H1035175 A JPH1035175 A JP H1035175A
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ball
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Kazuo Iwase
和夫 岩瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ボールホルダー2のインキ通路3内に、前記ボ
ール21を前方へ付勢する弾発体4を配置したボールペ
ンに関し、インキを筆記先端のボール21までスムーズ
に導出させ、筆跡の途切れやカスレの発生を抑える。 【解決手段】弾発体4は、可撓性のロッド部5と、該ロ
ッド部5を保持し且つ横断面非円形状の後端部を備えた
非多孔質の座部6とからなる。前記ロッド部5の先端
は、ボール21後面に当接し、一方、前記座部6の後端
部は、横断面円形状のインキ通路3を備えた係止部72
前面に係止する。前記座部6外面と前記インキ通路3内
面との間に、インキ流通間隙31を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペンに関す
る。詳細には、先端にボールを回転可能に保持するボー
ルホルダーのインキ通路内に弾発体を配置し、該弾発体
により前記ボールを前方へ付勢してなるボールペンに関
する。さらに詳細には、ボールホルダーのインキ通路内
にインキ誘導部材を配置させずに、ボールホルダー内を
直接にインキ通路とするタイプのボールペン(例えば、
水性ゲルインキボールペン、油性インキボールペン、又
は修正ペンなどの高粘度塗布液用ボールペン)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、比較的低粘度のインキを用いる水
性インキボールペンにおいて、インキの逆流、インキの
過剰漏出、及びインキの蒸発等を防止する目的で、ボー
ルホルダー内のインキ通路に、弾性体よりなる細杆体を
配置し、その先端をボール後面に当接させてボールを前
方へ付勢し、ボールをボールホルダーの口元内面に圧接
させ、該口元をシールしてなる構成が知られている。
(例えば、実開昭52−15930号公報等)
【0003】前記従来のボールペンは、細杆体の後端
を、繊維束樹脂加工体のインキ中継芯に保持させてい
る。そのため、本発明のような、比較的粘稠なインキを
適用し、ボールホルダー内を直接にインキ通路とするタ
イプのボールペンにあっては、前記繊維質のインキ中継
芯によって、インキ通路が塞がれ、筆記先端のボールま
でのスムーズなインキ導出が阻害され、筆跡途切れや筆
跡カスレを生じさせるおそれがある。特に、前記不具合
は、インキ通路が、比較的小さい場合、具体的には、イ
ンキ通路の内径が1mmより小さい内径を有する場合に
発生しがちである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題点を解決するものであって、筆記先端のボールまで
スムーズにインキを導出させ、筆跡かすれや筆跡途切れ
の発生を抑えたボールペンを提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(概要)本発明は、先端にボール21を回転可能に保持
するボールホルダー2のインキ通路3内に、前記ボール
21を前方へ付勢する弾発体4を配置させたボールペン
であって、前記弾発体4が、可撓性のロッド部5と、該
ロッド部5を保持し且つ横断面非円形状の後端部を備え
た非多孔質の座部6とからなり、前記ロッド部5の先端
を、ボール21後面に当接させ、一方、前記座部6の後
端部を、横断面円形状のインキ通路3を備えた係止部7
2に係止させ、前記ロッド部5を湾曲状態に保持し、さ
らに、前記座部6外面と前記インキ通路3内面との間に
インキ流通間隙31を形成してなることを要件とする。
【0006】前記構成によって、(即ち、(イ)座部6
が非多孔質であること、(ロ)座部6が横断面非円形状
であり、その後端部を、横断面円形状のインキ通路3を
備えた係止部72に係止させてなること、及び(ハ)前
記座部6外面と前記インキ通路3内面との間にインキ流
通間隙31を形成してなることによって)、インキを、
筆記先端のボール21まで滞りなく迅速に導出させるこ
とが可能となり、その結果、筆跡途切れや筆跡カスレを
生じさせるおそれがない。
