JPH0848942A - 自動車の塗膜用撥水性艶出し剤 - Google Patents

自動車の塗膜用撥水性艶出し剤

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JPH0848942A
JPH0848942A JP21518294A JP21518294A JPH0848942A JP H0848942 A JPH0848942 A JP H0848942A JP 21518294 A JP21518294 A JP 21518294A JP 21518294 A JP21518294 A JP 21518294A JP H0848942 A JPH0848942 A JP H0848942A
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JP
Japan
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wax
water
repellent
coating film
alkyl
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Application number
JP21518294A
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English (en)
Inventor
Ryutaro Hidaka
隆太郎 日高
Junichi Nonaka
純一 野中
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SOFUTO KYUKYU CORP KK
Original Assignee
SOFUTO KYUKYU CORP KK
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式C2n+1OH(式中nは25以
上)で示される高級アルコール(a)と脂環族飽和炭化
水素樹脂(b)とアルキル変性シリコーンワックス
(c)を溶剤に溶解したことを特徴とする自動車の塗膜
用撥水性艶出し剤。 【効果】 本発明組成物は、自動車の塗膜面に使用する
ことによって、クリアーな光沢と撥水性が長期にわたっ
て持続すると共に作業性にも優れた効果を奏する塗膜用
溌水性艶出し剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の塗膜が雨水や
自然界の汚染物によって劣化されることから、本来の塗
膜の美観を美しい状態に保護しようとする被膜を形成す
る撥水性艶出し剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
自動車の塗装面等に使用される撥水性艶出し剤として
は、一般にカルナバワックス、モンタンワックス、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワッ
クスなどの天然または合成ワックスとシリコーンオイル
類とを溶剤に溶解もしくは分散して得られる溶剤タイプ
や固形タイプ、或いは以上の成分にさらに乳化剤と水と
で乳化して得られる乳化タイプなどが挙げられる。
【0003】溶剤タイプや固形タイプは撥水性に優れて
いるが拭き取りなどの作業性が悪く、また乳化タイプは
作業性に優れているが、撥水性に劣る欠点がある。また
これら従来のワックスは、光沢、撥水性、防汚性なども
十分ではなく、特に持続性が劣るという欠点があった。
【0004】従来、一般に使用されている天然ワックス
は、天然品であるため、品質にバラッキがあり、かつ安
定供給の面でも問題がある。また合成及び天然ワックス
は、塗布した当初はそこそこの光沢及び撥水性を有する
ものの、その持続性においては充分ではない。
【0005】本発明は上記事情を改善するため、出願人
の有する特公平5−38028号、発明の名称塗膜保護
用クリアーコーティング剤の技術を応用し、従来におい
て解決できなかった持続性に優れたクリアーな光沢と、
この発明品に高級アルコール等とともにオレフィン変性
シリコーンオイルのオイル状物から固形状物のアルキル
(オレフィン)変性シリコーンワックスに置き換え、さ
らに炭化水素系ワックス、フッ素変性ワックス及び潤滑
油を加えることによりワックス的にし、それにより簡単
な拭き取り作業によって均一な被膜を形成することがで
きるようにしたものである。本発明の目的は、光沢及び
撥水性ともにバランス良く向上させることができ、拭き
取り作業にも優れ、特に光沢の持続性に優れた撥水性艶
出し剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は上記課
題を解決したもので、一般式C2n+1OH(式中
nは25以上)で示される高級アルコール(a)と脂環
族飽和炭化水素(b)とアルキル変性シリコーンワック
ス(c)を溶剤に溶解したことを特徴とする自動車の塗
膜用撥水性艶出し剤である。
【0007】本発明の成分の必須成分である高級アルコ
ール(a)は、塗面に密着し均一な光沢性被膜を形成す
ることができ、しかも撥水性及び持続性に優れた性能を
持ち、従来にない透明感のある光沢をもつ撥水性艶出し
剤を提供できるようになった。
