JPH0850665A - 自動販売機 - Google Patents

自動販売機

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JPH0850665A
JPH0850665A JP20452894A JP20452894A JPH0850665A JP H0850665 A JPH0850665 A JP H0850665A JP 20452894 A JP20452894 A JP 20452894A JP 20452894 A JP20452894 A JP 20452894A JP H0850665 A JPH0850665 A JP H0850665A
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 つり銭の放出時に、つり銭の特定の金種に放
出異常が発生した場合でも応急的に別の金種で代替して
つり銭を供給することができるようにする。 【構成】 つり銭供給手段(4,51,52,53,5
4,55,56,61,62,63,64,65,6
6)は、検出手段(1)によって検出された投入金額か
ら販売物の代金を差し引いた額を1又は複数の金種から
なるつり銭として受け皿(11)に供給する。放出異常
検出手段(71,72,73,74,75,76,8)
は、つり銭供給手段(51,52,53,54,55,
56)のどの金種の放出に異常が発生したかを検出す
る。制御手段(10)は、放出異常の発生した金種より
も小さい代替金種でつり銭の放出を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種交通機関の乗車
券などの自動販売機に関し、特に、つり銭を自動的に放
出する機能に改良を加えた自動販売機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動販売機では、投入金額から販
売物の代金を差し引いたつり銭を、1又は複数の金種で
受け皿などに放出している。例えば、地下鉄などの自動
券売機においては、客が1400円の回数券を購入しよ
うとして、10000円札を投入した場合には、自動券
売機は8600円のつり銭を放出しなければならない。
このとき、通常の場合、自動券売機はつり銭として、5
000円札1枚、1000円札3枚、500円硬貨1
枚、100円硬貨1枚をつり銭8600円として放出す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の自動
券売機は、客が選択した券が放出されたにも関わらず、
つり銭用のある特定の金種の貨幣が該金種用の放出路で
ジャムして(詰って)正常に放出されない、というつり
銭放出以上が発生することがある。このような場合に
は、前記自動券売機によるそれ以後の販売動作が即座に
停止されるようになっている。従って、このような場面
に遭遇した客は、つり銭が放出されない旨を係員にボタ
ンなどで通知し、係員から直接つり銭の返却を受けなけ
ればならなかった。このため、客は、つり銭を返却して
もらうまでその場で待たされることとなり、多大な迷惑
を受けていた。
【0004】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであり、つり銭の放出異常が発生した場合でも、応急
的に別の金種で代替してつり銭を供給することができ、
つり銭の放出異常に遭遇した客に対して迷惑をかけるこ
とのないようにした自動販売機を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動販売
機は、投入金額を検出する手段(1)と、販売物の代金
を検出する手段(2)と、前記投入金額から前記販売物
の代金を差し引いた額をつり銭として計算し、該つり銭
を、1又は複数の金種で、つり銭受け皿(11)に放出
するつり銭供給手段(4,51,52,53,54,5
5,56,61,62,63,64,65,66)と、
前記つり銭供給手段(4,51,52,53,54,5
5,56,61,62,63,64,65,66)によ
り前記つり銭が前記金種で放出される際、いずれかの金
種の放出に放出異常が発生したかを検出する放出状態検
出手段(8,71,72,73,74,75,76)
と、前記放出状態検出手段(8,71,72,73,7
4,75,76)によっていずれかの金種の放出に放出
異常が発生したと検出されたとき、前記つり銭供給手段
(4,51,52,53,54,55,56,61,6
2,63,64,65,66)に、前記放出異常が発生
した金種よりも小さい代替金種で代替させてつり銭の放
出を行わせる制御手段(10)とを備えたものである。
【0006】
