JPH08504212A - 抗ウイルス特性を有する置換1,3‐オキサチオランを調製する方法 - Google Patents

抗ウイルス特性を有する置換1,3‐オキサチオランを調製する方法

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Abstract

(57)【要約】 式(I)の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩またはエステルを調製する方法が開示される。ここで、R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体であり;ZはS、S=OまたはSO2である。本発明はまた、これらの化合物の調製に使用される中間体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗ウイルス特性を有する置換1,3-オキサチオラン を調製する方法 本願は、出願番号第07/308,101号(1989年2月8日出願)および第07/546,676 号(1990年6月29日出願)の一部継続出願である出願番号第07/564,160号(1990 年8月7日出願)の一部継続出願である。 本発明は、抗ウイルス特性を有する置換1,3-オキサチオランを調製する方法 、およびこれらの調製に使用する中間体に関する。 発明の背景 ヌクレオシド、そして特に、1,3-オキサチオランならびにそれらのアナログ および誘導体は、重要なクラスの治療薬である。例えば、多数のヌクレオシドは 、レトロウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス (HBV)およびヒトTリンパ球ウイルス(T-lymphotropic virus)(HTLV))に 対して抗ウイルス活性を示す。 これまでに報告された最も強力な抗HIV化合物は、2’,3’-ジデオキシヌクレ オシド、特に、2’,3’-ジデオキシシチジン(DDC)および3’-アジド-2’,3 ’-ジデオキシチミジン(AZT)である。これらの化合物はまた、他の種類のレト ロウイルス(例えば、モロニーマウス白血病ウイルス)に対しても活性である。 し かしながら、臨床的には両化合物とも毒性である。 2-置換-5-置換-1,3,-オキサチオランとして知られる構造的に異なるクラス の化合物が最近になって発見され、そして細胞毒性がなく、優れた抗ウイルス活 性および抗レトロウイルス活性を有することが判明した。例えば、EP 0382526A およびWO 91/17159を参照のこと。 AIDSの発生増加および生命を脅かす性質のために、能率的で、大規模で扱いや すく、安価で、そして容易に入手可能な出発物質をベースとする置換1,3-オキ サチオランの一般的な合成スキームを開発する必要性は大きい。従って、本発明 の利点は、容易に実現可能な置換1,3-オキサチオランの合成法を提供すること である。 発明の説明 本発明の方法は、式(I)の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩また はエステルを調製するために使用され得る: ここで、R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは 誘導体であり;ZはS、S=0またはSO2である。 式(I)の化合物は、少なくとも2つのキラル中心(式(I)中の*で示す)を 含み、従って2組の光学異性体(すなわち、エナンチオマー)、およびラセミ混 合物を含むそれらの混合物の形態で存在することが当業者により理解される。従 って、式(I)の化合物は、シス異性体(式(II)で表される)またはトランス 異性体(式(III)で表される)、あるいはそれらの混合物のいずれかであり得 る。シスおよびトランス異性体の各々は、2つのエナンチオマーのうちの1つと して、またはラセミ混合物を含むそれらの混合物として存在し得る。このような 全ての異性体、およびラセミ混合物を含むそれらの混合物の調製は、本発明の範 囲内に含まれる。 ZがS=0の場合、化合物は、式(IIa)および(IIb)に示されるようにさらに2 つの異性体として存在することがまた理解され、これらは、2,5-置換基に対し てオキシドの酸素原子の立体配置が異なる。本発明の方法は、さらに、このよう な異性体およびそれらの混合物の調製を包含する。 プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体である R2は、塩基の任意の位置、好ましくはそれぞれN9位またはN1位で結合する。 「プリンまたはピリミジン塩基」あるいはそれらのアナログまたは誘導体とは 、天然ヌクレオシド中に見出されるプリンまたはピリミジン塩基、あるいはその ような塩基と類似するそれらのアナログ(これらの構造(原子の種類および配置 )は天然の塩基と同様であるが、天然塩基に加えてさらなる特定の機能特性を有 し得るか、または天然塩基の特定の機能特性を欠き得る)を意味する。このよう なアナログとしては、CH2部分を窒素原子で置換して誘導したもの(例えば、5- アザシトシンのような5-アザピリミジン)、またはその反対(例えば、7-デアザ アデノシンまたは7-デアザグアノシンのような7-デアザプリン)、あるいは両方 (例えば、7-デアザ-8-アザプリン)が挙げられる。このような塩基またはアナ ログの誘導体とは、環置換基が組み込まれているか、除かれているか、または当 該分野に公知の通常の置換基(例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、C1-6 アルキル)により修飾されているかのいずれかである化合物を意味する。このよ うなプリンまたはピリミジン塩基、アナログおよび誘導体は当業者に周知である 。 好都合には、R2基は以下から選択される: ここで: Xは酸素または硫黄であり;Yは酸素または硫黄であり; R3およびR4は、独立して、水素、ヒドロキシル、アミノ、置換または未置換の C1-6アルキルまたはC1-6アルケニルまたはC1-6アルキニル、および置換または未 置換のC1-10アシルまたはアラシル(aracyl)からなる群から選択され; R5およびR6は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、 カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル(例えば、CO2R4)、ヒドロ キシメチル、トリフルオロメチル、チオアリール、置換または未置換のC1-6アル キルま たはC1-6アルケニルまたはC1-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシ ルオキシからなる群から選択される;および ここで: R7およびR8は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、OR3)、 チオール、チオアルキル(例えば、SR3)、アミノ、置換アミノ(例えば、NR5R4 )、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル(例えば、CO2R3) 、カルバモイル、置換または未置換のC1-6アルキルまたはアルケニルまたはアル キニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシか らなる群から選択され;そして R9およびR10は、独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ(例えば、OR3) 、アミノ、置換アミノ(例えば、NR3R4)、ハロゲン、アジド、置換または未置 換のC1-5アルキルまたはアルケニルまたはアルキニル、および置換または未置換 C1-10アシルオキシからなる群から選択される。 R2は、好ましくは、 であり、ここで、R3およびR6は水素であり、そしてR4およびR5は上記で定義した ものである。 Zは、好ましくは-S-である。 「薬学的に受容可能な塩またはエステル」とは、式(I)の化合物、あるいは レシピエントへの投与により式(I)の化合物またはその抗ウイルス活性な代謝 物または残留物を(直接的または間接的に)提供し得る他の任意の化合物の、薬 学的に受容可能な任意の塩、エステル、またはそのようなエステルの塩を意味す る。 式(I)の化合物は、それらの薬学的に受容可能な誘導体を提供するために、 塩基部分、R2の両方の官能基で、およびオキサチオラン環のヒドロキシメチル基 で修飾され得ることが当 業者に理解される。このような全ての官能基での修飾は、本発明の方法の範囲内 に含まれる。しかしながら、特に重要なのは、オキサチオラン環の2-ヒドロキシ メチル基の修飾により得られる薬学的に受容可能な誘導体(例えば、エステル) である。 本発明の方法により製造される式(I)の化合物の好ましいエステルとしては 、OHがカルボキシル官能基R(CO)O-で置換された化合物が挙げられる。ここで 、非カルボニル部分Rは、水素;直鎖または分岐鎖のアルキル(例えば、メチル 、エチル、n-プロピル、t-ブチル、n-ブチル):アルコキシアルキル(例え ば、メトキシメチル);アラルキル(例えば、ベンジル);アリールオキシアル キル(例えば、フェノキシメチル);アリール(例えば、フェニルであり、必要 に応じてハロゲン、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシで置換される);置換ジ ヒドロピリジニル(例えば、N-メチルジヒドロピリジニル);アルキルまたはア ラルキルスルホニルのようなスルホネートエステル(例えば、メタンスルホニル );硫酸エステル;アミノ酸エステル(例えば、L-バリルまたはL-イソロイシル )、および一、二または三リン酸エステルから選択される。さらに、このような エステルの範囲内に含まれるのは、1個より多いカルボキシル基を含むカルボン 酸(例えば、ジカルボン酸HOOC(CH2qCOOH(qは0から10の整数であり、例え ば、コハク酸)またはリン酸のような多官能性の酸から誘導されるエステルであ る。 このようなエステルを調製する方法は周知である。例えば、Hahnらの「抗ヒト 免疫不全ウイルス剤としてのヌクレオチドダイマー」、Nucleotide Analogues、 pp.156-159(1989)、およびBussoらの「ヌクレオチドダイマーはインビトロで HIVの発現を抑制する」、AIDS Research and Human Retrviruses、4(6)、pp. 449-455(1988)を参照のこと。エステルが上記の酸から誘導される場合、各酸 基は、好ましくは、式(I)の化合物または他のヌクレオシド、あるいはそれら のアナログおよび誘導体によりエステル化され、次式のエステルを提供する: ここで、Wは、-OC-(CH2n-CO-(nは0〜10の整数)、ホスフェート基、または チオホスフェート基であり、 Jは、任意のヌクレオシドまたはヌクレオシドアナログ、あるいはそれらの誘 導体であり、そしてZおよびR2は上記で定義したものである。好ましいヌクレオ シドおよびヌクレオシドアナログは、3’-アジド-2’,3’-ジデオキシチミジン :2’,3’-ジデオキシシチジン;2’,3’-ジデオキシアデノシン:2’,3’- ジデオキシイノシン;2’,3’-ジデオキシチミジン:2’,3’-ジデオキシ-2’ ,3’-ジデヒドロチミジン;2’,3’-ジデオキシ-2’,3’-ジデヒドロシチジ ンおよびリバビリン、ならびに塩基が本 明細書の7〜8頁(日本文8〜10頁)に示されるヌクレオシドである。最も好ま しいダイマーは、式(I)のヌクレオシド2つからなるホモダイマーである。 上記のエステルに関して、他に特定しない限り、存在する任意のアルキル部分 は、有利には、1〜16個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含み、そ して1個またはそれ以上の2重結合を含み得る。上記エステル中に存在する任意 のアリール部分は有利にはフェニル基を含む。 特に、エステルは、C1-16のアルキルエステル、未置換ベンゾイルエステル、 または少なくとも1個のハロゲン(臭素、塩素、フッ素またはヨウ素)、C1-6ア ルキルまたはアルケニル、飽和または不飽和C1-6アルコキシ、ニトロまたはトリ フルオロメチル基で置換されたベンゾイルエステルであり得る。 式(I)の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、薬学的に受容可能な無機 および有機の酸および塩基から誘導される塩が挙げられる。適切な酸の例として は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸 、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸、酒石 酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレ ン-2-スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸のような 他の酸は、それら自体は薬学的に受容可能ではないが、本発明の化合物およびそ れらの薬学的に受容可能な酸付加塩を得ることにおいて、中間体として有用な塩 の調製に有用であり得る。 適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム) 、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびNR4+(ここ で、RはC1-4のアルキル)塩が挙げられる。 