【発明の詳細な説明】
安定な生分解性布帛柔軟化化合物および組成物技術分野
本発明は、布類処理化合物に関する。詳細には、本発明は、布帛柔軟化/静電
気制御上の利益を与えるために布類洗濯操作のすすぎサイクルで使用される布類
処理組成物中に配合するための生分解性第四級アンモニウム布帛柔軟化化合物に
関する。本発明の化合物は、へアコンディショナー組成物中でも使用できる。背景技術
洗濯時に布帛柔軟化および静電気抑制上の利益を与えるのに好適な布類処理組
成物は、技術上周知であり且つ大規模な商業的応用が見出されている。歴史的に
、すすぎ液添加布帛柔軟化組成物は、活性柔軟化成分として、2個のアルキル長
鎖を有する実質上水不溶性の陽イオン物質を含有している。ジタロージメチルア
ンモニウムクロリドおよび2個のステアリル基で置換されたイミダゾリニウム化
合物が、このような物質の内で一般的である。これらの物質は、通常、水中分散
液の形態で調製されている。
貯蔵安定であるとともに生分解性である布帛柔軟化化合物を有することが望ま
しいであろう。しかしながら、
生分解性であることができる物質は、しばしば安定な液体組成物として処方する
ことが困難である。
各種の第四級化エステルーアミンを陽イオン布帛柔軟剤として使用することは
、当該技術上既知である。例えば、布帛柔軟剤として機能する一連の第四級化エ
ステル−アミンに関しては1982年7月13日発行のホフマン等の米国特許第
4,339,391号明細書、1991年11月19日発行のチャングの米国特
許第5,066,414号明細書、1989年10月17日発行のラング等の米
国特許第4,874,554号明細書、1984年6月26日発行のウォルツ等
の米国特許第4,456,554号明細書、1988年8月30日発行のストラ
トフ/コニッグの米国特許第4,767,547号明細書、1975年10月2
8日発行のカング等の米国特許第3,915,867号明細書、および1989
年7月4日発行のジャックス等の米国特許第4,844,823号明細書参照(
前記特許のすべてをここに参考文献として編入)。各種の第四級化エステル−ア
ミンは、ICIから商品名シンプロラム(SYNPROLAM)FS、レウォからレウォ
クオー卜(REWOQUAT)で市販されている。
第四級化エステル−アミンは、多分、通常の陽イオン柔軟剤(例えば、ジタロ
ージメチルアンモニウムクロリドおよびその類似体)よりも加水分解を受けやす
いので、迅速に生分解できると考えられる。加水分解の結果、そ
れらは、長時間の棚貯蔵時に加水分解安定性上の問題に遭遇することがあり、製
品安定性および粘度上の問題は濃縮水性分散液でますます管理不能になっている
。しかしながら、改善された生分解性および追加の利益は、依然として望ましい
。
消費者の使用に好適な濃縮布帛柔軟化組成物を調製するという問題の各種の解
決法は、技術上提出されている。例えば、1984年1月17日発行のべルブル
ーゲンの米国特許第4,426,299号明細書および1983年8月30日発
行のべルブルーゲンの米国特許第4,401,578号明細書(パラフィン、脂
肪酸およびエステル粘度制御剤)、1984年3月7日発行のクリン卜等の欧州
特許第0,018,039号明細書(粘度および安定性特性を改善するための炭
化水素プラス可溶性陽イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤)、1984
年6月12日発行のマクギルプ等の米国特許第4,454,049号明細書〔水
不溶性ジC16〜C24(場合によってヒドロキシ置換)アルキル、アラルキルまた
はアルケニル陽イオン布帛柔軟剤(布帛柔軟剤の少なくとも約70%は一緒に溶
融完了温度約20℃以下を有する1種以上の成分からなる)、水不溶性非イオン
増量剤、特にC10〜C40炭化水素または一価または多価アルコールとC8〜C24
脂肪酸とのエステル、および水混和性有機溶媒を含む等方性溶液〕、1984年
3月27日発行の
オオムズの米国特許第4,439,330号明細書(エトキシ化アミン)、およ
び1984年10月9日発行のオオムズの米国特許第4,476,031号明細
書〔アンモニウム、イミダゾリニウムおよび同様の物質との組み合わせのエトキ
シ化アミンまたはそのプロトン付加(protonated)誘導体〕参照。前記特許のす
べてをここに参考文献として編入する。一般に、柔軟剤組成物中のイオン性塩の
存在は、粘度を減少するのを助長することは既知である(例えば、1972年8
月1日発行のルディーの米国特許第3,681,241号明細書)。発明の開示
本発明は、式
を有する生分解性布帛柔軟化化合物(および前記化合物を含む組成物)およびそ
れらの混合物(式中、各R置換基は短鎖C1〜C6アルキルまたはヒドロキシアル
キル基またはそれらの混合物であり、R1 は
(CH2)n−O−(O)C−R2またはR2基であり;R2はC13〜C13〜C22ヒ
ドロカルビル基であり;mは1または2であり;nは1〜約4であり;X ̄は柔
軟剤相容性陰イオンである)に関する。
前記布帛柔軟剤化合物を含有する組成物は、
(a)前記布帛柔軟剤化合物約1%〜約40%;および
(b)液体担体約60%〜約99%
を含む。
アシル基が窒素原子に結合されているエステル基(逆エステル)は、アルコー
ルが窒素原子に結合されている対応エステル基より加水分解上不安定な傾向があ
る。この増大された不安定性は、改善された生分解性を与えると考えられる。し
かしながら、このような化合物を水性組成物で安定化させることはより困難であ
る。
逆エステル部分は、生分解性をこれらの柔軟化化合物に与える。これらの組成
