JPH08509205A - β−シクロデキストリン誘導体及び治療剤を含んだ眼のための局所組成物 - Google Patents

β−シクロデキストリン誘導体及び治療剤を含んだ眼のための局所組成物

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JPH08509205A JP6516280A JP51628094A JPH08509205A JP H08509205 A JPH08509205 A JP H08509205A JP 6516280 A JP6516280 A JP 6516280A JP 51628094 A JP51628094 A JP 51628094A JP H08509205 A JPH08509205 A JP H08509205A
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Abstract

(57)【要約】 ある量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に同時に局所投与したとき該炭酸脱水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量のβ−シクロデキストリン誘導体とを含む、局所組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 β−シクロデキストリン誘導体及び治療剤を含んだ眼のための局所組成物 発明の背景 本発明は、眼の状態の治療に局所的に有効な活性な薬剤とβ−シクロデキスト リン誘導体との組成物に関する。 緑内障は、視神経のしばしば特徴的な神経繊維束の形での欠損によって特徴づ けられる眼の変性性の疾患である。治療しないでおくと、緑内障は、結局は盲目 へと至る。40歳を超えるアメリカ人の1%より多くがこの潜在的に盲目化する 状態を患っている。黒人アメリカ人は、白人アメリカ人に比して、4倍も緑内障 にかかり易くそして緑内障により6〜8倍も盲目となり易い。緑内障性の視神経 損傷の最も重要な危険因子は、眼圧(IOP)の上昇である。正常のIOP(す なわち16mmHg)を有する人においても緑内障の現実の危険は(低くはある が)あるものの、穏やかな眼圧上昇(すなわち、22mmHgを超える)を有す る人においてさえ緑内障の危険性は10倍上昇する。眼圧が28mmHgを超え ると、眼圧が正常である場合に比して緑内障の危険は約40倍高い。 眼圧を降下させるのに、慢性ベース現在4つの主要なクラスの薬理学的薬剤が 使用されている。すなわち、β−アドレナリン遮断剤、縮瞳剤、α−アドレナリ ン作用薬、及び炭酸脱水酵素阻害剤である。しかしながら、これら現在入手でき る薬理学的薬剤の何れも、完全に満足できるものではない。十分な眼圧管理を達 成するために は、少なくとも10%の緑内障患者が、薬物治療に加えてレーザー及び/又は切 開手術を必要とする。薬理学的管理か可能な場合でさえも、現行の薬剤の副作用 が、患者のコンプライアンス不良と合わさって、それらの効果を限られたものと する。 縮瞳剤―それらのうちではピロカルピンが最もしばしば用いられる―は、眼の 隅角繊維柱体を通る房水流出を増大させることによって眼圧を降下させる。それ らの局所使用は最小限の全身的副作用にしか関連しないものの、それらはしばし ば不快な、眼及び眼の周囲への影響を引き起こす。縮瞳剤は通常瞳孔を収縮させ 、それは夜間の視力をひどく低下させ、また近視を引き起こす。しばしば、患者 は、これらの化合物の局所投与に関連した不快な頭痛や額の痛みを訴える。 β−アドレナリン遮断剤―それらのうちではチモロールが最も頻繁に使用され ている―は、房水の分泌を減少させることによって眼圧を降下させる。少なくと も5種の異なったβ−遮断剤が、同等の有効性をもって米国において局所使用さ れている。これらの薬剤によって患者の治療を開始すると、25%までの眼圧降 下が一般に期待される。β−アドレナリン遮断剤は、殆ど眼科的副作用を有しな いものの、それらの全身的副作用は重大であり得、時には致命的である。局所的 に投与される眼科的β−アドレナリン遮断剤は、経口又は非経口投与されるそれ らと同じ全身的副作用スペクトルを有している。これは、鼻粘膜を横切る吸収を 伴う、鼻涙管を通る排液の機能であるとされている。副作用には、心不全、徐脈 、気管支攣縮、目眩、失神、抑鬱、痴呆、及び性的不能が含まれる。局所β−ア ドレナリン遮断剤を開始した患者の少なくとも10%が、これらの 症状の1つ以上を経験し、これらの副作用がより一層一般的であるということが 認識されないままになっていると、広く信じられている。 α−アドレナリン作用薬のクラスの化合物は、エピネフリン及び関連化合物に よって最もよく例示される。それらは点眼液の形で局所的に使用されるが、一般 に、それらは他のクラスの薬剤に比して血圧降下作用を表すことが少ない。1年 又はより長く使用すると、患者はしばしばエピネフリン及びディピベフリンに対 する過敏症を発症する。 局所的に活性のある炭酸脱水酵素阻害剤の開発に向けて相当な努力が払われて きたものの、それらは現行では全身的使用に利用できるのみである。圧を降下さ せるのに極度に有効である一方、それらはしばしば昏蒙及び打診痛、胃腸の変調 、抑鬱、嗜眠、食欲不振、及び全身的倦怠を引き起こす。これらが、再生不良性 貧血のような時折の重大な全身的反応に加えて非常に一般的であるため、多くの 内科医は、長期使用のために炭酸脱水酵素阻害剤を日常的に処方することをしぶ っている。 研究者は、炭酸脱水酵素阻害剤の局所投与に伴う利益を長らく認識してきたが 、適当な同時処方物質の選択がうまくいかなかった。文献における殆どの報告は 、炭酸脱水酵素阻害剤は、角膜を横断することができないために局所では作用し ないことを示している。例えば米国特許第4,888,168号(例えば第1欄、第30 〜36行)、及び第4,619,939号(例えば第3欄、第50〜53行)を参照のこ と。ある場合には、前房内への炭酸脱水酵素阻害剤の直接注射でさえも、圧降下 効果を持たなかったことが示されている。 炭酸脱水酵素阻害剤は基礎的な代謝を変化させることにおいて深い効果を有し ているため、全身的経路の回避は、低カリウム血症、昏蒙、打診痛、全身的倦怠 等のような、代謝性アシドーシスによって引き起こされる副作用を、完全になく さないまでも、減少させるのに役立つ。 