JPH08501853A - 吸気装置を備えた内燃機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 吸気装置を備えた内燃機関は、吸込み短管と単一吸気管を備えた容器を含んでいる。この単一吸気管はシリンダヘッドに接続され、かつ個々のシリンダに開口している。容器の内室は有害物質低減装置に接続され、この有害物質低減装置はケーシング脱気器、追加空気供給器、燃料蒸気捕集器および排気戻し器のような少なくとも一つの機器を備えている。吸気装置の容器内に達する吸込み管か吸込み短管に固定されている。吸込み管は二つの中央の単一吸気管の間のほほ平面内に開口を備えている。有害物質低減装置の機器を接続する短管は容器の内室に開口している。

Description

【発明の詳細な説明】 吸気装置を備えた内燃機関 本発明は、請求の範囲第１項の上位概念記載の吸気装置を備えた内燃機関に関 する。 内燃機関の吸気装置内では、個々のシリンダへの変化する空気流量に基づいて 空気伝播騒音が発生する。この空気伝播騒音は外部へ放出され得る。更に、内燃 機関のシリンダ内でのピストンの往復運動は、個々のエンジンシリンダおよび排 気装置への空気供給の容積変化を伴う。その際、ガスは圧力変動によって前記管 内で移動する。この圧力変動のオーダーと方向はエンジン運転によって決まる。 ガスのこの圧力変動は、ガスダイナミック現象および音響的現象の原因である。 これらの現象は所定の条件の下ではエンジン運転に対して不利に作用する。特に 、管の容積は音の放出を左右する。この音の放出はガス管と外気を接続する部品 、例えば空気浄化器の空気吸込み入口または排気管の出口から行われる。同じ理 由から、有害物質低減装置の管内のガス流の変動を生じる。これは有害物質低減 装置の機能に大きな影響を与える。 本発明の課題は、空気伝播騒音の減少のほかに有害物質エミッションを減らす 、内燃機関用吸気装置を提供することである。 この課題は本発明に従い、請求の範囲第１項記載の特徴によって解決される。 他の有利な特徴は従属請求項に記載してある。 吸気装置の容器内室に達し、容器の吸込み短管に接続された吸込み管を設けた ことにより、騒音が実質的に減少する。この吸込み管は、有害物質低減装置から 分岐し容器または吸込み管の内室に開口する短管と関連して、有害物質エミッシ ョンを大幅に減らす。 そのために、吸込み管の開口は、吸気装置の容器の内室容積の中心に対して所 宅の距離をおいて設けられている。 短管が斜めの開口を備えていると有利である。この開口は有害物質低減装置か らの流れと吸込み短管からの流れを良好に混合する。 吸込み管への短管の入口の範囲に、ディフューザのような管の狭小部を設ける ことにより、この狭小部の範囲において、吸込み短管からのガス流の流速が増大 する。これにより、有害物質低減装置からの付加的なガス流が発生し、混合作用 が生じる。 本発明の実施例が図に示してある。次に、この実施例について詳しく説明する 。 図１は挿入された吸込み管と付設された接続短管付有害物質低減装置を備えた 吸気装置の容器の断面図、 図２は短管が所定の位置にある容器を示す図、 図３は空気の最も下側のエネルギー振動形態で容器内室の音圧を示す図、 図４は接続された有害物質低減装置を備えた吸気装置の容器の断面図、 図５と図６は吸込み管内に達する傾斜した有害物質低減装置の短管を示す図、 図７は接続された短管を備えたディフューザとしての吸込み管を示す図である 。 内燃機関は容器１を有する吸気装置を備えている。この容器の内室Ａは単一吸 気管２，３，４，５を介してシリンダヘッドに接続されている。容器１の吸込み 短管６は吸込み短管の中へ挿入された、空気供給のための吸込み管７に接続され ている。この吸込み管は空気供給装置に接続されている。容器１の内室Ａには短 管８を介して有害物質低減装置Ｒが接続されている。この有害物質低減装置は少 なくとも一つの排気戻し装置９、ケーシング排気装置１０、追加空気供給装置１ １および燃料蒸気捕集装置１２を含んでいる。 図２，３には、有害物質低減装置Ｒから分岐する短管８が詳しく示してある。 この短管は吸込み管７の自由端の前で、その開口が容器横断面の平面Ｏ−Ｏ内に 設けられている。この平面はほぼ容器１の内部容積の中心ＳＰを通って延びてい る。短管８は半径ｒを有し、少なくとも一つまたは複数の装置９，１０，１１ま たは１２に接続されている。 