本発明の化合物を調製する方法において、以下の定義を用いる: R1は、未置換またはヘテロ原子で置換された1〜16個の炭素原子を有するアシ ル基のようなヒドロキシル保護官能基(例えば、ベンゾイル)、またはトリアル キルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル)のようなシリル官能基である; R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体 である; Rwは、水素またはR1である; Rxは、置換または未置換C1-6アルキルである; Ryは、置換または未置換C1-12アルキル、あるいは置換または未置換C6-20アリ ールである;そして Lは、脱離基である。 本発明の方法に使用されるように、「脱離基」は、ルイス酸の存在下または非 存在下で、適切な塩基との反応により置換可能な原子または基である。適切な脱 離基としては、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル);ハロ ゲン(例えば、ヨウ素、臭素または塩素、フッ素);置換または未置換の飽和ま たは不飽和チオレート(例えば、チオメチルまたはチオフェニル);置換または 未置換の飽和または 不飽和セレニノ化合物(例えば、フェニルセレニドまたはアルキルセレニド); 置換または未置換の飽和または不飽和の脂肪族または芳香族ケトン(例えば、メ チルケトン);または-OR(ここで、Rは、水素、あるいは置換または未置換の飽 和または不飽和アルキル基(例えば、メチルのようなC1-6アルキルまたはアルケ ニル基));置換または未置換の脂肪族または芳香族アシル基(例えば、アセチ ルのようなC1-6脂肪族アシル基、およびベンゾイルのような芳香族アシル基); 置換または未置換の飽和または不飽和アルコキシカルボニル基(例えば、メチル カルボネートおよびフェニルカルボネート);置換または未置換のスルホニルイ ミダゾリド;置換または未置換のカルボニルイミダゾリド;置換または未置換の 脂肪族または芳香族アミノカルボニル基(例えば、フェニルカルバメート);置 換または未置換のアルキルイミデート基(例えば、トリクロロアセタミデート( trichloroacetamidate));置換または未置換の飽和または不飽和ホスフィノイ ル(例えば、ジエチルホスフィノイル);置換または未置換の脂肪族または芳香 族スルホニル基(例えば、トシレート)が挙げられる。 本発明による1つの方法をスキーム1に例示する。特定の試薬および化合物を 使用するスキーム1のプロセスを、例えば、スキーム1Aおよび1Bに示す。 スキーム1に例示されるような合成に包含される種々の工程は、以下のように 簡潔に記載され得る:工程1 :適切な溶媒中でダイマーから生成されたメルカプトアセトアルデヒドモ ノマーを、式RwOCH2CHO(VII)で表される任意のアルデヒドと直接反応させ、式 (XIII)のオキサチオランラクトール(oxathiolane lactol)を生成する。 あるいは、式(VII)のグリコアルデヒド誘導体は、当該分野に公知の任意の 手段により、ダイマーから生成し得る。工程2 :式(XIII)の化合物のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で適切な 試薬により脱離基に変換し、式(XIV)で表される重要なオキサチオラン中間体 を生成する。工程3 :式(XIV)のオキサチオラン中間体を、予めシリル化したプリンまたは ピリミジン塩基と反応させ、式(IX)のプリン-9’-イルまたはピリミジン-1’- イル置換オキサチオランを得る。ここで、Zは硫黄である。式(IX)の化合物は 、たいてい優先的に、シス異性体として得られる。 必要に応じて、硫黄は、この段階または以下の他の任意の段階で酸化され得、 ZがS=0またはSO2である化合物が得られる。工程4 :式(IX)で示される塩基R2を、適切な溶媒中にて無水酢酸でアシル化し 、式(X)の化合物を生成する。ここで、R2’はアシル化されたR2であり、この ため異性体の分離がさらに容易となる。 従って、この段階で、式(X)の化合物は必要に応じてシスまたはトランス異 性体に分離される。工程5 :式(X)の化合物のR2’のアセチル官能基を、塩基性条件下で加水分解 し、式(XI)のオキサチオランを生成する。スキーム1 スキーム1a工程1 :ピリジン中でダイマーから生成したメルカプトアセトアルデヒドモノマ ーをベンゾイルオキシアセトアルデヒド(VII-A)と直接反応させ、式(XIII-A )のオキサチオランラクトールを生成する。工程2 :式(XIII-A)の化合物のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で塩化 アセチルにより脱離基に変換し、式(XIV-A)の中間体を生成する。工程3 :式(XIV-A)のオキサチオラン中間体を、予めシリル化したシトシンと 反応させ、式(IX-A)のシトシン-1’-イルオキサチオランを得る。ここで、Zは 硫黄である。工程4 :式(IX-A)の化合物中の塩基のアミン官能基を、ピリジン中にて無水酢 酸でアシル化し、式(X-A)の化合物を生成する。このため、異性体の分離がさ らに容易となる。工程5 :式(X-A)の化合物のN-アセチル官能基を、塩基性条件下で加水分解し 、式(XI-A)のオキサチオランを生成する。スキーム1a スキーム1b: グリコアルデヒドダイマー(VII-B)をグリコアルデヒドの原料として使用す る。 スキーム1b オキサチオラン化合物を調製する第二の、かつ好ましい方法をスキーム2に例 示する。このプロセスは、スキーム2Aにおいて特定の試薬および化合物を使用 して例示される。 スキーム2に例示されるような合成に包含される種々の工程は、以下のように 簡潔に記載され得る:工程1 :適切な溶媒中でダイマーから生成されたメルカプトアセトアルデヒドモ ノマーを、式RyOOCCHOで表される任意の有機グリオキシレートと直接反応させ、 式(XV)のオキサチオ ランラクトールを生成する。工程2 :式(XV)の化合物のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で適切な試 薬により脱離基に変換し、式(XVI)で表される重要なオキサチオラン中間体を 生成する。工程3 :式(XVI)のオキサチオラン中間体を、ルイス酸の存在下で、予めシリ ル化したプリンまたはピリミジン塩基と反応させ、式(XVII)のプリン-9’-イ ルまたはピリミジン-1’-イル置換オキサチオラン(ここで、ZはSである)を主 にシス異性体として得る。 必要に応じて、硫黄は、この段階または以下の他の任意の段階で酸化され得、 ZがS=0またはSO2である化合物が得られる。工程4 :式(XVII)のオキサチオランのエステル基を、適合する有機溶媒中にて 適切な還元剤で選択的に還元し、式(XVIII)のオキサチオランヌクレオシドを 生成する。 この段階で、式(XVIII)の化合物は必要に応じてシスおよびトランス異性体 に分離される。工程5 :式(XVIII)の化合物のヒドロキシル基を、適切な溶媒中にて適切なシ リル保護基で保護し、式(XIX)のオキサチオランを生成する。工程 6:式(XIX-A)のR2塩基を適切な試薬との反応により別の塩基R2’へ分子 内変換(interconverted)し得、式(XX)のオキサチオランを生成する。工程7 :式(XX)の化合物の保護基R1を、適切な溶媒中で適切な試薬を用いて中 性条件下で除去し、式(I)のオキサチオラン を生成する。 スキーム2 スキーム2a工程1 :ピリジン中のメルカプトアセトアルデヒドダイマーをエチルグリオキシ レートと直接反応させ、式(XV-A)のオキサチオランラクトールを生成する。工程2 :式(XV-A)の化合物のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で塩化ア セチルによりアセタール脱離基に変換し、式(XVI-A)の中間体を生成する。工程3 :式(XVI-A)のオキサチオラン中間体を、ヨウ化トリメチルシリルの存 在下で、予めシリル化したウラシルと反応させ、式(XVII-A)のウラシル-1’- イルオキサチオランを主にシス異性体として得る。工程4 :式(XVII-A)のオキサチオランのエステル基を、メタノール中にて水素 化ホウ素ナトリウムで選択的に還元し、式(XVIII-A)のオキサチオランヌクレ オシドを生成する。工程5 :式(XVIII-A)の化合物のヒドロキシル基を、ジメチルホルムアミド(D MF)中にてt−ブチルジメチルシリル基で保護し、式(XIX-A)のオキサチオラ ンを生成する。工程 6:式(XIX-A)のウラシル塩基を、p−クロロフェノキシオキシ塩化リン と反応させ、次いでメタノール中でのアンモニアによるアミノ化により、シトシ ンへ分子内変換し得、式(XX-A)のオキサチオランを生成する。工程7 :式(XX-A)の化合物のシリル基を、テトラヒドロフラン中でフッ化テト ラn−ブチルアンモニウムを用いて中性条件下で除去し、式(I)のオキサチオ ランを生成する。スキーム2a: スキーム2の方法は、一般に、主にシス形態のヌクレオシドアナログを提供す るが、このような方法は高いシス選択性のためにピリミジン塩基にとって最も好 ましい。 プリンについては、スキーム2の方法はトランスよりもシス異性体を多く生成 するのだが、得られる比は中程度である。高いシス:トランス比のプリン−イル ヌクレオシドを得るために、代替方法が立案されている。 すなわち、スキーム2の工程1および2はそのままである。しかしながら、式 (XVI)の化合物と塩基(好ましくはプリン)とのカップリング手順(工程3) が以下のように変更される:工程3a :式(XVI)のオキサチオラン中間体をハロゲン含有シリルルイス酸( 例えば、ヨウ化トリメチルシリル)と反応させ、式(XXVI)の中間体を得る: これは、式(XVI)の中間体のヨードエステルである。工程3b :次いで、式(XXVI)の中間体を塩基性条件下で塩基(好ましくはプリ ン)と混合し、式(XVII)の中間体を主にシス異性体として生成する。 方法2の代替法として、オキサチオラン化合物を生成するための本発明の第三 の方法をスキーム3に例示する。この方法は、特定の試薬および化合物を使用し 、例えばスキーム3 Aに例示される。 スキーム3に例示されるような合成に包含される種々の工程は、以下のように 簡潔に記載され得る:工程1 :スキーム2と同様。工程2 :式(XV)の中間体のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で適切な試 薬により脱離基に変換し、式(XXI)の重要な中間体を生成する。工程3’ :式(XXI)の中間体のエステル基を、適合する有機溶媒中にて適切な 還元剤で選択的に還元し、そして得られたヒドロキシル基を適切な基R1で直接保 護し、式(XXII)のオキサチオランを生成する。工程4’ :式(XXII)のオキサチオランを、ルイス酸の存在下で、予めシリル化 したプリンまたはピリミジン塩基と反応させ、式(XXIII)のピリミジン-1’-イ ルまたはプリン-9’-イルオキサチオランを得る。ここで、ZはSであり、必要に 応じてS=0またはSO2まで酸化される。工程5’ :式(XXIII)中に示される塩基R2を、溶媒中で無水酢酸によりアシル 化し、式(XXIV)の化合物を生成する。ここで、R2’はアシル化されたR2である 。このため、異性体の分離がさらに容易となる。 従って、この段階で、式(X)の化合物は必要に応じてシスまたはトランス異 性体に分離される。工程6’ :式(XXIV)の化合物のアセチル官能基を塩基性条件下で加水分解し、 式(XXV)のオキサチオランを生成する。工程7’ :R1保護基の除去を、適合する溶媒中にて適切な試薬により行い、式( I)のオキサチオランを生成する。スキーム3 スキーム3a工程2 :式(XV-A)の中間体のヒドロキシル基を、適切な有機溶媒中でクロロギ 酸メチルによりアセタール脱離基に変換し、式(XXI-A)の中間体を生成する。工程3’ :式(XXI-A)の中間体のエステル基を、メタノール中にて水素化ホウ 素ナトリウムで選択的に還元し、そして得られたヒドロキシル基をt−ブチルジ フェニルシリルで直接保護し、式(XXII-A)のオキサチオランを生成する。工程4’ :式(XXII-A)のオキサチオランを、トリメチルシリルトリフレートま たはヨードトリメチルシランの存在下で、予めシリル化したシトシンと反応させ 、式(XXIII-A)のシトシン-1’-イルオキサチオランを得る。工程5’ :化合物(XXIII-A)のシトシンのアミン官能基を、ピリジン中で無水 酢酸によりアシル化し、式(XXIV-A)の化合物を生成する。このため、シスおよ びトランス異性体が分離され得る。工程6’ :式(XXIV-A)の化合物のアセチル官能基を塩基性条件下で加水分解し 、式(XXV-A)のオキサチオランを生成する。工程7’ :シリル基の除去を、テトラヒドロフラン中でフッ化テトラ−n−ブチ ルアンモニウムを用いて行い、式(I)のオキサチオランを生成する。