JPH08502314A - 低密度多孔質架橋ポリマー性材料の製造法 - Google Patents

低密度多孔質架橋ポリマー性材料の製造法

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JPH08502314A JP6509959A JP50995994A JPH08502314A JP H08502314 A JPH08502314 A JP H08502314A JP 6509959 A JP6509959 A JP 6509959A JP 50995994 A JP50995994 A JP 50995994A JP H08502314 A JPH08502314 A JP H08502314A
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Abstract

(57)【要約】 連続相としてモノマーを含む安定な硬化性油中水高不連続相エマルジョンの製造法を、油中水エマルジョンの生成後に重合触媒を加えることによって提供する。これらの硬化性油中水高不連続相エマルジョンを重合させ且つ硬化させて、低密度多孔質架橋ポリマー性材料を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 低密度多孔質架橋ポリマー性材料の製造法 本発明は、低密度の多孔質架橋ポリマー性材料の製造法に関する。 ポリマーフォームは、独立気泡フォーかとしてまたは連続気泡フォームとして 分類することができる。連続気泡フォームは、種々の液体および気体を含むマト リックスとして用いることができる。それらは、例えば、布巾およびおむつとし て、支持体並びにイオン交換樹脂として様々な産業的用途が可能である。若干の これらの用途のためには、極めて低密度であり且つ高い液体吸収および保持力を 有する多孔質架橋ポリマーブロックを得ることが望ましい。このような高い吸収 力、低密度の多孔質ポリマーブロックは、比較的少量の連続油相と比較的多量の 不連続すなわち分散水相を有する高不連続相エマルジョン(HIPE)として知 られる独特の種類の油中水エマルジョンを重合することによって製造することが できる。 このような高吸収力、低密度フォームは、米国特許出願第4,522,953 号明細書において、エマルジョンおよび重合開始剤の連続相中にモノマーを含む 高不連続相油中水エマルジョンをバッチで生成した後、エマルジョンを約60℃ の温度で約8時間硬化させることによって製造される。典型的に、油中水高不連 続相エマルジョンを生成するには、過硫酸カリウム開始剤水溶液を、撹拌された モノマーおよび乳化剤が入っている容器に対して徐々に加える。 しかしながら、大量の低密度多孔質架橋ポリマー性材料を製造するには、連続 混合法を用いてエマルジョンを製造することが望ましい。オリフィスの目詰まり または混合容器中の壁に対する材料の付着などの作業上の困難が最小限の連続混 合法を用いることが望ましい。更に、得られたエマルジョンは、再現性のあるフ ォームを製造するように均一且つ安定であるべきである。バッチ法においては、 混合容器中の壁およびミキサーヘッドに対する材料の付着を避けることが更に望 まれる。 米国特許出願第5149720号明細書は、重合触媒を含む電解質水溶液を、 ゴム状コモノマー成分および多官能性架橋剤を含む油相に対して界面活性剤存在 下で加えた後、得られたエマルジョンを重合させる、吸収フォーム材料の製造法 を開示している。 本発明は、硬化性高不連続相エマルジョンを製造するための改良された混合法 の提供を探求する。 本発明により、多孔質架橋ポリマー性材料の製造法であって、 (a)水および電解質を含む水性相を提供し、 (b)少なくとも1種類の以下に定義のビニルモノマーおよび混合物基準で 2〜70重量%の二官能性不飽和架橋用モノマーを含む重合性モノマー混合物を 提供し、 (c)界面活性剤を該水性相および/または該モノマー混合物中に配合し、 (d)該水性相および該モノマー混合物を混合容器中において、エマルジョ ン基準で少なくとも90重量%の水を不連続相として含む油中水エマルジョンを 生じるのに有効な条件下で組合せ且つ混合し、 (e)重合触媒を該油中水エマルジョンの少なくとも一部分に対して加え且 つ硬化性油中水エマルジョンを生成するのに有効であるが固有の剪断安定性点未 満である剪断条件下で配合し、そして (f)硬化性油中水エマルジョンを少なくとも25℃の温度で重合させ且つ 架橋させる工程を含む上記方法を提供する。 オリフィスの目詰まり並びに混合容器中の壁およびミキシングヘッドに対する 材料の付着は、したがって、油中水高不連続相エマルジョンの生成後に重合触媒 を加えることによって避けることができる。 本発明により、硬化性油中水高不連続相エマルジョンは、目詰まりした混合容 器および不均一なエマルジョンの不都合を伴うことなく製造することができる。 吸収力が高い低密度多孔質架橋ポリマー性材料(以下、「フォーム」)は、これ らの均一な硬化性油中水高不連続相エマルジョンを硬化させることによって製造 することができる。概して、これらのフォームの乾燥密度は0.1g/cm3未 満である。 フォームの製造において、種々のビニルモノマーは、そのモノマーが油中水高 不連続相エマルジョンの油相中に分散しうるかまたはそれを生成しうるという条 件で用いることができる。適当なビニルモノマーは、モノアルケニルアレンモノ マー、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ビニル エチルベンゼンおよびビニルトルエン;アクリル酸またはメタクリル酸エステル 、例えば、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−n−ブチル、アクリ ル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸 −n−ブチル、メタクリル酸ラウリルおよびメタクリル酸イソデシル;共役ジオ レフィン、例えば、ブタジエンおよびイソプレン;並びにそれらの混合物である 。 