JP4529799B2 - 空調ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、振動する空調機器を収納する空調ユニット構造に関するもので、具体的には、車両用空調ユニットにおける熱交換器や送風機モータといった空調機器を収納するケース構造に関する。
従来、車両用空調ユニットにおける冷房用蒸発器は、ケース内に弾性部材を介在して組み込まれている。この弾性部材は、ケース外表面での結露防止のための断熱作用を果たす他に、蒸発器の振動吸収作用も果たす。
後者の振動吸収作用をより具体的に述べると、蒸発器は冷媒配管を介して車両エンジンルーム内の圧縮機に結合され、この圧縮機は車両エンジンに装着され車両エンジンにより駆動される。そのため、圧縮機は車両エンジンと一体となって振動する。また、圧縮機が冷媒を吐出する時に生じる脈動により、圧縮機自身が振動する。この圧縮機の振動が冷媒配管を介して車室内に位置する蒸発器に伝播する。
そこで、蒸発器を弾性部材によりケース壁面に対してフローティング支持することにより、蒸発器に伝播される振動を弾性部材により吸収して、蒸発器の振動が空調ユニットケースに伝達され、増幅し異音(騒音)となることを抑制するようにしている。
ところで、このような弾性部材(断熱材)を有するケース構造としては特許文献1、2に記載のものが代表的である。特許文献1のものでは、成形金型内に予め断熱材シートをセットしておき、次に、成形金型内にケース成形用の溶融樹脂材料を射出して、ケース内面に断熱材シートを一体成形している。
また、特許文献2のものでは、空調ユニットのケースを予め成形し、このケース成形品を成形金型内にセットしておき、次に、成形金型内に熱可塑性エラストマー発泡体の混合物を射出し、これにより、熱可塑性エラストマー発泡体からなる断熱シートをケースに一体成形している。
特許文献1、2の従来技術によると、ケース内面に断熱材シートを両面テープあるいは接着剤等を用いて貼り付ける作業を廃止できる利点がある。
特開昭63−284017号公報 特開平4−108026号公報
ところで、特許文献1、2の従来技術によると、図10に示すように硬質樹脂部材であるケース11(11a、11b)の内面に断熱材シート30a、30bを設けた構造となるので、断熱材シート30a、30bの弾性変形がケース11(11a、11b)によって強く制約を受ける。この結果、断熱材シート30a、30bによる蒸発器12の振動抑制作用が低く、蒸発器12の振動がケース11側へ伝播しやすいという不具合がある。
また、断熱材シート30a、30bあるいは分割ケース11a、11bを予め成形しておき、この断熱材シート30a、30bあるいはケース11a、11bを成形金型内にセットする必要があるので、成形工程が煩雑である。
本発明は、上記点に鑑み、蒸発器等の振動する空調機器を収納する空調ユニット構造において、空調機器の振動抑制作用を向上することを目的とする。
また、本発明は、弾性部材付きケースの生産性を向上することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ケース(11)内部に、振動する空調機器(12)を収納する空調ユニットであって、
前記ケース(11)のうち、前記空調機器(12)の複数箇所を支持する複数部位に切り欠き部(13a〜13d)が形成され、
前記ケース(11)には、前記複数の切り欠き部(13a〜13d)閉塞されるように複数の弾性部材(14a〜14d)が固定され、
前記複数の弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内面によって制約されることなく弾性変形可能な構成となっており、
前記複数の弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内面と前記空調機器(12)との間で挟持されない状態で、かつ、前記空調機器(12)が前記ケース(11)の内面から離れた状態にて前記空調機器(12)の複数箇所を支持することを特徴とする。
これによると、弾性部材(14a〜14d)をケース(11)の切り欠き部(13a〜13d)に設けて、弾性部材(14a〜14d)を、ケース(11)の内面によって制約されることなく弾性変形可能な構成としているから、弾性部材(14a〜14d)を、硬質部材であるケース(11)によって制約されることなく、自由に弾性変形させることができる。これによって、空調機器(12)からケース(11)への振動伝播の遮断性を向上できる。
しかも、弾性部材(14a〜14d)の形状、硬度等をケース(11)によって制約されることなく自由に設定できるので、空調機器(12)の振動特性(周波数、振幅等)に応じた設計自由度が高い。そのため、空調機器(12)の各種振動特性に対応した適切な防振性能を持つように弾性部材を設計できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の空調ユニットにおいて、前記弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内側方向へ突き出す複数の突出部(141、142)を有し、