【作用】この発明に係る自動販売機において、つり銭供
給手段(4,51,52,53,54,55,56,6
1,62,63,64,65,66)は、検出手段
(1)で検出された投入金額から検出手段(2)で検出
された販売物の代金を差し引いた額を、1又は複数の金
種からなるつり銭として受け皿(11)に供給する。例
えば、販売物の代金が1400円であり、投入金額が1
0000円の場合には、つり銭供給手段(4,51,5
2,53,54,55,56,61,62,63,6
4,65,66)は5000円札1枚と、1000円札
3枚と、500円硬貨1枚と、100硬貨1枚との4つ
の金種からなるつり銭8600円を受け皿(11)に供
給する。
【0007】放出状態検出手段(71,72,73,7
4,75,76,8)は、つり銭供給手段(51,5
2,53,54,55,56)のどの金種の放出に異常
が発生したかを検出する。制御手段(10)は、つり銭
供給手段(4)に対して、放出異常が発生した金種より
も小さい額の金種で代替させて、つり銭の放出を行わせ
る。
【0008】例えば、前述の場合に、5000円札の放
出に異常が発生した場合、制御手段(10)は、500
0円札の代替金種として1000円札5枚を放出するよ
うにつり銭供給手段(4)を制御する。従って、つり銭
供給手段(4,51,52,53,54,55,56)
は、1000円札8枚と、500円硬貨1枚と、100
硬貨1枚との3つの金種からなるつり銭8600円を供
給するようになる。これによって、客はつり銭放出の異
常によって待たされることがなくなり、自動販売機の利
用客へのサービス向上になる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を、電車の乗車
券、指定券、特急券などの各種券を販売する自動券売機
を例に詳細に説明する。図1はこの発明に係る自動券売
機の全体構成を示すブロック図である。
【0010】投入金額検出手段1は、客が自動券売機に
投入した金額を検出し、その合計投入金額を示す投入金
額信号を、販売券種検出手段2及びつり銭精算制御手段
4に出力する。販売券種検出手段2は、投入金額検出手
段1からの投入金額信号に基いて、前記投入金額で購入
可能な各券に対応する選択ボタンを点灯表示する。しか
る後、販売券種検出手段2は、客が前記点灯表示した選
択ボタンのうちのどの選択ボタンを操作したのかを検出
し、この検出に基づいて、販売すべき券の種類(券種)
を示す券種信号を券送出手段3及びつり銭精算手段4に
出力する。
【0011】券送出手段3では、販売券種検出手段2か
らの券種信号によって特定される券Tを客に送出し、該
券Tの送出が終了した場合には、送出終了信号をつり銭
精算手段4に出力する。なお、券送出手段3は、後述す
る各つり銭金種ごとに設けられたつり銭供給器の異常を
示す異常信号を、つり銭精算制御手段4から入力した場
合には、券Tの送出を行わない。この場合には、客が投
入した金額が、そのまま、つり銭受け皿11から客に返
却される。
【0012】つり銭精算制御手段4は、投入金額検出手
段1からの前記投入金額信号と販売券種検出手段2から
の前記券種信号とに基いて、必要なつり銭の計算を行
い、該計算したつり銭に利用する各金種の供給器51〜
56に対して、つり銭の放出信号を出力するものであ
る。また、つり銭精算制御手段4は、後述する代替処理
信号を制御手段10から入力した場合には、代替金種の
放出信号を供給器51〜56及び放出異常検出手段8に
出力するものである。
【0013】10円硬貨供給器51は、つり銭精算制御
手段4からの前記放出信号に応じた枚数の10円硬貨
を、放出路61を介して、つり銭受け皿11に放出する
ものである。また、50円硬貨供給器52は、つり銭精
算制御手段4からの前記放出信号に応じた枚数の50円
硬貨を、放出路62を介して、つり銭受け皿11に放出
するものである。また、100円硬貨供給器53は、つ
り銭精算制御手段4からの前記放出信号に応じた枚数の
100円硬貨を、放出路63を介して、つり銭受け皿1
1に放出するものである。同様に、500円硬貨供給器
54、1000円札供給器55および5000円札供給
器56は、それぞれ、つり銭精算制御手段4からの前記
放出信号に応じた枚数の500円硬貨、1000円札お
よびを5000円札を、放出路64、放出路65および
放出路66を介して、つり銭受け皿11に放出するもの
である。
【0014】すなわち、例えば、投入金額信号が示す投
入金額が10000円であって、券種信号が示す販売券
種の金額が1400円の場合には、前記つり銭精算制御
手段4は、つり銭8600円を供給するために、通常の
場合には、5000円札供給器56に5000円札1枚
を放出し、1000円札供給器55に1000円札3枚