物で使用する布帛柔軟化化合物は、陽イオンであるので、これらの組成物は、繊
維および布帛柔軟性を与えるだけではなく、帯電防止上の利益も与える。
本発明は、前記式の布帛柔軟化化合物少なくとも約1重量%を含む液体布帛柔
軟化/帯電防止組成物を包含する。加えて、組成物は、貯蔵時に安定性を維持す
るのを助長する有効量の技術上認識された物質、例えば、線状エトキシ化アルコ
ールおよび/または他の非イオン乳化剤を含有できる。また、組成物は、液体担
体、例えば、水、好ましくはC1〜C4一価アルコールと水との混合物を含有する
。このような液体組成物は、好ましくは、良好な貯蔵安定性を与えるためにpH
約2.0〜約5.0、好ましくは約2.5〜約4で処方する。スルー
・ザ・リンス(through-the-rinse)形態での一般洗濯布帛柔軟化用途の場合に
は、このような組成物は、典型的には、布帛柔軟化化合物約2〜約30重量%を
含むであろう。
本発明の好ましい液体組成物は、液体担体に分散された粒子として存在する柔
軟化化合物を有する。粒子は、好ましくは、1μよりも小さい大きさ、一般に平
均直径約0.10〜0.50μを有するものである。貯蔵時に組成物を安定化す
る物質、例えば、線状アルコキシ化アルコールも、分散液を相分離(即ち、クリ
ーミング)に対して安定化する。
重要なことに、遊離アミンが貯蔵時に第四級化エステルーアミン柔軟化化合物
の分解を触媒することがあるので、本発明の液体組成物は、遊離〔即ち、非プロ
トン付加(unprotonated)〕アミンを実質上含まない(一般に、約1%以下)。
微量のアミンが存在するならば、組成物の処方時に酸でプロトン付加すべきであ
る。H3PO4、クエン酸、HCIなどの比較的強酸は、この目的で使用できる。
本発明の柔軟化化合物の粒子の分散液によって示される低粘度は、布帛柔軟剤
化合物約15〜約40重量%を含有する水希釈性布帛柔軟剤「高濃縮物」として
処方することを可能にする。このような高濃縮物は、好都合には、使用者によっ
て水で希釈して「シングル・ストレン
グス(single-strength)」柔軟剤を調製するために包装できる(典型的には、
柔軟剤活性成分の濃度3〜10%)。また、本発明は、繊維または布帛を上に開
示の種類の化合物と接触させることを特徴とする繊維(へアを含めて)または布
帛を柔軟化するか帯電防止仕上を繊維(へアを含めて)または布帛に付与する方
法を包含する。
ここですべての%、比率および割合は、特に断らない限り、重量基準である。発明を実施するための最良の形態
本発明の化合物は、2個のエステル結合を含有し、少なくとも1個のエステル
結合は第四級アンモニウム窒素原子により近いカルボニル炭素原子を有する(逆
エステル)。即ち、少なくとも1個の疎水基は、脂肪酸よりもむしろ脂肪アルコ
ールによって与えられる。第四級化エステル−アミン柔軟化化合物
本発明は、必須成分として、式
〔式中、各R置換基は短鎖(C1〜C6、好ましくはC1〜C3)アルキルまたはヒ
ドロキシアルキル基、例えば、メチル(最も好ましい)、エチル、プロピル、プ
ロピル、ヒドロキシエチルなどまたはそれらの混合物で
あり;R1は−(CH2)n−O−(O)C−R2またはR2であり;各R2は長鎖
C13〜C22ヒドロカルビル置換基、好ましくはC13〜C17アルキルであり;mは
1または2であり;nは1〜約4である)
を有する第四級化アンモニウム柔軟化化合物約1%〜約40%、好ましくは約2
%〜約30%を含有する。対イオンX ̄は、本発明では臨界的ではなく、いかな
る柔軟剤相容性陰イオンであることもでき、例えば、クロリド、ブロミド、メチ
ルサルフェー卜またはエチルサルフェート、ホルメート、サルフェート、ニトレ
ートなどであることができる。置換基R、R1およびR2は、場合によってアルコ
キシル、ヒドロキシルなどの各種の基で置換でき、飽和または不飽和であること
ができ、または直鎖または分枝であることができることが理解されるであろう。
化合物は、広く使用されているジタロージメチルアンモニウムクロリド(DTD
MAC)のジエステル変形物とみなすことができる。
本発明の実施で活性柔軟剤および帯電防止成分として使用する前記化合物は、
下記の方法によって生成する。例えば、典型的な合成法においては、式
R2NCH2CH2O(O)CR2の脂肪酸ジメチルモノエタノールアミンエステル
は、式
R20(O)CCH2Clの脂肪アルコールのクロロ酢酸エステルと反応させて、
所望の反応生成物を生成する
(R、およびR2は本願に定義の通りである)。別の典型的な合成法は、ジメチ
ルアミンを逐次前記の脂肪アルコールのクロロ酢酸エステル2モルと反応させる
ことを包含する。しかしながら、この反応順序は生成すべき化合物の広い選択を
可能にすることが当業者によって認識されるであろう。例示的な非限定例として
、下記の第四級アンモニウムジエステル化合物(すべての長鎖アルキル置換基が
直鎖である)が挙げることができる:
DTDMACのジエステル変形物の別の合成法においては、式 RN 〔CH2
C(O)OH〕2のアミンポリカルボキシレートは、両方の酸基において式 R1
OHの脂肪アルコールでエステル化し、次いで、アルキルハライドRXで第四級
化して所望の反応生成物(RおよびR1は本願に定義の通りである)を生成する
。好ましいジエステル柔軟化化合物の合成法は、以下に詳述する。しかしながら
、この反応順序は生成すべき化合物の広い選択を可能にすることが当業者によっ
て認識されるであろう。例示的な非限定例として、下記のもの(すべての長鎖ア
ルキル置換基が直鎖である)が挙げることができ
る:
前記化合物は、若干加水分解しやすいので、本発明の組成物を処方するために
使用する時には、むしろ注意深く取り扱うべきである。例えば、本発明の安定な
液体組成物は、pH約2.0〜約5.0、好ましくはpH約3±0.5で処方す
る。pHは、ブレンステッド酸の添加によって調整できる。好適なブレンステッ
ド酸の例としては、無機鉱酸、カルボン酸、特に低分子量(C1〜C5)カルボン
酸、およびアルキルスルホン酸が挙げられる。好適な無機酸としては、HCl、
H2SO4、HNO3およびH3PO4が挙げられる。好適な有機酸としては、ギ酸
、クエン酸、酢酸、メチルスルホン酸およびエチルスルホン酸が挙げられる。好
ましい酸は、クエン酸、塩酸およびリン酸である。第四級化エステルアミン柔軟化化合物の合成
本発明の生分解性第四級化ジエステルアミン柔軟化化合物の1つの合成は、下
記の2段法によって達成される:工程A. (ステアリル)N,N−ジメチルアミノアセ テートの合成
反応を温度プローブ、機械攪拌機および還流冷却器を備えた3口丸底フラスコ
中で行った。クロロアセテート(343g、1.0モル)を装入し、10℃ に
冷却し、次いで、ジメチルアミン(DMA)をアセテートを通してバブリングす
る。反応温度を観察して57゜Cに迅速に増大し、反応混合物がわずかに濁る。
DMA(161g、3.6モル)をアセテートを通して70分バブリング後、温
度は、加熱なしに100℃に達する。DMAをこの後にはもう加えず、30分後
、第一試料(反応温度48℃)を取り、分析したところ、下記の結果が得られる
:
TAV(全アミン値またはアミン数)101、AV(酸価)122、3′アミン
値0。第一試料を取った後1時間で、反応混合物の温度は、27℃に落ちる。D
MAをバブリングすることを再開し、15分後、更に161g(3.6モル)の
DMAをバブリングし、反応温度を45℃にだけ増大する。次いで、加熱してペ
ースト状,調製物を液化する。70℃において、この液化が達成され、そして止
め且つ処理のために生成物を取り出す前に、混合物を同じ温度で更に3時間45
分間反応させる。最終生成物の分析は、次の通りである:TAV:111、AV
:124、3′アミン値:0。
許容できる純度の所望のアミンを得るために、得られ
た生成物(塩酸アミン)を中和し、DMAを取り除く。
塩酸アミンを炭酸ナトリウムの標準水溶液で中和する。必要量の炭酸ナトリウ
ム溶液(カーボネート対アミン塩のモル比1:1に比例)プラス水200mlを
溶融アミン塩に加え、この混合物を室温で数分間攪拌する。次いで、この混合物
を分液漏斗に移し、そこで水層を分離させ、次いで、水切りし、最後に捨てる。
分液漏斗からの有機層を分析したところ、下記の結果が得られる:TA:14
3、AV:0、水分:0.94%。TAVによって、生成物は純度約90%であ
ると推測される。不純物は、所望の第四級アミン生成物または未反応クロロ酢酸
ステアリルのいずれかであると推測される。不純物のイデンティティーを決定す
るために、生成物の試料を90℃で1時間反応させ、次いで、試料採取してTA
Vをチェックする。TAVは、143から125に落ち、このことは不純物が主
としてクロロ酢酸ステアリルであると信じさせる。
所望の第四級物の製法におけるこの第二段階を総括する反応式は、次の通りで
ある:
純度90%であると特徴づけられるIからの単離N,N−ジメチルアミノステ
アリルアセテートを以下に詳述
のようにクロロ酢酸ステアリルとモル比1:1で反応させる(不純物概算10%
の場合に補正)。
N,N−ジメチルアミノステアリルアセテート204g(0.47モル)を機
械攪拌機、温度プローブおよび還流冷却器を備えた3口丸底フラスコ中でクロロ
酢酸ステアリル102g(0.47モル)および変性エタノール122gと合わ
せる。次いで、混合物を83℃で約14時間反応させる。最終生成物を取り出し
、分析したところ、次の通りである:
エタノール中の活性:73.2%
遊離アミン:2.7%
ガードナーカラー:1ψ
灰:0.24%別の第四級化ジエステルアミン柔軟化化合物の合成
本発明で使用する別の生分解性第四級化ジエステルアミン柔軟化化合物は、下
記の2段法を使用して合成できる:工程A.アミンの合成
ジメチルエタノールアミン0.6モルを還流冷却器、アルゴン(または窒素)
用入口および2個の添加漏斗を
備えた3リットルの3口フラスコに入れる。一方の添加漏斗にトリエチルアミン
0.8モルを入れ、第二添加漏斗に塩化メチレンとの1:1溶液中の塩化パルミ
トイル0.6モルを入れる。塩化メチレン(750ml)をアミンを含有する反応
フラスコに加え、35℃に加熱する(水浴)。トリエチルアミンを滴下し、温度
を1/2時間かけて攪拌下に40〜45℃に上げる。塩化パルミトイル/塩化メ
チレン溶液を滴下し、不活性雰囲気下で一晩中(12〜16時間)40〜45℃
で加熱させる。
反応混合物を室温に冷却し、クロロホルム(1500ml)で希釈する。生成物
のクロロホルム溶液を分液漏斗(4l)に入れ、飽和NaC1、希釈Ca(OH
)2、50%K2CO3(3回)★、最後に飽和NaClで洗浄する。有機相を捕
集し、MgSO4上で乾燥し、濾過する。溶媒を回転蒸発によって除去する。最
終乾燥を高真空(0.25mmHg)下で行う。
★註:50%K2CO3層はクロロホルム層の下にあるであろう。工程B:第四級化
工程Aからのジメチルエタノールパルミテートアミン0.5モルを前の反応と
同様に反応させて、第四級アン
モニウム塩を与える。任意成分 線状エトキシ化アルコールおよび他の非イオン界面活性剤
本発明は、線状エトキシ化アルコール約0.1%〜約2%、好ましくは約0.