前記複数の突出部(141、142)の先端面にて前記空調機器(12)の複数箇所を支持することを特徴とする。
これによると、弾性部材(14a〜14d)をより一層弾性変形し易い形状にすることができ、弾性部材による防振性能を向上できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の空調ユニットにおいて、前記空調機器は、空気との間で熱交換を行う熱交換器(12)であり、前記熱交換器(12)は矩形状の正面形状を有し、
前記複数の切り欠き部(13a〜13d)は前記熱交換器(12)の矩形状の四隅部に対応する位置に形成され、
前記弾性部材(14a〜14d)は前記熱交換器(12)の矩形状の外形の四隅部を支持するように形成されていることを特徴とする。
これによると、矩形状の正面形状を有する熱交換器(12)の四隅部を弾性部材(14a〜14d)で支持することにより、熱交換器(12)からケース(11)への振動伝播を良好に遮断できる。
また、熱交換器(12)の四隅部以外の部分では、熱交換器(12)とケース(11)内面との間に空隙部(15a〜15d)を形成することが可能となる。この空隙部により断熱作用を発揮するようにすれば、熱交換器(12)とケース(11)との間の断熱効果を向上できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調ユニット において、前記ケース(11)は、複数に分割された樹脂製分割ケース(11a、11b)により構成され、
前記複数の樹脂製分割ケース(11a、11b)をそれぞれ前記切り欠き部(13a〜13d)を有する形状に成形した後に、前記弾性部材(14a〜14d)を、前記複数の樹脂製分割ケース(11a、11b)の前記切り欠き部(13a〜13d)の位置に2色成形により一体成形したことを特徴とする。
これによると、分割ケース(11a、11b)および弾性部材(14a〜14d)の溶融材料を成形金型内に射出することで、この両者を一体成形できるから、従来技術のように成形金型内に断熱材シートあるいは分割ケースの成形品をセットする必要がない。そのため、分割ケースと弾性部材の両者を高い生産性で効率よく成形できる。
請求項5に記載の発明のように、前記弾性部材(14a〜14d)は具体的には熱可塑性エラストマーで構成すればよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は本実施形態による空調ユニット10の分解断面図で、図2は空調ユニット10の組み付け状態での断面図である。
空調ユニット10のケース11は空調空気が流れる空気通路を形成するものであり、本実施形態では空調用熱交換器としての蒸発器12を収納する役割を果たす。そして、ケース11は樹脂製であり、その具体的樹脂材料としては、ポリプロピレンのような機械的強度の高い熱可塑性樹脂が好ましい。
ケース11は、樹脂成形の型抜きの都合、蒸発器12の組み付けの都合等により上下の複数の分割ケース11a、11bに分割され、この複数の分割ケース11a、11bの分割端部11c、11dを図2のように突き合わせて一体に締結することによりケース11が構成される。
ここで、上下の分割ケース11a、11bは図2に示すように1つの箱形状を2分割した凹状の形状になっている。上下の分割ケース11a、11bの分割端部11c、11dの締結は、ねじ止め、ばねクリップ等の締結手段によって行えばよい。
ケース11の内部には図示しない送風機により空気(内気または外気)が送風される。蒸発器12は周知のごとく冷房用熱交換器であり、蒸気圧縮式冷凍サイクルにおける低圧冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することで送風空気を冷却する。
なお、蒸発器12は、冷媒通路をなす断面扁平形状のチューブ12aと波状に曲げ成形され空気側伝熱面積を拡大するコルゲートフィン12bとを交互に積層配置した熱交換コア部を有しており、このチューブ12aとフィン12bとの空隙部を送風空気が矢印A方向に通過するようになっている。
ところで、蒸発器12は図2に示すように矩形状の正面形状を有する形状になっている。そこで、上下の分割ケース11a、11bには、それぞれ、この蒸発器12の矩形状の四隅部に対応する位置に切り欠き部13a〜13dを形成している。つまり、上側の分割ケース11aには切り欠き部13a、13bを形成し、下側の分割ケース11bには切り欠き部13c、13dを形成する。
なお、切り欠き部13a〜13dはそれぞれ上下の分割ケース11a、11bにおける凹形状の屈曲角部の位置に形成される。そして、この4箇所の切り欠き部13a〜13dにそれぞれ弾性部材14a〜14dを配置し、この弾性部材14a〜14dを分割ケース11a、11bの壁面に対して固定している。