適当な二官能性不飽和架橋用モノマーは、ビニルモノマーと反応しうるいずれ でもありうる。二官能性不飽和架橋用モノマーとしては、例えば、ジビニルベン ゼン、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸−3−ブチレンお よびメタクリル酸アリルがある。架橋用モノマーは、典型的に、全モノマー混合 物基準で2〜70重量%、好ましくは5〜40重量%の量で存在する。これらの 架橋用モノマーのいくつかは、少なくとも2重量%の架橋用モノマーが架橋され ている限り、非架橋モノマーとして包含することができる。 適当な重合触媒は、水溶性または油溶性でありうる。水溶性触媒としては、例 えば、過硫酸カリウムまたは同ナトリウムおよび種々の酸化還元系、例えば、過 硫酸アンモニウムと共にメタ重亜硫酸ナトリウムがある。油溶性(モノマー可溶 性)触媒としては、例えば、アゾジビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸 化べンゾイル、過酸化メチルエチルケトンおよびぺルオキシ二炭酸−ジ−2−エ チル−ヘキシルがある。触媒は、モノマーを重合させるおよび硬化させる有効量 で存在すべきである。典型的に、触媒の量は、モノマー基準で0.005〜15 重量%である。 重合される高不連続相エマルジョンを製造するのに用いられる界面活性剤は、 油中水高不連続相エマルジョンの生成においても重要である。界面活性剤は、用 いられる界面活性剤の溶解度に応じて、水性相またはモノマー相(モノマー混合 物)に対して加えることができる。適当な界面活性剤としては、例えば、非イオ ン界面活性剤、例えば、ソルビタンエステル(例えば、ソルビタンモノオレエー トおよびソルビタンモノラウレート)、グリセロールエステル(例えば、グリセ ロールモノオレエートおよびグリセロールモノリシノレエート)、PEG200 ジオレエート、ポリグリセロールの部分脂肪酸エステルおよびヒマシ油5〜10 EO;陽イオン界面活性剤、例えば、アンモニウム塩(例えば、塩化ジステアリ ルジメチルアンモニウムおよび塩化ジオレイルジメチルアンモニウム);並びに 陰イオン界面活性剤、例えば、ビス−トリデシルスルホコハク酸塩がある。商業 的に入手可能な界面活性剤としては、特に、例えば、スパン(SPAN)乳化剤 20、40、60、65、80および85(フルカ・ケミカル・コーポレーショ ン(Fluka Chemical Corp.)またはアルドリッチ・ケミカ ル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)製)、エムソー ブ(EMSORB)2502(ヘンケル(Henkel)製)およびアルカムル ス(ALKAMULS)ソルビタンエステルSML、SMO、SMS、STO並 びにアルカムルスソルビタンエステルエトキシレートPMSL−20およびPS MO−20(アルカリル・ケミカルズ・リミテッド(Alkaril Chem icals Ltd.)製)がある。(「スパン」および「アルカムルス」は登 録商標である。)ソルビタンエステルの組合せは、同時係属出願第 号明細書に記載のように用いることもできる。界面活性剤の量は、油中水高不連 続相エマルジョンが生成するようにあるべきである。概して、界面活性剤は、油 中水高不連続相エマルジョン(HIPE)を生成するための有効量で存在する。 好ましくは、界面活性剤は、モノマー基準で2〜40重量%、更に好ましくは5 〜25重量%の量で存在する。 高不連続相エマルジョンを生成するのに用いられる水および電解質を含む水性 相とモノマー混合物を含むモノマー相との相対量は、得られたポリマーフォーム の構造的、機械的および性能特性を決定する場合の一つの因子である。エマルジ ョン中の水および油の比率は、フォーム製品の密度、気泡の大きさおよび比表面 積に影響を与えることがある。適当な密度および高吸収力を有するポリマーフォ ーム製品を成形するために、油中水高不連続相エマルジョン(HIPE)は、典 型的に、不連続相として、少なくとも9:1の水対油重量比に対応してエマルジ ョン基準で少なくとも90重量%の水、更に好ましくは、少なくとも95重量% の水、最も好ましくは、少なくとも33:1の水対油重量比に対応して少なくと も 97重量%の水を含む。 不連続水性相は、HIPEを可溶化し且つフォームを一層水に湿潤性にさせる 水溶性電解質を含む。適当な電解質としては、無機塩(一価、二価、三価または それらの混合物)、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および重金属 塩、例えば、ハロゲン化物、硫酸塩、炭酸塩、リン酸塩およびそれらの混合物が ある。このような電解質としては、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、 塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ ム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウムおよびこれらの2種類またはそれ以上 の混合物がある。ハロゲン化物のような一価陰イオンとの一価または二価金属塩 が好ましい。 油中水高不連続相エマルジョンの生成は、用いられるモノマー、水対油比率、 用いられる界面活性剤の種類および量、混合条件、水溶性電解質の存在および量 などの多数の因子に依存する。これらの因子全てが油中水エマルジョンの生成に 好都合であるようになければ、エマルジョンは、油中水高不連続相エマルジョン よりもむしろ水中油エマルジョンを生成する。油中水エマルジョンの生成は、米 国特許出願第4,522,953号明細書に記載されている。 概して、油中水エマルジョンを生成するために、いずれにせよ水を最大約4: 1の水対油重量比まで混合することができる。水中油エマルジョンは、水を約4 :1の水対油比率を越えて一度に加えた場合に好ましくなる。典型的に、水は適 度な剪断速度で徐々に加える必要がある。