Silvistrini,“Effects of Topically Instilled Drugs on Intraocular Pre ssure in Rabbits”,Arzeim-Forsch.(Drug Res.),25,No.5(1975)は 、アセタゾラミドの二ナトリウム塩が、正常家兎眼の眼圧を降下させるのに使用 できることを教示している。Silvestrini及び続く研究者達は、二ナトリウム塩 溶液の高いpH及び重大な刺激の相当な可能性に伴う問題に対処できていない。 近生理的pHへと溶液を緩衝化する試みは、一般に該金属塩の析出をもたらす。 他方、種々の薬剤を含む非極性分子を可溶化するための賦形剤としてのシクロ デキストリン化合物、特にヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの使用 を支持する多くの開示がある。ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン( HPBCD)及びβ−シクロデキストリンにポリエチレンオキシドを加えること によるその調製物が、Gramera等の米国特許第3,459,791号に記述されている。 Gramera等は、特に、香味剤や薬剤等のゲスト分子の可溶性を変更するためのH PBCDの使用を教示している(第6欄、第34〜37行)。 ずっと最近では、Pithaの米国特許第4,596,795号は、特定のβ−シクロデキス トリン誘導体の無定形性が、可溶化効果に寄与していることを開示した。同様に 、Muller等のWO85/02767は、β−シ クロデキストリンのヒドロキシアルキルエーテルが、水溶性の乏しい薬物を可溶 化させるのに、そしてそれらのバイオアベイラビリティーを増大させるのに有用 であることを開示した。Muller等のβ−シクロデキストリン組成物の全実施例は 、5%乃至7.5%のβ−シクロデキストリン誘導体を1%以下の活性薬剤と組 み合わせた粘性の低い水性溶液であった。Muller等は、特に、高度の水溶性の化 合物であるリドカインの0.75%の溶液を5%又は7%のヒドロキシプロピル −β−シクロデキストリン中に構成したとき、麻酔効果の延長によって測定され るバイオアベイラビリティーの増大があることを教示している。 Jansen et al.,Chemical Abstracts,CA115(2):15428nは、眼科調製物に おけるβ−シクロデキストリン誘導体の潜在的に可能な使用を開示している。彼 らは、ジメチル−β−シクロデキストリンが家兎角膜上皮に対し毒性であること 見出したが、12.5%のHPBCDは、局所適用したとき角膜に耐容性があっ た。しかしながら、局所投与された炭酸脱水酵素阻害剤L−671152のバイオアベ イラビリティーに対するβ−シクロデキストリンの効果を研究したとき、Grove e tal.,Chemical Abstracts,CA116:27958uは、β−シクロデキストリンは3 %又は1.5%のいずれも、該阻害剤が単独で投与された場合に比して、眼への バイオアベイラビリティーを約50低下させることを示した。 発明の要約 本発明は、活性薬剤、特に水溶性の乏しい薬剤を、それらのバイオアベイラビ リティーを一層高めるために、それらの薬剤をβ−シクロデキストリン誘導体と 組み合わせることによって可溶化する方 法を提供する。活性薬剤とβ−シクロデキストリン誘導体との組合せは、眼にお ける局所使用において特に有利である。炭酸脱水酵素阻害剤は、活性薬剤の好ま しい例である。 本発明は、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に同時局所投与したとき炭酸脱 水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量の無定形の β−シクロデキストリンとを含む局所的眼科組成物を含む眼科的点眼剤ディスペ ンサーを提供する。本発明はまた、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、無定形β− シクロデキストリンの不存在下における溶解性に比して該組成物中の該炭酸脱水 酵素阻害剤の溶解性を高めるのに有効な量の無定形β−シクロデキストリンとを 含む、局所的眼科組成物を含む眼科的点眼剤ディスペンサーをも提供する。 本発明はまた、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と40〜60W/V%の無定形β −シクロデキストリンとを含み、β−シクロデキストリンの該量が局所投与した ときの炭酸脱水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な ものである、局所眼科組成物にも関する。 本発明の組成物はまた、眼に投与した薬剤の治療効果を延長させるのにも有効 である。 本発明は更に、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に局所投与したときに炭酸 脱水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量のβ−シ クロデキストリン誘導体、特にヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン( HPBCD)とを含む局所眼科組成物を眼に局所的に投与することを含む、炭酸 脱水酵素阻害剤を投与することによる眼疾患の治療方法にも関する。該方法は、 眼圧障害、緑内障、毛様体による液体の過分泌その他の眼をおかす疾患の治療に 使用することができる。 本発明は特に、ここに始めて、高眼圧の治療に局所で有効なものとした炭酸脱 水酵素阻害剤に関する。特に、アセタゾラミド、メタゾラミド、及び関連化合物 を、HPBCDの高効率の調製物中に溶解させて含む組成物に関する。これらの 調製物が眼に局所適用されると、活性薬剤が角膜を介して房水中へ入って毛様体 上皮にある炭酸脱水酵素を阻害する。この阻害の効果は、炭酸脱水酵素依存性の 房水産生を減少させることである。房水産生の阻害は、多くの形の緑内障及び高 眼圧症において眼圧を降下させることが知られている。 本発明の種々の他の目的、特徴、及び伴う利点は、添付の図面(図面において 、数個の図を通じて、類似の参照文字は同一又は類似の部分を示す。)と組み合 わせて考察したとき、本発明を一層よく理解するにつれて完全に認識されよう。 