【0007】(座部)また、前記座部6の後端部を略平
板状(横断面形状が、例えば、長円形、長方形等)に形
成してなることが好ましい。それにより、比較的シンプ
ルな形状の座部6後端部となり、座部6を容易に製造す
ることができる。
【0008】前記座部6は、少なくとも、インキ流通可
能に係止部72に係止させるために、その後端部が、横
断面非円形状(例えば、長円形、長方形等)であればよ
い。即ち、前記座部6の前端部は、インキ通路3内面と
インキ流通間隙31を形成するものであれば、横断面の
形状は、いずれの形状であってもよい。
【0009】また、ロッド部5を座部6に保持させる手
段として、ロッド部5を座部6の取付孔に圧入、嵌合、
接着、または螺着等による固定手段、あるいは当接保持
させる係止手段等、適宜である。
【0010】(係止部)インキ通路3内壁には、座部6
後端部が係止可能な横断面円形状の係止部72(即ち内
方突起)が設けられる。前記係止部72を配設する位置
は、インキ通路3の内壁であるなら、ボールホルダー2
内壁や、ボールホルダー2後方のインキ通路3内壁(例
えば、チップホルダー2内壁)のいずれでもよい。ま
た、前記係止部72は、ボールホルダー2に別部材(例
えば、チップホルダー7等)の取り付けにより形成する
構成、またはボールホルダー2の周壁を内方変形させる
ことにより、一体的に形成する構成等のいずれでもよ
い。また、前記係止部72のインキ通路3の内径は、座
部6の最大外径よりも小さく設定される。それにより、
座部6が係止部72に確実に係止される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面に従って説明する。
【0012】(第1実施例)図1,図2,及び図3に第
1実施例を示す。ボールホルダー2は、外径0.3mm
の超硬合金製のボール21を、先端に回転可能に抱持し
た金属製(例えばステンレス鋼製)の薄肉パイプからな
る。前記ボールホルダー2の先端は、ボール21のサイ
ズに対応して縮径され、その外周面の3カ所が等間隔に
外方から内方に押圧変形されて複数の内方突起が形成さ
れ、それにより、ボール受け座22が形成される。さら
に、前記ボールホルダー2の先端には、内方へ押圧変形
されて内向きの口元部23が形成される。即ち、前記ボ
ール受け座22の前面と前記口元部23の後面との間
に、ボール21が収容され、前記ボール21が、前記ボ
ール受け座22及び前記口元部23によって回転可能に
抱持される。
【0013】合成樹脂製のチップホルダー7には、前記
ボールホルダー2が取り付けられる。前記チップホルダ
ー7は、その先端に取付孔71を備え、且つ該取付孔7
1の内壁に円環状の内方突起よりなる係止部72(内径
0.4mm)を備えている。そして、前記取付孔71に
ボールホルダー2が圧入固着されると同時に、前記係止
部72前面にボールホルダー2の後端部が当接係止され
る。
【0014】前記ボールホルダー2内には、インキ通路
3(内径0.32mm〜0.5mm)が形成され、ボー
ル21後面と係止部72との間の前記インキ通路3内
に、弾発体4が収容配置される。前記弾発体4は、ステ
ンレス鋼製の線材(外径0.06〜0.08mm)より
なるロッド部5(長さ2〜5mm)と、該ロッド部5を
カシメ固着した金属製の座部6とからなる。
【0015】前記座部6は、図3に示すように、ロッド
部5を前方に適宜長さだけ突出させるよう、金属製のパ
イプ内にロッド部5を挿入させた後、その側壁を径方向
内方へ略平板状に押し潰し、前記ロッド部5とかしめ固
着させてなる。前記カシメ変形により、ロッド部5と座
部6とを固着すると同時に、横断面円形状である係止部
72に対してインキ流通可能な、横断面非円形状を有す
る座部6の後端部を形成できる。
【0016】前記ロッド部5は、インキ通路3内におい
て、湾曲して撓んだ状態(弾発力が2グラム〜20グラ
ムの弾発状態)にあり、その先端がボール21後面を前
方へ押圧し、非筆記時、ボール21を口元部23内周面
に圧接させている。一方、筆記時、ボール21は、前記
ロッド部5の前方付勢に抗して、紙面によって後方へ押
圧される。それにより、ボール21と口元部23との密
接が解除され、ボール21の回転に伴ってインキが紙面
に導出される。
【0017】また、前記座部6は、横断面非円形状(こ
こでは長円形状:最大外径0.5mm)の板状体であ
る。そのため、座部6後端面が、係止部72(内径0.