小容量ミキサー、例えば、剪断速度が 少なくとも5s-1、好ましくは少なくとも約10s-1のぺイントミキサーを用い て油中水エマルジョンを混合することができる。剪断速度が少なくとも10s-1 の羽根車を備えた大型ミキサーまたは剪断速度が少なくとも50s-1、好ましく は少なくとも100s-1のピンギャップミキサーを用いることもできる。剪断速 度が低すぎる場合、油中水エマルジョンは水中油エマルジョンに逆戻りする。水 対油重量比は、高吸収カフォームについて少なくとも9:1、好ましくは少なく とも19:1、更に好ましくは少なくとも30:1であるのが望ましい。 HIPEは、バッチでかまたは連続的に製造することができる。HIPEをバ ッチで生成するには、エマルジョンを容器すなわちコンテナ中において水性相を モ ノマー混合物に対して適度な剪断速度で、望ましい水対油重量比に達するまで徐 々に加えることによって生成することができる。 HIPEは、上記の方法によって所望のエマルジョンとほぼ同様の特性を有す る予備成形エマルジョンを最初に製造した後、予備成形エマルジョン中に、エマ ルジョンの水性相およびモノマー相両方を所望のエマルジョンを生じるような比 率で導入し、同時に、乳化素材の有効粘度を導入された相の粘度近くまで減少さ せるのに十分であるが、所望のエマルジョンの固有の剪断安定性点を越えない連 続剪断状態で乳化素材を維持し、そして次に、製造されたエマルジョンを望まし い速度で回収することによって連続的に製造することができる。固有の剪断安定 性点とは、エマルジョンが過度の混合のために凝集するところである。したがっ て、剪断が十分に高い、すなわち、固有の剪断安定性点を越えている場合、エマ ルジョンは凝集することがあるので、エマルジョンは過度に高い剪断で混合すべ きではない。 バッチ法および連続法のための水性相およびモノマー相は、混合容器中に水性 流またはモノマー流それぞれによって1個またはそれ以上入口を介して導入する ことができる。それらの流れは、混合容器に入る前かまたは後に組合された後、 所望のHIPEを生じるような方法で混合することができる。流れの一つは場合 により促進剤を含むことができる。混合容器は、用いられるミキサーまたはミキ サーヘッドの種類とは無関係に高不連続相エマルジョンが製造される任意のコン テナである。 混合容器の入口とは異なる区域から、生成されたHIPEの少なくとも一部分 を、エマルジョン流を生じるように回収することができ(連続的でもありうる) 、次に、重合触媒を、エマルジョン流中において重合触媒が均一に分散するよう な方法でエマルジョン流中に注入することができる。重合触媒は、そのままで、 最終エマルジョンが追加の水または他の担体に順応する限りにおいて水中でまた は油溶性触媒用の有機溶媒中で若しくは別の担体中で、HIPE流を運ぶ管また は回収されたHIPEが入っている容器に対して1個またはそれ以上の入口を介 して加えることができる。油溶性触媒かまたは水溶性触媒をエマルジョン生成後 に加えて、実質的に均一の硬化性油中水高不連続相エマルジョンを凝集すること な く生成することができることが分かった。 本発明にしたがってHIPEの生成後に重合触媒(即ち、開始剤)を加えるこ とにより、加工上の問題を引き起こすことがあるミキサー中のどのような硬化も 避けることができるということが分かった。連続法でHIPEを混合する場合、 エマルジョンの一部分は、ゲル化の開始と比較して長い滞留時間を有することが あり(即ち、エマルジョン部分が流動しないほど粘度が高い場合)、例えば、従 来の方法の下でのそれは、モノマーの一部分が部分重合するかまたはゲル化する ように十分に長いことがある。この滞留時間は、ミキサー、エマルジョンの粘度 および混合温度に依存する。HIPEの製造後に重合触媒を加えることにより、 ミキサーの目詰まりまたは早期重合/硬化によって生じたHIPEの不均一性な どの加工上の問題を避けることができる。従来の方法の下でのバッチ混合法にお ける加工上の不都合でさえ、制限された貯蔵時間、混合容器中の壁の汚れ、混合 容器中の早期ゲル化またはミキサーヘッドの汚れを含む問題を引き起こすことが ある。本発明の方法は、これらの加工上の問題を解消する。更に、速硬性重合触 媒についての早期ゲル化またはミキサーヘッドの汚れは、本発明の方法を用いる ことによって避けることができる。 加えられた重合触媒は、更に、任意の配合技術、例えば、低剪断速度での静的 ミキサーまたはピンミキサーなどによってHIPE中に更に配合されて、硬化性 油中水高不連続相エマルジョンを生成することができる。剪断速度は、触媒を配 合するように十分に高いが、エマルジョンを凝集させるかまたは液化させるほど 低くない必要がある。このような剪断速度は、触媒を加えられたエマルジョン( すなわち、硬化性油中水高不連続相エマルジョン)が、少なくとも実質的に均一 のエマルジョンを生成するように十分に配合されるようにあるが固有の剪断安定 性点未満であるべきである。 触媒は、好ましくは、触媒を加えられたエマルジョンが実質的に均一のフォー ム製品を製造するように配合されるべきである。電子顕微鏡下で見られるメジア ン気泡寸法の10倍より大の直径を有するフォーム製品中の気泡数は、横断面積 の約10%未満を占めるのが好ましい。メジアン気泡寸法とは、存在する気泡数 の半数がある与えられた横断面積中におけるその寸法より小さい直径を有し且つ 半数がより大きいの直径を有する気泡寸法である。 更に、界面張力が低い(例えば、約1/10ダイン/cm未満)界面活性剤を 用いる場合、羽根車式ミキサーが好ましいことが分かった。本発明の方法は、エ マルジョンの滞留時間がピンギャップミキサーと比較して相対的に長い羽根車式 ミキサーに特に有利である。 硬化性油中水高不連続相エマルジョン(硬化性HIPE)は、バッチ法または 連続法で硬化させることができる。エマルジョンまたは水性流若しくはモノマー 流は、触媒添加前または後に加熱することができる。 バッチ法において、硬化性HIPEは、望ましい形状の適当なコンテナ中に集 め且つ少なくとも25℃の温度でモノマーを重合するかまたは硬化するのに有効 な時間硬化させることができる。