JPH0848128A - 自動車用空調装置 - Google Patents

自動車用空調装置

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JPH0848128A
JPH0848128A JP24374594A JP24374594A JPH0848128A JP H0848128 A JPH0848128 A JP H0848128A JP 24374594 A JP24374594 A JP 24374594A JP 24374594 A JP24374594 A JP 24374594A JP H0848128 A JPH0848128 A JP H0848128A
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JP
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air
seat
driver
passenger
duct
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Application number
JP24374594A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Okumura
清 奥村
Hiroyuki Yamaguchi
洋之 山口
Satoshi Inayoshi
悟志 稲吉
Kazunori Saida
和則 斎田
Hidekazu Ito
秀和 伊藤
Hideo Aizawa
英男 相沢
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転席側と助手席とで別々にエアミックスダ
ンパを開閉動作させるためのリンク機構の配置スペース
を確保することができると共に、運転席用吹出口及び助
手席用の吹出口からの吹出風量を左右方向に均等化す
る。 【構成】 クーラダクト32の出口32a側は傾斜面3
2bにより自動車の前方に絞られている。この絞りによ
りヒータダクト33との間に空間が生ずるので、ヒータ
ダクト33の右及び左の両外側面に運転席用ダンパ及び
助手席用ダンパを個別に開閉動作させるためリンク機構
60,61及び62,63を配置することができる。ま
た、ヒータダクト33の入口33a側であるエルボ部3
3bの内側にはガイド64a〜64cを設け、クーラダ
クト32から送られてくる空気を運転席用及び助手席用
の各吹出口から吹き出る風量を左右方向に均等にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は運転席用吹出口と助手席
用吹出口とを有し、各吹出口から吹き出る空調風の温度
を個別に調節できるようにした自動車用空調装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の自動車用空調装置は、従来より
図12に示すように、ブロアユニット1、エバポレータ
2を備えたクーラユニット3、ヒータコア4を備えたヒ
ータユニット5とからなり、これらユニット1,3,5
を自動車の左右方向に対し一列に並ぶように連結して構
成されている。
【0003】上記ヒータユニット5において、そのヒー
タダクト6の風下側の右側半分には運転席用のデフロス
タ吹出口7、フェイス吹出口8a,8b、冷風吹出口9
a,9b及び図示しないフット吹出口が設けられている
と共に、左側半分には助手席用のデフロスタ吹出口1
0、フェイス吹出口11a,11b、冷風吹出口12
a,12b及び図示しないフット吹出口が設けられてい
る。そして、ヒータダクト6の内部は仕切板13によっ
て運転席用通風路14と助手席用通風路15とに区分さ
れていると共に、各通風路14及び15には運転席用及
び助手席用のエアミックスダンパ16及び17が設けら
れており、このエアミックスダンパ16及び17によっ
てヒータコア4を通る風量とヒータコア4をバイパスす
る風量との割合を調節し、運転席用及び助手席用のデフ
ロスタ吹出口7及び10、フェイス吹出口8a,8b及
び11a,11b、図示しないフット吹出口から吹き出
る空気の温度を調節するようにしている。また、ヒータ
ダクト6内には仕切板18によって冷風通路19が形成
されており、この冷風通路19はエバポレータ2によっ
て冷却された空気を直接的に運転席用及び助手席用の各
冷風吹出口9a,9b及び12a,12bに案内してそ
れら吹出口から吹き出させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように運転席
用及び助手席用のデフロスタ吹出口7及び10、フェイ
ス吹出口8a,8b及び11a,11b、フット吹出口
を有し、それら吹出口から吹き出る空気の温度を運転席
側と助手席側とで個別に調節できるようにした自動車用
空調装置では、その温度調節のためのエアミックスダン
パ16及び17を運転席用及び助手席用に個別に備えて
いる。そして、それらエアミックスダンパ16及び17
を運転席側と助手席側とで個別に開閉動作させることが
できるようにするために、手動操作レバーの操作、或い
はモータの回転によってエアミックスダンパ16及び1
7を開閉動作させるリンク機構が運転席用及び助手席用
に別々に設けられるが、それら運転席側及び助手席側の
2組のリンク機構をヒータダクト6の運転席及び助手席
に面する側面(図12で手前側の面)に配置することは
スペース上困難であるという問題があった。
【0005】また、クーラーユニット3からヒータユニ
ット4に送られて運転席用及び助手席用の通風路14及
び15に流入した空気はヒータダクト6の右側面及び仕
切板13に当たってその流入方向を90度変換するた
め、その後、運転席用及び助手席用の各通風路14及び
15内を流れる空気量は右側部分の方がより多くなり、
この結果、デフロスタ吹出口7及び10については右側
領域からの吹き出し風量が多くなる傾向となり、2口ず
つ存在する運転席用及び助手席用の各フェイス吹出口8
a,8b及び11a,11bについては右側に位置する
フェイス吹出口8b及び11bからの吹出風量が多くな
る傾向となり、また図示しないフット吹出口からの吹出
