JPH0848130A - 車両空調装置用合成樹脂製熱交換器ケース - Google Patents

車両空調装置用合成樹脂製熱交換器ケース

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JPH0848130A
JPH0848130A JP18810294A JP18810294A JPH0848130A JP H0848130 A JPH0848130 A JP H0848130A JP 18810294 A JP18810294 A JP 18810294A JP 18810294 A JP18810294 A JP 18810294A JP H0848130 A JPH0848130 A JP H0848130A
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JP
Japan
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heat exchanger
case
wall surface
heat insulating
heat
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Application number
JP18810294A
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English (en)
Inventor
Tsunetoshi Shinada
田 恒 利 品
Keiji Iio
尾 恵 司 飯
Haruo Inoue
上 晴 夫 井
Hitoshi Tanuma
沼 仁 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Moriroku KK
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Moriroku KK
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単一樹脂材料で容易に製造でき、断熱性が高
く、外面に結露を生じない車両空調装置用合成樹脂製熱
交換器ケースを提供する。 【構成】車両空調装置用熱交換器ケースの内側に一定高
さの突条を設け、熱交換器外壁とケース間に断熱空洞を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両、特に自動車に設
置される空調装置用(冷房専用機を含むものとする)の
室内側の熱交換器を収容する合成樹脂製のケース(単に
ケースと言うものとする)に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の空調装置の室内側の熱交換器
は、冷房又は除湿運転時にはエバポレーターとして使用
されるが、そのときその外壁面の温が低下して大量の結
露を生じ、その結露水が室内に流出したり、装置を腐食
したりするばかりでなく、冷房又は除湿の効率を大幅に
低下させると言う問題があった。この問題を解決するた
め、熱交換器を断熱性のある合成樹脂製のケースに収容
することが考えられるが、このようにしても、熱交換器
とケースの間の隙間や、ケースの外壁面の結露を完全に
防止することは困難であった。
【0003】この為、一般には、熱交換器外面を断熱性
の高い発泡断熱性材で覆い、それをケースに収容するよ
うにして結露を防いでいる。このように構成するために
は、ケースとは全く別に、適宜の発泡断熱材を用いて、
熱交換器外面とケース内面の間に収まる断熱部材を製造
する必要がある。
【0004】ここで用いられる断熱材は、一般にはポリ
エチレン、ポリプロピレン、ウレタン又はポリスチレン
などの合成樹脂の発泡体であるが、これらを用いる断熱
部材の実際の製造工程はなかなか煩瑣なものである。そ
の幾つかに就いて具体的に説明すると以下の如くであ
る。例えば断熱材としてポリエチレンやポリプロピレン
の発泡体を用いるときは、厚さ2〜5mmのシートを適
当な形状に裁断後、加熱真空引きして予備賦形したもの
をケースに接着する必要がある。
【0005】ウレタン発泡体は、厚さ1〜5mmのシー