好ましくは、エマルジョンが硬化温度で安定で ある限りにおいて、HIPEを25℃〜90℃の温度で重合させ且つ硬化させる 。或いは、同時係属出願第 号に記載の多段回法を用いることもでき る。多段回法においては、エマルジョンを65℃未満の温度で、エマルジョンの レオメトリクス動的剪断弾性率が500パスカルより大になる(僅かにゲル化し て、「ゲル」と称するゼリーまたはゼラチンのようなコンシステンシーを有する )まで予備硬化させた後、70℃を越える温度でゲルを硬化するのに有効な時間 硬化させる。硬化は、水を沸騰させない適当な加圧下において約175℃程度に 高いことがある。 エマルジョンは、例えば、温水、熱空気、蒸気、IR、RF、マイクロ波また はオーム加熱によって加熱することができる。HIPEは、所望の特性が得られ るまで硬化させるべきである。典型的に、硬化フォームを得るには、HIPEを 60℃で少なくとも8時間、または60℃で少なくとも1時間に続いて70℃を 越える温度で3時間硬化させるべきである。概して、硬化後の反応の程度は、十 分な特性を得るように、モノマーが少なくとも85%、好ましくは少なくとも9 0%、更に好ましくは少なくとも95%(すなわち、遊離モノマー5%未満)、 最も好ましくは少なくとも99%(すなわち、遊離モノマー1%未満)である。 これらのフォームは、後硬化させてフォーム特性を改良することができる。よ り優れた特性、例えば、増加した自由膨潤(すなわち、フォームが最初に吸収し うる液体の量)および/または十分な耐圧縮撓み(すなわち、荷重下の液体保留 性)などは、モノマ一配合物に応じて75℃を越える、好ましくは蒸気、熱空気 または他の熱源による90℃より大の温度でフォームを後硬化させることによっ て得ることができる。このような加熱は、熱交換器、オーブン、過熱ローラーま たは他の手段で最初に実施することができる。 温度が水の沸点付近かまたはそれを越える場合、液相中に水を保持し且つ優れ た特性を得るように加圧するのが好ましい。所望ならば、圧力を低下させて水を ある程度沸騰させてよいが、通常は、少なくともフォームがゲル化(即ち、予備 硬化)するまで、好ましくはそれが硬化するまで水を液体状態で維持して、モノ マー:水性界面を安定化させ且つフォーム構造を保持する。水性相を液体状態で 維持するための圧力の使用は、用いられる高温でエマルジョンが安定であるとい う条件で、極めて高温でエマルジョンを急速に硬化させる。圧力は、所望ならば 概して大気圧を越える、典型的にはほぼ大気圧の範囲内〜1.03MPaゲージ (150psig)の圧力でエマルジョンに対して加えることができる。温度が 約100℃である場合、7〜70kPaゲージ(1〜10psig)の圧力で十 分であり;温度が約130℃である場合、210〜480kPaゲージ(30〜 70psig)の圧力が好ましい。好ましい圧力は、絶対圧基準で溶液の自己蒸 気圧より僅かに大〜その圧力の約2倍までであり;更に高いかまたは更に低い圧 力を所望のように用いて、独特の結果を達成することができる。 加圧下でエマルジョンを硬化させる一つの方法は、ある与えられた温度で純水 から生じた自己蒸気圧下のオートクレーブ作業を用いることである。もう一つの 納得のいく方法は、エマルジョンを沸騰させないように加えられた窒素または空 気圧を用いることである。永久液体を用いる場合、窒素またはアルゴンなどの不 活性ガスは、引火性の観点から空気または酸素よりも好ましい。圧力は、更に、 ローラー、ピストンまたは金型などの機械的手段によっても維持すこるとができ る。この方法は、連続法が望ましい場合に特に有用である。 いったん硬化および/または後硬化工程が完了したら、フォーム中に配合され た水を搾り出し、熱によって乾燥させるかまたは残留する液体を蒸発させる適当 な水準まで圧力を低下させることによって瞬間蒸発させて、製品フォームを所望 の乾燥度にすることができる。これらの乾燥技術は、所望の硬化状態がフォーム 材料において現れた後に用いるのが好ましい。 本発明の方法によって製造されたフォームは、乾燥段階の前、後または間に洗 浄されて、液体の吸収に特に有用である吸収ブロックを生じることができる。典 型的に、フォームは、例えば、アルコール、1%塩化カルシウム溶液などの低濃 度電解質溶液(水相より低濃度)または脱イオン水などの溶媒を用いて、フォー ムの電解質含量を減少させるように洗浄される。洗浄されたフォームは、便宜上 、水および/または溶媒をフォームから搾り出し且つ自然乾燥または加熱乾燥に よって乾燥させることができる。 本発明の方法によって製造されたフォームは、高い吸収力および十分な均一性 を有し、しかも液体吸収製品として用いるのに特に有用である。 以下の実施例は、本発明の方法を例証するのに役立つ。洗浄法および乾燥法 以下の洗浄法および乾燥法を下記の実施例全てに用いた。フォームブロックを 硬化させた後、ブロックを0.35インチ(0.89cm)厚さにスライスした 。次に、個々のスライスを、9″X6.75″(22.9cmX17.1cm) ステンレス鋼製プレート間の0.04インチ(0.1cm)メッシュスクリーン 上に置いて、スライスを0.045インチ(1.14mm)厚さまで圧搾するこ とを可能にした。圧搾されるスライスをデイク(DAKE)製のアーバー(Ar bor)プレス中に入れ、塩化カルシウム溶液を搾り出した。次に、スライスを 1%塩化カルシウム溶液7.6リットル(2米国ガロン)中に浸漬し且つアーバ ープレス中に入れることによって2回洗浄し且つ圧搾した。次に、スライスが圧 搾された後、紙タオルを洗浄されたスライス両面に置き、それを再度圧搾して過 剰の水分をスライスから除去した。次に、スライスをオーブン中に60℃の温度 で4時間入れて乾燥させた。洗浄され且つ乾燥されたフォームスライスの物理的 性質について以下に論及したように分析した。試験法 レオメトリクス動的弾性率 : エマルジョンについての測定は、レオメトリクスRDS−7000系列質量分 析計において(クエット装置中の液体を試験しうる任意の振動性動的試験機を用 いることができる)、同心カップを中心に回転する円筒形ボブ(ボブは、カップ 上の円錐底部に合った円錐端を有する)から成るクエット装置を用いて行なうこ とができる。