風量も同様の傾向となり、吹き出し風量が左右でアンバ
ランスとなる。
【0006】同様に、冷風通路19に流入した冷風もヒ
ータダクト6の右側面に当たって各冷風吹出口9a,9
b及び12a,12bから吹き出すので、運転席用冷風
吹出口9a,9bの方が助手席側冷風吹出口12,12
bよりも吹き出し風量が多くなるという問題を生ずる。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、運転席用と助手席用のエアミックスダ
ンパを別々に開閉動作させるためのリンク機構を配置す
るスペースを確保することができると共に、運転席用吹
出口及び助手席用吹出口からの吹き出し風量を左右方向
に均等化できる自動車用空調装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自動車用
空調装置は、ブロアと、このブロアから送られてくる空
気を冷却する冷却装置を備えた冷却部と、風下側に運転
席用吹出口及び助手席用吹出口を有し、前記冷却装置に
より冷却された空気を加熱する加熱装置を備えると共に
この加熱装置により加熱された空気と前記加熱装置をバ
イパスした空気との混合割合を変化させて前記運転席用
及び助手席用の各吹出口から吹き出る空気温度を個別に
調節する運転席用及び助手席用のエアミックスダンパを
備えた加熱部とを具備し、前記ブロア、冷却部及び加熱
部を自動車の左右方向に並ぶように設けると共に、前記
冷却部のダクトの出口側のうち運転席及び助手席に面す
る側面を自動車の前方側に絞ったことを特徴とするもの
である。
【0009】請求項2記載の自動車用空調装置は、前記
冷却部を流れる空気は前記冷却装置を自動車の左右方向
に通過し、前記加熱部を流れる空気は前記加熱装置を自
動車の前後方向に通過するように構成されていることを
特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の自動車用空調装置は、前記
加熱部には前記冷却部から送られてくる空気を運転席側
及び助手席側に等量となるように分配すると共に、運転
席側及び助手席側に分配される空気を前記運転席用及び
助手席用の各吹出口からの吹き出し風量が左右方向に対
し等量分布となるように分配する等配手段が設けられて
いることを特徴とするものである。
【0011】請求項4記載の自動車用空調装置は、前記
等配手段は前記加熱部の入口部分から風下側に延びる複
数のガイドにより構成されていることを特徴とするもの
である。
【0012】請求項5記載の自動車用空調装置は、前記
等配手段は前記加熱部に流入する空気の流れ方向と交差
するように入口側からその反対側に向かって並ぶ複数の
ガイドからなり、前記加熱部の入口側のガイドは風下側
から風上側の奥面に至る途中までその長さが入口から遠
いものほど長くなるように延び、前記加熱部の入口と反
対側のガイドは前記加熱部の風上側の奥面から風下側に
向かって延びるよう形成されていることを特徴とするも
のである。
【0013】請求項6記載の自動車用空調装置は、前記
等配手段は、前記加熱部のダクトの入口側内部に設けら
れ、前記冷却部から前記加熱部に流入する空気の流れ方
向に沿って延びてその流入空気を前記運転席側及び助手
席側に等量となるように分配すると共に、前記運転席側
及び助手席側の各吹出口のうち一方側の吹出口からの吹
き出し風量が左右方向に対し等量分布となるように分配
べく当該一方側の吹出口への通風路の入口側を風下部分
において絞る階段状のガイドと、前記加熱部のダクトの
入口側壁面に形成され、前記運転席側及び助手席側の各
吹出口のうち他方側の吹出口からの吹き出し風量が左右
方向に対し等量分布となるように分配すべく当該他方側
の吹出口への通風路の入口側を風下部分において絞る階
段状部とから構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項7記載の自動車用空調装置は、前記
加熱部のダクトは、自動車の左右方向に分割された2個
のケースからなることを特徴とするものである。
【0015】請求項8記載の自動車用空調装置は、前記
冷却装置により冷却された空気を前記運転席用吹出口及
び助手席用吹出口に案内するための冷風通路が設けら
れ、この冷風通路には、冷却された空気を運転席側及び
助手席側に等量に分配すると共に、その運転席側及び助
手席側に分配された空気を前記運転席用及び助手席用の
各吹出口からの吹き出し風量が左右方向に対し等量分布
となるように分配する等配手段が設けられていることを
特徴とするものである。
【0016】請求項9記載の自動車用空調装置は、前記
冷風通路の等配手段は冷風通路内を前記運転席用吹出口
の冷風通路及び助手席用吹出口の冷風通路に区分し、且
つ前記運転席用及び助手席用の両吹出口のうち冷風の入
口に近い側の吹出口の冷風通路を段階的に狭める略階段
状の仕切からなることを特徴とするものである。
【0017】
【作用】請求項1記載の手段によれば、冷却部のダクト
の出口側のうち運転席及び助手席に面する側面が自動車
の前方側に絞られているので、その絞られた部分におい
て冷却部のダクトと加熱部のダクトとの間にスペースが
生ずるので、加熱部のダクトの左右方向両外側面にそれ
ぞれ運転席用及び助手席用のエアミックスダンパをそれ
ぞれ開閉動作させるためのリンク機構を配設できる。
【0018】請求項2記載の手段によれば、冷却部から
送られてくる空気を加熱装置により整流して吹出口から
吹き出させることができる。請求項3記載の手段によれ
ば、加熱部に設けられた等配手段により運転席用及び助
手席用の各吹出口から吹き出る風量が左右方向に均等化
される。
【0019】請求項4記載手段によれば、等配手段を複
数のガイドから構成するので、簡単な構造で吹き出し風
量の均等化を達成できる。請求項5記載の手段によれ
ば、加熱部のダクトをプラスチックにより形成する場合
にその分割数を少なくすることができる。
【0020】請求項6記載の手段によれば、加熱部のダ
クトの入口側内部に階段状のガイドを設け、ダクトの入
口側壁面を階段状に形成するという簡単な構成で運転席
用及び助手席用の各吹出口から吹き出る風量を左右方向
により均等化できる。請求項7記載の手段によれば、加
