JPH08500037A - 生物学的に安定した処理剤投与システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 可撓性のプラスチック外部容器（１０）と外部容器（１０）内に固定配置された小形で、破るのが容易な薄膜プラスチック内部ポウチ（１２）とを使用する処理液投与システム。内部ポウチ（１２）は処理液（１７）を収納しており、乾燥発泡器具（１１）が内部ポウチ（１２）内に緩やかに配置されている。内部容器の位置に対応した位置で外部容器に圧力をかけることによって内部ポウチ（１２）が破られると、処理液が器具（１１）と接触し、器具によって吸収され、かっ器具を湿潤させるようになる。湿潤した器具（１１）を次いで外部容器（１０）から取り出して使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】生物学的に安定した処理剤投与システム ［技術分野］ 本発明は総括的に処理剤投与システムに関し、詳細にいえば、処理剤を収納す るパッケージ式システムと使用に先立ってパッケージ式システムと簡単に組み合 わせることのできる処理器具に関する。 ［背景技術］ 歯や歯茎の処理に当たり、処理剤を歯や歯茎に効果的に投与し、該処理剤が歯 や歯茎に接触したときに活性形態となるようにすることが望ましい。このような 目的に有用な適切な器具は、たとえば、１９９０年７月３１日付でM. H. Newman に対して発行された米国特許第4,944,947号に記載されている。該特許に記載さ れているように、蹄鉄形の発泡ポリマ歯科用器具内には水性処理液が分与されて おり、器具を患者の歯および歯茎にかぶせたときに、処理液が簡単に塗布される ようになっている。効果的な処理を行うために器具を患者の口内においておくの に必要な時間は数分間に過ぎない。このような処理液は、たとえば、フッ化物溶 液、漂白液、その他の効果的な処理液である。 通常、処理液は器具の製造中に発泡ポリマに付加されるものであり、湿潤した 器具は密封ポウチあるいはバッグに入れて出荷され、次いで、患者に対して使用 するために開封され、取り出される。あるいは、乾式真空成形歯科用歯型トレイ 器具を１つの包装または容器に入れて出荷し、処理液をこれとは別の適当なガラ ス瓶その他の容器に入れて出荷することもできる。たとえば、歯科医あるいは歯 科衛生士は両方の容器を開き、処理液を乾燥している発泡ポリマの器具に塗布し てから、患者に塗布しなければならない。 上記の技法は何れも満足できないものである。最初の手法の場合、処理液は発 泡ポリマ器具から物理的に絞り出されるものであり、薬剤が酸化によって劣化す る可能性がある。この場合、発泡ポリマ器具に収納されている薬剤の量は少なく なり、処理の有効性が低下することとなる。第２の手法の場合、器具と液の両方 を取り扱うことで、これらが汚染されることがあり、またこの取扱いは不便であ り、乱雑になるものである。さらに、器具への液の塗布は効率が悪くなることが よくあり、処理の有効性も低下することとなる。 発泡ポリマ器具と処理液を、処理の有効性が最大となるよう に発泡ポリマ材料全体に溶液を均等に分与できるようにする消毒され、使いやす く、しかも効率的な態様で取り扱うための技法を考案することが望ましい。 ［発明の概要］ 本発明によれば、発泡ポリマ歯科用器具は、発泡ポリマ材料内に分与される処 理液を収めた相対的に小形の内部ポウチないし容器が入っている外部ポウチない し容器に収められる。小型の処理液用内部ポウチは外部容器内の所定の領域に固 定され、位置決めされており、外部容器全体は発泡ポリマ器具と処理液ポウチが 内部へ収められてから、気密にシールされる。 処理液用内部ポウチは圧力をかけると簡単に破れる材料製であり、したがって 、器具の使用準備が整ったとき、外部容器の処理液用ポウチが固定されている領 域の外面にユーザが圧力をかけるだけですむ。このような圧力によって、処理液 用ポウチが破れ、処理液が密封された外部容器内で流出する。次いで、ユーザは 外部容器を操作して、処理液が乾燥している発泡器具と接触し、発泡ポリマ材料 中へ簡単に吸収され、湿潤した器具全体にわたって効果的に分与されるようにす ることができる。ユーザは次いで、外部容器を開いて、湿潤した発泡ポリマ器具 を患者の歯や歯茎への塗布に利用することができる。 ［発明の説明］ 第１図は、本発明の実施例で使用される容器全体の外部前面図である。 第２図は、第１図に示した容器の外部側面図である。 第３図は、第１図に示した容器の外面の１部の前面図である。 第４図は、第３図に示した容器の１部の断面図である。 第１図からわかるように、以下で説明する特定の実施例においては、たとえば 、内面上にポリエチレン層を有しているポリエステル・フィルムの外面にアルミ ニウムを積層したものなどの適切なプラスチック材料製である外部容器１０は、 図示のように、その４つの縁部で気密にシールされている。上述の M.Newman の 米国特許に記載されているタイプのものなどの発泡ポリマ器具１１（破線で示す ）は、容器１０の内部で比較的緩やかに配置されている。