トを適当な寸法、形状に裁断して賦形して使用したり、
熱交換器とケースを型として使用し、それらの間の空間
へ発泡性液体として注入後、発泡させてその空間に充満
させ、固化して断熱成形品を形成させて使用する。ポリ
スチレン発泡体を用いるときは、予め熱交換器本体と成
形物ケースの間の空間に相当するキャビティを有する金
型を作り、その中へ発泡ビーズを装填、加熱して発泡成
形品を製造し、ケースの内側へ嵌め込むと言う方法が採
用されている。
【0006】この様に、従来公知の方法でケースの内面
に別途断熱材を設ける場合は、単に材料費のみでなく、
予備賦形用金型、成形加工などのため多額のコストが発
生する。又、上記ように構成したとしても、熱交換器と
それに接する断熱材との間に僅かでも隙間があるとそこ
に結露が生じ、腐食の原因となるという厄介な問題は以
前として解決されない。この為、安価かつ簡単に製造で
き、結露を完全に防止できる新規なケースが求められて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、ケース自体の形状を工夫することにより、特別
な断熱部材を用いることなく、断熱部材を用いたのと同
等の断熱効果を奏し得る新規なケースを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明の叙上の目的は、ケ
ースに、その内壁面から隆起する突条を設け、ケース内
部に熱交換器を収容したとき、それらの突条の先端縁辺
によって熱交換器を支持し、かつ、熱交換器の外壁面と
ケースの内壁面との間に形成される空間(以下、断熱空
洞と言うものとする)を気密に閉鎖し得るよう構成する
ことによって達成される。而して、更に好ましい実施例
に於いては、断熱空洞内に乾燥した空気を封入するこ
と、ケースの壁体を中空の二重壁とすること、及び、ケ
ースの外壁面にフィンを設けることが推奨される。
【0009】
【作用効果】このように構成すると、熱交換器外面が断
熱空洞内の乾燥した空気層により略覆われることにな
り、熱交換器外壁面の温度が低下してもケースの外壁面
に結露が生じることがなくなる。又、この断熱空洞は気
密に閉鎖されているため、湿気を帯びた外気が侵入する
ことがなく、従って、長期に渡り熱交換器の温度が周期
的に変動し、外気の露点以下に低下しても、その外面に
結露が生じることがない。又、このケースの内面に設け
られる多数の突条は、ケースを補強するリブとなるの
で、その補強と軽量化に役立つ。
【0010】
【発明を実施するための最良の態様】以下、図面により
本発明の実施例に就いて説明する。図1は、本発明に係
るケース内に熱交換器を収容した状態の一例示す中央縦
断面図、図2は図1に示したケースの中央縦断面図、図
3はそのケースの軸直角横断面図、図4は他の一実施例
を示す中央縦断面図、図5は更に他の一実施例を示す中
央縦断面図、図6は更に他の一実施例を示す中央縦断面
図である。
【0011】図1に示す実施例に於いては、ケース10
は、互いに略鏡映対称な形状を有する基部部材11と上部
部材12の二部材から成り、熱交換器1は、これらの基部
部材11と上部部材12とを結合して成るケース10の内部に
収容される。
【0012】熱交換器1の外筐は、通常立方体形の主胴
部1aと、その両端面にそれぞれ設けられた吸気筒部1b及
び送気筒部1cとから成る。ケース10の基部部材11及び上
部部材12は、それぞれ熱交換器1の主胴部1aを収容する
断面コの字状の主壁部11A及び12A、吸気筒形成部11B
及び12B、送気筒形成部11C及び12C、主壁部11A及び
12Aと吸気筒形成部11B及び12Bを連結する吸気筒側端
部壁面11D及び12D、並びに、主壁部11A及び12Aと送
気筒形成部11C及び12Cを連結する送気筒側端部壁面11
E及び12Eから成る。
【0013】基部部材11の内壁面には、突条11a、11
b、11c、11d、11e、11f、11g、11g’、11h及び
11iなどが、又、上部部材12の内壁面には、突条12a、
12b、12c、12d、12e、12f、12g、12g’、12h及
び12iなどがそれぞれ設けられている。而して、突条11
