以下、図1~図10を参照して、実施形態にかかる入出金装置について説明する。実施形態では、硬貨釣銭機を入出金装置の一例として説明する。また、POS(Point of Sales)端末を販売データ処理装置の一例として説明する。なお、実施形態において、金銭とは、硬貨または紙幣をいい、硬貨釣銭機に入金する金銭や硬貨釣銭機が出金する金銭を硬貨として説明し、紙幣釣銭機に入金する金銭や紙幣釣銭機が出金する金銭を紙幣として説明する。また、実施形態では、硬貨釣銭機または硬貨釣銭機における入金および出金された金銭に基づいて計算された、各釣銭機に収納されているはずの在高を論理在高という。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、釣銭機1および釣銭機1上に載置されたPOS端末4の外観を示す斜視図である。釣銭機1は、硬貨釣銭機11および紙幣釣銭機12を有する。硬貨釣銭機11は、入金された硬貨を識別して金種別に収納し、収納している硬貨を釣銭として出金する。紙幣釣銭機12は、入金された紙幣を識別して金種別に収納し、収納している紙幣を釣銭として出金する。
POS端末4は、店舗内にある店舗サーバ(不図示)にLAN(Local Area Network)で接続されている。店舗サーバは、店舗外の本部にある本部サーバ(図示せず)と通信回線で接続されて、本部サーバとデータの送受信(商品情報のダウンロードや販売データのアップロードなど)を行う。
POS端末4は、操作者用表示部47、客用表示部48、操作部49、印字部50、読取部51等を備える。操作者用表示部47は、操作者に向けて設置され、操作者に情報を表示する表示器(例えば液晶表示器)である。客用表示部48は、顧客に向けて設置され、顧客に情報を表示する表示器(例えば液晶表示器)である。
操作部49は、例えば商品を特定するための商品コードや数字等を入力するための、キーボードである。印字部50は、後述する商品情報や決済情報等を、ロール状の用紙に印字してレシートとして発行する、例えばサーマルプリンタ等のプリンタである。読取部51は、例えば商品に付されたバーコードや二次元コード等のシンボルから商品コードを光学的に読み取るコードリーダである。
POS端末4は、読取部51により商品に付加された商品コードを読み取ると、この商品コードに基づいて、当該商品にかかる商品情報(商品名、単価、等)の問合せを店舗サーバに行う。店舗サーバは、POS端末4からの問い合わせに応じて商品マスタファイル(図示せず)を検索し、当該商品コードに対応した商品情報を読み出してPOS端末4へ送信する。POS端末4は、店舗サーバから商品情報を受信する。また、POS端末4は、受信した商品情報に基づいて、当該商品コードの商品の売上登録処理を実行する。売上登録処理とは、入力された商品コードに基づいて当該商品の商品名や価格等の商品情報を操作者用表示部47および客用表示部48に表示しRAM43(図3を参照)に記憶する処理をいう。
POS端末4が、一取引にかかるすべての商品について売上登録処理を実行した後、POS端末4の操作者は、決済処理を開始する際に操作する締めキー(図示せず)を操作する。決済処理とは、売上登録処理を実行した商品情報に基づいて、取引にかかる合計金額や釣銭額を操作者用表示部47および客用表示部48へ表示し、印字部を50を用いて商品情報や決済情報を印字したレシートを発行する処理をいう。決済処理によって得られた情報を決済情報という。
硬貨釣銭機11は、入金部である硬貨入金部13、硬貨出金部31を備える。硬貨入金部13は、顧客から受け取った金銭のうち硬貨を入金する投入口である。硬貨出金部31は、顧客に支払われる釣銭のうち硬貨を出金する払出口である。
紙幣釣銭機12は、入金部である紙幣入金部32、紙幣出金部33を備える。紙幣入金部32は、顧客から受け取った金銭のうち紙幣を入金する入金口である。紙幣出金部33は、顧客に支払われる釣銭のうち紙幣を出金する払出口である。
客用表示部48に表示された支払金額を確認した顧客は、支払金額に応じた額の金銭を操作者に手渡す。操作者は、顧客から受け取った金銭(預り金)のうち、硬貨を硬貨釣銭機11の硬貨入金部13に入金する。また操作者は、顧客から受け取った金銭(預り金)のうち、紙幣を紙幣釣銭機12の紙幣入金部32に入金する。硬貨釣銭機11および紙幣釣銭機12は、入金された金銭を搬送系(例えば搬送ベルト)を使用して搬入及び搬送し、金種別に金銭収納部に収納する。
一方POS端末4は、支払金額と顧客が操作者に手渡した金銭(預り金)との差額から釣銭額を算出する。硬貨釣銭機11および紙幣釣銭機12は、釣銭額に基づいた釣銭を出金する。操作者は、硬貨釣銭機11および紙幣釣銭機12から出金された釣銭を顧客に手渡す。