スキーム3a 本発明の方法において、以下の中間体が特に重要である: トランス-2-ヒドロキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオ ラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(4’,5’-ジクロロベンゾ イルオキシ)-1,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3- オキサチオラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2’,2’,2’-トリクロロ エトキシカルボニルオキシ)1,3-オキサチオラン;シスおよびトランス-2-ベン ゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-メトキシカルボニルオキシ-1 ,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオ ラン; シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(N4’-アセチルシトシン-1 ’-イル)-1,3-オキサチオラン: シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3 -オキサチオラン; シスおよびトランス-2-カルボエトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニ ルオキシ-1,3-オキサチオラン; シスおよびトランス-2-カルボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(N4’-アセチルシトシン-1’-イル)-1,3-オキサチ オラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラ ン; シスおよびトランス-エチル-5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレー ト; シスおよびトランス-エチル-5-(6’-クロロプリン-9’-イル)-1,3-オキサチ オラン-2-カルボキシレート;および シスおよびトランス-エチル-5-(6’-クロロプリン-7’-イル)-1,3-オキサチ オラン-2-カルボキシレート。 上記のいくつかの工程はプリンヌクレオシドの合成に関して報告されており、 例えば、「Nucleoside Analogues-Chemistry,Blology and Medical Applicatio ns」、R.T.Walkerら編、Plenum Press、New York(1979)、193-223頁に記載 されており、この文献は本明細書中に参考として援用されている。 上記の方法の反応は、保護された官能基を有する出発物質の使用を必要とし得 るか、または好都合にはそれに適用し得、 従って所望の化合物を生成するために、脱保護が中間工程または最終工程で必要 とされ得ることが理解される。官能基の保護および脱保護は通常の手段を用いて 行われ得る。従って、例えば、アミノ基は、アラルキル(例えば、ベンジル)、 アシルまたはアリール(例えば、2,4-ジニトロフェニル)から選択される基に より保護され得る;次いで、所望であれば、通常の条件を用いて適切な加水分解 または水素化分解により保護基の除去が行われる。ヒドロキシル基は、任意の通 常のヒドロキシル保護基を使用して保護され得、このことは、例えば、「Protec tive Groups in Organic Chemistry」、J.F.W.McOmie編(Plenum Press,197 3)、または「Protective Groups in Organic Synthesis」、Theodora W.Green e(John Wiley and Sons,1991)に記載される。適切なヒドロキシル保護基の例 としては、アラルキル(例えば、ベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニ ルメチル)、複素環基(例えば、テトラヒドロピラニル)、アシル(例えば、ア セチルまたはベンゾイル)、およびトリアルキルシリルのようなシリル基(例え ば、t−ブチルジメチルシリル)から選択される基が挙げられる。ヒドロキシル 保護基は通常の技法により除去され得る。従って、例えば、アルキル、シリル、 アシルおよび複素環基は、加溶媒分解により(例えば、酸性または塩基性条件下 における加水分解により)除去され得る。トリフェニルメチルのようなアラルキ ル基も同様に加溶媒分解により(例えば、酸性条件下における加水分解により) 除去され得る。 ベンジルのようなアラルキル基は、例えば水素化分解により開裂し得る。シリル 基もまた好都合にはフッ化テトラn−ブチルアンモニウムのようなフッ化物イオ ン源を使用して除去され得る。 上記の方法において、式(I)の化合物は、一般に、シスおよびトランス異性 体の混合物として得られる。しかしながら、スキーム2に示す方法において、シ ス:トランスの比はピリミジンでは15:1付近まで達し得、プリンではスキーム 2の改変法を用いた場合で10:1付近まで達し得る。 これらの異性体は、アセチル化(例えば、無水酢酸による)、次いで物理的手 段(例えば、シリカゲルクロマトグラフィー)による分離および脱アセチル化( 例えば、メタノール性アンモニアによる)により、あるいは分別晶出により分離 され得る。 本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩は、米国特許第4,383,114号に記載さ れるように調製され得、この文献の開示は本明細書中に参考として援用されてい る。従って、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩を調製することを所望であれ は、上記手順の任意の生成物が、得られる遊離の塩基を通常の方法を用いて適切 な酸で処理することにより、塩に変換され得る。 薬学的に受容可能な酸付加塩は、必要に応じてエステル(例えば、酢酸エチル )またはアルコール(例えば、メタノール、エタノールまたはイソプロパノール )のような適切な溶媒の存在下で、遊離の塩基と適切な酸とを反応することに より調製され得る。無機塩基の塩は、必要に応じてアルコール(例えば、メタノ ール)のような溶媒の存在下で、遊離の塩基とアルコキシド(例えば、ナトリウ ムメトキシド)のような適切な塩基とを反応させることにより調製され得る。薬 学的に受容可能な塩はまた、通常の方法を用い、式(I)の化合物の他の塩(他 の薬学的に受容可能な塩を含む)からも調製され得る。 式(I)の化合物は、ホスホリル化剤(例えば、POCl3)または適切なエステル 化剤(例えば、酸ハロゲン化物または酸無水物)との反応により、薬学的に受容 可能なリン酸エステルまたは他のエステルに適宜変換され得る。式(I)の化合 物のエステルまたは塩は、例えば加水分解により、元の化合物に変換され得る。 式(I)の化合物を単一の異性体として所望であれは、これは、最終生成物の 分割により、あるいは異性体的に純粋な出発物質または任意の好都合な中間体か らの立体特異的な合成により得られ得る。 最終生成物、あるいは中間体または出発物質の分割は、従って、当該分野に公 知の任意の適切な方法により行われ得る:例えば、Stereochemistry of Carbon Compounds 、E.L.Eliel(McGraw Hill,1962)、およびTables of Resolving A gents 、S.H.Wilenを参照のこと。 本発明は以下の実施例によりさらに説明され、これらはいかなる場合も本発明 を限定することを意図しない。温度は全 て摂氏である。 実施例1〜7および19〜23は、スキーム1に示すような方法に関する。実施例 8〜10および13〜18は、スキーム2に示すような方法に関し、そして実施例11、1 2、および19〜21は、スキーム3に示すような方法に関する。実施例24および25 は、スキーム2(好ましくは、プリンについて)に示し、本明細書の20頁(日本 文22頁)に要約するような改変法に関する。 実施例 実施例1 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオ ラン 216.33g(1.32mol)のベンゾイルオキシアセトアルデヒドおよび100.31g(0 .66mol)の1,4-ジチアン-2,5-ジオールのピリジン373ml(4.61mol)の溶液を 、全ての固体が溶解するまで、窒素雰囲気下にて60〜65℃で1時間加熱した。冷 却後、ピリジンを蒸留により除去し、そして溶出液としてEtOAc:ヘキサン(1: 2)を用いてシリカゲルカラムにより、残渣を精製し、268.5gの表題化合物を得 た(2:1、トランス:シス); 実施例2 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオ ラン 29.76g(0.132mol)のシスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒド ロキシ-1,3−オキサチオラン(実施例1で調製)のジクロロメタン(65mL)お よびピリジン(32mL)の溶液に、28.1mL(0.395mol)の塩化アセチルを0〜5℃ で1.5〜2時間にわたって滴下した。反応混合物を0〜5℃で30分間撹拌し、次い でこれを飽和重炭酸ナトリウムの冷溶液(0℃)に注意深く注いだ。有機層を分 離し、そして水層をジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を 飽和重炭酸ナトリウム(3×20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、そして硫 酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、溶媒を減圧下で除去し、32.1gの粗生成物を 得、これをKugelrohr蒸留または短いシリカゲルカラム(溶出液、ヘキサン:EtO Ac、3:1)による濾過により精製した。精製した生成物は、トランス:シス異 性体の3:1の混合物からなっていた。 トランス化合物は、混合物をエタノールで洗浄し、そして溶媒を減圧下で除去 することにより単離され得る。 実施例3 トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン ベンゾイルオキシアセトアルデヒド(約465g)のトルエン(約21)溶液を1, 4−ジチアン-2,5-ジオール(227.2g、1.49mol)で処理し、そしてこの懸濁液 を75〜80℃で5時間撹拌および加熱した。混合物を25〜30℃まで冷却し、そして 残留固形物(未反応のジチアン)を濾過により回収した。 濾液をピリジン(362mL、4.48mol)で希釈し、そして得られた溶液を0〜5℃ に冷却した。温度を0〜20℃の範囲に維持しながら、塩化アセチル(316.8mL、4. 46mol)を20分にわたり添加した。次いで、混合物を27〜30℃で30分間撹拌した 。反応混合物を5〜10℃に冷却し、そして温度を5〜20℃の範囲に維持して1M塩 酸(1.91、1.9mol)を加えた。相を分離し、そして水相をトルエン(1.91)で抽 出した。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で(2.81)で洗浄した。 有機相を減圧下にて約45℃で濃縮し、油状物を得た。この油状物をエタノール( IMS、31)で希釈し、そして再度濃縮し油状物を得た。これをエタノール(IMS、 2.51)で処理し、混合物を0〜5℃で3.5時間撹拌し、そして得られた懸濁液を 2℃で1 7時間保存した。生成物を濾過により単離し、表題化合物を黄白色の固体として 得た(147.3g;m.p.67-68℃); 実施例4 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-(3’,4’-ジクロロベンゾイ ルオキシ)-1,3-オキサチオラン シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチ オラン(実施例1で調製)(8.99g、39.8mmol)の混合物を、実施例2に記載さ れるように、ジクロロメタン(30mL)およびピリジン(9.6mL)中で、8.3g(39. 6mmol)の塩化3,4-ジクロロベンゾイルと反応させ、4.86gの所望の化合物を1 :1の比で生成した。 実施例5 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3- オキサチオラン シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチ オラン(8.9g、39.6mmol)(実施例1で調製)の混合物を、実施例2に記載さ れるように、ジクロロメタン(35mL)およびピリジン(9.6mL)中で、14.6mL(1 18.8mmol)の塩化トリメチルアセチルと反応させ、7.94gの所望の化合物を1: 1の比で生成した。 実施例6 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2’,2’,2’-トリクロロ エトキシカルボニルオキシ)-1,3-オキサチオラン シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチ オラン4.47g(19.8mmol)(実施例1で調製)の混合物を、実施例2に記載され るように、ピリジン(4.8mL)およびジクロロメタン(150mL)中で、8.2mL(59. 4mmol)の2,2,2-トリクロロエチルクロロホルメートと反応させ、6.0gの表題 化合物を2:1の比で得た。 実施例7 シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1 ,3-オキサチオラン シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチ オラン1.49g(6.6mmol)(実施例1で調製)の混合物を、実施例2に記載され るように、エチルクロロホルメート1.3mL(13.2mmol)およびピリジン(3.3mL) と反応させ、1.51gの表題化合物を得た。 実施例8 シスおよびトランス-2-カルボエトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン メルカプトアセトアルデヒドダイマー(5.1g、33.65mmol)、エチルグリオキ シレート(8.58g、2.5当量)、およびマグネット撹拌子の混合物を丸底フラス コに入れた。