5%〜約1%を含有できる。線状エトキシ化アルコールは、相分離に対して柔軟
化化合物の粒状物分散液を安定化することによって布帛柔軟化組成物の安定性を
改善する。
本発明で有用な線状エトキシ化アルコールは、C8〜C20、好ましくはC10〜
C18線状脂肪アルコールとエチレンオキシド約3〜約100モル、好ましくは約
8〜約50モルとの縮合物からなる群から選ばれる。
この種の線状エトキシ化詣肪アルコールの例としては、シエル・ケミカル・カ
ンパニーによって市販されているネオドール(Neodol)23−7(C12〜C13線
状アルコールとエチレンオキシド7モルとの縮合物)、ネオドール91−2.5
(C9〜C11線状アルコールとエチレンオキシド2.5モルとの縮合物)、ネオ
ドール45−9(C14〜C15線状アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合
物)、ネオドール45−7(C14〜C15線状アルコールとエチレンオキシド7モ
ルとの縮合物)、ネオドール45−4(C14〜C15線状アルコールとエチレン
オキシド4モルとの縮合物)、ゲナポール(Genapol)T−110(タロー脂肪
アルコールとエチレンオキシド11モルとの縮合物)、ブリジ(Brij)−76(
タロー脂肪アルコールとエチレンオキシド10モルとの縮合物)およびザ・プロ
クター ・エンド・ギャンブル・カンパニーによって市販されているキロ(Kyro
)EOB(C13〜C15線状アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合物)が
挙げられる。特に濃縮組成物の場合には、C16〜C18線状アルコールとエチレン
オキシド約8〜約50モルとの縮合物が好ましい。
柔軟剤組成物の性能および通常安定性は、エトキシ化アルコールが約8個以下
のエトキシ基を含有する時に減少する。それゆえ、好ましいエトキシ化界面活性
剤は、HLB(親水性親油性バランス)約7〜約20、好ましくは約8〜約15
を有する。勿論、疎水性鎖の長さおよびエトキシレート基の数を規定することに
よって、界面活性剤のHLBは、一般に、決定される。しかしながら、濃縮液体
組成物の場合に、ここで有用な非イオンエトキシ化界面活性剤は、比較的長鎖R2
基を含有し且つ比較的高度にエトキシ化されることに留意すべきである。短い
エトキシ化基を有するアルキル短鎖界面活性剤は、必要なHLBを有することが
あるが、ここで余り有効ではない。
ここに記載の範囲内のHLBを有するn−へキサデカ
ノールおよびn−オクタデカノールのデカエトキシレート、ウンデカエトキシレ
ート、ドデカエトキシレート、テトラデカエトキシレートおよびぺンタデカエト
キシレートは、本発明の文脈で有用な粘度/分散性調整剤である。組成物の粘度
/分散性調整剤としてここで有用な例示のエトキシ化第一級アルコールは、
n−C18EO(10)およびn−C10EO(11)である。「タロー」鎖長範囲
内の混合天然または合成アルコールのエトキシレートも、ここで有用である。こ
のような物質の特定例としては、タローアルコールEO(11)、タローアルコ
ールEO(18)、およびタローアルコールEO(25)が挙げられる。
所望ならば、本組成物は、標準の非塩基乳化剤、特に非イオン乳化剤の使用に
よって相分離に対して更に安定化できる。このような非イオン乳化剤およびそれ
らの使用量は、1984年6月12日発行のマックギルプ等の米国特許第4,4
54,049号明細書に開示されている(その開示をここに参考文献として編入
)。
本組成物で使用するのに好適な非イオン乳化剤の特定例としては、グリセロー
ルの脂肪酸エステル(好ましくはグリセロールモノステアレート)および脂肪ア
ルコール(例えば、ステアリルアルコール)が挙げられる。標準の非イオン乳化
剤は、使用するならば、典型的には組成物の0.1〜約2.5重量%の量で使用
される。グリ
セロールモノステアレートと線状エトキシ化アルコールとの混合物が、特に好ま
しい。液体担体
本組成物は、液体担体、例えば、水を含む。組成物は、少量のC1〜C4一価ア
ルコール(例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール
、およびそれらの混合物)も含有できる。エタノールが、好ましい。これらの組
成物は、液体担体約60%〜約98%、好ましくは約70%〜約95%を含む。
好ましくは、液体担体中のC1〜C4一価アルコールの量は、第四級化エステルー
アミン柔軟化化合物の約0〜約20重量%、好ましくは約10重量%以下であり
、液体担体の残部は水である。
本発明で使用する柔軟化化合物は、このような水をべースとする担体に不溶性
であり、このようにその中に微粒子の分散液として存在する。これらの粒子は、
大きさが1μよりも小さく且つ好都合には化合物を微粒子として分散する高剪断
混合によって調製する。好ましい分散液の製法は、以下の例I〜IVで詳述する。
再度、柔軟化化合物が加水分解しやすいので、塩基の存在を回避し且つ加工温度
およびpHをここに明記の範囲内に保つように注意を払うべきである。
完全に処方された布帛柔軟化組成物は、ここの式の迅速に生分解性の第四級エ
ステルーアミン化合物、線状ア
