JPH08503953A - 抗アレルギー性イミダゾ[1,2,−a(ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−dアゼピン誘導体 - Google Patents

抗アレルギー性イミダゾ[1,2,−a(ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−dアゼピン誘導体

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JPH08503953A JP6513721A JP51372194A JPH08503953A JP H08503953 A JPH08503953 A JP H08503953A JP 6513721 A JP6513721 A JP 6513721A JP 51372194 A JP51372194 A JP 51372194A JP H08503953 A JPH08503953 A JP H08503953A
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Abstract

(57)【要約】 それぞれの点線が独立して任意の結合を示し;R1が水素、C1-4アルキル、ハロ、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキルオキシカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシC1-4アルキル、ホルミル、ヒドロキシカルボニル又はヒドロキシカルボニルC1-4アルキルを示し;R2が水素、C1-4アルキル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキルオキシカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキルオキシカルボニルで置換されたC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、ホルミル又はヒドロキシカルボニルを示し;R3が水素、C1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、フェニル又はハロを示し;XがO、S又はNR4を示し;Lが水素;C1-6アルキル;置換C1-6アルキル;C3-6アルケニル;アリールで置換されたC3-6アルケニルを示すか;あるいは式−Alk−Y−Het1(a−1)、−Alk−NH−CO−Het2(a−2)、もしくは−Alk−Het3(a−3)の基を示す式(I)の抗アレルギー性イミダゾ[1,2−a](ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−d]アゼピン、それらの製薬学的に許容し得る付加塩及び立体化学的異性体。該化合物を含む組成物、該化合物の製造法及びその製造における中間体。

Description

【発明の詳細な説明】 抗アレルギー性イミダゾ[1,2−a](ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3 −d]アゼピン誘導体 本発明は抗アレルギー活性を有するイミダゾ[1,2−a](ピロロ、チエノ 又はフラノ)[2,3−d]アゼピン誘導体に関する。 EP−A−0,339,978に、PAF拮抗剤、抗ヒスタミン薬及び/又は 抗炎症薬として有用な(ベンゾ−又はピリド)シクロヘプタヘテロ環式化合物が 記載されている。 J.Med.Chem.,26(1983),974−980に、神経安定性 を有するいくつかの1−メチル−4−ピペリジニリデン−9−置換ピロロ[2, 1−b][3]ベンズアゼピン誘導体が記載されている。 WO92/06981に、抗アレルギー及び抗炎症活性を有する置換イミダゾ ベンズアゼピン及びイミダゾピリドアゼピンが記載されている。 本発明の化合物は、中心7−員環が必ず縮合トリアゾール環の窒素原子を含む 点で、及びそれらの好ましい抗アレルギー活性により引用文献から既知の化合物 と構造的に異なる。 本発明は式 [式中、 それぞれの点線は独立して任意の結合を示し; R1は水素、C1-4アルキル、ハロ、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキ ルオキシカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシC1-4アルキル、ホルミ ル、ヒドロキシカルボニル又はヒドロキシカルボニルC1-4アルキルを示し; R2は水素、C1-4アルキル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキルオキ シカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アル キルオキシカルボニルで置換されたC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、 ホルミル又はヒドロキシカルボニルを示し; R3は水素、C1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、フェニル又はハロを示 し; XはO、S又はNR4を示し、 R4は水素、C1-6アルキル又はC1-4アルキルカルボニルを示し; Lは水素;C1-6アルキル;ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ヒドロキシカル ボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルアミノカルボニル、C1-4 アルキルオキシカルボニルアミノ、C1-4アルキルオキシカルボニルC1-4ア ルキルオキシ、ヒドロキシカルボニルC1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルアミ ノカルボニルアミノ、C1-4アルキル アミノチオカルボニルアミノ、アリール及びアリールオキシから成る群より選ば れる1つの置換基で置換されたC1-6アルキル;ヒドロキシ及びアリールオキシ の両方で置換されたC1-6アルキル;C3-6アルケニル;アリールで置換されたC3-6 アルケニルを示し; ここで各アリールはフェニル又はハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、 C1-4アルキルオキシ又はアミノカルボニルで置換されたフェニルを示すか;あ るいは Lは式 −Alk−Y−Het1 (a−1)、 −Alk−NH−CO−Het2 (a−2)、もしくは −Alk−Het3 (a−3) の基を示し、ここで AlkはC1-4アルカンジイルを示し; YはO、S又はNHを示し; Het1、Het2及びHet3はそれぞれ、場合により1つ又は2つのC1-4アル キル置換基で置換されていることができるフラニル、チエニル、オキサゾリル、 チアゾリル又はイミダゾリル;場合によりホルミル、ヒドロキシC1-4アルキル 、ヒドロキシカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル又は1つもしくは2 つのC1-4アルキル置換基で置換されていることができるピロリル又はピラゾリ ル;場合によりアミノ又はC1-4アルキルで置換されていることができるチアジ アゾリル又はオキサジアゾリル;それぞれ場合によりC1-4アルキル、C1-4アル キルオキシ、アミノ、ヒドロキシ又はハロにより置換されていることができるピ リジニル、ピリミジニル、ピラジニル又はピリダジニルを示し; Het3はまたC1-4アルキルで置換された4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1 −テトラゾリル、2−オキソ−3−オキサゾリジニル、2,3−ジヒドロ−2− オキソ−1−ベンズイミダゾール−1−イル又は式 の基を示すこともでき、ここで A−ZはS−CH=CH、S−CH2−CH2、S−CH2−CH2−CH2、CH =CH−CH=CH又はCH2−CH2−CH2−CH2を示す]の新規イミダゾ[ 1,2−a](ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−d]アゼピン、それらの 製薬学的に許容し得る付加塩及び立体化学的異性体に関する。 前記の定義で用いられているハロはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを定 義し;C1-4アルキルは炭素数が1〜4の直鎖状及び分枝鎖状飽和炭化水素基、 例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロ ピル、2−メチルプロピル及び1,1−ジメチルエチルを定義し;C1-6アルキ ルは前記で定義したC1-4アルキル及び炭素数が5又は6のより高級なそれらの 同族体、例えばペンチル及びヘキシルを定義し;C3-6アルケニルは二重結合を 1つ含み、炭素数が3〜6の直鎖状及び分枝鎖状炭化水素基、例えば2−プロペ ニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−プロペニル、2−ペンテ ニル、3−ペンテニル、3,3−ジメチル−2−プロペニル、ヘキセニルなどを 定義し;C1-4アルカンジイルは炭素数が1〜4の2価の直鎖状もし くは分枝鎖状炭化水素基、例えばメチレン、1,1−エタンジイル、1,2−エ タンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイルなどを定義する。 