を放出し、500円硬貨供給器54に500円硬貨1枚
を放出し、100円硬貨供給器53に100硬貨1枚を
放出するよう指示することになる。
【0015】放出検出器71は、10円硬貨供給器51
から供給された10円硬貨が放出路61を介してつり銭
受け皿11に放出されたかどうかを検出するものであ
る。放出検出器72は、50円硬貨供給器52から供給
された50円硬貨が放出路62を介してつり銭受け皿1
1に放出されたかどうかを検出するためのものである。
同様に、放出検出器73は、100円硬貨供給器53か
ら供給された100円硬貨が放出路63を介してつり銭
受け皿11に放出されたかどうかを検出するためのもの
であり、放出検出器74は、500円硬貨供給器54か
ら供給された500円硬貨が放出路64を介してつり銭
受け皿11に放出されたかどうかを検出するためのもの
である。さらに、同様に、放出検出器75は、1000
円札供給器55から供給された1000円札が放出路6
5を介してつり銭受け皿11に放出されたかどうかを検
出するためのものであり、放出検出器76は、5000
円札供給器56から供給された5000円札が放出路6
6を介してつり銭受け皿11に放出されたかどうかを検
出するためのものである。これら放出検出器71、放出
検出器72、放出検出器73、放出検出器74、放出検
出器75および放出検出器76は、それぞれの金種のつ
り銭用硬貨または札についての放出を検出するする毎
に、放出検出信号を放出異常検出手段8に出力するセン
サである。
【0016】なお、前記放出検出器71〜76は、各つ
り銭の金種ごとの放出路61〜66に設けられたもので
あるが、前記放出路61〜66が合流する部分、すなわ
ち、つり銭受け皿11のすぐ手前(上流側)の部分に在
る、各金種に共通の放出路にも図示しない放出検出器が
設けられている。
【0017】前記放出異常検出手段8は、つり銭精算制
御手段4が供給器51〜56に放出信号を出力してから
所定時間内に、放出検出器71〜76から放出検出信号
を入力するかどうかによって、金種の放出異常を検出す
る。各々の金種の放出異常としては、該金種の放出路6
1〜66におけるジャム、つり銭切れ等がある。つま
り、例えば、つり銭精算制御手段4が500円硬貨供給
器54に対して放出信号を出力した場合、放出異常検出
手段8では、その放出信号を入力した時点から所定時間
内に放出検出器74から放出検出信号を入力すれば、5
00円硬貨の放出は正常に行われたことを検知する。反
対に、放出異常検出手段8は、放出信号を入力した時点
から所定時間内に放出検出器74から放出検出信号を入
力しない場合には、500円硬貨の放出を阻害する、放
出異常が発生したものと検知し、500円硬貨について
の放出異常信号を制御手段10に出力する。
【0018】制御手段10は、放出異常検出手段8から
放出異常信号を入力した場合に、後述する放出異常処理
を実行することによって、その放出異常が発生した金種
に関して代替金種による放出を行うよう、つり銭精算制
御手段4に代替処理信号を出力する。この放出異常処理
の詳細については後述する。
【0019】異常情報表示手段9は、制御手段10から
の各種指示に従って、各種異常状態を示す情報の表示を
行う。例えば、異常情報表示手段9は、つり銭の放出に
異常が発生した旨、放出すべきつり銭について代替金種
による放出処理を行っている旨、等を含む情報を客に対
して適宜表示するものである。
【0020】前記つり銭精算制御手段4,供給器51〜
56および放出路61〜66は、つり銭供給手段を構成
している。また、放出異常検出手段8,放出検出器71
〜76は、放出状態検出手段を構成している。
【0021】図2は、制御手段10が行う放出異常処理
1の一例を示すフローチャート図である。この放出異常
処理1は、ある特定の金種について放出異常が発生した
場合に、その放出異常が発生した金種よりも1ランク小
さい額の金種で代替させて、つり銭の放出を行うもので
ある。以下、この放出異常処理1の詳細をステップシー
ケンス番号に従って説明する。なお、この放出異常処理
1は、単なる一例であって、必要に応じて様々に変更さ
れてもよいものである。
【0022】ステップ21:放出異常検出手段8から放
出異常を示す放出異常信号の入力があるかどうかを判定
し、放出異常信号の入力有り(YES)の場合は次のス
テップ22に進み、放出異常信号がない(NO)場合に
は、客による券料金投入後の所定のタイミングごとに、
このステップ21を繰り返し実行する。
【0023】ステップ22:放出異常検出手段8からの
放出異常信号に基いて放出異常が発生した金種を検出す
る。そして、このように検出された金種に応じて、以下
のような代替処理を行う。すなわち、放出異常が発生し
