JP2853912B2 - 包装資材及びその製造方法 - Google Patents
包装資材及びその製造方法Info
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Description
資材及びその製造方法に関する。この包装資材は通気性
を有し、使い捨ておむつのような嵩高な物品を包装する
のに特に適している。
ておむつや、生理用ナプキン等の吸収性着用物品の包装
には、一般にポリエチレンフイルムが使用されている。
これらの物品は、吸収性の素材をパルプ等によって構成
し、これが多量の空気を含んで嵩高になり易い。ポリエ
チレンフイルムは、非通気性であって、これら物品を包
装する時の抜気が難しいから、その包装も嵩高になりが
ちである。しかも包装の形態は整え難い。それゆえ、こ
の包装による物品は、概して取扱いにくく、時として輸
送コストがかさむという問題を生ずることがある。
非融着部分に短繊維を交絡させ、目の詰んだ通気性の不
織布とする。それを包装資材に使用し、従来のフイルム
を包装資材とする場合の問題を解決しようとするもので
ある。
のこの発明に係る包装資材は、熱エンボス加工による融
着部分と非融着部分とを有する熱可塑性不織布の、前記
非融着部分に短繊維が交絡している包装資材であって、
前記融着部分がフィルム状を呈していて前記包装資材の
表面から凹んでおり、前記短繊維がパルプ繊維であって
該パルプ繊維が交絡する前記非融着部分が前記融着部分
よりも嵩高になっていることを特徴とする。
包装資材の製造方法は、熱エンボス加工による融着部分
と非融着部分とを有する熱可塑性不織布に、短繊維から
なるウエブを積層して積層体となし、前記積層体を支持
体上に載置し前記ウエブの側から高圧噴射流体を作用さ
せることにより、前記短繊維を前記非融着部分において
前記不織布に交絡させる包装資材の製造方法であって、
前記融着部分はフィルム状を呈して前記包装資材の表面
から凹むようになし、前記短繊維にはパルプ繊維を用い
て該パルプ繊維が交絡する前記非融着部分を前記融着部
分よりも嵩高になすことを特徴とする。
が網状模様を有し前記融着部分が前記網状模様を構成す
るストランドで囲まれていることと、前記不織布がスパ
ンボンド不織布であることを含む。
ると、以下のとおりである。
包装資材の断片を例示している。図1は包装資材1の斜
視図であり、図2はそのII−II線端面図である。不
織布製包装資材1には、ポリエステル、ナイロン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性合成繊維3からなるスパンボン
ド不織布2、短繊維としてパルプ繊維4を使用してあ
る。不織布2は、熱エンボス加工が施してあり、エンボ
スパターンのかかった融着部分5と非融着部分6とを有
する。融着部分5では合成繊維3が互いに融着しフィル
ム状を呈していて資材1の表面から凹んでいる。それゆ
え、スパンボンド不織布2ではその引張強度や引裂強度
が融着部分5においてプラスチックフィルム並に高い値
になることがある。不織布2において、少なくとも非融
着部分6ではパルプ繊維4が不織布2の繊維3の間隙を
ぬって不織布2の厚さ方向に入り込み、融着部分5より
も嵩高になっている。ここではパルプ繊維4は繊維3に
交絡し、簡単に抜け落ちることがない。
図である。この工程では、まず熱エンボス加工した不織
布2をコンベヤベルト31に載せて導入する。一方、パ
ルプ繊維4はウエブ33として導入し、不織布2の上に
積層して積層体34を得る。積層体34はメッシュから
なるコンベヤベルト35に載せ、交絡処理工程36に導
入する。ここで第2ウエブ33の上方から10〜100
kg/cm2に加圧した高圧水流37をノズル体38か
ら噴射する。高圧水流37の作用により、積層したパル
プ繊維4がほぐれ、不織布2の表面7上において再配置
される。その一部は不織布2を非融着部分6において繊
維3の間隙をぬって貫通し、もう一方の表面8に突出す
ることもある(図2参照)。同時にパルプ繊維4は表面
7上において面方向に拡がり、繊維3と随所で交絡し、
不織布2の表面上からも簡単に脱落することがない。た
だし、融着部分5では繊維3の融着度合や繊維間隙の多
少により、パルプ繊維4の再配置や交絡の状態が異な
り、パルプ繊維4がここには存在したり存在しなかった
りすることがある。かかる高圧水流を一例とする高圧流
体により繊維を交絡させる方法については公知技術を利
用することができる。交絡処理した積層体34は脱水ロ
ーラ39で圧搾後、乾燥炉40へ導入し、温風乾燥す
る。乾燥した積層体34は完成した包装資材1である。
の外観を例示している。これらの図において、個々の融
着部分5は独立して存在し、非融着部分6を網状模様に
構成するストランド部分9は、個々の融着部分5を囲ん
でいる。
不織布2は、目付10〜200g/m2、融着部分5の
大きさを1mm2以上、融着部分5が不織布2に占める
面積割合を5〜80%にすることが、前記物品の包装に
ふさわしい強度と通気性とを得るのに好適である。ま
た、パルプ繊維4を一例とする短繊維は坪量5〜200
g/m2で使用すると包装資材の感触、表面摩擦抵抗、
印刷適性、通気性を良好に保つことができる。
部分5は相対的に肉薄であり、非融着部分6は見掛上相
対的に肉厚である。これらの相対的な厚みの差はエンボ