熱部のダクトが自動車の左右方向に分割された2個のケ
ースからなるので、階段状のガイドを一方のケースに一
体成形することができる。
【0021】請求項8記載の手段によれば、冷風通路に
供給された冷気を各吹出口から均等量にして吹き出させ
ることができる。請求項9記載の手段によれば、冷風通
路に階段状の仕切を設けるという簡単な構造で各吹出口
からの冷風の吹き出し量を均等化できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1〜図5に
基づいて説明する。自動車用空調装置は図1及び図2に
示すように、ブロアユニット21と、冷却部としてのク
ーラユニット22と、加熱部としてのヒータユニット2
3とからなり、それらユニット21〜23を自動車の左
右方向に並べて、この実施例では左側の助手席側から右
側の運転席側に向かってブロアユニット21、クーラユ
ニット22、ヒータユニット23の順に並べて構成され
ている。なお、この空調装置は自動車の運転席及び助手
席の前側に存するインストルメントパネル(図示せず)
の内部に設けられている。
【0023】上記ブロアユニット21は例えば渦巻形の
ケーシング24内に多翼形のファン25を配置すると共
に、ケーシング24の底部にファン25を駆動するモー
タ26を取り付けて構成されたブロア27と、ケーシン
グ24の吸入口24aに連結された吸入ダクト28とか
らなる。そして、吸入ダクト28には、内気吸入口29
及び外気吸入口30が形成されていると共に、内外気切
換ダンパ31が設けられており、この内外気切換ダンパ
31の開閉状態を切り換えることによって吸入モードを
車内空気を内気吸入口29から吸入する内気吸入モード
と車外空気を外気吸入口30から吸入する外気吸入モー
ドとに切り換えることができるように構成されている。
【0024】ブロア27の吐出口24bから吐出された
空気は、クーラユニット22の外ケースであるクーラダ
クト32とヒータユニット23の外ケースであるヒータ
ダクト33とから構成されるエアダクト34に供給され
る。このエアダクト34のうち、クーラダクト32内に
は冷却装置としてのエバポレータ35が配設されてお
り、このエバポレータ35の配置部分よりもヒータダク
ト33側の部分、すなわちクーラダクト32の出口32
a側のうち、運転席及び助手席に面する側面(図1で手
前側の面)が自動車の前方側に向かって傾斜するように
絞られている。なお、ブロア27のケーシング24とク
ーラダクト32とはプラスチックにより一体に形成され
ている。
【0025】一方、ヒータダクト33はクーラダクト3
2の出口32aに連結された入口33a側が運転席及び
助手席側に向かって略90度曲がるエルボ部33bに形
成されており、そのエルボ部33bよりも風下の胴部3
3cは運転席及び助手席側に向かって(自動車の後方に
向かって)真っ直ぐ延びる形態に形成されている。な
お、胴部33cの左右方向中心は自動車の左右方向中心
(図1に二点鎖線Aで示す)と一致している。
【0026】上記胴部33cの上面部の右側半分には運
転席用の横長のデフロスタ吹出口36、横方向に並ぶ2
個のフェイス吹出口37a,37bが形成されていると
共に、左側半分には助手席用の横長のデフロスタ吹出口
38、横方向に並ぶ2個のフェイス吹出口39a,39
bが形成されている。また、図3に示すように、胴部3
3cの下面部前側の右側半分には運転席用フット吹出口
40が形成されていると共に、左側半分には助手席用フ
ット吹出口41が形成されている。なお、図3には運転
席用フット吹出口40のみを示す。
【0027】更に、図3に示すように、フット吹出口4
0及び41の上方には冷風通路42がヒータダクト33
内とは隔絶されて形成されており、この冷風通路42は
クーラダクト32の出口32a側を絞るために形成され
た傾斜面32bに設けられた冷風バイパス出口32cに
バイパス通路たるバイパス管43を介して接続されてい
る。従って、エバポレータ35により冷却された空気の
一部はヒータダクト33内を通ることなく直接的にバイ
パス管43を介して冷風通路42に供給される。そし
て、冷風通路42に供給された空気はこの冷風通路42
の上面部の右側半分に形成された運転席用冷気吹出口4
4a,44b及び左側半分に形成された助手席用冷気吹
出口45a,45bから吹き出されるようになってい
る。なお、運転席用冷気吹出口44a,44b及び助手
席用冷気吹出口45a,45bは運転席用フェイス吹出
口37a,37b及び助手席用冷気吹出口39a,39
bに隣接している。
【0028】このようなヒータダクト33の胴部33c
内は仕切板46によって運転席用通風路47と助手席用
通風路48とに区分されている。そして、図3にも示す
ように、運転席用通風路47には運転席用のデフロスタ
吹出口36、フェイス吹出口37a,37b及びフット
吹出口40を開閉するための開閉手段としてのダンパ4
9〜51が回動可能に設けられていると共に、助手席用
通風路48には助手席用のデフロスタ吹出口38、フェ
イス吹出口39a,39b及びフット吹出口41を開閉
するための開閉手段としてのダンパ52〜54が回動可
能に設けられている。また、冷風通路42内には運転席
用冷気吹出口44a,44bを開閉する開閉手段として
のダンパ55が回動可能に設けられていると共に、助手
席用冷気吹出口45a,45bを開閉するための開閉手
段としてのダンパ56が回動可能に設けられている。な
お、図3には運転席側ダンパ49〜51,55のみ示
す。
【0029】さて、胴部33cの中央部下方には運転席
側通風路47及び助手席側通風路48の両者に跨がって
加熱装置としてのヒータコア57が設けられている。そ
して、運転席側及び助手席側の両通風路47及び48内
にはヒータコア57の風上側に位置して運転席用及び助
手席用のエアミックスダンパ58及び59が回動可能に
設けられている。これらエアミックスダンパ58,59
は、エバポレータ35により冷却された空気をヒータコ
ア57を通過する空気とヒータコア57をバイパスする
空気とに分けると共にその風量の割合を調整する作用を
なし、これによりヒータコア57を通過した加熱風量と
ヒータコア57をバイパスした冷却風量との混合割合が
