JP2002128811A - 多孔質架橋重合体の製造方法 - Google Patents

多孔質架橋重合体の製造方法

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JP2002128811A JP2000324443A JP2000324443A JP2002128811A JP 2002128811 A JP2002128811 A JP 2002128811A JP 2000324443 A JP2000324443 A JP 2000324443A JP 2000324443 A JP2000324443 A JP 2000324443A JP 2002128811 A JP2002128811 A JP 2002128811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 数平均孔径が80μm以上の均一なフォーム
構造を有した、吸収特性、物理特性に非常に優れた多孔
質架橋重合体を非常に短時間で効率よく生産できる製造
方法を提供する。 【解決手段】 重合性単量体成分および界面活性剤を含
有する油相と水を含有する水相とより得られる、油中水
滴型高分散相エマルションの形成温度での粘度が500
mPa・sec以下の油中水滴型高分散相エマルションを重合
開始剤の存在下に重合する工程を含む多孔質材料の製造
方法および/または数平均孔径が80μm以上の孔径の
多孔質材料の製造方法において、該重合開始剤として水
溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤を併用することを特
徴とする多孔質材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油中水滴型高分散
相エマルション(Water in Oil type High Internal Ph
ase Emulsion;以下、単にHIPEとも略す)を重合し
て、表面も内部も連通孔の形成されている連続気泡(op
en cell;以下、オープンセルとも称す)を有する多孔
質材料を製造するに際して、非常に短時間でHIPEを
硬化させて当該多孔質材料を製造する方法に関するもの
である。より詳しくは、本発明は、(1)液体吸収材;
例えば、尿、血液などの体液の吸収材としておむつの
コア材などに利用できるほか、水、油、有機溶剤など
の吸収材として廃水、廃油処理剤、廃溶剤処理剤など
に、また(2)エネルギー吸収材;例えば、音、熱の吸
収材として自動車、建築用の防音材、断熱材などに、さ
らに、(3)薬剤含浸基材;例えば、芳香剤、洗浄剤、
つや出し剤、表面保護剤、難燃化剤などを含浸させた家
庭用品などに幅広く利用できる連続気泡を有する多孔質
重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】HIPEとは、分散相(内相)である水
相と外相である油相の比率(W/O比)が約3/1以上
のエマルションをいう。このHIPEを重合させて、多
孔質重合体を製造することは公知である。そして、HI
PE化することなく発泡剤を用いて製造される多孔質重
合体(以下、単にフォームともいう)は、比較的独立気
泡のフォームが得られやすいのに比べ、HIPEから多
孔質重合体を製造する方法(以下、単にHIPE法とも
いう)は、連続気泡の低密度のフォームの製法として優
れている。
【0003】HIPEから多孔質材料を製造する方法と
しては、例えば、特開昭57−98713号公報、特開
昭62−50002号公報、US−A−5252619
号公報及びUS−A−5189070号公報に記載され
ている。特開昭57−98713号公報及び特開昭62
−50002号公報には、水溶性および/または油溶性
重合開始剤を含んだHIPEを作製し、これを50℃あ
るいは60℃で8時間から72時間加熱重合する方法が
開示されている。また、US−A−5210104号公
報には、HIPE作製後重合開始剤を添加する方法、さ
らにUS−A−5252619号公報には、重合開始剤
を含んだHIPEを作製後、90℃以上の温度で重合す
る方法、及びUS−A−5189070号公報には、2
0〜65℃未満の温度でエマルションから所定の動的剪
断弾性率を有するゲルを形成させ、その後に70℃以上
の温度で重合させる方法が開示されている。US−A−
5358974号公報では、油溶性開始剤である1位の
炭素で枝別れしたアルキルパーオキシジカーボネートを
用いてHIPEを重合する方法が開示されている。
【0004】しかしながら、特開昭57−98713号
公報、特開昭62−50002号公報及びUS−A−5
358974号公報に開示されている方法は、重合時間
が長く生産効率が良くない。また、US−A−5252
619号公報やUS−A−5189070号公報のよう
に、高温で重合すると比較的短時間で重合できるもの
の、なお数時間程度の重合時間を要し、しかも条件によ
ってはHIPEの安定性が損なわれ多量の水分が遊離し
てくる傾向が見られ、所定の孔径の多孔質重合体が得ら
れない場合があった。さらに、US−A−521010
4号公報では、HIPEを作製後重合開始剤を添加して
いるので、HIPEの乳化安定性は改良されているが、
重合時間は数時間必要であると記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはHIPE法に
よる非常に短時間での多孔質重合体の製造方法を開発す
べく鋭意検討した結果、HIPEの重合時間に注目し、
乳化したHIPEを特定の加熱昇温速度で昇温することによ
り、重合時間を短縮し例えば30分、好ましくは10分以内
という非常に短時間に重合する手法を見出した。しかし
ながら、この手法を用いて特定のHIPE例えば粘度が50
0mPa・sec以下であるような低粘度のHIPEを重合し
て平均孔径が80μm以上の大きな孔径の多孔質材料を
製造しようとした場合、上記の手法を用いても重合時間
は大きく短縮されず、逆にHIPEの安定性が損なわれて所
定の孔径の多孔質材料が得られずにHIPEが相分離して崩
壊する場合があることが明らかとなった。
【0006】従って本発明の目的は上記技術課題を解決
し、粘度が500mPa・sec以下の低粘度のHIPEを用い
て、孔径の大きな多孔質材料を製造する際に、例えば3
0分、好ましくは10分以内という非常に短時間で製造
することができる多孔質材料の製造方法を提供するもの
である。HIPEの重合において水溶性重合開始剤を単
独で使用した場合は、HIPEの水相で開始剤が分解し
てラジカルが発生するので、水相と油相の界面から重合
反応が進行し、徐々に油相内部へと重合が進行する。そ
のため油相と水相の界面付近ほど重合率は高く、重合後
の多孔質材料の孔の表面部分の強度が向上と、それに伴
ない風合いが向上するという特性がある。重合時間を短
縮する手法として、重合系中のラジカル濃度を高くする
手法が挙げられるが、500mPa・secよりも高粘度のH
IPEを重合して数平均孔径が80μm未満の小さな孔径
を有する多孔質材料を製造する場合では、一般に高粘度
HIPEのエマルションの粒子径が小さいため、水溶性重合
開始剤単独で使用した場合でも、油溶性重合開始剤単独
で使用した場合でも、水溶性重合開始剤と油溶性重合開
始剤と併用した場合でも、さほどの違いはなく、重合時
間を短縮することができる。しかし、500mPa・sec
以下の低粘度のHIPEを重合して数平均孔径が80μm以
上の大きな孔径を有する多孔質材料を製造する場合で
は、一般にエマルションの粒子径が大きくなるため、水
相と油相との界面の面積が低下し、それにより、水溶性
重合開始剤を単独で使用して該HIPEを重合すると、水相
から油相へのラジカルの移動速度が制限される。そのた
め、発生したラジカルのうちで重合反応に使われる開始
剤の効率が著しく低下し、重合速度が著しく低下するこ
とが明らかとなった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、粘度が5
00mPa・sec以下のHIPEを用いて多孔質材料を製造する
場合、および、数平均孔径が80μm以上の多孔質材料
製造する場合に、非常に短時間で重合することで生産性
の良い、かつフォームの強度が優れた製造方法を開発す
べく鋭意検討した結果、油溶性重合開始剤を必須として
使用して重合することで、短時間で重合することを見出
した。
【0008】すなわち、上記諸目的は下記[1]〜[8]に
よって達成される。 [1] 重合性単量体成分と界面活性剤とを含有する油相
と、水を含有する水相とから得られる油中水滴型高分散
相エマルションを、重合開始剤の存在下に重合する工程
を含む多孔質材料の製造方法において、該油中水滴型高
分散相エマルションは、形成温度での粘度が500mPa
・sec以下であり、該重合開始剤は、油溶性重合開始剤
を必須に含むものであることを特徴とする多孔質材料の
製造方法。 [2] 油中水滴型高分散相エマルションを重合開始剤の
存在下で重合して数平均孔径が80μm以上である多孔
質重合体を製造する方法であって、該重合開始剤は、油
溶性重合開始剤を必須に含むものであることを特徴とす
る多孔質材料の製造方法。 [3] 該重合開始剤は、油溶性重合開始剤と水溶性重合
開始剤を含むものである上記[1]または[2]に記載の多
孔質材料の製造方法。 [4]前記油中水滴型高分散相エマルションの重合時間
が、30分以下であることを特徴とする上記[1]から
[3]のいずれかに記載の多孔質材料の製造方法。 [5]前記油中水滴型高分散相エマルションの重合性単量
体成分に対し、油溶性重合開始剤を0.05モル%〜1
5モル%と水溶性重合開始剤を併用し、重合時間内に油
溶性重合開始剤の分解し終わる開始剤量を重合性単量体
に対して0.05モル%〜5モル%に制御することを特徴
とする上記[3]または[4]記載の多孔質材料の製造方
法。 [6]前記重合する工程が連続重合であることを特徴とす
る上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。 [7]前記HIPEの温度が80℃以上110℃以下の温
度であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに
記載の製造方法。前記HIPEを形成後に油溶性重合開始剤
を添加して重合することを特徴とする上記[1]〜[7]い
ずれかに記載の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は500mPa・sec以下の低
粘度のHIPEを重合開始剤の存在下に重合する工程を
含む多孔質材料の製造方法および/または数平均孔径が
80μm以上の多孔質材料の製造方法において、重合開
始剤として油溶性重合開始剤を使用し、好ましくは水溶
性重合開始剤と油溶性重合開始剤を組合わせて使用する
ことを特徴とするものである。より詳しくは、本発明の
多孔質材料の製造方法について以下工程順に説明する。 [I]HIPEの調製 (1)HIPEの使用原料 HIPEの使用原料は、(a)重合性単量体、(b)架
橋性単量体および(c)界面活性剤を油相を構成する必
須成分として含有し、(d)水を水相を構成する必須成
分として含有するものであればよい。さらに、必要に応
じて、(e)重合開始剤、(f)塩類、(g)その他の
添加剤を油相および/または水相を構成する任意成分と
して含有するものであってもよい。 (a)重合性単量体 上記重合性単量体としては、分子内に1個の重合性不飽
和基を有するものであればよく、分散または油中水滴型
高分散相エマルション中で重合可能であって気泡を形成
できれば特に制限されるものではない。好ましくは少な
くとも1部は(メタ)アクリル酸エステルを含むもので
あり、より好ましくは(メタ)アクリル酸エステルを2
0質量%以上を含むものであり、特に好ましくは(メ
タ)アクリル酸エステルを35質量%以上を含むもので
ある。重合性単量体として、(メタ)アクリル酸エステ
ルを含有することにより、柔軟性や強靭性に富む多孔質
材料を得ることができるため望ましい。
【0010】重合性単量体としては、具体的には、スチ
レン等のアリレン単量体;スチレン、エチルスチレン、
アルファメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルエチ
ルベンゼンなどのモノアルキレンアリレン単量体;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの
(メタ)アクリル酸エステル;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、クロロメチルスチレン等の塩素含有単量体;アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリ
ル化合物;その他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
N−オクタデシルアクリルアミド、エチレン、プロピレ
ン、ブテン等が例示できる。これらは、1種を単独で使
用する他、2種以上を併用してもよい。
【0011】上記重合性単量体の使用量は、重合性単量
体と下記架橋性単量体からなる単量体成分全体の重量に
対し、好ましくは10〜99.9質量%の範囲で、より
好ましくは30〜99質量%、特に好ましくは30〜7
0質量%の範囲である。重合性単量体の使用量が10質
量%未満の場合には、得られる多孔質材料が脆くなった
り吸水倍率が不充分となることがある。一方、重合性単
量体の使用量が99.9質量%を超える場合には、得ら
れる多孔質材料の強度、弾性回復力などが不足したり、
充分な吸水量および吸水速度を確保できないことがあ
る。 (b)架橋性単量体 上記架橋性単量体としては、分子内に少なくとも2個の
重合性不飽和基を有するものであればよく、上記重合性
単量体と同様に、分散または油中水滴型高分散相エマル
ション中で重合可能であって気泡を形成できれば特に制
限されるものではない。
【0012】架橋性単量体としては、具体的には、ジビ
ニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエ
ン、ジビニルキシレン、エチルジビニルベンゼン、ジビ
ニルナフタレン、ジビニルアルキルベンゼン類、ジビニ
ルフェナンスレン、ジビニルビフェニル、ジビニルジフ
ェニルメタン、ジビニルベンジル、ジビニルフェニルエ
ーテル、ジビニルジフェニルスルフィド等の芳香族系単
量体;ジビニルフラン等の酸素含有単量体;ジビニルス
ルフィド、ジビニルスルフォン等の硫黄含有単量体;ブ
タジエン、イソプレン、ペンタジエン等の脂肪族単量
体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、オクタンジオールジ(メタ)ア
クリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス
(メタ)アクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、
トリアリルアミン、テトラアリロキシエタン、並びにヒ
ドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ソルビトー
ルなどの多価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸
とのエステル化合物などが例示できる。これらは、1種
を単独で使用する他、2種以上を併用してもよい。
【0013】上記架橋性単量体の使用量は、上記重合性
単量体と架橋性単量体からなる単量体成分全体の重量に
対し、0.1〜90質量%の範囲であることが好まし
く、より好ましくは1〜70質量%、特に好ましは30
〜70質量%の範囲である。上記架橋性単量体の使用量
が0.1質量%未満では、得られる多孔質材料の強度、
弾性回復力などが不足したり、単位体積当たりまたは単
位重量当たりの吸収量が不十分となり、充分な吸水量お
よび吸水速度を確保できないことがある一方、上記架橋
性単量体の使用量が90質量%を越えると、多孔質材料
が脆くなったり吸水倍率が不充分となることがある。 (c)界面活性剤 上記界面活性剤としては、HIPEを構成する油相中で
水相を乳化し得るものであれば特に制限はなく、従来公
知のノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両
性界面活性剤等を使用することができる。
【0014】このうち、ノニオン性界面活性剤として
は、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物;
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック
ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノ
ミリスチレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、
ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエー
ト、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジステア
レート等のソルビタン脂肪酸エステル;グリセロールモ
ノステアレート、グリセロールモノオレエート、ジグリ
セロールモノオレエート、自己乳化型グリセロールモノ
ステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル;ポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチ
レン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル; ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレン
ソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸
エステル;ポリエチレングリコールモノラウレート、ポ
リエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレン
グリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモ
ノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル;
ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミド等があ
り、特にHLBが10以下、好ましくは2〜6のものが
好ましい。これらのうち2種以上のノニオン性界面活性
剤を併用してもよく、併用によりHIPEの安定性が改
良される場合がある。
【0015】カチオン性界面活性剤としては、ステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、ジタウロジメチ
ルアンモニウムメチルサルフェート、セチルトリメチル
アンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニ
ウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、等の第四級アンモニウム塩;ココナットアミン
アセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキル
アミン塩;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラ
ウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニ
ウムベタイン等のアルキルベタイン;ラウリルジメチル
アミンオキサイド等のアミンオキサイドがある。カチオ
ン性界面活性剤を用いることにより、得られる多孔質材
料を吸水材等に利用する場合に優れた抗菌性等を付与す
ることもできる。なお、ノニオン性界面活性剤とカチオ
ン性界面活性剤を併用するとHIPEの安定性が改良さ
れる場合がある。上記界面活性剤の使用量は、重合性単
量体と架橋性単量体からなる単量体成分全体の質量10