上文で用いられた製薬学的に許容し得る付加塩という用語は、式(I)の化合 物が形成することができる無毒性の治療的活性付加塩の形態を定義する。塩基性 を有する式(I)の化合物は、遊離の塩基の形態を従来の方法に従って適量の適 した酸で処理することにより対応する治療的活性無毒性酸付加塩の形態に変換す ることができる。適した酸の例は、例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例 えば塩酸、臭化水素酸など、硫酸、硝酸、リン酸など;又は有機酸、例えば酢酸 、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパ ン酸、エタン二酸、プロパン二酸、ブタン二酸、(Z)−2−ブテン二酸、(E )−2−ブテン二酸、2−ヒドロキシブタン二酸、2,3−ジヒドロキシブタン 二酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン 酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、 シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒ ドロキシ安息香酸などの酸である。 酸性を有する式(I)の化合物は同様の方法で対応する治療的活性無毒性塩基 付加塩の形態に変換することができる。そのような塩基付加塩の形態の例は、例 えばナトリウム、カリウム、カルシウム塩、及び又、製薬学的に許容し得るアミ ン、例えばアンモニア、アルキルアミン、ベンザチン、−メチル−D−グルカ ミン、ヒドラバミン、アミノ酸、例えばアルギニン、リシンとの塩である。製薬 学的に許容し得る付加塩という用語は、式(I)の化合物が形成することができ る溶媒和物、例え ば水和物、アルコレートなども含む。 上文で用いられた立体化学的異性体という用語は、式(I)の化合物が有する ことができる可能な種々の異性体及びコンホーメーション的形態を定義する。他 に言及又は指示がなければ、化合物の化学的命名はすべての可能な立体化学的及 びコンホーメーション的異性体の混合物を示し、該混合物は基本的分子構造のす べてのジアステレオマー、エナンチオマー及び/又はコンホーマー(conformer )を含む。純粋な形態又は互いの混合物の両方における式(I)のすべての立体 化学的異性体は本発明の範囲内に含まれるものとする。 本発明のいくつかの化合物は異なる互変異性体の形態で存在することができ、 そのような互変異性体のすべては本発明の範囲内に含まれるものとする。 Lが水素;C1-6アルキル;ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ヒドロキシカ ルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニルC1-4 アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニルC1-4アルキルオキシ、C1-4アルキ ルアミノカルボニルアミノ、C1-4アルキルアミノチオカルボニルアミノ、アリ ール及びアリールオキシから成る群より選ばれる1つの置換基により置換された C1-6アルキル;ヒドロキシ及びアリールオキシの両方で置換されたC1-6アルキ ル;C3-6アルケニル、アリールで置換されたC3-6アルケニルであるか;あるい はLが式Alk−Y−Het1(a−1)、A1k−NH−CO−Het2(a− 2)又はAlk−Het3(a−3)の基を示す式(I)の化合物は特別な群の 化合物である。 式(I)の興味深い化合物はR1、R2及びR3が水素を示す化合物で ある。 別の群の式(I)の興味深い化合物はXがSを示す化合物である。 さらに別の群の興味深い式(I)の化合物は式 [式中、点線、X、L、R1、R2及びR3は式(I)において定義した通りであ る] の化合物である。 好ましい化合物はLがC1-4アルキルである式(I)の化合物である。 最も好ましい化合物は: 6,10−ジヒドロ−10−(1−メチル−4−ヒペリジニリデン)−5−イ ミダゾール[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン、それらの立体異性体 及び製薬学的に許容し得る付加塩である。 次章において式(I)の化合物の種々の製造法を記載する。式(I)の化合物 及びその製造法に介在する中間体の構造式を簡単にするため、下文においてイミ ダゾ[1,2−a](ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−d]アゼピン部分 を記号Tにより示す。 式(I)の化合物は式(II)のアルコール又は式(III)のケトンの環化 により製造することができる。 該環化反応は式(II)又は(III)の中間体を適した酸で処理し、かくし て反応性中間体を与え、それを式(I)の化合物に環化することにより簡単に行 われる。適した酸は例えば強酸、特に超酸系、例えばメタンスルホン酸、トリフ ルオロメタンスルホン酸、三フッ化酢酸、メタンスルホン酸/三フッ化ホウ素、 フッ化水素酸/三フッ化ホウ素、又はルイス酸、例えば塩化アルミニウム、トリ メチルシリルヨウダイド、ホ スホリルクロリドなどである。Lが与えられた反応条件下で安定な式(I)の化 合物のみを上記の反応法に従って製造できることは明らかである。 前記及び以下の製造において、反応混合物は当該技術分野において既知の方法 に従って仕上げられ、反応生成物は単離され、必要ならさらに精製される。 3環状部分の中心環が任意の結合を含まない式(I)の化合物は、式(IV) の中間体の環化によっても製造することができる。 式(IV)及び下文においてWは適した脱離基、例えばクロロ、ブロモなどを 例とするハロ;又はメタンスルホニルオキシ、4−メチルベンゼンスルホニルオ キシなどを例とするスルホニルオキシ基を示す。該環化反応は、例えば芳香族炭 化水素、アルカノール、ケトン、エーテル、双極性非プロトン性溶媒、又はその ような溶媒の混合物などの反応に不活性な溶媒中で簡単に行うことができる。適 した塩基、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、水素炭酸塩、アルコキ シド、水素化物、アミド、水酸化物又は酸化物;あるいは有機塩基の添加を、反 応の経路で遊離される酸を取り上げるために用いることができる。いくつかの場 合にはヨウダイド塩、好ましくはアルカリ金属ヨウダイドの添加が適している。 いくらかの高温及び撹拌は、反応の速度を向上させることがで きる。 別の場合、式(I−a)により示されるピペリジニル部分及びイミダゾ[1, 2−a](ピロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−d]アゼピン部分の間に二重 結合が存在する式(I)の化合物は、式(V)又は(VI)のアルコールの脱水 により製造することができる。 該脱水反応は当該技術分野において既知の方法に従って従来の脱水剤を用いる ことにより簡単に行うことができる。適した脱水剤は、例えば酸、例えば硫酸、 リン酸、亜リン酸、塩酸、メタンスルホン酸、カルボン酸、例えば酢酸、三フッ 化酢酸及びそれらの混合物;無水物、例えば酢酸無水物、五酸化リンなど;他の 適した試薬、例えば塩化亜鉛、チオニルクロリド、三フッ化ホウ素エーテレート 、塩化リンピリジン(phosphoryl chloride pyridi ne)、水素硫酸カリウム、水酸化カリウム又は塩化リンである。場合により該 脱水反応は、例えばジクロロメタンを例とするハロゲン化炭化水素などの反応に 不活性な溶媒中で行われる。いくつかの場合、該脱水反応は反応混合物の加熱、 さらに特定的には還流温度までの加熱を必要とし得る。この場合もLが与えられ た反応条件下で安定な式(I−a)の化合物のみを上記の反応法に従って製造す ることができる。 式(I−b)により示されるLがC1-6アルキルである式(I)の化合物は、 式(I−c)により示されるLが水素である式(I)の化合物に複数の方法で変 換することができる。第1の方法は、式(I−b)の化合物をC1-4アルキルク ロロホルメートを用いて脱アルカル化−カルボニル化し、続いてかくして得られ た式(VII−a)の化合物を加水分解することを含む。 1-4アルキルクロロホルメートとの反応は、出発材料(I−b)を適した溶 媒中で、及び適した塩基の存在中で試薬と共に撹拌及び加熱することにより簡単 に行われる。適した溶媒は、例えば芳香族炭化水素類、例えばメチルベンゼン、 ジメチルベンゼン、クロロベンゼン;エーテル類、例えば1,2−ジメトキシエ タンなどの溶媒である。適した塩基は、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属炭 酸塩類、水素炭酸塩類、水酸化物類、あるいは有機塩基類、例えば−ジエ チルエタナミン、− (1−メチルエチル)−2−プロパンアミンなどである。式(VII−a)の化 合物は従来の方法に従って酸性又は塩基性媒体中で加水分解される。例えば臭化 水素酸、塩酸又は硫酸などの濃酸を用いることができ、あるいは代わりに水、ア ルカノール又は水−アルカノールの混合物中のアルカリ金属又はアルカリ土類金 属水酸化物類、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを用いることができ る。適したアルカノールはメタノール、エタノール、2−プロパノールなどであ る。反応の速度を増すために、反応混合物を特に還流温度にまで加熱するのが有 利である。 