アルゴンを流した(flushing)後、混合物を撹拌しながらヒートガ ンで加熱し、淡黄色油状物を得た(約3〜5分)。次いで、粗生成物をフラッシ ュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中45%酢酸エチル)により精製し、所望 の物質(7g、収率58%)をC-5についてエピマーの異性体混合物として得る。 注:エチルグリオキシレートは、T.R.Kellyおよび共同研究者らにより報告さ れた方法[Synthesis,544(1972)]に従って調製した。 実施例9 シスおよびトランス2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキ サチオラン アルゴン下で、乾燥ジクロロメタン(20mL)中の粗ヒドロキシ化合物(10g) (実施例8で調製)およびピリジン(9.1mL、0.113mmol)の冷撹拌溶液(−25℃ )に、メチルクロロホルメート(8.7mL、0.113mmol)を5分間にわたりゆっくり と添加した。添加を終了すると、冷却バスを取り除き、そして反応混合物を3時 間撹拌した。混合物に水(20mL)を加え、そして撹拌をさらに5分間続けた。得 られた混合物をジクロロメタン(150mL)で希釈し、そして1M塩酸(3×40mL) 、飽和重炭酸ナトリウム(40mL)、ブライン(40mL)で洗浄し、 次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、9.2gの粗生成物を 得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中25%酢酸エチル) により精製した。トランスカルボネートを純粋な形態で得(4.02g)、これはこ の物質のNMRスペクトルより示される。しかしながら、さらに1.65gを得、そし てNMRの積分値により決定されるように、トランス化合物(20%)が混ざってい ることが判明した。 実施例10 シスおよびトランス2-カルボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、乾燥ジクロロメタン(25mL)中の実施例8で得たヒドロキシ化 合物(6.0g、33.7mmol)およびピリジン(5.45mL)の冷撹拌溶液(0℃)に、 塩化アセチル(3.60mL、1.5当量)を20分間にわたりゆっくりと添加した。得ら れた混合物を1時間45分撹拌した。TLCによる反応混合物の分析は、 全ての出発物質が消費されたことを示した。メタノール(2mL)を加えて過剰の 塩化アセチルをクエンチした。混合物をエーテル(150mL)で希釈し、そして水 (3×40mL)、1M塩酸(40mL)、飽和重炭酸ナトリウム(40mL)で洗浄し、次い で無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、4.67gの粗生成物を 得た。合わせた洗浄水を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。抽出液の濃縮によ りさらに1gの粗生成物を得た。合わせた粗生成物をフラッシュカラムクロマト グラフィー(ヘキサン中25%酢酸エチル)にかけ、2.2gのトランス酢酸エステ ル(極性の小さい成分)を得た。対応するシス酢酸エステルを、少量のトランス 異性体が混ざった混合物(1.71g)として得た。 実施例11 トランス-2-ヒドロキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、メタノール(1mL)中のトランス-2-カルボ エトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン(52mg、0.236mmol)のマグネティ ックスターラーで撹拌した溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(27mg、0.708mmol )を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で25分間撹拌した。反応を2滴の飽和 塩化アンモニウム溶液でクエンチし、次いでジエチルエーテル(4mL)で希釈し た。この混合物を室温で15分間撹拌し、次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥した 。乾燥剤を吸引濾過により除去し、そして濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗 生成物をカラムクロマトグラフィー(50%、EtOAc-ヘキサン)にかけ、21mg(50 %)の表題化合物を得た。 実施例12 シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-メトキシカルボニルオキシ-1 ,3-オキサチオラン 17.93g(0.118mmol)のメルカプトアセトアルデヒドダイマーおよび38.70g (0.236mmol)のベンゾイルオキシアセト アルデヒドの57.3mL(3当量)ピリジン溶液を、全ての固形物が溶解するまで加 熱した。冷却後、300mLの無水塩化メチレンを加え、そして混合物を0℃で約30 分間冷却した。0℃のこの溶液に、メチルクロロホルメート(57.3mL、0.71mmol )の塩化メチレン80mL溶液をゆっくりと加えた。混合物を12時間撹拌し、そして 約200mLの塩化メチレンで希釈し、そしてブラインで数回洗浄してピリジニウム 塩を除去した。次いで、有機層を水洗した。有機層を0℃で硫酸マグネシウムに より乾燥し、次いで濾過した。残留ピリジンを減圧下で除去し、そして有機残渣 を、溶出液としてヘキサン:酢酸エチル(2:1)を用いるフラッシュクロマト グラフィーにより精製し、2:1のトランス:シスカルボネートの混合物(56.3 g、80%)を生成した。 実施例13 シス-2-カルボエトキシ-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、実施例10で得られた酢酸エステル(468mg、2.13mmol)および ビス-シリル化ウラシル(653mg、1.2当量)のジクロロメタン撹拌溶液に、ヨウ 化トリメチルシリル(303μL、1当量)を添加した。得られた黄色溶液を室温で 6.5時間撹拌した。TLC(シリカゲル)で示されるように、全ての出発物質は消費 された。反応を、1:1混合の重炭酸ナトリウムおよびチオ硫酸ナトリウムの飽 和溶液(5mL)でクエンチした。15分間の撹拌後、さらにジクロロメタン(30mL )を用いて混合物を分液漏斗に移した。水相を除去し、そして有機層を飽和重炭 酸ナトリウム−チオ硫酸ナトリウム1:1溶液10mL、水(10mL)、ブライン(10 mL)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、 粗生成物を得、これを酢酸エチル−ヘキサンの1:1混合物(約10mL)で粉砕し た。沈澱物を吸引濾過により採取し、次いで減圧下で乾燥し、白色結晶固体とし て346mg(60%)のヌクレオシドを得た。この粉砕物(triturate)のTLCによる 分析は、それが所望の生 成物を含むことを示したが、これらの化合物を単離する試みはなされなかった。 生成物の300MHzプロトンNMRスペクトルは、これが1種の異性体だけからなるこ とを示した。 実施例14 シス-2-カルボエトキシ-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、シスおよびトランスカルボネート(実施例9)(NMRより、4 :1)(60mg、0.254mmol)およびシリル化ウラシル(78mg、1.2当量)の混合物 の乾燥ジクロロメタン(1.5mL)撹拌溶液に、TMS-I(36μL、1.0当量)を添加し た。得られた薄黄色懸濁液を室温で80分間撹拌し、この時点で全ての出発物質は 消費されていた(TLC)。飽和重炭酸ナトリウ ムおよびチオ硫酸ナトリウムの1:1混合物(1mL)で反応をクエンチし、次い でジクロロメタン(4mL)で希釈した。混合物を無色の二相懸濁液が得られるま で撹拌した。この懸濁液をさらにジクロロメタン(25mL)を用いて分液漏斗に移 し、そして飽和チオ硫酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、次いで無水硫酸ナトリ ウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を得た。粗生成物をジクロロ メタンおよび酢酸エチルの1:1混合物(3mL)で粉砕し、白色固体を得、これ を吸引濾過により採取し、そして減圧下で乾燥した(31mg)。この物質のNMRス ペクトルは、これがシスのヌクレオシドだけからなることを示した。粉砕物を減 圧下で濃縮し、次いでフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1の酢酸エチ ル−ジクロロメタン)にかけ、さらに8mgの白色固体を得た。この物質のNMRス ペクトルは、これがシス異性体に偏ったシスおよびトランスヌクレオシドの2.5 :1混合物であることを示した。この反応の総収率は58%であり、立体選択性は シス異性体に偏って約13:1であった。これは、実施例13に報告されたのと同様 の物理的データを示した。 実施例15 シス-2-ヒドロキシメチル-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、ジクロロメタン−メタノール(1.5mL)の溶媒混合物(2:1 )中の実施例13または14で得られる縮合生成物(33mg、0.107mmol)の撹拌溶液 に、水素化ホウ素ナトリウム(8mg、2当量)を室温で導入した。得られた混合 物を1時間撹拌した。反応混合物のTLCによる分析は、かなりの量の出発物質が 存在することを示した。水素化物(約10mg)をさらに添加し、そして撹拌をさら に1.5時間続けた。1滴の飽和塩化アンモニウム溶液を添加することにより、過 剰の水素化物をクエンチした。テトラヒドロフラン(3mL)で希釈した後、ゼラ チン状混合物を30分間撹拌した。セライトのパッドを通して吸引濾過することに より、無機塩を除去した。減圧下で濾液を濃縮し、粗生成物を得、これをカラム クロマトグラフィー(100%酢酸エチル、シリカゲル)にかけ、所望のアルコー ルを白色固体として得た(25mg、90%)。 こうして得られた化合物の300MHzプロトンNMRスペクトルは、異なる方法に従 って調製したものと同一であることが判明した。従って、この新しい経路により 合成されるヌクレオシド の立体化学が確立された。 実施例16 シス-2-カルボエトキシ-5-(N-アセチルシトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオ ラン 2,6-ルチジン(326μL、1.40mmol)を含有するジクロロメタン(2.5mL)中の N-アセチルシトシン(237mg、1.40mmol)の撹拌懸濁液に、トリメチルシリルト リフルオロメタンスルホネート(540μL、3.07mmol)をゆっくりと添加した。得 られた混合物を15分間撹拌し、均一な溶液を得た。シスおよびトランス-2-カル ボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1, 3-オキサチオラン(実施例9)(300mg、1.27mmol)の混合物をジクロロメタン (2mL)に溶解し、これを上記の溶液に導入し、次いでヨードトリメチルシラン (181μL、1.27mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間40分維持した。水 (2mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム(4mL)およびジクロロメタン(6mL)を加 え、反応をクエンチした。得られた混合物を10分間激しく撹拌し、次いでさらに ジクロロメタン(30mL)を用いて分液漏斗に移した。水相を除去し、そして有機 相を、飽和チオ硫酸ナトリウム(10mL)、水(10mL)、1M塩酸(10mL)、飽和 重炭酸ナトリウム(10mL)、ブライン(10mL)で順次洗浄し、次いで乾燥した( 硫酸ナトリウム)。溶媒を減圧下でエバポレートし、粗生成物を薄黄色固体とし て得た(395mg)。この物質の1H NMRスペクトルは、予想したカップリング生成 物の7.5:1(シス異性体に偏る)混合物が得られたことを示した。この物質をジ クロロメタン(1.5mL)および酢酸エチル−ヘキサン(1:1)(6mL)溶液の混 合液で粉砕した。形成した白色固体を吸引濾過により採取し、そして減圧下で乾 燥し、白色粉末として262mg(63%収率)の所望の生成物を得た。この物質の1H NMRスペクトルは、95%を超える異性体の純度を示した。粉砕物を濃縮し、次い でフラッシュカラムクロマトグラフィー(5%MeOH-EtOAc)にかけ、シスおよび トランス異性体の1:1混合物(1H NMR)としてさらに58mgのヌクレオシドを得 た(収率14%)。表題化合物は以下のスペクトル特性を示した: 実施例17 シス-2-カルボエトキシ-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラン アルゴン下で、トリフルオロ酢酸(9.4μL、0.25mmol)を含有するエタノール (1mL)中の、シス-2-カルボエトキシ-5-(N4’-アセチルシトシン-1’-イル) -1,3-オキサチオラン(実施例16)(20mg、0.061mmol)の混合物を3時間10分 還流した。室温に冷却すると、結晶性の白色固体を形成した。この固体を吸引濾 過により採取し、そして減圧下で乾燥し、15mg(86%)の所望の生成物を得た。 