調整されて空調風の温度が調整されるようになってい
る。
【0030】そして、運転席用エアミックスダンパ58
を開閉動作させるためのリンク機構60は図5に示すよ
うに前述の運転席用の各ダンパ49〜51,55を開閉
動作させるためのリンク機構61と共に胴部33cの右
外側面に配設され、助手席用エアミックスダンパ59を
開閉動作させるためのリンク機構62は前述の助手席用
の各ダンパ52〜54,56を開閉動作させるためのリ
ンク機構63と共に胴部33cの左外側面に配設されて
いる。
【0031】なお、前記エバポレータ35は冷媒が流通
するチューブに板状のフィンを多数設けてなる周知構成
のもので、その板状のフィンは前後方向に並べられてい
て空気がフィン間を自動車の左右方向に流通するように
なっている。また、ヒータコア57もエンジンの冷却水
が流通するチューブに多数の板状のフィンを設けてなる
周知構成のもので、その板状のフィンは左右方向に並べ
られていて空気がフィン間を自動車の前後方向に流通す
るようになっている。
【0032】しかして、前記ヒータダクト33のエルボ
部33bの内側には、図1に示すように、等配手段とし
ての例えば3枚の板状のガイド64a〜64cが設けら
れている。これらガイド64a〜64cはヒータダクト
33の入口33aを前後方向に四等分するようにして該
入口33aから風下側である胴部33cまで延長されて
おり、中央のガイド64bの先端は仕切板46に当接し
ている。また、他のガイド64a及び64cの先端は仕
切板46の両側に形成された運転席用及び助手席用の各
通風路47及び48の入口部分を左右に二分する位置に
あって自動車の後方に指向している。このようなガイド
64a〜64cにより、クーラダクト32の出口32a
から流出する空気を、運転席用通風路43と助手席用通
風路44とに対し等風量となるように分配すると共に、
各通風路43を流れる風量が左右方向に均等化されるよ
うにしている。
【0033】一方、前記冷風通路42内には、図4に示
すように、冷風用の等配手段としての板状の仕切65が
設けられている。この仕切65は冷風通路42の入口4
2aを上下に二分するようにして運転席用冷気吹出口4
4aと助手席用冷気吹出口45bとの境界部まで階段状
に延長されている。そして、仕切65により上下に二分
された冷風通路42内のうち、下側は運転席用冷風ダク
ト部42bとされ、上側は助手席用冷風ダクト部42c
とされており、運転席用冷風ダクト部42bはその通風
路面積が階段状に広がり2個の運転席用冷気吹出口44
a,44bの真下部分で急激に通風路面積が大きくなっ
ている。また、助手席用冷風ダクト42cはその通風路
面積が右側の助手席用冷気吹出口45bの真下において
絞られた状態になっている。
【0034】次に上記のように構成した本実施例の作用
を説明する。ファン25がモータ26により回転される
と、車内空気或いは車外空気がケーシング24内に吸入
され、その吐出口24bからクーラダクト32内に送風
される。クーラダクト32内に送風された空気はエバポ
レータ35を自動車の左右方向に対し左側から右側へと
流通し、その際にエバポレータ35と熱交換して冷却さ
れる。エバポレータ35により冷却された空気はヒータ
ダクト33に送られると共に、その一部はバイパス管4
3を介してヒータダクト33の冷風通路42に送られ
る。
【0035】ヒータダクト32からヒータダクト33に
送られた冷風は、ガイド64a〜64cにより各ガイド
64a〜64cにより区分された各通路に風量が等しく
なるように分配されて流れ方向を90度変えながらエル
ボ部33bから胴部33cに送られ、ここで運転席用及
び助手席用の各エアミックスダンパ58及び59により
ヒータコア57を通過する風量とこれをバイパスする風
量との割合を調節される。そして、ヒータコア57を自
動車の前後方向に対し前側から後側に向けて流通して加
熱された空気はヒータコア57をバイパスした冷却空気
と混合されて所望温度の空調風となり、各ダンパ49〜
51及び52〜54の開閉状態に応じて各吹出口36,
37a,37b,40及び38,39a,39b,41
から吹き出る。
【0036】この場合、ガイド64a〜64cにより左
右方向の各部を流れる風量が等しくなるように分配され
ていることにより、運転席用吹出口と助手席用吹出口と
から吹き出る風量は略等量となり、しかも運転席用吹出
口の左右両側の領域から吹き出る風量、助手席用吹出口
の左右両側の領域から吹き出る風量も略等量となる。特
に、フェイス吹出口について言えば、運転席用の2口の
吹出口37a,37b及び助手席用の2口の吹出口39
a,39bからの吹き出し風量は全て略同一となるもの
である。
【0037】ところで、胴部33cに流入した空気はヒ
ータコア57を前後方向に通過するが、そのヒータコア
57の板状のフィンは左右方向に並んでいるので、その
通気空気はフィンにより左右方向に乱れのないように整
流される。このことは、各吹出口36,37a,37
b,40及び38,39a,39b,41が横長である
ことを考慮すると、それら各吹出口から吹き出る風が乱
れないように整流される傾向となることを意味し、その
風を受ける運転席或いは助手席に座った人が不快感を覚
えるおそれがない。
【0038】一方、バイパス管43から冷風通路42に
流入する冷却空気は、仕切65により運転席用冷風ダク
ト部42bと助手席用冷風ダクト部42cとに略等風量
となるように分配される。そして、運転席用冷風ダクト
部42bに流入した冷却空気は、その通風路面積が次第
に増大することにより次第に流速を減じ、運転席用冷風
吹出口44a,44bの真下部分で通風路面積が急激に
増大することにより、速度エネルギーが圧力エネルギー
に変換されるようになるため静圧が大きくなり、その静
圧によって左右の両運転席用冷気吹出口44a,44b
から略等量の冷風が吹き出されるようになる。また、助
手席用冷風ダクト部42cに流入した冷却空気は右側の
助手席用冷気吹出口45bの真下部分が絞られているこ
とにより、左右の両助手席用冷気吹出口45a,45b
からの吹き出し風量が均等化される。
【0039】このように本実施例によれば、クーラダク
ト32の出口32a側を自動車の前側に絞るようにした
ことにより、その絞りのために形成されたヒータダクト