式(I−b)の化合物は、それらを適した溶媒、例えばハロゲン化炭化水素、 例えばジクロロメタン、トリクロロメタン;芳香族炭化水素、例えばメチルベン ゼン、ジメチルベンゼン;エーテル、例えば1,2−ジメトキシエタン;アルコ ール、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール中で、場合により塩基 、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、水素炭酸塩、水酸化物又はアミ ン、例えば−ジエチルエタナミン、−(1−メチルエチル)−2−プロ パンアミンなどの存在中でα−ハロC1-4アルキルクロロホルメートと共に撹拌 及び加熱することにより式(I−c)の化合物に直接変換することもできる。 式(I−c)の化合物は、反応に不活性な溶媒中で水素及び適した触媒の存在 中において接触水添することにより式(I−d)の化合物を脱ベンジル化するこ とによっても製造することができる。 上記の反応における適した触媒は、例えば活性炭担持白金、活性炭担持パラジ ウムなどである。該脱ベンジル化反応に適した反応に不活性な溶媒は、例えばア ルコール、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールなど、エステル、 例えば酢酸エチルなど、酸、例えば酢酸などである。 Lが水素以外である式(I)の化合物は式(I−e)により示され、該LはL1 により示され、それは式(I−c)の化合物を式L1−W(VIII)の試薬を 用いて−アルキル化することにより製造できる。 −アルキル化反応は、反応に不活性な溶媒、例えば芳香族炭化水素、アル カノール、ケトン、エーテル、双極性非プロトン性溶媒、ハロゲン化炭化水素又 はそのような溶媒の混合物中で簡単に行うことができる。適した塩基、例えばア ルカリ又はアルカリ土類金属炭酸塩、水素炭酸塩、アルコキシド、水素化物、ア ミド、水酸化物又は酸化物;あるいは有機塩基の添加を、反応の経路で遊離され る酸を取り上げるために用いることができる。いくつかの場合にはヨウダイド塩 、好ましくはアルカリ金属ヨウダイドの添加が適している。いくらかの高温及び 撹拌は、反応の速度を向上させることができる。別の場合、相移動触媒反応の当 該技術分野において既知の条件を適用することにより該−アルキル化反応を行 うことができる。 LがC1-6アルキル又は置換C1-6アルキルである式(I)の化合物は 当該技術分野において既知の方法に従う式(I−c)の化合物の還元的−アル キル化によっても製造することができる。LがC1-6アルキル又は置換C1-6アル キルである式(I)の化合物はさらに、当該技術分野において既知の方法に従う 式(I−c)の化合物と適したアルケンの付加反応により製造することができる 。Lがヒドロキシで置換されたC1-6アルキルである式(I)の化合物は、当該 技術分野において既知の方法に従い、式(I−c)の化合物を適したエポキシド と反応させることにより製造することができる。3環状部分の二重結合及び/又 は3環状部分とピペリジンに架橋する二重結合を有する式(I)の化合物を当該 技術分野において既知の還元法に従って反応させ、前記の部位のいずれか1つ又 は両方に単結合を有する式(I)の化合物とすることができる。 式(I)の化合物はさらに当該技術分野において既知の官能基変換法(fun ctional group transformation procedu res)に従って互いに変換することができる。 そのような方法のいくつかの例を下文に挙げる。アミノ置換基を有する式(I )の化合物を、対応するアミド化合物の加水分解により得ることができる。アミ ノ基は当該技術分野において既知の方法に従って−アルキル化又は−アシル 化することができる。さらにエステル基を有する式(I)の化合物は、当該技術 分野において既知の加水分解法によりカルボン酸に変換することができる。芳香 族エーテル類は当該技術分野において既知のエーテル切断法に従って対応するア ルコールに変換することができる。ヒドロキシ置換基を有する式(I)の化合物 は、当該技術分野における既知の方法に従って−アルキル化又は−アシル化 することができる。 上文に記載の製造に介在する式(VII−a)の化合物は新規であり、特に該 製造における中間体として用いるために開発された。結局、本発明は式 [式中、 X、R1、R2及びR3は式(I)の化合物の場合に定義された通りであり; QはC1-6アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルカルボニル又はハロ、シア ノ、アミノもしくはメチルスルホニルオキシで置換されたC1-6アルキルを示す ] の新規化合物、それらの付加塩及びそれらの立体化学的異性体にも関している。 特に興味深い式(VII)の化合物はQがC1-6アルキルオキシカルボニルを 示す化合物、それらの付加塩及びそれらの立体化学的異性体である。 次章において、前記の製造において用いられた出発材料のいくつかの製造法を 説明する。 式(II)の中間体は対応する式(III)のケトンから還元により製造する ことができる。 還元 (III) −−−→ (II) 該還元は出発ケトン(III)を溶媒、例えばメタノール、エタノールを例と するアルコール;酢酸を例とする酸;酢酸エチルを例とするエステル中において 、水素化触媒、例えば活性炭担持パラジウム、活性炭担持白金、ラネイニッケル の存在中で水素と反応させることにより簡単に行うことができる。反応の速度を 増すために、反応混合物を加熱することができ、必要なら水素ガスの圧力を上げ ることができる。 別の場合、式(II)のアルコールは例えば1,1’−オキシビスエタン、テ トラヒドロフランを例とするエーテル;メタノール、エタノールなどを例とする アルコールなどの適した溶媒中で例えばリチウムアルミニウムハイドライド、ナ トリウムボロハイドライド、ナトリウムシアノボロハイドライドなどの還元剤を 用いてケトン(III)を還元することによっても製造することができる。 式(III)のケトンは当該技術分野において既知の方法に従い、式(IX) の化合物の式(X)の試薬への付加により製造することができる。 点線が任意の結合でない式(III)のケトンは、式(IX)の中間体をWが 上文で定義された反応性脱離基を示す式(XI)の試薬を用い て−アルキル化することにより製造することができる。 −アルキル化反応は、式(I−c)の化合物からの式(I−e)の化合物 の製造において用いられる方法に従って簡単に行うことができる。 式(V)の中間体は反応に不活性な溶媒、例えばテトラヒドロフラン中におけ るグリニヤル試薬(XII)の式(XIII)のケトンへの付加により製造する ことができる。 式(XIII)の3環状ケトン自身は、式(XIV)の中間体から反応に不活 性な溶媒中における適した酸化剤を用いた酸化により製造される。 適した酸化剤は例えば二酸化マンガン、二酸化セレン、セリウムアンモニウム ナイトレートなどである。反応に不活性な溶媒は例えばハロゲン化炭化水素類、 例えばジクロロメタン、トリクロロメタンなどである。 点線が任意の結合を示さない式(XIV)の化合物は、該点線が任意の結合を 示す式(XIV)の対応する化合物から当該技術分野において既知の水素化法に 従って、例えば水添触媒の存在中における水素との反応により製造することがで きる。 式(XIV−a)の中間体は式(XV)のベンズアゼピンから、式(XVI) の試薬との反応及びかくして得られる中間体(XVII)の酸性媒体中における 環化により製造することができる。(XVI)において、 RはC1-4アルキルを示すか、あるいは両方の基Rが一緒になってC2-6アルカン ジイル、例えば1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、2,2−ジメ チル−1,3−プロパンジイルを示す。 (XVII)の製造は、例えばメタノール、エタノールなどを例とするアルコ ールなどの反応に不活性な溶媒中で反応物を撹拌及び加熱することにより簡単に 行われる。 式(XIV−a)の化合物への環化反応は場合により例えば塩酸などの無機酸 と混合したカルボン酸、例えば酢酸、プロパン酸中で出発材料(XVII)を撹 拌及び加熱することにより行われる。 式(XIV)の中間体は式(XVIII)の中間体の環化によっても製造する ことができる。 該環化反応はルイス酸、例えば塩化アルミニウムなどの存在中で簡単に行うこ とができる。いくつかの場合には反応混合物に適量の塩化ナトリウムを補足する のが適している。 式(V)の中間体は反応に不活性な溶媒中において酸の存在中で式(III) の中間体を環化することからも製造できる。 上記の反応における適した酸は、例えば塩化錫(IV)などを例とするルイス 酸である。適した反応に不活性な溶媒は、例えばジクロロメタン、1,2−ジク ロロエタンなどを例とするハロゲン化炭化水素である。 式(VI)の中間体は、例えばテトラヒドロフランなどの反応に不活性な溶媒 中で例えばリチウムジイソプロピルアミドの存在中において式(XIX)のケト ンと式(XIV)の中間体を反応させることにより製造することができる。 点線が二重結合を示す式(V)又は(VI)の化合物は、当該技術分野におけ る既知の還元法により点線が単結合である式(V)又は(VI)の化合物に変換 することができる。 上文に記載の製造に介在する式(V)、(XIII)及び(XIV)の化合物 は新規であり、該製造における中間体として用いるために特に開発された。結局 、本発明は式 [式中、点線、L、R1、R2、R3及びXは式(I)において定義した通りであ る] の新規化合物、それらの付加塩の形態、及びそれらの立体化学的異性体にも関し ている。 式(I)の化合物及び式(VII)の化合物のいくつか、特にQがC1-6アル キルオキシカルボニルを示す化合物、それらの付加塩ならびに立体化学的異性体 は有用な薬理学的性質を有する。