表題化合物は以下のスペクトル特性を示した: 実施例18 シス-2-ヒドロキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラン(BCH -189) アルゴン下で、0℃のエタノール中のシス-2-カルボエトキシ-5-(シトシン-1 ’-イル)-1,3-オキサチオラン(実施例17)(36mg、0.125mmol)の撹拌懸濁液 に、水素化ホウ素ナトリウム(9.5mg、0.250mmol)を添加した。得られた混合物 を0℃から室温で2時間30分撹拌した。1滴の濃水酸化アンモニウムの添加によ り反応をクエンチし、次いでメタノール(1mL)で希釈した。混合物を15分間撹 拌した後、溶媒を減圧下で除去した。こうして得られた粗生成物をカラムクロマ トグラフィー(25%、MeOH-EtOAc)にかけ、26mg(85%)の所望の生 成物を得た。表題化合物は、BCH-189について報告されたものと同一のスペクト ル特性を示した。 実施例19 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3- オキサチオラン 10mLの新たに蒸留した1,2-ジクロロエタン中の2.14g(7.2mmol)のカルボネ ート(実施例7のように)の0℃に維持した溶液に、0.37g(0.36mmol)の溶融Z nCl2および2.7mL(2.7mmol)のTiCl4を添加した。5分間の撹拌後、25mLの新た に蒸留した1,2-ジクロロエタン中のシリル化シトシン(1,1,1,3,3,3-ヘキ サメチルジシラザンでシリル化した1gのシトシン)の溶液を、カニューレを通 じて加えた(10〜15分)。反応液を室温まで温め(3時間)、そして撹拌を11時 間続け、次いで短時間の還流を行った(20分)。次いで溶液を冷却し、そして飽 和重炭酸ナトリウム(30mL)でクエンチした。 15分間の撹拌後、二相溶液を分離し、そして有機層をそのエマルジョンと共に セライトを通して濾過した。水層をCH2Cl2で抽出(3×20mL)し、そして合わせ た有機層をブライン で洗浄し、分離し、そしてMgSO4で乾燥した。溶媒を減圧下でエバポレートする ことにより、有機層から得られた油状物を、勾配溶出液(1:1ヘキサン:EtOA c−9:1EtOAc:MeOH)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、 1.32gのトランスおよびシス異性体を生成した(トランス/シス=3.5/5(1H NMR により決定した))。 スペクトル特性は先に報告したものと同一であった。 ルイス酸の量および性質を変化することによる、トランスおよびシス異性体の 収率および比は以下のようであった: 実施例20 シスおよびトランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-(N4’-アセチルシトシン-1’ -イル)-1,3-オキサチオラン 10mLの新たに蒸留したアセトニトリル中の2.14g(7.2mmol)のトランス2-ベン ゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン(実施例3のように) の0℃に維持した溶液に、25mLの新たに蒸留した1,2-ジクロロエタン中のシリ ル化シトシンN-アセチルシトシン(1,1,1,3,,,3-ヘキサメチルジシラザン でシリル化した1.37gのN-アセチルシトシン)の溶液をカニューレを通じて加え (10〜15分)、さらに0.2mLのヨードトリメチルシランを加えた。反応液を0℃ で3時間撹拌し、そして撹拌を室温で11時間続けた。次いで溶液を冷却し、そし て飽和重炭酸ナトリウム(30mL)でクエンチした。15分間の撹拌後、二相溶液を 分離し、そして有機層をそのエマルジョンと共にセライトを通して濾過した。水 層をCH2Cl2で抽出(3×20mL)し、そして合わせた有機層をブラインで洗浄し、 分離し、そしてMgSO4で乾燥した。溶媒を減圧下でエバポレートすることにより 、有機層から得られた油状物を、勾配溶出液(1:1ヘキサン:EtOAc−9:1E tOAc:MeOH)を用いたシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2.43gのト ランスおよびシス異性体を生成した(トランス/シス=3/7(1H NMRにより決 定した))物理特性は先に報告したものと同一であった。 室温において、ジクロロメタン中のヨードトリメチルシランをトリメチルシリ ルトリフレートに置き換えると、2.43gのトランスおよびシス異性体を1:1の 比(1H NMRにより決定した)で生成した。 実施例21 シス-2-ヒドロキシメチル-5-(シトシン-1-イル)-1,3-オキサチオラン IMS中のシス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキ サチオラン(200g、0.54mol)およびAmberlite IRA 400(OH)イオン交換樹脂( 600g)の懸濁液を撹拌し、そして60〜65℃に加熱した。懸濁液をこの温度範囲で 1時間維持し、そして熱時濾過した。樹脂を60℃のIMS(200mL)で洗浄した。合 わせた濾液をセライトJ2を通して2回濾過し、そしてセライトを60℃のIMS(200 mL)および50〜60℃の水(100mL)で順次洗浄した。合わせた濾液を500mLの容積 になるまで常圧下で蒸留した。無水エタノールを加え、そしてさらに700mLが除 去されるまで蒸留を続けた。得られた懸濁液を冷却し、次いで0〜5℃で一晩撹 拌した。懸濁液を濾過し、生成物を0℃のIMS(2×25mL)で洗浄し、そして45〜 50℃の減圧下で一晩乾燥し、表題化合物81.9gを得た。 実施例22 シスおよびトランス-2-アセトキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン 乾燥ピリジン(20mL)中のグリコアルデヒド(1.2g、0.01mol)およびメルカ プトアセトアルデヒドダイマー(1.52g、0.01mol)の混合物を90℃で2時間加熱 した。次いで、透明な溶液をアイスバス中で0℃まで冷却し、次に塩化アセチル (2.8ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し(16時間)、そして飽和NaHCO3 水溶液(100ml)に注いだ。生成物を塩化メチレン中に抽出(3×100ml)し、こ れを水洗(2×100ml)し、MgSO4で乾燥し、そして濾過した。溶媒をエバポレー ターで除去し、そして油状残渣をシリカゲルで精製し(溶出液としてヘキサン: EtOAc、9:1)、生成物(2.8g)を収率59%で1:1のシス:トランス異性体 混合物として得た。 実施例23 シスおよびトランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-ベンゾイル-1,3-オキサチオ ラン 乾燥ピリジン(20mL)中のグリコアルデヒド(1.2g、0.01mol)およびメルカ プトアセトアルデヒドダイマー(1.52g、0.01mol)の混合物を90℃で2時間加熱 した。次いで、透明な溶液をアイスバス中で0℃まで冷却し、次に塩化ベンゾイ ル(4.6ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し(16時間)、 そして飽和NaHCO3水溶液(100ml)に注いだ。生成物を塩化メチレン中に抽出(3 ×100ml)し、これを水洗(2×100ml)し、MgSO4で乾燥し、そして濾過した。溶 媒をエバポレーターで除去し、そして油状残渣をシリカゲルで精製し(溶出液と してヘキサン:EtOAc、9:1を用いる)、生成物(3.65g)を収率53%で1:1 のシスおよびトランス異性体の混合物として得た。 実施例24 シスおよびトランス-エチル5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレート ジクロロメタン-d2(0.6mL)中の出発物質(21.5mg、0.0976 mmol、シス:トランス=1:1)を−78℃アルゴン雰囲気下で、ヨードトリメチ ルシラン(0.014mL、0.0976mmol)で処理した。この微黄色溶液を室温で2時間 放置した。最初のアセトキシオキサチオラン化合物は、ヨード中間体およびトリ メチルシリルアセテートに完全に変換された。ヨード化合物(シスとトランスと の異性体比が6.7:1)は水分に不安定であり、いかなる精製も行うことなく使用 しなければならなかった。 実施例25 シスおよびトランス-エチル5-(6’クロロプリン-9’イル)-1,3-オキサチオラ ン-2-カルボキシレート;およびシスおよびトランス-エチル5-(6’クロロプリ ン-7’イル)-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレート ジクロロメタン-d2(0.15mL)中の6-クロロプリン(15mg、0.0976mmol)に、 室温アルゴン雰囲気下で、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン(0 .015mL、0.0976mmol)を加えた。こうして形成した溶液を、−78℃のジクロロメ タン-d2中で調製した上記のヨード中間体に加えた。混合物を室温で4時間放置 し、次いでジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、1 N塩化水素水溶液、水、およびブラインで洗浄し、乾燥し、そして濃縮した。残 渣を酢酸エチル−ジクロロメタンを用いたシリカゲルクロマトグラフにかけ、N- 9結合異性体(11.6mg、38%、シス:トランス=11:1)およびN-7結合異性体(4 .4mg、14.3%、シス:トランス=8.4:1)を得た。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月28日 【補正内容】 本発明の方法に使用されるように、「脱離基」は、ルイス酸の存在下または非 存在下で、適切な塩基との反応により置換可能な原子または基である。適切な脱 離基としては、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル);ハロ ゲン(例えば、ヨウ素、臭素または塩素、フッ素);置換または未置換の飽和ま たは不飽和チオレート(例えば、チオメチルまたはチオフェニル);置換または 未置換の飽和または不飽和セレニノ化合物(例えば、フェニルセレニドまたはア ルキルセレニド);置換または未置換の飽和または不飽和の脂肪族または芳香族 ケトン(例えば、メチルケトン);または-ORz(ここで、Rzは、水素、あるいは 置換または未置換の飽和または不飽和アルキル基(例えば、メチルのようなC1-6 アルキルまたはアルケニル基));置換または未置換の脂肪族または芳香族アシ ル基(例えば、アセチルのようなC1-6脂肪族アシル基、およびベンゾイルのよう な芳香族アシル基);置換または未置換の飽和または不飽和アルコキシカルボニ ル基(例えば、メチルカルボネートおよびフェニルカルボネート);置換または 未置換のスルホニルイミダゾリド;置換または未置換のカルボニルイミダゾリド ;置換または未置換の脂肪族または芳香族アミノカルボニル基(例えば、フェニ ルカルバメート);置換または未置換のアルキルイミデート基(例えば、トリク ロロアセタミデート(trichloroacetamidate));置換または未置換の飽和また は不飽和ホスフィノイル(例えば、ジエチルホスフィノイル);置換または未置 換の脂肪族 または芳香族スルホニル基(例えば、トシレート)が挙げられる。 本発明による1つの方法をスキーム1に例示する。特定の試薬および化合物を 使用するスキーム1のプロセスを、例えば、スキーム1Aおよび1Bに示す。 スキーム1に例示されるような合成に包含される種々の工程は、以下のように 簡潔に記載され得る:工程1 :適切な不活性溶媒(好ましくは、ピリジン、トルエンまたはDMSO)中で ダイマーから生成されたメルカプトアセトアルデヒドモノマーを、式RwOCH2CHO (VII)で表される任意のアルデヒドと直接反応させ、式(XIII)のオキサチオ ランラクトール(oxathiolane lactol)を生成する。 あるいは、式(VII)のグリコアルデヒド誘導体は、当該分野に公知の任意の 手段により、ダイマーから生成し得る。工程2 :式(XIII)の化合物のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で適切な 試薬により脱離基に変換し、式(XIV)で表される重要なオキサチオラン中間体 を生成する。工程3 :式(XIV)のオキサチオラン中間体を、ルイス酸(好ましくは、TMSOTf 、TMSI、TiCl4またはSnCl4)の存在下で、予めシリル化したプリンまたはピリミ ジン塩基と反応させ、式(IX)のプリン-9’-イルまたはピリミジン-1’-イル置 換オキサチオランを得る。ここで、Zは硫黄である。式(IX)の化合物は、たい てい優先的に、シス異性体として得られる。 スキーム3に例示されるような合成に包含される種々の工程は、以下のように 簡潔に記載され得る:工程1 :スキーム2と同様。工程2 :式(XV)の中間体のヒドロキシル基を、適合する有機溶媒中で適切な試 薬により脱離基に変換し、式(XXI)の重要な中間体を生成する。工程3’ :式(XXI)の中間体のエステル基を、適合する有機溶媒中にて適切な 還元剤て選択的に還元し、そして得られたヒドロキシル基を適切な基R1で直接保 護し、式(XXII)のオキサチオランを生成する。工程4’ :式(XXII)のオキサチオランを、ルイス酸(好ましくは、TMSOTf、TM SI、TiCl4またはSnCl4)の存在下で、予めシリル化したプリンまたはピリミジン 塩基と反応させ、式(XXIII)のピリミジン-1’-イルまたはプリン-9’-イルオ キサチオランを得る。