JPH07216260A - 自動車の塗膜用保護撥水剤 - Google Patents

自動車の塗膜用保護撥水剤

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JPH07216260A
JPH07216260A JP4170694A JP4170694A JPH07216260A JP H07216260 A JPH07216260 A JP H07216260A JP 4170694 A JP4170694 A JP 4170694A JP 4170694 A JP4170694 A JP 4170694A JP H07216260 A JPH07216260 A JP H07216260A
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wax
resin
coating film
water
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JP4170694A
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Ryutaro Hidaka
隆太郎 日高
Makoto Ishii
誠 石居
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SOFUTO 99 CORP KK
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SOFUTO 99 CORP KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 環状炭化水素系樹脂 (a)100重量部に
対し、炭素数12〜360のアルキル基を有するビニル
系化合物(b)10〜100重量部をグラフト重合させ
てなる変性複合樹脂を、溶剤又は水に0.2〜10.0
wt%の濃度で溶解又は分散させたことを特徴とする自
動車の塗膜用保護撥水剤。 【効果】 本発明組成物は、前記の如き構成からなるも
のであり、特に自動車の塗装面に使用することによつ
て、光沢性と撥水性と防汚性が長期にわたつて持続する
ため、自動車の塗膜用保護撥水剤として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の塗膜が雨水や
自然界の汚染物によつて劣化されることから、本来の塗
膜の美観を美しい状態に保護しようとする被膜を形成す
る撥水性ツヤ出し剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
の塗膜は、通常自然界にあつては、ほこり、砂じん、土
や泥、排気ガス、タイヤの摩耗ミスト、アスファルトや
ピッチ、工場排煙、工事現場や農場からの飛散ミスト、
酸性雨の成分などにより、たいへん汚れ易い状況にあ
る。そして、これらは水洗いや簡単な洗浄では、なかな
か落ちにくい程に強固に付着しているものである。やが
てはこれらは塗膜の美観を損なうだけでなく、雨水や太
陽光線、酸素などと共に塗膜の劣化を進める塗膜の大敵
となるものである。
【0003】この様に汚染化された塗膜状態を元に回復
するのに利用されていた従来の方法は、ラビングコンパ
ウンドやクリーナーワックス、強力洗剤によるクリーニ
ング等で、かなりの重労働を要していた。
【0004】塗膜保護被膜を形成する機能をもつていな
い、ラビングコンパウンドや強力洗剤にあつては汚染や
劣化の進行を止めることはできず、一方、保護被膜を形
成する機能をもつているクリーナーワックスをはじめと
するカーワックス類は、美観的に一時期きれいな状態を
保つことはできるが、いつか、汚染や劣化が発生して長
期に美しさを保つことはできない。そして、この様に、
汚染や劣化した状態の塗面は、もう既に水をはじく機能
は失われてしまつている。
【0005】この様になれば、再びクリーニングを行つ
て回復せざるを得ない。この間は、約1週間から1カ月
が限度である。特にカーワックス類にあつては、形成す
るツヤ出し被膜が天然や合成ロウ成分、油脂類と高重合
度シリコーンから成り立つため、却つて塗膜本来より粘
着性を与えて、汚染の進行を促進してしまう逆効果も見
られる。
【0006】この様な従来の欠点を解消するものとし
て、四弗化エチレン樹脂パウダー含有被膜を形成しよう
とする手段とか、高融点、硬質のポリオレフィン被膜を
形成しようとする手段、あるいは弗素化樹脂被膜を形成
しようとする手段があるが、これらはかなり改善はされ
ているが、完全には至つていない。
【0007】本発明は、このような従来のカーワックス
に見られるような汚染傾向を解消したものであり、且
つ、撥水機能を長期に持続して、塗膜の美観を自然汚染
や劣化から保護しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
塗膜用保護撥水剤を得るべく鋭意検討した結果、特定の
変性複合樹脂が、上記要求に極めて有効に対応できるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は、環状炭化水素系樹脂
(a)100重量部に対し、炭素数12〜360のアル
キル基を有するビニル系化合物(b)10〜100重量
部をグラフト重合させてなる変性複合樹脂を、溶剤又は
水に0.2〜10.0wt%の濃度で溶解又は分散させ
たことを特徴とする自動車の塗膜用保護撥水剤である。
【0010】本発明において、環状炭化水素系樹脂
(a)としては、例えば数平均分子量が通常300〜3
000、好ましくは400〜1500の石油樹脂、ロジ
ン系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂
等が挙げられる。このうち好ましいものは石油樹脂であ