た金種が10円硬貨の場合にはステップ2Aに進み、5
0円硬貨の場合にはステップ23に進み、100円硬貨
の場合にはステップ24に進み、500円硬貨の場合に
はステップ25に進み、1000円札の場合にはステッ
プ26に進み、5000円札の場合にはステップ27に
進む。
【0024】ステップ23:放出異常が発生した金種が
50円硬貨であるので、ここでは、50円硬貨に代え
て、その1ランク下の金種である10円硬貨5枚を放出
するよう、つり銭精算制御手段4に指示する。この指示
を受けたつり銭精算制御手段4は、10円硬貨供給器5
1に対して10円硬貨5枚の放出を指示する放出信号を
出力する。すると10円硬貨供給器51は10円硬貨5
枚の放出を開始する。
【0025】ステップ24:放出異常が発生した金種が
100円硬貨金種53であるので、ここでは、100円
硬貨に代えて50円硬貨2枚を放出するようにつり銭精
算制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精算
制御手段4は、50円硬貨供給器52に対して50円硬
貨2枚の放出を指示する放出信号を出力する。すると、
50円硬貨供給器52は50円硬貨2枚の放出を開始す
る。
【0026】ステップ25:放出異常が発生した金種が
500円硬貨金種54であるので、ここでは、500円
硬貨に代えて100円硬貨5枚を放出するようにつり銭
精算制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精
算制御手段4は、100円硬貨供給器53に対して10
0円硬貨5枚の放出を指示する放出信号を出力する。す
ると、100円硬貨供給器53は100円硬貨5枚の放
出を開始する。
【0027】ステップ26:放出異常が発生した金種が
1000円札金種55であるので、ここでは、1000
円札に代えて500円硬貨2枚を放出するようにつり銭
精算制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精
算制御手段4は、500円硬貨供給器54に対して50
0円硬貨2枚の放出を指示する放出信号を出力する。す
ると、500円硬貨供給器54は500円硬貨2枚の放
出を開始する。
【0028】ステップ27:放出異常が発生した金種が
5000円札金種56であるので、ここでは、5000
円札に代えて1000円札5枚を放出するようにつり銭
精算制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精
算制御手段4は、1000円札供給器56に対して10
00円札5枚の放出を指示する放出信号を出力する。す
ると、1000円札供給器56は1000円札5枚の放
出を開始する。
【0029】以上のようなつり銭金種の代替処理によっ
てつり銭を受け取る客は、なんら特別な迷惑を被ること
なく、所望の券Tを購入できる。 ステップ28:前記ステップ23〜27による代替処理
が正常に終了したかどうか、すなわち、代替金種として
使用された金種の放出自体に異常が発生していないかど
うかを判定し、正常に終了した(YES)場合には、次
のステップ29に進み、代替金種として使用された金種
の放出自体にも異常が発生した(NO)場合にはステッ
プ2Aに進む。
【0030】ステップ29:前記客に対する券Tの販
売、及び、つり銭の放出は終了したが、ある特定金種の
つり銭放出路にジャム等の放出異常が発生していること
を、異常情報表示手段9に表示し、係員に知らせる。す
なわち、この時点では、既に客に対する券の販売取り引
きは既に適切に成立しているので、係員は、自動券売機
における前記つり銭放出路の異常を解除する作業を行う
だけでよい。
【0031】ステップ2A:前記ステップ22において
検出された、異常が発生した金種が10円硬貨である場
合には、これより小さいランクのつり銭金種が無く、代
替処理ができないので、または、前記ステップ28で代
替処理が正常に終了しなかったと判定されたので、券販
売取引が終了していない旨、すなわち、つり銭の放出に
異常が発生し、しかも、つり銭金種の代替処理も正常に
行われていないことを、異常情報表示手段9を介して、
係員に知らせる。すなわち、この時点では、未だ客との
券販売取引が成立していないので、前記係員は、まず客
につり銭を渡してから、自動券売機の異常解除作業を行
わなければならない。
【0032】なお、前述の放出異常処理1では、各金種
について、放出異常が発生した場合に、その放出異常が
発生した金種よりも1ランク小さい額の金種で代替させ
て、つり銭の放出を行うものであったが、代案として、
50円、500円および5000円のつり銭についての
み、それより1ランク小さい額の金種で代替させるよう
