JPH08503104A - 磁界カソード - Google Patents
磁界カソードInfo
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Abstract
(57)【要約】
中心にターゲットを有する内側のリングコイル、及び少なくとも1個の前記ターゲット周辺部に配置される外側のリングコイルを有するアーク放電気化器用の磁界カソードが開示され、内側に配置されたリングコイルは前記ターゲットの中心に配置された永久磁石を取り囲み、該永久磁石とともに磁束線コンセントレーターを形成する。
Description
【発明の詳細な説明】
磁界カソード
本発明は、面状に形成されたターゲットを有するアーク放電気化器用磁界カソ
ード及び、該ターゲットとともに磁界を形成するための装置に関するものであり
、該装置はアークをターゲット表面上に固定し、かつ少なくとも1個のリングコ
イル及び永久磁石を有する。
上記のすべてのものは、アーク放電気化器用の磁界カソードについて要求され
るものであり、かつ、アークコーティング(arccoating)技術におい
て使用され、均一なターゲットの侵食、アークの安定性、長期の安定性、及び操
作中のターゲットの汚染回避を保証することができる。
特に、実用上問題となるターゲットの汚染は、厚い堆積膜を形成する際に発生
し、これは、ターゲットの微小若しくはより広範な領域において、裸眼でも確認
される。かかる表面領域に汚染が発生すると、前記のアークはターゲット上の該
領域を避けるようにして動揺し、その結果、例えばTiN若しくはTiCn等の
厚いコーティーングを形成する際にターゲットの汚染を増大する。上述したター
ゲットの汚染が発生すると、回復できるものではなく、また、堆積速度の一定性
、プラズマの安定性、及び膜特性、接合特性を害する。
上述したアーク放電気化器用の磁界カソードの欠点、すなわちアークの裾がタ
ーゲット表面を移動することを改善する試みは、すでに機械的に磁界配置を揺動
する方法、若しくは時間変化する種々の磁界を使用することによってなされてい
る。
しかしながら磁界配置を機械的に揺動することは、コストがかかり、かつ複雑
で実用上問題があり、時間的に変動する磁界を使用する同様の方法で達成される
結果と比較すると、さらに改善することが望まれていた。その理由としては、長
期間にわたる安定性、侵食形状の均一性、上記手段によるアークの適切な安定性
について保証できないこと、及び上記すべてのターゲットの汚染がTiCN等の
極めて反応性の高い工程では適切に排除できないことを挙げることができる。
本発明の目的は、従って従来の磁気カソードの問題点を改善し、かつかかる問
題点を改善した磁気カソードを提供することにある。
かかるカソードは、簡単な構成にもかかわらず、実際上、各種の要求に理想的に
適合させることができ、さらには堆積速度の一定性、プラズマ及びアークの安定
性、及びターゲット汚染の回避等を保証するものである。
本目的は、本質的に本発明に従うことによって解決されるが、本発明は、内側
に設置されたリングコイル、中心に設置される前記ターゲット、及び少なくとも
1個のターゲット周辺領域に取り付けら
れる外側に配置されたリングコイルを提供し、かつ内側に配置されたリングコイ
ルがターゲットの中心に設置された永久磁石を囲い込み、かつ該永久磁石が磁束
線コンセントレーター(concentrator)を形成することを特徴とす
る。
また、特に該ターゲットの中心にある永久磁石を単一のリングコイルが取り囲
み、かつ磁束線コンセントレーターを形成することを特徴とし、ターゲットの長
さ及び幅を、少なくとも実質的にターゲット中で延長される前記リングコイルと
永久磁石によって形成される磁束が平行な領域に適合された、細くかつ低コスト
のカソードによって本発明の目的が達成される。
磁場発生構成要素とそのターゲットに対する相対的な配置によって、電流強度
及び極性を好適に選択し、比較的望ましい強度の磁界が形成できる。すなわち磁
束線が端部からターゲットの中心まで理想的な平行性を有し、磁界の垂直成分に
よって形成されるアークの裾が特定のターゲット領域に侵食痕を形成する様に固
定されることがない。
従って、経済的、長期間の安定性、アークの安定性、耐汚染性及びターゲット
の侵食の均一性といった要求を満足した磁界カソードが提供できる。