り、特に好ましいものは石油樹脂のうちの水素添加石油
樹脂である。
【0011】本発明において、ビニル系化合物(b)の
アルキル基の炭素数は通常12〜360、好ましくは1
6〜320である。(b)の具体例としては、α−オレ
フィン(C2n+1CH=CH等)および、アル
キル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物(C
2n+1OCOC(CH)=CH等)が挙げら
れ、これらは2種以上を併用することができる。これら
のうち特に好ましいものはα−オレフィンである。
【0012】本発明の塗膜用保護撥水剤を構成する変性
複合樹脂は、(a)に(b)をグラフト重合させてなる
ものであるが、このグラフト重合時、必要により(b)
と共重合性のある他のビニル系単量体(c)を併用して
もよい。該(c)としては例えば、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、スチレン、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸、無水
マレイン酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メチ
ロール)アクリルアミド等が挙げられる。(c)を併用
する場合の量は、(b)100重量部に対し通常0〜1
00重量部である。
【0013】本発明の変性複合樹脂は、本発明品(溶液
または分散液)中0.2〜10.0wt%、好ましくは
0.5〜5.0wt%あればよく、0.2wt%より少
ないと均一な被膜が得られず、撥水効果が劣るのであ
る。10.0wt%を超えると保護撥水効果においては
何ら問題ないが、塗布作業を重くし、仕上がりに困難が
生じ無駄である。
【0014】本発明に用いる溶剤は、変性複合樹脂並び
に炭化水素ワックスを溶解又は、分散できるものであれ
ば何でも構わないが、一応塗膜に安全とされている自動
車のツヤ出し剤用として一般に慣用されているものが好
ましい。例えば、工業用ガソリン、灯油、ミネラルスピ
リット、ストダートソルベント、ノルマルパラフィン
系、イソパラフィン系、ナフテン系、無臭系等の脂肪族
溶剤、塩素系溶剤、フッ素系溶剤、芳香族系溶剤、エス
テル系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコー
ル系溶剤、シリコーン系溶剤、その他塗装面に悪影響を
与えない様な溶剤並びに水をあげることができ、1種類
または2種類以上の溶剤を混合使用してもよい。
【0015】本発明品は、脂肪族溶剤又はシリコーン系
溶剤(揮発性低分子量ジメチルポリシロキサンの環状物
や線状物等)に溶解又は分散して用いるのが最も好まし
いが、水に乳化してO/W型エマルジョンあるいは、W
/O型エマルジョンのいずれの乳化状態ででも用いるこ
とができる。
【0016】エマルジョンの場合、乳化剤としてオレイ
ン酸やヘキストワックスSをはじめとする高級脂肪酸、
酸価を持つ天然又は、合成のエステルワックス、アルキ
ルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステル、ポリオ
キシアルキル硫酸エステル、アルカンスルホン酸などの
Na、K、Li、アンモニア、モルホリン、アルカノー
ルアミン塩等で代表される陰イオン性界面活性剤、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルアリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、多
価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、オキ
シエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー、脂肪
酸アルカノールアミド、アミンオキシド、その他ポリオ
キシエチレン誘導体等に代表される非イオン界面活性
剤、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩等に代表
される陽イオン性界面活性剤、アルキルベタインに代表
される両イオン界面活性剤、以上の炭化水素系界面活性
剤の油性部分となる炭化水素の代わりにフルオロアルキ
ル基を含有しているフッ素系界面活性剤、以上の炭化水
素の代わりに、ジメチルポリシロキサンを含有している
シリコーン系界面活性剤、その他乳化や可溶化、分散性
のあるもので一般に慣用されている界面活性剤等をあげ
ることができる。
【0017】これらは、本発明品中10wt%以下特に
7wt%以下、0.5wt%以上特に0.2wt%以上
が好ましい。10wt%を超えると、車の塗装面に悪影
響を与えたり、被膜の中に残存してこの被膜を軟弱にし
て、撥水性や防汚性を悪くしたり、塗布作業を重くした
りする危険性がある。又0.1wt%より少なくなると
本発明変性複合樹脂を均一に乳化、混合することが難し
くなる。
【0018】本発明の主成分変性複合樹脂に融点60〜
160℃のワックス状脂肪族炭化水素を混合して用いる
ことができる。かかる炭化水素として例えば、オゾケラ
イト、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャート
ロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピ
レンワックス等の極性基を持たない天然又は合成の炭化
水素ワックスをあげることができる。これらの炭化水素
は、変性複合樹脂の希釈増量剤として用いることがで
き、且つ、塗布作業時の作業性を調節することができ、
又形態の調整を図ることができるもので、本発明品10
0重量部に対して0.2〜40重量部、好ましくは0.