にしてもよい。すなわち、この代案は、客としては、代
替金種によるつり銭硬貨または札を5枚までなら抵抗無
く許容するであろう、ということを考慮したものであ
る。つまり、代替金種の硬貨または紙幣をあまり多く受
け取ると、数えるのが面倒であり、嵩ばることにもなる
なるので、客が嫌がるからである。
【0033】図3は、制御手段10が行う放出異常処理
2の一例を示すフローチャート図である。前述の放出異
常処理1では、放出異常が発生した場合に、その放出異
常が発生した金種よりも1ランク小さい額の金種で代替
させてつり銭の放出を行うものであったが、この放出異
常処理1では、前記1ランク小さい代替金種にも放出異
常が発生すると、その時点で放出異常となり、客を自動
券売機の前に待機させなければならない、という不都合
が生じることとなる。そこで、この放出異常処理2で
は、ある特定のつり銭金種に放出異常が発生した場合に
は、とりあえず、その放出異常が発生した金種よりも小
さい、いずれかの代替利用可能な金種(1ランク小さい
ものに限らない)で代替させてつり銭の放出を行うよう
にしている。以下、この放出異常処理2の詳細をステッ
プシーケンス番号に従って説明する。なお、この放出異
常処理2は、単なる一例であって、必要に応じて様々に
変更されてもよいものである。
【0034】ステップ31:放出異常検出手段8から放
出異常を示す放出異常信号の入力があるかどうかを判定
し、放出異常信号有り(YES)の場合は次のステップ
32に進み、放出異常信号がない(NO)場合には、客
による券料金投入後における所定タイミングごとに、こ
のステップ31を繰り返し実行する。
【0035】ステップ32:放出異常検出手段8からの
放出異常信号に基いて放出異常が発生した金種はどれか
を検出する。
【0036】ステップ33:ステップ32で検出された
金種、すなわち放出異常が発生した金種よりも小さいつ
り銭金種が存在し、該つり銭金種で代替してつり銭を放
出することが可能かどうかを判定する。代替が可能(Y
ES)の場合は次のステップ35に進み、代替が不可能
(NO)の場合はステップ39にジャンプする。
【0037】すなわち、例えば、放出異常が発生した金
種が10円硬貨の場合には、これより小さいつり銭用の
代替金種がなく、代替が不可能(NO)なので、直ちに
ステップ39にジャンプする。
【0038】また、放出異常が発生した金種が50円硬
貨の場合には、これよりも1ランク小さい金種すなわち
10円硬貨5枚による代替が可能かどうかの判定を行
う。10円硬貨5枚による代替が可能(YES)の場合
は、次のステップ35に進み、代替が不可能(NO)の
場合は、ステップ39にジャンプする。
【0039】また、放出異常が発生した金種が100円
硬貨の場合には、これよりも1ランク小さい金種すなわ
ち50円硬貨2枚で代替が可能かどうか、または、50
円硬貨1枚と10円硬貨5枚からなる2つの金種の組合
わせによる代替が可能かどうかの判定を行う。このよう
な代替が理可能(YES)の場合は、次のステップ35
に進み、代替が不可能(NO)の場合は、ステップ39
にジャンプする。
【0040】放出異常が発生した金種が500円硬貨の
場合には、これよりも1ランク小さい金種すなわち10
0円硬貨5枚による代替が可能かどうか、または、10
0円硬貨と50円硬貨の2つの金種による代替が可能か
どうか、または、100円硬貨と50円硬貨と10円硬
貨の3つの金種の組合わせによる代替が可能かどうかの
判定を行う。このような代替のうちのいずれかが可能
(YES)の場合は、次のステップ35に進み、代替が
不可能(NO)の場合は、ステップ39にジャンプす
る。
【0041】放出異常が発生した金種が1000円札の
場合には、これよりも1ランク小さい金種すなわち50
0円硬貨2枚による代替が可能かどうか、または、50
0円硬貨と100円硬貨の2つの金種の組合わせによる
代替が可能かどうか、または、500円硬貨と100円
硬貨と50円硬貨の3つの金種の組合わせによる代替が
可能かどうか、または、500円硬貨と100円硬貨と
50円硬貨と10円硬貨の4つの金種による代替が可能
かどうかの判定を行う。このような代替のうちのいずれ
かが可能(YES)の場合は、次のステップ35に進
み、代替が不可能(NO)の場合は、ステップ39にジ
ャンプする。
【0042】さらに、同様に、放出異常が発生した金種
が5000円札の場合には、これよりも1ランク小さい
金種すなわち1000円札5枚による代替が可能かどう
か、または、1000円札と500円硬貨の2つの金種
の組合わせによる代替が可能かどうか、または、100
0円札と500円硬貨と100円硬貨の3つの金種の組
合わせによる代替が可能かどうか、または、1000円
