JPH08502220A - 運動中の材料ウエブを相互接着する方法と装置、及びこの方法により相互接着された材料層を含む吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は少なくとも二つの運動中の連続材料ウエブ（１，５）を相互接着してすくなくとも一つの皺寄り材料層を含む積層体（１２）を形成する方法に関する。第１及び第２材料ウエブ（１，５）は異なる速度（Ｖ₁，Ｖ₂）でウエブ接着手段（４）へ前進せしめられ、ここでウエブは相互に接着され、得られた積層体（１２）は低速度（Ｖ₂）で更に前進せしめられる。二つのウエブ（１，５）間の速度差の故に、ウエブ接着時に高速度（Ｖ₁）で動くウエブ（１）は皺が寄り、他方のウエブ（５）は滑らかなままである。本発明はまた本方法により二つの材料ウエブを相互接着する装置、及び少なくとも一つの皺が寄った第１液体透過性層（２１）と少なくとも一つの滑らかな第２液体透過性層（２２）とを含む液体収容外層（２０）を含む吸収性物品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 運動中の材料ウエブを相互接着する方法 と装置、及びこの方法により相互接着さ れた材料層を含む吸収性物品 本発明は少なくとも二つの運動中の連続材料ウエブを相互接着する方法及び装 置に関する。また本発明は、おむつ、衛生ナプキン、失禁ガード又は同類物の如 き使い捨て吸収性物品に関し、この吸収性物品は吸収性パッド、パッドの片側の 液体不透過性層及びパッドの他側の液体透過性の液体収容外層を含み、前記外層 は少なくとも二つの相互接着した液体透過性層を含む。 二つ又はそれ以上の運動中の材料ウエブを相互接着し本質的に滑らかな積層体 を形成する方法は技術上周知である。かかる周知の方法の一つによれば、材料ウ エブは二つの加熱された回転ロール間で熱接着される。他の方法によれば、結合 剤をウエブの少なくとも一つへ付与し、その後に例えば２個のロール間にウエブ を通すことによりウエブを組み合わせて互いに接着する。他の周知の方法は超音 波溶接技術の助けにより２枚の材料ウエブを積層することを含む。熱接着と超音 波溶接との両者の前提要件はウエブの少なくとも一つが溶接可能材料を含むこと である。これらの場合、ウエブは例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ ステル又は同類物の繊維から成る不織布から成る。熱可塑性フィルムのウエブは かかる材料ウエブの他の例である。 欧州特許願ＥＰ−Ａ−０ ４０９ ３１５は少なくとも 一つの波形積層体層を含む積層体の製造法を教示している。少なくとも一方が層 の運動方向に波を有する２枚の積層体層は２個のロールのニップに通される。２ 個のロールの内少なくとも１個は波が嵌合する複数個の周囲溝を有し、層は波の 間の区域、即ちロールの溝の間の空間に対応する区域で互いに接着される。この 周知の積層法によれば、波が側方に変位して溝から出ないこと、即ちロールの溝 間に全部又は一部が位置することが重要である。これに反する場合には、積層体 に皺が寄り、不満足である。 例えば、不織布から成る材料ウエブを微細クレープ加工（microcreping）する こともMicrex Corporationにより提案された所謂マイクレックス法（Micrex pro cess）から知られている。しかしこの方法は二つの材料ウエブを相互結合するこ とに関するものでなく、微細クレープ加工法は単一の層上、または例えば不織布 から成る積層体上で行われる。微細クレープ加工は材料ウエブにその運動方向に 対して横方向に微小皺を発生させることに例えられる。しかし、継続される製造 法のウエブの皺の耐久性は非常に不安定である。例えば一おむつ製造法では、ウ エブはウエブ及びおむつ製造機の処理方向にかなりの張力を受ける。皺は永久固 定ではないから、ウエブがその縦方向に力を受けると伸ばされるという重大な危 険がある。