平面的に配置されているリングコイルは、少なくともターゲット
平面に実質上平行であり、通常平面のターゲットに近接して配置されている。し
かしながら、前記コイルを相互にその平行配置を変えることもでき、また前記コ
イルをターゲット平面に対して及び/若しくはそれぞれを相対的に調節すること
もできる。その理由としては、本方法は磁界の方向が前記ターゲット表面に影響
されるため、対応するコイルの配置によって、好ましくない垂直方向の磁界成分
の形成を防止し、さらには中心部及び周辺部でのかかる磁界成分の存在をターゲ
ット表面において最小とすることができる。
永久磁石は、内側に配置されるコイルとともに、中心部に磁束線を集中させる
コンセントレーターを形成するが、これらは、フェライト、サマリウム コバル
ト、ネオジム−鉄−ホウ素、鉄−クロム−コバルト若しくはアルミニウム−ニッ
ケル−コバルトを含有するものである。これによって永久磁石の空間的な大きさ
が減少し、永久磁石と内部のコイルの配置がカソードの中心において極めて簡潔
とすることができる。またこれによってターゲット表面が理想的に侵食できる。
2個のリングコイルが好適に使用される場合、すなわち内側のリングコイルと
外側のリングコイルを使用する場合には前記のコイルは同様の方法で、かつ銅線
から形成されていることが好ましいが、このことは必ずしも必要とされる訳では
ない。これはターゲット表面に平行に延長している磁束線によって発生する磁場
は、例えば巻敗、及び/若しくは導電体の断面が異なったものが選択されても得
られるためである。さらに、前記のリングコイルを一巻の導電体の形状で形成す
ることもでき、コイルの個々の巻と巻の隙間がないようにして特に容積の小さな
構成とすることができる。
また前記リングコイルのそれぞれが、電流によって別々に稼働されることが重
要であり、この目的のため、独立の電流源がそれぞれのコイルに配置されている
。従って各コイルは、電流強度及び極性を適切に選択して、それぞれが所望の全
磁界形状が理想的となるように、さらに同時にターゲットの厚さといった通常の
実際上の条件を考慮したうえで稼働される。
形成される磁界を考慮して、アーク電流が理想的な侵食特性を示す様に、かつ
ターゲットの汚染、その結果生じるターゲット表面上のアーク痕を避ける様にア
ーク電流が選択されるよう注意することが必要である。この際、アークはあらか
じめ決定される回転方向に枝から幹へ、枝が幹へとアークの裾の動きに連れて連
続的に変化する。
この関係上、本発明の状況において重要な特徴は、前記アーク電圧若しくは磁
界強度が、特徴的な磁界強度、好ましくは各層の型に応じて決められた方法で設
定されることにある。
さらに本発明の更なる特徴は、リングコイルで発生される磁界強度の再調節が
それぞれのターゲットの侵食に応じて調節できることにある。再調節は、明確な
アーク電流の増加が発生した際に特に効
果的であり、これは層の型に依存して発生する場合もある。
本発明においては、永久磁石を収容するための溝が、ターゲットの下部に形成
されており、特に厚いターゲットを使用する際に効果を有する。このターゲット
下部の溝はターゲットが侵食されない中心領域に位置しており、従って、ターゲ
ットの利用が妨げられるものではない。一方、永久磁石がターゲット表面に対称
である結果、ターゲット、特に厚いターゲットを活用する際に良好な効果がみら
れた。
本発明の別の実施例に従う場合には、外側に配置されたリングコイルは、前記
ターゲットに近く配置されず、ターゲットの近接した外部に配置されており、こ
の場合、前記ターゲットの活用は、さらに改善される。この理由は、侵食領域が
実際上のターゲットの端部まで延長されるためである。
磁界カソードを本発明にしたがって不平衡マグネトロン(imbalance
d magnetron)の手法に従って操作することも可能であり、この場合
には少なくとも1個の磁気コイルが磁界カソード及びそのリングコイルの周囲に
配置され、磁界が発生され、かかる磁界がカソード前面の空間でプラズマの進行
を補助するように操作される。本発明によって提供される内側及び外側のリング
磁気コイルを適合させることによって、本配置によれば前記のターゲット領域に
おいて磁界方向がターゲットの表面に平行とされるのが
保証できる。