【0008】本発明に用いる高級アルコール(a)は、
カルナバワックスやみつろうに炭素数32の高級アルコ
ールとして極微量含有されているにすぎない。現在市販
されている炭素数25以上の高級アルコールとしては米
国ペトロライト社のユニリン350(融点78℃、分子
量375、水酸基価129、平均炭素数26)ユニリン
425(融点91℃、分子量460、水酸基価105、
平均炭素数30)ユニリン550融点99℃、分子量5
50、水酸基価83、平均炭素数40)ユニリン700
(融点105℃、分子量700、水酸基価65、平均炭
素数50)を使用することができる。炭素数25以上の
高級アルコールであれば、これ以外のものでも用いる事
ができる。
【0009】本発明の高級アルコール(a)は、良好な
作業性及び定着性を得るためには平均炭素数が25以上
のものが好ましく、本発明中0.5〜10.0wt%、
好ましくは1.0〜5.0wt%あればよく0.5wt
%より少ないと定着性が悪く撥水性も悪い。10.0w
t%を越えると定着性も良く撥水性においても何ら問題
もないが、拭き取り作業が重くなるため好ましくない。
【0010】本発明の必須成分である脂環族飽和炭化水
素樹脂(b)は、塗膜への被膜定着強化剤としての働き
があり撥水性及び艶の耐久力を上げることができるもの
である。脂環族炭化水素樹脂(b)としては、無色、透
明、無味、無臭で耐熱性、耐候性に優れており、撥水性
に富んだ硬い樹脂であり粘着テープ、ホットメルト接着
剤として知られているものであり、例えば三井石油化学
工業(株)製造のハイレッツ、ペトロジン、タックエー
ス、理化ハーキュレス(株)製造のアドタック、ピコダ
イン、ペコペール、ピコタック、ハーコタック、ピコ、
ピコマー、日本ゼオン(株)製造のクイントン、日本石
油化学(株)製造の日石ネオレジン、日石ネオポリマ
ー、東邦化学工業(株)製造のトーホーハイレジン、丸
善石油化学(株)製造のマルカレッツ、トーネックス
(株)製造のエスコレッツ、荒川化学工業株式会社製の
アルコン(軟化点70〜125℃、分子量600〜82
0、酸価0.0)等を上げることができる。
【0011】本発明の脂環族炭化水素樹脂は、本発明中
0.2〜5.0wt%、好ましくは、0.5〜2.0w
t%あればよく0.2wt%より少ないと撥水及び艶の
持続性が悪く充分な耐久性が得られない。5.0wt%
を越えると作業が重くなりしかも、不均一な被膜になり
やすい。
【0012】本発明の必須成分であるアルキル変性シリ
コーンワックスは、他の必須成分である高級アルコール
(a)と組み合わせる事により従来のワックスにない撥
水性と特に優れた艶の持続性を出すことができるもので
ある。
【0013】本発明中に使用するアルキル変性シリコー
ンワックスは側鎖又は末端を長鎖アルキル基で変性して
なるものである。上記アルキル変性シリコーンワックス
は式(1)(化1)、式(2)(化2)及び式(3)
(化3)に示す構造を有する。式中X1、X2、X3は
夫々長鎖アルキル基を示す。
【化1】
【化2】
【化3】
【0014】本発明のアルキル変性シリコーンワックス
はポリメチルハイドロジェンシロキサン又は、ポリメチ
ルハイドロジメチルシロキサンコポリマーに二重結合を
少なくとも1個有する炭化水素を付加してなるものであ
る。これらはポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポ
リメチルハイドロジメチルシロキサンコポリマーに白金
触媒をもちいてα−オレフィンを付加反応により付加さ
せて合成することができる。
【0015】上記長鎖アルキル基としては、炭素数が1
0〜50の範囲にあるアルキル基を上げることができ、
例えば信越化学工業(株)X−22−1053(融点5
0℃)、東レダウコーニングのA−125(融点76
℃)、ワッカーケミカル社のVP−1622(融点45
℃)、ワッカーケミカル社のワッカーシリコーンワック
スW23(融点40℃)等を上げることができる。
【0016】本発明のアルキル変性シリコーンワックス
は、本発明中0.2〜10.0wt%、好ましくは、
0.5〜5.0wt%あればよく0.2wt%より少な
いと艶及び撥水性が十分に得られない。10.0wt%
を越えると余分なシリコーンワックスが塗膜に残り不均
一になりやすい。
【0017】本発明中に艶及び撥水性を向上させるもの
として炭化水素系のワックスを加えることができる。炭
化水素系のワックスとしては例えば、パラフィンワック
ス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス、ポ
リエチレンワックス及びその誘導体、フィッシャー・ト
ロプシュワックス、ポリプロピレンワックス、ポリオレ
フィンワックスなどが上げられる。
【0018】これら炭化水素系のワックスは、本発明の
他の必須成分である高級アルコール(a)の作業性、艶
出し性及び撥水性を向上させる補助剤としての働きがあ
り、拭き取りの作業性の調整や艶及び撥水性の持続性の
向上を図ることができるものである。これら炭化水素系
のワックスは、1種単独で用いても良いし、2種以上を
組み合わせても良い。
【0019】本発明中に加える炭化水素系ワックスは本
発明中0.2wt%〜10.0wt%、好ましくは0.