a、11b、11c、11d、11e、12a、12b、12c、12
d、及び12eは、いずれも熱交換器1の軸直角方向に延
び、熱交換器1の外周面に沿って略角筒状の断熱空洞を
形成するものである。
【0014】これに対し、突条11f、11g、11g’、11
h、11i、12f、12g、12g’、12h及び12iは、それ
ぞれ、熱交換器1の軸方向縦中心面に平行に延びるもの
であり、又更に、図3にその一部が示されているよう
に、熱交換器1の軸方向縦中心面に対称に、左右対をな
して設けられるものであり、前記の軸直角方向に延びる
突条と直交し、格子状又は網状構造を形成するものであ
る。
【0015】而して、突条11a及び12aは、それぞれ熱
交換器1の送気筒を囲むように、送気筒形成部11C及び
12Cの延長上に張り出し、その突端は熱交換器1の主胴
部1aの送気筒側端面に突き当てられるようになってい
る。突条11b、11c及び12b、12cは、熱交換器1の主
胴部1aを四方から締め付け、固定し得るように、それぞ
れ主壁部11A及び12Aから直角に張り出して設けられ
る。
【0016】突条11d及び12dは、それぞれ熱交換器1
の吸気筒を囲むように、吸気筒側端部壁面11D及び12D
の延長上に張り出し、その突端は熱交換器1の吸気筒部
1bに突き当てられるようになっている。突条11e及び12
eは、それぞれ熱交換器1の吸気筒を囲むように、吸気
筒形成部11B及び12Bの自由端部から直角に張り出し、
その突端は熱交換器1の吸気筒部1bに突き当てられるよ
うになっている。
【0017】突条11f及び12fは、それぞれ、主壁部11
Aの底面と送気筒側端部壁面11Eの形成するコーナー
部、及び、同12Aの天井面と12Eの形成するコーナー部
に設けられるL字形の突条である。これらの突条11f及
び12fは、図2の紙面より後背側に、送気筒形成部11C
の底面及び12Cの天井板の端縁に近接した位置に設けら
れたものであり、これらと対をなす突条(図示されてい
ない)が紙面の手前側にも設けられているものである。
突条11g、11g’及び12g、12g’は、それぞれ、主壁
部11Aの底面及び12Aの天井面で、突条11bと11cの
間、及び、12bと12cの間に、図3に示す如く左右対を
なして設けられる。
【0018】又、突条11h及び12hは、それぞれ、主壁
部11A及び12Aの内面で、突条11cと吸気筒側端部壁面
11Dの間、同12cと12Dの間に設けられる。尚、これら
の突条は、それぞれ前述の突条11g、11g’及び12g、
12g’の延長上に、それぞれ左右対をなして設けられる
ものであるが、図には突条11g’及び12g’の延長上に
設けられるものは示されていない。突条11i及び12i
は、それぞれ、吸気筒側端部壁面11B及び12Bに内壁面
に、吸気筒側端部壁面11Dと突条11eとの間、及び、吸
気筒側端部壁面12Dと突条12eとの間に設けられるもの
である。
【0019】これら全ての突条の先端縁には、接着、一
体成形、塗布などの手段により、軟質のパッキン材又は
シール材が設けられており、乾燥雰囲気中で、図1に示
す如く熱交換器1を内蔵させて、基部部材11と上部部材
12とを結合させれば、これらの突条の先端縁が熱交換器
1の外壁面に強く押し当てられ、これにより熱交換器1
の外壁面にそって断熱空洞が形成されることとなる。
【0020】断熱空洞は強い断熱能力を有するので、冷
房運転のため熱交換器1内部に低温度に冷却された熱媒
が導入されても、ケース10の外面の温度は外気の露点以
下に低下せず、又、断熱空洞内の空気は十分に乾燥して
いるので、ケース10の内部でも結露は生じないものであ
る。
【0021】以下、ケース10の各部の望ましい寸法など
に就いて説明する。勿論、ケース自体の肉厚は、熱交換
器の大きさ、重量などに応じて適宜に定められるもので
あるが、一般的に言えば、通常の樹脂成形物と同様2〜
15mm程度、望ましくは2〜6mm程度、更に望ましく
は2〜3mm程度である。肉厚が2mm以下では十分な
強度が得られない上、周期的な温度変動に伴ってソリが
発生し易くなるが、逆に15mm以上とすると、重量や外
形寸法が無益に増大することとなる。
【0022】突条の寸法も、熱交換器の大きさ、重量な