さらに具体的な本発明の効果的な配置及び特徴は、従属請求項に記載する。
本発明の各実施例を、下記に示す図を引用して説明する。
図1 本発明の磁界カソードを組み立てたものを概略的に示した図である。
図2 図1に示した磁界カソードによる典型的な侵食形状を示す。
図3 図1の磁界カソードの態様をターゲットに永久磁石を乗せた状態で概略的
に示したものである。
図4 本発明の別の磁界カソードを概略的に示したものである。
図5 細いカソードに好適な本発明の別の磁界カソードを概略的に示す。
図1は、1例としてチタンターゲットであって長方形の形状のものを正面から
示している。
磁界を発生する装置としては、該ターゲット1ととともに、内部
にコイル2、外部にコイル3及び中心に永久磁石4が配置されている。
2個のコイル2,3は、形状的にターゲットの形状に一致しており、実質的に
ターゲットの全長よりも長い。永久磁石4を収容する領域は内側のコイル2の周
囲の間に設けられており、ターゲットに対して縦方向に延長されている。
永久磁石4は、棒状であり、可能な限り細く形成されていてこれによって、内
部のコイル2及び永久磁石4が、ターゲット1のある中心領域で互いに近接して
配置できる。
磁性材料としてはは、フェライト、サマリウム コバルト、ネオジム−鉄−ホ
ウ素、鉄−クロム−コバルト若しくはアルミニウム−ニッケル−コバルトといっ
た強力な磁界を小容積で発生できる永久磁石として使用されるものが本目的のた
めには好適である。
2個のコイル2,3及び前記の永久磁石4は、ハウジング5中に配置されてお
り、このハウジングは、好適にはプラスチック製であり、また浅いトラフ(tr
ough)様の形状を有する。本ハウジング5の内部空間6は、同時に冷媒用空
間を形成する、すなわち冷媒はハウジング5に流通され、そのカバーウォール(
coverwall)はターゲット1により形成される。
プラスチック製のハウジング5は、前記2個のコイル2,3を収容し、金属製
例えば、銅、ステンレススチール等のトラフ8中に配置されている。該ハウジン
グは、カバーの端部で開くことができ、ターゲットキャリアとして働く。真空シ
ール9は、金属製のトラフ8及びターゲット1で行われる。
図2は、図1の磁界カソードを使用した際に得られる典型的な侵食形状を示し
たものである。この侵食形状は、ターゲットの中心領域と端部領域の間の侵食領
域10が著しく均一、すなわち極めて良好にターゲット消費されていることを示
す。
図3の実施例は、図1の磁界カソードの実施例と異なっており、溝11が、タ
ーゲット1の下側の側面中央に形成されており、これによって永久磁石4を収容
する。この溝11はまた、永久磁石4を僅かなクリアランスで保持するか若しく
は溝11によって支持可能なような形状に形成される。前記永久磁石は、完全に
若しくは部分的に溝11中に収容される。
本実施例は、とりわけ、厚いターゲットを使用するのに適している一方、磁束
線7の平行に進行する部分が前記厚いターゲットにまで上昇し、かつターゲット
の中心にまで達して、これら厚いターゲットを活性化する。また図2に示される
ようにターゲットの該領域は、決して侵食されない。
図4の実施例は、外側のリングコイル3’が、ターゲット1の外側に配置可能
であることを明確に示しており、内側に配置されているリングコイル2も外側に
配置されているリングコイル3’と同様に相対的にも、また互いに前記ターゲッ
ト1に対しても調節できることが示されている。すなわち、それぞれリングコイ
ル2及び3で決定される平面の位置とターゲット平面の相対的な位置をあらかじ
め設定しておくことで、前記の磁界が、あらかじめ設定され、作用を受けるよう
にすることができる。これによりほとんどの異なった型のターゲットにおいても
、また操作中に発生するターゲットの摩滅があっても永久磁石4と共同して磁束
線7をターゲット表面全面で平行に走らせることができる。
内部コイル2及び外部コイル3’のとりうる位置を各コイル毎にそれぞれ図4
に示す。
外部に配置されたリングコイル3’と前記ターゲット1の間で最も可能な磁束
の移行を保証するために、外部に配置されたリングコイル3’のカップリングを
必要に応じて軟鉄の層を介して行うこともできる。
図4で明らかなように、前記ターゲット1の侵食領域がその端部に至るまで延
長されるが、これは、前記ターゲットの外部に設置されたリングコイル3’によ