0質量部に対し、1〜30質量部であることが好まし
く、より好ましくは3〜15質量部である。界面活性剤
の使用量が1質量部未満の場合には、HIPEの高分散
性が不安定化することがあったり、界面活性剤本来の作
用効果が充分に発現できないことがある。一方、上記界
面活性剤の使用量が30質量部を超える場合には、得ら
れる多孔質材料が脆くなり過ぎることがあり、これを超
える添加に見合うさらなる効果が期待できず、不経済で
ある。 (d)水 上記水は、水道水、純水、イオン交換水の他、廃水の再
利用を図るべく、多孔質材料を製造して得た廃水をその
まままたは所定の処理を行ったものを使用することがで
きる。
【0016】上記水の使用量は、連続気泡を有する多孔
質材料の使用目的(例えば、吸水材、吸油材、防音材、
フィルターなど)等によって適宜選択することができ
る。すなわち、水の使用量は、HIPEの水相/油相
(W/O)比を変化させることによって多孔質材料の空
孔比率が決定されることから、用途、目的に合致する空
孔比率になるようにW/O比を選択すれば、自ずと決定
される。 (e)重合開始剤 本発明の目的である非常に短時間で、500mPa・sec以
下の低粘度HIPEの重合および/または80μm以上
の多孔質材料の製造を達成するためには、重合開始剤に
油溶性重合開始剤を必須成分として使用することが特徴
であり、本発明の重要な構成用件である。本発明におい
ての使用する重合開始剤は油溶性重合開始剤を単独で使
用しても良いが、水溶性重合開始剤を使用より好ましく
は油溶性重合開始剤と水溶性重合開始剤とを併用して使
用する。これらの重合開始剤としては乳化重合で一般に
使用できるものであれば特に制限はしない。本発明に用
いることのできる水溶性重合開始剤としては、例えば、
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩
等のアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過酢酸カリウム、
過酢酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸ナトリウム
等の過酸化物等が挙げられる。これら水溶性重合開始剤
は、単独で用いてもよく、また、2種類以上を併用して
もよい。その場合、10時間で濃度が半分になるときの
温度である10時間半減期温度の異なる2種以上の水溶
性重合開始剤を併用する。水溶性重合開始剤の使用量は
重合性単量体と架橋性単量体からなる重合性単量体成分
全体のモル数に対して、0.01モル%〜10モル%の
範囲であることが好ましく、より好ましくは0.1モル
%〜5.0モル%である。また上記水溶性重合開始剤の
使用量に対し、所望の重合時間内に分解しおわる開始剤
量を0.05モル%〜2.0モル%に制御することが、
重合を短時間に終え、多孔質材料の物性を得るために好
ましい。本発明に用いることができる油溶性重合開始剤
としては、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒド
ロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシド、p−メ
ンタンヒドロパーオキシド、1,1,3,3−テトラブチ
ルヒドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド類;ジ
−t−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルク
ミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド等のジアルキ
ルパーオキシド類;ジ−イソプパーオキシジカーボネー
ト、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ
(s−ブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エ
チルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキ
シジカーボネート類;アセチルパーオキシド、プロピオ
ニルパーオキシド、デカノイルパーオキシドイソブチリ
ルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド、ラウロイ
ルパーオキシド、ステアリロイルパーオキシド、ベンゾ
イルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類;1,1
‘−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1‘−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサ
ン−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオ
キシケタール類;シクロヘキサノンパーオキシド、メチ
ルシクロヘキサノンパーオキシド、メチルエチルケトン
パーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド等のケト
ンパーオキシド類;クミルパーオキシネオデカノエー
ト、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネ
オデカノエート、1−シクロヘキシル−1−1−メチル
エチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオ
キシネオデカネノエート、t−ブチルパーオキシイソブ
チレート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,
3,3,−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘ
キサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エ
チルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘ
キシル−1−1−メチルエチルパーオキシ−2−ヘキサ
ノエート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエ
ート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート
等のパーオキシエステル等が挙げられる。
【0017】これらの油溶性重合開始剤は、単独で用い
てもよく、また、2種類以上を併用してもよい。その場
合は10時間で濃度が半分になるときの温度である10
時間半減期温度の異なる2種以上の油溶性重合開始剤を
併用する事が好ましい。
【0018】油溶性重合開始剤の使用量は、重合性単量
体と架橋性単量体からなる重合性単量体成分全体のモル
数に対し、0.05モル%〜15モル%の範囲であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1モル%〜10モル
%である。また、上記油溶性重合開始剤の使用量に対
し、所望の重合時間内に分解しおわる開始剤量を好まし
くは0.05〜5.00モル%の範囲であることが好ま
しく、より好ましくは0.50〜3.00モル%に油溶
性重合開始剤量を制御することが、重合を短時間に終
え、多孔質材料の物性を得るために好ましい。上記油溶
性開始剤の使用量を、0.05モル%以上とすることに
よって、未反応の単量体成分が少なくなり、従って、得
られる多孔質材料中の残存単量体量を減らすことができ
好ましい。また、油溶性重合開始剤の使用量が0.05
モル%以上にして、かつ油溶性重合開始剤の重合時間内
に分解しおわる開始剤量が0.05モル%以上とするこ
とで未反応の単量体成分を減らすだけでなく、未反応の
油溶性重合開始剤を減らすことができ、得られる多孔質
材料中の残存単量体とともに、残存開始剤量を減らすこ
とができる。また、上記油溶性重合開始剤の使用量を1
5モル%以上とし、油溶性重合開始剤の重合時間内に分
解し終わる開始剤量を5.0モル%以上にすることによ
って、重合の制御を容易にし、得られる多孔質材料中の
機械的性質を所望の特性の特性とすることができるため
好ましい。
【0019】本発明の重合時間内に分解しおわる重合開
始剤量(モル%)について説明する。本発明の重合時間
内に分解しおわる重合開始剤量(モル%)は、まず重合
開始剤分解量(モル)を求め、それを使用した単量体成
分のモルに対する百分率(モル%)に換算することで求
められる。
【0020】上記の重合開始剤分解量は、重合時間内に
分解する開始剤量のことで文献等に記載の重合開始剤
の分解速度式を用いる方法や、文献等に記載の重合開
始剤の活性化エネルギーと1分間、ないしは1時間、な
いしは10時間、ないしは100時間で開始剤濃度が半
分になる温度である1分間半減温度、1時間半減温度、
10時間半減温度、100時間半減温度等の半減温度を
用いて算出する方法等によって求めることができる。本
発明では重合開始剤として過硫酸ナトリウム、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムを用いる場合はから、そ
の他の重合開始剤を用いる場合はから計算するものと
する。
【0021】まず、重合開始剤が過硫酸ナトリウム、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムの場合について説明
する。過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムの場合は下式
1を用い、過硫酸アンモニウムの場合では下式2を用い
て重合温度(K)を式に代入して重合温度での開始剤分
解速度定数kを求める。
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】
【0024】なお、重合温度(K)とは重合初期から重
合終了時までの間の平均の重合温度(℃)を絶対温度
(K)に換算したものであり、昇温工程を含めた全重合
時間の平均温度を意味し、例えば以下のように求められ