更に、もし微細クレープ加工された材料ウエブが微細クレープ加工工 程の後で且つおむつ製造法に使用される前にラックに巻かれるならば、皺は悪影 響を受け、伸ばされて消失する。 本発明は少なくとも一つのウエブが永久に皺が寄る一方 前記ウエブの少なくとも一つは本質的に滑らかな状態に留まるような態様で、運 動中の材料ウエブを迅速且つ簡単に相互に接着させる方法に関する。本発明によ れば、これは冒頭に定義した種類の方法により達成され、この方法は第１材料ウ エブを第１デポット（depot）又は貯蔵部から第１速度で前進させ、第２材料ウ エブを第２デポット又は貯蔵部から第１速度よりも遅い第２速度で前進させ、第 １ウエブと第２ウエブを集合させて前記ウエブ同士を接着してウエブ接着装置の 助けにより積層体を形成し、この間第１ウエブと第２ウエブの速度差を維持し、 前記第１ウエブはウエブ接着装置へ入った時にウエブ接着時における前記第１ウ エブの速度が前記第２ウエブの速度に関して高いことに起因して皺が寄り、一方 第２ウエブは本質的に滑らかに留まり、積層体をウエブ接着装置から第２の低速 度に等しい速度で前進させるステップを更に含む。本発明はまたこの方法を遂行 する装置に関するものであり、この装置は請求の範囲第７項記載の特色を特徴と する。 先きに知られたウエブ接着法は、最も滑らかな積層体を提供すること、即ち、 積層工程でウエブの皺を回避すること、あるいはＥＰ−Ａ−０ ４０９ ３１５ の場合のように、波を形成しウエブ接着時に波に皺が寄ることを慎重に回避しよ うとするものである。本発明の意図は、実際のウエブ接着時に折り曲げ部又は皺 を形成することである。しかしてまた前記ウエブの一つに形成された皺に永久性 を持たせるが、これはウエブが折り曲げ部又は皺間の点及び／又は曲線で他の滑 らかなウエブに接着されるからである。 しかして、積層体にその縦軸線の方向に張力を付与することにより皺を伸ばすこ とは不可能である。皺の伸びは滑らかなウエブ層により阻止され、また皺は永久 的なものとなる。 本発明の他の目的は、液体を迅速に通過させることができ且つ再湿潤傾向が低 い冒頭で定義された種類の吸収性物品を提供することである。これは少なくとも 前記第１液体透過性層が皺を発生すること及び前記第２透過性層が本質的に滑ら かであることにより達成される。 本発明による液体収容外層は多量の液体を収容することができるが、これは第 １液体透過性層に皺が発生しているからである。しかして第１層は多数の谷と山 を呈し、完全に滑らかな液体収容外層と比較して液体収容外層の容量をかなり増 加する。 本発明の他の特色とこれにより得られる利点は以下の記載及び請求の範囲から 明らかになろう。 次に本発明をその典型実施例及び添付図面に就いて詳述する。図中、第１図は 本発明の一実施例による方法及び装置を模式的に示す。 第２図は第１図に示す方法により構成された積層体の一部の縦断面図である。 第３図は本発明の吸収性物品の一実施例による失禁ガードを上から見た図であ る。 第４図は第３図に示す失禁ガードの横断面図である。 第１図で図示されるように、第１ウエブ材料１は第１デポット又は貯蔵部（図 示せず）から前進せしめられ、周速 が第１速度Ｖ₁に等しい二つの回転ロール２及び３の間へ前進する。しかして第 １ウエブ１は前記第１速度Ｖ₁でガイドローラ９ａ，９ｂを経てウエブ接着手段 ４へ前進せしめられる。第２ウエブ材料５は第２デポット又は貯蔵部（図示せず ）から前進せしめられ、周速が第２速度Ｖ₂に等しい二つの回転ロール６及び７ の間へ前進し、次いで更に第２ウエブ５はガイドローラ９ｃを経て前記第２速度 Ｖ₂でウエブ接着手段４へ前進せしめられる。第１速度Ｖ₁は第２速度Ｖ₂よりも 高く、しかして第１ウエブ１の速度は第２ウエブ５の速度よりも高く、この状態 で二つのウエブがウエブ接着手段４を通る。ウエブ接着手段４は超音波ホーン８ 及び周速が第１速度Ｖ₁と一致する逆圧回転ロール９を含む。