32の傾斜面32bとヒータダクト33の胴部33cと
の間に空間が生ずるので、その空間を助手席側のダンパ
52〜54,56及び59を開閉動作させるためのリン
ク機構62及び63の配置スペースとして利用すること
ができる。このため、胴部33cの右外側面に運転席用
のダンパ49〜51,55及び58を開閉動作させるた
めのリンク機構60及び61を配置し、胴部33cの左
外側面に助手席用のダンパ52〜54,56及び59を
開閉動作させるためのリンク機構62及び63を配置す
ることができる。
【0040】しかも、本実施例では、ヒータダクト33
のエルボ部33bにガイド64a〜64cを設けるとい
う簡単な構成で運転席用及び助手席用の各吹出口36,
37a,37b,40及び38,39a,39b,41
から吹き出る風量を左右方向に均等化することができる
と共に、冷風通路42内に階段状の仕切65を設けると
いう簡単な構成で、運転席用及び助手席用の各冷気吹出
口44a,44b及び45a,45bから吹き出る風量
を均等化することができる。
【0041】また、本実施例では、ヒータコア57にお
ける空気の流通方向を前後方向としたので、空調風を各
吹出口36,37a,37b,40及び38,39a,
39b,41から空調風を整流した状態で吹き出させる
ことができる。
【0042】図6及び図7は本発明の第2の実施例を示
す。以下、図6及び図7に前記第1の実施例と同一部分
には同一符号を付して異なる部分を説明する。ヒータダ
クト66には、等配手段として入口66aから流入した
冷却空気の流れ方向(左側から右側方向)と直交する複
数のガイド67a〜67cが入口66a側から反対側に
向かって並ぶように設けられている。これらガイド67
a〜67cのうち、入口66a側に位置する2個のガイ
ド67a及び67bは板状をなし、右側のガイド67b
は、風下側である仕切板46の端部から風上側の奥面で
あるエルボ部66bの前側面(図6で上側面)に至る途
中まで延長して形成されている。また、左側のガイド6
7aは風下側である胴部66cからエルボ部66bの前
側面に至る途中まで延長して形成されており、その長さ
は右側のガイド67bよりも短くなっている。そして、
入口66aの反対側すなわち右側のガイド67cは、エ
ルボ部66bの前側面を内方に絞って階段状とすること
により風下側に延長された形態に形成されている。な
お、ガイド67cの前後方向長さは中央のガイド67b
とヒータダクト56の前側面との間の隙間の半分程度と
なっている。
【0043】上記構成において、入口66aからヒータ
ダクト66のエルボ66b内に流入した空気はガイド6
7a及び67bに衝突して助手席用通風路48の左右両
側に均等量となるように分配され、そして助手席用通風
路48に分配されたと等量の空気が中央のガイド67b
とヒータダクト56の前側面との間を通過し、そしてガ
イド67cに衝突して運転席用通風路47に流入する。
このとき、空気はガイド67cに衝突することにより、
運転席用通風路47の左右両側に均等量となるように分
配される。
【0044】このようにして等量となるように4分配さ
れた空気はその後運転席用及び助手席用の各エアミック
スダンパ58及び59によりヒータコア57を流通して
加熱される空気とこれをバイパスする冷却空気との混合
割合が調整されて所望温度の空調風となって各吹出口3
6,37a,37b,40及び38,39a,39b,
41から吹き出る。
【0045】このように構成しても上記一実施例と同様
の効果を得ることができる。しかも、本実施例のように
中央のガイド67bと左側のガイド67aを風下側から
ヒータダクト66の前側面に至る途中まで延長し、右側
のガイド67cをヒータダクト66の前側面から風下側
に延長したことにより、ヒータダクト66をプラスチッ
クにより形成する場合に、仕切板46及びこれと一体の
ガイド67bと、その右側のケース66dと左側のケー
ス66eとの三分割構造とすれば済む。
【0046】これに対し、図1に示すように入口33a
から胴部33cまで円弧状に延びる構成のガイド64a
〜64cを有したヒータダクト33では、ガイド64a
〜64cがアンダーカットとなるため、エルボ部33b
と胴部33cとに分割し、更にエルボ部33bを上下二
分割すると共に、胴部33cを中央の仕切板42とその
右側のケースと左側のケースとに三分割せねばならない
ため、結局、5分割しないとプラスチックにより形成す
ることが困難となる。
【0047】しかしながら、本実施例では、上述のよう
にヒータダクト66は三分割とすればプラスチックによ
り形成できるので、組立性に優れたものとすることがで
きる。なお、左右両側のケース66d及び66eの突き
合わせ部分は図6にB部で示すように溝とリブとの嵌合
構造とし、また図7に示すように仕切板46とガイド6
7dの外周に連結壁66fを形成し、両側のケース66
d,66eとは溝とリブとの嵌合構造として気密に連結
することが考えられる。なお、ガイド67cとしては、
エルボ部66bの前側面から風下側に延長された板状の
ものから構成しても良い。
【0048】図8〜図10は本発明の第3の実施例を示
すもので、以下、図8〜図10に前記第1の実施例と同
一部分には同一符号を付して異なる部分を説明する。ヒ
ータダクト68は自動車の左右方向に分割された2個の
プラスチック製のケース69及び70とを結合して構成
されて、別にプラスチックにより形成された仕切板46
は両ケース69,70間にヒータダクト68の胴部68
a相当部分において挟まれるようにして結合される。
【0049】なお、両ケース69,70の突き合わせ部
分は前記第2の実施例で説明したと同様に溝とリブとの
嵌合構造により気密に結合される。また、仕切板46も
前記第2の実施例で説明したと同様に外周に一体に形成
された連結壁71がケース69,70に対して溝とリブ
との嵌合構造により気密に結合される。
【0050】さて、ヒータダクト68の入口68a側内
部に相当するエルボ部68cの内部の左半分には、等配
手段の一部を構成する階段状のガイド72が設けられて
いる。このガイド72は両ケース69,70のうち、左
側ケース69と一体に形成したもので、入口68bから