る。重合開始温度が60℃で昇温速度が20℃/分で1
00℃まで昇温し、その後、100℃で10分間重合
(合計12分)重合した場合、重合温度(K)=273+{6
0×2+(100-60)×2/2+100×10}/12=369.7Kとなる。
【0025】続いて、重合温度(K)での開始剤分解速
度定数kが上記で求まれば、式3の開始剤分解速度定
数、重合時間と重合開始剤仕込み量の関係式から重合開
始剤分解量が計算される。
【0026】
【数3】
【0027】本発明での分解し終わる重合開始剤量(モ
ル%)は、まず重合開始剤分解量(モル)を求め、それ
を使用した重合性および架橋性単量体成分のモルに対す
る百分率(モル%)に換算する。
【0028】例えば、過硫酸カリウムを0.1モル使用
して65℃で形成されたHIPEを1.5分(昇温速度
20℃/分)で95℃まで昇温し、95℃で8.5分保
持した状態で、昇温時間を含み10分間重合した場合、
重合温度は365.75Kとなり式1よりこの温度での
開始剤分解速度定数kは0.0123(分-1)となる。
続いて上記式3を用いることで、この重合温度、重合時
間での重合開始剤分解量は0.0116モルと算出され
る。よって、本発明の重合時間内に分解しおわる重合開
始剤量はこの様にして求められた重合開始剤分解量(モ
ル)を使用した単量体成分のモルに対する百分率(モル
%)に換算すれば良い。
【0029】次に、その他の重合開始剤の場合について
説明する。この場合は、カタログや技術資料、文献等記
載の重合開始剤の活性化エネルギーおよび1分間半減温
度、ないしは1時間半減温度、ないしは10時間半減温
度、ないしは100時間半減温度等の関係式、下式4、
5を用いて計算することにより、下式6に相当する重合
温度(K)と開始剤分解速度定数k(分-1)の関係式を
各々の開始剤で求め、先の式3に基づいて重合時間内に
分解しおわる重合開始剤量を算出する。
【0030】
【数4】
【0031】
【数5】
【0032】Rは気体定数で8.3184( J/mol)。L
nは自然対数。Aは、重合開始剤によって異なる定数で
ある。
【0033】式4は例えば1分間の半減温度が100℃
(373K)である場合、1(分)={1/[100℃での
開始剤分解速度定数k373(分-1)]}×Ln2という関
係式である。まず、式4を用いて所定温度での開始剤分
解速度定数kを計算した後、式5によりその重合開始剤
の定数Aを計算する。
【0034】例えば、(株)日本油脂製のt-butylperoxy
( 2-ethylhexanoate)(商品名パーブチルO)は、10時間
の半減温度72.5℃(345.5K)、またその活性化エネル
ギーは28.8kcal/mol(120.56J/mol)と記載されてい
る。よってこの場合、式4の関係式を用いて計算する
と、 600(分)=1/[345.5Kでの開始剤分解速度定数
346.5K(分-1)×Ln2 となり、k346.5K=1.1552×10-3(分-1)と計算され
る。
【0035】345.5Kでの開始剤分解速度定数k346.5K
(分-1)を式5に代入することで、Ln(1.1552×10-3
=LnA−{12560/(8.3184×345.5)}の関係式が得ら
れるのでt-butylperoxy ( 2-ethylhexanoate)の場合の
定数A=1.91×1015が計算される。
【0036】次に、算出された定数Aと式5の関係式を
用いてt-butylperoxy ( 2-ethylhexanoate)の場合の重
合温度(K)と重合開始剤速度定数k(分-1)の関係式
6が誘導される。
【0037】
【数6】
【0038】重合温度T(K)から上記式6によりその重
合温度での開始剤分解速度定数kが決まり、これを前述
した式3に代入することでt-butylperoxy ( 2-ethylhex
anoate)の場合の重合開始剤分解量を算出することがで
きる。
【0039】例えば、t-butylperoxy ( 2-ethylhexanoa
te)を2モル使用して、65℃で形成されたHIPEを1.
5分間(昇温速度20℃/分)で95℃まで昇温し、9
5℃で8.5分間保持した状態で、昇温時間を含む10
分間重合した場合、重合絶対温度は365.75°Kとなり、3
65.75°Kでの開始剤分解速度定数kは0.0118(分
-1)となる。続いて、上記式3を用いることで、この場
合の開始剤分解量は0.223モルと算出される。よっ
て本発明の重合時間内に分解しおわる重合開始剤量(モ
ル%)は、この重合開始剤分解量を使用した単量体成分
のモルに対する百分率(モル%)に換算すれば良い。
【0040】また、重合開始剤分解量の制御手段として
は、例えば、重合開始剤の使用量や硬化温度、加熱昇温
速度の最適化、適量のラジカル補足剤の投入等が挙げら
れるが、特に制限されるものではない。
【0041】また、重合時間内に分解しおわる重合開始
剤量を算出するに当たり、その系に上記方法の適応が困
難な場合には、その都度それに応じた測定方法、計算法
を用いても差し支えない。
【0042】さらに、上記重合開始剤と還元剤とを組み
合わせてなるレドックス重合開始剤系を使用しても良
い。上記還元剤のうち、水溶性還元剤としては、例え
ば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、チオ
硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、L−アスコルビン
酸、第1鉄塩、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシ
レート、グルコース、デキストロース、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。また、油
溶性還元剤としては、例えば、ジメチルアニリン、オク
チル酸スズ、ナフテン酸コバルト等が挙げられる。これ
らレドックス重合開始剤系の還元剤は、単独で用いても
よく、また、2種類以上を併用してもよい。
【0043】上記レドックス重合開始剤系の場合の還元
剤の含有比率(質量比)は、重合開始剤(酸化剤)/還
元剤=1/0.01〜1/10、好ましくは1/0.2
〜1/5程度である。 (f)塩類 上記塩類としては、HIPEの安定性を改良するために
必要であれば使用してもよい。
【0044】上記塩類としては、具体的には、塩化カル
シウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネ
シウムなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲ
ン化物、硫酸塩、硝酸塩などの水溶性塩が挙げられる。
これらの塩類は、単独で用いてもよく、また、2種類以
上を併用してもよい。これらの塩類は、水相中に添加す
ることが好ましい。なかでも、重合時のHIPEの安定
性の観点から多価金属塩が好ましい。
【0045】この様な塩類の使用量は、水100質量部
に対し、0.1〜20質量部とすることが好ましく、よ
り好ましくは0.5〜10質量部である。塩類の使用量
が20質量部を超える場合には、HIPEから搾り出さ
れた廃水中に多量の塩類を含むことになり、廃水を処理
するコストがかさみ、これを超える添加に見合うさらな
る効果も期待できず不経済である。塩類の使用量が0.
1質量部未満の場合には、塩類の添加による作用効果が
十分に発現できないおそれがある。 (g)その他添加剤 さらに、他の各種添加剤をこれらが有する性能・機能を
付加することにより、製造条件や得られるHIPE特性
や多孔質架橋重合体の性能の向上につながるものであれ
ば適当に使用しても良く、例えば、pH調整のために、
塩基および/または緩衝剤を加えても良い。これらの他
の添加剤の使用量については、それぞれの添加の目的に
見合うだけの性能・機能、さらには経済性を十分に発揮
できる範囲内で添加すればよい。このような添加剤とし
ては、活性炭、無機粉末、有機粉末、金属粉末、消臭
剤、抗菌剤、防かび剤、香料、各種高分子などが例示で
きる。 (2)HIPEの調製法 HIPEは、上記油相成分および水相成分を上に述べた
質量比で組合わせることにより生成される。組合わせた
油相および水相から組合わせた相を剪断攪拌に供するこ
とにより生成される。本発明の目的である、低粘度のH
IPEを非常に短時間で重合を達成し、例えば数平均孔
径が80μm以上の多孔質材料を製造するには、低剪断
力でHIPEを得ることが望ましい。そのようなプロセ
スはバッチ式でまたは連続式で行なうことができるが、
低剪断力で乳化することが好ましい。好ましくは500
mPa・sec.以下、より好ましくは100mPa・sec.以下
という低粘度のHIPEを生成する方法は特に制限され
るものではなく、従来既知のHIPEの調製法と混合機
や乳化装置、ラインミキサー等を適宜利用することがで
きる。
【0046】本発明においての多孔質材料の数平均孔径
は、例えば自動ポロシメータ等の測定装置を用いて水銀
圧入法により測定することにより求めることができる。
【0047】以下にその代表的な調製法につき、具体的
に説明する。まず、それぞれ上記に規定する使用量に
て、重合性単量体、架橋性単量体および界面活性剤、さ
らに必要に応じて添加し得る油溶性重合開始剤(油溶性
レドックス重合開始剤系を含む)、その他の添加剤から
なる油相を構成する成分を所定温度で撹拌し均一の油相
を調製する。
【0048】一方、それぞれ上記に規定する使用量に
て、水に、さらに必要に応じて添加し得る水溶性重合開
始剤(水溶性レドックス重合開始剤系を含む)、塩類、
その他の添加剤からなる水相を構成する成分を加えなが
ら撹拌し、所定温度に加温して均一の水相を調製する。
【0049】次に、上記により調製された、単量体成
分、界面活性剤などの混合物である油相と、水、水溶性
塩などの混合物である水相とを合一し、以下に説明する
HIPEの形成温度(乳化温度)にて、効率良く混合撹
拌して、好ましくは1000秒 -1以下、より好ましくは
500秒-1以下の低い剪断力をかけて乳化することによ
って、該HIPEの形成温度での粘度が、好ましくは5
00mPa・sec.以下、より好ましくは100mPa・sec.