ホーン８及びロー ル９はそれらの間に二つのウエブ１，５が通るニップ１１を画成する。第２ウエ ブ５はホーン８と第１ウエブ１との間を通り、第１ウエブ１は逆圧回転ロール９ に対接し、このとき二つのウエブ１，５が相互接着し積層体１２を形成する。超 音波ホーン８は例えば２０KHz又はそれ以上の適当な周波数で振動し、圧力下で ロール９と対接する。ロール９の外面１０から出る多数の素子はロール９上に配 置され、これらの素子は第１図の模式図では小さすぎて見えない。しかしながら 、これらの素子は例えば個別のスパイク、逆圧ロールの本質的に軸線方向に配置 される細長いリボン、又は同様の装置、の不連続パターンの如き当業者に周知の 任意の適当な態様で、配置される。このパターンは規則的又は不規則的にするこ とができ、逆圧ロールの外面１０全体又はその一部だけを覆 うことができる。外方に突出した素子は、第１ウエブ１及び第２ウエブ５が超音 波ホーン８と逆圧ロール９との間のニップ１１を通る時、積層体部分の溶接され た形状で局部的当て盤又はアンビルとして機能する。しかして相互接着された第 １ウエブ１及び第２ウエブ５は、周速が第２速度Ｖ₂に等しい二つの回転ロール １３，１４を次いで通る積層体１２としてウエブ接着装置４から出る。 第１ウエブ１は第２速度Ｖ₂よりも速い速度Ｖ₁でウエブ接着装置４のニップ１ １を通り、この速度は第２ウエブ５がウエブ接着手段４を通る速度であり且つ積 層体１２が前記装置４を出る速度でもあるが、所定長さの第１ウエブ１は、ウエ ブ接着点の上流のより速い速度Ｖ₁から前記ウエブ接着点の下流のより遅い速度 Ｖ₂へ突然遷移する結果、皺が寄る。換言すれば、ウエブの相互接着の瞬間、ニ ップ１１中の第１ウエブ１の速度の急激な減少が生じるが、まだニップ１１に到 達していない第１ウエブの後続部分は同様の速度減少を受けない。全工程にわた り第２速度Ｖ₂で移動する第２ウエブ５と比較して、この第１ウエブ１を追加的 に前方向に送ることにより第１ウエブ１の横方向折り曲げ部１５を形成する結果 となる。これらの折り曲げ部１５は積層体１２の接着区域１６間に永久にロック される。これは第２図から最もよく見られる。Ｖ₁とＶ₂との間の速度差の選択は 所望される折り曲げ部の大きさ、即ち第１ウエブ１により前方にどれだけ追加長 さの材料を送るか、に依存する。このウエブ速度差の選択に影響する他の要因と して、外方突出素子の大きさ、即ちその延出長さ、及 びウエブの“収縮速度”を含む。速度差が小さいと、材料の折り曲げは評価でき るほどは生じず、より高速で運動中の第１ウエブの減速によりウエブの平面内で 変形が生じるだけである。当然、異なる材料は変形に対して異なる抵抗力を有す る。従って、折り曲げ部を材料ウエブに形成できるように速度差Ｖ₁−Ｖ₂は、各 所定の材料に対する“収縮速度”よりも大きくなくてはならない。適当な条件は 、Ｖ₁がＶ₂より少なくとも４０％大きい時に達成され、前記条件が満足に発揮さ れることを保証する。例えば、Ｖ₁はＶ₂のほぼ二倍の大きさにできるが、１５０ ％、２００％又はそれ以上の速度差が考えられる。ある場合、第１図で示された 逆圧ロール９はＶ₁を越える周速を有することができる。 第１図で図示された実施例の場合、第１ウエブ１は第２ウエブ５と同じ幅を有 することができ、あるいは幅の一部にわたってのみ折り曲げ部を有する積層体１ ２が所望される時には幅をより狭くすることができる。第１ウエブ１が第２ウエ ブ５よりも幅が狭い時、第１ウエブはウエブ５の仮想縦方向延出対称軸線に関し て心出しされるか又はいずれかの方向で側方に偏心できる。後者の場合、また第 ３材料ウエブが第１ウエブの側部に沿って移動し、それらから僅かに側方に変位 されてウエブ接着手段４まで移動すると考えられる。この場合、第１ウエブ及び 第３ウエブの全幅は滑らかな第２ウエブの幅よりも小さい。これにより接着ウエ ブの側方に分離した部分に折り曲げ部を設けることを可能にする。当然、三つ以 上の狭いウエブを滑らかなウエ ブと接着することが考えられる。