5wt%〜5.0wt%あれば良く0.2wt%より少
ないと艶及び撥水の持続性が劣る。10.0wt%を越
えると艶及び撥水の持続性においてはなんら問題はない
が、拭き取りの作業が重くなるため好ましくない。
【0020】本発明品中に、さらに撥水性を上げるもの
としてフッ素含有有機基を有するワックス状炭化水素化
合物(以後、フッ素変性ワックスと言う)を配合するこ
とができる。フッ素変性ワックスとしては、特開平4−
149294号、発明の名称自動車の塗膜用保護撥水剤
に記載されている炭化水素系ワックスと含フッ素アルキ
ル基を有するフッ素系化合物をラジカル重合により得ら
れるグラフト及び/またはブロック共重合体、あるい
は、高級アルコールフッ素含有有機基を有するカルボン
酸をエステル化反応により結合したもの、高級脂肪酸と
フッ素含有有機基を有するアルコールをエステル化反応
により結合したもの、α−オレフィンとフッ素含有有機
基及びSi−H基を有する有機ケイ素化合物をヒドロシ
リル化反応により結合させたもの等があげられる。
【0021】有機フッ素基としてはポリフルオロアルキ
ル基、ポリフルオロエーテル基、ポリフルオロアルケニ
ル基等があげられる。この有機フッ素基は炭素数3以
上、好ましくは炭素数3〜20の直鎖状あるいは分岐鎖
状の有機フッ素基である。また、これらの有機フッ素基
はその中の炭素原子すべてにフッ素原子が結合している
ことは必須ではないが、平均して炭素原子に結合するフ
ッ素原子は多い程好ましい。特に炭素原子に結合するフ
ッ素原子と水素原子の総数に対するフッ素原子の割合
は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも80%以
上、より好ましくは100%即ちパーフルオロアルキル
エチル基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロエー
テル基、パーフルオロアルケニル基等である。本発明に
おいて好ましい有機フッ素基は公知のものを使用でき、
具体的には例えば以下の様なものがあるが、これらに限
定されるものではない。
【0022】ポリフルオロアルキル基としては、直鎖状
のCF(CF−,CF(CF−,CF
(CF−,CF(CF−,CF(C
−,CF(CF11−,CF(C
CHCH−,分岐鎖状の(CFCF
−,(CFCF(CF−,(CF
F(CF−,2価の−(CFCF−,−
(CFCF−が例示される。ポリフルオロエー
テル基としては、CFCFCFOCF(CF
−,CFCFCFOCF(CF)CFOCF
(CF)−,CFCFCFO(CF(CF
CFO)CF(CF)−,(CFCFO
(CF−が例示される。ポリフルオロアルケニル
基としては(CFC=C(CFCF)−,
(CFCF−CF=C(CF)−,((C
CF)C=C(CF)−,CFCF
C(CF)=C(CF(CF)−が例示さ
れる。
【0023】これらの有機フッ素基はワックス状炭化水
素化合物へ、エステル結合、エーテル結合、アミド結
合、シロキサン結合、シリルエステル結合等を介して或
いはラジカル重合によりグラフトおよび/またはブロッ
ク共重合を介して結合される。
【0024】ここでワックス状炭化水素化合物とは、反