ヒータダクト68内に流入する空気の流れ方向に沿って
右方向に延長され、その先端部は仕切板46の端部に結
合されている。なお、ガイド72の先端部と仕切板56
の端部とは、図9に示すように溝72aとリブ46aと
の嵌合構造により気密に結合されるようになっている。
一方、ヒータダクト68の入口68b側の壁面に相当す
る右側ケース70の前壁面は階段状に形成されており、
この階段状前壁面73は等配手段の残る一部を構成して
いる。
【0051】そして、上記のように左側ケース69の入
口68b側内部にガイド72を設けることにより、ヒー
タダクト68に流入する空気が運転席用通風路47と助
手席用通風路48とに等量となるように分配される。こ
こで、ガイド72はヒータダクト68の入口68bを前
後に二等分する位置には設けられておらず、左側ケース
69の前壁面69a側に偏った位置に設けられており、
入口68bのうち運転席用通風路47側の開口幅W1 よ
りも助手席用通風路48側の開口幅W2 の方が大きくな
るように設定されている。このようにW<1 W2 とした
理由は、エバポレータ35を通過した空気は整流されて
図8に矢印Dで示すように真っ直ぐに横方向に流れる
が、クーラダクト32の傾斜面32bに衝突した空気は
矢印Eで示すように自動車の前側に向かって流れるた
め、傾斜面32b側に存在する助手席用通風路48側に
は空気が流入し難くなるから、これを補うためである。
【0052】また、ガイド72が階段状をなしていて、
中間の段部72bよりも風下側(図示右側)の段差面部
72cが自動車の前後方向に関し後方(図で下方)に突
出していることにより、ガイド72の後側に位置する一
方の通風路すなわち助手席用通風路48の入口側が風下
部分においてガイド72の段差面部72cにより絞られ
た状態となっている。これにより助手席用通風路48内
に流入した空気がヒータダクト68のエルボ部68bに
おいて左右に等量に分配されてヒータダクト68の胴部
68a側へと流れるようになる。
【0053】このとき、ガイド72の段部72bは胴部
68aの助手席用通風路48を左右に二分する位置より
も入口68b側に偏った位置に設け、胴部68aの助手
席用通風路48の左側部から段部72bまでの長さL1
よりも右側部から段部72bまでの長さL2 の方が長く
設定されている。このようにL1<L2 とした理由は、
図9に矢印Fで示すように示すように入口68bから流
入した空気は段部72bに当たって胴部68aへと略直
角に向きを変えるが、そのとき後から流入してくる空気
により矢印Gで示すように右方に流されるようになって
右側の方が流量が多くなるので、これを避けるためであ
る。
【0054】一方、右側ケース70の前壁面が階段状に
形成されていて、この階段状前壁面73の中間の段部7
3aよりも風下側(図示右側)の段差面部73bが自動
車の前後方向に関し後方に突出していることにより、他
方の運転席用通風路48の入口側が風下部分において階
段状前壁面73の段差面部73bにより絞られた状態と
なっている。このとき、階段状前壁面73の段部73a
は胴部68aの運転席用通風路47を左右に二分する位
置よりも入口68b側に偏った位置に設け、胴部68a
の運転席用通風路48の左側部から段部73aまでの長
さL3 よりも右側部から段部73aまでの長さL4 の方
が長く設定されている。このようにL3<L4 とした理
由は上記L1<L2 としたと同様である。
【0055】次に上記構成において、エバポレータ35
を通過した空気はヒータダクト68の入口68bにおい
てガイド72により運転席用通風路47側と助手席用通
風路48側とに等量に分配される。そして、運転席用通
風路47側に流入した空気の一部は階段状前壁面73の
段部73aに衝突することにより左右方向に均等量とな
るように分配される。また、助手席用通風路48側に流
入した空気もガイド72の段部72bに衝突して左右方
向に均等量となるように分配される。
【0056】このようにして等量となるように4分配さ
れた空気はその後運転席用及び助手席用の各エアミック
スダンパ58及び59によりヒータコア57を流通して
加熱される空気とこれをバイパスする空気との混合割合
が調整されて所望温度の空調風となって各吹出口36,
37a,37b,40及び38,39a,39b,41
から吹き出される。
【0057】このように構成しても前記第1の実施例と
同様の効果を得ることができる。特に本実施例の場合に
は、ガイド72の段部72b,階段状前壁面73の段部
73aを適宜の位置に設定することにより、運転席用通
風路47内,助手席用通風路48内において左右方向の
空気分配をより一層均等に行うことができる。
【0058】また、等配手段を階段状のガイド72と、
右側ケース70の階段状前壁面73とから構成するの
で、ヒータダクト68を左右の両ケース69,70に分
割することにより、右側ケース70の階段状前壁面73
を成形する型は左右方向に型抜きすることができるの
で、階段状前壁面73の段部73aがアンダーカットと
なるおそれがなく、容易に成形することができると共
に、図10にも示すようにガイド72も左側ケース69
と一体に成形しても該ガイド72の型は左右に型抜きす
ることができるので、ガイド72の段部72bがアンダ
ーカットとなることがなく、容易に左側ケース69と一
体成形することができる。従って、ヒータダクト68を
構成する部品点数が少なくなり、組立性が向上する。
【0059】なお、ガイド72を階段状とせず、平板状
のものとし、その代わりにその平板状のガイド72の右
方側に略L字形の補助ガイドを設けることにより、ガイ
ド72を実質的に階段状に形成する構成としても良い。
また、右側ケース72の前壁面についても階段状に形成
せず、その代わりに右側ケース72の右後側の隅角部内
側に略L字形に形成された別体のガイドを設け、このガ
イドにより右側ケース72の前壁面を実質的に階段状に
構成するようにしても良い。
【0060】図11は本発明の第4の実施例を示すもの
で、以下、図11に前記第1の実施例と同一部分には同
一符号を付して異なる部分を説明する。この実施例は運
転席が左側で助手席が右側となっている自動車に適用し
たもので、ブロアユニット21を右側に配し、その左側