ここで、ZはSであり、必要に応じてS=OまたはSO2まで酸化 される。工程5’ :式(XXIII)中に示される塩基R2を、溶媒中で無水酢酸によりアシル 化し、式(XXIV)の化合物を生成する。ここで、R2’はアシル化されたR2である 。このため、異性体の分離がさらに容易となる。 従って、この段階で、式(X)の化合物は必要に応じてシスまたはトランス異 性体に分離される。工程6’ :式(XXIV)の化合物のアセチル官能基を塩基性条件下て加水分解し、 式(XXV)のオキサチオランを生成する。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年1月24日 【補正内容】 明細書 抗ウイルス特性を有する置換1,3-オキサチオラン を調製する方法 本発明は、抗ウイルス特性を有する置換1,3-オキサチオランを調製する方法 、およびこれらの調製に使用する中間体に関する。 発明の背景 ヌクレオシド、そして特に、1,3-オキサチオランならびにそれらのアナログ および誘導体は、重要なクラスの治療薬である。例えば、多数のヌクレオシドは 、レトロウイルス(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス (HBV)およびヒトTリンパ球ウイルス(T-lymphotropic virus)(HTLV))に 対して抗ウイルス活性を示す。 これまでに報告された最も強力な抗HIV化合物は、2’,3’-ジデオキシヌクレ オシド、特に、2’,3’-ジデオキシシチジン(DDC)および3’-アジド-2’,3 ’-ジデオキシチミジン(AZT)である。これらの化合物はまた、他の種類のレト ロウイルス(例えば、モロニーマウス白血病ウイルス)に対しても活性である。 しかしながら、臨床的には両化合物とも毒性である。 2-置換-5-置換-1,3,-オキサチオランとして知られる構造的に異なるクラス の化合物が最近になって発見され、そして細胞毒性がなく、優れた抗ウイルス活 性および抗レトロウイル ス活性を有することが判明した。例えば、本明細書中に参考として援用される、 EP 0382526AおよびWO 91/17159を参照のこと。 AIDSの発生増加および生命を脅かす性質のために、能率的で、大規模で扱いや すく、安価で、そして容易に入手可能な出発物質をベースとする置換1,3-オキ サチオランの一般的な合成スキームを開発する必要性は大きい。従って、本発明 の利点は、容易に実現可能な置換1,3-オキサチオランの合成法を提供すること である。 発明の説明 本発明の方法は、式(I)の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩また はエステルを調製するために使用され得る: ここで、R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは 誘導体であり:そしてZはS、S=OまたはSO2である。 式(I)の化合物は、少なくとも2つのキラル中心(式(I)中の*で示す)を 含み、従って2組の光学異性体(すなわち、エナンチオマー)、およびラセミ混 合物を含むそれらの混合物 の形態で存在することが当業者により理解される。従って、式(I)の化合物は 、シス異性体(式(II)で表される)またはトランス異性体(式(III)で表される )、あるいはそれらの混合物のいずれかであり得る。シスおよびトランス異性体 の各々は、2つのエナンチオマーのうちの1つとして、またはラセミ混合物を含 むそれらの混合物として存在し得る。このような全ての異性体、およびラセミ混 合物を含むそれらの混合物の調製は、本発明の範囲内に含まれる。 このような塩基またはアナログの誘導体とは、環置換基が組み込まれているか、 除かれているか、または当該分野に公知の通常の置換基(例えば、ハロゲン、ヒ ドロキシル、アミノ、C1-6アルキル)により修飾されているかのいずれかである 化合物を意味する。このようなプリンまたはピリミジン塩基、アナログおよび誘 導体は当業者に周知である。 好都合には、R2基は以下から選択される: ここで: Xは酸素または硫黄であり;Yは酸素または硫黄であり; R3およびR4は、独立して、水素、ヒドロキシル、アミノ、置換または未置換の C1-6アルキルまたはC1-6アルケニルまた はC1-6アルキニル、および置換または未置換のC1-10アシルまたはアラシル(ara cyl)からなる群から選択され; R5およびR6は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、 カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、トリフ ルオロメチル、チオアリール、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC1-6アル ケニルまたはC1-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシから なる群から選択される; および ここで: R7およびR8は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオア ルキル、アミノ、置換アミノ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アルコキシカル ボニル、カルバモイル、置換または未置換のC1-6アルキルまたはアルケニルまた はアルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからなる群から選択 され;そして R9およびR10は、独立して、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、置換 アミノ、ハロゲン、アジド、置換または未置換のC1-6アルキルまたはアルケニル またはアルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからなる群から 選択される。 R2は、好ましくは、 であり、ここで、R3およびR6は水素であり、そしてR4およびR5は上記で定義した ものである。 ここで、非カルボニル部分Rは、水素;直鎖または分岐鎖のアルキル(例えば、 メチル、エチル、n-プロピル、t-ブチル、n-ブチル);アルコキシアルキル (例えば、メトキシメチル);アラルキル(例えば、ベンジル);アリールオキ シアルキル(例えば、フェノキシメチル);アリール(例えば、フェニルであり 、必要に応じてハロゲン、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシで置換される); 置換ジヒドロピリジニル(例えば、N-メチルジヒドロピリジニル);アルキルま たはアラルキルスルホニルのようなスルホネートエステル(例えば、メタンスル ホニル);硫酸エステル;アミノ酸エステル(例えば、L-バリルまたはL-イソロ イシル)、および一、二または三リン酸エステルから選択される。さらに、この ようなエステルの範囲内に含まれるのは、1個より多いカルボキシル基を含むカ ルボン酸(例えば、ジカルボン酸HOOC(CH2qCOOH(qは0から10の整数であり 、例えば、コハク酸)またはリン酸のような多官能性の酸から誘導されるエステ ルである。 このようなエステルを調製する方法は周知である。例えば、Hahnらの「抗ヒト 免疫不全ウイルス剤としてのヌクレオチドダイマー」、Nucleotide Analogues、 pp.156-159(1989)、およびBussoらの「ヌクレオチドダイマーはインビトロでH IVの発現を抑制する」、AIDS Research and Human Retroviruses、4(6)、pp.4 49-455(1988)を参照のこと。エステルが上記の酸から誘導される場合、各酸基 は、好ましくは、式(I)の化合物または他のヌクレオシド、あるいはそれらの アナログおよび 誘導休によりエステル化され、次式のエステルを提供する: ここで、Wは、-OC-(CH2n-CO-(nは0〜10の整数)、ホスフェート基、または チオホスフェート基であり、 Jは、任意のヌクレオシドまたはヌクレオシドアナログ、あるいはそれらの誘 導体であり、そしてZおよびR2は上記で定義したものである。好ましいヌクレオ シドおよびヌクレオシドアナログは、3’-アジド-2’,3’-ジデオキシチミジン ;2’,3’-ジデオキシシチジン;2’,3’-ジデオキシアデノシン;2’,3’- ジデオキシイノシン;2’,3’-ジデオキシチミジン;2’,3’-ジデオキシ-2’ ,3’-ジデヒドロチミジン;2’,3’-ジデオキシ-2’,3’-ジデヒドロシチジ ンおよびリバビリン、ならびに塩基が本明細書の4〜5頁(日本文5〜7頁)に 示されるヌクレオシドである。最も好ましいダイマーは、式(I)のヌクレオシ ド2つからなるホモダイマーである。 上記のエステルに関して、他に特定しない限り、存在する任意のアルキル部分 は、有利には、1〜16個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含み、そ して1個またはそれ以上の2重結合を含み得る。上記エステル中に存在する任意 のアリール部分は有利にはフェニル基を含む。 特に、エステルは、C1-16のアルキルエステル、未置換ベンゾイルエステル、 または少なくとも1個のハロゲン(臭素、塩素、フッ素またはヨウ素)、C1-6ア ルキルまたはアルケニル、飽和または不飽和C1-6アルコキシ、ニトロまたはトリ フルオロメチル基で置換されたベンゾイルエステルであり得る。 式(I)の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、薬学的に受容可能な無機 および有機の酸および塩基から誘導される塩が挙げられる。適切な酸の例として は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸 、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、p-トルエンスルホン酸、酒石酸 、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン -2-スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸のような他 の酸は、それら自体は薬学的に受容可能ではないが、本発明の化合物およびそれ らの薬学的に受容可能な酸付加塩を得ることにおいて、中間体として有用な塩の 調製に有用であり得る。 適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属(例えば、ナトリウム) 、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびN(R’)4 + (ここで、R’はC1-4のアルキル)塩が挙げられる。 本発明の化合物を調製する方法において、以下の定義を用いる: R1は、未置換またはヘテロ原子で置換された1〜16個の炭素原子を有するアシ ル基のようなヒドロキシル保護官能基 (例えば、ベンゾイル)、またはトリアルキルシリル(例えば、t−ブチルジメ チルシリル)のようなシリル官能基である; R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体 である; Rwは、水素またはR1である; Rxは、置換または未置換C1-6アルキルである; Ryは、置換または未置換C1-12アルキル、あるいは置換または未置換C6-20アリ ールである;そして Lは、脱離基である。 本発明の方法に使用されるように、「脱離基」は、ルイス酸の存在下または非 存在下で、適切な塩基との反応により置換可能な原子または基である。適切な脱 離基としては、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカルボニル);ハロ ゲン(例えば、ヨウ素、臭素または塩素、フッ素);置換または未置換の飽和ま たは不飽和チオレート(例えば、チオメチルまたはチオフェニル);置換または 未置換の飽和または不飽和セレニノ化合物(例えば、フェニルセレニドまたはア ルキルセレニド);置換または未置換の飽和または不飽和の脂肪族または芳香族 ケトン(例えば、メチルケトン);または-ORz(ここで、Rzは、水素、あるいは 置換または未置換の飽和または不飽和アルキル基(例えば、メチルのようなC1-6 アルキルまたはアルケニル基));置換または未置換の脂肪族または芳香族アシ ル基(例えば、アセチルのようなC1-6脂肪族アシル基、およびベンゾイルのよう な芳香族アシル基);置 換または未置換の飽和または不飽和アルコキシカルボニル基(例えば、メチルカ ルボネートおよびフェニルカルボネート);置換または未置換のスルホニルイミ ダゾリド;置換または未置換のカルボニルイミダゾリド;置換または未置換の脂 肪族または芳香族アミノカルボニル基(例えば、フェニルカルバメート);置換 または未置換のアルキルイミデート基(例えば、トリクロロアセタミデート(tr ichloroacetamidate));置換または未置換の飽和または不飽和ホスフィノイル (例えば、ジエチルホスフィノイル);置換または未置換の脂肪族または芳香族 スルホニル基(例えば、トシレート)が挙げられる。 