ルコキシ化脂肪アルコールおよび液体担体に加えて、下記の追加の成分の1種以
上を含有できる。通常の第四級アンモニウム柔軟剤
本発明の組成物は、通常のジ(高級アルキル)第四級アンモニウム柔軟剤を更
に含むことができる。本組成物は、通常のジ(高級アルキル)第四級アンモニウ
ム柔軟剤0%〜約25%(好ましくは約0.1%〜約10%)を含有できる。
本発明の第四級アンモニウム塩の文脈で使用する「高級アルキル」とは、炭素
数約8〜約30、好ましくは炭素数約11〜約22のアルキル基を意味する。こ
のような通常の第四級アンモニウム塩の例としては、下記のものが挙げられる:
(i)式
(式中、R2は非環式脂肪族C15〜C22炭化水素基であり、R3はC1〜C4飽和ア
ルキルまたはヒドロキシアルキル基であり、R4はR2およびR3から選ばれ、A
は陰イオンである)
を有する非環式第四級アンモニウム塩;
(ii)式
(式中、R1は非環式脂肪族C15〜C22炭化水素基であり、R2は炭素数1〜3の
二価アルキレン基であり、R5およびR8はC1〜C4飽和アルキルまたはヒドロキ
シアルキル基であり、Aは陰イオンである)
を有するジアミド第四級アンモニウム塩;
(iii)式
(式中、nは約1〜約5に等しく、R1、R2、R5およびAは上に定義の通りで
ある)
を有するジアミドアルコキシ化第四級アンモニウム塩;
(iv)式
(式中、R1はC15〜C17飽和アルキルであり、R2はC1〜C4飽和アルキルまた
はHであり、ZはNHまたはOであり、Aは陰イオンである)
を有する第四級イミダゾリニウム化合物。
成分(i)の例は、周知のジアルキルジメチルアンモニウム塩、例えば、ジタ
ロージメチルアンモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムメチルサル
フェート、ジ(水素添加タロー)ジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジ
メチルアンモニウムクロリドである。
成分(ii)および(iii)の例は、R1が非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基、
R2がエチレン基、R5がメチル基、R8 がヒドロキシアルキル基、Aがメチル
サルフェート陰イオンであるメチルビス(タローアミドエチル)(2−ヒドロキ
シエチル)アンモニウムメチルサルフェートおよびメチルビス(水素添加タロー
アミドエチル)(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェートであ
る。これらの物質は、それぞれシェレックス・ケミカル・カンパニーから商品名
バリソフト
できる。
成分(iv)の例は、1−メチル−1−タローアミノーエチル−2−タローイミ
ダゾリニウムメチルサルフェートおよび1−メチル−1−(水素添加タローアミ
ドエチル)−メチルサルフェートである。遊離アミン
本発明の液体組成物は、遊離(即ち、非プロトン付加)アミンを実質上含むべ
きではない(一般に約1%以下)。組成物の分散液安定性を高めるために微量の
これらのアミンを使用するならば、処方時に酸でプロトン付加することに注意を
払うべきである。さもないと、遊離アミンは、貯蔵時に生分解性第四級アンモニ
ウム化合物の分解を触媒することがある。
微量のプロトン付加アミン(典型的には約0.05%〜約1.0%)、即ち、
炭素数約12〜約22の少なくとも1個の直鎖有機基を有する第一級、第二級お
よび第三級アミンは、分散液安定性を高めるために本発明の組成物で使用しても
よい。この種の好ましいアミンは、1分子当たり合計約2〜約30個のエトキシ
基を有するモノタロージポリエトキシアミンなどのエトキシアミンである。タロ
ー−N,N′,N′−トリス(2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロピレンジ
アミン、C16〜C18アルキル−N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンなどの
ジアミンも、好適である。
前記化合物の例は、へキストによって商品名ゲナミン(GENAMIN)C、S、O
およびTで市販されているものである。ジ(高級アルキル)環式アミン
本組成物は、組成物の0〜約25重量%(好ましくは約0.1〜約10重量%
)の式
(式中、nは2または3、好ましくは2であり;R1およびR2は独立にC8〜C3 0
アルキルまたはアルケニル、好ましくはCll〜C12アルキル、より好ましくは
C15〜C18アルキル、またはこのようなアルキル基の混合物である)
のジ(高級アルキル)環式アミン布帛柔軟剤を場合によって含む。このような混
合物の例は、ヤシ油、「軟質」(未硬化)タロー、および硬化タローから得られ
るアルキル基である。Qは、CHまたはN、好ましくはNである。Xは、R4−
T−C−(O)−(式中、TはOまたはNR5であり、R5はHまたはC1〜C4ア
ルキル、好ましくはHであり、R4は二価C1〜C3アルキレン基または(C2H4
O)mであり、mは約1〜約8である)である。シリコーン成分
本発明の布帛柔軟化組成物は、アルキル基が1〜5個の炭素原子を有すること