以下であるHIPEを安定に調製することができる。
【0050】このようにして形成したHIPEの粘度は
重合開始までの誘導時間内に、例えばヘリパス型粘度計
を用いて該HIPEの形成温度での粘度を測定すれば良い。
また誘導時間内に測定するかわりに重合開始剤を添加せ
ずに同様の諸条件で乳化したHIPEの粘度を上記手法
で測定しても良い。
【0051】HIPEを安定に調製するための水相と油
相の撹拌・混合法としては、油相の撹拌下、油相に水相
を数分ないし数十分に亘って連続的に添加する方法が好
ましい。また、水相成分の1部と油相成分とを撹拌・混
合してHIPEを形成し、その後に残りの水相成分を加
えながら撹拌・混合して所望のHIPEを製造しても良
い。 (3)水相/油相(W/O)比 こうして得られるHIPEの水相/油相(W/O)比
(質量比)は、連続気泡を有する多孔質架橋重合体の使
用目的(例えば、吸水材、吸油材、防音材、フィルター
など)等によって適宜選択することができるものであ
り、特に制限されるものではなく、先に規定したとおり
3/1以上のものであればよいが、好ましくは10/1
〜100/1、特には10/1〜50/1である。
【0052】多孔質材料の空孔比率はW/O比を変化さ
せることによって決定される。したがって、用途、目的
に合致する空孔比率になるようにW/O比を選択するこ
とが望ましい。例えば、オムツや衛生材料等その他各種
吸収材として使う場合、W/O比は10/1〜50/1
程度とするのが好ましい。 (4)HIPEの製造装置 上記HIPEの製造装置としては、特に制限されるもの
ではなく従来公知の製造装置を利用することができる。
例えば、水相と油相とを混合撹拌するために使用する撹
拌機(乳化機)としては、公知の撹拌機、混練機が使用
できる。例えば、プロペラ型、櫂型、タービン型などの
羽根の撹拌機、ホモミキサー類、ラインミキサー、ピン
ミルなどが例示でき、これらの何れでもよい。 (5)HIPEの形成温度(乳化温度) 油中水滴型高分散相エマルション(HIPE)を形成さ
せる乳化工程でのHIPEの形成温度(乳化温度)は通常4
0℃〜110℃の範囲で、好ましくは80〜110℃で
ある。形成温度が40℃未満の場合には、重合温度によ
っては、重合に長時間を有する場合があり、一方、形成
温度が110℃を超える場合にはHIPEの均一性に劣る場
合がある。なお、油相および/または水相の温度を予め
所定の形成温度に調整しておいて乳化し、所望のHIP
Eを形成することが望ましい。ただし、HIPEの調製
(形成)では水分量が多いため、少なくとも水相の温度
を所定の形成温度(乳化温度)に調整することが好まし
いと言える。また、乳化中に重合性単量体成分の重合が
開始され、重合体が生成されると、HIPEが不安定に
なることがあるので、重合開始剤を予め含むHIPEを
調製する場合には、HIPEの形成温度は、重合開始剤
の半減期が10時間である温度(10時間半減温度)を
考慮すべきである。重合開始剤をHIPEを調製すると
同時や、調整後に添加する場合については、重合開始剤
がHIPEに対し十分均一に添加混合されるよう、混合
方式・混合温度等を選択する必要がある。 [II] 多孔質架橋重合体の製造 (1)重合開始剤の添加工程 本発明では、HIPEへの水溶性開始剤と油溶性開始剤
の添加方法としてHIPEを形成させる前の水相およ
び/または油相に重合開始剤を予め添加、混合する方
法、HIPEを形成させると同時に重合開始剤を添加
する方法、またはHIPEを形成させた後に重合開始
剤を添加させる方法が例示でき、これらを組合せても良
い。水溶性重合開始剤は、上記〜の任意の方法を選
択することも出来るが、HIPEでの水相は不連続相で
あるので、水相中に予め添加しておく方法が好ましい。
の場合、油溶性重合開始剤は、油相に予め添加してお
く方法が簡便であるが、水相に油溶性重合開始剤の乳化
物を添加する方法も例示できる。また、重合開始剤は無
希釈、または水や有機溶剤の溶液、あるいは分散体など
の形態で使用することができる。
【0053】本発明では、例えばHIPE形成温度(乳
化温度)を80℃以上と高くした場合、重合開始剤の種
類や添加方法によっては乳化中に重合性単量体成分の重
合が開始され重合体が生成することがある。特に油溶性
重合開始剤の場合にはこの傾向が顕著であり、これを避
けるために上記またはの方法で添加することが好ま
しい。
【0054】また、重合開始剤がレドックス系開始剤で
ある場合、重合開始剤(酸化剤)と還元剤を添加する場
合にも上記〜の任意の方法を別々に選択することが
できる。
【0055】またこのように重合開始剤をまたはの
方法で、HIPEを形成させると同時に、またはHIP
Eを形成させた後に添加させた場合、添加した重合性単
量体成分の不均一な重合を回避するためにHIPEに素
速く均一に混合することが重要である。かかる観点から
HIPEの形成からその成形工程が終了するまでの経路
に導入経路を設けてHIPEに添加しスタティックミキ
サー等のラインミキサーで連続混合するなどの方法が好
ましく用いられる。なお、重合開始剤の使用量について
は上記HIPEの使用原料の重合開始剤の項で説明した
のと同様であり変わるものではない。 (2)HIPEを所望の形態に成形する成形工程 (a)HIPEの成形温度・時間 重合開始剤を混合したHIPEは所望の形態に成形され
る。通常この温度は40〜110℃の範囲であるが、4
0℃以下では重合時間の短縮との観点から好ましくな
い。かかる観点からHIPEの形成からその成形工程ま
での搬送ライン、すなわち配管、ラインミキサー等の加
熱・保温、成形容器の加熱・保温を十分に行なうことが
好ましい。
【0056】また、所望の形態に成形するまでの時間は
好ましくは5分以内であることが好ましい。 (b)HIPEの成形形状 本発明の製造方法におけるHIPEの成形の形状は、特
に制限されるものではなく、例えば所望の形態の容器に
HIPEをフィードする方法や、HIPEを連続的にま
たは間欠的にシート状もしくはフィルム状に走行するベ
ルト上にフィードする方法等を用いて、所望の形態に成
形することができ、使用用途に応じて従来公知のHIP
Eの成形形状を適宜利用することが出来る。 (3)重合工程 (a)重合方法 上記HIPEの重合工程は特に制限されるものではな
く、従来公知のHIPEの重合方法を適宜利用すること
ができる。通常はHIPE構造が破壊されない条件下静
置重合法で加熱することで重合させる。この場合、HI
PEをバッチごとに重合するバッチ重合でも、あるいは
連続的に加熱ゾーン中にフィードしながらキャストして
重合する連続重合でも良いが、生産性を高めるためにも
重合法はバッチ重合よりも連続重合の方が好ましい。す
なわちシート状もしくはフィルム状のHIPEを例えば
走行するベルトの上に連続的にキャストして加熱し重合
する連続重合法を例示することができる。この場合には
例えばエマルションの外表面部に特定の酸素量低減手段
を施す方法等を用いることが好ましい。 (b)重合(硬化)温度 本発明のHIPEの硬化温度は、通常、40〜110℃
の範囲であるが、HIPEの安定性、重合速度から好ま
しくは60〜110℃、より好ましくは80〜105℃
である。重合時間が40℃未満では重合に長時間を要
し、工業的に好ましくない。HIPEを上記の温度で重
合を行なうためには、成形工程から重合工程へHIPE
を搬送する場合の保温、重合容器の加熱・保温等を十分
に行なうことが好ましい。 (c)重合(硬化)時間 本発明の方法は、数十秒〜30分の範囲の短時間で重合
を安定に実施する手段として非常に有効である。すなわ