図2は、POS端末4と紙幣釣銭機12と硬貨釣銭機11の電気的接続関係を示す図である。図2において、POS端末4と紙幣釣銭機12は、通信回線7によって電気的に接続されている。また、紙幣釣銭機12と硬貨釣銭機11は、通信回線8によって電気的に接続されている。POS端末4は、通信回線7を介して紙幣釣銭機12に釣銭額を示す釣銭情報を送信する。紙幣釣銭機12は、受信した釣銭情報に基づいて紙幣分の釣銭を出金する。また、紙幣釣銭機12は、受信した釣銭情報のうち硬貨分の釣銭情報を、通信回線8を介して硬貨釣銭機11に送信する。硬貨釣銭機11は、受信した釣銭情報に基づいて硬貨分の釣銭を出金する。
図3は、実施形態のPOS端末4のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、POS端末4は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、メモリ部44等を備えている。CPU41は、制御主体となる。ROM42は、各種プログラムを記憶する。RAM43は、各種データを展開する。メモリ部44は、各種プログラムを記憶する。CPU41、ROM42、RAM43、メモリ部44は、互いにデータバス45を介して接続されている。CPU41とROM42とRAM43が、制御部400を構成する。すなわち、制御部400は、CPU41がROM42やメモリ部44に記憶されRAM43に展開された制御プログラムに従って動作することによって、図6に示す制御処理を実行する。
メモリ部44は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部441を備えている。また、メモリ部44は、モード記憶部442およびシナリオ情報記憶部443を備えている。モード記憶部442は、POS端末4が、売上登録処理や決済処理を実行する通常モードであるか、操作者がPOS端末4の操作のトレーニングを行うためのトレーニングモードであるかを記憶する。
また、メモリ部44は、トレーニングモードにおいて硬貨釣銭機11を動作させるシナリオを特定する複数のシナリオ情報を記憶するシナリオ情報記憶部443を備えている。シナリオとは、予め決められた特定の動作を硬貨釣銭機11にさせるためのプログラムである。トレーニングモードにおいて、POS端末4がシナリオ情報を硬貨釣銭機11に送信すると、硬貨釣銭機11は、受信したシナリオ情報に対応したシナリオに基づいて動作する。操作者にシナリオに基づく硬貨釣銭機11の動作に対処する経験をさせることで、操作者のトレーニングを行う。
また、制御部400は、データバス45およびコントローラ46を介して、操作者用表示部47、客用表示部48、操作部49、印字部50、読取部51と接続している。操作部49は、POS端末4をトレーニングモードに切り替えるトレーニングモードキー49a、POS端末4を通常モードに切り替える通常モードキー49bを含む。また、制御部100は、データバス45を介して通信部53を接続している。通信部53は、通信回線7を介して、店舗サーバや紙幣釣銭機12と接続されている。
図4は、硬貨釣銭機11の筐体を取り外した平面図である。図4において、硬貨釣銭機11は、硬貨入金部13を備える。硬貨入金部13は、顧客から受け取った金銭のうち、硬貨を入金する投入口である。硬貨入金部13は、底部に3対の入金センサ29を有する。3対の入金センサ29は、それぞれ発光部と受光部とを備えている。発光部が発行した光を受光部が受光する。入金センサ29は、硬貨入金部13に入金された硬貨によって発光部が発行した光を遮断して受光部が受光しない場合、硬貨が入金されたことを検知する。
また、硬貨釣銭機11は、搬入ベルト15と搬送ベルト16(総称して「搬送系」という)を備える。搬入ベルト15は、硬貨入金部13の底面部に位置し、硬貨入金部13に入金された硬貨を硬貨釣銭機11の内部に搬入する。搬送ベルト16は、搬入された硬貨を装置の奥側に搬送するベルトと、装置の奥側で略直角に方向転換された硬貨を後述する硬貨選別部18まで左右方向に搬送するベルトからなる。
搬送ベルト16によって硬貨を搬送する搬送経路28の途中には、搬送される硬貨の金種を判別するための3種類のセンサ(材質センサ22、厚さセンサ23、直径センサ24)を備える。3種類のセンサはいずれも磁気センサである。材質センサ22は硬貨の材質を検知する。厚さセンサ23は硬貨の厚さを検知する。直径センサ24は、硬貨の直径を検知する。後述する制御部600は、3種類のセンサの検知結果に基づいて、通過する硬貨の金種および真贋を判別する。
例えば、材質センサ22は、硬貨の材質によって出力電圧が異なり、厚さセンサ23は硬貨の厚さが厚いほど出力電圧は高くなり、直径センサ24は、直径が大きい硬貨ほど出力電圧が高くなるため、これらのセンサからの出力電圧を検知することで、制御部600は、硬貨の金種を識別することができる。
また、硬貨釣銭機11は、搬送経路28の途中に、贋硬貨を排出するためのリジェクト部25が設けられており、リジェクトシャッター26を開閉させて贋硬貨のみを排出する。後述する制御部600は、3種類のセンサの検知結果に基づいて、通過する硬貨の真贋を判別し、贋硬貨であると判別した場合は、リジェクトシャッター26を開放してリジェクト部25から贋硬貨を排出する。