ができ且つ全部または一部分フッ素化してもよい主として線状のポリジアルキル
またはアルキルアリールシロキサンの水性乳濁液を場合によって含有する。これ
らのシロキサンは、改善された吸収性上の利益を与えるように作用する。好適な
シリコーンは、25℃での粘度約1〜約100,000センチストーク、好まし
くは約1,000〜約12,000センチストークを有するポリジメチルシロキ
サンである。若干の応用の場合には、低(約1cst)粘度シリコーンが、好ま
しい。
本発明の布帛柔軟化組成物は、シリコーン成分約15%まで、好ましくは約0
.1%〜約10%を含有できる。増粘剤
場合によって、本組成物は、増粘剤0%〜約3%、好ましくは約0.01%〜
約2%を含有する。好適な増粘剤の例としては、セルロース誘導体、合成高分子
量重合体(例えば、カルボキシビニル重合体およびポリビニルアルコール)、お
よび陽イオングアーゴムが挙げられる。
本発明の増粘剤として機能するセルロース誘導体は、セルロースの或るヒドロ
キシエーテル、例えば、ダウ・ケミカルズ・インコーポレーテッドによって市販
されているメトセル(Methocel R);或る陽イオンセルロースエーテル誘導体、
例えば、ユニオン・カーバイドによっ
い。
他の有効な増粘剤は、陽イオングアーゴム、例えば、スタイン・ホールによっ
て市販されているジャグアー ・
よって市販されているゲンドライブ(Gendrive)
本発明で好ましい増粘剤は、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース(前記セルロース重合体は20℃
の2%水溶液中での粘度約15〜約75,000センチポアズを有する)からな
る群から選ばれる。防汚剤
場合によって、本組成物は、防汚剤0%〜約10%、好ましくは約0.2%〜
約5%を含有する。好ましくは、このような防汚剤は、重合体である。本発明で
有用な高分子防汚剤としては、テレフタレートとポリエチレンオキシドまたはポ
リプロピレンオキシドとの共重合体ブロックなどが挙げられる。
好ましい防汚剤は、テレフタレートとポリエチレンオキシドとのブロックを有
する共重合体である。より詳細には、これらの重合体は、エチレンテレフタレー
ト単位対ポリエチレンオキシドテレフタレート単位のモル比約
25:75から約35:65のエチレンテレフタレートおよびポリエチレンオキ
シドテレフタレートの反復単位からなる(前記ポリエチレンオキシドテレフタレ
ートは分子量約300〜約2000を有するポリエチレンオキシドブロックを含
有する)。この高分子防汚剤の分子量は、約5,000〜約55,000の範囲
内である。
別の好ましい高分子防汚剤は、平均分子量約300〜約6,000のポリオキ
シエチレングリコールに由来するポリオキシエチレンテレフタレート単位約10
〜約50重量%と一緒にエチレンテレフタレート単位約10〜約15重量%を含
有するエチレンテレフタレート単位の反復単位を有する結晶性ポリエステルであ
り、且つ結晶性高分子化合物中のエチレンテレフタレート単位対ポリオキシエチ
レンテレフタレート単位のモル比は、2:1から6:1である。この重合体の例
としては、市販の
高度に好ましい防汚剤は、一般式
(式中、Xは好適な封鎖基であることができ、各XはH、および炭素数約1〜約
4のアルキルまたはアシル基からなる群から選ばれる)
の重合体である。nは、水溶性であるように選ばれ、一般に約6〜約113、好
ましくは約20〜約50である。uは、比較的高いイオン強度を有する液体処方
物中では処方に臨界的である。uが10よりも高い物質はほとんどあるべきでは
ない。更に、uが約3〜約5である物質少なくとも20%、好ましくは少なくと
も40%があるべきである。
R1部分は、本質上1,4−フェニレン部分である。ここで使用する「R1部分
は本質上1,4−フェニレン部分である」なる用語は、R部分が全部1,4−フ
ェニレン部分からなるか一部分他のアリーレンまたはアルカリーレン部分、アル
キレン部分、アルケニレン部分、またはそれらの混合物で置換された化合物を意
味する。1,4−フェニレンの代わりに部分的に使用できるアリーレンおよびア
ルカリーレン部分としては、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,8
−ナフチレン、1,4−ナフチレン、2,2−ビフェニレン、4,4−ビフェニ
レン、およびそれらの混合物が挙げられる。部分的に置換できるアルキレンおよ
びアルケニレン部分としては、エチレン、1,2−プロピレン、1,4−ブチレ
ン、1,5−ぺンチレン、1,6−へキサメチレン、1,7−へプタメチレン、
1,8−オクタメチレン、1,4−シクロヘキシレン、およびそれらの混合物が
挙げられる。
R1部分の場合には、1,4−フェニレン以外の部分での部分置換度は、化合
物の防汚性が大きい程度悪影響を及ぼされないようなものであるべきである。一
般に、許容できる部分置換度は、化合物の主鎖長に依存するであろうし、即ち、
より長い主鎖は、1,4−フェニレン部分に対してより多い部分置換を有するこ
とができる。通常、R1が1,4−フェニレン部分約50%〜約100%(1,
4−フェニレン以外の部分0〜約50%)からなる化合物は、適当な防汚活性を