ち、重合硬化時間(単に重合時間とも略す)は、好まし
くは30分以内、より好ましくは10分以内、特に好ま
しくは1〜10分の範囲である。重合時間が30分を超
える場合には、生産性に劣り工業的に好ましくない場合
がある。なお、1分未満の場合には、多孔質架橋重合体
の強度が十分でない場合がある。勿論上記より長い重合
硬化時間を採用することを排除するものではない。
【0057】本発明における重合時間とは、重合開始剤
を混合したHIPEを所望の形態に成形される上記
「[II]多孔質架橋重合体の製造(2)HIPE成形
工程」の項で記載した成形工程終了直後からHIPEが
十分に重合硬化するまでの時間のことである。また、本
発明においては上記重合時間が30分以内であり、該重
合時間内に分解しおわる油溶性重合開始剤量は好ましく
は0.05モル%〜5モル%、より好ましくは0.5モ
ル%〜3.00モル%となるように制御することが好ま
しい。この量に制御することで30分以内の短時間でフ
ォーム物性に優れた多孔質架橋重合体が非常に高い生産
性で製造できる。重合開始剤の使用量と分解しおわる重
合開始剤量については、上記「[I]HIPEの使用原料
(1)(e)」の重合開始剤の項での記載と同様変わる
ものではない。 (d)重合装置 本発明に用いることのできる重合装置としては、特に制
限されるものではなく、従来公知の化学装置から、それ
ぞれの重合法に適したものを利用ないし改良して使用す
ることができる。例えば、バッチ重合では、使用目的に
応じた形状の重合容器を、連続重合では圧縮用ローラを
備えたベルトコンベアなどの連続重合機を利用すること
ができ、さらにこれらには重合法に適した加熱昇温手段
や制御手段等、例えば、放射エネルギー等を利用できる
マイクロ波や近赤外線などの活性熱エネルギー線、ある
いは熱水や熱風などの熱媒等により迅速に硬化温度まで
加熱昇温し得るような加熱昇温手段が併設されてなるも
のであるが、これらに限定されるものではない。また、
バッチ重合する場合に重合容器に注入されたHIPE表
面や、連続重合する場合にコンベア等の駆動搬送体上に
成形されたHIPEの表面(上面及び下面の両方)部
は、重合開始時から完了時まで空気(詳しくは空気中の
酸素分)と非接触状態にすることが、こうした表面部も
きっちりとオープンセル構造にするのに最適であるた
め、HIPE表面を各種シール材でシールすることが望
ましい。また、これら重合装置等の材質に関しては、特
に限定されるものではなく、例えば、アルミニウム、
鉄、ステンレス鋼などの金属(合金を含む)製、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、不飽和ポリエステル樹脂などの合成樹脂製、これら
の合成樹脂をガラス繊維や炭素繊維などの繊維で補強し
た繊維強化樹脂製(FRP)などを使用できる。 (4)多孔質架橋重合体の後加工 上記重合工程によって得られる多孔質架橋重合体の形態
は、特に制限されるものではなく、任意の形態をとりえ
る。すなわち、バッチ重合では、重合容器の形態と同じ
形態の多孔質材料が得られるので、これに適した形状の
重合容器を選択すればよい。更に、例えば、厚さ50m
m以下のブロック(またはシート)状の形態に重合して
から、例えば、厚さ各5mmのシートないしフィルム
(板ないし薄板)状などに切断するなど任意の形態に加
工することもできるし、肉厚(厚さ)50mmの円筒状
の形態の多孔質架橋重合体を適用に裁断して断面円弧状
の形態に加工してもよい。
【0058】また、連続重合法による場合は、シート状
ないしフィルム状のHIPEを水平搬送しながら重合し
て、シート状ないしフィルム状の所望の形態の多孔質架
橋重合体を形成してもよい。この場合にも厚さ50mm
以下のブロック(またはシート)状に重合してから、例
えば、厚さ各5mmのシート状などに切断するなど任意
の形態に加工することもできる。 (8)多孔質架橋重合体形成後の後処理(製品化)工程 (a)脱水 重合完結により形成された多孔質架橋重合体は、通常、
圧縮、減圧吸引およびこれらの組み合わせによって脱水
する。一般に、こうした脱水により、使用した水の50
〜98%の水が脱水され、残りは多孔質架橋重合体に付
着して残る。
【0059】脱水率は、多孔質架橋重合体の用途などに
よって、適当に設定する。通常、完全に乾燥した状態で
の多孔質架橋重合体1g当たり、1〜10gの含水量、
あるいは1〜5gの含水量となるように設定すればよ
い。 (b)圧縮 本発明の多孔質架橋重合体は、所望の使用形態によって
は元の厚みの数分の1に圧縮した形態にしても良い。圧
縮形態にするには、均一に多孔質架橋重合体全体に圧力
が加わり、一様に圧縮し得るように、多孔質架橋重合体
の形態に応じた圧縮手段を用いればよい。
【0060】前工程の脱水およびこの圧縮工程で、多孔
質架橋重合体を圧縮する時の温度は、多孔質架橋重合体
のガラス転移温度より高い温度で行うのが好ましい。当
該温度が重合体のガラス転移温度より低いと多孔質構造
が破壊されたり、孔径が変化することがある。 (c)洗浄 多孔質架橋重合体の表面状態を改良するなどの目的で、
多孔質架橋重合体を純水や任意の添加剤を含む水溶液、
溶剤で洗浄してもよい。 (d)乾燥 以上の工程で得られた多孔質架橋重合体は、必要であれ
ば、熱風、マイクロ波などで加熱乾燥してもよく、また
加湿して水分を調整してもよい。 (e)切断 以上の工程で得られた多孔質架橋重合体は、必要であれ
ば、所望の形状、サイズに切断して各種用途に応じた製
品に加工してもよい。 (f)含浸加工 洗浄剤、芳香剤、消臭剤、抗菌剤などの添加剤を含浸加
工して機能性を付与することもできる。
【0061】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、本実施例において、多孔質架橋ポリ
マー材料の性能は以下のようにして測定・評価した。 <残存モノマー>得られた多孔質架橋重合体1.0gを
塩化メチレン200g中に加え、2時間攪拌した後、濾
過し、濾液をエバポレーターで濃縮乾固させた後、アセ
トニトリル/水=80/20(容積比)に溶解し、各単
量体濃度を液体クロマトグラフィーにて測定し、多孔質
架橋重合体の残存モノマーを求めた。 <ゲル分率>ソックスレー抽出機を用いてアセトンを溶
媒として24時間抽出した。抽出されずに残った多孔質架
橋重合体を100℃で1時間熱風乾燥して乾燥質量を求め、
下記式7より算出した。
【0062】
【数7】
【0063】<圧縮強度>インストロン試験機(インス
トロン社製;商品名Instron1186−RE55
00)を用いて、24℃において、一軸(厚さ方向の)
圧縮強度を測定した。 <粘度測定>ヘリパス型の粘度計(ブルックフィールド
社製:商品名デジタルレオメーターDV−III、T字型
スピンドルA型)を用いて、内径80mm、高さ100
mmのポリプロピレンカップに乳化直後のHIPEを採
取し100rpmの回転数で粘度を測定した。測定温度
はHIPEの形成温度と同じ温度で測定した。 <数平均孔径>HIPEの重合により得られた多孔質材料を
イオン交換水で洗浄し、100℃で1時間減圧乾燥後、
0.02g切り出した。切り出した試料を用いて、マイ
クロメリティックス社製の自動ポロシメータ(型番 オ
ートポアIII9420)を用いて水銀圧入法により数平
均孔径を測定した。 <実施例1>攪拌器を備えた円筒形容器に、2−エチル
ヘキシルアクリレート3.0質量部(以下、単に「部」
と称する)、55%ジビニルベンゼン(他成分はp−エ
チル−ビニルベンゼン)1.8部からなる単量体成分、
油溶性界面活性剤としてのソルビタンモノオレエート