図において、 図1は、眼に局所投与したときの、眼圧(IOP)に対する1%アセタゾラミ ド溶液の、単独及び45%のHPBCDとの組合せにおける効果を示し、 図2は、眼圧に(IOP)に対する45%HPBCDと、1%アセタゾラミド 溶液の組合せにおける45%のHPBCDとの比較を示し、 図3は、眼に局所投与したときの、眼圧(IOP)に対する2%アセタゾラミ ド溶液の単独及び45%高効率HPBCDとの組合せにおける効果を示し、 図4は、眼圧(IOP)に対する、45%HPBCDと組み合わ せた1%メタゾラミド溶液の局所投与の効果を示す。 種々の治療剤の眼圧を降下させる能力の検討において、治療剤がある種のβ− シクロデキストリン誘導体と同時投与されたときに驚くべき高度の眼圧降下を達 成できることは測定された。眼圧降下は、薬剤を単独で眼に局所投与したときに 予期されたよりもはるかに大きかった。これらの新規の且つ驚くべき結果は、現 在の教示に矛盾しており、眼において局所的に使用するための、β−シクロデキ ストリン誘導体を含む新規の治療組成物の処方化を可能にする。特に、炭酸脱水 酵素阻害剤及びヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD)を 含む組成物は、先行技術がこれらの活性薬剤を局所投与のためにうまく処方化す ることができなかったにも関わらず、眼に投与したとき眼圧を降下させるのに予 想を超えて有効である。 本発明の組成物は、眼に局所投与するために一緒に処方化したβ−シクロデキ ストリン誘導体及び活性薬剤を含む。本発明は、診断的、予防的及び治療的用途 のために薬剤を眼に投与するための有用且つ効果的な方法を提供する。水溶性の 乏しい治療剤(それ故に従来眼に投与されなかった治療剤を含む)は、特に利益 を受ける。該組成物は、如何なる動物、例えばウマ、ウシ、家兎、イヌ、ネコ、 鳥、等、特にヒトを含む哺乳類の治療にも用いることができる。典型的には、そ れらは、眼へ局所的に放出するための、眼科点眼剤ディスペンサー、例えば、ス クイズボトル、ボトル/ドロッパー組合せ、点眼用ドロッパー等のようなの形で 提供される。しかしながら、慣用の眼科用インサート、埋め込み物、軟膏、ポリ マー、ゲルその他を含む如何なる局所的眼科適用手段も、本発明の組成物を含む ことができる。例えば、Physician's Desk Reference for Ophthalmology(1982 版),Medical Economics Company,Inc.Oridell,New Jerseyの例えば第11 2〜114頁を参照のこと。 炭酸脱水酵素阻害剤及びβ−シクロデキストリン誘導体を含む組成物は、本発 明の好ましい一具体例である。特に、炭酸脱水酵素阻害剤は、米国特許第4,438, 123号に開示されているような、例えば複素環スルファミド又はそのアルカリ金 属塩、2−オルトクロロフェニルチアジアゾール−5−スルホンアミド又は2− トリフルオロアセチルイミノ−3−メチル−△2−1,3,4−チアジアゾリン −5−スルホンアミドのような米国特許第4,619,939号の化合物、米国特許第4,6 36,515号及び第5,104,887号のメタゾラミド類縁体、米国特許第4,975,446号の化 合物、米国特許第5,055,480号の化合物、2−ベンゾチアゾール−スルホンアミ ドのような米国特許第5,095,026号のブロドラッグ、及びGrove et al.,Chemica l Abstracts,CA116:27958uの炭酸脱水酵素阻害剤L−671152、MK−417、M K−927の分割された異性体(J.Biol.Chem.,268:26233-29239,1993を参照 )、クロルゾラミド、スルファニルアミド、及びトリフルオロメタンスルホンア ミド、CF3SO2NH2を含む、スルファミドである。特に好ましいのは、アセ タゾラミド、メタゾラミド及びエトキシゾラミドである。 炭酸脱水酵素阻害剤は、所望の治療効果(例えば眼圧を降下させること)を達 成することのできる投与量で該組成物中に存在する。典型的には、これは約0. 1乃至約3.5W/V%であり、正確な量が重大なわけではなく、より低い又は より高い量も可能である。アセタゾラミド及びメタゾラミドについては、好まし い範囲は約1 乃至約2W/V%である。 この開示は主として炭酸脱水酵素阻害剤によって書かれているが、本発明(特 に、以下に論じられている「高能率」面)は、特に、望ましくは眼に投与される 局所投与される薬剤を含み、バイオアベイラビリティー(効果のレベル、効果の 持続性その他)又は溶解性が望ましく増大されるような如何なる薬剤にも適用可 能である。そのような活性薬剤としては、例えば米国特許第4,983,586号の例え ば第14及び15欄に記述されているもののような如何なる薬剤をも含む。眼に 関して特に有用であるのは、ステロイド、β−アドレナリン遮断剤、α−アドレ ナリン作用薬、プロスタグランジン、及び他の、例えばPhysicians’Desk Refer ence for Ophthalmology,(上記)のようなテキスト、において論じられている ような薬剤である。これらは何れも、慣用の量で、又は多くの場合、本発明によ って達成される高められた効果を考慮して、より低い量で用いることができ、そ の量はルーチンに決定される。アセタゾラミド及びβ−シクロデキストリン誘導 体のような炭酸脱水酵素阻害剤のこの独特の組合せの別の利点は、それが経口及 び/又は非経口療法と組み合わせて投与でき、そのことが使用すべきアセタゾラ ミドその他の炭酸脱水酵素阻害剤の経口/非経口投与量を低下させることを許容 しそれによってこれらの活性薬剤の有害な副作用を改善することである。 本発明において有用なβ−シクロデキストリン誘導体は、本質的に無定形であ って親水性溶媒に可溶性(例えば水溶性)であり、且つ、診断的、治療的、予防 的その他の薬剤を含む典型的には疎水性の有機分子である活性薬剤と包摂化合物 (ゲスト−ホスト化合物) を形成する能力のあるものである。「無定形」は、米国特許第4,596,795号、第4 ,727,064号、及びWO85/02767に与えられている意味を有する。無定形のβ−シク ロデキストリンは、典型的には、米国特許第3,459,795号、第4,727,064号及び4, 983,536号及びWO85/02767に記述されているように例えばアルキル、ヒドロキシ アルキル等の基によって、また、米国特許第5,134,127号に記述されているよう にスルホアルキル基によって、置換されている。如何なる他の置換されたβ−シ クロデキストリンも、本発明において使用することができる。