カップを油浸潤させ且つ乾燥させた後に試料をカップ中に入れ、ボ ブがエマルジョンを押退けるようにカップを入れる。ボブとカップとの隙間は約 2 mmであるべきであり、全試料は7cm3未満である。少量の低揮発性鉱油 「タフロ(TUFFLO)」(RTM)6056(水素化鉱油)を、ボブの周囲 に形成された小環中のエマルジョン上部に浮遊させる。測定は、カップ荷重後の 時間の関数として4種類の不連続振動数(0.1、1、10および100ラジア ン/秒)において高剪断歪(典型的に20%)で行なわれる。試料を回転振動さ せ(動的態様)、そしてトルク、rpmおよび法線力を記録する。レオメトリク ス動的作用G′、剪断弾性率G″、損失弾性率および接線デルタ並びにG″対G ′の比率を測定する。これらのデータを、経過時間の関数としてプロットする。 ある温度での時間の関数として動的弾性率を追跡する技術は、ヒーニング・ウィ ンター(Heening Winter)による「ゲル化点」、Encyclo pedia of Polymer Science & Engineeri ng ,1989年;およびH.H.ウィンター、Polymer Engine ering and Science ,27巻,22号,1698頁(1987 )において見出される。自由膨潤/耐圧縮撓み : 2″x2″(5x5cm)正方形をフォームスライスから切取る。フォーム正 方形を、ジェイコ(Jayco)製の中温88°F(31℃)シン・ウリン(S yn−Urine)中に17分間浸漬する。2″x2″(5x5cm)正方形か ら直径1.13インチ(2.87cm)の円を切取る。このディスクをシン・ウ リン中で5分間再度平衡させる。次に、湿潤ディスクを秤量する(「初期湿量」 )。 次に、ディスクを5.1kPa(0.74psi)応力下に置き、ここにおい て応力は、横断面積で割ったゲージに加えられた全死重である。15分後、検体 ディスクを秤量して、保留された流体を測定する。 過剰の尿を、ディスクおよびそれが切取られた正方形の残りから搾り出す。フ ォームを沸騰脱イオン水中に15分間入れる。フォームを洗浄し、この方法を数 回繰り返して無機物を除去する。次に、フォームを取出し、吸取り乾燥させた後 、60〜70℃の真空オーブン中に入れ、そしてフォームが充分に発泡するまで 乾燥させる。次に、乾燥ディスク試料の重量をグラムで決定する(「最終乾量」 )。 下記の値を前記測定から計算した。 自由膨潤=初期湿量/最終乾量 耐圧縮撓み(RTCD)=15分間荷重後の湿量/最終乾量鉛直吸上率 : フォームスライスから、切片厚さ0.35インチ(0.89cm)、1〜2c m幅ストリップを5cmより大の長さで切取る。フォームストリップを金属平定 規に対して固定するかまたは接着し、フォームストリップの底部を平定規の0標 線と同じ高さにする。平定規およびフォームを、99°F(37℃)のインキュ ベーター中のジェイコ製シン・ウリン約100mlのコンテナ中に入れ、ストリ ップの底部(0標線)がシン・ウリンの表面にかろうじて触れるようにする(1 mm未満)。シン・ウリンを食用着色剤で染色して、フォーム中のその吸収およ び増加量を一層容易に監視する。ストップウォッチを用いて、液面がフォーム試 料中の5cm鉛直高さに達するのに必要な時間を測定する。遊離液% : 非吸収水量は、予備硬化または硬化段階後のコンテナ中のフォームから流体を デカントし且つデカントされた流体を秤量することによって測定された。実施例1 この実施例は、本発明によるバッチ法によって低密度架橋ポリマー性材料の製 法を実証する。 18.21%のスチレン、27.19%のジビニルベンゼン(アルドリッチ・ ケミカル・カンパニー製の、55%ジビニルベンゼンを含む市販のジビニルベン ゼン)および54.6%のアクリル酸−2−エチルヘキシルの混合物を、アルミ ナのカラムで濾過した。この濾過された材料17.579gを、スパン(登録商 標)20乳化剤(フルカ・ケミカル・コーポレーションまたはアルドリッチ・ケ ミカル・カンパニー製のソルビタンモノラウレート)3.565gが入った1リ ットルビーカー中に入れた。次に、エアモーター(アロー・エンジニアリング・ カンパニー(Arrow Engineering Co.)製の#C−171 2 O.37kW(1/2hp)モーター)に取付けられたぺイントスターラー (シュア・ライン(SHUR−LINE)(登録商標)インコーポレーテッド製 の06200PM−70型)で撹拌しながら、1.1%CaCl2水溶液630 cm3をビーカーに対して7分間にわたって徐々に加えた。エマルジョンは望ま しい水対油重量比で生成された。水溶液の添加を完了して1分後に、過硫酸カリ ウム触媒1.6gをエマルジョンに加えた。触媒含有エマルジョンを、約300 〜400rpmで操作される同様のぺイントスターラーで20秒間混合した。ビ ーカーを60℃水浴中に18時間入れた。フォームはこの時点で硬化した。 得られたフォームの横断面の走査型電子顕微鏡写真が得られた。150x80 0ミクロン横断面の格子を写真に対して置き、メジアン気泡寸法を決定した。大 型の気泡(メジアン寸法の10倍またはそれ以上)の写真面積部分を測定した。 横断面積の5%未満が大型の気泡寸法を有した。実施例2 この実施例は、HIPE中に重合触媒を混合する硬化を実証する。 18.15%のスチレン、27.3%のジビニルベンゼン(アルドリッチ・ケ ミカル・カンパニー製の、55%ジビニルベンゼンを含む市販のジビニルベンゼ ン)および54.44%のアクリル酸−2−エチルヘキシルの混合物を、アルミ ナのカラムで濾過した。この濾過された材料17.847gを、スパン(登録商 標)20乳化剤(フルカ・ケミカル・コーポレーションまたはアルドリッチ・ケ ミカル・カンパニー製のソルビタンモノラウレート)3.638gが入った1リ ットルビーカー中に加えた。次に、エアモーター(アロー・エンジニアリング・ カンパニ一製の#C−1712 0.37kW(1/2hp)モーター)に取付 けられたぺイントスターラー(シュア・ライン(登録商標)インコーポレーテッ ド製の06200PM−70型)で撹拌しながら、1.1%CaC12水溶液6 30cm3をビーカーに対して9分間にわたって徐々に加えた。