どに応じて適宜に定められるものであるが、その厚さは
0.5 〜4mm程度、望ましくは1〜3mm、更に望まし
くは1.5 〜2.5 mm程度とし、高さは 0.5〜25mm程
度、望ましくは1〜10mm、更に好ましくは3〜8mm
程度とすることが望ましい。突条の厚さを 0.5mm以下
とすると強度が低下し、熱交換器の重量、振動などに耐
えられなくなり、又、逆にこれを4mm以上と厚くする
と、肉厚が大きくなり過ぎ、成形時にヒケを発生し易く
なる。又、その高さを 0.5mm以下とすると断熱性能が
不十分となり、逆にこれを25mm以上と高くすると、ケ
ースの外形寸法が過大となる外、空気層に対流が生じる
ため、却って断熱性能が低下する。
【0023】又、突条の数や間隔などには別に制限はな
いが、熱交換器の外面が略完全に断熱空洞内の空気層層
又は突条の先端縁の何れかで覆われるように配置するこ
とを要する。このため、突条の一部は熱交換器の空気取
入口及び吐出口を囲むように設けられる。
【0024】又、熱交換器を確実に保持するため、バラ
ンスを考慮し、熱交換器の主胴部を形成する通常略立方
形の筐体をその両端部からそれぞれ適宜に離れた二箇所
で巻き締め、支持し得るよう構成することが望ましい。
又、特に断熱空洞内部で対流が生じるのを阻止するた
め、断熱空洞内部を適宜の広さに区切るよう適性な数の
突条を設けることも推奨される。このため、突条を格子
状又はハニカム状などとすることが望ましい。要するに
熱交換器とケースの間の断熱空洞内で対流によりあまり
空気が流動しないよう構成するものである。
【0025】尚、熱交換器を支持する突条の先端縁と熱
交換器外壁面の間に空隙があると、熱交換器の温度の周
期的な変動に応じて呼吸作用を生じ、断熱空洞内に湿気
を帯びた空気が侵入するため結露が生じ、その結露水が
次第に蓄積されるので、ケースの断熱効果がなくなるか
ら、熱交換器の外壁面とケースの突条先端縁との間は完
全に気密にシールしておく必要がある。このため、突条
の先端や、ケースの接合部には適宜軟質で可撓性のある
パッキン材を設けるか、又は、公知のシール剤や接着剤
を用いて、断熱空洞が気密に閉鎖されるようにする。
【0026】次に、図4に示した第二実施例に就いて説
明する。このケース20は、前記の第一実施例のケース10
と同様な外形形状の基部部材21及び上部部材22の二部材
から成るものであるが、これらの基部部材21及び上部部
材22はその壁面が中空となっているものである。
【0027】即ち、ケース20の基部部材21及び上部部材
22は、それぞれ熱交換器1の主胴部1aを収容する断面外
形コの字状の主壁部21A及び22A、吸気筒形成部21B及
び22B、送気筒形成部21C及び22C、主壁部21A及び22
Aと吸気筒形成部21B及び22Bを連結する吸気筒側端部
壁面21D及び22D、並びに、主壁部21A及び22Aと送気
筒形成部21C及び22Cを連結する送気筒側端部壁面21E
及び22Eから成るが、この主壁部21A及び22Aの壁体内
部には、それぞれ中空部21a1 、21a2 、21a3 及び22
a1 、22a2 、22a3 が設けられており、更に、吸気筒
形成部21B及び22Bの壁体内部にはそれぞれ中空部21b
及び22bが、送気筒形成部21C及び22Cにはそれぞれ中
空部21c及び22cが、吸気筒側端部壁面21D及び22Dに
はそれぞれ中空部21d及び22dが、又、送気筒側端部壁
面21E及び22Eにはそれぞれ中空部21e及び22eが設け
られているものである。
【0028】而して、これらの中空部は、それぞれ部材
を製造する射出成形機にガス注入装置を取付け、金型内
に射出した溶融状態の熱可塑性樹脂の内部に直接窒素ガ
スなどを注入することにより形成し得るものである。こ
の場合、中空部を含む部材壁体全体のの厚みを中空部の
ない第一実施例のものの2倍前後とし、その約二分の一
程度の厚みを有する中空部が形成されるよう注入ガスの
量と圧力を制御することが推奨される。このようにして
中空部を形成すると、これらの中空部は断熱空洞と同等
以上の断熱機能を有するので、総合的に極めて断熱効果
の高いケースが得られるものである。
【0029】即ち、この方法によれば、一般的に肉厚2