典型的には、無定 形のβ−シクロデキストリンサンプルは、少なくとも2つの、そして通常は3つ 又はより多くの、置換の程度及び/又は性質において異なっている、異なった分 子を含む。該誘導体は、前述の特許に開示された慣用の方法の如何なるものによ っても製造できる。ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBCD )は、本発明の局所組成物においては特に好ましい。しかしながら、HPBCD は、少なくとも1つのヒドロキシプロピル置換基を含み所望により他の部分をも 含んだあらゆる類縁のβ−シクロデキストリンを含んでいる。 該β−シクロデキストリン誘導体特にHPBCDは、眼に局所適用したとき薬 剤のバイオアベイラビリティーを増大させる。水溶性の乏しい薬剤のバイオアベ イラビリティーを増大させるにはそれは特に有用である。「バイオアベイラビリ ティー」の語は、薬物又は薬剤が動物へのその投与後に標的組織に利用可能にな る程度を意味する。すなわち、ある量の薬剤は、同量の薬剤を単独で又は異なっ た、例えば一層低濃度のβ−シクロデキストリンと共に投与した場合に比して、 無定形β−シクロデキストリンと組み合わせて投与し たとき眼に一層利用可能である。バイオアベイラビリティーの増大の結果として 、例えば薬物の溶解性その他のために、さもなければ達成され得ない所望の薬物 の治療的有効濃度が、眼組織において達成される。代わりとして、増大したバイ オアベイラビリティーは、増大がないとき必要とされるのに比して薬剤の一層低 投与量の投与を許容し、そして経口及び/又は非経口療法と組み合わせて使用す ることができる。 本発明において使用されるβ−シクロデキストリン誘導体の量は、眼に同時投 与したとき所望の薬剤のバイオアベイラビリティーを増大させる効果がある。一 般に、水又は親水性溶媒又は、皮膚に使用されるような疎水性ゲルへに対する薬 剤の溶解性もまた増大される。通常、水又はアルコール性の、例えばエタノール 性の系が、所望によりここに開示したもののような他の水溶性成分を含んで、用 いられる。β−シクロデキストリン誘導体の量は、特に炭酸脱水酵素阻害剤のた めには、通常約35乃至約95W/V%、好ましくは40〜60W/V%であり 、例えば20、25、30、96W/V%等のような一層低い及び一層高い量も 可能である(95W/V%=95gを希釈して100mlとする)。β−シクロ デキストリン誘導体のこの比較的高い濃度は、より少ない量のβ−シクロデキス トリンと共に処方化した活性薬剤のバイオアベイラビリティーが低下したことを 先行技術が述べているという点で、本発明の驚くべき一面である。 水性処方の粘性に関して、β−シクロデキストリンの量は、水の4〜10倍の 粘度を達成するに十分な量であることができる。一般に、β−シクロデキストリ ン誘導体の量は、活性薬剤のバイオアベ イラビリティーの、少なくとも10%、好ましくはより大きく、例えば20%、 25%、50%、又は100%、及び最も好ましくは例えば2倍、10倍又はよ り高い増大(該活性薬剤の単なる水溶液に比して)を達成するか、又は該薬剤の 最大溶解性を(同じベースで)同様な量だけ増大させる量であろう。 「同時投与」の語は、β−シクロデキストリン誘導体及び薬剤が、単一の組成 物として標的組織(例えば眼)に一緒に提供されることを意味する。しかしなが ら、該薬剤とβ−シクロデキストリン誘導体とを個々に且つ本質的に同時平行的 に投与することもまた本発明の範囲内である。特定の適用のためのバイオアベイ ラビリティーを増大させるに有効なβ−シクロデキストリン誘導体の正確な量及 び薬剤は、パラメーターを変化させた一連の単純な実験により、眼組織に入り得 る薬剤の量を比較することにより、ルーチンに慣用の仕方で決定することができ る。実施例1は、バイオアベイラビリティーを決定する一つの可能な視覚的方法 を提供し、実施例2は、バイオアベイラビリティーを測定する一つの可能な生理 学的方法を提供する。より正確な方法は、ルーチンなものであり、例えば、最も 感受性の高い方法及び利用できる装置を用いたパラメータの測定を含む。 活性薬剤の可溶性は、利用できる如何なる慣用の方法によって測定してもよい 。例えば、β−シクロデキストリン誘導体を含み又は含まないで調製された薬剤 の溶液を濾過(例えば0.22又は0.45μmメンブランフィルターを用いて )して溶解していない薬剤を除去し、そして溶液中の薬剤濃度を測定するために クロマトグラフィー(例えば逆相HPLC)に付す。 β−シクロデキストリン誘導体が活性薬剤と共に、該薬剤のバイオアベイラビ リティーを増大させる量で眼に同時投与されると、該β−シクロデキストリンの 量はまた、薬剤の(治療的、予防的等の)活性効果の延長にも有効である。薬剤 の生物活性を延長させる能力は特に有利である。なぜなら、例えばそれは、その ような薬剤が、さもなければ必要とされるよりも一層少ない頻度で投与されるこ とを許容するからである。効果を延長させることによって、それがβ−シクロデ キストリン誘導体と同時投与されたとき、薬剤が活性(すなわち生物学的に、治 療的に等)である時間の持続が増大される。β−シクロデキストリン誘導体が薬 剤(例えば炭酸脱水酵素阻害剤)の効果を「延長させる」時間の量は、決定的で はない。なぜならば、薬剤が眼において治療的に有効である時間長さにおける如 何なる改善も有益だからである。例えば、炭酸脱水酵素阻害剤、例えばアセタゾ ラミド又はメタゾラミドとβ−シクロデキストリン誘導体例えばHPBCDとの 組成物は、局所投与でそのまま局所投与された炭酸脱水酵素阻害剤に比して、一 層長い時間眼圧を降下させる。説明として、実施例2(特に図1を参照)は、ア セタゾラミドのみによって引き起こされた眼圧降下は数時間後に正常に戻ってお り、アセタゾラミドとHPBCDとによって治療された眼の眼圧は依然として降 下していることを示す。 薬剤(例えばアセタゾラミド又はメタゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤) とβ−シクロデキストリン誘導体との組合せになる組成物は、例えば、これら2 種の成分を一緒に混合することによって、例えば攪拌、超音波処理、渦攪拌、震 盪又は加熱等によって、ルーチンに慣用的な仕方で製造することができる。 本発明の薬剤は、例えば一層低い投与量、一層少ない投与頻度等の本発明の利 益を慣用的に利用することを除き、別の仕方で処方された同じ又は類縁の活性薬 剤が投与されるのと同様に慣用的な仕方で、例えば所望の効果を達成するために 局所的に投与される。