例えば、多くの狭い皺寄り又は折り曲げ層のス トリップを呈する積層体を提供することが可能となる。当然、積層体１２を形成 するウエブの何れか一つは多層の積層体からなることができ、しかして必ずしも 単一層のみから構成する必要はない。 本発明により接着できる材料ウエブの例として、例えばスパン接着布及び熱接 着布の如き不織布を含む。また他の溶接可能材料としては、パーフォレーション を形成することができる熱可塑性フィルムの如き材料が考えられる。ウエブの内 一つだけが溶接可能材料から成ることもまた考えられる。他のウエブ又は複数の ウエブは、この場合、例えばティッシュ材料から構成できる。 他の方法としては、カレンダーを第１図で図示したウエブ接着手段の代わりに 使用することができる。カレンダーは二つのカウンタ回転する加熱ロール又はシ リンダを含み、それらの間をウエブが通る時にそれらの間で接着される。一つの ロールはより速い第１速度Ｖ_１に一致する周速で回転し、第２ロールはより遅い 第２速度Ｖ_２と一致する周速で回転する。相互接着されたウエブ、即ちロールか ら出る積層体は、より遅い速度Ｖ_２で移行する。第１図に関して述べられた正確 な態様で、第１ウエブは、ロール間を通過時のウエブ接着の瞬間に急に速度が変 化する結果、ロールニップのウエブ接着位置の上流に位置する部分が皺寄せされ 又は折り曲げられる。第２ウエブは第１図の実施例の第２ウエブと同様に滑らか なままである。逆圧ロール９と同様に、カレンダーロールの一つは不連続パター ンの表面 を有する。 本発明の方法により製造された積層体は、特におむつ、失禁ガード及び同類物 の如き使い捨て吸収性物品の液体収容外層としての使用に適する。失禁ガード１ ７は一例として本発明の吸収性物品について、第３図及び第４図を参照して述べ られる。 図示の失禁ガード１７は吸収性パッド１８、パッド１８の片側の液体不透過性 外層１９、及び前記パッドの他側の液体収容外層２０を含む。物品が着用される 時、液体収容外層２０は着用者側に面するよう意図される。液体収容外層２０は 、皺寄せされた第１液体透過性層又はシート２１と、本質的に滑らかな第２液体 透過性層２２を含む。滑らかな第２液体透過性層２２は吸収性パッド１８の最も 近くに位置し、一方皺寄せされた第１液体透過性層２１は、滑らかな第２層２２ の側であってパッド１８から離れた側に位置する。皺寄せされた第１液体透過性 層２１は、失禁ガード１７の本質的に長さ方向へ延びる多数の折り曲げ部又は皺 を提供する。皺寄せされた第１層２１は、滑らかな第２層２２に例えば点状溶接 の如き多くの個別の結合点の形態で幾つもの接着区域１６で接着される。第１液 体透過性層２１及び第２液体透過性層２２は両方とも溶接可能材料を含む。これ らの材料は例えば熱接着及び／又はスパン接着型の不織布からなることができる 。二つの液体透過性層２１，２２は、異なる型の不織布から構成でき又は相互に 同じ種類の不織布から構成できる。ただし、層は熱接着又は溶接により、例えば 超音波法により、接着できるものと する。例えば、皺寄せされた第１液体透過性層２１は１５g/m²の単位面積当り重 量を有するスパン接着された不織布から構成でき、一方滑らかな第２液体透過性 層２２は２０g/m²の単位面積当り重量を有するスパン接着された不織布から構成 できる。あるいは、スパン接着された不織布から構成される滑らかな第２液体透 過性層２２を使用する代わりに、前記第２層は１７g/m²の単位面積当り重量を有 するカードされた熱接着不織布から構成することができる。皺寄せされた第１液 体透過性外層としてスパン接着された不織布を使用することは有利であり、それ はスパン接着された不織布材料は低い単位面積当り重量で取り扱われ且つ使用中 に着用者の肌にソフトに感じられるからである。不織布は本質的に非弾性である が、これは、滑らかな第２液体透過性層２２の弾性引き伸ばしの結果、折り曲げ 部又は皺１５の平滑化に反抗するから有利である。