mm程度のポリプロピレン樹脂製ケースと、3.5mm程
度の発泡ポリスチレン成形物や厚さ3mm程度の発泡ポ
リエチレンシートから成る断熱材を併用した従来公知の
ものと同等程度以上の断熱効果が得られるものである。
これらの部材の中空部は、その肉厚方向寸法を1mm以
上、13mm以下、望ましくは2〜3mm程度とし、その
中空部の両側樹脂肉厚を各々1mm以上、6.5mm以
下、望ましくは1.5〜2.5mm前後とする。これによっ
て、中空部の厚みと同等程度の厚みの発泡断熱材を用い
た従来方式と同等以上の断熱効果が得られる。
【0030】ケースの内部を中空化する際、中空部の両
側樹脂肉厚をそれぞれ1mm以下とすると十分な強度が
得られず、製品の歩留りも低下し、更に温度の周期的変
動による寸法変化、ソリを生じるようになる。逆に、6.
5mm以上とすると、ケース重量及び外形寸法が過大と
なるので好ましくない。又、ケース壁体内部の中空部の
厚さが肉厚方向で1mm以下となると、空気層による充
分な断熱効果が得られなくなり、逆に13mm以上とする
と、ケースの寸法が大きくなり過ぎるので好ましくな
い。
【0031】ケース外面の結露を更に確実に防止する手
段として有効なのは、冷熱を放散するためケース外面に
ヒダ又はフィンを設けることである。図5には、ケース
外面に吸熱フィンを設けた第三実施例が示されている。
即ち、図5に示されたケース30を構成する基部部材31及
び上部部材32は、その外面にそれぞれ、吸熱フィン31a
及び32aを有する。
【0032】ここで設けられるフィンの寸法や配置に就
いては、特に制限はないが、その厚みを0.5〜4mm程
度の範囲でで出来るだけ薄くし、高さを0.5〜25mm程
度の範囲とし、その間隔は通風が悪くならないようにフ
ィンの高さに応じて適宜に設定することが望ましい。こ
の様に吸熱フィン31a及び32aを設けておくと、ケース
30の外表面は常に略室温と同一の温度に保持されるの
で、熱交換器1が極端に低温度になっても、ケース外面
に結露を生じることがない。
【0033】フィンの厚みを0.5mm以下とすると、機
械的強度が不充分となり、逆に4mm以上とするとヒケ
が発生するようになる。好ましいフィンの厚みは0.5〜
1mm程度である。又、フィンの高さを0.5mm以下と
すると、放熱面積の増加が少なくなり外気からの充分な
吸熱が期待できなくなり、逆に25mm以上とすると、ケ
ースの最大寸法が大きくなり過ぎる上、フィン間の通風
が妨害されるようになり、却ってフィン基部に結露が生
じるようになる。好ましいリブの高さは、10〜20mm程
度である。
【0034】次に、図6に示した第四実施例に就いて説
明する。このケース40は、前記の各実施例が何れも基部
部材及び上部部材の二部材から成るものであるのに対
し、吸気筒フランジ部41、送気筒フランジ部42、主胴部
下部部材43主胴部上部部材44の四部材から成るものであ
る。このケース40の構成及び作用効果に就いては最早、
説明の要はないと思われるので、その説明は省略する。
【0035】以下に、ケースを製造する場合の材料樹脂
や製造方法に就いて述べる。ケース材料には、一般に汎
用性熱可塑性樹脂が用いられる。ここで、汎用性熱可塑
性樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、アクリロニ
トリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、低密度
ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、塩化ビニール樹脂、他で有り、これら樹脂
同志、或いはこれら樹脂と他のエンジニアリング樹脂と
のポリマーアロイも含まれる。又これら樹脂にガラス繊
維、タルク、マイカ、他を配合したり或いは、可塑剤、
離型剤、帯電防止剤、他各種添加量剤を配合したり、顔
料、染料、等の着色剤を練り込んだ汎用熱可塑性樹脂組
成物も含まれる。
【0036】又、ケースの製造方法としては、一般に射
出成形方法が用いられるが、ケースの壁体を中空化する
場合、加圧した窒素ガスを可塑化状態の熱可塑性樹脂中
へ注入する所謂、ガスインジェクション成形方法や、ブ