0.25部を加え、均一に溶解して、油相混合物溶液
(以下、「油相」と称する)を調製した。一方、塩化カ
ルシウム9部をイオン交換水209部に溶解して、水相
水溶液(以下、「水相」と称する)を調製し、85℃に
加温した。油相を85℃で500秒-1で攪拌しながら、
これに85℃に調温した水相を5分間かけて添加し、添
加終了後、10分間攪拌し続けて、W/O比=45/1
の安定な油中水滴型高分散エマルション(HIPE)を
得た。
【0064】これに、水溶性重合開始剤としての過硫酸
カリウム0.128部を10部のイオン交換水に溶解し
て加え、油溶性重合開始剤としてt-butyl peroxy 2-eth
ylhexanonate(日本油脂社製商品名:パーブチルO)を
0.213部添加し、さらに2分間500秒-1で攪拌し
た。HIPEの粘度は100mPa・sec.であった。
【0065】得られたHIPEを、長さ1100mm、
巾100mm、厚さ5mmのステンレス製角型重合容器
に流し込み、熱電対をつけた(硬化前のHIPEはヨー
グルト状であるため容器の中央部に熱電対が位置するよ
うに差し込んだ。以下、同様。)後、上ブタをし、97
℃の水浴に浸した。約30秒でHIPEは95℃に達
し、HIPEの硬化温度は95℃であった。7分後に容
器を引き上げ、氷浴につけて重合を停止させた後、硬化
した多孔質架橋重合体(1)を得た(以下容器を水浴し
てから引き上げて氷浴するまでの時間を硬化時間とし
た。)。7分間に分解し終わる油溶性重合開始剤量は
0.32モル%(対単量体成分)であった。この多孔質
架橋重合体(1)を取り出し、残存モノマーや多孔質架
橋重合体(1)の圧縮強度、ゲル分率、数平均孔径を測
定した。結果を下記表1に示す。 <実施例2>実施例1において、硬化時間を10分とし
た他は実施例1と同様の操作を行い、多孔質架橋重合体
(2)を得た。10分間に分解し終わる油溶性重合開始
剤量は0.46モル%であった。この多孔質架橋重合体
(2)を取り出し、残存モノマーや多孔質架橋重合体
(2)の圧縮強度、ゲル分率、数平均孔径を測定した。
結果を下記表1に示す。 <実施例3>実施例1において、HIPE形成時の攪拌を1
000秒-1で形成し、粘度が500mPas・secのHIPEを
得た他は、実施例1と同じの操作を行い、多孔質架橋重
合体(3)を得た。7分間で分解しおわる油溶性重合開
始剤量は0.32モル%(対単量体成分)であった。こ
の多孔質架橋重合体(3)を取り出し、残存モノマーや
多孔質架橋重合体(3)の圧縮強度、ゲル分率、数平均
孔径を測定した。結果を下記表1に示す。 <実施例4>実施例1において、油溶性重合開始剤に1,
1,3,3-tetramethyl butyl peroxy-2-ethyl hexanoate
(日本油脂社製:商品名パーオクタO)を0.277部
使用した他は実施例1と同じの操作を行い、多孔質架橋
重合体(4)を得た。7分間で分解しおわる油溶性重合
開始剤量は0.70モル%(対単量体成分)であった。
この多孔質架橋重合体(4)を取り出し、残存モノマー
や多孔質架橋重合体(4)の圧縮強度、ゲル分率、数平
均孔径を測定した。結果を下記表1に示す。 <実施例5>実施例4において油溶性重合開始剤として
1,1,3,3-tetramethyl butyl peroxy-2-ethyl hexanoate
(日本油脂社製:商品名パーオクタO)を0.554部
使用し、硬化時間を5分とした他は実施例1と同じの操
作を行い、多孔質架橋重合体(5)を得た。5分間で分
解しおわる油溶性重合開始剤量は1.03モル%(対単
量体成分)であった。この多孔質架橋重合体(5)を取
り出し、残存モノマーや多孔質架橋重合体(5)の圧縮
強度、ゲル分率、数平均孔径を測定した。結果を下記表
1に示す。 <実施例6>実施例1において、油溶性重合開始剤にt-
butyl peroxy pivalate(日本油脂社製:商品名パーブ
チルPV)を0.177部使用した他は実施例1と同じの
操作を行い、多孔質架橋重合体(6)を得た。7分間で
分解しおわる油溶性開始剤量は1.95モル%(対単量
体成分)であった。この多孔質架橋重合体(6)を取り
出し、残存モノマーや多孔質架橋重合体(6)の圧縮強
度、ゲル分率、数平均孔径を測定した。結果を下記表1
に示す。 <実施例7>攪拌器を備えた円筒形容器に、2−エチル
ヘキシルアクリレート3.0質量部、55%ジビニルベ
ンゼン(他成分はp−エチル−ビニルベンゼン)1.8
部からなる単量体成分、油溶性界面活性剤としてのソル
ビタンモノオレエート0.25部を加え、均一に溶解し
て、油相混合物溶液を調製した。一方、塩化カルシウム
9部をイオン交換水209部に溶解して、水相水溶液を
調製し、85℃に加温した。開始剤水相(以下、開始剤
水相と称す)として、過硫酸カリウム0.128部とイ
オン交換水10部を溶解した。
【0066】油相を85℃で500秒-1で攪拌しなが
ら、これに85℃に調温した水相と開始剤水相を5分間
かけて添加し、添加終了後、10分間攪拌し続けて、W
/O比=45/1の安定な油中水滴型高分散エマルショ
ン(HIPE)を得た。これに、油溶性重合開始剤とし
てt-butyl peroxy 2-ethylhexanonate(日本油脂社製商
品名:パーブチルO)を0.277部添加し、さらに2分
間500秒-1で攪拌した。HIPEの粘度は100mPa・se
c.であった。
【0067】得られたHIPEを、長さ1100mm、
巾100mm、厚さ5mmのステンレス製角型重合容器
に流し込み、実施例1と同様に熱電対をつけた後、上ブ
タをし、97℃の水浴に浸した。約30秒でHIPEは
95℃に達し、HIPEの硬化温度は95℃であった。
7分後に容器を引き上げ、氷浴につけて重合を停止させ
た後、硬化した多孔質架橋重合体(7)を得た。7分間
に分解し終わる油溶性重合開始剤量は0.32モル%
(対単量体成分)であった。
【0068】この多孔質架橋重合体(7)を取り出し、
残存モノマーや多孔質架橋重合体(7)の圧縮強度、ゲ
ル分率、数平均孔径を測定した。結果を下記表1に示
す。 <実施例8>攪拌器を備えた円筒形容器に、2−エチル
ヘキシルアクリレート3.0質量部、55%ジビニルベ
ンゼン(他成分はp−エチル−ビニルベンゼン)1.8
部からなる単量体成分、油溶性界面活性剤としてのソル
ビタンモノオレエート0.25部を加え、均一に溶解し
て、油相混合物溶液を調製した。一方、塩化カルシウム
10部をイオン交換水90部に溶解して、水相水溶液を
調製し、85℃に加温した。油相を85℃で500秒-1
で攪拌しながら、これに85℃に調温した水相を5分間
かけて添加し、添加終了後、10分間攪拌し続けて、W
/O比=21/1の安定な油中水滴型高分散エマルショ
ン(HIPE)を得た。これに、水溶性重合開始剤とし
ての過硫酸カリウム0.128部を10部のイオン交換
水に溶解して加え、油溶性重合開始剤としてt-butyl pe
roxy 2-ethylhexanonate(日本油脂社製商品名:パーブ
チルO)を0.22部添加し、さらに2分間500秒-1
攪拌した。HIPEの粘度は100mPa・sec.であった。得
られたHIPEを、長さ1100mm、巾100mm、
厚さ5mmのステンレス製角型重合容器に流し込み、実
施例1と同様に熱電対をつけた後、上ブタをし、97℃
の水浴に浸した。約30秒でHIPEは95℃に達し、
HIPEの硬化温度は95℃であった。
【0069】7分後に容器を引き上げ、氷浴につけて重
合を停止させた後、硬化した多孔質架橋重合体(8)を
得た。7分間に分解し終わる油溶性重合開始剤量は0.