特にそれらは活性な抗アレルギー薬であり、そ の活性は複数の指示試験で得られる試験結果により明白に示すことができる。抗 ヒスタミン活性は「化合物48/80−誘導致死からのラットの保護」試験(’ Protection of Rats from Compound48/8 0−induce d Lethality’test)(Arch.Int.Pharmacod yn.Ther.,234,164−176,1978)において示すことがで きる。化合物1、3、5、6、8〜12、14〜19、21〜23、27、29 〜32及び35〜37に関するED50−値は0.31mg/kgと等しいかそれ より低いことが見いだされた。 本発明の化合物の有利な特徴はその優れた経口活性にある。本発明の化合物は 経口的に投与すると、皮下に投与された場合と実際に同等の効力であることが見 いだされた。 本発明の化合物の興味深い特徴はその作用の速い開始及びその作用の好ましい 持続性に関連する。 その抗アレルギー性の観点から、式(I)の化合物及び(VII)の化合物な らびにそれらの付加塩は広範囲のアレルギー性疾患、例えばアレルギー性鼻炎、 アレルギー性結膜炎、慢性じんま疹、アレルギー性喘息などの処置に非常に有用 である。 その有用な抗アレルギー性の観点から、本化合物は投与を目的とした種々の製 薬学的形態に調製することができる。本発明の抗アレルギー性組成物の製造のた めに、有効量の特定の化合物を塩基又は酸付加塩の形態で活性成分として、製薬 学的に許容し得る担体との均質な混合物において組み合わせ、その担体は投与に 望ましい製剤の形態に依存して多様な形態を取ることができる。これらの製薬学 的組成物は、好ましくは経口的に、直腸内に、経皮的に又は非経口的注射により 投与するために適した単位投薬形態であることが望ましい。例えば経口的投薬形 態の組成物の製造において、懸濁剤、シロップ、エリキサー及び溶液などの経口 的液体製剤の場合には例えば水、グリコール類、油類、アルコール類な どのいずれの通常の製薬学的媒体も、あるいは散剤、丸剤、カプセル及び錠剤な どの場合には澱粉類、糖類、カオリン、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などの固体担体 を用いることができる。それらの投与の容易さの故に、錠剤及びカプセルが最も 有利な経口投薬単位形態となり、その場合固体製薬学的担体が用いられるのは明 らかである。非経口的投与の場合、担体は通常少なくとも大部分において無菌水 から成るが、例えば溶解を促進するための他の成分を含むことができる。例えば 担体が食塩液、グルコース溶液又は食塩液とグルコース溶液の混合物から成る注 射可能な溶液を製造することができる。注射可能な懸濁液も製造することができ 、その場合適した液体担体、懸濁剤などを用いることができる。経皮的投与に適 した組成物の場合、担体は場合により浸透促進剤及び/又は適した湿潤剤を、場 合により小さい割合でいずれかの性質の適した添加剤と組み合わせて含み、添加 剤は皮膚に有意な悪影響を導入しないものである。該添加剤は皮膚への投与を容 易にすることができ、及び/又は所望の組成物の製造に有用であることができる 。これらの組成物は種々の方法で、例えば経皮パッチとして、スポット−オンと して、又は軟膏として投与することができる。本化合物の付加塩は、対応する基 本的形態より向上した水溶性のために、明らかに水性組成物の製造により適して いる。 投与の容易さ及び投薬量の一貫性のために前記の製薬学的組成物を投薬単位形 態で調製するのが特に有利である。ここで明細書及び請求の範囲において用いら れる投薬単位形態は、単位投薬量として適した物理的に分離された単位を言い、 各単位は所望の治療効果を与えるために計算され、あらかじめ決められた量の活 性成分を必要な製薬学的担体と共に 含む。そのような投薬単位形態の例は錠剤(刻み付き又はコーティング錠を含む )、カプセル、丸剤、分包散剤、ウェハース、注射可能溶液又は懸濁液、小さじ 1杯、大さじ1杯など、及びそれらの分離された複数(segregated multiples)である。 本発明は該アレルギー性疾患に苦しむ温血動物を、有効抗アレルギー量の式( I)の化合物又は(VII)の化合物あるいはそれらからの付加塩の形態を該温 血動物に投与することにより処置する方法にも関している。 一般に有効抗アレルギー量は体重1kg当たり約0.001mg〜約20mg )より好ましくは体重1kg当たり約0.01mg〜約5mgであると思われる 。 以下の実施例は本発明を例示するものであり、いかようにも本発明の範囲を制 限するものではない。実験部 A.中間化合物の製造 実施例1 a)テトラヒドロフラン(100ml)中のエチル2−チオフェンエタンイミデ ート一塩酸塩(エステル)(0.05モル)の混合物を窒素下で撹拌した。冷却 してから2,2−ジメトキシエタナミン(0.05モル)を滴下し、混合物を終 夜撹拌した。混合物を蒸発させ、15.6g(100%)の−(2,2−ジメ トキシエチル)−2−チオフェンエタンイミドアミド一塩酸塩(中間体1)を得 た。 b)酢酸(50ml)の中間体(1)(0.05モル)及び酢酸30%(50m l)中の臭化水素酸の溶液の混合物を50℃で24時間撹拌し た。混合物を蒸発させ、残留物を水中に取り上げた。混合物をハイフロ(hyf lo)上で濾過し、水酸化ナトリウムでアルカリ性とした。沈澱を濾過し、水で 洗浄し、テトラヒドロフラン中に取り上げ、ノリット(norrit)で脱色し 、乾燥した(MgSO4)。混合物を濾過し、蒸発させ、残留物をヘキサン中で 撹拌した。沈澱を濾過し、乾燥し、4.4g(53.6%)の8−チエノ[2 ,3−d]アゼピン−7−アミン(中間体2)を得た。 c)メタノール(100ml)中の中間体(2)(0.027モル)及び2,2 −ジメトキシエタナミン(0.054モル)の混合物を終夜撹拌還流した。混合 物を蒸発させ、10g(100%)の−(2,2−ジメトキシエチル)−8 −チエノ[2,3−d]アゼピン−7−アミン(中間体3)を得た。 d)酢酸(95ml)及び塩酸(12.5ml)中の中間体(3)(0.027 モル)の混合物を70℃で終夜撹拌した。混合物を蒸発させ、残留物を水中に取 り上げ、水酸化ナトリウムでアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。有機 層を分離し、乾燥し、蒸発させ、3.4g(67%)の10−イミダゾ[1, 2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン(中間体4)を得た。 e)ジクロロメタン(200ml)中の中間体(4)(0.018モル)及び二 酸化マンガン(17g)の混合物を40℃で5日間撹拌した。トリクロロメタン (200ml)を加え、混合物を30分間還流した。混合物をハイフロ上で熱濾 過し、トリクロロメタンで洗浄し、蒸発させた。残留物をアセトニトリル中で煮 沸し、冷却した。沈澱を濾過し、乾燥し、1.53g(42%)の10−イミ ダゾ[1,2−a]チエノ[2, 3−d]アゼピン−10−オン(中間体5)を得た。 f)窒素下で、テトラヒドロフラン(2ml)中のマグネシウムリボン(0.0 1モル)の混合物に撹拌しながらヨウ素(数個の結晶)を加えた。混合物を加熱 還流し、テトラヒドロフラン(5ml)に溶解した4−クロロ−1−メチルピペ リジン(0.01モル)を滴下し、混合物を2時間還流した。テトラヒドロフラ ン(5ml)を加えた。中間体(5)(0.075モル)を分けて加え(温度5 5〜600℃)、混合物を1時間還流した。混合物を冷却し、NH4Cl−溶液 で分解し、ジクロロメタン/メタノールで抽出した。有機層を乾燥し、蒸発させ た。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤 :CH2Cl2/CH3OH95/5CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5 )。純粋な画分を集め、蒸発させ、1.6g(71%)の(±)−10−(1− メチル−4−ピペリジニル)−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3 −d]アゼピン−10−オール(中間体6)を得た。 g)中間体(6)(0.01モル)の混合物をメタノール(100ml)中で、 触媒として活性炭担持パラジウム(10%)(2g)を用いて終夜水添した。触 媒を濾過し、さらに終夜水添した。水素(1当量)の吸収の後、触媒を濾過した 。残留物を蒸発させ、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製した (溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め 、蒸発させ、2.3gの生成物を得た。試料(1.15g)をアセトニトリルか ら結晶化し、0.5g(16%)の(±)−6,10−ジヒドロ−10−(1− メチル−4−ピペリジニル)−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3− d] アゼピン−10−オール(中間体7)を得た。実施例2 a)鉱油中の水素化ナトリウムの分散液(50%)(0.088モル)を、窒素 下で撹拌しながら−ジメチルホルムアミド(150ml)に分けて加えた 。(1−イミダゾール−2−イル)−(1−メチル−4−ピペリジニル)メタ ノン(0.08モル)を分けて加え、混合物を1時間撹拌した。少量の− ジメチルホルムアミドに溶解した3−チオフェンエタノールメタンスルホネート (エステル)(0.086モル)を滴下し、混合物を油浴上で60℃において終 夜撹拌した。