本発明の方法において、以下の中間体が特に重要である: トランス-2-ヒドロキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン、トランス -2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの 混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(4’,5’-ジクロロベンゾイルオキシ)-1 ,3-オキサチオラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(4’,5’-ジク ロロベンゾイルオキシ)-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3-オキサチオラン 、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3-オキサチ オランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2’,2’,2’-トリクロロエトキシカルボ ニルオキシ)1,3-オキサチオラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2 ’,2’,2’-トリクロロエトキシカルボニルオキシ)1,3-オキサチオランおよ びそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオ ラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1,3- オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオ ラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチ ル-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス -2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの 混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオラン、ト ランス-2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオランお よびそれらの混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス-2-カル ボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-(N4’-アセチルシトシン-1’-イル)-1,3-オキサチ オラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラ ン; 従って、例えば、アミノ基は、アラルキル(例えば、ベンジル)、アシルまたは アリール(例えば、2,4-ジニトロフェニル)から選択される基により保護され 得る;次いで、所望であれば、通常の条件を用いて適切な加水分解または水素化 分解により保護基の除去が行われる。ヒドロキシル基は、任意の通常のヒドロキ シル保護基を使用して保護され得、このことは、例えば、「Protective Groups in Organic Chemistry」、J.F.W.McOmie編(Plenum Press,1973)、または 「Protective Groups in Organic Synthesis」、Theodora W.Greene(John Wil ey and Sons,1991)に記載される。適切なヒドロキシル保護基の例としては、 アラルキル(例えば、ベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル) 、複素環基(例えば、テトラヒドロピラニル)、アシル(例えば、アセチルまた はベンゾイル)、およびトリアルキルシリルのようなシリル基(例えば、t−ブ チルジメチルシリル)から選択される基が挙げられる。ヒドロキシル保護基は通 常の技法により除去され得る。従って、例えば、アルキル、シリル、アシルおよ び複素環基は、加溶媒分解により(例えば、酸性または塩基性条件下における加 水分解により)除去され得る。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年2月8日 【補正内容】 シス-2-エチル-5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレート、トランス- 2-エチル-5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混 合物; シス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-9’-イル)-1,3-オキサチオラン-2-カル ボキシレート、トランス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-9’-イル)-1,3-オ キサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混合物;および シス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-7’-イル)-1,3-オキサチオラン-2-カル ボキシレート、トランス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-7’-イル)-1,3-オ キサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混合物;および シス2-カルボエトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン、トランス2-カルボ エトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物;および シス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ベンゾイルオキシ-1,3-オキサチオラン、ト ランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ベンゾイルオキシ-1,3-オキサチオランお よびそれらの混合物;および シス2-アセトキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス-アセト キシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物。 上記のいくつかの工程はプリンヌクレオシドの合成に関して報告されており、 例えば、「Nucleoside Analogues-Chemistry,Biology and Medical Applicatio ns」、R.T.Walkerら 編、Plenum Press、New York(1979)、193-223頁に記載されており、この文献 は本明細書中に参考として援用されている。 上記の方法の反応は、保護された官能基を有する出発物質の使用を必要とし得 るか、または好都合にはそれに適用し得、従って所望の化合物を生成するために 、脱保護か中間工程または最終工程で必要とされ得ることが理解される。官能基 の保護および脱保護は通常の手段を用いて行われ得る。従って、例えば、アミノ 基は、アラルキル(例えば、ベンジル)、アシルまたはアリール(例えば、2,4 -ジニトロフェニル)から選択される基により保護され得る;次いで、所望であ れば、通常の条件を用いて適切な加水分解または水素化分解により保護基の除去 が行われる。ヒドロキシル基は、任意の通常のヒドロキシル保護基を使用して保 護され得、このことは、例えば、「Protective Groups in Organic Chemistry」 、J.F.W.McOmie編(Plenum Press,1973)、または「Protective Groups in Organic Synthesis」、Theodora W.Greene(John Wiley and Sons,1991)に記 載される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07M 7:00 9:00 A61K 31/505 ADY 9454−4C 31/53 9454−4C 31/445 9454−4C 31/42 9454−4C (72)発明者 マンサー,タレック カナダ国 ケベック エイチ3エイ 2ビ ー1,モントリオール,エイピーティー. 102,ユニバーシティー ストリート 3555 (72)発明者 ツセ,アラン エイチ. エル. カナダ国 ケベック エイチ4エヌ 1ブ イ7,ビル サン―ローラン,エイピーテ ィー. 302,クイーンビル 1420 (72)発明者 エバンズ,コリーン エイ. カナダ国 ケベック エイチ3エイ 2ビ ー1,モントリオール,エイピーティー. 102,ユニバーシティー ストリート 3555 (72)発明者 ジン,ホールン カナダ国 ケベック エイチ8ワイ 3エ イチ3,ピエールフォンズ,エイピーティ ー. 308,ブールバード ゴウイン オ ウエスト 9880 (72)発明者 ザチャリー,ブロス カナダ国 ケベック エイチ7エヌ 4エ イ1,ラバル,ラバル デ ラピズ,エイ ピーティー. 301 ドゥ ラルガンティ エール 595 (72)発明者 ヌギューイェン−バ,ヌゲ カナダ国 ケベック ジェイ5アール 5 エム5,ラプレイリー,プレイス レオタ ブル デュブック 175

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I)のオキサチオラン、その薬学的に受容可能な塩またはエステル、 ならびにそれらの幾何および光学異性体を調製する方法であって: ここで: R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体で あり;Zは、S、S=0またはSO2であり;メルカプトアセトアルデヒドと、式RwOCH2 CHOの化合物とを中性または塩基性条件下で反応させ、式(XIII)の中間体を得 る工程を包含し、 ここで、Rwは水素またはR1であり、ここでR1はヒドロキシル保護基である、方法 。 2.式(I)において、R2が以下からなる群から選択される、請求項1に記載 の方法: ここで: Xは酸素または硫黄であり;Yは酸素または硫黄であり; R3およびR4は、独立して、水素、ヒドロキシル、アミノ、置換または未置換の C1-6アルキルまたはC2-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未 置換のC1-10アシルまたはアラシルからなる群から選択され; R5およびR6は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、 カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、トリフ ルオロメチル、チオアリール、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC2-6アル ケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10ア シルオキシからなる群から選択される;および ここで: R7およびR8は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオア ルキル、アミノ、置換アミノ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アルコキシカル ボニル、カルバモイル、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC2-6アルケニル またはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからなる群 から選択され;そして R9およびR10は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、置換ア ミノ、ハロゲン、アジド、置換または未置換 のC1-6アルキルまたはC2-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または 未置換C1-10アシルオキシからなる群から選択される。 3.式(XIII)の中間体のヒドロキシルが、適切な脱離官能基Lに変換され、 式(XIV)の中間体を得る、請求項1または2に記載の方法: ここで、Rwは水素またはR1であり、ここでR1はヒドロキシル保護基であり、そし てLはORであり、ここでRは未置換またはヘテロ原子で置換された1〜16個の炭素 原子を有するアシルである。 4.式(XIV)の中間体と、シリル化したピリミジンまたはプリン塩基あるい はそのアナログとをルイス酸の存在下で反応させ、式(IX)の化合物を生成する 工程をさらに包含する、請求項3に記載の方法: ここで、R2およびRwは、請求項3におけるのと同じ意味を有し、そしてZはSであ る。 5.式(IX)の中間体の硫黄が酸化され、ZがS=0またはSO2である式(IX)の 中間体を得る、請求項4に記載の方法。 6.前記メルカプトアセトアルデヒドが、不活性溶媒中に溶解したメルカプト アセトアルデヒドダイマーから得られる、請求項1または2に記載の方法。 7.前記不活性溶媒が、ピリジン、トルエンおよびDMSOからなる群から選択さ れる、請求項6に記載の方法。 8.