5〜30重量部を用いることができる。
【0019】本発明品は、その形態を固形状あるいは柔
らかいペースト状、液状又はエアゾールにすることもで
きる。本発明品を固形状、あるいは柔らかいペースト状
にする場合、ツヤ出し剤用として慣用される天然又は合
成のワックス類を併用することができる。これらは例え
ば、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタ
ンワックス、セレシン、パラフィン、マイクロクリスタ
リンワックス等に代表される天然ワックス、α−オレフ
ィンワックス、フィッシャートロプシュワックスおよび
その誘導体、ポリオレフィンワックスおよび誘導体、酸
化パラフィン、酸化マイクロクリスタリンワックス、カ
スターワックス、モンタンワックスをベースにした酸ワ
ックス及びエステルワックス及びその誘導体、ラノリン
誘導体、石油系のオレフィンベースのオレフィンと無水
マレイン酸あるいはアクリル酸、又は酢酸ビニルからな
るワックス、合成脂肪酸エステル、合成グリセライド等
に代表される合成ワックス、金属セッケン、油脂、高級
脂肪酸、高級アルコール、硬化油、脂肪酸アマイド、ポ
リエーテル等に代表されるワックス様物があり、単品も
しくは、併用して用いることができる。
【0020】かかるワックスは、本発明品中15wt%
以下、特に10wt%以下が好ましい。かかるワックス
が多すぎると変性複合樹脂被膜を不均一にして、本来の
撥水防汚効果を害する危険性があり、できるだけ少なく
用いることが好ましい。又、かかるワックスは液状ある
いは、エアゾールにする際の液の安定性や粘度の調節用
としても用いることができる。
【0021】又、本発明品をエアゾール化する際キャリ
アーガスとして慣用されているLPG、フロンガス、D
ME、炭酸ガス、液体チッ素等を本発明品100重量部
に対して1〜300重量部を用いて、スプレー状にする
ことができる。
【0022】その他に、本発明品には一般にツヤ出し剤
用として、慣用される無機あるいは有機の微粉体をクリ
ーナー用又は、均一な被膜づくりのためのふきとり作業
用として用いることができる。かかる微粉体としては例
えば、カオリン、タルク、硅石、硅藻土、パーライト、
炭酸カルシウム、ゼオライト、アルミナ、水酸化アルミ
ニウム、含水硅酸、酸化クロム、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化マ
グネシウム、弗化カルシウム、ベントナイト、モンモリ
ロナイト、シラスパール、マイカ、雲母、硅酸カルシウ
ム、硅酸ジルコニウム、ダイヤモンド、ガラス、セラミ
ック、ポリオレフィンパウダー、セルローズパウダー、
四弗化エチレン樹脂パウダー、四弗化エチレン六弗化プ
ロピレン共重合樹脂パウダー、弗化ビニリデン樹脂パウ
ダー、高級脂肪酸ビスアマイド、高級脂肪酸金属石け
ん、アミノ酸系パウダー、シリコーンパウダー、その他
ナイロン等合成樹脂パウダー、これらに類似する天然又
は合成の無機又は有機のパウダーをあげることができ、
これらは単独又は併用で、本発明品中に25wt%以
下、特に20wt%以下で用いることができる。
【0023】又、その他に本発明品には一般にツヤ出し
剤用として、慣用される潤滑油を均一な被膜づくりのた
めの、ふきとり作業用として用いることができる。かか
る潤滑油としては、ジメチルポリシロキサンおよびその
変性体、パーフルオロアルキルポリエーテル、三弗化塩
化エチレン重合油、流動パラフィン、スピンドル油、マ
シン油、脂肪酸とアルコールとのエステル合成油、アク
リル酸系重合油、ポリオキシオレフィンおよび、それら