るものであり、図2に示した侵食形状に比較して更なる改善が見られるものであ
る。
当然のことであるが、図4の磁界カソードにおいて、永久磁石4を完全に若し
くは部分的に実施例3のようにターゲット溝中に収容することもできる。
前記の2種のコイル2,3の電流強度を適切に選定し、小さく設計された永久
磁石を配置することで、個々の層の型に適合するように意図された磁場の形成が
なされ、磁束線が厚いターゲット及びさらには薄いターゲットであっても個々の
ターゲットのほぼ全面で平行とされ、侵食特性を改善することができる。
図5は、細いカソードを特に意図した本発明の実施例を示したものである。本
配置では、磁場を発生させる配置が、単一のコイル2を有し、該コイルは、中心
近傍に配置された永久磁石に近接し、かつ該永久磁石を囲むように配置されてい
る。コイル2と永久磁石4とが共同することで、磁場コンセントレーターが同様
に形成され、平行磁束線7が、ターゲット1中に形成され、かつ少なくともター
ゲットの大きさを実質的に決定する面積的な広がりを有している。
本方法によれば、前述したような小さくかつ経済的なターゲットであっても、内
部及び外部に配置したコイルがかかる細いターゲットに同様に利用できるような
改良を加えることによって上記実施例によって説明したすべての効果が得られる
ことが保証される。
得られる磁界の集中によって、アーク電流強度を選択することと
あいまって、アークの裾の部分を常に揺動し、かつターゲットの特定領域を侵食
し侵食痕を形成することがなく、粗大粒子が形成されてはがれると言った層品質
の実質的な低下をもたらすことがないことが保証できる。
本発明のターゲット配置によれば、ターゲットの表面全体にわたって磁界の平
行性が著しく良好であることが保証できるばかりではなく、磁界強度についても
任意に設定できることが可能となり、加えてターゲットの全稼働寿命を延ばすこ
とが可能となる。
本発明の磁場カソードの配置及び機能から得られる結果がもたらす効果として
は、前記したように、
理想的かつ均一な侵食が可能となり、そのため各種のターゲットについて最良
の侵食が保証され、
TiN、TiCN、CrNなどの高硬度材料層といった特定の種類に応じて、
それぞれの磁界強度を任意に設定でき、
磁界を一定に平行とする結果として、ターゲットを汚染するものが排除され、
かつ、それによってターゲットの全稼働寿命にわたる均一な品質が保たれ、この
結果さらに長期間の工程の安定性が保証され、
ターゲットの汚染を排除することによって、具体的にはチタンを基材とした材
料の連続的な堆積が可能とされ、
さらに、簡単な構造であることから、実際上ほとんど補修費用を要せず、この
ため経済性が高く、単一のターゲットによって極めて多数例えば、約25mmの
厚さのターゲットで500回程度の放電コー卜できることからも経済的であると
言える。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.アーク放電気化器用磁界カソードであって、 該カソードは 平面的に形成されたターゲットと、前記ターゲットに対してアークを保持するた めの磁界を発生する手段を有し、 かつ少なくとも1個のリングコイル及び永久磁石を有し、 さらに、 ターゲットの中心に配置された内部リングコイル(2)と、ターゲットの周辺 部分に配置された少なくとも1個の外部リングコイル(3)を有し、 かつ、前記内部リングコイル(2)は、前記ターゲットの中心部に配置された 永久磁石(4)を取り囲み、 かつ、該永久磁石(4)とともに磁束線コンセントレーターを形成することを 特徴とする磁界カソード。 2.前記のリングコイル(2,3)は少なくとも実質的にターゲット平面に対し て平行な平面上に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の磁界カソ ード。 3.前記のリングコイル(2,3)は少なくとも実質的にターゲット(1)に近 接して配置され、かつ実質的にターゲット(1)に平行に延長されていることを 特徴とする、請求項1若しくは請求項2に記載の磁界カソード。 4.前記リングコイル(2,3)の少なくとも1個はターゲット平面に相対的に 調節可能に配置されていることを特徴とする、請求項1−3いずれかに記載の磁 界カソード。 5.