応性基として例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基
又は不飽和基等を有する、或いは有しない、融点が30
〜200℃の炭化水素化合物である。
【0025】本発明品に配合するフッ素変性ワックスの
フッ素含有率(%)はフッ素変性ワックス100g中に
含まれるフッ素原子当量数×19で表わされる。このフ
ッ素含有率は5〜70%が好ましい。5%より少ないと
撥水性が不十分となり、逆に70%より多くなると有機
溶剤への溶解性、組成物中の他の成分との相容性が悪く
なり、又、高価なフッ素成分が増える割に特性の向上は
少なくなるので不経済である。
【0026】フッ素変性ワックスは、本発明品組成物に
0.2〜10.0wt%、好ましくは0.5〜6.0w
t%あればよく、0.2wt%より少ないと均一な被膜
が得られず、撥水効果が劣るのである。10wt%を越
えると撥水効果において何ら問題がないが、ワックス掛
け時の作業性を重くし、仕上がりに困難を生じ無駄であ
る。
【0027】本発明中において、一般に艶出し用として
慣用される潤滑油を作業性を向上させるものとして配合
することができる。本発明品組成物に配合される潤滑油
としては、ジメチルシロキサン及びその変性体であるア
ミノ変性体、エポキシ変性体、カルボキシル変性体、オ
レフィン変性体、およびその他の変性体、パーフルオロ
アルキルポリエーテル、三フッ化塩化エチレン重合体、
流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、アクリル酸
系重合油等があげることができ、これらは1種単独で用
いても良いし2種以上を組み合わせても良い。
【0028】上記に示した潤滑油の中でも特に作業性に
おいてはジメチルシロキサンが望ましい。このジメチル
シロキサンの25℃における粘度は5〜1万csの範囲
のものが好ましく、粘度が5cs未満のものについては
艶に深みが無くなりまた離型性が足りなく作業性が悪
い。粘度が1万csより大きいものとなると、ムラが生
じたり、べたつき感が生じたりするので好ましくない。
【0029】これら潤滑油は本発明中0.5〜20.0
wt%好ましくは1.0〜10.0wt%あればよく、
0.5wt%よりも少ないと作業性が悪くて均一な被膜
が得られず充分に撥水効果が得られない。20.0wt
%を越えるとベタツキ感が感じられ汚れが付着しやす
い。
【0030】その他に本発明品には、一般に艶出し剤用
として慣用される、無機あるいは有機の微粉体をクリー
ナー用又は均一な被膜作りのための拭き取り作業用とし
て用いることができる。かかる微粉体としては、例え
ば、カオリン、タルク、硅石、硅藻土、パーライト、炭
酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、水酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、不溶性シリコン樹脂パウダー、合成
球状シリカパウダー、これらに類似する天然又は合成の
無機又は有機のパウダーをあげることができこれらは1
種単独で用いても良いし2種以上を組み合わせても良
い。
【0031】本発明品に微粉体が0.5〜20.0wt
%好ましくは1.0〜10.0wt%あればよく、0.