また、硬貨釣銭機11は、装置奥側に、硬貨選別部18を備える。硬貨選別部18は、1円硬貨用の選別孔~500円硬貨用の孔の大きさが異なる6個の金種別の選別孔を有しており、1円硬貨用の選別孔は1円硬貨のみが落下可能でありその他の硬貨はその上部を通過する。同様にして、硬貨選別部18は、図4の右側から左側に向けて、1円硬貨が落下する孔、50円硬貨が落下する孔、5円硬貨が落下する孔、100円硬貨が落下する孔、10円硬貨が落下する孔、500円硬貨が落下する孔が形成されている。搬送ベルト16によって搬送された硬貨は、この硬貨選別部18によって金種別に選別される。
硬貨選別部18は、各選別孔付近に、それぞれ落下センサ20を備えている。落下センサ20は、落下する硬貨を検出する。後述する制御部600は、落下センサ20による硬貨の検出に基づいて、落下した硬貨の数を金種毎に数えて管理する。
また、硬貨釣銭機11は、金種毎の硬貨収納部19を備える。硬貨収納部19は、硬貨選別部18を落下した硬貨を金種毎に収納する。硬貨収納部19の底面部には出金ベルト27を備えている。出金ベルト27は、表面部が硬貨収納部19から硬貨釣銭機11の前面部に向かって移動し、硬貨収納部19に収納された硬貨を硬貨出金部31の方向に搬送する。各出金ベルト27の下流端部には、出金センサ21をそれぞれ備える。出金センサ21は、出金ベルト27によって硬貨出金部31に出金される直前の硬貨を検出する。後述する制御部600は、出金センサ21による硬貨の検出に基づいて、硬貨出金部31に出金された硬貨の数を金種毎に数えて管理する。
また、硬貨釣銭機11は、例えばエラーメッセージ等を表示する表示部30、硬貨回収等の指示をしたり表示部30の表示項目を変更するために操作する操作ボタン17等を備えている。
図5は、硬貨釣銭機11のハードウェア構成を説明するブロック図である。図5において、制御主体となるCPU61、各種プログラムを記憶するROM62、各種データを展開するRAM63、各種プログラムおよびデータを記憶するハードディスクからなるメモリ部64等を備えている。CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64は、互いにデータバス65を介して接続されている。CPU61とROM62とRAM63が制御部600を構成する。すなわち、制御部600は、CPU61がROM62またはメモリ部64に記憶されRAM63に展開した制御プログラムに従って動作することによって、図7~図9で後述する制御処理を実行する。
メモリ部64は、制御プログラム部641、モード記憶部642、シナリオ情報記憶部643、シナリオ記憶部644、第2記憶部である論理在高記憶部645、第1記憶部である在高記憶部646、ランダムフラグ部647を備える。
制御プログラム部641は、制御部600が硬貨釣銭機11の各種制御処理を実行するための制御プログラムを記憶する。モード記憶部642は、POS端末4の動作モードに伴って変更された硬貨釣銭機11の動作モード(通常モードかトレーニングモードのいずれか)を記憶する。POS端末4が通常モードのときはモード記憶部642は通常モードを記憶する。POS端末4がトレーニングモードのときはモード記憶部642はトレーニングモードを記憶する。
シナリオ情報記憶部643は、POS端末4から送信された、トレーニングモードにおいて硬貨釣銭機11が動作するシナリオの種類を特定するシナリオ情報を記憶する。
シナリオ記憶部644は、操作者がトレーニングをするための複数種類のシナリオを記憶している。シナリオとは、決められた動作を硬貨釣銭機11にさせるためのプログラムである。シナリオには、硬貨釣銭機11を正常に動作させる正常系のシナリオと、硬貨釣銭機11に異常を発生させるための異常系シナリオがある。また、シナリオには、硬貨釣銭機11に特定の事象の動作をさせる個別シナリオと、硬貨釣銭機11に一連の動作を連続的にさせる一連シナリオとがある。
正常系の個別シナリオは、例えば、硬貨入金部13に入金された硬貨を搬送して硬貨収納部19(図4を参照)に金種別に収納する動作、釣銭情報に基づいて、硬貨収納部19に収納されている硬貨を硬貨出金部31に出金する動作、閉店時の精算動作や売上金回収動作である。
また、異常系の個別シナリオは、例えば、硬貨を収納する過程や出金する過程において搬送中の硬貨を詰まらせる動作、異金種を検出したときに排出する動作、硬貨を過出金したときのエラー動作、硬貨収納部19の特定の金種の硬貨が収納限界となりオーバーフローしたときのエラー動作である。
また、一連シナリオは、例えば、硬貨釣銭機11に、硬貨の入金から硬貨の出金までの一連の動作を連続して行わせる正常系シナリオである。また、硬貨釣銭機11の立ち上げから硬貨釣銭機11の締め処理までの一連の動作を連続して行わせる正常系シナリオも一連シナリオである。