の共重合体ならびにその誘導体、グリセリン等多価アル
コールおよび、それらの誘導体等の油性並びに水性のも
のをあげることができ、これらは単独又は併用で、本発
明品中に20wt%以下、特に10wt%以下で用いる
ことができる。
【0024】さらに、本発明品の乳化混合品の場合、凍
結防止用として、エチレングリコール、プロピレングリ
コール等の多価アルコール類やエタノール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類、その他不凍効果を有す
るもので慣用されているものを水の一部に代えて、本発
明品中10wt%以下、特に5wt%以下で用いること
ができる。
【0025】その他に、ツヤ出し剤用として一般に慣用
されている粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、防錆剤、香料、着色剤等の成分を必要に応じ
て配合しても差し支えない。
【0026】本発明品を自動車の塗膜に塗布することに
より、塗膜の撥水性及び、防汚性を長期に持続して、車
の美観を長期に保持できるものである。即ち、変性複合
樹脂の樹脂部分による撥水性の持続効果及び非汚染性の
向上作用並びに、オレフィン部分のツヤ出し効果と光沢
の持続性という作用が得られるのである。
【0027】本発明品は、塗膜を損傷させるような成分
を含んでいないので、何回でも新しくした塗膜に塗布し
ても、塗膜に何ら損傷を与えることがないのである。
【0028】以上のように本発明品は、撥水性と汚れ防
止性が極めて優れるものであり、塗膜の美観を長期に保
持できるという従来の自動車用ツヤ出し剤にはみられな
い優れた作用を有するのである。
【0029】
【実施例、比較例】以下実施例、比較例により本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。使用した変性複合樹脂は、次に
あげるものである。合成例、実施例、比較例中の部及び
%は重量基準であり、重量平均分子量はゲル・パーミエ
ーション・クロマトグラフ法による測定値を示す。
【0030】合成例1 コルベンにミネラルターペン〔ペガゾール3040、モ
ービル石油(株)社製〕100部、水素添加石油樹脂
〔アルコンP−140、荒川化学工業(株)社製〕80
部およびα−オレフィン〔ダイアレン30 (C=30
〜36)、三菱化成工業(株)社製〕20部を入れ、1
60℃に昇温し溶融させておき、窒素雰囲気および撹拌
条件下でジ−t−ブチルパーオキシド5部を3時間で滴
下した後、さらに1時間同条件下で反応を継続した。反
応生成物から溶剤を除去し、重合体(A1)を得た。重
合体(A1)は重量平均分子量1280、融点110℃
であつた。
【0031】合成例2 コルベンにキシレン100部、ロジン系樹脂〔エステル
ガムA、荒川化学工業(株)社製〕60部とα−オレフ
ィン〔ダイヤレン30、三菱化成工業(株)社製〕40
部を入れ160℃に昇温し溶融させておき、窒素雰囲気
および撹拌条件下でジ−t−ブチルパーオキシド5部を
3時間で滴下した後、さらに1時間同条件下で反応を継
続した。反応生成物からキシレンを除去し、重合体(A
2)を得た。重合体(A2)は重量平均分子量142
0、融点80℃であつた。
【0032】合成例3 コルベンに石油樹脂〔日石ネオレジンEP−80、日本
石油化学(株)社製〕60部を入れ170℃に昇温し溶
融させておき、窒素雰囲気および撹拌条件下で、アルキ
ルメタクリレート (C=16〜18)〔MM−16
8、三洋化成工業(株)社製〕40部とメチルメタクリ
レート(C=6)〔アクリエステルM、三菱化成工業