また不織布材料は例えばポリ プロピレン繊維、ポリエステル繊維、ビスコース繊維又はそれらの混合物を含む ことができる。二成分繊維(bicomponent fiber)もまた考えられる。 液体収容外層２０上の折り曲げ部又は皺の山と谷の結果、前記層の液体収容の 比容量は、本質的に滑らかな液体収容面を有しそれ故に液体収容量が比較的低い 従来の液体透過性層よりも非常に大きい。これにより液体が液体収容層を通り吸 収性パッドに非常に迅速に輪送されることが可能となる。また液体収容外層２０ は非常に低い再湿潤傾向を有し、即ち液体は吸収性パッド１８から外層２０を通 ることが阻止され、しかして着用者の肌に接触することが阻止 される。 吸収性パッド１８に含有される吸収性材料は繊維素フラッフにすることができ る。また吸収性材料は液体吸収ヒドロゲル、即ちそれ自身の重量の何倍もの量の 液体を吸収することができるポリマーを意味する所謂超吸収剤を含むことができ る。これらのヒドロゲルは、繊維素フラッフに均質的に多少混合することができ 又は吸収性パッド１８内で層に配置できる。しかしながら、もしパッドが液体収 容外層２０に侵入する液体を迅速に収容し且つ広げるという要件を満たすことが できるのであれば、吸収性パッド１８の構造は本発明に決定的な有意性を持たな い。 液体不透過性外層１９は吸収性パッド１８により吸収された液体の漏洩を阻止 するバリヤー層として機能する。この液体不透過性外層１９は例えばポリエチレ ンフィルム又は同様の材料から構成できる。 第３図で示す実施例の皺寄せされた第１液体透過性層２１は液体収容外層２０ の全域よりも小さい部域を占める。液体収容面層２０の残りの部域は滑らかな第 ２液体透過性層２２のみから構成される。皺寄せされた第１液体透過性層２１は 液体収容外層２０の表面積のほぼ３分の１占め、失禁ガード１７の股部２３に配 置され、前記股部は失禁ガード１７の狭い方の部分であり、使用中に着用者の腿 の間に配置されるよう意図されている。股部２３の両側に配置されるものとして 、着用者の前部及び後部に面するよう意図された各端部分２４，２５がある。第 ３図で示す失禁ガード１７は股部２３と端部分２４，２５との形状に関して 完全に対称的であり、失禁ガード１７には実際に前後はない。しかしながら、こ れは常に必要なことではない。それどころか、おむつ、衛生ナプキン又は失禁ガ ードは体に最も良く適合するように明確に前後を設けることができる。この場合 、股部は物品の使用の意図及びその形状により、物品の前方又は後方に変位でき る。股部は吸収性物品に於て通常着用者により排せつされた体液を収容する部分 であるため、皺寄せされた第１液体透過性層２１は股部２３の液体収容帯域２６ を画成する。当然、ある場合には、この液体収容帯域２６は、股部の外側に配置 することもでき、例えば通常股部の前に位置するおむつの前方部に体液を出す男 性使用者のために意図されたおむつの前部に配置できる。かかる場合、皺寄せさ れた第１液体透過性層は、勿論、物品の前方区域に配置される。理解されるであ ろうが、液体収容外層全体が液体を迅速に通過させることができる場合が考えら れ、この場合、皺寄せされた第１液体透過性層は滑らかな第２液体透過性層全体 を覆う。再び、材料を節約するも皺寄せされた完全被覆第１層を有さないことが 所望される場合、液体収容面層の全部域よりも小さい面部域を共に被覆する二つ 又はそれ以上の皺寄せされた層が設けられるが、各層は失禁ガードの多少分離し た部分にわたり個別部分を覆う。例えば、複数個の横方向ストリップは失禁ガー ドを横切って配置できる。 第３図で示す折り曲げ部１５は本質的に失禁ガード１７の縦方向に配向される が、皺寄せされた層２１を皺又は折り曲げ部１５が失禁ガード１７の縦方向に対 して本質的に 横方向に配向されるように付与できることは理解されよう。これらの折り曲げ部 の山は液体及び流体排せつ物が折り曲げ部の横方向に流れることをある程度まで 防ぐので、失禁ガード１７の異なる部分に於ける折り曲げ部１５が配向される方 向もある程度有意性がある。