JP4583080B2 - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸水性樹脂の製造方法に関する。さらに詳しくは、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂の製造方法に関する。
吸水性樹脂は、紙おむつ、生理用品等の衛生材料、保水材、土壌改良材等の農園芸材料、ケーブル用止水材、結露防止材等の工業資材等種々の分野に広く使用されている。
このような吸水性樹脂としては、例えば、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体の中和物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ポリアクリル酸部分中和物等が知られている。
吸水性樹脂に求められる性能としては、吸水量、吸水速度および用途に応じた最適な粒子径等が挙げられる。特に、紙おむつ、生理用品等の衛生材料においては、吸水速度、逆戻り量、拡散性等の吸水性能を十分に発揮させるために、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂が求められている。
一方、吸水性樹脂の製造方法としては、水溶液重合、逆相懸濁重合等による製造方法が知られている。例えば、逆相懸濁重合においては、界面活性剤が必須であり、界面活性剤に着目した技術としては、界面活性剤として、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル等を使用する製造方法が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は、粒子径の小さな吸水性樹脂を安定的に得るのが困難であったり、製造中に重合槽器壁への付着が激しかったりするといった問題がある。
また、界面活性剤として、特定のショ糖脂肪酸エステルを使用する製造方法が知られている(特許文献2参照)。しかしながら、この方法は、製造中に重合槽器壁への付着が防止されて生産性は改良されているものの、得られる吸水性樹脂の粒子径が大きくて、粒度分布が広いといった問題があり、さらに改良の余地がある。
特開昭56−131608号公報 特開昭61−87702号公報
本発明の目的は、逆相懸濁重合法によって吸水性樹脂を製造する方法であって、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、水溶性エチレン性不飽和単量体を、架橋剤および界面活性剤の存在下に、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、炭化水素系溶媒中で逆相懸濁重合させて吸水性樹脂を製造する方法において、界面活性剤として、ショ糖に炭素数が18以上の脂肪酸(但し、炭素数が18の脂肪酸の場合、該脂肪酸の含量は75重量%以上である)がエステル結合したショ糖脂肪酸エステルを用いることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法に関する。
本発明によると、逆相懸濁重合法によって、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂を容易に製造することができる。
本発明に用いられる水溶性エチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸〔「(メタ)アクリ」とは「アクリ」または「メタクリ」を意味する。以下同じ〕、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそのアルカリ金属塩;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のノニオン性モノマー;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和モノマーまたはその四級化物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、アルカリ金属塩におけるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。
水溶性エチレン性不飽和単量体のうち好ましいものは、工業的に入手が容易である観点から、(メタ)アクリル酸またはそのアルカリ金属塩、(メタ)アクリルアミドおよびN,N−ジメチルアクリルアミドが挙げられる。
水溶性エチレン性不飽和単量体は、通常、水溶液として用いることができる。水溶性エチレン性不飽和単量体の水溶液における水溶性エチレン性不飽和単量体の濃度は、25重量%〜飽和濃度であることが好ましい。
前記水溶性エチレン性不飽和単量体は、用いられる水溶性エチレン性不飽和単量体が酸基を含む場合、その酸基をアルカリ金属によって中和してもよい。前記アルカリ金属による中和度は、得られる吸水性樹脂の浸透圧を高くし、吸水速度を早め、余剰のアルカリ金属の存在により安全性等に問題が生じないようにする観点から、水溶性エチレン性不飽和単量体の酸基の10〜100モル%であることが好ましい。前記アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。これらの中では、ナトリウムおよびカリウムが好ましい。
本発明に用いられる架橋剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等のポリオール類のジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類;前記ポリオール類とマレイン酸、フマール酸等の不飽和酸とを反応させて得られる不飽和ポリエステル類;N,N’−メチレンビスアクリルアミド等のビスアクリルアミド類;ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類;トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類;アリル化澱粉、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、N,N’,N’’−トリアリルイソシアネート、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和基を2個以上有する化合物;(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル〔「(ポリ)」とは「ポリ」の接頭語がある場合とない場合を意味する。以下同じ〕、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル化合物;エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロルヒドリン等のハロエポキシ化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物等の反応性官能基を2個以上有する化合物;3−メチル−3−オキセタンメタノール、3−エチル−3−オキセタンメタノール、3−ブチル−3−オキセタンメタノール、3−メチル−3−オキセタンエタノール、3−エチル−3−オキセタンエタノール、3−ブチル−3−オキセタンエタノール等のオキセタン化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中では、低温での反応性に優れている観点から、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテルおよびN,N’−メチレンビスアクリルアミドが好ましい。