容器１の室内では、エンジン運転時に、次の作業プロセスが行われる。容器１ の内室Ａ内のガスは、容積に分配された質量と見なすことができる。この質量は その固有の弾性的な特性値を有する。この質量は、個々のエンジンシリンダに接 続された単一吸気管２〜５と有害物質低減装置Ｒとから励振される。この励振に よって、ガスが内室Ａ内で固有振動数の範囲の振動を開始する。強い振動は図３ に詳しく示すように、低い固有共鳴形態の内室Ａ内のガスの振動である。この振 動は強い収束（しかもＰ_maxで）と振幅零の個所（Ｐ＝０）を有するという特徴 がある。それによって、一方では有害物質低減装置Ｒの管内の圧力の脈動が増大 し、他方ではエンジンのガス管を外部に連通する部品による周囲への音の放出が 増大する。 本発明による構造により、エネルギーに富む固有共鳴形態の室Ａ内のガス振動 の、音響的プロセスおよびガスダイナミックプロセスに対する影響が無くなるか またはいかなる場合でも大幅に低減され、それによってエンジンの有害物質によ る特性が改善される。 そのために、エンジン内で、有害物質低減装置Ｒの短管８の開口１４が、平面 Ｏ−Ｏにおいて容器１の内室Ａに接続されている。この平面は容器１の横断面の 平面と一致し、容器１の内室Ａの容積の中心ＳＰを通って延びている。図３に詳 しく示すように、開口１４のこの位置は、圧力Ｐが理論的に０で、実際にはこの 値に近い平面内でのその配置に相当する。内室Ａの中の振動のこのエネルギーに 富む形態の、エンジン運転時に有害物質低減装置Ｒに関連して発生するガスダイ ナミックプロセスに対する影響が最小になるので、装置９〜１２の管内の流れは 定常的になるかまたはこの物理的状態に近づく。それによって最終的には、この 装置９〜１２の出力が増大し、エンジンの有害物質が減少する。 それによって同時に、観察される振動形態（および他のすべての類似の非直線 系な振動形態）の音響的エネルギーが内室Ａから開口１４および周囲に伝達され ない。これは音響的なエンジン特性の改善をもたらす。 短管８の開口１４の前の動的な流れ経過が容器１の容積の中心ＳＰと一致する と、効力が高まる。この流れ経過により、短管８内に発生するダイナミックプロ セスの影響を明確に考慮に入れることができる。短管８内で脈動するガス流の出 口速度のレベルの中心は、無限の空間内で、特に短管８の開口の前で距離0.6rだ け離れたところにある。この距離が0.4〜0.8rの範囲にあると効果的である。こ れは、構造的、方法技術的および他のファクターのばらつきに関連する。例えば レベルの中心が容積の中心ＳＰと一致し、半径が0.4rおよび0.8rである、内室の 中の短管８の前のダイナミック流れの位置は、低い固有横振動形態（図３以降） 、 すなわちエネルギーに富む形態の、内室Ａの中のガスの短管８内での励振を不可 能にする。これはエンジンの音響的特性値を相応して増大させる。 図４〜７による本発明の他の実施例では、短管８の出口１４か吸込み短管６を 通って空気供給用管７の内室Ｂ内に開口している。 短管８はその自由端部に、傾斜部２５または２６を備えている。図５の実施例 では斜めの開口１４が吸込み短管６の入口２１の方へ向いている。図６の実施例 の場合には、斜めの開口１４が入口２１と反対方向に向いている。 図７にはディフューザとして作用する吸込み短管７の実施例が示してある。そ のために、短管８が開口する管７の範囲が横断面縮小部２３を備えている。 エンジン運転時に、ガスは装置９〜１２から有害物質低減装置Ｒの短管８を経 て管７の中空室Ｂに流れる。その際、ガス流は戻し装置９とケーシング脱気装置 １０内で高い温度を有するので、中空室Ｂ内には、装置９〜１２からのガス流の 強力な熱交換および量交換が生じ、かつ効果的な混合が行われる。短管８内に形 成された、高い温度を有する排気流、ベンジン流および空気流は、容器１の中空 室Ａ内に達し、吸気管２〜５を経てエンジンの個々のシリンダに流れる。その際 、上記ガス流はその熱の一部を、エンジンシリンダ内に達する燃料混合物に付与 する。それによって、燃料混合物の液体相が蒸発しやすくなり、混合物が微細に なり、分散し、そして均一になる。 これにより最終的には、有害物質低減装置Ｒからのガス流を有する燃料混合物 からなる最終生成物がエンジンシリンダに均一に分配され、シリンダ内での混合 物の燃焼が改善され、その結果エンジンの有害物質が低減される。 