エマルジョンは 望 ましい水対油比率で生成された。次に、過硫酸カリウム触媒1.62gをエマル ジョン中に混合した。次に、ビーカーの内容物を、ロスミキサー(Ross M ixer)(約3500RPMで操作されるチャールズ・ロス・アンド・サン・ カンパニー(Charles Ross &Son Company)製のLA E−ME型)で4分間混合した。次に、ビーカー内容物を118cm3(4液量 オンス)ジャーに注入した。フォーム対液体比率は約1:1であった。これらの ジャーを60℃、80℃および100℃の浴中に入れた。約21分後、ジャーの 中のフォーム全部が、等部分の個体および液体(すなわち、50%遊離液)を有 して硬化したと考えられた。 得られたフォームの横断面の走査型電子顕微鏡写真が得られた。150x80 0ミクロン横断面の格子を写真に対して置き、メジアン気泡寸法を決定した。次 に、大型の気泡(メジアン寸法の10倍またはそれ以上)の写真面積部分を測定 した。横断面積の80%より大が大型の気泡寸法を有した。これらの気泡容積は 、(容積は半径の三乗として、そして面積は二乗となるので)全体ではより一層 大きな部分になると考えられる。したがって、ロスミキサーで混合を4分間程度 続ける場合、油溶性かまたは水溶性開始剤の過剰混合の結果として、極めて不均 一なフォームが生じる。 実施例1および実施例2から分かるように、重合触媒は、触媒を均一に配合す ることにより、エマルジョンの妨げになることなくHIPEの生成後に加えるこ とができる。しかしながら、配合は、エマルジョンが凝集する固有の剪断安定性 点を越えないように注意を払う必要がある。比較例A 比較のために、乳化の前に過硫酸カリウムを水に溶解させることによってフォ ームを製造した。 過硫酸カリウム(1.4g)を、40℃まで加熱された10%CaCl2溶液 (バーンステッド(Barnstead)脱イオン水で3999.1gまで希釈 された塩化カルシウム399.1g)900cm3に対して加えた。この溶液に 対して、1リットルプラスチックビーカー中においてモノマー界面活性剤配合物 (スチレン446.6g/ジビニルベンゼン447.3g/アクリル酸−2−エ チルヘキシル1353.1g/スパン(登録商標)20を267.95g)29 .90gを加えた。この混合物を、空気駆動ぺイントスターラー(シュア・ライ ン(登録商標)インコーポレーテッド製の06200PM−70型)で更に約1 分間撹拌した。得られたエマルジョンを2本の1.4リットル(3米国パイント )プラスチックタブAAおよびABに分割した。それぞれのタブに蓋をした後、 AAを60℃インキュベーター中で24時間硬化させた。硬化したAAからの遊 離液は6.2%と測定された。ABをオートクレーブ(Autoclave)( 134℃および約2.8MPa(29psi)で設定されたナプコ(NAPCO )製の9000−D急速排気オートクレーブ)中において4時間硬化させた。硬 化したタブBからの遊離液は11.6%と測定された。 ポリマー生成物AAの性質および遊離液の量を表1に示す。 得られたフォームAAの横断面の走査型電子顕微鏡写真が得られた。150x 800ミクロン横断面の格子を写真に対して置き、メジアン気泡寸法を決定した 。次に、大型の気泡(メジアン寸法の10倍またはそれ以上)の写真面積部分を 測定した。横断面積の5%未満が大型の気泡寸法を有した。実施例3 以下の実験3a〜3hそれぞれにおいて、モノマー界面活性剤配合物(重量比 20:20:60:12のスチレン/ジビニルベンゼン/アクリル酸−2−エチ ルヘキシル/スパン(登録商標)20)20gを、1リットルプラスチックビー カー中において10%CaC12溶液(バーンステッド水で希釈された塩化カル シウム)600cm3中に40℃で徐々に加え、同時に空気駆動ぺイントスター ラー(シュア・ライン(登録商標)インコーポレーテッド製の06200PM− 70型)で実施例1と同様に撹拌することによってエマルジョンを生成した。撹 拌は、添加終了後約1分間続けた。エマルジョンは望ましい水対油比率を有して 生成された。エマルジョンを1.4リットル(米国パイント)ポリエチレンタブ 中に入れた。 全実施例において、過硫酸カリウム0.9gを加えた。実施例3aにおいては 、過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に散布した。更に撹拌することはしなか った。実施例3bにおいては、過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に加えた後 、 スパテルでエマルジョンに「X」の切り込みを入れた。実施例3cにおいては、 過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に加えた後、スパテルでエマルジョンに4 回「X」の切り込みを入れた。実施例3dにおいては、過硫酸カリウムをエマル ジョンの上部に加えた後、スパテルで20秒間混合した。実施例3eにおいては 、過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に加えた後、上記と同様のペイントスタ ーラーで30秒間混合し、同時にタブを上下におよびスターラーの周り全体に動 かした。実施例3fにおいては、過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に加えた 後、同様のペイントスターラーで10分間間混合した。実施例3gにおいては、 過硫酸カリウムをエマルジョンの上部に加えた後、同様のペイントスターラーで エマルジョン全体を充分に1〜2分間間混合した。次に、ペイントミキサーをタ ブの底付近に1時間入れた。実施例3hにおいては、過硫酸カリウムをエマルジ ョンの上部に加えた後、ロスミキサー(約3500RPMで操作されるチャール ズ・ロス・アンド・サン・カンパニー製のLAE−ME型)で20分間混合した 。 