式(I)のオキサチオラン、その薬学的に受容可能な塩またはエステル、 およびそれらの幾何異性体、ならびにそれらの異性体の混合物を調製する方法で あって: ここで: R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体で あり;そしてZはS、S=0またはSO2であり;メルカプトアセトアルデヒドと、式Ry OOCCHOの化合物とを反応させ、式(XV)の中間体を得る工程を包含し、ここで、 Ryは置換または未置換C1-12アルキルあるいは置換または未置換C6-20アリールで あり: そして、 (a)式(XV)の中間体のヒドロキシルを適切な脱離官能基Lに変換し、式(XX I)の中間体を得る工程であって: ここでRyが、置換または未置換C1-12アルキルあるいは置換または未置換C6-20ア リールであり、LがORであり、ここでRは未置換またはヘテロ原子で置換された1 〜16個の炭素原子を有するアシルである、工程; (b)該エステルをヒドロキシメチル官能基に変換する工程; および (c)得られた該ヒドロキシメチルを適切な保護官能基R1で保護し、式(XXII )の中間体を得る工程であって: ここでR1が、C1-6アシル、t-ブチルジメチルシリル、およびt-ブチルジフェニ ルシリルからなる群から選択される、工程、をさらに包含する、方法。 9.前記式(I)において、R2が以下からなる群から選択される、請求項8に 記載の方法: ここで: Xは酸素または硫黄であり;Yは酸素または硫黄であり; R3およびR4は、独立して、水素、ヒドロキシル、アミノ、置換または未置換の C1-6アルキルまたはC2-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未 置換のC1-10アシルまたはアラシルからなる群から選択され; R5およびR6は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、 カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、トリフ ルオロメチル、チオアリール、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC2-6アル ケ ニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからな る群から選択される;および ここで: R7およびR8は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオア ルキル、アミノ、置換アミノ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アルコキシカル ボニル、カルバモイル、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC2-6アルケニル またはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからなる群 から選択され;そして R9およびR10は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、 アミノ、置換アミノ、ハロゲン、アジド、置換または未置換のC1-6アルキルまた はC1-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシル オキシからなる群から選択される。 10.式(XXII)の中間体と、シリル化したピリミジンまたはプリン塩基ある いはそのアナログとをルイス酸の存在下で反応させ、式(XXIII)の中間体を得 る工程をさらに包含する、請求項8または9に記載の方法: ここで、R1は請求項8において定義され、R2はプリンまたはピリミジン塩基、そ れらのアナログまたは誘導体であり、そしてZはSである。 11.式(XXIII)の中間体が酸化され、ZがS=0またはSO2である式(XXIII) の中間体を得る、請求項10に記載の方法。 12.前記ヒドロキシル保護官能基R1を化合物(XXIII)から除去し、式(I) の化合物を得る工程をさらに包含する、請求項10または11に記載の方法: ここで、ZはS、S=0またはSO2であり、そしてR2は、プリンまたはピリミジン塩基 あるいはそれらのアナログまたは誘導体である。 13.前記ルイス酸が、TMSOTf、TMSI、TiCl4およびSnCl4からなる群から選択 される、請求項4または10に記載の方法。 14.式(I)のオキサチオラン、その薬学的に受容可能な塩またはエステル 、およびそれらの幾何異性体、ならびにそれらの異性体の混合物を調製する方法 であって: ここで: R2は、プリンまたはピリミジン塩基、あるいはそれらのアナログまたは誘導体で あり;そしてZはS、S=0またはSO2であり; (a)メルカプトアセトアルデヒドと、式RyOOCCHOの化合物とを反応させ、式 (XV)の中間体を得る工程であって、ここでRyが置換または未置換C1-12アルキ ルあるいは置換または未置換C6-20アリールである、工程: (b)式(XV)の中間体のヒドロキシルを適切な脱離官能基Lに変換し、式(XV I)の中間体を得る工程であって: ここでLが脱離基ORであり、ここでRが未置換またはヘテロ原子で置換された1〜1 6個の炭素原子を有するアシルである、工程; (c)式(XVI)の中間体と、ハロゲン含有シリルルイス酸とを反応させ、式( XXVI)の中間体を得る工程であって: ここでHalがハロゲンである、工程;および (d)式(XXVI)の中間体と、塩基またはそのアナログR2とを塩基性条件下で カップリングし、式(XVII)の中間体を得る工程: を包含する、方法。 15.式(I)において、R2が以下からなる群から選択される、請求項14に 記載の方法: ここで: Xは酸素または硫黄であり;Yは酸素または硫黄であり; R3およびR4は、独立して、水素、ヒドロキシル、アミノ、置換または未置換の C1-6アルキルまたはC2-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未 置換のC1-10アシルまたはアラシルからなる群から選択され; R5およびR6は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、 カルボキシ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、トリフ ルオロメチル、チオアリール、置換または未置換のC1-6アルキルまたはC2-6アル ケ ニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからな る群から選択される;および ここで: R7およびR8は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、チオール、チオア ルキル、アミノ、置換アミノ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アルコキシカル ボニル、カルバモイル、置換または未置換のC1-5アルキルまたはC2-6アルケニル またはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシルオキシからなる群 から選択され:そして R9およびR10は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、 アミノ、置換アミノ、ハロゲン、アジド、置換または未置換のC1-6アルキルまた はC1-6アルケニルまたはC2-6アルキニル、および置換または未置換C1-10アシル オキシからなる群から選択される。 16.前記ルイス酸がTMSIである、請求項14または15に記載の方法。 17.前記R2塩基またはそのアナログがプリンである、請求項15または16 に記載の方法。 18.前記プリンが6-クロロプリンである、請求項17に記載の方法。 19.オキサチオラン化合物の調製に有用な中間体であって、以下からなる群 から選択される、中間体: トランス-2-ヒドロキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオフン; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン、トランス -2-ベンゾイルオキシメチル-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの 混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(4’,5’-ジクロロベンゾイルオキシ)-1 ,3-オキサチオラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(4’,5’-ジク ロロベンゾイルオキシ)-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3-オキサチオラン 、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-トリメチルアセトキシ-1,3-オキサチ オランおよびそれらの混 合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2’,2’,2’-トリクロロエトキシカルボ ニルオキシ)1,3-オキサチオラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(2 ’,2’,2’-トリクロロエトキシカルボニルオキシ)1,3-オキサチオランおよ びそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオ ラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-エトキシカルボニルオキシ-1,3- オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオ ラン、トランス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3- オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス -2-ベンゾイルオキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの 混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオラン、ト ランス-2-カルボエトキシ-5-メトキシカルボニルオキシ-1,3-オキサチオランお よびそれらの混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス-2-カル ボエトキシ-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物; シス-2-カルボエトキシ-5-(N4’-アセチルシトシン-1’-イル)-1,3-オキサチ オラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-カルボエトキシ-5-(ウラシル-1’-イル)-1,3-オキサチオラン; シス-2-ベンゾイルオキシメチル-5-(シトシン-1’-イル)-1,3-オキサチオラ ン; シス-2-エチル-5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレート、トランス- 2-エチル-5-ヨード-1,3-オキサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混 合物; シス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-9’-イル)-1,3-オキサチオラン-2-カル ボキシレート、トランス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-9’-イル)-1,3-オ キサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混合物;および シス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-7’-イル)-1,3-オキサチオラン-2-カル ボキシレート、トランス-2-エチル-5-(6’-クロロプリン-7’-イル)-1,3-オ キサチオラン-2-カルボキシレートおよびそれらの混合物;および シス2-カルボエトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオラン、トランス2-カルボ エトキシ-5-ヒドロキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物;および シス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ベンゾイルオキシ-1,3-オキサチオラン、ト ランス2-ベンゾイルオキシメチル-5-ベンゾイルオキシ-1,3-オキサチオランお よびそれらの混合物;および シス2-アセトキシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオラン、トランス-アセト キシメチル-5-アセトキシ-1,3-オキサチオランおよびそれらの混合物。 20.オキサチオラン化合物の調製に有用な中間体であって、式(XIII)を有 する中間体: ここで、Rwは水素またはR1であり、ここでR1はヒドロキシル保護基である。 21.オキサチオラン化合物の調製に有用な中間体であって、式(XXVI)を有す る中間体: ここで、Ryは、置換または未置換C1-12アルキルあるいは置換または未置換C6-20 アリールであり、そしてHalはハロゲンである。 22.前記メルカプトアセトアルデヒドが、不活性溶媒中に溶解したメルカプ トアセトアルデヒドダイマーから得られる、請求項8または9に記載の方法。 23.前記不活性溶媒が、ピリジン、トルエンおよびDMSOからなる群から選択 される、請求項22に記載の方法。
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