架橋剤の量は、得られる重合体が適度な架橋により水溶性の性質が抑制され、十分な吸水性を示すようにする観点から、水溶性エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、好ましくは3重量部以下、より好ましくは0.001〜1重量部である。
本発明に用いられる水溶性ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、アゾビス(シアノ吉草酸)等のアゾ化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、水溶性ラジカル重合開始剤と亜硝酸塩等とを併用することにより、レドックス系重合開始剤として用いることもできる。これらの中では、入手が容易で保存安定性が良好である観点から、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸ナトリウムが好ましい。
前記水溶性ラジカル重合開始剤の使用量は、重合反応の時間を短縮し、急激な重合反応を防ぐ観点から、通常、水溶性エチレン性不飽和単量体1モル当たり、好ましくは0.00001〜0.02モル、より好ましくは0.0001〜0.01モルである。
本発明に用いられる炭化水素系溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、リグロイン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらの中では、工業的に入手が容易で、品質が安定し、かつ安価である観点から、n−ヘキサン、n−ヘプタンおよびシクロヘキサンが好ましい。
前記炭化水素系溶媒の量は、重合熱を除去し、重合温度を制御しやすい観点から、通常水溶性エチレン性不飽和単量体100重量部に対して50〜600重量部が好ましく、100〜550重量部がより好ましい。
本発明においては、水溶性エチレン性不飽和単量体を、架橋剤および界面活性剤の存在下に、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、炭化水素系溶媒中で逆相懸濁重合させて吸水性樹脂を製造する方法において、界面活性剤として、ショ糖に炭素数が18以上、好ましくは18〜24の脂肪酸がエステル結合したショ糖脂肪酸エステルを用いる点が最大の特徴である。但し、本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルにおいて、脂肪酸の炭素数が18の場合、得られる吸水性樹脂の粒子径が大きく、粒度分布が広くなるのを回避する観点から、該脂肪酸の含量は75重量%以上であることが必要である。一方、脂肪酸の炭素数が18を超える場合、該脂肪酸の含量は、特に限定されないが、50重量%以上が好ましい。ショ糖脂肪酸エステルにおける脂肪酸の炭素数が18未満の場合、得られる吸水性樹脂の粒子径が大きく、粒度分布が広くなる。
なお、本発明において、脂肪酸の含量とは、ショ糖にエステル結合している全脂肪酸の内、該脂肪酸が占める重量%をいう。該脂肪酸以外の脂肪酸は、特に限定されず、該脂肪酸の炭素数より小さな脂肪酸であっても、大きな脂肪酸であってもよい。
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルにおいて、炭素数18以上の脂肪酸としては、ステアリン酸、エイコサン酸、ベヘニン酸、テトラコサン酸等の飽和脂肪酸;オレイン酸、エルカ酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。これらの中では、常温で粉体であり、取り扱い易い観点から飽和脂肪酸、とりわけ、ステアリン酸、ベヘニン酸がエステル結合したショ糖脂肪酸エステルが好ましい。
前記ショ糖脂肪酸エステルの使用量は、水溶性エチレン性不飽和単量体の水溶液100重量部に対して0.05〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量部がより好ましい。ショ糖脂肪酸エステルの使用量が0.05重量部未満の場合、乳化状態が不安定となり、重合中に塊状化するおそれがある。また、ショ糖脂肪酸エステルの使用量が5重量部を超える場合、使用量に見合う効果がなく経済的でない。
本発明において、前記特定のショ糖脂肪酸エステルを用いることにより、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂が得られる理由については定かではないが、ショ糖にエステル結合している脂肪酸の側鎖が長鎖になることにより乳化力が増し、乳化状態の安定性が増すためであると推測される。
本発明においては、前記ショ糖脂肪酸エステルの他に、高分子保護コロイドを併用してもよい。高分子保護コロイドとしては、例えば、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、無水マレイン化ポリエチレン、無水マレイン化ポリブタジエン、無水マレイン化EPDM(エチレン/プロピレン/ジエン/ターポリマー)等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。高分子保護コロイドの量は、水溶性エチレン性不飽和単量体の水溶液100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜3重量部がより好ましい。
本発明における逆相懸濁重合は、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液、界面活性剤、必要に応じて高分子保護コロイド、架橋剤および水溶性ラジカル重合開始剤を炭化水素系溶媒中、攪拌下で加熱することにより行うことができる。
逆相懸濁重合の際の反応温度は、使用する水溶性ラジカル重合開始剤の種類によって異なるので、一概には決定することができない。通常、該反応温度は、重合が迅速に進行し、重合時間が短くなり、経済的に好ましく、重合熱を除去することが簡単で、円滑に反応を行う観点から、好ましくは20〜110℃、より好ましくは40〜80℃である。反応時間は、通常、0.5〜4時間である。
かくして得られる吸水性樹脂は、重合体の含水量を適宜調整し、さらに目的に応じて、滑剤、消臭剤、抗菌剤等の添加剤を添加してもよい。前記添加剤の量は、吸水性樹脂の用途、添加剤の種類等によって異なるが、水溶性エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.01〜5重量部である。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