本発明の薬剤組成物は、こうして、単位投与量を放出する ことの可能な眼科用の点眼剤ディスペンサーによるような、液滴処方を眼へ放出 する如何なる慣用の方法によっても、液体として投与することができる。治療的 な液滴の典型的な液量は、1/20mlである。各投与は、典型的に1〜2滴を伴 うが、組成物中の薬剤の濃度に依存してより多くても少なくてもよく、そして典 型的には、1日あたり1〜4回、通常3又は4回の投与であり、全てルーチンに 決定可能である。液滴は、典型的には眼の下側結膜嚢に垂らす。本発明による炭 酸脱水酵素阻害剤の典型的な投与量は、(例えばアセタゾラミド又はメタゾラミ ドについて)局所的に約3〜4mg/日であり、そのことは、これら2種の薬剤 についての経口投与量(それぞれ1日あたり1000mg及び150mg)に比 して、本発明の利点を劇的に説明している。 本発明の好ましい実施例は、アセタゾラミド、メタゾラミド、エトキシゾラミ ド又は関連した炭酸脱水酵素阻害剤とHPBCDよりなる調製物である。HPB CDの高粘度の溶液(すなわち35W/V%又はより高濃度)を調製したときは 、1回の投与で有意な、持続性の眼圧降下を提供する局所投与で活性のある組成 物が処方される。これらの調製物はまた安定で、非刺激性で非毒性でもある。 本発明の局所組成物は更に、例えば保存剤、溶媒、増粘剤、抗微生物剤、組織 適合性の促進剤(例えばコレステロール)、塩類、緩 衝剤、界面活性剤、及び、例えば眼等の所定の局所用途のための処方に典型的に 用いられる、他の慣用の化合物を含む慣用の添加剤を含むことができる。本発明 の溶液はまた、所望により無菌又は非無菌である。これらの慣用的に加えられる 添加剤は、完全に慣用のものであり例えば、the Physicians’Desk Reference f or Ophthalmology(上記)に記述されている。 本発明のβ−シクロデキストリン誘導体は、好ましくは高効率の組成物を形成 するものである。「ゲスト」(すなわち活性薬剤)及び「ホスト」(すなわちβ −シクロデキストリン誘導体)分子を含む組成物の「効率」は、これら2つの間 のモル比、ゲスト/ホストとして定義される。従って、「高効率」のβ−シクロ デキストリン誘導体は、「低効率」のβ−シクロデキストリン誘導体よりも多く の活性薬剤分子を含む(又は含む能力がある)であろう。低い及び高い効率のβ −シクロデキストリン誘導体の双方とも、ここに「β−シクロデキストリン誘導 体」の語に包含され従って本発明の範囲内にあるが、高効率の誘導体の方が好ま しい。それらが一層高いW/Vパーセント割合の活性薬剤を有する溶液の調製を 許容しそれによって本発明を高めるからである。特に好ましい高効率のβ−シク ロデキストリン誘導体は、1.8W/V%以上のアセタゾラミドを含むことので きるHPBCDである。 高効率のβ−シクロデキストリンは、ここに、例えば約220以上の分子量を 有する比較的分子量の大きなアセタゾラミドのような化合物に対して、0.6、 好ましくは少なくとも0.85、そして最も好ましくは少なくとも1のゲスト/ ホストのモル比を有するものとして定義することができる。例えば約220より 小さい分子量 の一層小さい分子に対しては、より多くの物質が単一の空洞内に嵌まることがで き、従って好ましい比は、例えば最大3:1である。商業的に入手可能なβ−シ クロデキストリンのサンプルが、高い効率を有することもあり得る。しかしなが ら、実施例3に示したように、効率は変動しうる。幸いなことに、効率は、与え られた無定形β−シクロデキストリンのサンプルについて以下に論じたルーチン の分離/濃縮手順によって増大させることができることが発見された。 効率はホスト分子に対するゲストの比率として定義されることから、ホストの 空洞に含まれるゲスト分子が多い程、該無定形の混合物の効率は高い。水及び他 の小さい分子については、1つ以上のゲスト分子がホストの空洞内に嵌まり得、 そして1より大きい比が達成し得る。しかしながら一層大きいゲスト分子につい ては、ホストの空洞の内部にただ1つの分子しか嵌まらない場合、1より小さい 比率となる。このことは、与えられた無定形の混合物中の全てのβ−シクロデキ ストリン分子が必ずしもホストとして機能するのではないことを意味している。 例えば、フェノールフタレイン(分子量=550)のような一層大きい分子に ついては、ただ1つの分子が慣用的にはシクロデキストリンの該「空洞」に「嵌 まる」と予期される。従って、理論的比率は1/1すなわち効率1に等しい。本 発明におけるシクロデキストリンの主要な用途は、水に対する溶解性の非常に限 られた分子量の大きい化合物を可溶化することであるから、検出の容易さ故の分 子量の比較的大きいフェノールフタレインの使用は、類縁の分子のゲスト/ホス ト比の指標として適当である。他の容易に検出できる 化合物も同様に用いることができる。文献の示すところによれば、比は1/1で あることが示唆されている。またこの比が、修飾されていないβ−シクロデキス トリン及び他の修飾された変種に比してはるかに優れた水溶性の故に薬剤用途の ために提案された主要なタイプのシクロデキストリンである2−ヒドロキシプロ ピル−β−シクロデキストリンと、ほぼ同じであることが更に示唆されている。 これらの原理は、3つの異なった製造業者によって製造された3種の商業的に 入手できる2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのサンプルに適用 された。製造プロセスが効率を非常に低下させ且つ効率がゲスト依存性であるこ とが見出された。多くの現在入手可能な2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデ キストリンの効率の低さは、治療効果が得られる場合でも、治療的濃度の薬物を 放出するために投与しなければならない少なくとも大量の担体の故に、製薬産業 におけるそれらの使用の障害となっている。 こうして、疾患の治療において有益な薬物の放出のためにこれらの化合物の使 用を促進するために、効果の改善のための方法が開発された。 実施例3、6及び7は、高効率のβ−シクロデキストリンを本発明と組み合わ せて利用することの有利な性質を説明している。 実施例6からわかるように、フェノールテトラブロムフタレインの最大飽和に おいて、ゲスト/ホストモル比は理論が示すよりも遥に小さく、ホスト分子の多 くはゲスト分子に利用されない空洞を有している。