にクーラユニット22とヒータユニット23とを前後に
配している。そして、ヒータユニット23のダクト74
の右側面を絞り、この絞り部74aに助手席用エアミッ
クスダンパ58及び運転席用の各ダンパ(図示せず)を
開閉操作するリンク機構(図示せず)が配設されてい
る。なお、運転席用エアミックスダンパ57及び助手席
用の各ダンパ(図示せず)を開閉操作するリンク機構
(図示せず)はヒータユニット23のダクト74の左側
面に配設されている。また、ヒータユニット23のダク
ト74には、運転席用の各吹出口75〜77及び助手席
用の各吹出口78〜80の他に自動車の後部座席側に空
調風を供給する後席用吹出口81が設けられている。
【0061】しかして、クーラユニット22のダクト8
2の前壁面は、全体として入口82a側から自動車の後
側に向かって緩やかに傾くような階段状に形成され、こ
の階段状前壁面83により等配手段が構成されている。
すなわち、ブロア21からクーラユニット22のダクト
82に送られてくる空気は、階段状前壁面83の複数の
段部83a,83bに衝突してエバポレータ35側に向
かって流れる。このとき、段部83,83bに衝突した
空気はダクト82の左右方向全体に均等に分配されるよ
うになる。このため、運転席用吹出口75〜77,助手
席用吹出口78〜80から均等に空調風が吹き出される
ようになると共に、それら運転席用及び助手席用の各吹
出口75〜77,78〜80においても左右方向に均等
に空調風が吹き出されるようになる。また、このような
均等分配機能を自動車の後側に向かって緩やかに傾くよ
うに形成された階段状前壁面83によって行うので、ダ
クト82の前壁面を平坦にし、その代わりに前壁面から
リブを複数個突設して同様の分配機能を発揮させるもの
とは異なり、ブロアユニット21から送られてくる空気
の乱れが少なくなるので、圧力損失による風量低下が少
なく、騒音も低下する。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。請求項1記載の自動
車用空調装置では、冷却部のダクトの出口側のうち運転
席及び助手席に面する側面を自動車の前方側に絞る構成
としたことにより、冷却部の出口側と加熱部との間に空
間が生ずるので、その空間をダンパを開閉動作させるた
めのリンク機構の配置スペースとすることができ、従っ
て加熱部の左右両外側面に運転席用のリンク機構と助手
席用のリンク機構とを設けることができる。
【0063】請求項2記載の自動車用空調装置では、冷
却部から加熱装置を自動車の前後方向に流れる構成とし
たことにより、冷却部から送られてきた空気を整流して
吹出口から吹き出させることができる。請求項3記載の
自動車用空調装置では、加熱部に等配手段を設ける構成
としたことにより、運転席用及び助手席用の吹出口から
吹き出る風量を均一化できると共に運転席用及び助手席
用の各吹出口から吹き出る風量を左右方向に均等化する
ことができる。請求項4記載の自動車用空調装置では、
等配手段を複数のガイドから構成したことにより、簡単
な構成で吹き出し風量の均等化を達成できる。
【0064】請求項5記載の自動車用空調装置では、等
配手段を加熱部に流入する空気の流れ方向と交差するよ
うに入口側からその反対側に向かって並んで設けられた
複数のガイドから構成し、加熱部の空気入口側のガイド
は風下側から風上側の奥面に至る途中までその長さが入
口から遠いものほど長くなるように延び、入口とは反対
側のガイドは加熱部の奥面から風下側に向かって延びる
ように形成したことにより、加熱部のダクトをプラスチ
ックにより形成する場合にその分割数を少なくすること
ができる。
【0065】請求項6記載の自動車用空調装置では、等
配手段を加熱部のダクトの入口側内部に設けられた階段
状のガイドと、当該ダクトの階段状に形成された壁面と
で構成するので、簡単な構成でありながら、各吹出口の
左右方向について吹き出し風量をより一層均等にするこ
とができる。
【0066】請求項7記載の自動車用空調装置では、加
熱部のダクトを自動車の左右方向に分割された2個のケ
ースから構成したので、一方のケースの壁面を容易に階
段状に成形することができると共に、階段状のガイドも
他方のケースと一体成形することができる。
【0067】請求項8記載の自動車用空調装置では、冷
風通路に等配手段を設けたことにより、運転席用及び助
手席用の各吹出口から吹き出る冷風量を均等化すること
ができる。請求項9記載の自動車用空調装置では、冷風
通路の等配手段を階段状の仕切から構成したことによ
り、簡単な構成で冷風の吹き出し風量の均等化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を主要部分を破断して示
す平面図
【図2】主要部分を破断して示す正面図
【図3】ヒータダクトの縦断側面図
【図4】冷風通路の縦断正面図
【図5】リンク機構を配設して示すヒータダクトの側面
【図6】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図7】図6のC−C線に沿う拡大断面図
【図8】本発明の第3の実施例を示す図6相当図
【図9】ガイドと仕切板との結合構成を示す断面図
【図10】左側ケースの平面図
【図11】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図12】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
21はブロアユニット、22はクーラユニット(冷却
部)、23はヒータユニット(加熱部)、27はブロ
ア、32はクーラダクト、33はヒータダクト、35は
エバポレータ(冷却装置)、36は運転席用デフロスタ
吹出口、37a,37bは運転席用フェイス吹出口、3
8は助手席用デフロスタ吹出口、39a,39bは助手
席用フェイス吹出口、40及び41は運転席用及び助手
席用のフット吹出口、42は冷風通路、43はバイパス
管、44a,44b及び45a,45bは運転席用及び
助手席用の冷風吹出口、46は仕切板、47及び48は
運転席用及び助手席用の通風路、49〜56はダンパ、
57はヒータコア(加熱装置)、58及び59は運転席
用及び助手席用のエアミックスダンパ、60〜63はリ