スの温度、圧力及び短繊維の坪量等により調節すること
ができる。また、非融着部分6において繊維の間隙が相
対的に多く、少なくともここは通気性である。この間隙
の多少と通気性は、不織布2の坪量、融着部分5の占め
る面積、パルプ繊維の坪量等により適宜調節可能であ
る。それゆえ前記物品に対して通気性はあるが、包装内
部に外部から塵埃が侵入する心配のない包装資材1を得
ることができる。包装資材1は、このような通気性を有
するから空気を含んで嵩高な物品を巧みに抜気しながら
速やかに梱包することができる。
加工による融着部分において不織布の繊維が融着してフ
ィルム状化し強度が向上する。非融着部分においては、
パルプ繊維が不織布の繊維に交絡して容易に抜け落ちる
ことがないうえ、包装資材の表面に布様感触が付与され
るとともに融着部分が包装資材の表面から凹んでいて直
接的に人肌に接触することが少なく、その表面が人にい
わゆるプラスチックフィルムライク感を与えることがな
いし、通気性も付与される。また、非融着部分は、包装
資材の表面の摩擦抵抗を大きくする効果を発揮し、この
包装資材による包装品が積み重ねられても滑りずれるこ
とがない。
あって、包装資材の表面への印刷には水性インクの使用
が可能になり、印刷現場の環境衛生の改善が期待でき
る。また、資材の静電気の発生を抑えることができるか
ら、プラスチックフィルムに特有の静電気による諸問題
を解消することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】熱エンボス加工による融着部分と非融着部
分とを有する熱可塑性不織布の、前記非融着部分に短繊
維が交絡している包装資材であって、前記融着部分がフ
ィルム状を呈していて前記包装資材の表面から凹んでお
り、前記短繊維がパルプ繊維であって該パルプ繊維が交
絡する前記非融着部分が前記融着部分よりも嵩高になっ
ていることを特徴とする前記包装資材。 - 【請求項2】前記非融着部分が網状模様を有し前記融着
部分が前記網状模様を構成するストランドで囲まれてい
ることを特徴とする請求項1記載の包装資材。 - 【請求項3】前記不織布がスパンボンド不織布である請
求項1記載の包装資材。 - 【請求項4】熱エンボス加工による融着部分と非融着部
分とを有する熱可塑性不織布に、短繊維からなるウエブ
を積層して積層体となし、前記積層体を支持体上に載置
し前記ウエブの側から高圧噴射流体を作用させることに
より、前記短繊維を前記非融着部分において前記不織布
に交絡させる包装資材の製造方法であって、前記融着部
分はフィルム状を呈して前記包装資材の表面から凹むよ
うになし、前記短繊維にはパルプ繊維を用いて該パルプ
繊維が交絡する前記非融着部分を前記融着部分よりも嵩
高になすことを特徴とする前記製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7401791A JP2853912B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 包装資材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7401791A JP2853912B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 包装資材及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04289257A JPH04289257A (ja) | 1992-10-14 |
JP2853912B2 true JP2853912B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=13534920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7401791A Expired - Lifetime JP2853912B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | 包装資材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2853912B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6022818A (en) * | 1995-06-07 | 2000-02-08 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Hydroentangled nonwoven composites |
JP6910122B2 (ja) * | 2016-09-15 | 2021-07-28 | 日本製紙クレシア株式会社 | 複合型不織布およびその製造装置 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP7401791A patent/JP2853912B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04289257A (ja) | 1992-10-14 |
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