5wt%より少ないと十分なクリーナー性を得られない
ばかりか、均一な被膜も得られにくい。20.0wt%
を越えると本来の艶や撥水性が失われるため好ましくな
い。
【0032】本発明の塗膜用撥水性艶出し剤は、高級ア
ルコールと溶剤とを適当な割合で混合し、これに所定量
の脂環族炭化水素樹脂、アルキル変性シリコーンワック
ス、及び必要に応じて炭化水素系のワックス、フッ素変
性ワックス、潤滑油等を加え加熱溶解して得られる。か
かる溶剤としては通常艶出し剤に使用するものが使用で
き、揮発性のもので一応塗膜に安全とされている自動車
の艶出し剤として一般に慣用されているものが好まし
い。
【0033】例えば、工業ガソリン、灯油、ミネラルス
ピリット、ストダートソルベント、ノルマルパラフィン
系、イソパラフィン系、ナフテン系、無臭系等の脂肪族
溶剤、塩素系溶剤、芳香族系溶剤、シリコーン系溶剤、
その他塗膜に悪影響を与えないような溶剤をあげること
ができる。
【0034】本発明品を自動車の塗膜に塗布することに
より塗膜に光沢と撥水性を長期に持続して車の美観を長
期に保持できるものである。すなわち高級アルコール
(a)と脂環族炭化水素樹脂(b)およびアルキル変性
シリコーンワックス(c)を配合する事により、密着の
よい撥水性及び特に艶出し性に優れた持続性のある保護
被膜を形成するのである。また塗膜を損傷させるような
成分を含んでいないので、何回でも新しくした塗膜に塗
布しても、塗膜に何ら損傷を与えることがないのであ
る。
【0035】以上のように本発明品は、光沢と撥水性に
極めて優れる艶出し剤であり、塗膜の美観を長期に保持
できるという従来の塗膜用撥水性艶出し剤には見られな
い優れた作用を有するものである。
【0036】
【実施例、比較例】使用した高級アルコールは次にあげ
るものである。 (1)ユニリン550(米国ペトロライト社、特性は前
に記載済み) (2)ユニリン700(米国ペトロライト社、特性は前
に記載済み)
【0037】使用した脂環族炭化水素樹脂は次に上げる
ものである。 (1)アルコンP−115(荒川化学工業製)軟化点1
15℃、平均分子量770 (2)アルコンP−125(荒川化学工業製)軟化点1
25℃、平均分子量820 (3)ハイレッツT−100X(三井石油化学工業)軟
化点125℃、平均分子量1200 (4)ネオポリマー160(日本石油化学)軟化点16
5±5℃、平均分子量1900
【0038】使用したアルキル変性シリコーンワックス
は次にあげるものである。 (1)ワッカーシリコーンワックスW23(ワッカーケ
ミカル社)融点40℃、側鎖を炭素数10〜20のアル
キル基で変性させた式(1)で示されるものである。 (2)X−22−1053(信越化学工業)融点50
℃、側鎖を炭素数20〜25のアルキル基で変性させた
式(1)で示されるものである。 (3)A−125(東レ・ダウコーニング社)融点76
℃、側鎖を炭素数25〜30のアルキル基で変性させた
式(1)で示されるものである。 (4)VP−1622(ワッカーケミカル社)融点45
℃、末端を炭素数10〜20のアルキル基で変性させた
式(2)で示されるものである。
【0039】使用したワックス類は次にあげるものであ
る。 (1)ポリワックス655(米国ペトロライト社)融点
99℃、平均分子量700、エチレンのホモポリマーで
硬質の脂肪族炭化水素ワックスである。 (2)ポリワックス1000(米国ペトロライト社)融
点113℃、平均分子量1000、エチレンのホモポリ
マーで硬質の脂肪族炭化水素ワックスである。 (3)サゾールワックスH1(南ア・サゾール社)凝固
点97〜98℃、平均分子量814、フィッシャー・ト
ロプシュによる硬質パラフィンワックスである。 (4)ビースクエア195アンバー(米国ペトロライト
社)融点91℃、減圧蒸留残渣油から製造されるマイク
ロクリスタリンワックスである。 (5)ヘキストワックスS(ヘキスト社)滴点81〜8
7℃、酸価130〜150、モンタンワックスをベース
とした酸ワックスである。 (6)カルナバワックス(加藤洋行)融点83℃の天然
植物系エステルワックスである。
【0040】使用したフッ素変性ワックスは次にあげる
ものである。 (1)108−P 200mlの四つ口フラスコに撹拌機、温度計、窒素ガ
ス導入管、エステルアダプターをセットし、パーフルオ
ロノナン酸50g、ユニリン700(高級アルコール、
米国ペトロライト社製)90g、トルエン60gを仕込
み110℃に加熱した。均一に溶解した後ジブチル錫ジ
ラウレートを0.2g添加し更に昇温し、トルエン還流
下で反応させた。縮合水の発生が見られなくなったあと
更に1時間加熱した。次にトルエン及び余剰のパーフル