(株)社製〕20部、ジクミルパーオキシド6部をキシ
レン6部に溶解させた溶液を1時間で滴下した後、更に
ジクミルパーオキシド3部をキシレン3部に溶解させた
溶液を0.5時間かけて滴下し、その後さらに1時間同
条件下で反応を継綾した。反応生成物からキシレンを除
去し重合体(A3)を得た。重合体(A3)は重量平均
分子量1120、融点80℃であつた。
【0033】合成例4 コルベンにテルペン系樹脂〔YS RESIN TO−
125、ヤスハラケミカル(株)社製〕60部、キシレ
ン100部を入れ、140℃に昇温し溶解させておき、
窒素雰囲気および撹拌条件下で、アルキルメタクリレー
ト(C=12〜13)〔MM−123、三洋化成工業
(株)社製〕40部と、ジ−t−ブチルパーオキシド4
部を1時間かけて滴下した後、更にジ−t−ブチルパー
オキシド2部を0.5時間で滴下し、その後さらに1時
間同条件下で反応を継続した。反応生成物からキシレン
を除去し重合体(A4)を得た。重合体(A4)は重量
平均分子量1200、融点50℃であつた。
【0034】変性複合樹脂以外の使用成分は以下の通り
である。 ・ペガゾール3040(モービル石油)、蒸留範囲15
5〜197℃、アニリン点56℃の脂肪族溶剤である。 ・シェルソル71(シェル化学)、蒸留範囲174〜2
07℃、アニリン点84℃のイソパラフィン系溶剤であ
る。 ・KF412(信越化学工業)、粘度500cs(25
℃)、比重0.89(25℃)、屈析率1.448(2
5℃)のオレフィン変性シリコーンオイルである。 ・KF994(信越化学工業)、粘度2.3cs(25
℃)、比重0.96(25℃)、引火点55℃、沸点1
75℃の揮発性環状ポリジメチルシロキサンで溶剤とし
て用いる。 ・スワゾール1000(丸善石油化学)、蒸留範囲16
1.0〜179.0℃、混合アニリン点12.5℃の芳
香族溶剤である。 ・ヘキストワックスS(ヘキスト社)、酸価135〜1
55の高級脂肪酸である。・サゾールワックスA1(南
ア・サゾール公社)、酸価25〜30の酸化タイプのエ
ステルワックスである。 ・エマゾールS−10(花王アトラス)、ソルビタンモ
ノステアレートでHLB4.7のノニオン界面活性剤で
ある。 ・サゾールワックスH1(南ア・サゾール公社)、凝固
点97〜98℃、平均分子量814、フィッシャー・ト
ロプシュによる硬質パラフィンワックスである。 ・ポリワックス655(バレコ社)、融点102℃、平
均分子量700、エチレンのホモポリマーで、硬質の脂
肪族炭化水素である。 ・カルナバワックス(加藤洋行)、融点83℃の天然植
物系エステルワックスである。 ・Vワックス(BASF社)、融点45〜48℃のポリ
ビニルエーテルワックスである。 ・アルミナAM−22(住友アルミニウム製錬)、平均
粒径4.5μの不溶性アルミナ微粉末である。 ・PWパウダー2010(東洋ペトロライト)、平均粒
径5.9μ、融点125℃、平均分子量2000のポリ
エチレン微粉末である。 ・KF96−350cs(信越化学工業)、粘度350
±17cs(25℃)、比重0.965〜0.975
(25℃)のジメチルポリシロキサン構造をもつたシリ
コーンオイルである。 ・ダイヤナールBRレジン105(三菱レーヨン)、T
g50℃で脂肪族溶剤に可溶な熱可塑性のアクリルレジ
ンである。 ・ルブロンL−2(ダイキン工業)、融点約329℃、
平均粒子径0.3μのポリテトラフルオロエチレン白色
微粉末である。 ・ポリワックス2000(バレコ社)、融点125℃、
平均分子量2,000、エチレンのホモポリマーで、硬
質の脂肪族炭化水素である。 ・サテントンW(エンゲルハード社)、平均粒子径1.