更には、フェノールテトラブ ロムフタレインのような1のゲスト分子種に対する空洞の利用性は、コレステロ ールのような 他の分子への利用可能性の一指標とはならない。従って、比率はβ−シクロデキ ストリンの源によって、そして与えられたβ−シクロデキストリンについてはゲ ストによって、変動する。これらの知見は、実施例3のそれを確認しており、そ こでは源A,B,及びCの各々についてのゲスト/ホスト比は、それぞれ0.0 07、0.008及び0.011である。 幸いなことに、β−シクロデキストリンの効率は高めることができることが見 出された。そのような高められた(高効率の)β−シクロデキストリンは、本発 明において使用するのに好ましい。 実施例7を参照して、パルミチン酸は、ゲスト分子として機能し得る、密度が 水のそれよりも小さい多くの疎水性化合物の一つである。水に溶解しているホス ト分子の空洞から水をパルミチン酸で追い出すことは、水を満たしたホスト分子 の比重に比して比重の小さいホスト−ゲスト複合体の形成をもたらす。これらの 異なった密度の複合体は、次いで、実施例7に示されているように例えば遠心に よって分離できる。実施例7の上層画分のパルミチン酸の量が多いことは、重い 水をより小さい比重を有する化合物で置き換えることがゲスト分子を収容できる シクロデキストリン分子と収容できないものとの物理的分離を可能にするという ことを確立する。上層を収穫することは、従って、高効率を有する、すなわちゲ スト/ホスト比の大きい元来のβ−シクロデキストリンサンプルを提供する。収 穫されたβ−シクロデキストリンのその空洞内の分子からの分離は、抽出、可溶 化/析出、揮発、クロマトグラフィー、透析その他のようないかなる適用可能な 慣用の技術を用いてもルーチンに実施することができる。例えば、パルミチン酸 は、酢酸エチルと水との間 の分配によって抽出することができ、一層効率的なシクロデキストリンを水相の 凍結乾燥により得ることができる。 こうして、好ましい面において、本発明は、与えられたβ−シクロデキストリ ン(例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン)のサンプルが望 ましく増大されているゲスト/ホスト比を有する場合、与えられた活性薬剤につ いてゲスト/ホスト比を高めるよう前処理されたβ−シクロデキストリンを用い る。例えば、活性薬剤がパルミチン酸であったならば、実施例7の方法を、その ような活性薬剤に関して高効率のβ−シクロデキストリンを提供するために同様 に用いることができる。水の密度と異なった密度を有する他の活性薬剤について 、同様の遠心工程を用いることができる。勿論、望む場合には、この方法を先行 の分離された高効率の画分に、更なる増大が無視できるようになるまで又は所望 の効率比が達成されるまで、連続的に適用することもできる。与えられた活性薬 剤につき水に対する密度差が存在しない場合にも、例えば水以外の溶媒例えば水 とアルコールとの溶液、他の純粋な極性溶媒その他を用いて、密度に基づく手順 を依然用いることができる。代わりとして、β−シクロデキストリンによる可溶 化に関して近似の挙動をする異なった薬剤に基づく分離手段、例えばβ−シクロ デキストリン量及び温度等の関数としての溶解性を含む2〜3の予備的な方向づ け実験の結果に基づく分離手順によって、与えられたβ−シクロデキストリンを 一層効率的にすることができる。典型的には、そのような類縁の薬剤は、その密 度が水と同じか又は近似している該薬剤のそれに近似したサイズ、形状、極性そ の他の性質を有するであろう。類縁薬剤のそのような使用は、勿論、与えられた 薬剤について 分離手段が入手できる場合にでも常に使用できる。 溶媒ゲスト分子(典型的には水)と所望の「活性」薬剤ゲスト分子との間の如 何なる他の物理的又は化学的性質の差も、全体として低い効率を有するβ−シク ロデキストリンの混合物から高効率β−シクロデキストリンを濃縮するための分 離技術の基礎として用いることができる。そのような性質としては、例えば空洞 から突出しているゲストの分子部分に関してのみであったとしても、電気的(例 えば電荷)、磁性的(例えば金属イオンの存在)、クロマトグラフィー的、化学 的、光学的等が含まれる。こうして、分離のために、例えば電気泳動、磁場、ク ロマトグラフィー、化学的処理等の対応する様式を用い、それに続いて慣用的な 分離又は抽出、それ自体の抽出、光学分割等を行うことができる。 高効率のシクロデキストリンの調製のための別の戦略は、アフィニティークロ マトグラフィーの一般原理を用いることである。こうして、上述のようなゲスト 又は類縁の「薬剤」である分子を取り付けた支持体を有するカラムを調製するこ とができる。取り付けは、例えばエステル化、アミド化等の慣用の方法のうち如 何なるものによってもよい。このカラムにβ−シクロデキストリンサンプルを通 すと、結合している分子に対して最もよいホスト特性を有するβ−シクロデキス トリンの部分を最も大きく遅らせ、該部分がカラム上で濃縮される。β−シクロ デキストリンをカラムから分離するにはルーチンの技術を用いることができる。 一例においては、カラムは、支持体に3−β−ヘミスクシノイルオキシコレスト −5−エン−N−スクシンイミジルエステルを用いることができる。ヒドロキシ プロピル−β−シクロデキストリンの水溶液がカラムを通過すると き、それらの疎水性の空洞にコレステロールを受け入れることのできる分子は遅 れ、エタノールによる溶出によるか又は水洗からの遅い画分として収集すること により、別個に収穫することができる。 そのような方法で製造されるそのようなβ−シクロデキストリンは、本発明に おいて使用できる。得られた高効率のβ−シクロデキストリンがいずれも同じ化 学構造を有するβ−シクロデキストリンを含むことはありそうにないことから、 全ては通常無定形であろう。しかしながら、所望の高効率性を有するそのような 均質のβ−シクロデキストリンが調製される場合には、それは、特に(例えば結 晶性に基づく等の)如何なる得られた性質も不利でない場合には、「無定形」の β−シクロデキストリンとして本発明の範囲内にある。 上にも見られるように、術語「高効率」β−シクロデキストリンは、与えられ たゲストとの関連において高いゲスト/ホスト比を有する限り、慣用の方法によ り製造されたβ−シクロデキストリン混合物例えば商業的に入手できるものにつ いて存在するもの、であるかどうかに関わりなく、如何なるβ−シクロデキスト リンをも包含し、それらの一つが、ここに記述した新しい効率促進方法によって 調製されるものである。 