オロノナン酸を除去するため100℃、10mmHgで
3時間減圧ストリップした。残留液を室温まで冷却し砕
いて薄片化したところ淡黄色の固形物が得られた。融点
は93〜95℃であった。
【0041】使用した潤滑油は次にあげるものである。 (1)KF96−10cs(信越化学工業)粘度10c
s(25℃)、比重0.965〜0.975(25℃)
のジメチルポリシロキサン構造をもったシリコーンオイ
ルである。 (2)KF96−350cs(信越化学工業)粘度35
0±17cs(25℃)、比重0.965〜0.975
(25℃)のジメチルポリシロキサン構造をもったシリ
コーンオイルである。 (3)KF96−1000cs(信越化学工業)粘度1
000±50cs(25℃)、比重0.965〜0.9
75(25℃)のジメチルポリシロキサン構造をもった
シリコーンオイルである。 (4)KF−414(信越化学工業)粘度100cs
(25℃)、比重0.93(25℃)ジメチルシロキサ
ンの側鎖をアルキル基で変性させたオレフィン変性シリ
コーンオイルである。
【0042】その他の使用成分は以下の通りである。 (1)ペガゾール3040(モービル石油)蒸留範囲1
55〜197℃、アニリン点56℃の一部芳香族を含ん
だ脂肪族溶剤である。 (2)シェルソル71(シェル石油)蒸留範囲170〜
215℃、アニリン点81〜87℃のイソパラフィン系
溶剤である。 (3)アイソパ−H(エクソン化学)蒸留範囲176〜
192℃、アニリン点84℃のパラフィン系溶剤であ
る。
【0043】 シェルソル71 87.0wt%にユニリン700
5.0wt%、アルコンP−125 1.0wt%、ワ
ッカーシリコーンワックスW23 2.0wt%、KF
96−350cs 5.0wt%を100℃に加熱して
溶解し室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0044】 アイソパ−H 87.0wt%にユニリン550 3.
0wt%、ネオポリマー160 1.0wt%、X−2
2−1053 2.0wt%、ポリワックス655
2.0wt%、KF96−10cs 3.0wt%、K
F96−350cs 2.0wt%を100℃に加熱し
て溶解し室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0045】 ペガゾール3040 83.0wt%にユニリン550
3.0wt%、ハイレッツT−100X 1.0wt
%、A−125 2.0wt%、ポリワックス1000
2.0wt%、108−P 2.0wt%、KF96
−1000cs7.0wt%を100℃に加熱して溶解
し室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0046】 ペガゾール3040 83.0wt%にユニリン550
3.0wt%、アルコンP−115 1.0wt%、
VP−1622 2.0wt%、ポリワックス655
2.0wt%、108−P 2.0wt%、KF96−
350cs 7.0wt%を100℃に加熱して溶解し
室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0047】 シェルソル71 84.0wt%にユニリン700
2.0wt%、アルコンP−125 1.0wt%、ワ
ッカーシリコーンワックスW23 1.5wt%、ポリ
ワックス655 2.0wt%、ビースクエア195ア
ンバー 1.0wt%、108−P 1.0wt%、K
F96−10cs 4.0wt%、KF96−1000
cs 3.0wt%、KF−414 0.5wt%を1
00℃に加熱して溶解し室温まで冷却し白色液状物を得
る。
【0048】 シェルソル71 84.0wt%にユニリン700
2.0wt%、アルコンP−125 1.0wt%、ワ
ッカ−シリコーンワックスW23 1.5wt%、ポリ
ワックス655 2.0wt%、サゾールワックスH1
1.0wt%、108−P 1.0wt%、KF96
−10cs 4.0wt%、KF96−350cs
3.0wt%、KF−414 0.5wt%を100℃
に加熱して溶解し室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0049】 アイソパ−H 86.0wt%にポリワックス655
4.0wt%、カルナバワックス 3.0wt%、KF
96−350cs 7.0wt%を100℃に加熱して
溶解し室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0050】 ペガゾール3040 86.0wt%にワッカーシリコ