4μの不溶性アルミニウムシリケート微粉末である。
【0035】 シェルソル71にA1を加えて溶解し、液状の分散液を
得る。
【0036】 ペガゾール3040にスワゾール1000を混合した中
に、A2とサゾールワックスH1を加えて、約120℃
に加熱して溶解し、室温まで冷やし液状の分散液を得
る。
【0037】 シェルソル71にA3、ヘキストワックスS、サゾール
ワックスA1を加え、約90℃に加熱して溶解する。こ
れをグリセリンとモルホリンを溶かして約80℃に加熱
した水中に、撹拌下注入して乳化する。その後アルミナ
AM−22とPWパウダー2010を分散し、室温まで
静置して軟らかいペーストを得る。
【0038】 ペガゾール3040にKF994を溶かした中にA1、
エマゾールS−10を加えて約90℃に加熱して溶解す
る。この中にエチレングリコールを溶かした水を、撹拌
下注入してW/O型エマルジョンを作る。この中にアル
ミナAM−22を均一に分散して室温まで冷やし液状の
乳化液を得る。
【0039】 ペガゾール3040にA2、KF994、ポリワックス
655、カルナバワックス、KF96−350csを加
えて、約100℃に加熱して溶かし、室温まで冷やして
固形状を得る。
【0040】 シェルソル71にA3、ポリワックス655、Vワック
ス、ダイヤナールBRレジン105を加えて、約100
℃に加熱して溶かし、室温まで冷却する。この中にPW
パウダー2010を均一に分散して、液状の分散液を得
る。エアゾール缶にこの分散液とLPGを充填して、圧
力3.0kg/cmのエアゾール品を得る。
【0041】 シェルソル71にA4、サゾールワックスH1、KF9
6−350csを加えて、約120℃に加熱して溶解
し、室温まで冷やし液状の分散液を得る。
【0042】 ペガゾール3040にA1、A3、サゾールワックスA
1を加えて、約90℃まで加熱して溶かす。これをモル
ホリンを加えた約80℃の温水中に、撹拌下注入してO
/W型のエマルジョンを作る。この中にPWパウダー2
010を均一に分散し、室温まで冷却して液状の乳化物
を得る。
【0043】 ペガゾール3040にA2、KF994、ポリワックス
655、カルナバワックス、KF96−350csを加
えて、約120℃に加熱して溶かし室温まで静置し、固
形状を得る。
【0044】 ペガゾール3040にスワゾール1000を加えた中に
A1、ヘキストワックスS、ポリワックス655、Vワ
ックス、KF96−350csを加えて、約90℃に熱
して溶かす。これをモルホリンを加えた約80℃の温水
中に、撹拌下注入してO/W型のエマルジョンを作る。
この中にサテントンWを分散して室温まで静置して、軟
らかいペーストを得る。
【0045】 ペガゾール3040にスワゾール1000を混合した中
にA4とサゾールワックスH1を加えて、約120℃に
加熱して溶解し、室温まで冷やし液状の分散液を得る。
【0046】 シェルソル71にA3、サゾールワックスH1、KF9
6−350cs、KF412を加えて、約120℃に加
熱して溶解し、室温まで冷やし、液状の分散液を得る。
【0047】 ペガゾール3040にKF994を溶かした中に、A
4、エマゾールS−10を加えて約90℃に加熱して溶
解する。この中にエチレングリコールを溶かした水を撹
拌下注入してW/O型エマルジョンを作る。この中にア
ルミナAM−22を均一に分散して室温まで冷やし、液
状の乳化液を得る。
【0048】 ペガゾール3040にスワゾール1000を溶かした中
にサゾールワックスH1を加え、約100℃に加熱して
溶解し、室温まで冷却して液状の分散適を得る。
【0049】 ペガゾール3040にKF994、KF96−350c
sを溶かした中に、ポリワックス655、カルナバワッ
クスを加え、約100℃に加熱して溶解し、室温まで静
置して固形状を得る。
【0050】 ペガゾール3040にスワゾール1000を加えた中に
ヘキストワックスS、ポリワックス655、Vワック
ス、KF96−350csを加え、約90℃に加熱して
溶解する。これをモルホリンとグリセリンを加えた約8
0℃の温水に、撹拌下注入してO/W型エマルジョンを
作る。これにアルミナAM−22を分散さして、室温ま
で静置して、軟らかいペーストを得る。
【0051】 シェルソル71にサゾールワックスA1、KF96−3
50csを加え、約90℃に熱して溶解する。これをモ
ルホリンを加えた約80℃の温水に、撹拌下注入してO
/W型エマルジョンを作る。この中にPWパウダー20
10を分散して室温まで冷やし、液状の乳化物を得る。
【0052】 ペガゾール3040にKF994を溶かした中に、エマ
ゾールS−10を加えて、約60℃に熱して溶解する。
この中にエチレングリコールを加えた水を、撹拌下注入
してW/O型エマルジョンを得る。この中にアルミナA
M−22を分散さして室温まで冷却し、液状の乳化物を
得る。
【0053】 ペガゾール3040にポリワックス655、Vワック
ス、KF96−350csを加えて約90℃に加熱して