論理在高記憶部645は、硬貨釣銭機11が通常モードからトレーニングモードに変更された直後に硬貨釣銭機11が収納しているはずの硬貨の第2論理在高を記憶する。在高記憶部646は、硬貨釣銭機11が現在収納しているはずの硬貨の第1論理在高を記憶する。ランダムフラグ部647は、制御部600が、任意の異常系シナリオを任意のランダムに発生させるか否かを判断するためのランダムフラグを記憶する。ランダムフラグが「1」の場合、制御部600は、一連シナリオの動作の途中に異常系シナリオをランダムに発生させると判断する。
また、制御部600は、データバス65およびコントローラ66を介して、操作ボタン17、表示部30、搬入ベルト15、搬送ベルト16、出金ベルト27、リジェクトシャッター26、入金センサ29、材質センサ22、厚さセンサ23、直径センサ24、落下センサ20、出金センサ21と接続している。
また、制御部600は、データバス65を介して通信部67と接続している。通信部67は、インターフェースの機能を備えている。通信部67は、通信回線8に接続されている。通信部67は、通信回線8を介して紙幣釣銭機12から釣銭情報等を受信する。通信部67は、通信回線8を介して紙幣釣銭機12に、硬貨釣銭機11の入金情報や論理在高情報を送信する。
硬貨釣銭機11は、POS端末4から送信されたモード情報に応じて、通常モードとトレーニングモードの2種類のモードで動作する。通常モードでは、硬貨釣銭機11は、顧客から預かった硬貨を入金する。また、硬貨釣銭機11は、POS端末4から紙幣釣銭機12を介して受信した顧客との取引に伴う釣銭情報に基づいて、硬貨収納部19に収納された硬貨を出金する。そして硬貨釣銭機11は、記憶している入出金した硬貨の第1論理在高を更新する。
また、トレーニングモードでは、硬貨釣銭機11は、POS端末4から受信したシナリオ情報に対応したシナリオのプログラムを実行することで、シナリオに応じた動作をする。プログラムに従って硬貨釣銭機11が動作するシナリオは次の4種類である。
1.「個別シナリオ」:POS端末4から個別の正常系シナリオまたは異常系シナリオのシナリオ情報を受信した場合、硬貨釣銭機11は、受信したシナリオ情報に応じたシナリオに従って動作する。硬貨釣銭機11が個別シナリオで動作した場合、操作者は、特定のシナリオ(例えば操作者が苦手なシナリオや経験が浅いシナリオ)について集中的にトレーニングをすることができる。
2.「一連シナリオ」:POS端末4から、一連シナリオのシナリオ情報を受信した場合、硬貨釣銭機11は、受信したシナリオ情報に応じた一連シナリオに従って連続的に動作する。操作者は、硬貨釣銭機11の一連の動作についてトレーニングをすることができる。初心者等はこのシナリオのトレーニングを行う。
3.「一連シナリオ+個別シナリオ」:POS端末4から、一連シナリオと個別シナリオのシナリオ情報を受信した場合、硬貨釣銭機11は、受信したシナリオ情報に応じた一連シナリオに従って動作するとともに、定められたタイミングで受信したシナリオ情報に応じた個別シナリオに従って動作する。硬貨釣銭機11が一連シナリオ+個別シナリオで動作した場合、操作者は、硬貨釣銭機11の一連の動作についてトレーニングをすることができるとともに、特定の個別シナリオについて、適切なタイミングでトレーニングすることができる。
4.「一連シナリオ+ランダムシナリオ」:POS端末4から、一連シナリオのシナリオ情報を受信した場合、硬貨釣銭機11は、受信したシナリオ情報に応じた一連シナリオに従って動作するとともに、不定期なタイミングで、硬貨釣銭機11が選択した任意の異常系シナリオ(個別シナリオ)に従って動作する。硬貨釣銭機11が一連シナリオ+ランダムシナリオで動作した場合、操作者は、硬貨釣銭機11の一連の動作についてトレーニングをすることができるとともに、任意の異常系シナリオについて、予期しないタイミングでトレーニングをすることができる。すなわち、硬貨釣銭機11の一連の動作中に、操作者が予期しない異常系シナリオについて高度なトレーニングをすることができる。
なお、紙幣釣銭機12も、硬貨釣銭機11と同様に、入金系、搬送系、出金系の各構成を備えている。具体的には、入金された紙幣を検知する入金センサ、紙幣の金種を判別する金種判別センサ、紙幣が収納部に収納されたことを検知する収納センサ、出金した紙幣を検知する出金センサを備えている。また、入金された紙幣を搬入し収納部に搬送する搬送ベルトや、収納部に収納された紙幣を出金する出金ベルトを備えている。
続いて、図6を用いて、制御部400が実行するPOS端末4の制御処理について説明する。図6において、制御部400は、トレーニングモードキー49aが操作されたか否かを判断する(S11)。操作されたと判断した場合には(S11のYes)、制御部400は、モード記憶部442にトレーニングモード情報を記憶し、POS端末4をトレーニングモードに切り替える(S12)。そして制御部400は、モード記憶部442に記憶したトレーニングモード情報を、紙幣釣銭機12を介して硬貨釣銭機11に送信する(S13)。なお、以降の説明において、「POS端末4から紙幣釣銭機12を介して硬貨釣銭機11に送信する」の主旨の説明を、「POS端末4から硬貨釣銭機11に送信する」と簡略化して説明する。