4mm)とインキ流通可能に係止されると共に、座部6
外周面とボールホルダー2内面との間に、大きなインキ
流通間隙31が形成される。
【0018】(第2実施例)図4,図5,及び図6に第
2実施例を示す。ボールホルダー2は、金属材料(例え
ば、ステンレス鋼、真鍮等)を切削加工によって、ボー
ル受け座22、及びインキ通路3を形成したものであ
る。前記ボールホルダー2の先端には、外径0.4mm
の超硬合金製のボール21が、内向きの口元部23とボ
ール受け座22とにより、回転自在に抱持されている。
そして、前記ボールホルダー2は、合成樹脂製のチップ
ホルダー7の取付孔71に圧入固着され、第1実施例同
様、その後端が、円環状の係止部72(内径1.2m
m)に当接係止されている。
【0019】前記インキ通路3は、ボール受け座22か
ら後方に向かうに従い階段状に拡径されており、そこ
に、弾発体4が収容されている。前記弾発体4は、合成
樹脂製線材(線径0.1〜0.15mm)よりなるロッ
ド部5(長さ4〜6mm)と、該ロッド部5の後端が挿
着され且つ接着剤61により接着固定された平板状の座
部6からなる構成である。そして、前記ロッド部5が、
先端をボール21後面に当接させ湾曲付勢状態にあり、
ボール21を前方へ押圧すると同時に、図2に示すよう
に、前記横断面非円形状(ここでは、長方形:長辺1.
4mm、短辺0.5mm)の座部6が、円環状の係止部
72(内径1.2mm)にインキ流通可能に係止されて
いる。
【0020】図7に本発明の第1実施例(図1〜図3)
のボールペン1の全体を示す。これは、軸筒内に交換可
能に収容されるボールペンレフィルである。前記レフィ
ルは、主に、先端にボール21を回転自在に抱持する金
属製のボールホルダー2と、前記ボールホルダー2を先
端に固着させた合成樹脂製のチップホルダー7と、前記
チップホルダー7を先端に固着させたインキ収容管8
と、前記インキ収容管8後端に取り付けた通気孔91を
有する尾栓9とからなる。
【0021】前記インキ収容管8は、半透明の合成樹脂
からなり、その内部には、油性インキ81(粘度100
0〜10000mPa・s)が直接充填され、さらに、
前記インキ81の後端には、インキ消費に伴ってペン先
方向へ移動するグリス状の逆流防止剤82が充填されて
いる。
【0022】
【発明の効果】本発明ボールペンは、請求項1の構成
(即ち、弾発体が、可撓性のロッド部と、該ロッド部を
保持し且つ横断面非円形状の後端部を備えた非多孔質の
座部とからなり、前記ロッド部の先端を、ボール後面に
当接させ、一方、前記座部の後端部を、横断面円形状の
インキ通路を備えた係止部に係止させ、前記ロッド部を
湾曲状態に保持し、さらに、前記座部外面と前記インキ
通路内面との間にインキ流通間隙を形成してなること)
により、インキ通路のインキの流通が弾発体によって阻
害されず、先端のボールまでスムーズに導出され、途切
れやカスレのない筆記が可能となる。
【0023】また、請求項2の構成(即ち、座部の後端
部を略平板状に形成してなる)ことにより、座部の後端
部をシンプルな形状にして、製造を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ボールペンの第1実施例を示す要部拡大
縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面矢視図である。
【図3】図1の弾発体の製造過程を示す斜視図である。
【図4】本発明ボールペンの第2実施例を示す要部拡大
縦断面図である。
【図5】図4のB−B線断面矢視図である。
【図6】図4の弾発体の斜視図である。
【図7】図1の本発明ボールペンの縦断面図である。
【符号の説明】
1 ボールペン 2 ボールホルダー 21 ボール 22 ボール受け座 23 口元部 3 インキ通路 31 インキ流通間隙 4 弾発体 5 ロッド部 6 座部 61 接着剤 7 チップホルダー 71 取付孔 72 係止部 8 インキ収容管 81 インキ 82 逆流防止剤 9 尾栓 91 通気孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端にボール(21)を回転可能に保持す
    るボールホルダー(2)のインキ通路(3)内に、前記
    ボール(21)を前方へ付勢する弾発体(4)を配置さ
    せたボールペンであって、前記弾発体(4)が、可撓性
    のロッド部(5)と、該ロッド部(5)を保持し且つ横
    断面非円形状の後端部を備えた非多孔質の座部(6)と
    からなり、前記ロッド部(5)の先端を、ボール(2
    1)後面に当接させ、一方、前記座部(6)の後端部
    を、横断面円形状のインキ通路(3)を備えた係止部
    (72)に係止させ、前記ロッド部(5)を湾曲状態に
    保持し、さらに、前記座部(6)外面と前記インキ通路
    (3)内面との間にインキ流通間隙(31)を形成して
    なることを特徴とするボールペン。
  2. 【請求項2】前記座部(6)の後端部を略平板状に形成
    してなる請求項1のボールペン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009029056A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Pentel Corp ボールペン
JP2013095054A (ja) * 2011-10-31 2013-05-20 Pentel Corp ボールペンチップ用コイルスプリング

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