前記は、主としてβ−シクロデキストリンに向けられているが、β−シクロデ キストリンの高効率のものを製造する原理は、α−、又はβ−シクロデキストリ ンのような他のシクロデキストリンにも、そのようなホストに適したゲスト分子 を用いて直接に適用できる。 更なる骨折りなしに、当業者は、上記の記述を用いて本発明を完全に利用する ことができると確信する。以下の好ましい特定の具体例は、従って、該開示の残 りを単に説明するものであり、如何なる意味においても限定するものでない、と 解さなければならない。 前記の及び以下の実施例において、全ての温度は摂氏で補正なしに提示されて おり、別に示さない限り、全ての部及びパーセントは重量による。 ここに引用した全ての出願、特許及び刊行物を参照によりここに導入する。 実施例 実施例1 2%のフルオレッセインナトリウムを0.9%食塩水、4.5%HPBCD及 び45%HPBCD(HPBCDは実施例3のタイプBである)中に調製した。 各溶液をニュージーランド白色家兎の眼に適用し、1時間にわたって観察した。 眼の前房を、標準の青の光源を用いてスリットランプ生物顕微鏡で検査した。予 期された通り、0.9%食塩水を投与した眼(対照眼)に、1時間の時点におい てかなりのフルオレッセインが見られた。これとは対照的に、4.5%のシクロ デキストリン調製物を投与した眼においては、最小限のフルオレッセインしか観 察されなかった。45%シクロデキストリン調製物を投与した眼は、対照眼にお いて観察されたのと同等又はより高いフルオレッセインを有しており、フルオレ ッセインは対照眼におけるよりも長く持続した。この実施例は、粘性の低いHP BCD溶液は薬剤のバイオアベイラビリティーを低下させ得るが高粘度のHPB CD溶液はバイオアベイラビリティーを増大させるこ とを示している。 実施例2 45%HPBCD中の1%アセタゾラミド溶液及び0.9%NaCl中の1% アセタゾラミドナトリウム溶液を、10羽のニュージランド白色家兎の左右眼に 対にして適用した(HPBCDは実施例3のタイプBである)。眼圧は、全ての 圧がベースラインに復帰するまで1時間間隔でPerkins圧平眼圧計により測定し た。図1に見られるように、45%HPBCD中のアセタゾラミドは、25%の 眼圧降下をもたらし約6時間でベースラインに戻った(paied t-testでp<0. 01)。対照的に、NaCl中のアセタゾラミドナトリウムは、単に一過性の、 統計学的有意性のない眼圧降下を伴ったのみであった。更なる対照として、アセ タゾラミド/HPBCD調製物を45%HPBCDのみ(対照)と比較した。前 と同様に、アセタゾラミド/HPBCD調製物は、対照と比較して25%の眼圧 降下をもたらした(図2)。この実施例は、炭酸脱水酵素阻害剤のような水溶性 の低い薬物を可溶化しバイオアベイラビリティーを増大することにおけるHPB CDの高粘度調製物の価値を示している。 実施例3 3種の異なった市販のHPBCD調製物の効率を評価するため、アセタゾラミ ドの最大溶解度(水中における最大溶解度:0.1%)を各々につき測定した。 HPBCDの3種の源は、(A)Roquette(RE No.446601)、(B)American Maize(“Encapsin”)、及び(C)Wacker Chemical(BetaW7,HP0.9)であっ た。Roquetteの材料は0.1%という最大溶解度を与え、American Maizeの製品 は1 %を与え、そしてWackerの製品は最大溶解度1.8%を与えた。この例は、β− シクロデキストリンの使用は局所的に活性な調製物中の炭酸脱水酵素阻害剤の最 大溶解度を高めることができるということを示している。 実施例4 45%HPBCD中の1.8%アセタゾラミド(実施例3の化合物“C”)及 びHPBCDのみ(対照)を、ニュージーランド白色家兎の左右眼に対にして適 用した。眼圧は圧平眼圧計で1時間毎に6時間測定した。対照眼と比較して、β −シクロデキストリン中の1.8%アセタゾラミドで処置した眼において眼圧は 60%降下した。達成されたこの圧降下は、通常の効率のシクロデキストリン中 のアセタゾラミド1%溶液によって達成された降下の2倍を超え、そしてアセタ ゾラミドの最大の許容全身投与によって達成される降下をはるかに上回る。 実施例5 45%HPBCD中の1%メタゾラミド溶液及びHPBCDのみ(対照)を、 ニュージーランド白色家兎の左右眼に対にして適用した。眼圧は、圧がベースラ インに戻るまで圧平眼圧計で測定した。対照眼と比較して、1%メタゾラミドは 60%の圧降下をもたらし、8時間の時点でベースラインに戻った。これらの結 果は図4に示されている。この実施例は、HPBCD中に溶解したとき、メタゾ ラミドはアセタゾラミドよりも一層協力であり且つ効果の持続が一層長いことを 示している。 実施例6 源A又はB(実施例3を参照)の何れかを用いた2−ヒドロキシ プロピル−β−シクロデキストリンの45%(W/V)水溶液を調製し、溶液5 .0ml当たりのフェノールテトラブロムフタレイン及びコレステロールの最大 溶解度を標準の技術を用いて測定した。 フェノールテトラブロムフタレイン濃度は、580nmにて分光光度法により測 定した。コレステロール濃度は、GLC及び既知の比活性を有するコレステロー ルを用いて光シンチレーションカウンティングの両方により測定した。そのデー タを、他の実施例のデータの要約と共に以下に示す。 実施例7 2.25gのWackerの2−ヒドロキシ−β−シクロデキストリン(実施例3の 源C)をD2O中に溶解させ、最終液量5.0mlとした。100mgのパルミ チン酸をこの溶液に加え、混合物を60℃の超音波水浴中に数時間置き、その後 室温に戻して0.22μmミリポアフィルターを通して濾過して澄明な溶液を得 た。この溶液 の3.0mlを、Beckman TL-100遠心器中で100,000×gで3時間遠心した。遠 心後、上層、中間層及び下層の画分を得るために約1.0mlの各部分量を試験 管から除去した。各画分からの0.1mlの部分量を試験管にピペットで入れ、 1mgのコレステロールを内部標準として加えた。次いで、各チューブを酢酸エ チル及び水との間で分配してパルミチン酸と内部標準の全てを抽出した。各部分 量中のパルミチン酸の量を、次いで、炎光検出器を用いてGLCにより測定した 。 上記の具体例は、本発明の包括的に又は具体的に記述された反応体及び/又は 操作条件によって上記実施例におけるそれらを置き換えることにより、同様の成 功をもって繰り返すことができる。 