次に制御部400は、硬貨釣銭機11に送信するシナリオを特定するためのシナリオ情報が指定されたか否かを判断する(S14)。操作者用表示部47に表示されたシナリオ情報を、操作者が操作部49を用いて指定することで、硬貨釣銭機11に送信するシナリオ情報が指定される。
指定されるまで待機し(S14のNo)、指定されたと判断した場合には(S14のYes)、制御部400は、指定されたシナリオ情報をシナリオ情報記憶部443から読み出して硬貨釣銭機11に送信する(S15)。次に制御部400は、硬貨釣銭機11からレポート情報を受信したか否かを判断する(S16)。レポート情報とは、操作者が硬貨釣銭機11においてトレーニングした結果の情報であり、例えば、トレーニングモードにおいて、トレーニングの実施日時と時間、実施したトレーニングの内容、トレーニングで出金処理をした硬貨の金額と金種毎の枚数、トレーニングで入金処理をした硬貨の金額と金種毎の枚数、等のトレーニングで操作した練習結果の情報等の全部または一部である。レポート情報を受信したと判断した場合には(S16のYes)、制御部400は、受信したレポート情報に基づいて、印字部51を用いて受信したレポート情報に基づくレポートを印字して発行する。そして制御部400は、S11に戻る。なお、レポート情報を受信していないと判断した場合には(S16のNo)、制御部400は、S11に戻る。
一方、S11において、トレーニングモードキー49aが操作されていないと判断した場合には(S11のNo)、制御部400は、通常モードキー49bが操作されたか否かを判断する(S21)。通常モードキー49bが操作されたと判断した場合には(S21のYes)、制御部400は、モード記憶部442に通常モード情報を記憶し、POS端末4を通常モードに切り替える(S22)。そして制御部400は、モード記憶部442に記憶した通常モード情報を硬貨釣銭機11に送信する(S23)。
次に制御部400は、読取部51から商品コードが入力されたか否かを判断する(S31)。商品コードが入力されたと判断した場合には(S31のYes)、制御部400は、入力された商品コードに基づいて売上登録処理を実行する(S32)。そして制御部400は、S31に戻る。一方、商品コードは入力されていないと判断した場合には(S31のNo)、次に制御部400は、締めキーが操作されたか否かを判断する(S33)。操作されたと判断した場合には(S33のYes)、制御部400は、S32で売上登録処理した商品の商品情報に基づいて決済処理を実行する(S34)。そして制御部400は、決済処理によって発生した釣銭情報を硬貨釣銭機11に送信する(S35)。そして制御部400は、S31に戻る。
一方、締めキーは操作されていないと判断した場合には(S33のNo)、制御部400は、トレーニングモードキー49aが操作されたか否かを判断する(S36)。操作されたと判断した場合には(S36のYes)、制御部400はS12に戻る。また、トレーニングモードキー49aは操作されていないと判断した場合には(S36のNo)、制御部400はS31に戻って次の取引にかかる商品の売上登録処理等を実行する。
このようなPOS端末4によれば、操作者がトレーニングモードを指定した場合には、制御部400は、トレーニングモード情報と指定されたシナリオ情報を硬貨釣銭機11に送信し、通常モードが指定された場合には、制御部400は、通常モード情報を硬貨釣銭機11に送信する。また、制御部400は、通常モードにおいて、取引にかかる商品の売上登録処理や決済処理等を実行する。
続いて、図7~図9を用いて、硬貨釣銭機11の制御処理について説明する。図7は、硬貨釣銭機11の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部600は、ROM62やメモリ部64の制御プログラム部641に記憶された制御プログラムを含む各種プログラムに従うことで、退避手段601、更新手段602、切替手段603、報知手段604、判断手段605、実行手段606として機能する。
退避手段601は、硬貨釣銭機11を金銭の入出金にかかるトレーニングモード切り替えた際の第1論理在高を第2論理在高として論理在高記憶部645に記憶する機能を有する。
更新手段602は、トレーニングモードでのトレーニング処理の実行に伴い収納部に対して入出金された金銭の金額に応じて在高記憶部646に記憶されている第1論理在高を更新する機能を有する。
切替手段603は、トレーニングの終了の際、在高記憶部646に記憶されている第1論理在高と論理在高記憶部645に記憶されている第2論理在高とが一致したことを条件に、硬貨釣銭機11をトレーニングモードから金銭の入出金にかかる通常モードに切り替える機能を有する。