混合物を冷却し、水で分解し、ジクロロメタンで抽出した。有機層 を乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフ ィーにより精製した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。 純粋な画分を集め、蒸発させ、15g(61.8%)の(1−メチル−4−ピペ リジニル)[1−[2−(3−チエニル)エチル]−1−イミダゾール−2− イル]メタノン(中間体8)を得た。 b)1,2−ジクロロエタン(100ml)中の中間体(8)(0.02モル) の混合物を窒素下で撹拌した。塩化錫(IV)(0.08モル)を室温で滴下し 、混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、氷中に注ぎ、炭酸カリウ ムを用いてアルカリ性とし、ジクロロメタン及びエタノールで抽出し、蒸発させ た。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤 :CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め、蒸発させ た。残留物をアセトニトリルから結晶化した。沈澱を濾過し、乾燥し、2.2g (36.7%)の(±)−6,10−ジヒドロ−10−(1−メチル−4−ピペ リジニル)−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−1 0−オール;融点176.6℃(中間体7)を得た。 B.最終化合物の製造 実施例3 a)オキシ塩化リン(50ml)中の中間体(6)(0.005モル)の混合物 を2時間撹拌還流した。混合物を蒸発させ、残留物を水中に取り上げ、水酸化ナ トリウムでアルカリ性とし、ジクロロメタン/メタノールで抽出した。有機層を 分離し、乾燥し、蒸発させた。残留物をガラスフィルター上においてシリカゲル 上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH95/5/CH2Cl2/(CH3 OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め、蒸発させた。残留物(1.2g )をアセトニトリルから結晶化し、0.3g(21%)の10−(1−メチル− 4−ピペリジニリデン)−10−イミダゾ−[1,2−a]チエノ[2,3− d]アゼピン;融点152.2℃(化合物1)を得た。実施例4 中間体(7)(0.237モル)及びリン酸98%(1200g)を窒素下で 80℃において4時間撹拌した。混合物を氷中に注ぎ、水酸化ナトウリムでアル カリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過 し、蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製 した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集 め、蒸発させ、3.5g(5.2%)の(±)−10−(1−メチル−4−ピペ リジニル)−10−イミダゾ−[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン (化合物2)を得た。 同様の方法で: 6,10−ジヒドロ−10−(1−メチル−4−ピペリジニリデン)−5−イ ミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン(E)−2−ブテン二酸塩 (1:2)エタノレート(2:1);融点164.7℃(化合物3) を製造した。実施例5 a)メチルベンゼン(1.51)中の化合物(1)(0.0095モル)及び−ジエチルエタナミン(0.19モル)の混合物を撹拌還流した。カルボノ クロリド酸(carbonochloridic acid)エチルエステル( 0.475モル)を滴下し、混合物を2時間還流した。混合物を冷却し、水を加 え、炭酸カリウムでアルカリ性とし、メチルベンゼンで抽出した。有機層を分離 し、乾燥し、蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーに より精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH95/5)。純粋な画分を集め 、蒸発させた。残留物(24g)を2,2’−オキシビスプロパン中で撹拌し、 濾過した。沈澱をアセトニトリルから再結晶し、17.3g(53.3%)の4 −(10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イ リデン)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;融点176.5℃(化合物4)を 得た。 同様の方法で: 4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d ]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジンカルボン酸エチル;融点181 .5℃(化合物5) を製造した。 b)2−プロパノール(250ml)中の化合物(4)(0.05モル)及び水 酸化カリウム(0.5モル)の混合物を8時間撹拌還流した。残留物を蒸発させ 、水中に取り上げ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発 させた。残留物をガラスフィルター上においてシリカゲル上で精製した(溶離剤 :CH2Cl2/(CH3OH/MH3)90/10)。純粋な画分を集め、蒸発さ せ、13gの生成物を得た。試料(3g)をエタノール中で(E)−2−ブテン 二酸塩(2:1)に変換し、1.77gの10−(4−ピペリジニリデン)−1 0−イミダゾ[1,2−a]チエノ−[2,3−d]アゼピン(E)−2−ブ テン二酸塩(2:1);融点275.0℃(化合物6)を得た。 同様の方法で: 6,10−ジヒドロ−10−(4−ピペリジニリデン)−5−イミダゾ[1, 2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン(E)−2−ブテン二酸塩(1:1); 融点252.7℃(化合物7) を製造した。実施例6 a)−ジメチルアセトアミド(50ml)中の1−(2−クロロエチル) −4−メトキシベンゼン(0.012モル)、化合物(7)(0.01モル)及 び−ジエチルエタナミン(0.05モル)の混合物を油浴上で80℃にお いて16時間、次いで90℃において24時間撹拌した。混合物を冷却し、蒸発 させた。残留物を水中に取り上げ、炭酸カリウムでアルカリ性とし、ジクロロメ タンで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留物をシリカゲル上 のカラムクロマトグ ラフィーにより精製した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/MH3)95/5 )。適した画分を集め、蒸発させた。残留物(3g)をHPLCにより再度精製 した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH97/3)。純粋な画分を集め、蒸発さ せた。残留物(1.1g)をエタノール中でエタン二酸塩(1:2)に変換し、 0.8g(11.4%)の生成物を得た。生成物をメタノールから2回結晶化し 、ピストル(pistol)中で100℃において乾燥し、0.6g(8.5% )の6,10−ジヒドロ−10−[1−[2−(4−メトキシフェニル)エチル ]−4−ピペリジニリデン]−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3− d]アゼピンエタン二酸塩(1:2);融点172.5℃(化合物8)を得た。 同様の方法で: 1−エチル−1,4−ジヒドロ−4−[2−[4−(10−イミダゾ[1,2 −a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル] エチル]−5−テトラゾール−5−オン;融点181.2℃(化合物9); 3−[2−[4−(10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼ ピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−2−オキサゾリジノン ;融点189.9℃(化合物10); 3−[2−[4−(10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼ ピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−2−メチル−4−ピ リド[1,2−a]ピリミジン−4−オン(E)2−ブテン二酸塩(2:3); 融点222.7℃(化合物11); 6−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a] チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル ]−7−メチル−5−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン(E)2 −ブテン二酸塩(2:7);融点213.1℃(化合物12); 1−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−4 −エチル−1,4−ジヒドロ−5−テトラゾール−5−オン;融点163.3 ℃(化合物13); 1−[3−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]プロピル]− 1,3−ジヒドロ−2−ベンズイミダゾール−2−オンシクロヘキシルスルフ ァメート(1:2)エタノレート(2:1);融点174.7℃(化合物14) ; 3−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−2 −オキサゾリジノンエタン二酸塩(1:2)半水和物;融点171.6℃(化合 物15); 10−[1−(2−エトキシエチル)−4−ヒペリジニリデン]−6,10−ジ ヒドロ−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピンシクロヘ キシルスルファメート(1:3)(化合物16); 4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d ]アゼピン−10−イリデン)−−(1−メチルエチル)−1−ピペリジンプ ロパンアミド;融点175.7℃(化合物17); 3−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a] チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル ]−2−メチル−4−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン;融点21 1.1℃(化合物18); 6−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−2 ,3−ジヒドロ−7−メチル−5−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5− オン(E)−2−ブテン二酸塩(2:3);融点209.1℃(化合物19); エチル[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエ ノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]カ ルバメート(化合物20); 10−[1−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−4−ピペリジニリ デン]−6,10−ジドロ−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d ]アゼピンシクロヘキシルスルファメート(1:3)(化合物21); 7−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−3 ,4−ジヒドロ−8−メチル−2,6−ピリミド[2,1−b][1,3] チアジン−6−オン;融点221.8℃(化合物22); (E)−6,10−ジヒドロ−10−[1−(3−フェニル−2−プロペニル) −4−ピペリジニリデン]−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d ]アゼピンエタン二酸塩(1:2)半水和物;融点183.7℃(化合物23) ; 1−アセチル−4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエ ノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)ピペリジン半水和物(化合物24 );及び [2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2 ,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エトキシ]酢酸エ チル(化合物25) を製造した。 b)水中の臭化水素酸の48%溶液(100ml)中の化合物(8)(0.01 モル)及び亜硫酸ナトリウム(0.1g)の混合物を4時間撹拌還流した。残留 物を水中で撹拌し、この混合物を炭酸カリウムでアルカリ性とした。混合物をジ クロロメタンで抽出した。分離した有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶 媒を蒸発させた。残留物をガラスフィルター上においてシリカゲル上で精製した (溶離剤:CH2Cl2/CH3OH95/5)。純粋な画分を集め、溶媒を蒸発 させた。残留物をアセトニトリルから結晶化した。沈澱を濾過し、乾燥し、0. 53g(14%)の6,10−ジヒドロ−10−[1−[2−(4−ヒドロキシ フェニル)エチル]−4−ピペリジニリデン]−5−イミダゾ[1,2−a] チエノ[2,3−d]アゼピン;融点>200℃(化合物26)を得た。実施例7 a)メタノール(100ml)中の2−プロペン酸メチル(0.024モル)及 び化合物(7)(0.02モル)の混合物を室温で6時間撹拌した。混合物を蒸 発させ、残留物をガラスフィルター上においてシリカゲル上で精製した(溶離剤 :CH2Cl2/CH3OH95/5)。純粋 な画分を集め、蒸発させた。残留物を2,2’−オキシビスプロパン/アセトニ トリルから結晶化し、4.5g(63%)の4−(5,6−ジヒドロ−10− イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1 −ピペリジンプロパン酸メチル;融点108.5℃(化合物27)を得た。 同様の方法で: 6,10−ジヒドロ−10−[1−[2−(2−ピリジニル)エチル]−4−ピ ペリジニリデン]−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピ ン;融点144.4℃(化合物28) を製造した。 b)水酸化ナトリウム(0.01モル)、水(50ml)、エタノール(10m l)及びテトラヒドロフラン(20ml)中の化合物(27)(0.0031モ ル)の混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水まで蒸発させ、ジクロロメタン で洗浄した。1Nの塩酸(10ml)を滴下し、沈澱を濾過し、乾燥し、0.5 1g(48%)の4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チ エノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジンプロパン酸半 水和物;融点250.2℃(化合物29)を得た。 同様の方法で: [2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2 ,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]−エトキシ]酢酸 ;融点205.7℃(化合物30) を製造した。実施例8 a)メタノール(200ml)中の化合物(7)(0.017モル)の混合物を 室温で撹拌した。オキシラン(過剰)を3時間泡立てて通過させ、混合物を室温 で1時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残留物をガラスフィルター上においてシ リカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5〜 90/10)。純粋な画分を集め、蒸発させた。残留物をアセトニトリルから結 晶化し、4g(75%)の4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2 −a]チエノ [2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジンエ タノール;融点154.8℃(化合物31)を得た。 b)−ジメチルホルムアミド(100ml)中における鉱油中の水素化ナ トリウムの分散液50%(0.012モル)の混合物を窒素下において室温で撹 拌した。−ジメチルホルムアミド中の化合物(31)(0.007モル) の溶液を滴下し、混合物を室温で1時間撹拌した。2−クロロピリミジン(0. 012モル)を滴下し、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を50℃まで加 温し、50℃で48時間撹拌した。混合物を冷却し、水で分解し、ジクロロメタ ンで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、蒸発させた。残留物を ガラスフィルター上においてシリカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/C H3OH93/7)。純粋な画分を集め、蒸発させた。残留物を2−プロパノン 中でシクロヘキサンスルファミン酸塩(1:3)に変換し、1.27g(17% )の6,10−ジヒドロ−10−[1−[2−(2−ピリミジニルオキシ)エチ ル]−4−ピペリジニリデン]−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3 −d]アゼピンシクロヘキシルスルファメート(1:3);融点122.1℃( 化合物32)を得た。実施例9 2−プロパノール(50ml)中の化合物(20)(0.01モル)及び水酸 化カリウム(0.1モル)の混合物を3時間撹拌還流した。混合物を蒸発させ、 残留物をジクロロメタン(300ml)中に取り上げ、乾燥し(MgSO4)、 ハイフロ上で濾過し、蒸発させた。残留物をガラスフィルター上においてシリカ ゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)90/10)。 