容器１０よりも相対的 に小形である処理液用内部ポウチ１２（破線で示す）は容器１０のコーナの１つ に比較的固定的に配置されており、その縁部１４は外部容器１０の縁部１６の気 密シール内に配置され、シールされ、容器１０内での内部ポウチ１２の望ましく ない移動を防止するよう になっている。ポウチ１２は適切な外部指示手段１５の下側に配置されており、 該外部指示手段はポウチ１２とほぼ整合して容器１０の外面に印刷されている。 指示手段１５には、図示のように、たとえば、PRESS HERE（ここを押す）という 適切な説明が印刷されている。 ポウチ１２は発泡ポリマ器具１１全体に分与される処理液１７を収納している 。このような処理液はフッ化ナトリウムの水溶液などの適切なフッ化物溶液であ っても、あるいは過酸化水素などの適切な漂白剤であってもよい。ポウチ１２は ポリエステルなどのフィルム状プラスチック材料であり、外部容器１０の縁部１ ６でシールされている縁部と反対側の内縁部のミシン目線１２Ａに沿ってミシン 目が入れられている。ミシン目の入っているフィルム状のポリエステル材料を使 用することによって、破るための力が比較的小さくなり、圧力をかけたときに、 ポウチ１２がミシン目線１２Ａのところで簡単に破れ、内容物が容器１０の内部 で使用するのが容易となる。 したがって、歯科医や歯科衛生士などのユーザが器具を患者に使用しようと考 えた場合、ユーザが、たとえば、容器の指示手段領域１５の表面に配置された容 器１０の表面を確実に押す と、ポウチ１２が簡単に破れ、中に入っていた処理液１６が容器１０の内部で流 出する。可撓性のある外部容器１０をユーザが操作して、処理液が発泡ポリマ器 具１１と接触し、発泡ポリマ材料に吸収され、該材料全体にわたって分与される ようにすることができる。 圧力をかけて破ってから容器１０を操作することによって、処理液が容器中で 、また発泡材料内へ効果的に広がるようになる。発泡ポリマ器具１１が処理液に よって適切に湿潤されたら、容器１０の対向縁部１８および１９に形成された一 つの対向して配置されている切欠き１７の間の線に沿って容器を引き裂くことに よって、ユーザが容器１０を開くことができる。容器が開かれたら、湿潤した器 具を取り出し、患者の口内へ挿入して、上述の Newmanの米国特許に記載されて いるようにして、処置を行うことができる。 上述した本発明の実施例は本発明の好ましい実施例を示しているが、本発明の 精神および範囲内での改変形が当分野の技術者には想起されるであろう。それ故 、本発明は以下の請求の範囲で規定されているところを除き、該実施例に限定さ れるものと解すべきではない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．外部容器と、 該外部容器よりも小形であり、該外部容器内に固定配置され、処理液を収納し ており、圧力をかけることによって簡単に破れる内部容器と、 前記外部用域内に配置された乾燥発泡要素と、 前記内部容器の位置を示すための前記外部容器上の手段とを備えており、圧力 を前記の指示位置で外部容器にかけたときに、内部容器が破れ、前記処理液が前 記乾燥発泡要素と接触して、前記発泡要素を処理液で湿潤させ、これによって湿 潤した発泡要素が前記処理液を投与するために利用できることを特徴とする 処理剤投与システム。 ２．前記外部容器が気密シールされた可撓性のプラスチック容器であることを特 徴とする、請求の範囲第１項に記載の処理剤投与システム。 ３．前記可撓性外部用器が一方表面上にアルミニウム積層を有し、他方の表面上 にポリエステル層を有しているポリエステル ・フィルム・ベース製であることを特徴とする、請求の範囲第２項に記載の処理 液投与システム。 ４．前記内部容器が薄膜プラスチック材料製の可撓性プラスチック容器であって 、圧力をかけたときに該内部容器を簡単に破ることができるようになっているこ とを特徴とする、請求の範囲第１項に記載の処理剤投与システム。 ５．前記内部容器がポリエステル製であることを特徴とする、請求の範囲第５項 に記載の処理剤投与システム。 ６．前記内部容器に縁部に沿ってミシン目が入っていることを特徴とする、請求 の範囲第５項に記載の処理剤投与システム。 ７．前記指示手段が外部容器内の前記内部容器の位置にほぼ整合して前記外部容 器に印刷された説明であることを特徴とする、請求の範囲第１項に記載の処理液 。 ８．前記乾燥発泡要素が前記外部容器内で緩やかに配置されており、前記処理液 が存在しているときに、内部容器が破られた後、前記外部容器を操作して、発泡 要素が該処理液によって完全に湿潤されるようにすることができることを特徴と する、請求の範囲第１項に記載の処理液。 ９．前記乾燥発泡要素が歯科用器具であり、前記処理液が歯科 用処理液であることを特徴とする、請求の範囲第１項に記載の処理液。 １０．前記歯科用処理液がフッ化物溶液であることを特徴とする、請求の範囲第 ９項に記載の処理液。 １１．前記歯科用処理液が漂白剤溶液であることを特徴とする、請求の範囲第９ 項に記載の処理液。