報知手段604は、切替手段603において、トレーニングの終了の際、トレーニングの実行に伴って入出金した金銭を元の状態に戻すメッセージを表示部30に表示する機能を有する。
判断手段605は、切替手段603において、報知手段604がメッセージを報知した後に一致を判断する機能を有する。
実行手段606は、トレーニングモードにおいてPOS端末4から所定のシナリオの実行の指示を受信すると、シナリオ記憶部644を参照して、POS端末4の指示に応じた種類のシナリオを実行する機能を有する。
図8は、硬貨釣銭機11の制御処理の流れを示すフローチャートである。図8において、制御部600は、POS端末4から通常モード情報を受信したか否かを判断する(S41)。受信したと判断した場合には(S41のYes)、モード記憶部642に通常モード情報を記憶し、硬貨釣銭機11を通常モードに切り替える(S42)。そして制御部600は、S41に戻る。
一方、POS端末4から通常モード情報を受信していないと判断した場合には(S41のNo)、制御部600は、入金センサ29がオンして、硬貨の入金を検知したか否かを判断する(S43)。入金センサ29が硬貨の入金を検知したと判断した場合には(S43のYes)、制御部600は、入金された硬貨を硬貨釣銭機11内に搬送して金種別に硬貨収納部19に収納する(S44)。そして制御部600は、落下センサ20が検知した硬貨に基づいて入金された金額を算出し、在高記憶部646に記憶されている第1論理在高に算出した入金額を加算することで新たな第1論理在高として更新して在高記憶部646に記憶する(S45)。
論理在高とは、論理上、硬貨収納部19に収納されているはずの金額をいう。論理在高は、営業を始めるときに釣銭として準備した準備金の額に、硬貨釣銭機11へ入金された硬貨の入金額を加算し、硬貨釣銭機11から出金された硬貨の出金額を減額することで算出される。入出金した硬貨を検出できない場合や硬貨の金種を誤検出した場合等は、硬貨釣銭機11が収納する実際の在高と論理在高とが異なる場合がある。
また、入金センサ29は硬貨の入金を検知していないと判断した場合には(S43のNo)、制御部600は、POS端末4がS35で送信した釣銭情報を受信したか否かを判断する(S46)。釣銭情報を受信したと判断した場合には(S46のYes)、制御部600は、受信した釣銭情報に基づいて、硬貨収納部19に収納されている硬貨を釣銭として出金する(S47)。そして制御部600は、在高記憶部646に記憶されている第1論理在高から出金した金額を減額して、新たな第1論理在高として在高記憶部646に記憶する(S48)。
また、POS端末4からは釣銭情報を受信していないと判断した場合には(S46のNo)、制御部600は、POS端末4からトレーニングモード情報を受信したか否かを判断する(S51)。受信したと判断した場合には(S51のYes)、制御部600は、モード記憶部642にトレーニングモード情報を記憶し、硬貨釣銭機11をトレーニングモードに切り替える(S52)。そして制御部600は、トレーニング処理を実行する(S53)。
図9は、硬貨釣銭機11のトレーニング処理の流れを示すフローチャートである。図9において、制御部600(退避手段601)は、S52において、モード記憶部642にトレーニングモード情報を記憶してトレーニングモードに切り替える際の、在高記憶部646に記憶されている第1論理在高を第2論理在高として論理在高記憶部645に退避して記憶する(S61)。
次に制御部600は、POS端末4からシナリオ情報を受信したか否かを判断する(S62)。受信するまで待機し(S62のNo)、受信したと判断した場合には(S62のYes)、制御部600は、シナリオ情報記憶部643に受信したシナリオ情報を記憶する(S63)。
次に制御部600は、シナリオ情報記憶部643に記憶したシナリオ情報に、一連シナリオのシナリオ情報が含まれているか否かを判断する(S64)。含まれていないと判断した場合には(S64のNo)、受信したシナリオ情報は個別シナリオのシナリオ情報であると判断し、制御部600(実行手段606)は、シナリオ情報記憶部643に記憶したシナリオ情報に基づいて「個別シナリオ」の動作を実行する(S70)。
また、シナリオ情報記憶部643に記憶したシナリオ情報に一連シナリオのシナリオ情報が含まれていると判断した場合には(S64のYes)、次に制御部600は、シナリオ情報記憶部643に記憶したシナリオ情報にさらに個別シナリオのシナリオ情報が含まれているか否かを判断する(S65)。含まれていると判断した場合には(S65のYes)、制御部600(実行手段606)は、「一連シナリオ+個別シナリオ」の動作を実行する(S67)。