純粋な画分を集め、蒸発させ、2.8g(89%)の4−(5,6−ジヒドロ− 10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデ ン)−1−ピペリジンエタナミン(化合物33)を得た。実施例10 酢酸(50ml)中の(3,5−ジエトキシ−テトラヒドロ−2−フラニル) カルボン酸エチル(0.02モル)及び化合物(33)(0.01モル)の混合 物を油浴上において80℃で2時間撹拌した。混合物を蒸発させた。残留物を水 中に取り上げ、炭酸カリウムでアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。有 機層を乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグ ラフィーにより精製した(溶離剤1:CH2Cl2/CH3OH95/5及び溶離 剤2:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め、蒸発 させた。残留物を2−プロパノン中に取り上げ、ノリット(norit)で脱色 し、ハイフロ上で濾過し、蒸発させた。残留物(3.7g)を2−プロパノール /2−プロパノン中でシクロヘキサンスルファミン酸塩(1:2)に変換し、2 .36g(28%)の1−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ [1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン− 10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−1−ピロール−2−カルボ ン酸エチル2−プロパノレート(1:1)シクロヘキシルスルファメート(1: 2);融点112.8℃(化合物34)を得た。実施例11 ジクロロメタン(100ml)中の2−フランカルボン酸(0.012モル) 、2−クロロ−1−メチルピリジウムヨウダイド(0.012モル)及び −ジエチルエタナミン(0.024モル)の混合物を1時間撹拌した。ジクロロ メタンに溶解した化合物(33)(0.01モル)を滴下し、混合物を2時間撹 拌した。水を加え、混合物を撹拌し、分離した。水層をジクロロメタンで抽出し 、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製した(溶離剤1:CH2 Cl2/CH3OH95/5及び溶離剤2:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)9 5/5)。純粋な画分を集め、蒸発させた。残留物(4.4g)をエタノール中 でエタン二酸塩(1:2)に変換した。残留物をメタノールから再結晶し、2. 6g(43%)の−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1 ,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニ ル]エチル]−3−フランカルボキシアミドエタン二酸塩(1:2)一水和物; 融点185.9℃(化合物35)を得た。実施例12 エタノール(100ml)中の2−クロロピリミジン(0.012モル)、化 合物(33)(0.009モル)及び炭酸水素ナトリウム(0.015モル)の 混合物を48時間撹拌還流した。混合物を蒸発させ、残留物を水中に取り上げ、 ジクロロメタンで抽出した。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー により精製した(溶離剤1:CH2C l2/CH3OH95/5及び溶離剤2:CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95 /5)。純粋な画分を集め、蒸発させた。残留物をアセトニトリルから結晶化し 、1.72g(48.9%)の生成物を得た。生成物をアセトニトリルから再結 晶し、0.64g(16%)の−[2−[4−(5,6−ジヒドロ−10− イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン−10−イリデン)−1 −ピペリジニル]エチル]−2−ピリミジンアミン;融点172.6℃(化合物 36)を得た。実施例13 メチルイソシアナート(0.012モル)をテトラヒドロフラン(100ml )中の化合物(33)(0.01モル)の撹拌混合物に滴下し、混合物を終夜撹 拌した。混合物を蒸発させ、残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー により精製した(溶離剤1:CH2Cl2/CH3OH95/5及び溶離剤2:C H2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め、蒸発させた。 残留物を2,2’−オキシビスプロパン中で撹拌した。沈澱を濾過し、乾燥した 。残留物を2−プロパノンから結晶化し、0.85g(23%)の−[2−[ 4−(5,6−ジヒドロ−10−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d ]アゼピン−10−イリデン)−1−ピペリジニル]エチル]−’−メチルウ レア;融点158.9℃(化合物37)を得た。実施例14 酢酸(6ml)及びエタノール(150ml)中の化合物(2)(0.012 モル)の混合物を活性炭担持パラジウム(7g)を触媒として用い、室温で48 時間水添した。エタノール(1当量)の吸収の後、触媒を濾過し、濾液を蒸発さ せた。残留物を水中に取り上げ、炭酸カリウム でアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、蒸発 させた。残留物をガラスフィルター上においてシリカゲル上で精製した(溶離剤 :CH2Cl2/(CH3OH/NH3)95/5)。純粋な画分を集め、蒸発させ た。残留物を2,2’−オキシビスプロパンから結晶化し、0.53g(15% )の(±)−6,10−ジヒドロ−10−(1−メチル−4−ピペリジニル)− 5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン;融点121.0 ℃(化合物38)を得た。C.組成物実施例 以下の調剤は本発明に従う、温血動物への全身的又は局所的投与に適した投薬 単位形態の典型的製薬学的組成物を例示する。これらの実施例を通じて用いられ る“活性成分”(A.I.)は、式(I)の化合物又は式(VII)の化合物、 それらの製薬学的に許容し得る酸付加塩又は立体化学的異性体に関する。実施例15:経口ドロップ 500gのA.I.を60〜80℃において0.51の2−ヒドロキシプロパ ン酸及び1.51のポリエチレングリコールに溶解する。30〜40℃に冷却し た後、そこに351のポリエチレングリコールを加え、混合物を十分に撹拌する 。次いでそこに2.51の精製水中の1750gのサッカリンナトリウムの溶液 を加え、撹拌しながら2.51のココア風味料及び体積を501とする量のポリ エチレングリコールを加え、10mg/mlのA.I.を含む経口ドロップ溶液 を与える。得られる溶液を適した容器に充填する。実施例16:経口溶液 9gの4−ヒドロキシ安息香酸メチル及び1gの4−ヒドロキシ安息香酸プロ ピルを41の煮沸精製水に溶解する。この溶液の31に最初に10gの2,3− ジヒドロキシブタン二酸及びその後20gのA.I.を溶解する。後者の溶液を 前者の溶液の残りの部分と合わせ、121の1,2,3−プロパントリオール及 び31のソルビトール70%溶液をそこに加える。40gのサッカリンナトリウ ムを0.51の水に溶解し、2mlのラズベリー及び2mlのグースベリーエッ センスを加える。後者の溶液を前者の溶液と合わせ、201となる量まで水を加 え、小さじ1杯(5ml)当たり5mgのA.I.を含む経口溶液を与える。得 られる溶液を適した容器に充填する。実施例17:カプセル 20gのA.I.、6gのラウリル硫酸ナトリウム、56gの澱粉、56gの ラクトース、0.8gのコロイドシリカ及び1.2gのステアリン酸マグネシウ ムを一緒に激しく撹拌する。得られる混合物を続いて1000個の適した硬質ゼ ラチンカプセルに充填し、それぞれが20mgのA.I.を含む。実施例18:フィルムコーティング錠 錠剤芯の製造 100gのA.I.、570gのラクトース及び200gの澱粉の混合物を十 分に混合し、その後約200mlの水中の5gのドデシル硫酸ナトリウム及び1 0gのポリビニルピロリドン(Kollidon−K 90R)の溶液で加湿す る。湿潤粉末混合物をふるい、乾燥し、再度ふるう。次いでそこに100gの微 結晶セルロース(AvicelR)及び15gの水添植物油(SterotexR )を加える。全体を十分 に混合し、錠剤に圧縮し、それぞれ10mgの活性成分を含む10.000個の 錠剤を与える。コーティング 75mlの変性エタノール中の10gのメチルセルロース(Methocel 60 HGR)の溶液に150mlのジクロロメタン中の5gのエチルセルロ ース(Ethocel 22 cpsR)の溶液を加える。次いで75mlのジ クロロメタン及び2.5mlの1,2,3−プロパントリオールを加える。10 gのポリエチレングリコールを融解し、75mlのジクロロメタンに溶解する。 後者の溶液を前者に加え、次いで2.5gのオクタデカン酸マグネシウム、5g のポリビニルピロリドン及び30mlの着色剤懸濁濃厚液(Opaspray K−1−2109R)を加え、全体を均質化する。かくして得られる混合物を用 い、コーティング装置において錠剤芯を被覆する。実施例19:注射可能溶液 1.8gの4−ヒドロキシ安息香酸メチル及び0.2gの4−ヒドロキシ安息 香酸プロピルを約0.51の注射用の煮沸水に溶解する。約50℃に冷却した後 、撹拌しながら4gの乳酸、0.05gのプロピレングリコール及び4gのA. I.を加える。溶液を室温に冷却し、11となる量の注射用水を補足し、1ml 当たり4mgのA.I.の溶液を与える。溶液を濾過により滅菌し(U.S.P .XVII p.811)、無菌の容器に充填する。実施例20:座薬 3gのA.I.を25mlのポリエチレングリコール400中の3gの2,3 −ジヒドロキシブタン二酸の溶液に溶解する。12gの界面活 性剤(SPANR)及び300gとする量のトリグリセリド(Witepsol 555R)を一緒に融解する。後者の混合物を前者の溶液と十分に混合する。 かくして得られる混合物を37〜38℃の温度で金型中に注ぎ、それぞれ30m gのA.I.を含む100個の座薬を形成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,CA,CZ, FI,HU,JP,KP,KR,LK,LV,MG,M N,MW,NO,NZ,PL,RO,RU,SD,SK ,UA,US (72)発明者 レーネルツ,ジヨセフ・エリザベス ベルギー国ビー―2310リーケフオルセル・ ポトベルクストラート35