ーンワックスW231.0wt%、アルコンP−125
1.0wt%、カルナバワックス 3.0wt%、ビ
ースクエア195アンバー 2.0wt%、KF96−
1000cs7.0wt%を100℃に加熱して溶解し
室温まで冷却し白色液状物を得る。
【0051】 シェルソル71 85.0wt%にユニリン700
2.0wt%、アルコンP−115 1.0wt%、ポ
リワックス655 2.0wt%、サゾールワックスH
1 3.0wt%、KF96−1000cs 7.0w
t%を100℃に加熱して溶解し室温まで冷却し白色液
状物を得る。
【0052】 シヱルソル71 86.0wt%にユニリン550
3.0wt%、ワッカーシリコーンワックスW23
2.0wt%、ヘキストワックスS 2.0wt%、K
F96−10cs 4.0wt%、KF96−1000
cs 3.0wt%を100℃に加熱して溶解し室温ま
で冷却し白色液状物を得る。
【0053】試験方法 作成した組成物の作業性及び実車によるワックス被膜の
持続性について調べた実車試験は以下の通り行った。平
成3年型トヨタカローラ メタリックブルー塗装車の屋
根部分を試験用として用意する。先ず洗車をし、次にク
リーナーワックスを掛けて汚れを除去し、さらに残って
いるワックスの被膜成分を脂肪族系溶剤で除去して試験
面として用意する。この試験面を11区分に分け各区分
に各試料を塗布する。1区分だけ空試験用として無塗布
で残す。先ず、試料の適量をウレタンスポンジに採取
し、これを1つの試験区分に塗り広げる。約15分間自
然乾燥させた後、きれいな綿タオルで拭き上げ作業を行
い、試験用のワックス被膜を形成させる。試験車は屋外
に駐車させる。一週間単位とし、その間約100km以
上を路上走行する。この単位に一回の割合で水洗いを行
う。この試験要領で以下の試験項目について試験を行
う。試験期間は2カ月間継続して行う。試験結果は表1
に示す。
【0054】塗布作業性 通常のワックス掛け操作をパネラー5名にしてもらい、
艶出し剤塗布時の伸びを評価する。 ◎ 大変良い ○ 良い △ 普通 × 悪い
【0055】拭き取り作業性 通常のワックス掛け作業をパネラー5名にしてもらい、
艶出し剤塗布後の拭き取りやすさを評価する。 ◎ 大変良い ○ 良い △ 普通 × 悪い
【0056】撥水性の持続効果 撥水性の持続について、2カ月後水洗いを行った後、水
玉の状態を目視で判定する。 ◎ よく水玉になってはじく。 ○ はじきはあるが、水玉が変形している。 △ ややはじきがにぶい。 × 殆どはじかない。
【0057】光沢性の持続効果 光沢性の持続について、2カ月後の光沢性を目視で空試
験と比較して判定する。 ◎ 初期と同等の光沢がある。 ○ 光沢がある。 △ かすかに光沢がある。 × 殆ど光沢が認められない。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明組成物は、前記のごとき構成から
なるものであり、特に自動車の塗膜面に使用することに
よって、クリアーな光沢と撥水性が長期にわたって持続
すると共に作業性にも優れた塗膜用撥水性艶出し剤であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式C2n+1OH(式中nは2
    5以上)で示される高級アルコール(a)と脂環族飽和
    炭化水素樹脂(b)とアルキル変性シリコーンワックス
    (c)を溶剤に溶解したことを特徴とする自動車の塗膜
    用撥水性艶出し剤。
  2. 【請求項2】 一般式C2n+1OH(式中nは2
    5以上)で示される高級アルコール(a)0.5〜1
    0.0wt%、脂環族飽和炭化水素樹脂(b)0.2〜
    5.0wt%、アルキル変性シリコーンワックス(c)
    0.2〜10.0wt%を溶剤に溶解したことを特徴と
    する請求項1記載の自動車の塗膜用撥水性艶出し剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の塗膜用撥水性艶出し剤に
    炭化水素系ワックスを配合してなる自動車の塗膜用撥水
    性艶出し剤。
  4. 【請求項4】 謂求項1記載の塗膜用撥水性艶出し剤に
    フッ素含有有機基を有するワックス状炭化水素化合物を
    配合してなる自動車の塗膜用撥水性艶出し剤。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の塗膜用撥水性艶出し剤に
    潤滑油を配合してなる自動車の塗膜用撥水性艶出し剤。
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