また、シナリオ情報記憶部643に記憶したシナリオ情報にさらに個別シナリオのシナリオ情報が含まれていないと判断した場合には(S65のNo)、次に制御部600は、ランダムフラグ部647に記憶されているランダムフラグが「1」であるか否かを判断する(S66)。ランダムフラグが「1」であると判断した場合には(S66のYes)、制御部600(実行手段606)は、「一連シナリオ+ランダムシナリオ」の動作を実行する(S68)。すなわち、制御部600は、硬貨釣銭機11を一連シナリオに基づいて連続的に動作させるとともに、任意のタイミングで任意の個別シナリオを動作させる。例えば、制御部600は、硬貨釣銭機11が、入金された硬貨を搬送し、硬貨収納部19に収納された硬貨を出金する一連の正常系シナリオの動作の途中に、硬貨詰まりのシナリオやセンサの不具合のシナリオや異種硬貨の混入の異常系シナリオをランダムに発生させる。なお、ランダムに動作させる異常系のシナリオは、制御部600が、予め決められた法則に従って決定する。例えば制御部600は、乱数表によって出力された数値が指定するシナリオを動作させる。
また、ランダムフラグが「1」ではないと判断した場合には(S66のNo)、制御部600(実行手段606)は、「一連シナリオ」の動作を実行する(S69)。
S67の処理、S68の処理、S69の処理、およびS70の処理において、制御部600は、入金された硬貨を硬貨収納部19に収納したり、硬貨収納部19に収納されている硬貨を出金する動作をする。そのため、S67の処理、S68の処理、S69の処理、およびS70の処理の何れかを実行した後、制御部600(更新手段602)は、トレーニングの実行に伴い硬貨収納部19に入金した硬貨の金額および硬貨収納部19から出金した硬貨の金額に応じて、在高記憶部646に記憶されている硬貨の第1論理在高を加減して更新する(S71)。
次に制御部600は、POS端末4から通常モード情報を受信したか否かを判断する(S81)。受信した場合、制御部600(報知手段604)は、入出金した硬貨を元の状態に戻すメッセージを表示部30に表示する(S82)。
ここで、制御部600が、入出金した硬貨を元の状態に戻すメッセージを表示部30に表示する理由について説明する。硬貨釣銭機11をトレーニングモードから通常モードに戻して動作させる場合、通常モードに切り替える際の論理在高をトレーニングモードに切り替える際の論理在高と一致させる必要がある。例えば、トレーニングにおいて硬貨釣銭機11に対して硬貨を入出金させた場合、当該硬貨をトレーニング前の状態に戻してから通常モードに切り替えることが必要である。このような操作をせずにトレーニングモードから通常モードに切り替えて硬貨釣銭機11を動作させた場合、トレーニングモードに切り替わる際の論理在高が通常モードに切り替割る際の論理在高と一致しなくなる。そして、そのまま当該硬貨釣銭機11について精算処理をすると、両者が一致していないことから精算処理がスムーズにされない恐れがある。
このようなことから、POS端末4から通常モード情報を受信した場合、制御部600は、操作者に対して、入出金した硬貨をトレーニング前の状態に戻すよう表示部30にメッセージを表示する。なお、このメッセージはPOS端末4の操作者用表示部47に表示してもよい。このメッセージは、例えば「トレーニング中に入金された硬貨が排出されていないか、出金された硬貨を硬貨釣銭機11に戻していない可能性があります。確認してください」等の、操作者に対して、入出金のし忘れの注意と確認を促すメッセージである。
次に制御部600は、論理在高記憶部645に記憶されている第2論理在高と在高記憶部646に記憶されている第1論理在高とを比較する(S83)。そして制御部600(判断手段605)は、双方の論理在高の値が一致しているか否かを判断する(S84)。一致していれば、上述のS67の処理、S68の処理、S69の処理、およびS70の処理の何れかのトレーニング動作が行われたとしても、入出金されたすべての硬貨がトレーニング前の状態に戻っていると判断する。一致していない場合には、上述のトレーニング動作において入出金した硬貨がトレーニング前の状態に戻っていないと判断する。
一致していると判断した場合には(S84のYes)、制御部600は、当該トレーニングモードにおいてトレーニングした結果のレポート情報を外部装置であるPOS端末4に送信する(S85)。そして制御部600は、モード記憶部642に、硬貨釣銭機11が通常モードであることを示す通常モード情報を記憶し、硬貨釣銭機11を通常モードに切り替える(S89)。そして制御部600は、S41に戻る。なお、S85において、制御部600は、POS端末4以外の外部装置(例えば、店舗に備えられた店舗サーバ)に送信するようにしてもよい。