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 [式中、 それぞれの点線は独立して任意の結合を示し; R1は水素、C1-4アルキル、ハロ、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキ ルオキシカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシC1-4アルキル、ホルミ ル、ヒドロキシカルボニル又はヒドロキシカルボニルC1-4アルキルを示し; R2は水素、C1-4アルキル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アルキルオキ シカルボニルで置換されたエテニル、ヒドロキシカルボニルもしくはC1-4アル キルオキシカルボニルで置換されたC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、 ホルミル又はヒドロキシカルボニルを示し; R3は水素、C1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、フェニル又はハロを示 し; XはO、S又はNR4を示し、 R4は水素、C1-6アルキル又はC1-4アルキルカルボニルを示し; Lは水素;C1-6アルキル;ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ヒドロキシカル ボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルアミノカルボニル、C1-4 アルキルオキシカルボニルアミノ、C1-4アルキル オキシカルボニルC1-4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニルC1-4アルキルオ キシ、C1-4アルキルアミノカルボニルアミノ、C1-4アルキルアミノチオカルボ ニルアミノ、アリール及びアリールオキシから成る群より選ばれる1つの置換基 で置換されたC1-6アルキル;ヒドロキシ及びアリールオキシの両方で置換され たC1-6アルキル;C3-6アルケニル;アリールで置換されたC3-6アルケニルを 示し; ここで各アリールはフェニル又はハロ、シアノ、ヒドロキシ、C1-4アルキル、 C1-4アルキルオキシ又はアミノカルボニルで置換されたフェニルを示すか;あ るいは Lは式 −Alk−Y−Het1 (a−1)、 −Alk−NH−CO−Het2 (a−2)、もしくは −Alk−Het3 (a−3) の基を示し、ここで AlkはC1-4アルカンジイルを示し; YはO、S又はNHを示し; Het1、Het2及びHet3はそれぞれ、場合により1つ又は2つのC1-4アル キル置換基で置換されていることができるフラニル、チエニル、オキサゾリル、 チアゾリル又はイミダゾリル;場合によりホルミル、ヒドロキシC1-4アルキル 、ヒドロキシカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル又は1つもしくは2 つのC1-4アルキル置換基で置換されていることができるピロリル又はピラゾリ ル;場合によりアミノ又はC1-4アルキルで置換されていることができるチアジ アゾリル又はオキサジアゾリル;それぞれ場合によりC1-4アルキル、C1-4アル キルオキシ、 アミノ、ヒドロキシ又はハロにより置換されていることができるピリジニル、ピ リミジニル、ピラジニル又はピリダジニルを示し; Het3はまたC1-4アルキルで置換された4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1 −テトラゾリル、2−オキソ−3−オキサゾリジニル、2,3−ジヒドロ−2− オキソ−1−ベンズイミダゾール−1−イル又は式 の基を示すこともでき、ここで A−ZはS−CH=CH、S−CH2−CH2、S−CH2−CH2−CH2、CH =CH−CH=CH又はCH2−CH2−CH2−CH2を示す]を有する化合物、 それらの製薬学的に許容し得る付加塩又は立体化学的異性体。 2.XがSを示す請求の範囲第1項に記載の化合物。 3.R1、R2及びR3が水素である請求の範囲第2項に記載の化合物。 4.該化合物が6,10−ジヒドロ−10−(1−メチル−4−ピペリジニリデ ン)−5−イミダゾ[1,2−a]チエノ[2,3−d]アゼピン、それらの 立体異性体及び製薬学的に許容し得る付加塩である請求の範囲第1項に記載の化 合物。 5.活性成分として治療的有効量の請求の範囲第1項に定義されている化合物、 及び製薬学的に許容し得る担体を含む製薬学的組成物。 6.治療的有効量の請求の範囲第1項に記載の化合物を製薬学的担体と均質に混 合することを特徴とする請求の範囲第5項に記載の製薬学的組 成物の製造法。 7.医薬品として用いるための請求の範囲第1項に記載の化合物。 8.式 [式中、 それぞれの点線、X、R1、R2及びR3は請求の範囲第1項において定義された 通りであり、 QはC1-6アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルカルボニル又はハロ、シア ノ、アミノもしくはメチルスルホニルオキシで置換されたC1-6アルキルを示す ] を有する化合物、それらの付加塩又は立体化学的異性体。 9.式 [式中、点線、X、R1、R2及びR3は請求の範囲第1項において定義 された通りである] を有する化合物、それらの付加塩又は立体化学的異性体。 10.a)式(II)のアルコール又は式(III)のケトンを酸の存在中で環 化する; b)Wが適当な脱離基を示す式(IV)の中間体を反応に不活性な溶媒中で環化 し、かくして3環状部分の中心環が任意の結合を含まない式(I)の化合物を得 る; c)当該技術分野において既知の方法に従って式(V)又は(VI)のアルコー ルを脱水剤を用いて脱水し、ピペリジニル部分及びイミダゾ[1,2−a](ピ ロロ、チエノ又はフラノ)[2,3−d]アゼピン部分の間に二重結合が存在す る式(I)の化合物を得る; d)当該技術分野において既知の方法に従い、塩基の存在中でC1-4アルキルク ロロホルメートを用いて式(I−b)の化合物を脱アルキル化−カルボニル化し 、かくして得られる式(VII−a)の化合物を続いて加水分解し、かくしてL が水素である式(I)の化合物を得る; e)反応に不活性な溶媒中で式(I−b)の化合物とα−ハロ−C1-4アルキル クロロホルメートを反応させ、かくして式(I−c)の化合物を得る; f)水素及び適当な触媒の存在中で式(I−d)の化合物を接触水素化し、かく して式(I−c)の化合物を得る; g)反応に不活性な溶媒中で、場合により塩基の存在中において式L1−W(V III)の試薬を用いて式(I−c)の化合物を−アルキル化し、かくしてL が水素以外であり、該LがL1により示される式(I)の化合物を得る; h)当該技術分野において既知の方法に従って式(I−c)の化合物を還元的に −アルキル化し、かくしてLがC1-6アルキル又は置換C1-6アルキルである式 (I)の化合物を得る; i)当該技術分野において既知の方法に従って式(I−c)の化合物をアルケン と反応させ、かくしてLがC1-6アルキル又は置換C1-6アルキルである式(I) の化合物を得る; j)当該技術分野において既知の方法に従って式(I−c)の化合物をエポキシ ドと反応させ、かくしてLがヒドロキシで置換されたC1-6アルキルである式( I)の化合物を得る; k)3環状部分に二重結合を有する、及び/又は3環状部分とピペリジンに架橋 する二重結合を有する式(I)の化合物を当該技術分野におい て既知の方法に従って還元し、かくして前記の部位のいずれか1つ又は両方に単 結合を有する式(I)の化合物を得る; そして必要ならばさらに、当該技術分野において既知の官能基変換法に従って式 (I)の化合物を互いに変換し;式(I)の化合物を製薬学的に許容し得る酸又 は塩基で処理することにより塩の形態に変換し;あるいは逆にそれぞれアルカリ 又は酸で処理することにより塩の形態を遊離の塩基又は遊離の酸に変換し;及び /又はそれらの立体化学的異性体を製造する ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の化合物の製造法。
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