過硫酸カリウムを加えられたエマルジョン(硬化性エマルジョン)が入ってい るタブに蓋をし、そして60℃インキュベーター中で24時間硬化させた。 これらのポリマー生成物の性質および遊離液の量を表1に示す。 a:標準範囲 b:標準に対して軟質 c:過剰混合によって損なわれた吸収性および鉛直吸上率 d:過剰混合によって破壊されたエマルジョン 実施例3d〜3fについて得られたフォームの横断面の走査型電子顕微鏡写真 が得られた。150x800ミクロン横断面の格子を写真に対して置き、メジア ン気泡寸法を決定した。次に、大型の気泡(メジアン寸法の10倍またはそれ以 上)の写真面積部分を測定した。フォーム3d〜3fについて、横断面積の5% 未満が大型の気泡寸法を有した。 したがって、ロスミキサーは、過剰混合(実施例3h)の結果として極めて不 均一なフォームを生じ且つエマルジョンを分解する(すなわち、多量の遊離液) ことが分かる。しかしながら、約1分間〜約10分間のぺイントミキサー混合ま たはスパテルによる撹拌についての電子顕微鏡写真で観察された気泡寸法比およ び容積部分並びに分解されたエマルジョンの量は、比較例で示されたように最初 に過硫酸カリウムを水に溶解させることによってフォームが製造される場合とほ ぼ同様である。実施例4 この実施例は、本発明にしたがってHIPE中に別の重合触媒(油溶性触媒) を混合する効果を実証する。 18.17%のスチレン、27.23%のジビニルベンゼン(アルドリッチ・ ケミカル・カンパニー製の、55%ジビニルベンゼンを含む市販のジビニルベン ゼン)および54.6%のアクリル酸−2−エチルヘキシルの混合物を、アルミ ナのカラムで濾過した。この濾過された材料17.48gを、スパン(登録商標 )20乳化剤(フルカ・ケミカル・コーポレーションまたはアルドリッチ・ケミ カル・カンパニー製のソルビタンモノラウレート)3.63gが入っている1リ ットルビーカー中に加えた。次に、エアモーター(アロー・エンジニアリング・ カンパニー製の#C−1712 0.37kW(1/2hp)モーター)に取付 けられたぺイントスターラー(シュア・ライン(登録商標)インコーポレーテッ ド製の06200PM−70型)で撹拌しながら、1.1%CaCl2水溶液6 30cm3を7分間にわたって徐々に加えた。望ましい水対油比率の高不連続相 エマルジョンが生成された。次に、ルパーソル(Lupersol)DDM−9 (ぺンワルト・コーポレーション(Penwalt Corp.)の一部門であ るルシドール(Lucidol)製の過酸化メチルエチルケトン)1.54gを エマルジョンに加えた。次に、ビーカーの内容物を同様のぺイントスターラーで 20秒間混合した。ビーカーを60℃水浴中に入れ、そこに16時間放置した。 フォームはこの時点で硬化した。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年10月27日 【補正内容】差し替え用紙第2〜3頁の翻訳文:原翻訳文第1頁下から7行目〜第3頁16行 (オリフィス・・・・・ができる。)と差し替える オリフィスの目詰まりまたは混合容器中の壁に対する材料の付着などの作業上の 困難が最小限の連続混合法を用いることが望ましい。更に、得られたエマルジョ ンは、再現性のあるフォームを製造するように均一且つ安定であるべきである。 バッチ法においては、混合容器中の壁およびミキサーヘッドに対する材料の付着 を避けることが更に望まれる。 本発明は、硬化性高不連続相エマルジョンを製造するための改良された混合法 の提供を探求する。 本発明により、多孔質架橋ポリマー性材料の製造法であって、 (a)水および電解質を含む水性相を提供し、 (b)少なくとも1種類の以下に定義のビニルモノマーおよび混合物基準で 2〜70重量%の二官能性不飽和架橋用モノマーを含む重合性モノマー混合物を 提供し、 (c)界面活性剤を該水性相および/または該モノマー混合物中に配合し、 (d)該水性相および該モノマー混合物を混合容器中において、エマルジョ ン基準で少なくとも90重量%の水を不連続相として含む油中水エマルジョンを 生じるのに有効な条件下で組合せ且つ混合し、 (e)重合触媒を該油中水エマルジョンの少なくとも一部分に対して加え且 つ硬化性油中水エマルジョンを生成するのに有効であるが固有の剪断安定性点未 満である剪断条件下で配合し、そして (f)硬化性油中水エマルジョンを少なくとも25℃の温度で重合させ且つ 架橋させる工程を含む上記方法を提供する。 オリフィスの目詰まり並びに混合容器中の壁およびミキシングヘッドに対する 材料の付着は、したがって、油中水高不連続相エマルジョンの生成後に重合触媒 を加えることによって避けることができる。 本発明により、硬化性油中水高不連続相エマルジョンは、目詰まりした混合容 器および不均一なエマルジョンの不都合を伴うことなく製造することができる。 吸収力が高い低密度多孔質架橋ポリマー性材料(以下、「フォーム」)は、これ らの均一な硬化性油中水高不連続相エマルジョンを硬化させることによって製造 することができる。概して、これらのフォームの乾燥密度は0.1g/cm3未 満である。 フォームの製造において、種々のビニルモノマーは、そのモノマーが油中水高 不連続相エマルジョンの油相中に分散しうるかまたはそれを生成しうるという条 件で用いることができる。適当なビニルモノマーは、モノアルケニルアレンモノ マー、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ビニル エチルベンゼンおよびビニルトルエン;アクリル酸またはメタクリル酸エステル 、例えば、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−n−ブチル、アクリ ル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸 −n−ブチル、メタクリル酸ラウリルおよびメタクリル酸イソデシル:共役ジオ レフィン、例えば、ブタジエンおよびイソプレン;並びにそれらの混合物である 。 適当な二官能性不飽和架橋用モノマーは、ビニルモノマーと反応しうるいずれ でもありうる。