一方、双方の論理在高の値が一致していないと判断した場合には(S84のNo)、制御部600は、トレーニング動作において入出金したすべての硬貨が元の状態にもどされていないと判断して、表示部30にエラーメッセージを報知する(S86)。なお、POS端末4の操作者用表示部47にエラーを報知してもよい。エラー報知を認識した操作者は、未だ入出金されていない硬貨について硬貨釣銭機11への入出金の操作を行う。そして制御部600は、エラーが解除されたか否かを判断する(S87)。未だ入出金していない硬貨を入出金して、論理在高記憶部645に記憶されている第2論理在高と在高記憶部646に記憶されている第1論理在高とが一致すれば、エラーは解除される。エラーが解除されるまで待機し(S87のNo)、エラー処理を実行してエラーが解除されたと判断した場合には(S87のYes)、制御部600は、論理在高記憶部645に記憶されている第2論理在高と在高記憶部646に記憶されている第1論理在高とが一致していないことがあるので、S85の処理は実行することなくS89の処理を実行する。
また、S81において、POS端末4から通常モード情報を受信していないと判断した場合には(S81のNo)、次に制御部600は、POS端末4から次のシナリオ情報を受信したか否かを判断する(S88)。受信したと判断した場合には(S88のYes)、制御部600はS63以降を実行する。また、次のシナリオ情報を受信していないと判断した場合には(S88のNo)、制御部600はS81に戻る。
このような実施形態の硬貨釣銭機11によれば、制御部600は、硬貨釣銭機11をトレーニングモードに切り替える際に在高記憶部646に記憶されている第1論理在高を第2論理在高として論理在高記憶部645に退避して記憶する。そして制御部600は、トレーニング後に、在高記憶部646に記憶されている第1論理在高と論理在高記憶部645に退避して記憶している第2論理在高とを比較して、両論理在高が一致している場合にトレーニングモードから通常モードに切り替える。そのため、トレーニングの前後で論理在高を一致させることができる。その結果、硬貨釣銭機11の精算処理をスムーズに実行することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、S82において、入出金した硬貨を元の状態に戻すメッセージを表示するようにしたが、この処理は必須のものではなく、表示することなくS83の処理をするようにしてもよい。
また、実施形態では、硬貨釣銭機11を入出金装置として説明したが、紙幣釣銭機12を入出金装置としてもよい。また、硬貨釣銭機11と紙幣釣銭機12の両方の機能を備えた装置を入出金装置としてもよい。
また、実施形態では、POS端末4と、POS端末4とは別体の釣銭機1を適用したがこれに限るものではなく、POS端末4および釣銭機1の機能を備えた1台構成の装置を入出金装置としてもよい。POS端末4および釣銭機1の機能を備えた1台構成の装置としては、スーパーマーケット等の店舗に設置されているセルフチェックアウト装置(以降、単に「セルフPOS」という)が挙げられる。セルフPOSは、顧客が自ら商品の売上登録の操作と決済の操作を行うものである。
ここで、図10はセルフPOS200の構成を示す外観斜視図である。図10に示すように、セルフPOS200の本体202は、タッチパネル105が表面に配設された表示デバイス106や、商品の種別等を認識(検出)するために商品画像を読み取る商品読取部110を備えている。
表示デバイス106としては例えば液晶表示器が用いられる。表示デバイス106は、客にセルフPOS200の操作方法を知らせるための案内画面や、各種の入力画面や、商品読取部110で読み込んだ商品情報を表示する登録画面、商品の合計金額や預かり金額、釣銭額等を表示し、支払い方法の選択をする精算画面等を表示する。
商品読取部110は、客が商品に付されたコードシンボルを商品読取部110の読取窓103にかざすことで商品画像を読み取るものである。
また、本体202の右側にはかごに入った未清算の商品を置くための商品載置台203が設けられ、本体202の左側には精算済みの商品を置くための商品載置台204が設けられている。また、商品載置台204には、精算済みの商品を入れるための袋を掛けるための袋掛けフック205や、精算済みの商品を袋に入れる前に一時的に置いておくための一時置き台206が設けられている。商品載置台203および204には計量器がそれぞれ備えられており、精算の前後で商品の重量が同じであることを確認する機能を有している。
また、セルフPOS200の本体202には、顧客から受け取った金銭の入金や顧客に手渡す釣銭の出金を行う入出金部201が設けられている。
このような構成のセルフPOS200を店舗システムに適用した場合、セルフPOS200が入出金装置として機能することになる。
なお、実施形態の硬貨釣銭機11で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の硬貨釣銭機11で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態の硬貨釣銭機11で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、実施形態の硬貨釣銭機11で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。