札と500円硬貨と100円硬貨と50円硬貨の4つの
金種の組合わせによる代替が可能かどうか、または、1
000円札と500円硬貨と100円硬貨と50円硬貨
と10円硬貨の5つの金種の組合わせによる代替が可能
かどうかの判定を行う。このような代替のうちのいずれ
かが可能(YES)の場合は、次のステップ35に進
み、代替が不可能(NO)の場合は、ステップ39にジ
ャンプする。
【0043】ステップ34:前記ステップ33で放出異
常が発生した金種をこれよりも小さい金種で代替可能と
判定されたので、ここでは代替金種として利用される硬
貨のうち同一金種のものが所定枚数(この実施例では1
0枚)以上利用されるのかどうかの判定を行う。
【0044】ステップ35:前記ステップ34で同一金
種の硬貨が所定枚数以上利用されると判定されたので、
ここでは、該硬貨の金種と枚数を客に知らせ、この組合
せで代替してつり銭を放出してもよいかどうかを問う。
つまり、この場合、つり銭として放出される代替金種の
硬貨の枚数が多くなるので、前記客に対して同意を求め
るのである。
【0045】ステップ36:客が前記ステップ35の問
い合わせに対し所定のスイッチ(ここでは、便宜的に、
YESスイッチという)をオン操作して前記組合わせに
よるつり銭放出に同意したかどうかの判定を行い、YE
Sスイッチオン(YES)の場合はステップ3Aに進
み、そうでない(NO)場合はステップ37に進む。
【0046】ステップ37:客が前記ステップ35の問
い合わせに対して所定のスイッチ(ここでは、便宜的
に、NOスイッチという)をオン操作してオン操作して
前記組合わせによるつり銭放出を拒否したかどうかの判
定を行う。NOスイッチオンの場合は、ステップ39に
進み、そうでない場合は、ステップ38に進む。
【0047】ステップ38:ステップ36及びステップ
37の判定の結果、YESスイッチもNOスイッチも操
作されないで、所定時間が経過したかどうかの判定を行
い、所定時間が経過した(YES)場合はステップ39
に進み、所定時間が経過していない場合にはステップ3
6及びステップ37の処理を繰り返し実行するためにス
テップ36にリターンする。
【0048】ステップ39:このステップの処理は、前
記ステップ33で代替不可能と判定された場合、前記ス
テップ37において一金種の硬貨が所定枚数以上になる
代替を客が望まない(NOスイッチがオンした)と判定
された場合、及び、一金種の硬貨が所定枚数以上になる
代替を所望するか否かについてなんら意思表示をしない
場合に、ステップ38で所定時間が経過したと判定され
たときに行われるものであり、ここでは、券販売取引が
適切に終了していない旨、すなわち、つり銭の放出に異
常が発生し、代替金種によるつり銭放出処理も正常に行
われていないことを異常情報表示手段9に表示し、つり
銭の放出に異常が発生したことを係員に告知する。すな
わち、この時点では、未だ客との券販売取引が成立して
いないので、係員は、まず客につり銭を渡してから自動
券売機における前記異常の解除を行わなければならな
い。
【0049】ステップ3A:前記ステップ34で一金種
の硬貨が所定枚数以上利用されないないと判定された場
合、または、前記ステップ37で客が一金種の硬貨が所
定枚数以上利用される代替を望む(YESスイッチがオ
ンした)と判定された場合に行われるものであり、10
円硬貨、50円硬貨、100円硬貨、500円硬貨およ
び1000円札のいずれかによる代替処理を行う。
【0050】ステップ3B:前記ステップ3Aによる代
替処理が正常に終了したかどうか、すなわち、代替に利
用された金種の放出に異常が発生していないかどうかを
判定する。正常に終了した(YES)場合は、次のステ
ップ3Cに進み、代替に利用された金種の放出にも異常
が発生した(NO)場合にはステップ39に進む。
【0051】ステップ3C:代替処理によって券販売取
引が終了したことを異常情報表示手段9に表示し、つり
銭の放出に異常が発生したことを係員に知らせる。すな
わち、この時点では、既に客との券販売取引は既に成立
しているので、係員は、自動券売機の異常解除を行うだ
けでよい。
【0052】例えば、つり銭200円を放出する際、ス
テップ32で100円硬貨に放出異常が発生した判定さ
れた場合に、ステップ33で判定される代替可能な金種
の組合せは、50円硬貨4枚の第2の組合せと、50円
硬貨3枚と10円硬貨5枚の第2の組合せと、50円硬
貨2枚と10円硬貨10枚の第3の組合せと、50円硬
貨1枚と10円硬貨15枚の第4の組合せと、そして1
0円硬貨20枚の第5の組合せである。従って、この実
施例では最も放出枚数の少ないもの(この例では50円
硬貨4枚である第1の組合せ)を、優先的に、代替に利
用される硬貨として決定し、ステップ34に進む。