有する。例えば、イソフタル酸(1,3−フェニレン)対テレフタル酸(1,4
−フェニレン)のモル比40:60を使用して本発明に従って生成されたポリエ
ステルは、適当な防汚活性を有する。しかしながら、繊維製造に使用する大抵の
ポリエステルがエチレンテレフタレート単位からなるので、通常、最良の防汚活
性のためには1,4−フェニレン以外の部分での部分置換度を最小限にすること
が望ましい。好ましくは、R1は、全部1,4−フェニレン部分からなり (即
ち、100%)、即ち、各R1 部分は1,4−フェニレンである。
R2部分の場合には、好適なエチレンまたは置換エチレン部分としては、エチ
レン、1,2−プロピレン、1,2−ブチレン、1,2−へキシレン、3−メト
キシ−1,2−プロピレンおよびそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、R2
部分は、本質上エチレン部分、1,2ー
プロピレン部分またはそれらの混合物である。より高率のエチレン部分の配合は
、化合物の防汚活性を改善する傾向がある。驚異的なことに、より高率の1,2
−プロピレン部分の配合は、化合物の水溶性を改善する傾向がある。
それゆえ、1,2−プロピレン部分または同様の分枝均等物の使用は、防汚成
分の実質的部分を液体布帛柔軟剤組成物に配合するのに望ましい。好ましくは、
R2部分の約75%〜約100%、より好ましくは約90%〜約100%が、1
,2−プロピレン部分である。
各nの値は、少なくとも約6であり、好ましくは少なくとも約10である。各
nの値は、通常、約12〜約113である。典型的には、各nの値は、約12〜
約43の範囲内である。
これらの高度に好ましい防汚剤のより完全な開示は、1986年6月25日公
告のゴッセリンクの欧州特許出願第185,427号明細書(ここに参考文献と
して編入)に含まれている。粘度制御剤
粘度制御剤は、本発明の組成物(好ましくは濃縮組成物)で使用できる。有機
粘度調整剤の例は、脂肪酸およびエステル、脂肪アルコール、および水混和性溶
媒、例えば、短鎖アルコールである。無機粘度制御剤の例は、水溶性イオン性塩
である。各種のイオン性塩が、使用で
きる。好適な塩の例は、周期表の第IA族および第IIA族金属のハロゲン化物、
例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、臭化カリウム、
および塩化リチウムである。塩化カルシウムが好ましい。イオン性塩は、本組成
物を調製し且つ後に所望の粘度を得るために成分の混合プロセス時に特に有用で
ある。イオン性塩の使用量は、組成物で使用する活性成分の量に依存し且つ処方
業者の希望に応じて調節できる。組成物の粘度を制御するために使用する塩の典
型量は、組成物の重量で約20〜約5,000部/百万(ppm)、好ましくは
約1,000〜約3,000ppmである。殺細菌剤
本発明の組成物で使用する殺細菌剤の例としては、グルタルアルデヒド、ホル
ムアルデヒド、イノレックス・
で販売されている2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、および
ローム・エンド・ハース・カンパ
販売されている5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−
メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物が挙げられる。本組成物で使
用する殺細菌剤の典型量は、組成物の重量で約1〜約1,000ppmである。他の任意成分
本発明は、布類処理組成物で常用されている他の任意成分、例えば、着色剤、
香料、防腐剤、光学増白剤、乳濁剤、布帛コンディショニング剤、界面活性剤、
安定剤、例えば、グアーゴムおよびポリエチレングリコール、収縮防止剤、しわ
防止剤、布帛クリスピング(crisping)剤、斑点取り剤(spotting agent)、殺
菌剤、殺真菌剤、酸化防止剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン、防食剤な
どを包含できる。
本発明の方法のアスペクトにおいては、布帛または繊維は、水浴中で有効量、
一般に約20ml〜約200ml(被処理繊維または布帛3.5kg当たり)の本組
成物と接触させる。勿論、使用量は、組成物の濃度、繊維または布帛の種類、所
望の柔軟度などに応じて使用者の判断に基づく。典型的には、柔軟化化合物の5
%分散液約90mlは、柔軟化し且つ帯電防止上の利益を混合布帛の負荷3.5k
gに与えるために25ガロンの洗濯すすぎ浴中で使用される。好ましくは、すす
ぎ浴は、本発明の布帛柔軟化組成物約25ppm〜約100ppmを含有する。
下記の例は、本発明のプラクティスを例示するものであるが、限定するもので
はない。例I
本発明の貯蔵安定な生分解性布帛柔軟化組成物は、次の通り調製する。
生分解性ジエステルアミン柔軟剤化合物20gおよびイソプロパノール5gを
混合し、80℃に加熱して、流動化「溶融物」を調製する。次いで、GMS 4
.8gおよびネオドール23−32gを溶融物に加えて、均一な溶融混合物を調
製する。次いで、溶融混合物を高剪断混合下に水シート(seat)400gに注ぐ