ここで、各切り欠き部13a〜13dは分割ケース11a、11bの壁を貫通しているが、弾性部材14a〜14dは図2に示すように各切り欠き部13a〜13dを閉塞するので、各切り欠き部13a〜13dの部位では弾性部材14a〜14dによってケース11の外表面が構成される。
また、弾性部材14a〜14dは上下の分割ケース11a、11bにおける凹形状の屈曲角部の位置に形成されるから、弾性部材14a〜14dの断面形状は図2に示すようにL状に屈曲した形状になっている。
切り欠き部13a〜13dおよび弾性部材14a〜14dの奥行き寸法D1(図1)は、蒸発器12の奥行き寸法D2(図1)よりも大きく設定され、蒸発器12の四隅部の奥行き方向の全域を弾性部材14a〜14dにて支持するようになっている。ここで、奥行き寸法D1、D2は空気流れ方向Aの寸法である。
また、弾性部材14a〜14dの厚さをケース11(11a、11b)の厚さに比較して十分大きくして、弾性部材14a〜14dの内面がケース11(11a、11b)の内面よりも内側方向へ突き出すようになっている。
これにより、弾性部材14a〜14dは図2に示すように蒸発器12がケース11(11a、11b)の内面から離れた状態にて蒸発器12の 矩形状の四隅部を支持する。換言すると、蒸発器12の矩形状の外面はケース11(11a、11b)の内面との間に空隙部15a〜15d(図2)を形成した状態で弾性部材14a〜14dによって支持される。
なお、ケース11(11a、11b)は、前述のようにポロプロピレンのような機械的強度に優れた樹脂材料にて所定板厚を持つ部品として成形されるから、実質上、剛体に近い硬質樹脂部品を構成する。
これに対し、弾性部材14a〜14dは弾性に富んだ材料、具体的にはゴム系材料で構成されるものであって、その具体的材質としては熱可塑性エラストマー、例えば、オレフィン系またはスチレン系エラストマーが好適である。この熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム弾性を示し、一方、高温加熱時には溶融して流動性を示し、熱可塑性樹脂と同様に射出成形できるものである。そのため、弾性部材14a〜14dは、上下の分割ケース11a、11bに対して2色成形にて効率よく一体成形できる。
図3〜図7は上下の分割ケース11a、11bと弾性部材14a〜14dとを一体成形するための2色成形法を説明するもので、最初に、図3にて2色成形機の型構成の概要を説明する。2色成形機は固定型20と可動型21とを有し、可動型21は図3の上下方向に移動可能になっている。
図3は可動型21を固定型20に向かって前進(図3では下降)させて、型締めをした状態を示している。この型締め状態では、可動型21と固定型20との間に、分割ケース11aまたは分割ケース11bを成形するための型空間22a、22b、22cが形成される。この型空間22a、22b、22cは1つのつながった型空間を形成するもので、この型空間22a、22b、22cの組み合わせによって、分割ケース11a、11bの凹形状に対応した凹形状を作ることができる。
固定型20には第1スライドコア23が装備されている。この第1スライドコア23は分割ケース11a、11bの凹形状の左右の屈曲角部の位置に対応して2個設けられ、図3の上下方向に移動可能になっている。
可動型21には、第2スライドコア24および第3スライドコア25が装備されている。この第2、第3スライドコア24、25もそれぞれ2個ずつ設けられ、図3の左右方向に移動可能になっている。
図3の型締め状態では、第1および第3スライドコア23、25が前進位置に駆動され、かつ、第2スライドコア24は後退位置に駆動され、そして、前進位置にある第1、第3スライドコア23、25と、固定型20および可動型21とが共同して、上記型空間22a、22b、22cを形成している。
固定型20のうち、左右の第1スライドコア23に挟まれる中央領域に、ケース成形用の溶融樹脂材料の射出部26と、弾性部材成形用の溶融エラストマー材料の射出部27とが並んで形成されている。前者の射出部26の先端部(ゲート部)は中央部型空間22aに直接連通するようになっている。後者の射出部27は、固定型20に形成された連絡通路28に連通するようになっている。
次に、本実施形態の2色成形法を工程順に説明すると、第1工程は図3に示す上記型締めを行う工程である。この型締め状態では、第1スライドコア23が前進(図3では上昇)して、可動型21に直接、接触することにより、中央部型空間22aと左右の両側部型空間22b、22cとの間に分断部を形成できる。
第2工程はケース成形用の溶融樹脂材料の射出工程である。この射出工程は、図3の型締め状態のまま行うことができる。具体的には、固定型20の射出部26からケース成形用の溶融樹脂材料を中央部型空間22a内に直接射出する。