【0053】この場合、ステップ34では、一金種の硬
貨が所定枚数(10枚)以下なのでNOと判定され、ス
テップ3Aに進む。ステップ3Aでは、100円硬貨2
枚に代えて50円硬貨4枚を放出するようにつり銭精算
制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精算制
御手段4は、50円硬貨供給器52に対して50円硬貨
4枚の放出信号を出力する。すると、50円硬貨供給器
52は、50円硬貨4枚の放出を開始する。そして、こ
の50円硬貨4枚による代替処理が正常に終了した時点
で、ステップ3Cを経て、放出異常処理2は終了する。
【0054】ところが、50円硬貨の放出枚数には限界
があり、このために、50円硬貨2枚と10円硬貨10
枚の第3の組合せ、または、50円硬貨1枚と10円硬
貨15枚の第4の組合せ、または、10円硬貨20枚の
第5の組合せによる代替しか行えないとステップ33で
判定された場合には、同一金種の硬貨(ここでは10円
硬貨)が所定枚数(10枚)以上利用されるので、ステ
ップ34ではYESと判定され、ステップ35に進む。
ステップ35では、代替可能な組合せの中から最も枚数
の少ない50円硬貨2枚と10円硬貨10枚との組合わ
せによる代替処理を行ってもよいかどうかの問い合わせ
をする。
【0055】客がYESスイッチをオンした場合には、
ステップ3Aに進み、100円硬貨2枚に代えて50円
硬貨2枚及び10円硬貨10枚を放出するようにつり銭
精算制御手段4に指示する。この指示を受けたつり銭精
算制御手段4は、50円硬貨供給器52に対して50円
硬貨2枚の放出信号を出力すると共に、10円硬貨供給
器51に対して10円硬貨10枚の放出信号を出力す
る。すると、50円硬貨供給器52は50円硬貨2枚の
放出を開始し、10円硬貨供給器51は10円硬貨10
枚の放出を開始する。そして、この50円硬貨2枚及び
10円硬貨10枚の代替処理が正常に終了した時点で、
ステップ3Cを経て、放出異常処理2は終了する。
【0056】図4は、この発明の別の実施例に係る自動
券売機の全体構成を示すハードブロック図である。図4
において図1と同じ構成のものには同一の符号が付して
あるので、その説明は省略する。
【0057】図1の実施例では、10円硬貨の放出に異
常が発生した場合には、これより小さい額の金種は存在
しないので代替不可能ということで、直ちに、券販売取
引が終了していない旨、すなわち、つり銭の放出に異常
が発生し、代替処理も正常に行われていないことを異常
情報表示手段9に表示し、つり銭の放出に異常が発生し
たことを係員に告知している。しかし、この実施例で
は、図4のように補助用の10円硬貨供給器51Sを別
途設けて、10円硬貨供給器51の放出に異常が発生し
た場合には、この補助用の10円硬貨供給器51Sにて
代替処理するようにしている。これによって、客は待た
されることなく、速やかなつり銭の供給を受けることが
できる。
【0058】なお、図4のように補助用の10円硬貨供
給器51Sを設けなくても、次のようにすればよい。す
なわち、10円硬貨の放出に異常が発生したということ
は、1枚目から4枚目の10円硬貨の放出中に放出異常
が発生したことを意味するので、客に対してさらに10
円硬貨を投入して貰い、つり銭の金種が50円硬貨1枚
または100硬貨1枚になるようにすればよい。そし
て、この金額が追加投入された場合には、10円硬貨に
代えて、50円硬貨又は100円硬貨によるつり銭放出
を行う。これによって、自動販売機の最も小さい額の金
種に異常が発生した場合でも、これよりも大きな額の金
種による代替処理が可能となり、客は待たされることな
く、速やかなつり銭の供給を受けることができる。
【0059】このような、放出異常が発生した金種より
も大きな額の金種による代替処理は、客の協力がないと
実現できないが、前述の実施例の場合にも同様に適用で
きることは言うまでもない。すなわち、上述の実施例で
は、500円硬貨の放出に異常が発生した場合には、こ
れよりも額の小さい金種である100円硬貨による代替
処理を行っているが、客の協力を得て、1000円札に
よる代替処理を行うようにしてもよい。例えば、800
円のつり銭に対して、500円硬貨の放出に異常が発生
した場合には、客にさらに200円を投入して貰い、1
000円札による代替処理を行ってもよい。
【0060】なお、前述の実施例では、最も小さい額の
金種として10円硬貨を代替金種として利用したが、こ
れに限らず、5円硬貨又は1円硬貨を最も小さい代替金
種としてもよいことは言うまでもない。
【0061】また、前述の実施例では、自動券売機を例
に説明したが、これ以外の自動販売機でも同様に適用で
きることは言うまでも無い。