股部１７の折り曲げ部１５が失禁ガード１７の縦方 向に延びることは有益であるが、それは失禁ガードの縁に近接する液体収容外層 ２０と接触する液体は、たとえ予期に反して液体が外層２０を通り吸収性パッド １８へ迅速に輪送されなくても、失禁ガードの縁を越えて流れ出ることが困難で あるからである。代わりに、端部分２４，２５の折り曲げ部又は皺が少なくとも 端縁の近傍で失禁ガードの横方向に配向されることは有利である。 皺寄せされた第１液体透過性層は、短い液体透過時間をそれほど損なうことな く、内側へ吸収性パッドの方に向けること、即ち滑らかな層が液体を最初に収容 することが可能であることが判明している。これはある製品の場合、液体収容外 層が皺の寄った外面を呈することが好ましくない時、審美的な理由で好まれるこ ともある。 本発明は図示した典型実施例に制限されることなく多数の改変が以下の請求の 範囲内で考えられることは理解されよう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｂ３２Ｂ 27/12 8413−4Ｆ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも二つの運動中の連続材料ウエブ（１，５）を相互接着して少な くとも一つの皺寄り材料層を有する積層体（１２）を形成する方法に於て、第１ 材料ウエブ（１）を第１速度（Ｖ₁）で第１デポットから前進せしめ；第２材料 ウエブ（５）を第１速度（Ｖ₁）よりも低い第２速度（Ｖ₂）で第２デポットから 前進せしめ、第１ウエブ（１）と第２ウエブ（５）を集合させて前記ウエブ同士 を接着してウエブ接着手段（４）で積層体（１２）を形成し、この間第１ウエブ と第２ウエブ（１，５）との速度差を維持し、第１ウエブ（１）はウエブ接着手 段（４）へ入った時にウエブ接着時における第１ウエブ（１）の速度（Ｖ₁）が 第２ウエブ（５）の第２速度（Ｖ₂）に関して高い皺が寄り、一方第２ウエブ（ ５）は本質的に滑らかに留まり、積層体（１２）をウエブ接着手段（４）から第 ２の低速度（Ｖ₂）に等しい速度で前進させることを特徴とする方法。 ２．速度差（Ｖ₁−Ｖ₂）は第１ウエブ（１）の収縮速度よりも大きく、この収 縮速度で前記第１ウエブ（１）は皺寄せされることなくその平面内でのみ変形す ることを特徴とする第１項記載の方法。 ３．第１速度（Ｖ₁）は第２速度（Ｖ₂）より少なくとも４０％高く、好ましく は本質的に第２速度（Ｖ₂）の二倍であることを特徴とする第２項記載の方法。 ４．ウエブ接着手段（４）を通る時、第１ウエブ（１）は周速が少なくとも第 １速度（Ｖ₁）に等しい回転ロール （９）に対接することを特徴とする第１項ないし第３項の何れか一項記載の方法 。 ５．ウエブは超音波接着工程により相互接着されることを特徴とする前記各項 の何れか一項記載の方法。 ６．ウエブはカレンダー処理により相互接着され、第１回転ロールが第１ウエ ブの速度（Ｖ₁）に一致する周速を有し、第２回転ロールが第２ウエブの速度（ Ｖ₂）に一致する周速を有することを特徴とする第１項ないし第４項の何れか一 項記載の方法。 ７．少なくとも二つの運動中の連続材料ウエブ（１，５を相互接着して少なく とも一つの皺寄り材料層を含む積層体（１２）を形成する装置に於て、この装置 が第１材料ウエブ（１）を第１速度（Ｖ₁）で第１デポットから前進させる手段 と；第２材料ウエブ（５）を第１速度（Ｖ₁）よりも低い第２速度（Ｖ₂）で第２ デポットから前進させる手段と；第１ウエブ（１）と第２ウエブ（５）を相互に 組み合わせる手段と；第１ウエブ（１）を第２ウエブ（５）に接着して積層体（ １２）を形成し、この間第１ウエブ（１）と第２ウエブ（５）との速度差を維持 すると同時にこの速度差に起因して第１ウエブ（１）に折り曲げ部又は皺（１５ ）を作られ、一方第２ウエブ（５）は本質的に滑らかに留まるように機能するウ エブ接着手段（４）；及び積層体（１２）をウエブ接着手段から第２の低速度（ Ｖ₂）に等しい速度で前進させる手段とを含むことを特徴とする装置。 ８．ウエブ接着手段（４）は周速が第１速度（Ｖ₁）に 一致する回転ロール（９）を含み、第１ウエブ（１）がウエブ接着手段（４）を 通過する時このロール（９）に対接することを特徴とする第７項記載の装置。 ９．ウエブ接着手段（４）は超音波ホーン（８）及び前記回転ロール（９）を 含み、このロール（９）はロールの外面から突出し且つ選択されたパターンで配 置され積層体（１２）の溶接部分を形成する局部溶接当て盤又はアンビル手段と して機能する複数個の素子を含む逆圧ロールから構成され、超音波溶接によりウ エブの接着を行うことを特徴とする第８項記載の装置。 10．外方突出素子は逆圧ロールの外面（１０）の少なくとも一部にわたり不連 続パターンで配置された複数個の個別のスパイク又は同類物の形態を有するか又 は逆圧ロールの外面（１０）の少なくとも一部にわたり配置された複数個の分離 した細長いリブ又は同類物による形態を有することを特徴とする第７項記載の装 置。 11．おむつ、衛生ナプキン、失禁ガード又は同類物品の如き使い捨て吸収性物 品（１７）であって、この吸収性物品は吸収性パッド（１８）、吸収性パッドの 片側の液体不透過性層（１９）及び吸収性パッドの他側の液体透過性の液体収容 外層（２０）とから成り、前記液体収容外層（２０）が少なくとも二つの相互接 着した液体透過性層（２１，２２）を含む吸収性物品に於て、少なくとも前記第 １液体透過性層（２１）は皺寄せされ且つ少なくとも前記第２液体透過性層（２ ２）は本質的に滑らかであることを特徴とする使い捨て吸収性物品（１７）。 12．液体透過性層（２１，２２）の少なくとも一つは溶接可能材料を含み；且 つこの層は個別のウエブ接着点及び／又はウエブ接着曲線（１６）のパターンで 相互接着されることを特徴とする第１１項記載の吸収性物品。 13．液体透過性層（２１，２２）の少なくとも一つは不織布から作られること を特徴とする第１１項又は第１２項記載の吸収性物品。 14．不織布は熱接着及び／又はスパン接着型の布であることを特徴とする第１ ３項記載の吸収性物品。 15．皺寄せされた単数又は複数の液体透過性層（２１）は滑らかな液体透過性 層（２２）よりも小さな延長部を有し、しかして液体収容外層（２０）は少なく とも一つの皺寄せされた部分の形態の液体収容帯域（２６）を提供し、この帯域 は液体収容外層の全表面積よりも小さい表面積を占めることを特徴とする第１１ 項ないし第１４項の何れか一項記載の吸収性物品。 16．液体収容帯域（２６）は吸収性物品の股部（２３）で配置されることを特 徴とする第１５項記載の吸収性物品。 17．二つ以上の皺寄せされた液体透過性層（２１）は滑らかな液体透過性層（ ２２）に対して同じ側に配置され且つ相互に側方に変位されて液体収容外層（２ ０）は二つ以上の皺寄せされた部分を提供することを特徴とする第１５項記載の 吸収性物品。 18．皺寄せされた単数又は複数の液体透過性層（２１）は液体収容外層（２０ ）の全面にわたり延びることを特徴 とする第１１項ないし第１４項の何れか一項記載の吸収性物品。 19．皺寄せされた単数又は複数の液体透過性層（２１）は滑らかな液体透過性 層（２２）の側であって物品の着用者に面するよう意図された側に配置されるこ とを特徴とする第１１項ないし第１８項の何れか一項記載の吸収性物品゜ 20．皺寄せされた単数又は複数の液体透過性層（２１）は滑らかな液体透過性 層（２２）の側であって物品の着用者から離れて位置するよう意図された側に配 置されることを特徴とする第１１項ないし第１８項の何れか一項記載の吸収性物 品。 21．折り目部又は皺（１５）は本質的に物品の縦方向に配向されたことを特徴 とする第１１項ないし第２０項の何れか一項記載の吸収性物品。 22．折り目部又は皺（１５）は本質的に物品の横方向に配向されたことを特徴 とする第１１項ないし第２０項の何れか一項記載の吸収性物品。