これにより、中央部型空間22aから左右の両側部型空間22b、22cにわたって溶融樹脂材料を所定圧力で充填できる。この加圧充填状態を所定時間維持しながら、固定型20および可動型21の冷却水通路(図示せず)によって型空間22a、22b、22cを冷却して型空間内の溶融樹脂材料を冷却、固化させる。これにより、分割ケース11a、11bを型空間22a、22b、22cの形状により決まる所定の凹形状に成形できる。
その際に、中央部型空間22aと左右の両側部型空間22b、22cとの間に第1スライドコア23による分断部が形成されているので、この分断部の部位には溶融樹脂材料が充填されない。従って、この分断部の部位に切り欠き部13a〜13d(図4参照)が形成される。
第3工程は図4に示すように第1スライドコア23を矢印aのように後退(図4では下降)させる工程である。
第4工程は図5に示すように第2スライドコア24を矢印bのように前進させる工程である。この前進によって、第2スライドコア24の先端側は固定型20および可動型21と共同して、上記分断部の部位、すなわち、切り欠き部13a〜13dの形成部位に型空間29a、29bを形成する。
この左右の型空間29a、29bには、固定型20の射出部27が固定型20に形成された連絡通路28を介して連通する。
第5工程は弾性部材成形用の溶融エラストマー材料の射出工程である。このエラストマー射出工程は図5に示す型構成の状態で行うことができる。具体的には固定型20の射出部27から溶融エラストマー材料を連絡通路28を介して上記左右の型空間29a、29b内に射出する。
この溶融エラストマー材料の射出工程もケース成形用の溶融樹脂材料の射出と同様に行って、型空間29a、29b内の溶融エラストマー材料を冷却、固化させる。これにより、弾性部材14a〜14dを型空間29a、29bの形状により決まる断面L状の所定形状に成形できる。
第6工程は図6に示すように可動型21を矢印cのように後退(図6では上昇)させる工程である。
第7工程は図7に示すように第2、第3スライドコア24、25をそれぞれ矢印d、eのように左右外側へ後退させる工程である。
この第2、第3スライドコア24、25の後退によって、分割ケース11aと弾性部材14a、14bとの一体成型品(製品)、または分割ケース11bと弾性部材14c、14dとの一体成型品(製品)の外側面が全面的に開放されるので、次に、第8工程として製品取り出し工程を行うことができる。以上により、本実施形態の2色成形法の全工程を終了できる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。ケース11(11a、11b)に複数の切り欠き部13a〜13dを形成し、この切り欠き部13a〜13dの部位に弾性部材14a〜14dを一体成形し、この弾性部材14a〜14dによって、蒸発器12がケース内面から離れた状態で、蒸発器12の四隅部を弾性的に支持しているから、弾性部材14a〜14dの弾性変形が硬質樹脂部材であるケース11(11a、11b)によって直接制約されることがない。
このため、弾性部材14a〜14dは硬質樹脂部材の制約を受けることなく、その硬度、形状(寸法)等を設定できるので、弾性部材14a〜14dの防振性能設計の自由度を高めることができる。よって、車両ごとに異なる蒸発器12の振動特性(周波数、振幅等)に対応した防振性能を適切に設計できる。
その結果、図10に示す従来技術に比較して、蒸発器12のフローティング支持による振動抑制作用を格段と向上できるので、蒸発器12からケース11側への振動伝播を良好に防止できる。
そして、本実施形態によると、図2に示すように蒸発器12とケース内面との間に空隙部15a〜15dが形成されるから、空隙部15a〜15dを断熱層として構成することが可能である。その結果、蒸発器12とケース11(11a、11b)との間の断熱効果を向上でき、ケースの結露防止効果を向上できる。
また、ケース11(11a、11b)および弾性部材14a〜14dを2色成形の手法で、それぞれの溶融材料から直接一体成形するから、特許文献1、2のように予め成形した成形品を型内にセットするという煩雑な作業が不要となり、ケース11(11a、11b)を製造する際の生産性を大幅に向上できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、弾性部材14a〜14dをL状の屈曲形状に成形するとともに、このL状の屈曲形状を中空部を持たない形状(中実形状)に成形しているが、第2実施形態では図8に示すように、弾性部材14a〜14dの形状を、断面L状の本体部140と、この本体部140の両端部からケース11の内側方向へ突き出す2個の突出部141、142とを有する形状に成形している。
ここで、2個の突出部141、142の突出方向は直交する方向であり、2個の突出部141、142の突出寸法は、互いの先端面が所定寸法だけ開離した状態を作るように設定されている。これにより、蒸発器12の四隅部を2個の突出部141、142の先端面にて支持することができる。2個の突出部141、142の内側には中空部143が形成される。