短管８の開口１４の斜め出口横断面（傾斜部２５または２６）により、有害物 質低減装置Ｒ、空気浄化装置および空気供給部から来る流れの混合の有効性が増 大し、それによって単一流れが互いに良好に作用する。 短管８の入口の範囲に横断面積縮小部２３を有する吸込み管７により、この範 囲において、空気浄化系と空気供給系からの空気の流速が高まり、それによって 有害物質低減装置からの付加的なガス流入が発生し、更にこのガスの流量を調節 することができる。それによって、ガス流と有害物質低減装置Ｒからのガス流と の混合作用が高められる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エーベルレ・フランツ ドイツ連邦共和国、デー‐7000 シュツッ トガルト 40、マールバッヒェルストラー セ、10ツェー (72)発明者 クライネハーケンカムプ・ノルバート ドイツ連邦共和国、デー‐7251 ヴァイス アッハ、ビスマルクストラーセ、71 (72)発明者 クリューガー・ディートマール ドイツ連邦共和国、デー‐7259 フリオル ツハイム、ヴェンガートストラーセ、10 (72)発明者 フェシイナ・ミカイル・イルイッチ ロシア連邦、ゲビート・クイビシェフ、エ ルユー‐445027 トグリアッティ‐27、ハ ウス 27／222、ストラーセ・ユビレイヤ ナ (72)発明者 スタロビインスキィ・ルドルフ・ナタノヴ ィッチ ロシア連邦、ゲビート・クイビシェフ、エ ルユー‐445032 トグリアッティ‐32、ハ ウス 62／59、スヴェルロフ・ストラーセ (72)発明者 ラザレフ・ユーリィ・ペトロヴィッチ ロシア連邦、ゲビート・クイビシェフ、エ ルユー‐445044 トグリアッティ‐44、ハ ウス 55／116、ストラーセ 70‐レティ ヤ・オトクヤブリヤ (72)発明者 リセンコ・エヴギニ・ヴァセイリヴィッチ ロシア連邦、ゲビート・クイビシェフ、エ ルユー‐445032 トグリアッティ‐32、ハ ウス １／81 ヴォーヌング 52、モスカ ウエル・プロスペクト

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．容器が吸込み短管と単一吸気管を備え、この単一吸気管がシリンダヘッドに 接続され、かつ個々のシリンダに開口し、容器の内室が有害物質低減装置に接続 され、この有害物質低減装置がケーシング脱気器、追加空気供給器、燃料蒸気捕 集器および排気戻し器のような少なくとも一つの機器を備えている、吸気装置を 備えた内燃機関において、吸気装置の容器（１）内に達する吸込み管（７）が吸 込み短管（６）に固定され、吸込み管（７）か二つの中央の単一吸気管（３，４ ）の間のほぼ平面（Ｏ−Ｏ）内に開口（７ａ）を備え、有害物質低減装置（Ｒ） の機器（９〜１２）を接続する短管（８）が容器（１）の内室（Ａ）に開口して いることを特徴とする内燃機関。 ２．短管（８）が、容器横断面の平面と一致し容器（１）の内室容積の中心（Ｓ Ｐ）を通って延びる平面（Ｏ−Ｏ）内に設けられていることを特徴とする請求の 範囲第１項の内燃機関。 ３．半径（ｒ）の短管（８）の開口（１４）が、容器容積の中心（ＳＰ）に対し て、0.4r〜0.8rの距離をおいて設けられていることを特徴とする請求の範囲第１ 項または第２項の内燃機関。 ４．短管（８）の開口（１４）が容器（１）の内室容積の中心（ＳＰ）の平面（ Ｏ−Ｏ）内に位置していることを特徴とする請求の範囲第１項または第２項の内 燃機関。 ５．有害物質低減装置（Ｒ）の短管（８）の開口（１４）が吸込み管（７）の長 手中心軸線（Ｘ−Ｘ）内に設けられていることを特徴とする請求の範囲第１〜４ 項のいずれか一つの内燃機関。 ６．吸込み管（７）の内室（Ｂ）内に達する短管（８）の自由端部が、傾斜部（ ２５）を備え、開口（１４）が吸込み短管（６）の入口（２１）の方へ向いてい ることを特徴とする請求の範囲第１〜５項のいずれか一つの内燃機関。 ７．吸込み管（７）の内室（Ｂ）内に達する短管（８）の自由端部か、傾斜部（ ２６）を備え、開口（１４）が吸込み短管（６）の入口（２１）と反対側に向い ていることを特徴とする請求の範囲第１〜６項のいずれか一つの内燃機関。 ８．吸込み管（７）が短管（８）の入口の範囲に横断面縮小部（２３）を備え、 ディフューザを形成していることを特徴とする請求の範囲第１〜７項のいずれか 一つの内燃機関。