32モル%(対単量体成分)であった。この多孔質架橋
重合体(8)を取り出し、残存モノマーや多孔質架橋重
合体(8)の圧縮強度、ゲル分率、数平均孔径を測定し
た。結果を下記表1に示す。 <実施例9>2−エチルヘキシルアクリレート300
部、55%ジビニルベンゼン(他成分はp−エチルビニ
ルベンゼン)180部からなる重合性および架橋性単量
体成分、油相界面活性剤としてソルビタンモノオレエー
ト25部を加え、均一に溶解して、油相を調整した。一
方、塩化カルシウム3部と水溶性開始剤としての過硫酸
カリウム12.8部をイオン交換水21900部に溶解
して水相を調整し85℃に加温した。W/O比=45/
1の比率で攪拌機内に連続的に供給して85℃に調温し
ながら500秒-1で攪拌しながら、油溶性重合開始剤と
してt-butyl peroxy 2-ethylhexanonate(日本油脂社製
商品名:パーブチルO)22部を連続的に添加し、混合・
乳化した。得られたHIPEの粘度は100mPa・sec.
であった。
【0070】上記の方法で形成した油中水滴型高分散エ
マルション(HIPE)を連続的に抜き出し、これを水
平に設置された一定速度で走行するベルト上に幅50c
m、厚み5mmに連続的に供給(成形)した。これを約
95℃に制御された重合ゾーンに約10分間で通過させ
てHIPEを30秒で95℃まで昇温した後、95℃で
重合し、多孔質材料(9)を得た。10分間に分解し終
わる油溶性重合開始剤量は0.46モル%(対単量体成
分)であった。 <比較例1>攪拌器を備えた円筒形容器に、2−エチル
ヘキシルアクリレート3.0部、55%ジビニルベンゼ
ン(他成分はp−エチル−ビニルベンゼン)1.8部か
らなる単量体成分、油溶性界面活性剤としてのソルビタ
ンモノオレエート0.25部を加え、均一に溶解して、
油相混合物溶液を調製した。一方、塩化カルシウム3部
をイオン交換水209部に溶解して、水相水溶液を調製
し、85℃に加温した。油相を85℃で500秒-1で攪
拌しながら、これに85℃に調温した水相を5分間かけ
て添加し、添加終了後、10分間攪拌し続けて、W/O
比=45/1の安定な油中水滴型高分散エマルション
(HIPE)を得た。
【0071】これに、水溶性重合開始剤としての過硫酸
カリウム0.128部を10部のイオン交換水に溶解し
て加え、さらに2分間500秒-1で攪拌した。HIPEの粘
度は100mPa・sec.であった。
【0072】得られたHIPEを、長さ1100mm、
巾100mm、厚さ5mmのステンレス製角型重合容器
に流し込み熱電対をつけた後、上ブタをし、97℃の水
浴に浸した。HIPEの硬化温度は95℃であった。1
0分後に容器を引き上げ、容器から開けるとHIPEは崩壊
していた。 <比較例2>比較例1において、水溶性重合開始剤とし
ての過硫酸ナトリウム0.451部を10部のイオン交
換水に溶解して使用した他は比較例1と同じの操作を行
ったところHIPEは崩壊した。 <比較例3>比較例2において硬化時間を60分とした
他は比較例1と同じの操作を行ったところHIPEは崩壊し
た。 <比較例4>比較例2において、HIPE形成時の攪拌を1
000秒-1で形成し、粘度が500mPa・secのHIPEを
得た他は、比較例1と同じの操作を行い、比較多孔質架
橋重合体(4)を得た。比較多孔質架橋重合体(4)を
得た。この比較多孔質架橋重合体(4)を取り出し、残
存モノマーや比較多孔質架橋重合体(4)の圧縮強度、
ゲル分率、孔径分布を測定した。結果を下記表1に示
す。 <比較例5>攪拌器を備えた円筒形容器に、2−エチル
ヘキシルアクリレート3.0部、55%ジビニルベンゼ
ン(他成分はp−エチル−ビニルベンゼン)1.8部か
らなる単量体成分、油溶性界面活性剤としてのソルビタ
ンモノオレエート0.25部を加え、均一に溶解して、
油相混合物溶液を調製した。一方、塩化カルシウム3部
と過硫酸カリウム0.128部をイオン交換水219部
に溶解して、水相水溶液を調製し、85℃に加温した。
油相を85℃で500秒-1で攪拌しながら、これに85
℃に調温した水相を5分間かけて添加し、添加終了後、
10分間攪拌し続けて、W/O比=45/1の安定な油
中水滴型高分散エマルション(HIPE)を得た。HIPE
の粘度は100mPa・sec.であった。
【0073】得られたHIPEを、長さ1100mm、
巾100mm、厚さ5mmのステンレス製角型重合容器
に流し込み熱電対をつけた後、上ブタをし、97℃の水
浴に浸した。HIPEの硬化温度は95℃であった。3
0分後に容器を引き上げ比較多孔質材料(5)を得た。
この比較多孔質架橋重合体(5)を取り出し、残存モノ
マーや比較多孔質架橋重合体(5)の圧縮強度、ゲル分
率、孔径分布を測定した。結果を下記表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、数平均孔径が80μm
以上の均一なフォーム構造を有した、吸収特性、物理特
性に非常に優れた多孔質架橋重合体30分以下、好まし
くは10分以下という従来からは予想できないような非
常に短時間で効率よく生産できる。また、本発明の製造
方法は連続重合でも多孔質架橋重合体高い生産性で製造
できるため、工業的にも非常に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 賢次 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J011 LA03 LA07 LB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性単量体成分と界面活性剤とを含有
    する油相と、水を含有する水相とから得られる油中水滴
    型高分散相エマルションを、重合開始剤の存在下に重合
    する工程を含む多孔質材料の製造方法において、該油中
    水滴型高分散相エマルションは、形成温度での粘度が5
    00mPa・sec以下であり、該重合開始剤は、油溶性重合
    開始剤を必須に含むものであることを特徴とする多孔質
    材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 油中水滴型高分散相エマルションを重合
    開始剤の存在下で重合して数平均孔径が80μm以上で
    ある多孔質重合体を製造する方法であって、該重合開始
    剤は、油溶性重合開始剤を必須に含むものであることを
    特徴とする多孔質材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 該重合開始剤は、油溶性重合開始剤と水
    溶性重合開始剤を含むものである請求項1または2に記
    載の多孔質材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記油中水滴型高分散相エマルションの
    重合時間が、30分以下であることを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載の多孔質材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記油中水滴型高分散相エマルションの
    重合性単量体成分に対し、油溶性重合開始剤を0.05
    モル%〜15モル%と水溶性重合開始剤を併用し、重合時
    間内に油溶性重合開始剤の分解し終わる開始剤量を重合
    性単量体に対して0.05モル%〜5モル%に制御するこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の多孔質材料の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記重合する工程が連続重合であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製造方
    法。
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