。水を70℃に予熱し、ブルー染料20ppmおよびブロノポール100ppm
を混合前に水に加える。溶融混合物を水に注ぐ前に、イソプロパノール約Igを
溶融混合物から蒸
高剪断ミキサー〕で25分間混合する。混合時に、分散液の温度を冷却水浴によ
って70〜75℃内に維持する。pHを0.IN HCI 1mlの添加によって
調整する。例II
本発明の貯蔵安定な生分解性布帛柔軟化組成物は、次
の通り調製する。
生分解性ジエステルアミン柔軟剤化合物20gおよびイソプロパノール5gを
混合し、75℃に加熱して、流動化「溶融物」を調製する。次いで、GMS 4
gおよびネオドール23−3 4gを溶融物に加えて、均一な溶融混合物を調製
する。次いで、溶融混合物を高剪断混合下に水シー卜365gに注ぐ。水を70
℃に予熱する。溶融混合物を水に注ぐ前に、イソプロパノール0.6gを溶融混
合物から蒸発する。分散液を7200rpm(テクマー高剪断ミキサー)で20
分間混合する。pHを0.IN HCI 1mlの添加によって調整する。例III
本発明の貯蔵安定な生分解性布帛柔軟化組成物は、次の通り調製する。
生分解性ジエステルアミン柔軟剤化合物18gおよびイソプロパノール2.4
gを混合し、75℃に加熱して、流動化「溶融物」を調製する。次いで、GMS
4.8gおよびネオドール23−3 1.2gを溶融物に加えて、均一な溶
融混合物を調製する。次いで、溶融混合物を高剪断混合下に水シート375gに
注ぐ。水を70℃に予熱する。分散液を7000rpm(テクマー高剪断ミキサ
ー)で15分間混合する。分散液を約30℃に冷却した後、PDMS 0.4g
を低剪断混合下に(3000rpm、3分間)加える。pHを0.1NH C1
1mlの添加によって調整する。例IV
本発明の貯蔵安定な生分解性濃縮布帛柔軟化組成物は、次の通り調製する。
生分解性ジエステルアミン柔軟剤化合物30gおよびイソプロパノール5gを
混合し、75℃に加熱して、流動化溶融物を調製する。次いで、GMS 2gお
よびネオドール23−3 1gを溶融物に加えて、均一な溶融混合物を調製する
。次いで、溶融物を高剪断混合下に水シート165gに注ぐ。水を60℃に予熱
する。分散液を7000rpm(テクマー高剪断ミキサー)で15分間混合する
。2%CaC12水溶液6mlを混合時に分散液に加えて、分散液がゲル化する
のを防止する。混合時に、分散液の温度を約60℃に維持する。pHを0.1N
HCl 0.5mlの添加によって調整する。
好都合な方法においては、この濃縮組成物を単純なプラスチック製パウチに詰
め、それを開いて使用前に4倍の容量の水に注いで、「シングル・ストレングス
」柔軟剤組成物を調製し、それによって包装コストおよび輸送コスト並びに貯蔵
空間を節約する。
典型的には、前記例の液体布帛柔軟化組成物を通常の洗濯機のすすぎサイクル
に加える。多数回のリンスを使用する時には、布帛柔軟化組成物を好ましくは最
終リンスに加える。すすぎサイクルに加える量は、一般に、例I〜IIIの組成物
(および例IVの希釈物)約20ml〜約
200m1(被処理布帛3.5kg当たり)である。
前記例のすべてにおいて、ネオドール23−3を全部または一部分ネオドール
45−9(C14〜C15線状アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合物)、
ネオドール45−7(C14〜C15線状アルコールとエチレンオキシド7モルとの
縮合物)、ネオドール91−2.5(C9〜C11線状アルコールとエチレンオキ
シド2.5モルとの縮合物)、ネオドール45−4(C14〜C15線状アルコール
とエチレンオキシド4モルとの縮合物)、ゲナポールT−110、ブリジ−76
およびキロEOB(C13〜C15線状アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮
合物)に取り替える時に、実質上同様の結果が得られる。
生分解性第四級ジエステルアミン柔軟化化合物を全部または一部分下記の生分
解性第四級ジエステルアミン柔軟化化合物のいずれかに取り替える時に、同様の
結果が例I〜IVで得られる:
前記例におけるイソプロパノールを全部または一部分エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、またはそれらの混合物に取り替える時且つHClを全部または
一部分H3PO4および/またはクエン酸に取り替える時にも、同様の結果が得ら
れる。
重要なことに、前記生分解性組成物は、線状エトキシ化アルコールを含有しな
い組成物と比較して、天然布帛と合成布帛との両方に対する優秀な柔軟化特性、
常温と高温との両方での低い粘度、および良好な製品安定性および分散性を示す
。
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フロントページの続き
(72)発明者 シラーム,チーランジービ
アメリカ合衆国テキサス州、コーシキャ
ナ、オークブリッジ、500
(72)発明者 ウォール,エロール ホフマン
アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、
ディアシャドー、レイン、8021