二官能性不飽和架橋用モノマーとしては、例えば、ジビニルベン ゼン、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸−3−ブチレンお よびメタクリル酸アリルがある。架橋用モノマーは、典型的に、全モノマー混合 物基準で2〜70重量%、好ましくは5〜40重量%の量で存在する。これらの 架橋用モノマーのいくつかは、少なくとも2重量%の架橋用モノマーが架橋され ている限り、非架橋モノマーとして包含することができる。差し替え用紙第23〜25頁の翻訳文:原翻訳文第19頁1行〜第20頁最終行 (請求の範囲・・・・・記載の方法。)と差し替える 請求の範囲 1. 多孔質架橋ポリマー性材料の製造法であって、 (a)水および電解質を含む水性相を提供し、 (b)モノアルケニルアレン、アクリル酸若しくはメタクリル酸エステルま たは共役ジオレフィンである少なくとも1種類のビニルモノマーおよび混合物基 準で2〜70重量%の二官能性不飽和架橋用モノマーを含む重合性モノマー混合 物を提供し、 (c)界面活性剤を該水性相および/または該モノマー混合物中に配合し、 (d)該水性相および該モノマー混合物を混合容器中において、エマルジョ ン基準で少なくとも90重量%の水を不連続相として含む油中水エマルジョンを 生じるのに有効な条件下で組合せ且つ混合し、 (e)重合触媒を該油中水エマルジョンの少なくとも一部分に対して加え且 つ実質的に均一の硬化性油中水エマルジョンを生成するのに有効であるが固有の 剪断安定性点未満である剪断条件下で配合し、そして (f)硬化性油中水エマルジョンを少なくとも25℃の温度で重合させ且つ 架橋させる工程を含む上記方法。 2. 二官能性不飽和架橋用モノマーが、ジビニルベンゼン、ジメタクリル酸 ジエチレングリコール、ジメタクリル酸−3−ブチレンおよびメタクリル酸アリ ルの少なくとも1種類である請求項1に記載の方法。 3. 界面活性剤が、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤または陰イオ ン界面活性剤である請求項1または2に記載の方法。 4. 油中水エマルジョンが、エマルジョン基準で少なくとも95重量%の水 を含む請求項1または2に記載の方法。 5. 重合触媒が、重合性モノマー基準で0.005〜15重量%の量で存在 する請求項1または2に記載の方法。 6. 重合触媒が、水溶性触媒または油溶性触媒である請求項1または2に記 載の方法。 7. 油中水エマルジョンの少なくとも一部分を、工程(e)において重合触 媒を加える前の工程(d)の後に混合容器から取出す請求項1または2に記載の 方法。 8. 重合触媒を、工程(e)において、工程(d)で用いた混合容器に対し て加える請求項1または2に記載の方法。 9. 工程(f)を、少なくとも85%のモノマーが反応するまで続ける請求 項1に記載の方法。 10.工程(f)を、少なくとも90%のモノマーが反応するまで続ける請求 項9に記載の方法。 11.硬化性油中水エマルジョンを、工程(f)においてバッチで重合させ且 つ架橋させる請求項1、2または9に記載の方法。 12.硬化性油中水エマルジョンを、工程(f)において連続的に重合させ且 つ架橋させる請求項1、2または9に記載の方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 多孔質架橋ポリマー性材料の製造法であって、 (a)水および電解質を含む水性相を提供し、 (b)モノアルケニルアレン、アクリル酸若しくはメタクリル酸エステルま たは共役ジオレフィンである少なくとも1種類のビニルモノマーおよび混合物基 準で2〜70重量%の二官能性不飽和架橋用モノマーを含む重合性モノマー混合 物を提供し、 (c)界面活性剤を該水性相および/または該モノマー混合物中に配合し、 (d)該水性相および該モノマー混合物を混合容器中において、エマルジョ ン基準で少なくとも90重量%の水を不連続相として含む油中水エマルジョンを 生じるのに有効な条件下で組合せ且つ混合し、 (e)重合触媒を該油中水エマルジョンの少なくとも一部分に対して加え且 つ実質的に均一の硬化性油中水エマルジョンを生成するのに有効であるが固有の 剪断安定性点未満である剪断条件下で配合し、そして (f)硬化性油中水エマルジョンを少なくとも25℃の温度で重合させ且つ 架橋させる工程を含む上記方法。 2. 二官能性不飽和架橋用モノマーが、ジビニルベンゼン、ジメタクリル酸 ジエチレングリコール、ジメタクリル酸−3−ブチレンおよびメタクリル酸アリ ルの少なくとも1種類である請求項1に記載の方法。 3. 界面活性剤が、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤または陰イオ ン界面活性剤である請求項1または2に記載の方法。 4. 油中水エマルジョンが、エマルジョン基準で少なくとも95重量%の水 を含む請求項1または2に記載の方法。 5. 重合触媒が、重合性モノマー基準で0.005〜15重量%の量で存在 する請求項1または2に記載の方法。 6. 重合触媒が、水溶性触媒または油溶性触媒である請求項1または2に記 載の方法。 7. 油中水エマルジョンの少なくとも一部分を、工程(e)において重合触 媒を加える前の工程(d)の後に混合容器から取出す請求項1または2に記載の 方法。 8. 重合触媒を、工程(e)において、工程(d)で用いた混合容器に対し て加える請求項1または2に記載の方法。 9. 工程(f)を、少なくとも85%のモノマーが反応するまで続ける請求 項1に記載の方法。 10.工程(f)を、少なくとも90%のモノマーが反応するまで続ける請求 項9に記載の方法。 11.硬化性油中水エマルジョンを、工程(f)においてバッチで重合させ且 つ架橋させる請求項1、2または9に記載の方法。 12.硬化性油中水エマルジョンを、工程(f)において連続的に重合させ且 つ架橋させる請求項1、2または9に記載の方法。
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