第2実施形態によると、弾性部材14a〜14dの断面L状の本体部140の両端部から2個の突出部141、142をケース内側方向へ突き出す形状に成形しているから、第1実施形態に比較して、弾性部材14a〜14dをばね定数の小さい弾性変形がし易い形状にすることができる。
(比較例)
図9は比較例であり、硬質樹脂部材をなすケース11(11a、11b)の内面の四隅部に、L状の屈曲形状に成形した弾性部材14a〜14dを部分的に配置した例である。この比較例においても、弾性部材14a〜14dの弾性変形がケース11(11a、11b)によって直接制約されるので、弾性部材14a〜14dの形状の自由度が低下して、弾性部材14a〜14dによる防振性能が本発明の実施形態に比較して低下する。
(他の実施形態)
なお、上述の実施形態では、ケース11内部に収納される振動する空調機器が、冷房用蒸発器12である場合について説明したが、ケース11内部に収納される暖房用熱交換器が振動する場合には、この暖房用熱交換器の支持構造として本発明を適用してもよい。
また、空調空気を送風する電動送風機は、その駆動用モータの回転作動により振動が発生するので、電動送風機の支持構造として本発明を適用してもよい。
また、本発明は、車両用に限らず、建物用等の空調ユニットにも同様に適用できる。
本発明の第1実施形態を示す空調ユニットの分解斜視図である。 第1実施形態による空調ユニットの組み付け状態の断面図である。 第1実施形態によるケースおよび弾性部材の成形方法の第1、第2工程の型状態を示す断面図である。 同成形方法の第3工程の型状態を示す断面図である。 同成形方法の第4、第5工程の型状態を示す断面図である。 同成形方法の第6工程の型状態を示す断面図である。 同成形方法の第7、第8工程の型状態を示す断面図である。 第2実施形態による空調ユニットの組み付け状態の断面図である。 本発明の比較例による空調ユニットの組み付け状態の断面図である。 従来技術による空調ユニットの組み付け状態の断面図である。
符号の説明
11…ケース、11a、11b…樹脂製分割ケース、12…蒸発器(空調機器)、
13a〜13d…切り欠き部、14a〜14d…弾性部材。

Claims (5)

  1. ケース(11)内部に、振動する空調機器(12)を収納する空調ユニットであって、
    前記ケース(11)のうち、前記空調機器(12)の複数箇所を支持する複数部位に切り欠き部(13a〜13d)が形成され、
    前記ケース(11)には、前記複数の切り欠き部(13a〜13d)閉塞されるように複数の弾性部材(14a〜14d)が固定され、
    前記複数の弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内面によって制約されることなく弾性変形可能な構成となっており、
    前記複数の弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内面と前記空調機器(12)との間で挟持されない状態で、かつ、前記空調機器(12)が前記ケース(11)の内面から離れた状態にて前記空調機器(12)の複数箇所を支持することを特徴とする空調ユニット。
  2. 前記弾性部材(14a〜14d)は、前記ケース(11)の内側方向へ突き出す複数の突出部(141、142)を有し、
    前記複数の突出部(141、142)の先端面にて前記空調機器(12)の複数箇所を支持することを特徴とする請求項1に記載の空調ユニット。
  3. 前記空調機器は、空気との間で熱交換を行う熱交換器(12)であり、前記熱交換器(12)は矩形状の正面形状を有し、
    前記複数の切り欠き部(13a〜13d)は前記熱交換器(12)の矩形状の四隅部に対応する位置に形成され、
    前記弾性部材(14a〜14d)は前記熱交換器(12)の矩形状の外形の四隅部を支持するように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空調ユニット。
  4. 前記ケース(11)は、複数に分割された樹脂製分割ケース(11a、11b)により構成され、
    前記複数の樹脂製分割ケース(11a、11b)をそれぞれ前記切り欠き部(13a〜13d)を有する形状に成形した後に、前記弾性部材(14a〜14d)を、前記複数の樹脂製分割ケース(11a、11b)の前記切り欠き部(13a〜13d)の位置に2色成形により一体成形したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調ユニット。
  5. 前記弾性部材(14a〜14d)は熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調ユニット。
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