上記の記述から、当業者は、本発明の本質的特徴を容易に確認することができ 、種々の用途及び条件に適合させるために本発明の精神及び範囲から逸脱するこ となく本発明に対して種々の変更及び修正を加えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L K,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO ,RU,SD,SK,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ジャビット,ジョナサン,シー アメリカ合衆国20007ワシントン・ディー シー、ノースウェスト、レザバーロード 3800 (72)発明者 ジャビット,ノーマン,ビー アメリカ合衆国10016ニューヨーク、ニュ ーヨーク、イーストセブンティナインスス トリート 501 (72)発明者 マクドネル,ピーター アメリカ合衆国90033カリフォルニア、ロ サンゼルス、サンパブロストリート 1450

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に同時に局所投与したとき該炭酸脱水 酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量の無定形β− シクロデキストリンとを含む、局所の眼科組成物を含む眼科点眼剤ディスペンサ ー。 2. 有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、当該組成物中の該炭酸脱水酵素阻害剤の 溶解性を当該無定形β−シクロデキストリンの不存在下におけるその溶解性に比 して増大させるのに有効な量の無定形β−シクロデキストリンとを含む、局所の 眼科組成物を含む眼科点眼剤ディスペンサー。 3. 該炭酸脱水酵素阻害剤が複素環スルホンアミドである、請求項1の点眼剤 ディスペンサー。 4. 該複素環スルホンアミドがアセタゾラミド、メタゾラミド、又はエトキシ ゾラミドである、請求項3の点眼剤ディスペンサー。 5. 該アセタゾラミド又はメタゾラミドの量が、眼に局所投与したとき眼圧を 20%以上降下させるのに有効である、請求項4の点眼剤ディスペンサー。 6. アセタゾラミドの該量が約0.1乃至約3.5W/V%である、請求項5 の点眼剤ディスペンサー。 7. 該β−シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリ ンである、請求項1の点眼剤ディスペンサー。 8. ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの該量が約40〜60W/ V%である、請求項7の点眼剤ディスペンサー。 9. 該β−シクロデキストリン誘導体がヒドロキシプロピル−β−シクロデキ ストリンであり該炭酸脱水酵素阻害剤がアセタゾラミド又はメタゾラミドである 、請求項1の点眼剤ディスペンサー。 10. ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの該量が約40〜60W /V%である、請求項9の点眼剤ディスペンサー。 11. 炭酸脱水酵素阻害剤を投与することによって眼の疾患を治療するための 方法であって、有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に局所投与したとき該炭酸脱 水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量の無定形β −シクロデキストリンとを含む、局所の眼科組成物を眼に局所投与すること含む 方法。 12. 眼内における液体分泌を阻害し又は眼圧異常を治療するための、請求項 11の方法。 13. 緑内障を治療するための請求項11の方法。 14. 該炭酸脱水酵素阻害剤が複素環スルホンアミドである、請求項11の方 法。 15. 該複素環スルホンアミドがアセタゾラミド又はメタゾラミドである、請 求項14の方法。 16. 該β−シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト リンである、請求項11の方法。 17. ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの該量が約40〜60W /V%である、請求項16の方法。 18. 該β−シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト リンであり該炭酸脱水酵素阻害剤がアセタゾラミド又はメタゾラミドである、請 求項11の方法。 19. 緑内障を治療するための、請求項18の方法。 20. 有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と40〜60W/V%の無定形β−シクロ デキストリンとを含む局所眼科組成物であって、β−シクロデキストリンの該量 が局所投与したときの該炭酸脱水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大 させるのに有効なものである、局所眼科組成物。 21. 該β−シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト リンである、請求項20の組成物。 22. 該炭酸脱水酵素阻害剤がアセタゾラミド又はメタゾラミドである、請求 項20の組成物。 23. 該炭酸脱水酵素阻害剤がアセタゾラミド又はメタゾラミドである、請求 項21の組成物。 24. 非経口投与には有用でない、請求項20の組成物。 25. 炭酸脱水酵素阻害剤を投与することによる眼の疾患の治療の方法であっ て、眼科的に活性の薬剤の有効量と、眼に局所投与したとき該眼科的に活性な薬 剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量の無定形β−シクロデ キストリンとを含む局所眼科組成物を眼に局所投与することを含む方法。 26. 該活性成分がステロイドである、請求項25の方法。 27. 有効量の炭酸脱水酵素阻害剤と、眼に同時に局所投与したとき該炭酸脱 水酵素阻害剤のバイオアベイラビリティーを増大させるのに有効な量の無定形β −シクロデキストリンとを含む、局所眼科組成物を含む局所眼科適用手段。
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