ンク機構、64a〜64cはガイド(等配手段)、65
は仕切(等配手段)、66はヒータダクト、67a〜6
7cはガイド(等配手段)、68はヒータダクト、69
は左側ケース、70は右側ケース、72はガイド(等配
手段)、73は階段状前壁面(等配手段)、74はヒー
タダクト、82はクーラダクト、83は階段状前壁面
(等配手段)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎田 和則 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 伊藤 秀和 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 相沢 英男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロアと、 このブロアから送られてくる空気を冷却する冷却装置を
    備えた冷却部と、 風下側に運転席用吹出口及び助手席用吹出口を有し、前
    記冷却装置により冷却された空気を加熱する加熱装置を
    備えると共にこの加熱装置により加熱された空気と前記
    加熱装置をバイパスした空気との混合割合を変化させて
    前記運転席用及び助手席用の各吹出口から吹き出る空気
    温度を個別に調節する運転席用及び助手席用のエアミッ
    クスダンパを備えた加熱部とを具備し、 前記ブロア、冷却部及び加熱部を自動車の左右方向に並
    ぶように設けると共に、前記冷却部のダクトの出口側の
    うち運転席及び助手席に面する側面を自動車の前方側に
    絞ったことを特徴とする自動車用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却部を流れる空気は前記冷却装置
    を自動車の左右方向に通過し、前記加熱部を流れる空気
    は前記加熱装置を自動車の前後方向に通過するように構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の自動車用
    空調装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱部には前記冷却部から送られて
    くる空気を運転席側及び助手席側に等量となるように分
    配すると共に、運転席側及び助手席側に分配される空気
    を前記運転席用及び助手席用の各吹出口からの吹き出し
    風量が左右方向に対し等量分布となるように分配する等
    配手段が設けられていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の自動車用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記等配手段は前記加熱部のダクトの入
    口部から風下側に向かって延びる複数のガイドにより構
    成されていることを特徴とする請求項3記載の自動車用
    空調装置。
  5. 【請求項5】 前記等配手段は加熱部に流入する空気の
    流れ方向と交差するように入口側からその反対側に向か
    って並ぶように設けられた複数のガイドからなり、前記
    加熱部の入口側のガイドは風下側から風上側の奥面に至
    る途中までその長さが入口から遠いものほど長くなるよ
    うに延び、前記加熱部の入口と反対側のガイドは前記加
    熱部の風上側の奥面から風下側に向かって延びるよう形
    成されていることを特徴とする請求項3に記載の自動車
    用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記等配手段は、 前記加熱部のダクトの入口側内部に設けられ、前記冷却
    部から前記加熱部に流入する空気の流れ方向に沿って延
    びてその流入空気を前記運転席側及び助手席側に等量と
    なるように分配すると共に、前記運転席側及び助手席側
    の各吹出口のうち一方側の吹出口からの吹き出し風量が
    左右方向に対し等量分布となるように分配べく当該一方
    側の吹出口への通風路の入口側を風下部分において絞る
    階段状のガイドと、 前記加熱部のダクトの入口側壁面に形成され、前記運転
    席側及び助手席側の各吹出口のうち他方側の吹出口から
    の吹き出し風量が左右方向に対し等量分布となるように
    分配すべく当該他方側の吹出口への通風路の入口側を風
    下部分において絞る階段状部とから構成されていること
    を特徴とする請求項3記載の自動車用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱部のダクトは、自動車の左右方
    向に分割された2個のケースからなることを特徴とする
    請求項6記載の自動車用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却装置により冷却された空気を前
    記運転席用吹出口及び前記助手席用吹出口に案内するた
    めの冷風通路が設けられ、この冷風通路には、冷却され
    た空気を運転席側及び助手席側に等量に分配すると共
    に、その運転席側及び助手席側に分配された空気を前記
    運転席用及び助手席用の各吹出口からの吹き出し風量が
    左右方向に対し等量分布となるように分配する等配手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の
    いずれかに記載の自動車用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記冷風通路の等配手段は前記冷風通路
    内を運転席用吹出口の冷風通路及び助手席用吹出口の冷
    風通路に区分し、且つ前記運転席用及び助手席用の両吹
    出口のうち冷風の入口に近い側の吹出口の冷風通路を段
    階的に狭める略階段状の仕切からなることを特徴とする
    請求項8記載の自動車用空調装置。
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