ロー成形方法が採用される。然しながら、本発明に係る
ケースの製造方法はこれらに検定されるものでないこと
勿論である。
【0037】又、本発明の構成も、叙上の実施例に限定
されるものでなく、例えば、上記にはケースを2又は4
個の部材から成るものとしたが、これらの形状や分割方
法、突条の形状及び配置などは、収容する熱交換器の形
状、寸法、重量などや、設置場所の状況に応じて適宜変
更し得るものであること勿論であた、本発明はそれら全
ての変更例を包摂するものである。
【0038】又、上記には、ケースの使用目的として、
車両用の熱交換器を収容することのみを示したが、本発
明に係るケースは、車両用以外のエアコンやレジャーク
ーラーその他、内部に低温となる機器を収容する全ての
用途に広く転用し得るものである。
【0039】
【効果】この様にして製作されるケース従来の各種発泡
断熱材を併用したケースと同等以上の断熱性を発揮し得
るものである。而して、単一材料で一回の成形で容易に
製造できることから、本発明を実施すれば、従来に比べ
大幅に製作時間が短縮でき、従って製作費が著しく低減
されるものであり、更にこれらのケースが廃棄物となっ
たとき、その材料のリサイクルが容易となるなど、多大
の利益が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケース内に熱交換器を収容した状
態の一例示す中央縦断面図である。
【図2】図1に示したケースの中央縦断面図である。
【図3】図1に示したケースの軸直角横断面図である。
【図4】他の一実施例を示す中央縦断面図である。
【図5】更に他の一実施例を示す中央縦断面図である。
【図6】更に他の一実施例を示す中央縦断面図である。
【符号の説明】
10、20、30、40・・・・・・・ケース 11、21、31・・・・・・・・・基部部材 11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11g’、
11h、11i・・・突条 12、22、32・・・・・・・・・上部部材 12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12g’、
12h、12i・・・突条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井 上 晴 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 田 沼 仁 埼玉県川越市芳野台二丁目8番45号 森六 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両空調装置の室内側の熱交換器を収容す
    る合成樹脂製のケース(10)に於いて、ケース内壁面か
    ら隆起して設けられ、ケース内部に熱交換器を収容した
    とき、熱交換器がそれらの先端縁によって支持され、か
    つ、熱交換器の外壁面とケースの内壁面との間に形成さ
    れる空間を気密に閉鎖し得る突条(11a、11b、11c、
    11d、11e、11f、11g、11g’、11h、11i、12a、
    12b、12c、12d、12e、12f、12g、12g’、12h、
    12i)を設けた車両空調装置用合成樹脂製熱交換器ケー
    ス(10)。
  2. 【請求項2】突条が、その先端縁に軟質で可撓性を有す
    るシール部材を有し、そのシール部材を介して、熱交換
    器が確実かつ気密に保持される請求項1に記載の合成樹
    脂製熱交換器ケース(10)。
  3. 【請求項3】壁体の少なくとも一部が中空であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の合成樹脂製熱交換器
    ケース(20)。
  4. 【請求項4】外壁面に吸熱用のフィンを設けたことを特
    徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の合成樹脂製
    熱交換器ケース(30)。
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