前記リングコイル(2,3)はターゲット(1)に対して実質的に平行に延 長する平面内に配置されており、さらに前記ターゲット平面に対して互いに垂直 に調節可能であることを特徴とする、請求項1−4いずれかに記載の磁界カソー ド。 6.内側に配置されたリングコイル(2)は、永久磁石(4)の四方を取り囲む ことを特徴とする、請求項1−5いずれかに記載の磁界カソード。 7.外側に配置されたリングコイル(3)は、ターゲット(1)の周辺部に近接 して配置されていることを特徴とする、請求項1−6いずれかに記載の磁界カソ ード。 8.外側に配置されたリングコイル(3)は、ターゲット(1)の外部に配置さ れていることを特徴とする、請求項1−7いずれかに記載の磁界カソード。 9.前記永久磁石は、ターゲットの下部側境界面に配置され、かつ該磁石の大き さが前記ターゲットの横軸に対して最小化されている ことを特徴とする、請求項1−8いずれかに記載の磁界カソード。 10.前記永久磁石は、ターゲットの下部側境界面に設けられた溝に配置されて いることを特徴とする、請求項1−9いずれかに記載の磁界カソード。 11.前記永久磁石は、フェライト、サマリウム コバルト(SmCo)、ネオ ジム−鉄−ホウ素(NdFeB)、鉄−クロム−コバルト(FeCrCo)若し くはアルミニウム−ニッケル−コバルト(AlNiCo)から選択されることを 特徴とする、請求項1−10いずれかに記載の磁界カソード。 12.ターゲット平面に対して垂直方向に配置された前記永久磁石の断面積は、 内側のリングコイル(2)が取り囲む電流が流れる断面積に相当するより小さい ことを特徴とする、請求項1−11いずれかに記載の磁界カソード。 13.前記ターゲット(1)は、長方形であり、前記リングコイル(2,3)は 前記ターゲット(1)の輪郭に沿って延長され、かつ前記永久磁石(4)は棒形 状であって、該永久磁石の棒形状の横方向の大きさが、内側に配置されたリング コイル(2)の縦方向の部分の相互の間隔に実質的に対応するものであることを 特徴とする、請求項1−12に記載の磁界カソード。 14.前記2個のリングコイル(2,3)は少なくとも実質的に同等に形成され ており、かつ実質的に同一の電気的特性を有することを特徴とする請求項1−1 3いずれかに記載の磁界カソード。 15.独立した電源が各コイル(2,3)に配置され、かつコイルの磁界強度が 互いに独立して調節可能であることを特徴とする請求項1−14いずれかに記載 の磁界カソード。 16.前記リングコイル(2,3)及び前記永久磁石(4)は、共にキャリアハ ウジング(5)中に配置されるとともに、カバーウォールに近接するターゲット 、若しくはターゲットで直接形成されるカバーウォールとともに配置され、キャ リアハウジング(5)は、特にトラフ形状を有しており、かつ冷媒を導入できる 様に形成されていることを特徴とする請求項1−15いずれかに記載の磁界カソ ード。 17.前記キャリアハウジング(5)はプラスチック材料を含有し、かつ金属製 のトラフ(8)が設けられており、前記のトラフは、前記カバーの端部において 開口しており、前記ターゲットの下部面の外部端領域で接触してシールを行うこ とを特徴とする請求項16に記載の磁界カソード。 18.ターゲットの侵食に応じてリングコイル(2,3)によって形成される磁 界強度を調節する手段が提供され、再調節の時点が、 あらかじめ決定されているアーク電圧の上昇に対して好ましくは0.3−0.5 V高くなるように特に選択されることを特徴とする、請求項1−17に記載の磁 界カソード。 19.あらかじめ決められた磁界強度でアーク電流を選択して、前記アークの裾 が前記ターゲット表面上で回転方向に主トレースと従トレース、従トレースと主 トレースと言ったように連続的に変動するようにさせることを特徴とする請求項 1−18に記載の磁界カソード。 20.前記永久磁石(4)を取り囲む単一のリングコイル(2)は、ターゲット 中心に配置された永久磁石(4)と組み合わされて磁束線コンセントレーターを 形成し、前記ターゲット(1)の長さ及び幅は少なくともリングコイル(2)及 び永久磁石(4)で発生される磁束線の平行な領域に一致していることを特徴と する請求項1−19に記載の磁界カソード。
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