溶解し、この中にアルミナAM−22、ルブロンL−2
を分散さして室温まで冷やし、液状の分散液を得る。
【0054】 シェルソル71にKF994を加えた中にサゾールワッ
クスA1、ポリワックス2000を加えて約120℃に
加熱して溶解する。これを約70℃まで冷却してから、
この中にモルホリンを加えた約70℃の温水を、撹拌下
注入してW/O型エマルジョンを得る。この中にアルミ
ナAM−22を分散して室温まで冷やし、粘稠な乳化液
を得る。
【0055】 ペガゾール3040にヘキストワックスSとKF96−
350csを加えて約90℃に熱して溶かす。これをモ
ルホリンとA1を加えた約80℃の温水に撹拌下注入し
てO/W型エマルジョンを作る。この中にアルミナAM
−22とPWパウダー2010を分散さして室温まで静
置し、軟らかいペーストを得る。
【0056】 A2をペガゾール3040に加えて溶かし、液状の分散
液を得る。
【0057】試験方法 平成5年型トヨタカリーナ、ダークブルーイッシュグレ
ーメタリック塗装車の屋根部分を試験用として用いる。
先ず洗車をし、次にクリーナーワックスを掛けて汚れを
除去し、さらに残つているワックスの被膜成分を、脂肪
族溶剤で除去して試験面として用意する。この試験面を
23区分に分け、各区分に各適量を塗布する。1区分だ
け空試験用として無塗布で残す。先ず、試料の適量をウ
レタンスポンジに採取し、これを1つの試験区分に塗り
拡げる。約15分間自然乾燥さした後、きれいな綿タオ
ルでみがき上げ作業を行い試験用のワックス被膜を形成
させる。試験車は屋外に駐車させる。1週間を単位と
し、その間約100km以上を路上走行する。この1単
位に1回の割合で水洗いを行う。この試験要領で以下の
試験項目について試験を行う。試験期間は2カ月間継続
して行う。試験結果は表1に示す。
【0058】光沢性の持続効果 光沢性の持続について、2カ月後の光沢性を目視で空試
験と比較判定した。 光沢 ◎初期と同等 ○殆ど良好 △やや劣化 ×殆どなし
【0059】撥水性の持続効果 撥水性の持続について、2カ月後水洗いを行なつた後、
水玉の状態を目視で判定した。 撥水、水玉の形 ◎初期と同等 ○殆ど良好 △やや劣化 ×殆どなし
【0060】防汚性の持続効果 防汚性の持続について、2カ月後水洗いを行なつた後、
撥水性のテストを終えて水分を拭き取つた後の汚染状態
を目視で判定した。 ◎初期と同等 ○やや汚染 △若干汚染 ×かなり汚染
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明組成物は、前記の如き構成からな
るものであり、特に自動車の塗装面に使用することによ
つて、光沢性と撥水性と防汚性が長期にわたつて持続す
るため、自動車の塗膜用保護撥水剤として好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状炭化水素系樹脂(a)100重量部
    に対し、炭素数12〜360のアルキル基を有するビニ
    ル系化合物(b)10〜100重量部をグラフト重合さ
    せてなる変性複合樹脂を、溶剤又は水に0.2〜10.
    0wt%の濃度で溶解又は分散させたことを特徴とする
    自動車の塗膜用保護撥水剤。
  2. 【請求項2】 (a)が石油樹脂、ロジン系樹脂、テル
    ペン系樹脂およびクマロン・インデン系樹脂から選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1記載の塗膜用保護撥水
    剤。
  3. 【請求項3】 (b)がα−オレフィンである請求項1
    または2記載の塗膜用保護撥水剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の塗膜用保護撥水剤100
    重量部に、融点60〜160℃の炭化水素ワックスを
    0.2〜40重量部を溶解又は分散した自動車の塗膜用
    保護撥水剤。
JP4170694A 1994-02-01 1994-02-01 自動車の塗膜用保護撥水剤 Pending JPH07216260A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009209169A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Soft99 Corporation 艶出し具、およびそれを用いた艶出し方法

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JP2009209169A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Soft99 Corporation 艶出し具、およびそれを用いた艶出し方法

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