【0062】
【発明の効果】以上のように、この発明によればつり銭
の放出時に、異常が発生した場合でも応急的に別の金種
で代替してつり銭を供給することのできるので、客はつ
り銭放出の異常によって待たされるという迷惑を被るこ
とがなく、自動販売機の利用客へのサービスを向上する
ことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る自動券売機の全体構成を示すハ
ードブロック図である。
【図2】制御手段が行う放出異常処理1の詳細を示すフ
ローチャート図である。
【図3】制御手段が行う放出異常処理2の詳細を示すフ
ローチャート図である。
【図4】この発明に係る自動券売機の別の実施例の全体
構成を示すハードブロック図である。
【符号の説明】
1 投入金額検出手段 2 販売券種検出手段 3 券送出手段 T 券 4 つり銭精算制御手段 8 放出異常検出手段 9 異常情報表示手段 10 制御手段 51 10円硬貨供給器 51S 10円硬貨供給器 52 50円硬貨供給器 53 100円硬貨供給器 54 500円硬貨供給器 55 1000円札供給器 56 5000円札供給器 61〜66 放出路 61S 放出路 71〜76 放出検出器 11 つり銭受け皿

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入金額を検出する手段(1)と、 販売物の代金を検出する手段(2)と、 前記投入金額から前記販売物の代金を差し引いた額をつ
    り銭として計算し、該つり銭を、1又は複数の金種で、
    つり銭受け皿(11)に放出するつり銭供給手段(4,
    51,52,53,54,55,56,61,62,6
    3,64,65,66)と、 前記つり銭供給手段(4,51,52,53,54,5
    5,56,61,62,63,64,65,66)によ
    り前記つり銭が前記金種で放出される際、いずれかの金
    種の放出に放出異常が発生したかを検出する放出状態検
    出手段(8,71,72,73,74,75,76)
    と、 前記放出状態検出手段(8,71,72,73,74,
    75,76)によっていずれかの金種の放出に放出異常
    が発生したと検出されたとき、前記つり銭供給手段
    (4,51,52,53,54,55,56,61,6
    2,63,64,65,66)に、前記放出異常が発生
    した金種よりも小さい代替金種で代替させてつり銭の放
    出を行わせる制御手段(10)とを備えた自動販売機。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(10)は、前記放出異常
    が発生した金種が50円硬貨、500円硬貨または50
    00円札の場合に限り、10円硬貨5枚、100円硬貨
    5枚または1000円札5枚から代替金種によって、前
    記つり銭の放出を行うことを特徴とする請求項1に記載
    の自動販売機。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(10)は、前記つり銭の
    代替金種のうち、特定の金種が所定枚数以上になる場合
    には、客に対してその金種と枚数を知らせ、前記客の同
    意に基づいて、前記代替金種による、前記つり銭の放出
    を行うことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  4. 【請求項4】 前記制御手段(10)は、前記つり銭の
    代替金種による放出処理が正常に終了したときに、前記
    放出異常を知らせる信号を出力し、これにより、前記放
    出異常の解消操作が行われるよう、前記代替金種による
    前記つり銭放出以後の券販売動作を一時停止する請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の自動販売機。
  5. 【請求項5】 つり銭として使用されるある特定の金種
    に放出異常が発生した場合、客が所定の金額を追加投入
    することにより、前記特定の金種を該特定の金種より大
    きい金種で代替するようにした請求項1に記載の自動販
    売機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004192455A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Teraoka Seiko Co Ltd 商品販売データ処理装置

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