内容積500mlの三角フラスコに80重量%のアクリル酸水溶液92g(1.02モル)を入れ、氷冷しながら21.0重量%水酸化ナトリウム水溶液146.0g(0.77モル)を滴下して75モル%のアクリル酸の中和を行い、単量体濃度38重量%のアクリル酸部分中和塩水溶液を調製した。得られたアクリル酸部分中和塩水溶液に、架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド9.2mg(60ミリモル)および水溶性ラジカル重合開始剤として過硫酸カリウム92mg(0.34ミリモル)を添加し、これを単量体水溶液とした。
一方、攪拌機、2段パドル翼、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた内容積2リットルの五つ口円筒型丸底フラスコに、n−ヘプタン340g(500ml)と、界面活性剤として、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)0.92gを加えてn−ヘプタンに溶解させた後、上記の重合用の単量体水溶液を加えて35℃に保ち攪拌下で懸濁した。その後、系内を窒素で置換後、70℃に昇温して逆相懸濁重合を行った。
重合反応終了後、系内のn−ヘプタンと水を加熱留去することにより吸水性樹脂95.8gを得た。
実施例2
実施例1において、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)の量を0.46gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性樹脂95.3gを得た。
実施例3
実施例1において、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)の量を1.38gに変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性樹脂96.0gを得た。
実施例4
実施例1において、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)に代えて、ショ糖ベヘニン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルB−370、炭素数22の脂肪酸の含量が60重量%)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性樹脂95.2gを得た。
比較例1
実施例1において、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)に代えて、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−370、炭素数18の脂肪酸の含量が70重量%)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性樹脂96.0gを得た。
比較例2
実施例1において、ショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルS−395、炭素数が18の脂肪酸の含量が95重量%)に代えて、ショ糖パルミチン酸エステル(三菱化学フーズ株式会社の商品名;リョートーシュガーエステルP−395、炭素数16の脂肪酸の含量が95重量%)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、吸水性樹脂95.1gを得た。
なお、各実施例および各比較例で得られた吸水性樹脂の吸水量、重量平均粒子径および粒度分布の均一度は、下記に示す方法により測定した。
吸水量
吸水性樹脂2gを、500mL容のビーカー中で0.9重量%生理食塩水500gに分散し、60分間攪拌して十分膨潤させた。あらかじめ目開き75μm標準篩の重量Wa(g)を測定しておき、これを用いて膨潤ゲルを含んだ水溶液を濾過し、篩を水平に対して成す角を約30度程度の傾斜角となるように傾けた状態で30分間放置して、膨潤ゲルから余剰水を除いた。次いで、膨潤ゲルを含んだ篩の重量Wb(g)を測定し、下記式
吸水量(g/g)=(Wb−Wa)÷2
により、吸水量(g/g)を求めた。結果を表1に示した。
重量平均粒子径
JIS標準篩を上から、目開き500μm(30メッシュ)、目開き355μm(42メッシュ)、目開き300μm(50メッシュ)、目開き250μm(60メッシュ)、目開き150μm(100メッシュ)、目開き75μm(200メッシュ)、受け皿の順に組み合わせ、最上の篩に吸水性樹脂約100gを入れ、ロータップ式振とう器を用いて、20分間振とうさせた。
次に、各篩上に残った吸水性樹脂の重量を全量に対する重量百分率として計算し、篩の目開きの大きい方から順に積算することにより、篩の目開きと篩上に残った重量百分率の積算値との関係を対数確率紙にプロットした。確率紙上のプロットを直線で結ぶことにより、積算重量百分率50重量%に相当する篩の目開きの大きさを重量平均粒子径とした。結果を表1に示した。
均一度
前記重量平均粒子径の測定において、積算重量百分率が15.9重量%に相当する粒子径(X1)および84.1重量%の相当する粒子径(X2)を求め、下記式
均一度=X1/X2
により均一度を求めた。結果を表1に示した。なお、均一度が1に近づくほど粒径分布が狭いことを意味し、均一度が2.5以下の場合、粒度分布が狭いと判断できる。
Figure 0004583080
表1より、各実施例で得られた吸水性樹脂は、重量平均粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭いことがわかる。一方、各比較例で得られた吸水性樹脂は、重量平均粒子径が大きくて、粒度分布が広いことがわかる。
産業上の利用分野
本発明によると、逆相懸濁重合法によって、粒子径が小さく、かつ粒度分布が狭い吸水性樹脂を容易に製造することができる。したがって、本発明により製造された吸水性樹脂は、紙おむつ、生理用品等の衛生材料に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 水溶性エチレン性不飽和単量体を、架橋剤および界面活性剤の存在下に、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、炭化水素系溶媒中で逆相懸濁重合させて吸水性樹脂を製造する方法において、界面活性剤として、ショ糖に炭素数が18以上の脂肪酸(但し、炭素数が18の脂肪酸の場合、該脂肪酸の含量は75重量%以上である)がエステル結合したショ糖脂肪酸エステルが用いられ、該水溶性エチレン性不飽和単量体は水溶液として用いられ、該水溶性エチレン性不飽和単量体の水溶液における該水溶性エチレン性不飽和単量体の濃度は水溶液全量に対して、25重量%以上かつ飽和濃度以下であり、該水溶性ラジカル重合開始剤の量は該水溶性エチレン性不飽和単量体1モル当たり0.00001〜0.02モルであることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 炭素数18以上の脂肪酸が、炭素数18以上の飽和脂肪酸である請求項1記載の吸水性樹脂の製造方法。
  3. 炭素数18以上の脂肪酸が、ステアリン酸またはベヘニン酸である請求項1記載の吸水性樹脂の製造方法。
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